説明

粘着ロール式クリーナの収納装置

【課題】粘着ロール式クリーナの収納装置において、複数台の粘着ロール式クリーナを、平易な取り扱いで適正に整理して収納できるようにする。
【解決手段】収納装置12は、複数の粘着ロール式クリーナ10の少なくとも粘着ロール16を個別に収容する複数の収容部24と、それら収容部24を、収納装置12の外部の構造体(例えば壁、柱、床、天井等)Sに取り付ける取付機構26とを備える。収納装置12は、複数の収容部24が互いに分離可能に連結される構成と、複数の収容部24が互いに一体に形成される構成とのいずれかを有することができる。複数の収容部24が互いに分離可能に連結されてなる収納装置12は、それら収容部24を互いに分離可能に連結する連結機構を備えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着ロール式クリーナの収納装置に関する。
【背景技術】
【0002】
外周側に露出する粘着面を有する粘着ロールと、粘着ロールを回転可能に支持する支持部材とを備えた粘着ロール式クリーナは、衣服やカーペット等、塵埃や毛髪の付着し易い表面を有する物体の、当該表面を手軽に清掃できる簡易型の手持操作式クリーナとして知られている。一般に、粘着ロールは、片面粘着テープをその粘着面を外側に向けてロール状に巻回した構造を有しており、従来、ロール中心に中空のコアを配置したコア付きロールと、そのようなコアを有さないコアレスロールとが提供されている。また、支持部材は一般に、粘着ロールをその中心軸線の周りで回転自在に支持する支持部と、支持部から粘着ロールの外方へ延長され、作業者によって握持される握持部とを備えている。
【0003】
粘着ロール式クリーナの操作に際し、作業者は、手で支持部材の握持部を握持して、粘着ロールを清掃対象の物体上で、粘着面を被清掃面に押し付けながら転動させることにより、被清掃面の塵埃や毛髪を、粘着ロールの粘着面に付着させて除去することができる。清掃後に塵埃や毛髪で汚損した粘着ロールの粘着面は、最外層の一巻き分の片面粘着テープを粘着ロールから切り離すことにより、未使用の粘着面に更新される。そして、更新の繰り返しにより粘着ロールを使い切った後には、別に用意した新たな粘着ロール(以下、予備粘着ロールと称する。)を、支持部材の支持部に装着することができる。
【0004】
上記構成を有する粘着ロール式クリーナは、不使用時には、粘着ロールの粘着面への異物付着等を防止するべく、通常、粘着ロールを適当な容器に収納した状態で保管される。例えば、特許文献1は、粘着ロール式クリーナの粘着ロールを取り出し自在に収納する収納ケースを開示する。特許文献1に記載される収納ケースは、一端で開口する無蓋箱状の構成を有し、粘着ロール式クリーナの支持部に装着した状態の粘着ロールを収納するクリーナ収納部と、未使用の予備粘着ロールを収納する予備ロール収納部とを備えている。クリーナ収納部と予備ロール収納部との間には、収納ケース上で粘着ロール式クリーナを位置規制するための間仕切りが形成される。また、粘着ロール式クリーナの支持部を収納ケースに係合させることにより、収納ケースごと粘着ロール式クリーナを持ち運べるようにした構成も開示されている。
【0005】
また、特許文献2〜4は、粘着ロール式クリーナの粘着ロールを収納する開閉式のカバーを開示する。これら特許文献2〜4に記載されるカバーは、いずれも、互いに回動可能に連結された一対のカバー部材を備え、それらカバー部材の間に粘着ロールを収納して両カバー部材を閉じた状態で、粘着ロール式クリーナと共に持ち運ぶことができるようになっている。このように、従来の粘着ロール式クリーナの収納容器は、一般家庭での使用を考慮した小形で容易に持ち運べる形式のものであって、基本的に、1台の粘着ロール式クリーナに付属して、1個の粘着ロールをコンパクトに収容可能な独立した専用容器の構成を有する。
【0006】
【特許文献1】特開平11−089786号公報
【特許文献2】特開2003−052602号公報
【特許文献3】特開2003−265401号公報
【特許文献4】特開2004−073562号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、食品製造や半導体製造のような清浄環境での作業を必須としている業界で、例えば、清浄環境を維持するクリーンルームに作業者が入室する前後に、作業者の衣服等に付着した塵埃や毛髪を迅速に除去するための清掃装置として、粘着ロール式クリーナが有効利用される傾向にある。このような業務用途では、粘着ロール式クリーナの使用頻度が著しく増加するとともに、複数の作業者が同時に衣服等を清掃する状況が生じ得るので、作業現場に複数台の粘着ロール式クリーナを設置することが要請される。この要請に対し、従来の収納容器では、個々の粘着ロール式クリーナを使用するたびに粘着ロールに対して収納容器を取り外したり取り付けたりする必要があるので、使用頻度の増加に伴い、粘着ロール式クリーナや収納容器の取り扱いが乱雑になる恐れがある。また、互いに独立した複数の収納容器に個別に収納される複数台の粘着ロール式クリーナを、適正に整理して保管することは、一般に労力を要する。
【0008】
