説明

粉体成形装置及び粉体成形体の製造方法

【課題】成形体が押し出される際にダイス上面の凹凸部の係合、成形体同士の接触などによる割れ・欠けの問題を解消する。
【解決手段】充填工程(2)で、フィーダ36の開口部から原料が供給されるとともに、下型33が所定量降下し、臼型31の内部に粉体Pが充填される。フィーダ後退工程(3)でフィーダ36及び多孔板40が後退する。加圧成形工程(4)で上型32と下型33とにより成形される。この時、上型32は多孔板40の孔を介して通過する。原点復帰/脱型工程(5)で、成形が完了した成形体は下型33によって多孔板40の孔内部に脱型される。その後、フィーダ前進/押し出し工程(1)で、多孔板40及びフィーダ36が前進方向へ移動する。その際、複数の成形体35は多孔板40の開口の壁面で個別に押し出され、シュータ38を滑り落ち、所定の収集領域に収集される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、粉体成形を行う粉体成形装置及び粉体成形体の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に粉体成形装置は、臼型内に充填される粉体に対して加圧する上型、粉体の成形体を脱型する手段、脱型された成形体を押し出して収集領域へ押し出す押し出し手段、等が備えられている。
【0003】
特許文献1には、成形体の大量生産に適した粉体成形装置及び成形体の製造方法が開示されている。
ここで、特許文献1に示されている粉体成形装置を含む従来の一般的な粉体成形装置の構成について図1を参照して説明する。
【0004】
図1に示す粉体成形装置は、臼型1、臼型1と同一平面をなすフィーダプレート11、フィーダプレート11の上面を図における左右方向に移動するフィーダボックス6が設けられ、臼型1の上部には上型2、下部には下型3が配置されている。
【0005】
粉体(原料)の供給段階では、下型3が下降し、フィーダボックス6が臼型1の上部を覆うように移動し、その後、フィーダボックス6が、図における右方向に後退し、上型2が下降して臼型1内の粉体を加圧成形する。その後、上型2が上昇し、下型3が成形体を押し上げて成形体を脱型する。図1はこの状態を示している。その後、フィーダボックス6が図における左方向へ移動してフィーダボックス6の先端面8で成形体5を押し出す(押し出す)。これにより、成形体5は外部の収集部へ収集される。
【特許文献1】特開2006−88206号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、複数の臼型を備えたダイスと、各臼型内に充填される粉体に対して複数の上型で同時に加圧成形し、脱型するように構成された粉体成形装置においては、図1に示したようなフィーダボックス6の先端面8で複数の成形体5を押し出す際に、複数の成形体5同士が接触して割れ・欠けが生じるという問題があった。
【0007】
このような成形体同士の接触による問題を回避するためにフィーダボックス6の先端面8に櫛歯状の凹凸を設けてその凹部と凸部で成形体を個別に押し出すように構成することも可能であるが、凹部の数だけしか成形体を押し出すことができないため、単位面積当たりに取れる成形体の個数は少なくなる。
【0008】
また、複数の臼型の配列パターンを例えば千鳥状に配置することで、成形体同士の接触を低減することも考えられるが、そのようなパターンでは、単位面積当たりに取れる成形体の個数はやはり少なくなる。
【0009】
さらに、粉体成形では脱型されて押し出される直前では、成形体にバリが付着していて、成形体は金型と完全には縁が切れていない。このため、押し出し面の接触直後にバリと共に成形体が押し出し方向へ飛び跳ねてしまうこともあり、成形体同士が接触する懸念が残る。
【0010】
そこで、この発明の目的は、成形体同士が接触することによる問題を解消し、成形体の脱型を容易に行うことができる、粉体成形装置及び粉体成形体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記課題を解決するために、この発明は次のように構成する。
(1)複数の臼型を備えたダイスと、前記複数の臼型内に充填される粉体に対して加圧する上型と、成形体を前記ダイスの上面に脱型する脱型手段と、脱型された成形体を前記ダイスの上面に沿って収集領域へ押し出す押し出し手段と、を備えた粉体成形装置において、
