説明

粒子分離装置および分離方法

【課題】従来の扇形水槽に替えて、隔壁のないドーナツ形の水槽を使用し、また直線形の粒子供給筒に替えて、湾曲形粒子供給筒を設けたので、粒子分離精度の低下を防止する。
【解決手段】回転する水槽2と、該水槽2の回転中心部から水槽2の外壁5方向に向けて水槽2に設けられた粒子供給筒とを備え、水槽2を一定回転数に保たれた状態で、粒子供給筒より粒子を水槽2内に放出することで、高比重粒子と低比重粒子を、あるいは同一種類の粒子を大きさ毎に反回転方向に相対的に移動させることで、粒子を分離し、水槽2内部の形状をドーナツ形とすることにより、粒子分離時の水槽2内の水の対流を抑制可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒子分離装置および分離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、低比重粒子に比べ高比重粒子を反回転方向に大きく移動させることで粒子を分離する方法及び装置は、公知である(特許文献1参照)。また、高比重粒子に比べ低比重粒子を反回転方向に大きく移動させることで粒子を分離する方法及び装置は、公知である(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−239678号公報
【特許文献2】特開2008−049332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1、2記載の発明は、いずれも、粒子分離を達成させるためには、回転する水槽内の水は水槽(容器)に対して静止した状態にあり、一定回転数に保たれた状態で、粒子供給筒より粒子を水槽内に放出(投入)することが必要であった。
【0005】
これを実現するため、特許文献1、2記載の発明では、図1に示すように、円形の水槽10の中心に同軸で回転軸15が設けられ、このような中心から周方向に渡る隔壁11を設けることで扇形に区切った形状の扇形水槽12を採用していた。扇形水槽12内に水を満たした状態で水槽10を回転させると、水は扇形水槽12内に束縛されるため速やかに水槽10と同じ回転速度を持つようになり、一見して問題がないように見える。
【0006】
しかしながら、例えば1000rpm以上の高速回転をさせると、扇形水槽12の内側(回転軸15寄り)の水と外側の水の回転速度の違いから、緩やかな対流が発生し(図1参照)、粒子供給筒13から放たれた粒子6の軌道が、この対流によって乱されるため、粒子分離精度の低下に繋がっていた。
【0007】
そこで、本発明は、扇形水槽に替えて、隔壁のないドーナツ形の水槽を有する分離装置及びそれによる分離方法を実現しようとするものである。
【0008】
また、特許文献1、2記載の発明では、回転中心から遠心方向に真っ直ぐ伸びる直線形の粒子供給筒を使用していた。ところが、回転中心から水槽に供給されるまで粒子供給筒内を粒子が移動する間、全ての粒子はコリオリの力を受けているため、粒子は粒子供給筒内をまっすぐ移動せず、粒子供給筒内壁の反回転方向側に偏る。
【0009】
水槽に供給される際、粒子は粒子間の相互作用がない分散状態であるのが理想であるが、上記の理由から粒子供給筒内を移動する間に反回転方向側に粒子が集まって押しつけられ、凝集を起こしやすくなる(図3参照)。
【0010】
一方、凝集を起こさないほど極めて希薄な懸濁液を投入して凝集を免れたとしても、個々の粒子はコリオリの力により粒子供給筒内壁の反回転方向側に押しつけられながら遠心力により遠心方向に進むため、粒子供給筒内を回転しながら(転がりながら)前進する確立が高くなる。
【0011】
そして、回転しながら粒子供給筒より水槽内へ供給されると、粒子毎にばらばらな(予期できぬ)回転揚力が加わり、上記のケースでは粒子は概ね”スライス”して、想定以上に半回転方向の曲がりが大きくなってしまう(図3参照)。
【0012】
