糸束把持機構およびこれを用いた糸束の製造装置、製造方法
【課題】糸束を製造するにあたり、糸束カバーの合わせ目での糸条の挟まれと、それによる糸条の折れや切れのような損傷と、糸束品位と歩溜まりの低下を防止できる糸束の製造方法および製造装置を提供すること。
【解決手段】所定本数の糸条を束ねてなる糸束1の外周面の少なくとも一部を覆って糸束のハンドリングを行う、前記糸束の外周に当接する前記糸束カバー3の糸束案内面が、少なくとも3方向より前記糸束の外周面に略中心方向に向けて当接・離合可能な糸束把持機構。
【解決手段】所定本数の糸条を束ねてなる糸束1の外周面の少なくとも一部を覆って糸束のハンドリングを行う、前記糸束の外周に当接する前記糸束カバー3の糸束案内面が、少なくとも3方向より前記糸束の外周面に略中心方向に向けて当接・離合可能な糸束把持機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は糸束把持機構およびこれを用いた糸束の製造装置、製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、巻取り枠に巻き取った糸束を切り出す製造方法については、図19および図20に示すように、巻取り枠2に巻き取られた糸束1の一部を糸束カバー3で覆って把持し、糸束カバー3の端部をカッター4で切断したのち、筒状の糸束容器40に糸束1を装填する方法が一般的に知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、このような方法では、糸束カバー3は糸束1に対して2方向から当接するようになっているため、把持した際に糸束カバー3におけるガイド同士の合わせ目において糸条が挟まれてしまうことがある。特に糸束1が嵩高な素材である場合や、巻き取った糸束1の断面形状がいびつになってしまった場合、または繊度が細い糸条の場合に顕著である。この状態で糸束容器5に装填すると、挟まれた糸条が無用に引っ張られ、折れや切れを起こして損傷し、糸束品位の低下と歩溜まりの低下を招くことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−198513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上述した従来技術の問題点を解決することにあり、糸束カバーの合わせ目での糸条の挟まれと、それによる糸条の折れや切れのような損傷と、糸束品位と歩溜まりの低下を防止できる糸束の製造方法および製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための本発明は、以下の構成を有する。
1.所定本数の糸条を束ねてなる糸束の外周面の少なくとも一部を覆って糸束のハンドリングを行う、前記外周面に当接・離合可能な糸束案内面を糸束カバーに有する糸束把持機構において、少なくとも3方向より、前記糸束案内面が前記糸束の外周面に略中心方向に向けて当接可能であることを特徴とする糸束把持機構。
2.前記糸束案内面の内、少なくとも1方向より糸束に当接可能な糸束案内面が、他の2方向より糸束に当接する糸束案内面同士が交錯する点にあらかじめ当接可能であることを特徴とする前記1に記載の糸束把持機構。
3.前記糸束案内面が糸束長手方向に複数設置されたことを特徴とする前記1または2に記載の糸束把持機構。
4.前記糸束案内面の前記糸束の外周に当接する円弧の半径が、前記糸束把持機構の長手方向において少なくとも一部が糸束形状に合わせて変化していることを特徴とする前記1から3のいずれかに記載の糸束把持機構。
5.前記1から4のいずれかに記載の糸束把持機構を用いたことを特徴とする糸束の製造装置。
6.前記5に記載の糸束把持機構を用いて行うことを特徴とする糸束の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、以下に説明するとおり、糸条の折れや切れのような損傷のない品位のよい糸束を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明による糸束の製造を行なう糸束処理装置の一例を示す概略図である。