前記押し出し手段は、少なくとも前記臼型の上方で前記上型が通る開口を備えた板材と、第1の方向へ前記板材を前記ダイスの上面に沿って移動させる板材移動手段とで構成され、
前記板材移動手段による前記板材の移動にともなって、前記複数の成形体が前記開口の内壁面により個別に押し出されることを特徴とする。
【0012】
この構成により、成形体同士が個別に押し出されて互いに接触しないので、成形体同士の接触による割れ・欠けの問題が回避できる。
【0013】
(2)前記開口の内壁面に、前記板材の移動により前記第1の方向に対して略直交する第2の方向へ前記ダイスの上面に沿って前記成形体を移動させる案内用のテーパー部分を備える。
【0014】
この構成により、脱型された成形体はダイス上面の臼型部分を通過することなく押し出されるので、成形体が凹凸部に引っ掛かり、割れや欠けが生じるといった問題が回避できる。
【0015】
(3)前記板材を前記第1の方向に対して略直交する第2の方向へ前記ダイスの上面に沿って移動させて前記成形体を前記第2の方向へ移動させる手段を備える。
【0016】
この構成によっても、脱型された成形体はダイス上面の臼型部分を通過することなく押し出されるので、成形体が凹凸部に引っ掛かり、割れや欠けが生じるといった問題が回避できる。
【0017】
(4)前記複数の臼型内に粉体を供給する待機位置と粉体供給位置との間で往復移動可能なフィーダを含み、前記板材は前記フィーダの前方に配置され、前記板材移動手段は前記フィーダとする。
【0018】
この構成により、ダイス上面に配置する板材とフィーダの構成が簡素化される。また、それに伴ってより高速で成形を行うことができる。
【0019】
(5)前記板材はその底面の一部で前記臼型の上部に当接しないように、前記板材の底面に段差を備える。
【0020】
これにより、板材の前縁、開口及び底面が、擦り切り板等によってすでに平坦化された臼型上面の粉体に接触することがなく、その平坦性を損なうことがない。
【0021】
(6)前記開口部は、前記第2の方向に連結されていてもよい。これにより、第2の方向における開口部間に壁がなくなるので、複数の成形体の第2の方向における間隔が狭い場合にも対応できる。また、板材の開口の加工も容易になる。
【0022】
(7)ダイスに備えられた複数の臼型内に粉体を充填し、当該粉体に対して上型により加圧して成形体を形成し、前記成形体を前記ダイスの上面に脱型し、脱型された前記成形体を前記ダイスの上面に沿って収集領域へ押し出す粉体成形体の製造方法であって、
少なくとも前記臼型の上方で前記上型が通る開口を備えた板材と、前記臼型の第1の方向へ前記板材を前記ダイスの上面に沿って移動させる板材移動手段とを用い、
前記板材移動手段による前記板材の移動にともなって、前記複数の成形体を前記開口の内壁面により個別に押し出すことを特徴とする。
【0023】
この方法により、成形体同士が個別に押し出されて互いに接触しなくなるので、成形体同士の接触による割れ・欠けの問題が回避できる。
【0024】
(8)ダイスに備えられた複数の臼型内に粉体を充填し、当該粉体に対して上型により加圧して成形体を形成し、前記成形体を前記ダイスの上面に脱型し、脱型された前記成形体を前記ダイスの上面に沿って収集領域へ押し出す粉体成形体の製造方法であって、
少なくとも前記臼型の上方で前記上型が通る開口を備えた板材と、前記臼型の縦列方向である第1の方向へ前記板材を前記ダイスの上面に沿って移動させる板材移動手段とを用い、
前記開口の内壁面に、前記板材移動手段による前記板材の移動により前記複数の成形体を個別に押し出すとともに、前記第1の方向に対して略直交する前記臼型の横列方向である第2の方向へ前記ダイスの上面に沿って移動させる案内用のテーパー部分を備えて、前記押し出し時に、前記成形体を前記ダイス上面における前記臼型の上部以外の位置を通過させることを特徴とする。
【0025】
この方法により、脱型された成形体はダイス上面の臼型部分を通過することなく押し出されるので、成形体が凹凸部に引っ掛かり、割れや欠けが生じるといった問題が回避できる。
【0026】
(9)ダイスに備えられた複数の臼型内に粉体を充填し、当該粉体に対して上型により加圧して成形体を形成し、前記成形体を前記ダイスの上面に脱型し、脱型された前記成形体を前記ダイスの上面に沿って収集領域へ押し出す粉体成形体の製造方法であって、