そこで、本発明は、直線形の粒子供給筒に替えて、湾曲形粒子供給筒を有する分離装置とそれによる分離方法を実現するものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記課題を解決するために、回転する水槽と、該水槽の回転中心部から水槽の外壁方向に向けて水槽に設けられた粒子供給筒とを備え、水槽を一定回転数に保たれた状態で、粒子供給筒より粒子を水槽内に放出することで、高比重粒子と低比重粒子を、あるいは同一種類の粒子を大きさ毎に反回転方向に相対的に移動させることで、粒子を分離する分離装置において、前記水槽内部の形状をドーナツ形とすることにより、粒子分離時の水槽内の水の対流を抑制可能とした構成を特徴とする粒子分離装置を提供する。
【0014】
本発明は上記課題を解決するために、回転する水槽と、該水槽の回転中心部から水槽の外壁方向に向けて水槽に設けられた粒子供給筒とを備えた粒子を分離する分離装置により、水槽を一定回転数に保った状態で、粒子供給筒より粒子を水槽内に放出すること、高比重粒子と低比重粒子を、あるいは同一種類の粒子を大きさ毎に反回転方向に相対的に移動させて、粒子を分離する分離方法において、前記水槽内部の形状をドーナツ形とすることにより、粒子分離時の水槽内の水の対流を抑制することを特徴とする粒子分離方法を提供する。
【0015】
本発明は上記課題を解決するために、回転する水槽と、該水槽の回転中心部から水槽の外壁方向に向けて水槽に設けられた粒子供給筒とを備え、水槽を一定回転数に保たれた状態で、粒子供給筒より粒子を水槽内に放出することで、高比重粒子と低比重粒子を、あるいは同一種類の粒子を大きさ毎に反回転方向に相対的に移動させて、粒子を分離する分離装置において、前記水槽内部の形状をドーナツ形とすることにより、粒子分離時の水槽内の水の対流を抑制可能とし、前記粒子供給筒を湾曲形粒子供給筒とすることにより、分離時の粒子の凝集や回転を抑制するとともに、湾曲形粒子供給筒から放出された粒子のポケットへの入射角が30°〜60°となる位置で回収可能な構成としたことを特徴とする粒子分離装置を提供する。
【0016】
本発明は上記課題を解決するために、回転する水槽と、該水槽の回転中心部から水槽の外壁方向に向けて水槽に設けられた粒子供給筒とを備えた粒子を分離する分離装置により、水槽を一定回転数に保った状態で、粒子供給筒より粒子を水槽内に放出することで、高比重粒子と低比重粒子を、あるいは同一種類の粒子を大きさ毎に反回転方向に相対的に大きく移動させて、粒子を分離する分離方法において、前記水槽内部の形状をドーナツ形とすることにより、粒子分離時の水槽内の水の対流を抑制し、前記粒子供給筒を湾曲形粒子供給筒とすることにより、分離時の粒子の凝集や回転を抑制するとともに、湾曲形粒子供給筒から放出された粒子のポケットへの入射角が30°〜60°となる位置で回収可能とすることを特徴とする粒子分離方法を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の粒子分離装置及び分離方法によれば、従来の扇形水槽に替えて、隔壁のないドーナツ形の水槽を使用し、また直線形の粒子供給筒に替えて、湾曲形粒子供給筒を設けたので、粒子分離精度の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】従来例の構成、作用を説明する図である。
【図2】本発明の実施例の粒子分離装置および分離方法の構成、作用を説明する図である。
【図3】従来例の構成、作用を説明する図である。
【図4】本発明の実施例の粒子分離装置および分離方法の構成、作用を説明する図である。
【図5】粒子のポケット入射角による分離精度の違いを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る粒子分離装置および分離方法の実施の形態を実施例に基づいて図面を参照して、以下に説明する。
【実施例】
【0020】