本発明の目的は、粘着ロール式クリーナの収納装置において、複数台の粘着ロール式クリーナを、平易な取り扱いで適正に整理して収納できる収納装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、外周側に露出する粘着面を有する粘着ロールと粘着ロールを回転可能に支持する支持部材とを備えた粘着ロール式クリーナを、取り出し自在に収納する収納装置であって、複数の粘着ロール式クリーナの少なくとも粘着ロールを個別に収容する複数の収容部と、複数の収容部を、収納装置の外部の構造体に取り付ける取付機構と、を具備する収納装置を提供する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の収納装置において、複数の収容部が互いに分離可能に連結される、収納装置を提供する。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の収納装置において、複数の収容部を互いに分離可能に連結する連結機構をさらに具備する、収納装置を提供する。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の収納装置において、連結機構は、複数の収容部の相互連結時の相対位置を選択可能な構造を有する、収納装置を提供する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の収納装置において、複数の収容部が互いに一体に形成される、収納装置を提供する。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の収納装置において、取付機構は、複数の収容部を外部の構造体に固定して取り付ける固定要素を有する、収納装置を提供する。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の収納装置において、取付機構は、複数の収容部を外部の構造体に取り外し自在に取り付ける取付要素を有する、収納装置を提供する。
【0016】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の収納装置において、複数の収容部に収容される複数の粘着ロール式クリーナの粘着ロールの相互接触を防止する接触防止部をさらに具備する、収納装置を提供する。
【0017】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の収納装置において、接触防止部は、隣り合う収容部の間に設けられる隔離要素であって、隣り合う収容部に収容される粘着ロール式クリーナの粘着ロールの間に介在する隔離要素を含む、収納装置を提供する。
【0018】
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の収納装置において、接触防止部は、各々の収容部に設けられる保持要素であって、各々の収容部に収容される粘着ロール式クリーナを定位置に保持する保持要素を含む、収納装置を提供する。
【0019】
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の収納装置において、少なくとも1つの収容部に設けられる持上げ部であって、粘着ロール式クリーナの支持部材に係合して粘着ロールの粘着面を少なくとも部分的に収容部の内壁面から離隔させる持上げ部をさらに具備する、収納装置を提供する。
【0020】
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれか1項に記載の収納装置において、少なくとも1つの収容部に設けられる低粘着性当接部であって、粘着ロール式クリーナの粘着ロールの粘着面に、粘着面の粘着力を弱めるようにして当接される低粘着性当接部をさらに具備する、収納装置を提供する。
【0021】
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12のいずれか1項に記載の収納装置において、少なくとも1つの収容部は、収容部に対する粘着ロール式クリーナの収容及び取り出し時の粘着ロールの移動方向を随意選択できるように拡張された開口部を有する、収納装置を提供する。
【0022】
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の収納装置において、粘着ロール式クリーナの支持部材に、作業者によって握持される握持部が設けられ、少なくとも1つの収容部の開口部は、収容部に収容した粘着ロール式クリーナの握持部を、収容部の外方へ随意選択可能な方向に突出させることができる形状を有する、収納装置を提供する。
【0023】
請求項15に記載の発明は、請求項1〜14のいずれか1項に記載の収納装置において、粘着ロール式クリーナの支持部材に支持された粘着ロールとの交換が可能な予備粘着ロールを収容する補助収容部をさらに具備する、収納装置を提供する。
【発明の効果】
【0024】
