説明

糖分岐シクロデキストリン誘導体とその製造法

【課題】薬剤包接能が高く、レクチンタンパク質との会合が高いシクロデキストリン誘導体の提供。
【解決手段】シクロデキストリンと糖分子を結合させるスペーサーの原料に2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコールと、2-クロロエタノールを利用することで、スペーサー中に芳香族基を持ち、自由度のある種々の糖分子が分岐したシクロデキストリン誘導体を製造することを可能とした。生体内でアントラサイクリン系の薬剤を強固に保持して輸送し、レクチンタンパク質と高い相互作用を持つ機能が強く期待される標的薬剤輸送システムの薬剤キャリアの開発に成功した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、標的薬剤輸送システムの薬剤キャリアとして注目されている糖分岐シクロデキストリンに関するものである。詳しくは、2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコールと2-クロロエタノールを組み合わせた誘導体を原料として化学修飾した糖化合物と、シクロデキストリン誘導体をカップリング縮合させた後に、糖水酸基の保護基を脱保護して得られる糖分岐シクロデキストリン誘導体とその製造法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
糖分岐シクロデキストリンは、糖分子が持つ生体内のレクチンタンパク質に対する認識能とシクロデキストリンが持つ薬剤包接能とを併せ持つことから、標的薬剤輸送システムとしての利用が期待されている。このような見地から、糖分岐シクロデキストリンを製造する方法が多数報告されている(例えば非特許文献1-5を参照)。糖分岐シクロデキストリンは、薬剤をシクロデキストリンの空洞内に取り込み目的とする細胞へ送ることから、薬剤をキャリアに結合させる必要がなく、また包接が可能な薬剤であれば、容易な薬剤調製を可能とする。反面、薬剤を非共有結合で輸送するために、輸送中に薬剤漏れの懸念がある。シクロデキストリンには元来、疎水性の薬剤分子を取り込む能力があるが、より効率性の優れた薬剤キャリア分子の開発には、薬剤の保持力が高く、薬剤に対して高い会合定数を持つ必要がある。このような機能を有するシクロデキストリン誘導体として、シクロデキストリンと糖分子を結合させるスペーサーに芳香族基を導入することで、アントラサイクリン系の制癌剤であるドキソルビシンを極めて高い会合定数で保持することが報告されている(非特許文献4を参照)。しかしながら、この報告されている方法では天然から得られる4-ヒドロキシフェニル β-グルコピラノシドを用いているため、糖分子はグルコースのみしか使用することができない。さらに非特許文献5でも既に報告されているが、これらの報告では、糖分子と芳香族基間のスペーサーが短いために、標的とするレクチンタンパク質と高い会合を示すことが期待出来ない。そのため、自由度の高い糖分岐シクロデキストリン誘導体を設計することが必要であり、標的薬剤輸送システムへの高い適用性が求められている。
【0003】
【非特許文献1】T. Furuikeら、「Chemical and Enzymatic synthesis of Glycocluster Having Sialyl Lewis X Arrays Using ・-Cyclodexytrin As a Key Scaffold Material」、Tetrahedron, 2005年, 61巻, 1737ページ.
【非特許文献2】R. Royら、「Synthesis of Persialylated ・-Cyclodextrins」、Journal of Organic Chemistry, 2000年, 65巻, 8743ページ.
【非特許文献3】H. Abeら、「Structural Effects of Oligosaccharide-branched Cyclodextrins on The Dual Recognition Toward Lectin and Drug」、Journal of Inclusion Phenomena and Macrocyclic Chemistry, 2002年, 44巻, 39ページ.
【非特許文献4】T. Yamanoiら、「Synthesis of mono-Glucose-branched Cyclodextrins With a High Inclusion Ability For Doxorubicin And Their Efficient Glycosylation Using Mucor hiemalis Endo-・-N-acetylglucosaminidase」、Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 2005年, 15巻, 1009ページ.