図2は、本発明の粒子分離装置の構成を示す図である。本発明の粒子分離装置1は、回転する水槽2と、該水槽2とともに回転軸15を中心に回転し、粒子6を水槽2内に供給する粒子供給筒3とを備えている。水槽2は、円形の内壁4と外壁5とから成り、ドーナツ形の水槽として構成されている。水槽2内には、水が充填されている。
【0021】
このような粒子分離装置1において、粒子供給筒3は、その基端を水槽2の中心部におき、その基端から水槽2の外壁5方向に向けて設置されている。粒子供給筒3は、その先端は、内壁4を通して水槽2内に開口している。
【0022】
この水槽2を一定回転数に保たれた状態で、粒子供給筒3より粒子6を水槽2内に放出することで、高比重粒子と低比重粒子を、あるいは同一種類の粒子を大きさ毎に反回転方向に相対的な移動を生ぜしめて、粒子を分離するものである。
【0023】
上記のとおり、従来の隔壁を有する扇形水槽12(図1参照)では、扇形の内側(内壁側)の水と外側(外壁側)の水の回転速度の違いから、扇形水槽12内をゆっくりとした対流が発生していた。しかしながら、本発明では、ドーナツ形の水槽2を採用することで、このような対流は生じにくい。この点について、さらに詳細に以下説明する。
【0024】
図1に示すような隔壁11のないドーナツ形の窪み7(空間)を持つ水槽2に水を満たした状態で回転させると(図2参照)、水は水槽2内に束縛されないため水槽2の回転運動について行けず、回転当初は激しく水槽に対して反回転方向に運動し始める。この状態では一見するとハイドロサイクロンのように水は激しく回転するかのようにみえる。
【0025】
しかしながら、ドーナツ形の水槽2の内壁4及び外壁5面が、へこみや突起などの凹凸がなく滑らか内表面を有しているならば、水槽2の回転数が一定となると、次第に水の回転は水槽2の回転に追いつき、例えば2000rpmの条件では数分以内にほぼ完全に静止状態に至る。
【0026】
この状態では、水槽2内の水は、水と接する内壁4の各部位の回転速度と完全に同期(一致)するため、内壁4側の水と外壁5側の水の回転速度の違いは、従来の扇形水槽12より明らかに対流が小さくなり、粒子供給筒3から放たれた粒子6の軌道の乱れがなくなって、粒子分離精度の低下を防ぐことが可能である。
【0027】
以上のとおり、本発明ではドーナツ形の水槽2を採用し、その点で、上記のとおりの顕著な作用効果を生じるが、さらに、粒子供給筒3を以下、図4において説明する構成とすることで、相乗的により大きな作用効果が生じる。
【0028】
即ち、直線形粒子供給筒14(図3参照)では、筒内で粒子6が凝集しやすい、また、筒内で粒子6が回転しやすいという問題があった。そこで、本発明では、湾曲形粒子供給筒8を、コリオリ力によって湾曲する粒子6の軌道に似せた湾曲形の供給筒の構成とする(図4参照)。もちろん、湾曲形粒子供給筒8の曲率は全ての粒子軌道の曲率に合致するものではない。
【0029】
しかしながら、複数種類の曲率を有する湾曲形粒子供給筒8を予め用意したり、湾曲形粒子供給筒8に湾曲率の変更が可能なフレキシブルな素材を使用することで、ある程度コリオリ力によって湾曲する粒子6の軌道に似せた湾曲形の曲率を持たせることにより、湾曲形粒子供給筒8の曲率よりコリオリ力による粒子軌道の曲率が大きな粒子6は、反回転方向側の壁に集まり、湾曲形粒子供給筒8の曲率とコリオリ力による粒子軌道の曲率がほぼ同等の粒子6は、粒子供給筒の中心付近に集まり、湾曲形粒子供給筒8の曲率よりコリオリ力による粒子軌道の曲率が小さな粒子6は、回転方向側の壁に集まる。この結果、全体として粒子6の凝集を緩和する効果が生じる。
【0030】
また、湾曲形粒子供給筒8の内壁4の表面付近の粒子6は、直線形粒子供給筒14に比べれば内壁4の表面に押しつけられる力が軽減されるため、湾曲形粒子供給筒8内で粒子6の回転力が弱まることが期待できる。
【0031】