請求項1に記載の発明によれば、複数の粘着ロール式クリーナが複数の収容部に個別に収容されるので、作業現場に複数台の粘着ロール式クリーナを設置することが要請される業務用途にも、障害無く対応できる。収納装置の使用時には、作業者は、粘着ロール式クリーナの少なくとも粘着ロールを、適当に選択した収容部に挿入するだけで、個々の粘着ロール式クリーナをいずれかの収容部に容易かつ迅速に収容することができる。また作業者は、収容部に収容されている粘着ロール式クリーナの少なくとも粘着ロールを収容部から引き出すだけで、収容部から粘着ロール式クリーナを容易かつ迅速に取り出すことができる。しかも、それら収容部が取付機構によって外部構造体に取り付けられるから、各収容部に対して粘着ロール式クリーナを出し入れする際に、作業者が収容部を手で押さえずとも収納装置が安定した設置状態に維持される。したがって、粘着ロール式クリーナの使用頻度が増加して、粘着ロール式クリーナの取り扱いが乱雑になった場合にも、複数台の粘着ロール式クリーナを複数の収容部に、平易な取り扱いで適正に整理して収納、保管することができる。その結果、例えば、清浄環境を保つ必要のあるクリーンルーム等への入室前や入室後に、作業者に、粘着ロール式クリーナを用いた衣服等の清掃を励行させることが容易になる。
【0025】
請求項2に記載の発明によれば、収納装置の収納能力(すなわち収容部の個数)を、要求に応じて適当に調整することができる。
【0026】
請求項3に記載の発明によれば、収容部同士の連結手段を別途用意する必要が無いから、収納装置の設置作業が簡略化される。
【0027】
請求項4に記載の発明によれば、収納装置の全体の外形及び個々の収容部の位置を、必要に応じて適当に変更することができる。
【0028】
請求項5に記載の発明によれば、収納装置の構造が簡素化されて製造コストを削減でき、また装置全体の剛性を向上させることができる。
【0029】
請求項6に記載の発明によれば、収納装置の設置安定性が確保され、地震等の災害に対する安全性が向上する。
【0030】
請求項7に記載の発明によれば、現場の要求に応じて、収納装置の設置、撤去、配置替え等を容易に行うことができる。
【0031】
請求項8に記載の発明によれば、収納装置での保管中に、複数の粘着ロール式クリーナの粘着ロールがそれらの粘着面同士で付着して、粘着ロール式クリーナの取り扱いに支障を来たすことが、未然に防止される。
【0032】
請求項9に記載の発明によれば、個々の収容部の作製工程で、同時に接触防止部を形成することができるから、コスト的に有利である。
【0033】
請求項10に記載の発明によれば、収納装置の構造を簡素化することができる。
【0034】
請求項11に記載の発明によれば、収納装置での保管中に、個々の粘着ロール式クリーナの粘着ロール16の粘着面と収容部の内壁面との接触面積が可及的に削減されるので、粘着面が内壁面に付着して粘着ロール式クリーナの取り扱いに支障を来たすことが、未然に防止される。
【0035】
請求項12に記載の発明によれば、収納装置の収容部の配置形態に関わらず、粘着ロールの粘着面が収容部の内壁面に付着することを効果的に防止できる。
【0036】
請求項13に記載の発明によれば、粘着ロール式クリーナの使用頻度が増加したときにも、粘着ロール式クリーナを収容部に対し出し入れする方向を意識せずに取り扱うことができるので、作業者の心理的な負担が軽減され、例えばクリーンルーム等への入室前後の衣服等の清掃励行が一層促進される。
【0037】
請求項14に記載の発明によれば、作業者が粘着ロール式クリーナを収容部に出し入れする際の取り扱い性を一層向上させることができる。
【0038】
請求項15に記載の発明によれば、粘着ロール式クリーナの使用中に粘着ロールを使い切ったときにも、未使用の予備粘着ロールを即座に支持部材に装着して、清掃作業を継続して行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図面を参照すると、図1は、本発明に係る収納装置を適用可能な粘着ロール式クリーナ10の構成を例示する図、図2〜図7は、本発明の好適な実施形態による収納装置12の構成を例示する図である。
【0040】
図1に示すように、粘着ロール式クリーナ10は、外周側に露出する粘着面14を有する粘着ロール16と、粘着ロール16を回転可能に支持する支持部材18とを備える。粘着ロール16は、中心軸線16aを有する中空円筒体であり、所定の幅及び長さを有する片面粘着テープを、その粘着面14を外側に向けてロール状に巻回して構成される。粘着ロール16としては、ロール中心に中空のコアを配置したコア付きロールと、そのようなコアを有さないコアレスロールとのいずれを採用してもよい。なお、図示のように粘着ロール16がコアレスロールからなる場合には、粘着ロール16自体、外力により本来の円筒形状が比較的容易に変形するので、その中心軸線16aは、幾何学上は概略のものである。
【0041】
また、支持部材18は、粘着ロール16をその中心軸線16aの周りで回転自在に支持する円柱状の支持部20と、支持部20から粘着ロール16の外方へ延長され、作業者によって握持される棒状の握持部22とを備える。粘着ロール16は、その中心軸線16aを支持部20の中心軸線20aに合致させた状態で支持部20に装着され、中心軸線16a、20aの周りで円滑に回転できるようになっている。粘着ロール16の回転を実現するための構成としては、支持部材18の支持部20が、図示しない軸受構造を介して握持部22に回転自在に連結される構成か、或いは、粘着ロール16の内周面と支持部材18の支持部20の外周面との間に適当な隙間を設けて、静止した支持部20に対し粘着ロール16が回転できるようにする構成を採用できる。