【非特許文献5】山ノ井ら、「ドラッグキャリア分子の開発を目指したガラクトース分岐シクロデキストリンの合成と評価」、日本化学会第86春季年会要旨集、2006年、1PA-140、1433ページ.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、アントラサイクリン系等の薬剤に対して高い会合定数を持ち、かつ標的とするレクチンタンパク質に対し高い会合定数が期待される種々の糖分子が分岐したシクロデキストリン誘導体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
アントラサイクリン系等の薬剤に対して高い会合定数を持ち、かつ標的とするレクチンタンパク質に対し高い会合定数が期待される種々の糖分子が分岐したシクロデキストリン誘導体について鋭意研究をした結果、シクロデキストリンと糖分子を結合させるスペーサーの原料に2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコールを利用し、さらにレクチンタンパク質との高い会合定数を持つために、糖分子と芳香族基との間にスペーサーの原料として2-クロロエタノールを利用することで、種々の糖分子が分岐したシクロデキストリン誘導体を製造することができ本発明に到達した。
すなわち、本発明はシクロデキストリンと種々糖分子を結合させる際のスペーサーの原料に2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコールと2-クロロエタノール等のアルコール誘導体を利用し、スペーサー中に芳香族基を持つことを特徴とする糖分岐シクロデキストリン誘導体(1から4)とその製造法に関するものである。
【0006】
【化5】

またnは1から5までの整数、mは1から5までの整数、Rはグリコシド結合で結合したグルコース、マンノース、ガラクトース、N-アセチル-グルコサミン、グルコサミン、フコース、N-アセチルノイラミン酸、あるいは、グルコース、マンノース、ガラクトース、N-アセチル-グルコサミン、グルコサミン、フコース、N-アセチルノイラミン酸から構成される二糖または三糖。)
【化6】

【化7】

【化8】

【発明の効果】
【0007】
アントラサイクリン系の薬剤は、ドキソルビシン、イダマイシン、ダウノマイシンやラビルビシン等が知られ、抗生物質や制癌剤や抗癌剤として作用する。本発明の糖分岐シクロデキストリン誘導体は、これらのアントラサイクリン系の薬剤に対する包接力が強いことが期待され、さらに、芳香族基と糖分子の間にスペーサーを導入することで、レクチンタンパク質との高い会合定数が期待されることから、標的薬剤輸送システムの薬剤キャリアとしての利用が期待される。また、種々の糖分子が導入可能であることから、酵素反応の受容体として働き、糖分子を構築後に薬剤キャリアとしての利用も可能であると考えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、アントラサイクリン系等の抗生物質を高い会合定数で包接するために、芳香族基を有する2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコールを原料に用い、さらに糖分子と芳香族基との間にスペーサーの原料として2-クロロエタノール等のアルコール誘導体を利用することで、標的とするレクチンタンパク質に対し高い会合定数が期待され、種々の糖分子が分岐したシクロデキストリン誘導体を製造することに関するものである。
【0009】
本発明の糖分岐シクロデキストリン誘導体[1]では、シクロデキストリンと分岐した糖分子とを繋ぐスペーサーに芳香族基が存在することで、シクロデキストリンの空洞内の疎水性が向上するとともに、糖分子が二分岐以上した誘導体の場合には、この芳香族基がアントラサイクリン系薬剤の芳香族部位を挟み込むようなスタッキング現象を起こし、強いパイ電子相互作用が生じることで、アントラサイクリン系等の薬剤を高い会合定数で包接することができるものと推測される。さらに糖分子と芳香族基との間にスペーサーを導入することで、糖分子の自由度が増し、レクチンタンパク質との高い会合定数で相互作用するものと推測される。本発明の工夫は、シクロデキストリンと糖分子を繋ぐスペーサーの原料に2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコールと2-クロロエタノール等のアルコール誘導体を利用することで、スペーサー中にアントラサイクリン系等の抗生物質を高い会合定数で包接が期待される芳香族基を有し、レクチンタンパク質との高い会合定数が期待される、種々の糖分子を導入可能な糖分岐シクロデキストリン誘導体である。