少なくとも前記臼型の上方で前記上型が通り、且つ前記複数の成形体を個別に押し出す開口を備えた板材と、前記臼型の縦列方向である第1の方向へ前記板材を前記ダイスの上面に沿って移動させる手段と、前記第1の方向に対して略直交する前記臼型の横列方向である第2の方向へ前記ダイスの上面に沿って移動させる手段とを用い、
前記押し出し時に、前記成形体を前記ダイス上面における前記臼型の上部以外の位置を通過させることを特徴とする。
【0027】
この方法によっても、脱型された成形体はダイス上面の臼型部分を通過することなく押し出されるので、成形体が凹凸部に引っ掛かり、割れや欠けが生じるといった問題が回避できる。
【発明の効果】
【0028】
この発明によれば、脱型された成形体はダイス上面の臼型部分を通過することなく押し出されるので、成形体が凹凸部に引っ掛かり、割れや欠けが生じるといった問題が回避できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
《第1の実施形態》
図2は第1の実施形態に係る粉体成形装置の構成及び粉体成形体の製造方法を示す図である。図2の(1)〜(5)は、粉体成形を行う際の各工程での状態をそれぞれ示している。次に、その各工程での動作について説明する。
【0030】
(1)フィーダ前進/押し出し
図2の(1)に示す状態で、ダイス30に設けられている臼型31の上部にフィーダ36が位置し、フィーダ36の開口部に原料(粉体)が供給される。
【0031】
(2)充填
図2の(2)に示す状態で、フィーダ36の開口部から原料が供給されるとともに、下型33が所定量降下し、臼型31の内部に粉体Pが充填される。
【0032】
(3)フィーダ後退
図2の(3)に示す状態で、フィーダ36及び多孔板40が、図における左方向ヘ後退し、その際に、臼型31の内部に充填されている粉体の上面が擦り切り板37によって、ダイス30の上面と同一平面をなすように平坦化される。
【0033】
(4)加圧成形
図2の(4)に示す状態で、上型32と下型33とで成形動作を行う。この時、上型32は多孔板40の孔を介して通過する。
【0034】
(5)原点復帰/脱型
図2の(5)に示す状態で、成形が完了した成形体は下型33によって多孔板40の孔内部に脱型される。
その後(1)で示したフィーダ前進/押し出し工程で、多孔板40及びフィーダ36が図における右方向へ前進することにより成形体35が押し出されて、シュータ38を滑り落ち、所定の収集領域に収集される。
【0035】
図3は、図2に示した粉体成形装置に用いる多孔板40の平面図である。多孔板40には、図3に示すように多孔板40の、図中矢印Fで示す押し出し方向(臼型の縦列方向である第1の方向)及びそれに直交する方向(臼型の横列方向である第2の方向)に複数の開口41を形成している。すなわち複数の開口41をマトリックス状に配列している。各開口41は矩形の一角をテーパー状に形成した五角形状をなしている。
【0036】
図4は、図3に示した多孔板40による粉体成形時の作用について示す平面図である。
図2の(4)加圧成形,(5)原点復帰/脱型の段階では、開口41の内側に臼型31及び臼型31から脱型された成形体35が位置し、その後、図2の(1)フィーダ前進/押し出しの工程で、多孔板40がフィーダ36と共に押し出されることによって、成形体35は矢印A方向(多孔板40に対する相対方向)に移動する。その後、さらに多孔板40が矢印F方向に前進することによって、成形体35は多孔板40と共に矢印B方向に移動する。
【0037】
このようにして、臼型31の縦列方向である第1の方向の直線L1から平行にずれた直線L2に沿って成形体35がダイス30の上面を移動するので、成形体35は臼型31の上方を通過することなく、したがってそれに引っ掛かることもなく、そのまま押し出されることになる。
【0038】
図5は多孔板40の裏面側の構成を示すための三面図である。多孔板40の裏面の両側部には、押し出し方向Fに延びる段差部42を形成している。多孔板40の主要な底面BSと段差部42の底面とのギャップGは例えば50〜500μm程度である。
【0039】