湾曲形粒子供給筒8内で粒子の回転力が幾分か残ったとしても、反回転方向側の壁面の粒子6は”スライス”してさらに反回転方向側へ、中心の粒子6は回転せずそのまま水槽2に、回転方向側の壁面の粒子6は”フック”してさらに回転方向側へ曲がる傾向を持つ。その結果、回転揚力自体は、粒子軌道の予期せぬ曲率変化をもたらすため必ずしも歓迎できないが、直線形粒子供給筒14に比べれば、粒子軌道の湾曲度合いが拡大されることになるので、分離精度の低下には繋がりにくくなる。
【0032】
ところで、直線形粒子供給筒14によれば、コリオリの力がほとんど働かない粒子6では、軸心より真っ直ぐ遠心方向に進む。このとき粒子6は、周方向に区画されて複数個備えたポケット9で回収されるから、真っ直ぐ進む粒子6では、図5中の符号(a)で示すように、ポケット9に対する粒子6の入射角が90°付近となり、僅かに軌道の違う粒子も極めて接近した位置での回収となって、同じポケット9に回収されてしまう確率が高い。
【0033】
しかしながら、本発明では、コリオリ力が働いて、軸心より湾曲した軌道を描いてポケット9に回収されるケースでは、ポケット9に対して90°よりも小さな角度(例えば45°)で入射(回収)される。この場合、図5中の符号(b)で示すように、類似した軌道を持つ粒子6もある程度広がりを持ってポケット9に回収されるため、僅かに軌道の違う粒子6が異なるポケット9で回収される確率が高くなる。
【0034】
しかし、さらにコリオリ力が強く働き、軸心から強く湾曲した軌道を描き、例えば時計の12時の方向に発した粒子6が、湾曲して3時の方向でポケット9に回収されるような場合では、ポケット9に対する粒子6の入射角が極めて小さくなり、ポケット9の縁をなぞるような粒子軌道となるため、類似軌道を持つ粒子6があらゆるポケット9に跨って回収される。
【0035】
また、水槽2内の水は対流のない剛体流であるので、粒子6がポケット9に回収されるためには、ポケット9内の水を粒子6の慣性力によって押しのけて行く必要がある。しかしながら、入射角の小さな状態では、ポケット9方向への慣性力は極めて小さいため、想定されるポケット9内への進入が果たせずに、別のポケット9へ格納させるケースが生まれる。
【0036】
このような理由により、図5中の符号(c)に示すように、粒子6の入射角が極めて小さい場合では、軌道の異なる粒子6と同一のポケット9に回収される確率が高くなる。
【0037】
このように、粒子6のポケット9に対する入射角(より正確には、ポケット9が配列された円周上のポケットの位置での接線に対する角度)の違いが粒子の回収精度、すなわち分離の精度を左右し、概ね入射角30°〜60°付近で回収できる場合に回収精度が高くなる。
【0038】
なお、粒子6のポケット9に対する入射角30°〜60°となる粒子放出条件は、水槽10の直径や回転数、粒子6の粒子径や粒子比重等の条件により異なるが、複数種類の曲率や長さを有する湾曲形粒子供給筒8を予め用意したり、湾曲形粒子供給筒8に湾曲率の変更が可能なフレキシブルな素材を使用して、湾曲形粒子供給筒の曲がり方を調整することで、上記入射角を満たす粒子放出条件を実現することが可能となる。
【0039】
分離粒子の粒度幅や比重範囲が比較的狭く、回収が狭いポケット幅で済んでしまう場合などでは、前記の手段、方法により、強制的に入射角30°〜60°となる粒子軌道に促すことが可能であり、それによって分離精度を向上させることが可能となる。
【0040】
すなわち、湾曲度合いを小さくするか、あるいは筒の長さを長くする(軸心から放出点までの距離を長くする)ことにより、粒子6のポケット9への入射角を30°〜60°にすることができる。
【0041】
ここで湾曲形粒子供給筒8の曲率を、粒子軌道の曲率に近づけるべきか、強制的に入射角30°〜60°の入射角度で回収する曲率とすべきかは、対象となる粒子の特性によって変わる。
【0042】
以上、本発明に係る粒子分離装置及び分離方法の実施の形態及び実施例を図面を参照して説明したが、本発明はこのような実施例に限定されることなく、特許請求の範囲記載の技術的事項の範囲内で、いろいろな実施例があることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0043】