【0010】
次に、シクロデキストリン誘導体について説明する。W. Wangらの(Tetrahedron Asymmetry, 2001年, 12巻, 517ページ.)記載の方法、すなわち、パーベンジル-αまたは、βまたは、γ-シクロデキストリンにジイソブチルアルミニウムハイドライドを用いた還元的処理を行う。この方法で、シクロデキストリンの6位のベンジル基が1つ、または2つ水酸基へと変換された種々のシクロデキストリンが得られる。さらにこの水酸基に適当な保護基を導入した後、再度ジイソブチルアルミニウムハイドライドを用いた還元的処理を行うことで、シクロデキストリンの6位のベンジル基が多数水酸基へと変換された種々のシクロデキストリンが得られることが知られている。これらのシクロデキストリン誘導体の作り分けは、反応温度、ジイソブチルアルミニウムハイドライドの量で調整できる。
【0011】
糖分岐シクロデキストリン誘導体の糖分子は、グルコース、マンノース、ガラクトース、N-アセチルグルコサミン、フコース、グルコサミン、N-アセチルノイラミン酸等の周知の単糖を使用することができる。また、グルコース、マンノース、ガラクトース、N-アセチルグルコサミン、フコース、グルコサミン、N-アセチルノイラミン酸から構成される周知の二糖及び三糖を使用することができる。単糖、二糖または三糖は2-クロロエタノール由来の一級水酸基にグリコシド結合で導入するが、そのグリコシド結合は、α及びβのいずれかの結合、あるいはα及びβが混在したグリコシド結合でも一向に構わない。
【0012】
シクロデキストリン誘導体と糖分子を繋ぐスペーサーについて説明する。2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコールに当量の水酸化ナトリウム等のアルカリ試薬を反応させて、ナトリウム塩とし、臭化アリル等のハロゲン化アルキル試薬を反応させることで、フェノール性水酸基部位をアリル化した2-(4-アリルオキシフェニル)エタノールを製造。そして、2-クロロエタノールに、アルカリ条件下でテトラヒドロピラン-2-エンなどの水酸基の保護基を反応させ、2-O-(2-クロロエトキシ)-テトラヒドロピランを合成し、水素化ナトリウムを用いてナトリウム塩とした後2-(4-アリルオキシフェニル)エチルアルコールを製造し、1規定塩酸により処理することで下図に示すnが1の1-ヒドロキシ-3-オキサ-5-(4-アリルオキシフェニル)ペンタンを製造。これにさらに2-O-(2-クロロエトキシ)-テトラヒドロピランを作用させ、同様の条件を繰り返すことで下図に示すnが2の1-ヒドロキシ-3,6-ジオキサ-8-(4-アリルオキシフェニル)オクタンを製造できる。以下同様に繰り返すことで下図に示すnの値を増やしたスペーサーを製造できる。また、下図に示すスペーサーを製造する際、2-クロロエタノールに限定しない。
【化9】

【0013】
次にスペーサーとペンタアセチル-β-D-ガラクトースへのグリコシル化について説明する。チオグリコシド、グリコシルイミデート、フッ化グリコシル、1-O-アシレート糖などの周知の糖供与体を使用できる。反応条件は、これらの糖供与体に特有の周知のグリコシル化反応条件(活性化剤、溶媒、温度、モル比)で行なうことは言うまでもない。
【0014】
必要に応じて糖水酸基をベンジル基へと変換した単糖、二糖あるいは三糖のグリコシドの持つスペーサーの末端オレフィンは、Yamanoiらの(Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters, 2005年, 15巻, 1009ページ)記載の方法と同じように、9-borabicyclo[3.3.1]nonaneを用いたヒドロホウ素化反応、つづく過酸化水素水溶液による加水分解によってアルコールに変換し、ヨウ素とトリフェニルホスフィンを用いて得られる単糖、二糖あるいは三糖のスペーサーの末端がヨウ素化されたグリコシドを製造できる。
【0015】
糖分岐シクロデキストリン誘導体について説明する。パーベンジル-αまたは、βまたは、γ-シクロデキストリンを還元的処理することで得られるシクロデキストリンの6位のベンジル基が水酸基へと変換された種々のシクロデキストリンとのカップリング反応については、ジメチルホルムアミド中、水酸化カリウム等のアルカリ試薬を用いる水酸基のアルキル化反応を利用する。スペーサーの末端がヨウ素化されたグリコシドは、これらのシクロデキストリンに対して、使用量については特に制限はないが、好ましくは2から5当量で使用する。また、水酸化カリウム等のアルカリ試薬は、スペーサーの末端がヨウ素化されたグリコシドに対して、10倍から1000倍で使用することができるが、好ましくは20倍から200倍で使用する。本アルキル化反応では、ジメチルホルムアミドあるいはテトラヒドロフラン中、水酸化ナトリウムあるいは水素化ナトリウムを用いる周知のウイリアムソンエーテル合成法が使えることは言うまでもない。