この多孔板40は段差部42の底面で、図2に示したダイス30の上面を摺動することになる。そのため、多孔板40の前縁FS、開口41及び主要な底面BSがダイス30の上面に接しない。そのため、多孔板40の前縁FS及び開口41が、擦り切り板37によって既に平坦化された臼型31上面の粉体の平坦性を損なうことがない。
【0040】
《第2の実施形態》
図6は、第2の実施形態に係る粉体成形装置で用いる多孔板50の平面図である。多孔板50の押し出し方向の最前列には丸孔形状の開口52を形成していて、第2列以降は第1の実施形態の場合と同様のテーパー形状部を有する開口51を配列形成している。
【0041】
このように、多孔板50の最前列の開口52については、他の臼型の上方を通過することがないので単に成形体を押し出し方向に直進させるだけでよく、そのため、加工し易い丸孔としている。
【0042】
《第3の実施形態》
図7は第3の実施形態に係る粉体成形装置に用いる多孔板の平面図である。図3に示した例では、多孔板40に対してそれぞれ個別の開口41を縦横に配列したが、図7の例では、多孔板60の押し出し方向(第1の方向)Fに対して直交方向(第2の方向)に複数の開口を連結したような形状の開口61を形成している。このように開口61は複数のV字型の谷が並ぶラチェット形状となるので、多孔板60が押し出し方向Fに押し出された際、それぞれの成形体は上記V字型の谷部分に収まり、その状態で多孔板60とともに押し出される。そのため、このように押し出し方向Fに対して直交方向(第2方向)に連結されていても、成形体が隣のV字型の領域に乗り越えることはない。
【0043】
《第4の実施形態》
図8は第4の実施形態に係る粉体成形装置における多孔板に関連する部分の構成図である。この例では、多孔板70に対して押し出し方向(第1方向)F及びそれに直交する第2方向に複数の丸孔形状の開口71を配列形成している。多孔板70は、横送り用シリンダ74によって、図における左右方向に移動自在に構成されている。また、多孔板70は、フィーダ36と共に縦送り用アクチュエータ73によって、押し出し方向F方向に移動自在に設けられている。このような多孔板70及びその駆動機構を用いて粉体成形を行う場合、図2の(1)に示した「フィーダ前進/押し出し」工程で、多孔板70は横送りシリンダ74によって図における左右方向に所定量移動され、その後にアクチュエータ73によって押し出し方向Fへ移動される。これによって、多孔板70の開口71によって各成形体が臼型の上方を通過することなく、ダイス30の上面を移動して所定の収集領域へ押し出されることになる。
【0044】
なお、各成形体が臼型の上方を通過しない経路をとれば、横送りシリンダ74による移動と縦送りアクチュエータ73による押し出しとをほぼ同時に行ってもよい。
【0045】
なお、上記実施の形態では多孔板が成形体を押し出す第1の方向がフィーダの移動方向と同じ方向となっているが、これに限るものではなく、多孔板をフィーダの移動方向と直交する方向に移動可能にし、フィーダの移動方向と直交する方向に成形体を押し出すようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】特許文献1に示されている粉体成形装置を含む従来の一般的な粉体成形装置の構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る粉体成形装置の構成及び粉体成形体の製造方法を示す図である。
【図3】図2に示した粉体成形装置に用いる多孔板40の平面図である。
【図4】図3に示した多孔板40による粉体成形時の作用について示す平面図である。
【図5】多孔板40の裏面側の構成を示すための三面図である。
【図6】第2の実施形態に係る粉体成形装置で用いる多孔板50の平面図である。
【図7】第3の実施形態に係る粉体成形装置に用いる多孔板の平面図である。
【図8】第4の実施形態に係る粉体成形装置における多孔板に関連する部分の構成図である。
【符号の説明】
【0047】
30…ダイス
31…臼型
32…上型
33…下型
35…成形体
36…フィーダ
37…擦り切り板
38…シュータ
40…多孔板
41,51,52,61,71…開口
42…段差部
50,60,70…多孔板
73…アクチュエータ
74…シリンダ
BS…底面
FS…前縁
G…ギャップ