【図2】図1をA−A方向から見た糸束カバー3の周辺の平面図である。
【図3】図2をB−B方向から見た側面図(右側面図)である。
【図4】図2の次の動作を示す図である。
【図5】図4の次の動作を示す図である。
【図6】図5の次の動作を示す図である。
【図7】図6の右側面図である。
【図8】図6の部分拡大図である。
【図9】図8における糸束1の外周と、各々のガイドとの接触面の関係を点C2にて展開した図である。
【図10】ガイドの一例を示す斜視図である。
【図11】接触面積を増やしたガイドを用いたときの接触面の関係を示した図である。
【図12】図8のD−F断面を表した図である。
【図13】本発明による糸束の製造を行なう糸束処理装置の一例を示す概略図で、糸束を切断するところを示す図である。
【図14】本発明による糸束の製造を行なう糸束処理装置の一例を示す概略図である。
【図15】図14の右側面図である。
【図16】図14の次の動作を示す図である。
【図17】図16の次の動作を示す図である。
【図18】図17の次の動作を示す図である。
【図19】従来の糸束の製造方法の一例を示す概略図である。
【図20】図19のH−H断面を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、合成繊維などの糸束を製造する方法および製造する装置に関するものであるが、以下、本発明の最良の実施形態の例を、血液濾過や水濾過などに用いる中空糸を所定本数束ねた糸束を製造する例に基づいて、図面を参照しながら説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施態様による糸束の製造を行う糸束処理装置を示し、図示しない糸束巻取り装置にて巻取り枠2に所定本数の糸条を巻き取って糸束1を形成したのち、前記巻取り枠2を糸束処理装置の支持軸5に設置した状態を示す。
【0011】
糸束1の近傍には、糸束の外周面の少なくとも一部を覆ってハンドリングする糸束カバー3と、糸束1における糸束カバー3に覆われない外側部分を切断する切断刃4が設置されている。
【0012】
なお、糸束カバー3と切断刃4は、図示しない駆動装置および糸束案内面である案内ガイドによって、糸束1の外周面に自在に当接・離合可能なように支持されている。
【0013】
図1におけるA−A方向から見た糸束カバー3の周辺の平面図を図2に示す。
【0014】
また、図2におけるB−B方向から見た側面図を図3に示す。
【0015】
ガイド11aおよびガイド11bは、円弧形状の糸束案内面18aおよび18bと、導入部19a、19bをそれぞれもち、糸束1の長手方向に複数設置されている。
【0016】
また、ガイド11aおよびガイド11bはそれぞれバー12でアーム13に連結されており、かつアーム13とギア14にて支持体10に開閉自在に支持されている。
【0017】
支持体10には開閉シリンダ15が設置されており、その先端部はアーム13に連結されている。
【0018】
以上により、開閉シリンダ15が作動することで、ガイド11a、11bが開閉されることとなる。
【0019】
一方、ガイド11a、11bの間には、内ガイド11dおよび外ガイド11cがそれぞれ複数設置されている。図3の例では各々2箇所ずつである。
【0020】
内ガイド11dは支持体10に固定されている。
【0021】
また、外ガイド11cはリンクアーム17を介して、支持体10に設置された旋回シリンダ16に連結されている。
【0022】
以上のように糸束把持機構50は構成されている。ただし、本発明に係る糸束把持機構とは、上記リンクアームや旋回シリンダ等を必須の構成とするものではなく、機械的または電気的な作用により糸束カバーの糸束案内面が糸束に当接・離合可能な機構を有するものである。
【0023】
このような糸束把持機構50を用いて、糸束案内面である案内ガイドを糸束1の外周側に略中心方向に向けて当接させる順序を図2および図4から図7を用いて説明する。
【0024】
図2において、糸束カバー3と、巻取り枠2に巻かれた糸束1との間には所定の距離があいている。次に、図示しない駆動装置および案内ガイドによって、糸束カバー3を糸束に接近させる。この状態が図4である。