【実施例】
【0016】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、以下の実施例により何等の制限を受けるものではない。
【0017】
[実施例1]
(工程1)スペーサーの合成
2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコール(5.0 g/ 36.1 mmol)をナスフラスコに入れ、メタノール(30.0 mL)を加え、0.5 M水酸化ナトリウム水溶液(72.0 mL/ 36.1mmol)を入れた。1時間後、減圧留去した後N,N-ジメチルホルムアミド(50.0 mL)、臭化アリル(3.7 mL/ 43.4 mmol)を加えた。3時間後、減圧留去によってN,N-ジメチルホルムアミドを除き、フラッシュカラムクロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル=2:1)によって精製を行い、2-(4-アリルオキシフェニル)エチルアルコール(5.5 g)が収率98%、オイルで得られた。
【0018】
一方、2-クロロエタノール(12.01 g/ 0.15 mol)と3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(16.3 mL/ 0.18 mol)を、ジクロロメタン(3.5 mL)に溶かし、p-トルエンスルホン酸(42.0 mg/ 0.22 mmol)を0℃で加えた後、アルゴンガス雰囲気下、室温で1時間半攪拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液(5.0 ml)で反応を停止させたあと、ジクロロメタンと炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル=6:1)によって精製を行い、2-クロロエチルテトラヒドロピラン-2-イルエーテル (22.6 g)が収率92%、オイルで得られた。
【0019】
そして、2-(4-アリルオキシフェニル)エチルアルコール(513.6 mg/ 2.88 mmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド(10.0 mL)に溶かし、水素化ナトリウム(600 mg/ 25.0 mmol)を0℃で加え1時間攪拌した。その後、2-クロロエチルテトラヒドロピラン-2-イルエーテル (1.14 g/ 6.92 mmol) を、N,N-ジメチルホルムアミド(5.0 mL)に溶かし加えた。118時間後、ジクロロメタンと食塩水を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。
【0020】
フラッシュカラムクロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル=4:1)によって精製を行い、2-{2-O-[2-(4-アリルオキシフェニル)エチル]エトキシ}-テトラヒドロピラン (546.2 mg)が収率62%、オイルで得られ、2-{2-O-[2-(4-アリルオキシフェニル)エチル]エトキシ}-テトラヒドロピラン(501.2 mg/ 1.64 mmol)を、テトラヒドロフラン(11.0 mL)に溶かし、1N-塩酸(6.0 mL)を加え1時間半攪拌した。ジクロロメタンと食塩水を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒比クロロホルム:メタノール=20:1)によって精製を行い、1-ヒドロキシ-3-オキサ-5-(4-アリルオキシフェニル)ペンタン (342.0 mg)が収率94%、オイルで得られた。
1H NMR (150 MHz, CDCl3):δ 35.30 (C-4), 61.72 (C-1 or 2 or 3), 68.80 (C-5), 71.79 (C-1 or 2 or 3), 72.22 (C-1 or 2 or 3), 114.67 (Ph), 117.52 (C-7), 129.72 (Ph), 130.97 (Ph), 133.38 (C-6), 157.11 (Ph).