P…粉体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の臼型を備えたダイスと、前記複数の臼型内に充填される粉体に対して加圧する上型と、成形体を前記ダイスの上面に脱型する脱型手段と、脱型された成形体を前記ダイスの上面に沿って収集領域へ押し出す押し出し手段と、を備えた粉体成形装置において、
前記押し出し手段は、少なくとも前記臼型の上方で前記上型が通る開口を備えた板材と、第1の方向へ前記板材を前記ダイスの上面に沿って移動させる板材移動手段とで構成され、
前記板材移動手段による前記板材の移動にともなって、前記複数の成形体が前記開口の内壁面により個別に押し出されることを特徴とする粉体成形装置。
【請求項2】
前記開口の内壁面に、前記板材の移動により前記第1の方向に対して略直交する第2の方向へ前記ダイスの上面に沿って前記成形体を移動させる案内用のテーパー部分を備えたことを特徴とする請求項1に記載の粉体成形装置。
【請求項3】
前記板材を前記第1の方向に対して略直交する第2の方向へ前記ダイスの上面に沿って移動させて前記成形体を前記第2の方向へ移動させる手段を備えた請求項1に記載の粉体成形装置。
【請求項4】
前記複数の臼型内に粉体を供給する待機位置と粉体供給位置との間で往復移動可能なフィーダを含み、前記板材は前記フィーダの前方に配置され、前記板材移動手段は前記フィーダである請求項1〜3のいずれかに記載の粉体成形装置。
【請求項5】
前記板材はその底面の一部で前記臼型の上部に当接しないように、前記板材の底面に段差を備えた、請求項1〜4のいずれかに記載の粉体成形装置。
【請求項6】
前記開口部は前記第2の方向に連結されている、請求項1〜5のいずれかに記載の粉体成形装置。
【請求項7】
ダイスに備えられた複数の臼型内に粉体を充填し、当該粉体に対して上型により加圧して成形体を形成し、前記成形体を前記ダイスの上面に脱型し、脱型された前記成形体を前記ダイスの上面に沿って収集領域へ押し出す粉体成形体の製造方法であって、
少なくとも前記臼型の上方で前記上型が通る開口を備えた板材と、前記臼型の第1の方向へ前記板材を前記ダイスの上面に沿って移動させる板材移動手段とを用い、
前記板材移動手段による前記板材の移動にともなって、前記複数の成形体を前記開口の内壁面により個別に押し出すことを特徴とする粉体成形体の製造方法。
【請求項8】
ダイスに備えられた複数の臼型内に粉体を充填し、当該粉体に対して上型により加圧して成形体を形成し、前記成形体を前記ダイスの上面に脱型し、脱型された前記成形体を前記ダイスの上面に沿って収集領域へ押し出す粉体成形体の製造方法であって、
少なくとも前記臼型の上方で前記上型が通る開口を備えた板材と、前記臼型の縦列方向である第1の方向へ前記板材を前記ダイスの上面に沿って移動させる板材移動手段とを用い、
前記開口の内壁面に、前記板材移動手段による前記板材の移動により前記複数の成形体を個別に押し出すとともに、前記第1の方向に対して略直交する前記臼型の横列方向である第2の方向へ前記ダイスの上面に沿って移動させる案内用のテーパー部分を備えて、前記押し出し時に、前記成形体を前記ダイス上面における前記臼型の上部以外の位置を通過させることを特徴とする粉体成形体の製造方法。
【請求項9】
ダイスに備えられた複数の臼型内に粉体を充填し、当該粉体に対して上型により加圧して成形体を形成し、前記成形体を前記ダイスの上面に脱型し、脱型された前記成形体を前記ダイスの上面に沿って収集領域へ押し出す粉体成形体の製造方法であって、
少なくとも前記臼型の上方で前記上型が通り、且つ前記複数の成形体を個別に押し出す開口を備えた板材と、前記臼型の縦列方向である第1の方向へ前記板材を前記ダイスの上面に沿って移動させる手段と、前記第1の方向に対して略直交する前記臼型の横列方向である第2の方向へ前記ダイスの上面に沿って移動させる手段とを用い、
前記押し出し時に、前記成形体を前記ダイス上面における前記臼型の上部以外の位置を通過させることを特徴とする粉体成形体の製造方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−233681(P2009−233681A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−79674(P2008−79674)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)