【0042】
粘着ロール式クリーナ10は、図1(a)に示すような、支持部20の中心軸線20aと握持部22の中心軸線22aとが同一直線上に延びる構造(以下、直線グリップ型と称する。)と、図1(b)に示すような、支持部20の中心軸線20aに対し握持部22の中心軸線22aが直交する方向へ延びる構造(以下、直角グリップ型と称する。)との、いずれかを有することができる。なお、本発明に係る収納装置は、図示の直線グリップ型及び直角グリップ型の粘着ロール式クリーナ10に限らず、他の様々な構造の粘着ロール式クリーナにも適用できるものである。
【0043】
図2及び図3は、それぞれ、直線グリップ型の粘着ロール式クリーナ10及び直角グリップ型の粘着ロール式クリーナ10を収納するための、本発明の一実施形態による収納装置12を示す。図示のように、収納装置12はその基本構成として、複数の粘着ロール式クリーナ10の少なくとも粘着ロール16を個別に収容する複数の収容部24と、それら収容部24を、収納装置12の外部の構造体(例えば壁、柱、床、天井等)Sに取り付ける取付機構26とを備える。
【0044】
個々の収容部24は、実質的直方体輪郭を有する中空箱状体であって、直方体の互いに隣接交差する2面に相当する部位に、内部空間28を開放する開口部30が設けられるとともに、残りの4面に相当する部位が、内部空間28を画定する壁部32として作用する。なお、図示実施形態では、開口部30の周縁に沿って、各壁部32から僅かに直立状に延長される垂れ壁部32aが設けられている。これら垂れ壁部32aは、少なくとも粘着ロール16を収容部24に収容した粘着ロール式クリーナ10の、収容部24からの意図しない脱落を、簡易的に防止する機能を有する。
【0045】
上記構成を有する収納装置12によれば、複数台の粘着ロール式クリーナ10が複数の収容部24に個別に収容されるので、作業現場に複数台の粘着ロール式クリーナ10を設置することが要請される業務用途にも、障害無く対応できる。収納装置12の使用時には、作業者は、粘着ロール式クリーナ10の粘着ロール16を、適当に選択した収容部24の開口部30を通してその内部空間28に挿入するだけで、個々の粘着ロール式クリーナ10をいずれかの収容部24に容易かつ迅速に収容することができる。また作業者は、収容部24に収容されている粘着ロール式クリーナ10の粘着ロール16を、開口部30を通して内部空間28から引き出すだけで、収容部24から粘着ロール式クリーナ10を容易かつ迅速に取り出すことができる。しかも、それら収容部24が取付機構26によって外部構造体Sに取り付けられるから、各収容部24に対して粘着ロール式クリーナ10を出し入れする際に、作業者が収容部24を手で押さえずとも収納装置12が安定した設置状態に維持される。したがって、粘着ロール式クリーナ10の使用頻度が増加して、粘着ロール式クリーナ10の取り扱いが乱雑になった場合にも、複数台の粘着ロール式クリーナ10を複数の収容部24に、平易な取り扱いで適正に整理して収納、保管することができる。
【0046】
上記構成を有する収納装置12は、図2及び図3に示すような、複数の粘着ロール式クリーナ10を横置き(粘着ロール16の中心軸線16aを略水平に向ける置き方)で鉛直方向に並列させる形態に限らず、複数の粘着ロール式クリーナ10を斜め置き(粘着ロール16の中心軸線16aを斜めに向ける置き方)で鉛直方向に並列させる形態(図4、図5)、複数の粘着ロール式クリーナ10を横置きで水平方向に並列させる形態(図6)、複数の粘着ロール式クリーナ10を縦置き(粘着ロール16の中心軸線16aを略鉛直に向ける置き方)で水平方向に並列させる形態(図7)等の、様々な形態を有することができる。
【0047】
なお、図6及び図7の形態では、収容部24に対して粘着ロール式クリーナ10を出し入れする方向が、粘着ロール16の中心軸線16aに沿った方向に限定される。これに対し、図2〜図5の形態では、各収容部24が、直方体の隣接2面に渡って拡張された開口部30を有するので、収容部24に対して粘着ロール式クリーナ10を出し入れする方向を、粘着ロール16の中心軸線16aに沿った方向に限らず、中心軸線16aに交差する様々な方向の中から随意で選択できるようになっている。この構成によれば、粘着ロール式クリーナ10の使用頻度が増加したときにも、粘着ロール式クリーナ10を収容部24に対し出し入れする方向を意識せずに取り扱うことができるので、作業者の心理的な負担が軽減される。
【0048】
収納装置12は、複数の収容部24が互いに分離可能に連結される構成(図2(a)、図3(a)、図4(a)、図5(a)、図6(a)、図6(b))と、複数の収容部24が互いに一体に形成される構成(図2(b)、図3(b)、図4(b)、図5(b)、図7(a)、図7(b))とのいずれかを有することができる。或いは、互いに分離可能に連結される2個以上の収容部24と、互いに一体に形成される2個以上の収容部24とを組み合わせて、収納装置12を構成することもできる。なお、図示実施形態による収納装置12は、いずれも同一構造の3個の収容部24を備えている。しかし、本発明に係る収納装置は、同一又は異なる構造を有する2個又は4個以上の収容部24を備えることもできる。