【0021】
(工程2)グリコシドの合成
ペンタアセチル-β-D-ガラクトース(150.2 mg/ 0.38 mmol)と、1-ヒドロキシ-3-オキサ-5-(4-アリルオキシフェニル)ペンタン (114.8 mg/ 0.52mmol)をプロピオンニトリル(3.0 mL)に溶かし、0℃、アルゴンガス雰囲気下でトリフッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(97.0 μL/ 0.77 mmol)を加え20時間攪拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液(5.0 mL)で反応を停止させたあと、酢酸エチルと炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒比クロロホルム:メタノール=20:1)によって精製を行い、2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-1-O-[3-オキサ-5-(4-アリルオキシフェニル)ペンチル]-β-D-ガラクトピラノシド(139.1 mg)が収率65%、オイルで得られた。
【0022】
次に、2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-1-O-[3-オキサ-5-(4-アリルオキシフェニル)ペンチル]-β-D-ガラクトピラノシド(132.6 mg/ 0.24 mmol)をメタノール(5.0 mL)に溶かし、ナトリウムメトキシド(0.2 mL)を加え2時間攪拌した。メタノールを減圧除去後、N,N-ジメチルホルムアミド(10.0 mL)に溶かし、水素化ナトリウム(183.0 mg/ 7.63 mmol)を0℃で加え30分間攪拌した。その後、臭化ベンジル (239.0 μL/ 2.01 mmol) を加えた。室温で24時間後、酢酸エチルと食塩水を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。
薄層クロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル=3:1)によって精製を行い、2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-1-O-[3-オキサ-5-(4-アリルオキシフェニル)ペンチル]-β-D-ガラクトピラノシド(260.6 mg)が収率84%、オイルで得られた。
さらに、2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-1-O-[3-オキサ-5-(4-アリルオキシフェニル)ペンチル]-β-D-ガラクトピラノシド(293.8 mg/ 0.39 mmol)をテトラヒドロフラン(2.0 mL)に溶かし、0℃アルゴンガス雰囲気下で9-ボラビシクロ-[3.3.1]-ノナン0.5 Mテトラヒドロフラン溶液(4.7 mL/ 2.35 mmol)を加え6時間攪拌した。その後、30 %過酸化水素水(447.0 μL/ 3.90 mmol)と、0.5 M水酸化ナトリウム水溶液(2.4 mL/ 1.17 mmol)を室温で加え13時間攪拌し、酢酸エチルと食塩水を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル=1:1)によって精製を行い、2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-1-O-{3-オキサ-5-[4-(3-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]ペンチル}-β-D-ガラクトピラノシド(290.2 mg)が収率96%、オイルで得られた。
その後、2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-1-O-{3-オキサ-5-[4-(3-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]ペンチル}-β-D-ガラクトピラノシド(207.7 mg/ 0.27 mmol)と、トリフェニルホスフィン(298.0 mg/ 1.14 mmol)と、ヨウ素(290.3 mg/ 1.14 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(6.0 mL)に溶かし、70℃アルゴンガス雰囲気下で24時間攪拌した。その後、酢酸エチルと食塩水を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル=2:1)によって精製を行い、2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-1-O-{3-オキサ-5-[4-(3-ヨードキシプロピルオキシ)フェニル]ペンチル}-β-D-ガラクトピラノシド(177.3 mg)が収率75%、オイルで得られた。
1H NMR (150 MHz, CDCl3):δ 2.57 (C-8').
【0023】
(工程3)シクロデキストリン誘導体[2]の合成
2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-1-O-{3-オキサ-5-[4-(3-ヨードキシプロピルオキシ)フェニル]ペンチル}-β-D-ガラクトピラノシド(152.2 mg/ 0.17 mmol)と、ヘプタキス-(2,3-ジ-O-ベンジル)-6B,6C,6E,6F,6G-ペンタ-O-ベンジル-β-シクロデキストリン(131.8 mg/ 0.046 mmol)をナスフラスコに入れて、N,N-ジメチルホルムアミド(7.0 mL)を加え、更に、水酸化カリウム(316.5 mg/ 5.64 mmol)とテトラ-n-ブチル-アンモニウムアイオライド(1.8 mg/ 0.006 mmol)を加えて、塩化カルシウム管をつけて、室温で2日間撹拌した。酢酸エチルと食塩水を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル:メタノール=6:1:0.5)によって精製を行い、ヘプタキス(2,3-ジ-O-ベンジル)-6B,6C,6E,6F,6G-ペンタ-O-ベンジル-6A or 6D-モノ-O-{3-[4-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-ガラクトピラノース-1-イル-1,4-ジオキサ-ヘキサン-6-イル)フェニルオキシ]プロピル}-β-シクロデキストリン(86.4 mg)が収率52%、オイルで得られた。
さらに、ヘプタキス(2,3-ジ-O-ベンジル)-6B,6C,6E,6F,6G-ペンタ-O-ベンジル-6A or 6D-モノ-O-{3-[4-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-ガラクトピラノース-1-イル-1,4-ジオキサ-ヘキサン-6-イル)フェニルオキシ]プロピル}-β-シクロデキストリン(72.5 mg/ 0.020 mmol)を二股ナスフラスコに入れ、さらに水酸化パラジウム(104.9 mg/ 0.67 mmol)を加えてN,N-ジメチルホルムアミド(15 mL)に溶解し、室温で攪拌しながら水素発生機による水素添加を24時間行った。反応追跡はTLCによって行い、必要に応じてさらに溶媒を加えた。ひだ折れろ過によって水酸化パラジウムを取り除き、更にメンブランフィルターによってろ過し、凍結乾燥を行った。次にゲルろ過(LH-20)によって精製し、凍結乾燥を行った結果、6-モノ-O-{3-[4-(β-D-ガラクトピラノース-1-イル-1,4-ジオキサ-ヘキサン-6-イル)フェニルオキシ]プロピル}-β-シクロデキストリン[2](27.7 mg)が収率90%、白色結晶で得られた。
MALDI-TOF MS; Found: m/z [M+Na]+ 1541.8: Calcd for [M+Na]+ 1541.5.