【0025】
ここでは、糸束1には内ガイド11dのみが外周面に略中心方向に向けて当接した状態となる。
【0026】
次に、図5に示すように、旋回シリンダ16を旋回中心32を中心に(紙面の)時計方向に180度作動させ、リンクアーム17を介して、外ガイド11cを180度旋回させ、糸束1に当接させる。
【0027】
これで図5のとおり、糸束1には2方向から外ガイド11c、内ガイド11dが当接したこととなる。
【0028】
次に、図6に示すように、開閉シリンダ15を作動させ、アーム13およびギア14、ならびにバー12を介して、ガイド11a、11bを糸束1に当接させる。
【0029】
この図6の状態の側面を示したのが図7である。糸束1の外表面をほぼ覆った状態となり、かつ糸束1の外周面にほぼ中心方向に向けて各々のガイドが当接したことになる。
【0030】
図6のガイド11a、11b付近の部分拡大図を図8に示す。
【0031】
糸束1のほぼ全周を各々のガイド11a、11b、外ガイド11c、内ガイド11dがオーバーラップしながら4方向から当接していることになる。
【0032】
ガイド11a、11bが重なる点C1およびC2は、各々のガイド11a、11bが閉じる過程でガイドの斜面同士が交錯する点であり、もっとも糸条を挟み易くなる箇所である。
【0033】
したがって、この箇所をあらかじめ少なくとも1方向よりの糸束案内面で当接・規制させる、すなわち図8に示すように外ガイド11c、内ガイド11dでR状に規制し当接すると、糸束1を構成する糸条が嵩高な素材であった場合、または巻き取った糸束1の断面形状が円径ではなく、いびつになってしまった場合、あるいは繊度が細い糸条の場合においても、糸条を挟むことなく当接できるのである。
【0034】
なお、各々のガイドの当接する円弧の半径r0は、糸束1の巻き上がり状態や次工程への受け渡し条件などに応じて適宜選択すればよく、通常は糸束1の断面半径とほぼ同じが好ましい。
【0035】
また、糸束1を絞り上げるような場合、すなわちガイドの当接半径r0が糸束1の断面半径よりも小さい場合においても、前述のごとくガイド11a、11bが重なる点C1およびC2を、あらかじめ外ガイド11c、内ガイド11dでR状に規制し当接しているため、同様に糸条を挟むことなく当接できるのである。
【0036】
なお、本発明の一実施態様では外ガイド11cおよび内ガイド11dは、2箇所ずつ設置しているが、これにとらわれることはなく、糸束カバー3の長さや糸束1の直径や巻き取り状態などにより、変更してもよく、3箇所以上設置してもよい。
【0037】
図8における糸束1の外周と、各々のガイドとの接触面の関係を点C2にて展開した図を図9に示す。
【0038】
図9において、横軸は糸束1の長手方向の距離であり、縦軸は糸束外周部の位相、そして各々のガイドの接触面積を斜線で示している。
【0039】
また、ガイド11a、11bおよび外ガイド11c、内ガイド11dによる接触面積をそれぞれ11as、11bs、11cs、11dsで示している。
【0040】
糸束カバー3の全長Lにおける糸束外周の面積(図9にて、L×2πr0)に対する前記ガイドの接触面積の総和の割合は、糸束1の巻き上がり状態や次工程への受け渡し条件などに応じて適宜選択すればよく、通常は30%から50%が好ましい。
【0041】
なお、糸束1が極めて嵩高な場合、例えば強い巻縮加工をされた糸条で構成されている場合には、図10の(a)で示したガイド11a、11bの形状を図10の(b)のようにすれば、図9に示す11as、11bsの逆位相部分の糸束1の把持も可能となり、上述の糸束カバー3の全長Lにおける糸束外周の面積(図9にて、L×2πr0)に対する前記ガイドの接触面積の総和の割合を図11に示すように、50%ないし80%に上げることにより、嵩高な糸束1に対してより確実に糸条をはさむことなく当接可能となる。
【0042】
図8における当接半径r0は、上述のように糸束1の長手方向において一定であってもよいが、糸束1の形状にあわせて、図8のD−F断面を表した図12に示すように、糸束カバー3の中央付近から両端部にむかって、徐々に拡大させてもよい。この場合、糸束カバー全長Lの1/3から1/8にわたって拡大するのが好ましいが、これにとらわれることはなく、糸束カバー中央から両端に向かって緩く拡大してもよい。