【0049】
複数の収容部24が互いに分離可能に連結されてなる収納装置12(図2(a)、図3(a)、図4(a)、図5(a)、図6(a)、図6(b))は、図8に示すように、それら収容部24を互いに分離可能に連結する連結機構34を備えることができる。この構成によれば、収納装置12の収納能力(すなわち収容部24の個数)を、要求に応じて適当に調整することができる。また、収容部24同士の連結手段を別途用意する必要が無いから、収納装置12の設置作業が簡略化される。
【0050】
連結機構34は、隣り合う一対の収容部24に互いに協働可能に設けられる種々の連結要素から構成できる。それら連結要素としては、例えば、一方の収容部24の壁部32の外面に突設される2個以上の有頭突起34aと、他方の収容部24の壁部32に貫通形成され、個々の有頭突起34aを挿通可能な大径部分及び係止可能な小径部分を有する2個以上の異形穴34bとを採用できる(図8(a))。また、これら有頭突起34aと異形穴34bとの組み合わせに代えて、弾性撓み可能な2個以上の爪付突起34cと個々の爪付突起34cをスナップ式に嵌入可能な2個以上の矩形穴34dとの組み合わせ(図8(b))、2組以上の雌雄構造のホック34e、34fの組み合わせ(図8(c))、互いに摺動係合する2組以上のレール34g、34hの組み合わせ(図8(d))等を採用できる。
【0051】
特に、図8(d)に示すレール34g、34hからなる連結機構34では、複数の収容部24の相互連結時の相対位置を適当に選択することができる。この構成によれば、収納装置12の全体の外形及び個々の収容部24の位置を、必要に応じて適当に変更することができる。なお、図8(a)〜(c)に示す連結機構34においても、互いに協働する連結要素34a〜34fの個数を増やして、連結相手の連結要素の位置を適宜選択できるようにすることで、同様に、収容部24の相互連結時の相対位置を選択可能な構造とすることができる。
【0052】
他方、複数の収容部24が互いに一体に形成されてなる収納装置12(図2(b)、図3(b)、図4(b)、図5(b)、図7(a)、図7(b))は、それら収容部24を全て包含する形状に一体成形された装置本体に、複数の内部空間28及び開口部30、並びに隣り合う内部空間28の間の壁部32を形成することによって構成できる。或いは、前述した個別の収容部24を、互いに恒久的に連結して一体化することによっても構成できる。この構成によれば、収納装置12の構造が簡素化されて製造コストを削減でき、また装置全体の剛性を向上させることができる。
【0053】
収納装置12の取付機構26は、複数の収容部24を外部の構造体Sに固定して取り付ける固定要素36を有する(図2〜図7)。固定要素36は、釘、木ねじ、リベット、溶接等の締結用機械要素から、構造体Sの材質や要求される取付強度等に応じて選択できる。また、構造体Sの表面が平坦かつ清浄である場合は、接着剤や両面粘着テープ36a(図9(a))を、固定要素36として用いることもできる。固定要素36は例えば、いずれかの収容部24の外面に付設した取付片38と協働して、収納装置12の全体を構造体Sに固定的に取り付けることができる。この構成によれば、収納装置12の設置安定性が確保され、地震等の災害に対する安全性が向上する。
【0054】
或いは、取付機構26は、複数の収容部24を外部の構造体Sに取り外し自在に取り付ける取付要素40を有することもできる(図9(b)〜(d))。取付要素40は、吸盤40aと補助シート40bとの組み合わせ(図9(b))、釘や木ねじ40cと掛け孔40dとの組み合わせ(図9(c))、レール40eとフック40fとの組み合わせ(図9(d))等から、適宜選択できる。取付要素40は、収納装置12の全体を構造体Sに取り外し自在に取り付けることができる。この構成によれば、現場の要求に応じて、収納装置12の設置、撤去、配置替え等を容易に行うことができる。
【0055】
収納装置12はさらに、複数の収容部24に個別に収容される複数の粘着ロール式クリーナ10の粘着ロール16の相互接触を防止する接触防止部42を備えることができる(図2〜図7)。この構成によれば、収納装置12での保管中に、複数の粘着ロール式クリーナ10の粘着ロール16がそれらの粘着面14同士で付着して、粘着ロール式クリーナ10の取り扱いに支障を来たすことが、未然に防止される。
【0056】
接触防止部42は、隣り合う収容部24の間に設けられる隔離要素44を含むことができる(図2〜図7)。隔離要素44は、隣り合う収容部24に収容される粘着ロール式クリーナ10の粘着ロール16の間に介在するものであって、個々の収容部24が有する壁部32の一部分として構成できる。この構成によれば、個々の収容部24の作製工程で、同時に接触防止部42を形成することができるから、コスト的に有利である。この場合、隔離要素44としては、中実板44a(図10(a))、複数の棒44b(図10(b))、網板44c(図10(c))、一対の対向突条44d(図10(d))等を、適宜選択して採用できる。なお、個々の収容部24が有する壁部32の全体を、隔離要素44(44a〜44d)と同じ構造にすることもできる。
【0057】
