説明

粘着材利用剥離具

【目的】 用紙や壁面その他の箇所に鉛筆等で書いた文字や図柄等を粘着材の表面に転写することにより消去することができるゴム状弾性体を呈する粘着材利用剥離具で、粘着材はポリウレタン樹脂等の貼着と剥離が繰り返し可能なゴム状弾性体を呈し、粘着材の表面に転写された文字や図柄等は水や洗剤で洗い落とすことができ、再度使用が可能な粘着材利用剥離具。
【構成】 スポンジ状あるいは平滑状のプラスチックまたはゴムの基材の上面、下面と全側面の全面、片面と全側面、上面下面の両面、片面に貼着と剥離が繰り返し可能なゴム状弾性体を呈する粘着材を設けるか、あるいは貼着と剥離が繰り返し可能なゴム状弾性体を呈する粘着材のみで成型した粘着材利用剥離具。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、用紙や壁面その他の箇所に鉛筆等で書いた文字や図柄等を粘着材の表面に転写することにより消去することができ、表面に転写された文字や図柄等は、表面を水や洗剤などで洗い落とすことで元の粘着力に戻り、再度使用が可能であるゴム状弾性体を呈する粘着材利用剥離具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鉛筆等で書いた文字や図柄等を消す場合には、天然ゴムや合成ゴム、植物油脂に硫黄を反応させて製造した消しゴムを使用していたが、この消しゴムの需要は現在は少ない。
【0003】
現在、事務学習用の消しゴムとしては、塩化ビニル樹脂と可塑剤、そしてセラミック粉末を混合したプラスチック消しゴムが広く使われている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
消しゴムやプラスチック消しゴムを使用して、鉛筆等で書いた文字や図柄等を消す場合、消した後に消しくずがでて、周囲を汚し、ゴミの元になっていた。
【0005】
ノンダスト消しゴムは、ボディが硬くて可塑剤を多く配合してあるため、消しくずは若干少ない。
【0006】
また、最近は硬いものより軽い力で消字効果があり、消したそばからくずがつながる柔らかい消しゴムが好まれる。
【0007】
いずれの場合でも、消しくずがでるので掃除しなくてはならないし、消しゴムは最後まで使いきることはできない。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案の粘着材利用剥離具は、スポンジ状あるいは平滑状のプラスチックまたはゴムの基材1の上面、下面と全側面の全面、片面と全側面、上面と下面の両面、片面にポリウレタン樹脂等の貼着と剥離が繰り返し可能なゴム状弾性体を呈する粘着材2を設ける。
【0009】
または、ポリウレタン樹脂等の貼着と剥離が繰り返し可能なゴム状弾性体を呈する粘着材2のみで成型する。
【0010】
形状は円形、楕円型、球形、多角形、円柱状、角柱状等が適する。
【0011】
【作用】
本考案のゴム状弾性体を呈する粘着材利用剥離具は、用紙や壁面その他の箇所に鉛筆等で書いた文字や図柄等を消去する場合に、該当箇所に粘着材2の面を繰り返し押しつける。
【0012】
ゴム状弾性体を呈する粘着材の表面には、鉛筆等で書いた文字や図柄等が転写される。
【0013】
ゴム状弾性体を呈する粘着材の表面に転写された文字や図柄等は、表面を水や洗剤などで洗い落とすことで元の粘着力に戻り、再度使用が可能である。
【0014】
【実施例】
以下、本考案のゴム状弾性体を呈する粘着材利用剥離具で、用紙や壁面その他の箇所に鉛筆等で書いた文字や図柄等を消去する場合の一実施例について図面1を参考に説明する。
【0015】
図1において、粘着材の上面3に人差し指をのせ、粘着材の側面5を親指と中指で挟むように持つ。
【0016】
用紙や壁面その他の箇所に鉛筆等で書いた文字や図柄等の消去する該当箇所に粘着材の下面4を繰り返し押しつける。
【0017】
消去したい文字や図柄等は、ポリウレタン樹脂等の貼着と剥離が繰り返し可能なゴム状弾性体を呈する粘着材の下面4の表面に転写される。
【0018】
細かい筒所の文字や図柄等を消去場合には、人差し指をのせた粘着材の上面3を下方に折り曲げ、親指と中指で挟んだ粘着材の側面5で人差し指を包むように持ち、該当箇所に粘着材2の面を繰り返し押しつける。
【0019】
ポリウレタン樹脂等の貼着と剥離が繰り返し可能なゴム状弾性体を呈する粘着材の下面4の表面に転写された文字や図柄等は、表面を水や洗剤などで洗い落とすことにより元の粘着力に戻り、再度使用が可能となる。
【0020】
また、図6に示す粘着材2のみで成型した球形をした粘着材利用剥離具を使用する場合、用紙や壁面その他の箇所に鉛筆等で書いた文字や図柄等の消去する該当箇所を掌でボールを転がすようにして粘着材の下面4の表面に転写する。
【0021】
粘着材の下面4の表面に転写された文字や図柄等は、表面を水や洗剤などで洗い落とすことにより元の粘着力に戻り、再度使用が可能となる。
【0022】
【考案の効果】
本考案のポリウレタン樹脂等の貼着と剥離が繰り返し可能なゴム状弾性体を呈する粘着材利用剥離具は、以上のような構造で、粘着材の表面に転写された文字や図柄等は水や洗剤などで洗い落とすことにより元の粘着力に戻り、再度使用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】基材1の上面、下面、全側面の全面にゴム状弾性体を呈する粘着材2を設けた粘着材利用剥離具の断面図。
【図2】基材1の片面と全側面にゴム状弾性体を呈する粘着材2を設けた粘着材利用剥離具の断面図。
【図3】基材1の上面と下面の両面にゴム状弾性体を呈する粘着材2を設けた粘着材利用剥離具の断面図。
【図4】基材1の片面にゴム状弾性体を呈する粘着材2を設けた粘着材利用剥離具の断面図。
【図5】ゴム状弾性体を呈する粘着材2で成型した粘着材利用剥離具の断面図。
【図6】ゴム状弾性体を呈する粘着材2で球形に成型した、粘着材利用剥離具の断面図。
【符号の説明】
1 基材
2 粘着材
3 基材の表面
4 基材の下面
5 基材の側面

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 基材1の上面、下面、全側面の全面にゴム状弾性体を呈する粘着材2を設けた粘着材利用剥離具。
【請求項2】 基材1の片面と全側面にゴム状弾性体を呈する粘着材2を設けた粘着材利用剥離具。
【請求項3】 基材1の上面と下面にゴム状弾性体を呈する粘着材2を設けた粘着材利用剥離具。
【請求項4】 基材1の片面にゴム状弾性体を呈する粘着材2を設けた粘着材利用剥離具。
【請求項5】 ゴム状弾性体を呈する粘着材2で成型した粘着材利用剥離具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【登録番号】第3016175号
【登録日】平成7年(1995)7月19日
【発行日】平成7年(1995)9月26日
【考案の名称】粘着材利用剥離具
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平7−3873
【出願日】平成7年(1995)3月23日
【出願人】(000181136)持田商工株式会社 (10)