【0024】
[実施例2]
(シクロデキストリン誘導体[3]の合成)
実施例1の(工程3)の条件下で、同時にヘプタキス(2,3-ジ-O-ベンジル)-6B,6C,6E,6F,6G-ペンタ-O-ベンジル-6A,6D-ビス-O-{3-[4-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-ガラクトピラノース-1-イル-1,4-ジオキサ-ヘキサン-6-イル)フェニルオキシ]プロピル}-β-シクロデキストリン(18.1 mg)が収率9%、オイルで得られた。さらに、ヘプタキス(2,3-ジ-O-ベンジル)-6B,6C,6E,6F,6G-ペンタ-O-ベンジル-6A,6D-ビス-O-{3-[4-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-ガラクトピラノース-1-イル-1,4-ジオキサ-ヘキサン-6-イル)フェニルオキシ]プロピル}-β-シクロデキストリン(16.1 mg/ 0.0037 mmol)を二股ナスフラスコに入れ、さらに水酸化パラジウム(26.3 mg/0.17 mmol)を加えてN,N-ジメチルホルムアミド(8.0 mL)に溶解し、室温で攪拌しながら水素発生機による水素添加を24時間行った。反応追跡はTLCによって行い、必要に応じてさらに溶媒を加えた。ひだ折れろ過によって水酸化パラジウムを取り除き、更にメンブランフィルターによってろ過し、凍結乾燥を行った。次にゲルろ過(LH-20)によって精製し、凍結乾燥を行った結果、6A,6D-ビス-O-{3-[4-(β-D-ガラクトピラノース-1-イル-1,4-ジオキサ-ヘキサン-6-イル)フェニルオキシ]プロピル}-β-シクロデキストリン[3](5.9 mg)が収率83%、白色結晶で得られた。
MALDI-TOF MS; Found: m/z [M+Na]+ 1926.3: Calcd for [M+Na]+ 1925.7.
【0025】
[実施例3]
(工程1)スペーサーの合成
1-ヒドロキシ-3-オキサ-5-(4-アリルオキシフェニル)ペンタン(623.6 mg/ 2.81 mmol)を、N,N-ジメチルホルムアミド(10.0 mL)に溶かし、水素化ナトリウム(325.0 mg/ 13.54 mmol)を0℃で加え1時間攪拌した。その後、2-クロロエチルテトラヒドロピラン-2-イルエーテル (561.9 mg/ 3.41 mmol) を、N,N-ジメチルホルムアミド(1.0 mL)に溶かし加えた。19時間後、ジクロロメタンと食塩水を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル=5:1)によって精製を行い、2-[9-(4-アリルオキシ)フェニル-4,7-ジオキサ-ノニルオキシ]-テトラヒドロピラン (84.7 mg)が収率9%、オイルで得られた。
そして、2-[9-(4-アリルオキシ)フェニル-4,7-ジオキサ-ノニルオキシ]-テトラヒドロピラン(59.0 mg/ 0.17 mmol)を、テトラヒドロフラン(4.0 mL)に溶かし、1N-塩酸(1.0 mL)を加え1時間半攪拌した。酢酸エチルと炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒比クロロホルム:メタノール=20:1)によって精製を行い、1-ヒドロキシ-3,6-ジオキサ-8-(4-アリルオキシフェニル)オクタン (41.3 mg)が収率93%、オイルで得られた。
【0026】
1H NMR (150 MHz, CDCl3):δ 35.30 (C-6), 61.84 (C-1 or 2 or 3 or 4 or 5), 68.85 (C-7), 70.33 (C-1 or 2 or 3 or 4 or 5), 70.42 (C-1 or 2 or 3 or 4 or 5), 72.47 (C-1 or 2 or 3 or 4 or 5), 72.56 (C-1 or 2 or 3 or 4 or 5), 114.67 (Ph), 117.54 (C-9), 129.80 (Ph), 130.96 (Ph), 133.42 (C-8), 157.13 (Ph).