或いはまた、接触防止部42は、各々の収容部24に設けられる保持要素46を含むこともできる(図10(e))。保持要素46は、各収容部24に収容される粘着ロール式クリーナ10を、内部空間28の定位置に保持するものである。この構成によれば、特に、複数の収容部24が互いに一体に形成される構成において、図示のように、隣り合う収容部24の間の壁部を省略することで、収納装置12の構造を簡素化することができる。なお、複数の収容部24が互いに分離可能に連結される構成では、隣り合う収容部24の間の壁部32(つまり隔離要素44)に加えて、保持要素46を設けることができる。
【0058】
収納装置12はさらに、各収容部24に収容される粘着ロール式クリーナ10の粘着ロール16の粘着面14と、内部空間28を画定する壁部32の表面との相互付着力を、可及的に低減するための構成を備えることができる。例えば、複数の粘着ロール式クリーナ10を横置きで鉛直方向へ並列に収納する収納装置12(図2、図3)においては、図11に示すように、粘着ロール式クリーナ10の支持部材18に係合して粘着ロール16の粘着面14を少なくとも部分的に収容部24の内壁面32bから離隔させる持上げ部48を、少なくとも1つの収容部24に設けることができる。この構成によれば、収納装置12での保管中に、個々の粘着ロール式クリーナ10の粘着ロール16の粘着面14と収容部24の壁部32の内壁面32bとの接触面積が可及的に削減されるので、粘着面14が内壁面32bに付着して粘着ロール式クリーナ10の取り扱いに支障を来たすことが、未然に防止される。
【0059】
図示の例では、持上げ部48は、収容部24の内部空間28に対する粘着ロール式クリーナ10の円滑な出し入れを妨げない範囲で、開口部30を画定する垂れ壁部32aの1つを開口部30が狭まる方向へ延長することにより形成されている(図11(a))。この場合、持上げ部48はその端縁で、支持部材18の握持部22の根元に係合して粘着ロール式クリーナ10を斜めに持ち上げ、それにより、粘着ロール16の粘着面14の略全体を収容部24の重力方向下側の内壁面(床面)32bから離隔させている。
【0060】
上記した持上げ部48は、複数の粘着ロール式クリーナ10を斜め置きで鉛直方向へ並列に収容する収納装置12(図4、図5)においても、有効に採用できる。この場合、図11(b)に示すように、重力方向における水平面に対する収容部24の傾斜角度θと、収容部24の床面32bに対する粘着ロール式クリーナ10の持ち上げ角度γとの合計が、90度未満になるように持上げ部48を形成することで、粘着ロール式クリーナ10を収容部24に安定して収容できる。
【0061】
上記構成においては、持上げ部48の端縁に、支持部材18の握持部22の根元を受容する切欠部分50を設けることもできる(図11(c))。切欠部分50は、持上げ部48によって収容部24の床面32bから斜めに持ち上げられた粘着ロール式クリーナ10の支持部材18が、持上げ部48の端縁に沿って横滑りすることを、未然に防止するように作用する。その結果、粘着ロール式クリーナ10の粘着ロール16と収容部24の壁部32との接触面積を低減したことによる収容安定性の低下が補償される。
【0062】
粘着ロール式クリーナ10の粘着ロール16の粘着面14と収容部24の壁部32の表面との相互付着力を低減するための他の手段として、粘着ロール16の粘着面14にその粘着力を弱めるようにして当接される低粘着性当接部52を、少なくとも1つの収容部24に設けることもできる(図12)。低粘着性当接部52は、収容部24の壁部32の内壁面32bにおいて、粘着ロール16の粘着面14との接触が予測される部分に形成される。この構成によれば、複数の粘着ロール式クリーナ10を横置きで水平方向へ並列に収納する収納装置12(図6)や、複数の粘着ロール式クリーナ10を縦置きで水平方向へ並列に収納する収納装置12(図7)においても、粘着ロール16の粘着面14が収容部24の内壁面32bに付着することを効果的に防止できる。
【0063】
低粘着性当接部52としては、複数の点状突起52a(図12(a))、複数の線状突起52b(図12(b))、サンドブラスト工法による凹凸面52c(図12(c))、シート状壁部32を有する場合の折り曲げ加工による複数の壁状突起52d(図12(d))等を、適宜選択して採用できる。或いは、低粘着性当接部52として、粘着ロール16の粘着面14を付着し難くする離型剤処理を収容部24の内壁面32bに施すこともできる。離型剤としては、シリコーン系、ウレタン系、フッ素系、アクリル系等を採用でき、粘着面14の粘着剤に対応した適当な離型剤を収容部24の内壁面32bに塗布することによって、或いは離型剤をその塗布後に室温、加熱、紫外線等の光照射等により架橋させることによって、低粘着性当接部52を形成できる。
【0064】
粘着ロール式クリーナ10の粘着ロール16と収容部24の壁部32との相互付着力を低減するためのさらに他の手段として、低粘着性当接部52を設ける代わりに、壁部32自体を、粘着ロール16の粘着面14が付着し難い素材から作製することもできる。そのような壁部32の素材としては、ポリプロピレン、ポリアセタール、高密度ポリエチレン、フッ素樹脂等の合成樹脂を採用でき、また、これら及び他の一般的樹脂材料にシリコーン系やフッ素系等の添加剤を添加した素材を採用することもできる。
【0065】