以上の構成の本発明に係る粒子分離装置及び分離方法によれば、懸濁液中の粒子を粒径別あるいは比重別によって分離することを必要とする各種産業分野(鉱業ならびに各種産業分野の製造工程、リサイクルおよび環境修復プロセスにおける粒子分離工程等)に適用可能である。
【符号の説明】
【0044】
1 粒子分離装置
2 水槽
3 粒子供給筒
4 内壁
5 外壁
6 粒子
7 窪み
8 湾曲形粒子供給筒
9 ポケット
10 円形の水槽
11 隔壁
12 扇形水槽
13 粒子供給筒
14 直線形粒子供給筒
15 回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転する水槽と、該水槽の回転中心部から水槽の外壁方向に向けて水槽に設けられた粒子供給筒とを備え、水槽を一定回転数に保たれた状態で、粒子供給筒より粒子を水槽内に放出することで、高比重粒子と低比重粒子を、あるいは同一種類の粒子を大きさ毎に反回転方向に相対的に移動させることで、粒子を分離する分離装置において、
前記水槽内部の形状をドーナツ形とすることにより、粒子分離時の水槽内の水の対流を抑制可能とした構成を特徴とする粒子分離装置。
【請求項2】
回転する水槽と、該水槽の回転中心部から水槽の外壁方向に向けて水槽に設けられた粒子供給筒とを備えた粒子を分離する分離装置により、水槽を一定回転数に保った状態で、粒子供給筒より粒子を水槽内に放出することで、高比重粒子と低比重粒子を、あるいは同一種類の粒子を大きさ毎に反回転方向に相対的に移動させて、粒子を分離する分離方法において、
前記水槽内部の形状をドーナツ形とすることにより、粒子分離時の水槽内の水の対流を抑制することを特徴とする粒子分離方法。
【請求項3】
回転する水槽と、該水槽の回転中心部から水槽の外壁方向に向けて水槽に設けられた粒子供給筒とを備え、水槽を一定回転数に保たれた状態で、粒子供給筒より粒子を水槽内に放出することで、高比重粒子と低比重粒子を、あるいは同一種類の粒子を大きさ毎に反回転方向に相対的に移動させて、粒子を分離する分離装置において、
前記水槽内部の形状をドーナツ形とすることにより、粒子分離時の水槽内の水の対流を抑制可能とし、
前記粒子供給筒を湾曲形粒子供給筒とすることにより、分離時の粒子の凝集や回転を抑制するとともに、予め用意された複数種類の曲率や長さを有する湾曲形粒子供給筒を交換したり、湾曲形粒子供給筒に湾曲率の変更が可能なフレキシブルな素材を使用して、湾曲形粒子供給筒の曲がり方を調整することで、湾曲形粒子供給筒から放出された粒子のポケットへの入射角が30°〜60°となる位置で回収可能な構成としたことを特徴とする粒子分離装置。
【請求項4】
回転する水槽と、該水槽の回転中心部から水槽の外壁方向に向けて水槽に設けられた粒子供給筒とを備えた粒子を分離する分離装置により、水槽を一定回転数に保った状態で、粒子供給筒より粒子を水槽内に放出することで、高比重粒子と低比重粒子を、あるいは同一種類の粒子を大きさ毎に反回転方向に相対的に大きく移動させて、粒子を分離する分離方法において、
前記水槽内部の形状をドーナツ形とすることにより、粒子分離時の水槽内の水の対流を抑制し、
前記粒子供給筒を湾曲形粒子供給筒とすることにより、分離時の粒子の凝集や回転を抑制するとともに、予め用意された複数種類の曲率や長さを有する湾曲形粒子供給筒を交換したり、湾曲形粒子供給筒に湾曲率の変更が可能なフレキシブルな素材を使用して、湾曲形粒子供給筒の曲がり方を調整することで、湾曲形粒子供給筒から放出された粒子のポケットへの入射角が30°〜60°となる位置で回収可能な構成としたことを特徴とする粒子分離方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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