【0027】
(工程2)グリコシドの合成
ペンタアセチル-β-D-ガラクトース(463.5 mg/ 1.18 mmol)と、1-ヒドロキシ-3,6-ジオキサ-8-(4-アリルオキシフェニル)オクタン (379.4 mg/ 1.42mmol)をプロピオンニトリル(6.0 mL)に溶かし、0℃、アルゴンガス雰囲気下でトリフッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(298.0 μL/ 2.37 mmol)を加え14時間撹拌した。炭酸水素ナトリウム水溶液(5.0 mL)で反応を停止させたあと、酢酸エチルと炭酸水素ナトリウム水溶液を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。フラッシュカラムクロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル: アリルアルコール=12:1:1)によって精製を行い、2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-1-O-[3,6-ジオキサ-8-(4-アリルオキシフェニル)オクチル]-β-D-ガラクトピラノシド(458.4 mg)が収率65%、オイルで得られた。
次に、2,3,4,6-テトラ-O-アセチル-1-O-[3,6-ジオキサ-8-(4-アリルオキシフェニル)オクチル]-β-D-ガラクトピラノシド(106.8 mg/ 0.18 mmol)をメタノール(5.0 mL)に溶かし、ナトリウムメトキシド(0.2 mL)を加え2時間攪拌した。メタノールを減圧除去後、N,N-ジメチルホルムアミド(8.0 mL)に溶かし、水素化ナトリウム(73.1 mg/ 3.05 mmol)を0℃で加え30分間攪拌した。その後、臭化ベンジル (102.2 μL/ 0.86 mmol) を加えた。室温で24時間後、酢酸エチルと食塩水を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル=2:1)によって精製を行い、2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-1-O-[3,6-ジオキサ-8-(4-アリルオキシフェニル)オクチル]-β-D-ガラクトピラノシド(115.82 mg)が収率82%、オイルで得られた。
さらに、2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-1-O-[3,6-ジオキサ-8-(4-アリルオキシフェニル)オクチル]-β-D-ガラクトピラノシド(89.4 mg/ 0.11 mmol)をテトラヒドロフラン(2.0 mL)に溶かし、0℃アルゴンガス雰囲気下で9-ボラビシクロ-[3.3.1]-ノナン 0.5 Mテトラヒドロフラン溶液(1.6 mL/ 0.67 mmol)を加え5時間攪拌した。その後、30 %過酸化水素水(128.5 μL/ 1.13 mmol)と、0.5 M水酸化ナトリウム水溶液(600 μL/ 0.33 mmol)を室温で加え18時間攪拌し、酢酸エチルと食塩水を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。
薄層クロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル=1:1)によって精製を行い、2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-1-O-{3,5-ジオキサ-7-[4-(3-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]ヘプチル}-β-D-ガラクトピラノシド(75.3 mg)が収率82%、オイルで得られた。
続いて、2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-1-O-{3,5-ジオキサ-7-[4-(3-ヒドロキシプロピルオキシ)フェニル]ヘプチル}-β-D-ガラクトピラノシド(59.9 mg/ 0.074 mmol)と、トリフェニルホスフィン(104.1 mg/ 0.40 mmol)と、ヨウ素(93.3 mg/ 0.37 mmol)をN,N-ジメチルホルムアミド(4.0 mL)に溶かした。その後、酢酸エチルと食塩水を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル=1:1)によって精製を行い、2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-1-O-{3,5-ジオキサ-7-[4-(3-イオドキシプロピルオキシ)フェニル]ヘプチル}-β-D-ガラクトピラノシド(46.3 mg)が収率68%、オイルで得られた。
1H NMR (150 MHz, CDCl3):δ 2.59 (C-10').