収納装置12において、各収容部24の寸法は、図2〜図7に示すように、粘着ロール式クリーナ10を収容したときに、支持部材18の握持部22の大部分が開口部30から外方へ突出するような寸法であることが、作業者による取り扱いを容易にする点で望ましい。しかし、図13に示すように、特に収容部24が直方体の隣接2面に渡って拡張された開口部30を有する場合には、粘着ロール式クリーナ10の略全体が内部空間28に収容されるような寸法としても、作業者による取り扱い性が悪化することは回避される。
【0066】
さらに、収容部24の開口部30は、図2及び図3に示すような、収容部24に収容した粘着ロール式クリーナ10の握持部22を、収容部24の外方であって作業者が随意に選択可能な方向に突出させることができる形状を有する場合に、作業者による取り扱い性を一層向上させることができる。特に、図13に示す構成では、開口部30が形成される隣接2面を、角を落とした1つの曲面(図14)として構成し直すことで、元の直方体輪郭を有する収容部24の占有領域内で、収容部24に収容した粘着ロール式クリーナ10の握持部22を開口部30から外方に突出させることができる。
【0067】
図15及び図16は、本発明の他の実施形態による収納装置54を示す。収納装置54は、前述した複数の収容部24に加えて、粘着ロール式クリーナ10の支持部材18に支持された粘着ロール16との交換が可能な予備粘着ロール56を収容する補助収容部58をさらに備える。収納装置54の収容部24及び取付機構26の構成は、前述した収納装置12の収容部24及び取付機構26と実質的に同一であるから、それらの説明を省略する。なお、図15(a)〜(c)及び図16(a)〜(c)は、いずれも収納装置54の実現可能な種々の形態を示すものである。このような構成によれば、粘着ロール式クリーナ10の使用中に粘着ロール16を使い切ったときにも、未使用の予備粘着ロール56を即座に支持部材18に装着して、清掃作業を継続して行うことができる。
【0068】
以上、本発明の好適な実施形態による収納装置12、54の構成を説明したが、本発明に係る収納装置は、上記及び図示以外の様々な構成を有することができる。例えば個々の収容部24は、直方体輪郭を有する形状(図2、図3、図6、図7)に限らず、円筒形、球形、半球形、錐体形、多様な曲面を含む形等、使い易さや意匠性を考慮した種々の輪郭形状を有することができる。また、個々の収容部24に、開口部30を開閉する適当な構造(蝶番式、スライド式、蛇腹式、引出式、旋回式等)の蓋を、防塵用に設置することもできる。さらに、収納装置12、54に、ごみ箱や鏡等の他の機能要素を、必要に応じて付設することもできる。なお、収納装置12、54の材料としては、合成樹脂、紙、木、ゴム、金属等の一般的な材料を使用でき、必要な剛性、加工性、意匠性等を考慮して適宜選択できる。特に、加工性及び調色性の観点では、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、アクリル、エポキシ、ポリカーボネート、アクリロニトリルブタジエンスチレンポリマー樹脂、等の合成樹脂材料か好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明に係る収納装置を適用可能な粘着ロール式クリーナの構成を例示する図で、(a)直線グリップ型、及び(b)直角グリップ型の、両形態を示す。
【図2】本発明の好適な実施形態による収納装置の構成を例示する図で、(a)直線グリップ型クリーナ用の分離可能収容部を有するもの、及び(b)直線グリップ型クリーナ用の一体収容部を有するもの、を示す。
【図3】本発明の好適な実施形態による収納装置の構成を例示する図で、(a)直角グリップ型クリーナ用の分離可能収容部を有するもの、及び(b)直角グリップ型クリーナ用の一体収容部を有するもの、を示す。
【図4】本発明の好適な実施形態による収納装置の構成を例示する図で、(a)直線グリップ型クリーナ用の分離可能収容部を有するもの、及び(b)直線グリップ型クリーナ用の一体収容部を有するもの、を示す。
【図5】本発明の好適な実施形態による収納装置の構成を例示する図で、(a)直角グリップ型クリーナ用の分離可能収容部を有するもの、及び(b)直角グリップ型クリーナ用の一体収容部を有するもの、を示す。
【図6】本発明の好適な実施形態による収納装置の構成を例示する図で、(a)直線グリップ型クリーナ用の分離可能収容部を有するもの、及び(b)直角グリップ型クリーナ用の分離可能収容部を有するもの、を示す。
【図7】本発明の好適な実施形態による収納装置の構成を例示する図で、(a)直線グリップ型クリーナ用の一体収容部を有するもの、及び(b)直角グリップ型クリーナ用の一体収容部を有するもの、を示す。
【図8】(a)〜(d)は、本発明の好適な実施形態による収納装置における連結機構の構成を例示する図である。
【図9】(a)〜(d)は、本発明の好適な実施形態による収納装置における取付機構の構成を例示する図である。
【図10】(a)〜(e)は、本発明の好適な実施形態による収納装置における接触防止部の構成を例示する図である。
【図11】(a)〜(c)は、本発明の好適な実施形態による収納装置における持上げ部の構成を例示する図である。