また、当接半径r0と、両端部の当接半径r4の拡大比率を(r4/r0−1)%で表すと、3%から10%が好ましく、その途中の当接半径r1からr3は直線補間するのが好ましいが、これにとらわれることはなく、糸束1の巻縮状態や巻き姿や巻き径などで適宜選択すればよい。
【0043】
このようにすることで、万が一糸束1の中心と、糸束カバー3の中心がずれてしまった場合においても、糸条を挟んだり、傷つけたりすることなく当接でき、糸束品位と歩溜まりの低下を防止できるのである。
【0044】
以上のように糸条を挟んだり、傷つけたりすることなく糸束1の少なくとも一部を糸束カバー3にて覆ったのち、図13に示すように、切断刃4を図示しないモータで回転させ、図示しない駆動装置および案内ガイドによって、切断刃4を糸束1および糸束カバー3に接近させ、糸束1の一部を切り出す。糸束カバー3に切り出した糸束1は、次の工程に送られ、糸束カバー3から抜き取られ、組み立てられることとなる。
【0045】
なお、次の糸束1を切り出す際には、支持軸5と図示しないモータにより、巻取り枠2を所定角度回転させ、再び糸束カバー3を巻取り枠2に残った糸束1に接近・当接させ、順次切り出していく。
【0046】
これらに対して、糸束把持機構50の別の形態として次のようなものも好ましい。
【0047】
図1におけるA−A方向から見た糸束カバー3の別の形態を図14に示す。
【0048】
また、図14の右側面図を図15に示す。
【0049】
チャックシリンダ20は、図示しない圧力ポートに圧力空気を流すことで、操作ブロック22が左右に開閉自在となっており、チャックシリンダ20の固定部からは糸束カバー3を支えるプレート21が設置されている。
【0050】
ガイド23a、23bは、糸束1に応じた円弧状の糸束案内面を持ち、糸束1の長手方向に複数設置されており、かつ、前記プレート21に締結されている。
ガイド24a、24bは、糸束1に応じた円弧状の糸束案内面を持ち、糸束1の長手方向に複数設置されており、かつ、軸27によりガイド23a、23bに対して揺動自在に支持されている。
また、ガイド24a、24bの一端は、軸26で連結されており、各々操作ブロック22に係合している。
ガイド25a、25bは、糸束1に応じた円弧状の糸束案内面を持ち、糸束1の長手方向に複数設置されており、かつ、軸30によりガイド24a、24bに対して揺動自在に支持されている。
また、ガイド25a、25bの一部には軸31が設置され、これに係合するリンク28と、ガイド23a、23bに設置された軸29が係合されている。
このように構成された糸束把持機構50を糸束1に当接させる順序を図14および図16から図18を用いて説明する。
図14において、糸束カバー3と糸束1は、所定の距離をおいて各々設置されている。
また、前記糸束カバー3は、図示しない駆動装置および案内ガイドによって、糸束1にむかって自在に当接・離合可能なように支持されている。
図16において、図示しない駆動装置および案内ガイドによって、糸束カバー3が糸束1にむかって移動し、その一部が当接した状態を示す。
次に、チャックシリンダ20の圧力ポートに圧空を流し、操作ブロック22が各々外側に移動し、軸26を通じてガイド24a、24bにトルクが加わり閉じ始める。
ガイド24a、24bが閉じ始めると、軸30を通じてガイド25a、25bにもトルクが加わり、なおかつリンク28の作用により、前記ガイド25a、25bが閉じ始める。
この状態が図17である。
ここでは、ガイド25a、25bの先端部がすでにオーバーラップしており、糸束1を構成する糸条を1本も逃すことなく、以降当接できることになる。
さらに操作ブロック22が各々外側に移動し、ガイド24a、24b、25a、25bが糸束1の外表面を覆い、すべて当接した状態となる。この状態が図18である。
この場合、糸束1を構成した糸条が嵩高な素材であっても、あるいは巻き取った糸束1の断面形状が円径ではなく、いびつになってしまっていても、あるいは繊度が細い糸条であっても、糸束1のほぼ中心方向に向かってガイド23a、23b、24a、24b、25a、25bが当接するため、糸条がガイド間に挟まれたり折れたりすることなく、品位のよい糸束1を得ることができるのである。