【0028】
(工程3)シクロデキストリン誘導体[4]の合成
2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-1-O-{3,5-ジオキサ-7-[4-(3-イオドキシプロピルオキシ)フェニル]ヘプチル}-β-D-ガラクトピラノシド(11.2 mg/ 0.012 mmol)と、ヘプタキス-(2,3-ジ-O-ベンジル)-6B,6C,6E,6F,6G-ペンタ-O-ベンジル-β-シクロデキストリン(9.1 mg/ 0.032 mmol)をナスフラスコに入れて、N,N-ジメチルホルムアミド(2.5 mL)を加え、更に、水酸化カリウム(22.1 mg/ 0.39 mmol)とテトラ-n-ブチル-アンモニウムアイオライド(0.3 mg/ 0.00081 mmol)を加えて、塩化カルシウム管をつけて、室温で2日間撹拌した。酢酸エチルと食塩水を用いて有機層を抽出し、無水硫酸ナトリウムによって乾燥させた。薄層クロマトグラフィー(展開溶媒比ヘキサン:酢酸エチル=3:2)によって精製を行い、ヘプタキス(2,3-ジ-O-ベンジル)-6B,6C,6E,6F,6G-ペンタ-O-ベンジル-6A or 6D-モノ-O-{3-[4-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-ガラクトピラノース-1-イル-1,4,7-トリオキサ-ノナン-9-イル)フェニルオキシ]プロピル}-β-シクロデキストリン(8.4 mg)が収率72%、オイルで得られた。
次に、ヘプタキス(2,3-ジ-O-ベンジル)-6B,6C,6E,6F,6G-ペンタ-O-ベンジル-6A or 6D-モノ-O-{3-[4-(2,3,4,6-テトラ-O-ベンジル-β-D-ガラクトピラノース-1-イル-1,4,7-トリオキサ-ノナン-9-イル)フェニルオキシ]プロピル}-β-シクロデキストリン(8.4 mg/ 0.0023 mmol)を二股ナスフラスコに入れ、さらに水酸化パラジウム(16.2 mg/ 0.10 mmol)を加えてN,N-ジメチルホルムアミド(6.0 mL)に溶解し、室温で攪拌しながら水素発生機による水素添加を2日間行った。反応追跡はTLCによって行い、必要に応じてさらに溶媒を加えた。ひだ折れろ過によって水酸化パラジウムを取り除き、更にメンブランフィルターによってろ過し、凍結乾燥を行った。次にゲルろ過(LH-20)によって精製し、凍結乾燥を行った結果、6-モノ-O-{3-[4-(β-D-ガラクトピラノース-1-イル-1,4,7-トリオキサ-ノナン-9-イル)フェニルオキシ]プロピル}-β-シクロデキストリン [4](2.9 mg)が収率81%、白色結晶で得られた。
MALDI-TOF MS; Found: m/z [M+Na]+ 1587.0: Calcd for [M+Na]+ 1585.6
【産業上の利用可能性】
【0029】
標的薬剤輸送システムの薬剤キャリアとしてとして有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記式[1]に示される糖分岐シクロデキストリン誘導体。
【化1】

またnは1から5までの整数、mは1から5までの整数、Rはグリコシド結合で結合したグルコース、マンノース、ガラクトース、N-アセチル-グルコサミン、グルコサミン、フコース、N-アセチルノイラミン酸、あるいは、グルコース、マンノース、ガラクトース、N-アセチル-グルコサミン、グルコサミン、フコース、N-アセチルノイラミン酸から構成される二糖または三糖。)
【請求項2】
下記式[2]に示される糖分岐シクロデキストリン誘導体。
【化2】

【請求項3】
下記式[3]に示される糖分岐シクロデキストリン誘導体。
【化3】

【請求項4】
下記式[4]に示される糖分岐シクロデキストリン誘導体。
【化4】

【請求項5】
シクロデキストリンと糖分子を結合させるスペーサーとして2-(4-ヒドロキシフェニル)エチルアルコールと2-クロロエタノールを原料に用いることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の糖分岐シクロデキストリン誘導体の製造法。
【請求項6】
ヘプタキス-(2,3-ジ-O-ベンジル)-6B,6C,6E,6F,6G-ペンタ-O-ベンジル-β-シクロデキストリンを原料に用いることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の糖分岐シクロデキストリン誘導体の製造法。

【公開番号】特開2008−222801(P2008−222801A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−61103(P2007−61103)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(000173924)財団法人野口研究所 (108)
【Fターム(参考)】