【図12】(a)〜(d)は、本発明の好適な実施形態による収納装置における低粘着性当接部の構成を例示する図である。
【図13】本発明の好適な実施形態による収納装置における収容部の変形例を示す図で、(a)斜視図、及び(b)横断面図である。
【図14】本発明の好適な実施形態による収納装置における収容部の他の変形例を示す図で、(a)斜視図、及び(b)横断面図である。
【図15】(a)〜(c)は、本発明の他の好適な実施形態による収納装置の構成を例示する図である。
【図16】(a)〜(c)は、本発明の他の好適な実施形態による収納装置の構成を例示する図である。
【符号の説明】
【0070】
10 粘着ロール式クリーナ
12、54 収納装置
14 粘着面
16 粘着ロール
18 支持部材
22 握持部
24 収容部
26 取付機構
28 内部空間
30 開口部
32 壁部
34 連結機構
36 固定要素
40 取付要素
42 接触防止部
44 隔離要素
46 保持要素
48 持上げ部
52 低粘着性当接部
56 予備粘着ロール
58 補助収容部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周側に露出する粘着面を有する粘着ロールと該粘着ロールを回転可能に支持する支持部材とを備えた粘着ロール式クリーナを、取り出し自在に収納する収納装置であって、
複数の粘着ロール式クリーナの少なくとも粘着ロールを個別に収容する複数の収容部と、
前記複数の収容部を、収納装置の外部の構造体に取り付ける取付機構と、
を具備する収納装置。
【請求項2】
前記複数の収容部が互いに分離可能に連結される、請求項1に記載の収納装置。
【請求項3】
前記複数の収容部を互いに分離可能に連結する連結機構をさらに具備する、請求項2に記載の収納装置。
【請求項4】
前記連結機構は、前記複数の収容部の相互連結時の相対位置を選択可能な構造を有する、請求項3に記載の収納装置。
【請求項5】
前記複数の収容部が互いに一体に形成される、請求項1に記載の収納装置。
【請求項6】
前記取付機構は、前記複数の収容部を前記外部の構造体に固定して取り付ける固定要素を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の収納装置。
【請求項7】
前記取付機構は、前記複数の収容部を前記外部の構造体に取り外し自在に取り付ける取付要素を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の収納装置。
【請求項8】
前記複数の収容部に収容される複数の粘着ロール式クリーナの粘着ロールの相互接触を防止する接触防止部をさらに具備する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の収納装置。
【請求項9】
前記接触防止部は、隣り合う前記収容部の間に設けられ、該隣り合う収容部に収容される粘着ロール式クリーナの粘着ロールの間に介在する隔離要素を含む、請求項8に記載の収納装置。
【請求項10】
前記接触防止部は、各々の前記収容部に設けられ、該各々の収容部に収容される粘着ロール式クリーナを定位置に保持する保持要素を含む、請求項8又は9に記載の収納装置。
【請求項11】
少なくとも1つの前記収容部に設けられ、粘着ロール式クリーナの支持部材に係合して粘着ロールの粘着面を少なくとも部分的に該収容部の内壁面から離隔させる持上げ部をさらに具備する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の収納装置。
【請求項12】
少なくとも1つの前記収容部に設けられ、粘着ロール式クリーナの粘着ロールの粘着面に、該粘着面の粘着力を弱めるようにして当接される低粘着性当接部をさらに具備する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の収納装置。
【請求項13】
少なくとも1つの前記収容部は、該収容部に対する粘着ロール式クリーナの収容及び取り出し時の粘着ロールの移動方向を随意選択できるように拡張された開口部を有する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の収納装置。
【請求項14】
粘着ロール式クリーナの支持部材に、作業者によって握持される握持部が設けられ、前記少なくとも1つの収容部の前記開口部は、該収容部に収容した粘着ロール式クリーナの握持部を、該収容部の外方へ随意選択可能な方向に突出させることができる形状を有する、請求項13に記載の収納装置。
【請求項15】
粘着ロール式クリーナの支持部材に支持された粘着ロールとの交換が可能な予備粘着ロールを収容する補助収容部をさらに具備する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の収納装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2009−56127(P2009−56127A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−226420(P2007−226420)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)