以上のように糸条を挟んだり、傷つけたりすることなく糸束1の少なくとも一部を糸束カバー3にて覆ったのち、図示しない切断刃にて糸束1および糸束カバー3に当接させ、糸束3の一部を切り出す。糸束カバー3において切り出された糸束1は次の工程に送られ、糸束カバー3から抜き取られ、組み立てられることとなる。
なお、チャックシリンダ20は、圧空を利用するエアシリンダとしているが、これに捉われることはなく、ステッピングモータやサーボモータなどの電動モータを利用しても、本発明の目的は達成することができる。また、チャックシリンダ20の1動作のみで糸束カバー3が開閉するようリンク機構を利用しているが、これに捉われることはなく、各々のガイドの回転軸周りに個別にモータなどを仕込んで、電気的に同期を取りながら開閉させるようにしても本発明の目的は達成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、血液濾過や水濾過などに用いる中空糸を所定本数束ねた糸束の製造に適用することが望ましいが、ブラシなどのあらゆる糸束の製造など、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
【符号の説明】
【0052】
1:糸束
2:巻取り枠
3:糸束カバー
4:切断刃
5:支持軸
10:支持体
11a、11b、11c、11d:ガイド
12:バー
13:アーム
14:ギア
15:開閉シリンダ
16:旋回シリンダ
17:リンクアーム
20:チャックシリンダ
21:プレート
22:操作ブロック
23a、23b:ガイド
24a、24b:ガイド
25a、25b:ガイド
26、27:軸
28:リンク
29、30、31:軸
32:旋回中心
40:糸束容器
50:糸束把持機構
【技術分野】
【0001】
本発明は糸束把持機構およびこれを用いた糸束の製造装置、製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、巻取り枠に巻き取った糸束を切り出す製造方法については、図19および図20に示すように、巻取り枠2に巻き取られた糸束1の一部を糸束カバー3で覆って把持し、糸束カバー3の端部をカッター4で切断したのち、筒状の糸束容器40に糸束1を装填する方法が一般的に知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、このような方法では、糸束カバー3は糸束1に対して2方向から当接するようになっているため、把持した際に糸束カバー3におけるガイド同士の合わせ目において糸条が挟まれてしまうことがある。特に糸束1が嵩高な素材である場合や、巻き取った糸束1の断面形状がいびつになってしまった場合、または繊度が細い糸条の場合に顕著である。この状態で糸束容器5に装填すると、挟まれた糸条が無用に引っ張られ、折れや切れを起こして損傷し、糸束品位の低下と歩溜まりの低下を招くことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−198513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上述した従来技術の問題点を解決することにあり、糸束カバーの合わせ目での糸条の挟まれと、それによる糸条の折れや切れのような損傷と、糸束品位と歩溜まりの低下を防止できる糸束の製造方法および製造装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための本発明は、以下の構成を有する。
1.所定本数の糸条を束ねてなる糸束の外周面の少なくとも一部を覆って糸束のハンドリングを行う、前記外周面に当接・離合可能な糸束案内面を糸束カバーに有する糸束把持機構において、少なくとも3方向より、前記糸束案内面が前記糸束の外周面に略中心方向に向けて当接可能であることを特徴とする糸束把持機構。
2.前記糸束案内面の内、少なくとも1方向より糸束に当接可能な糸束案内面が、他の2方向より糸束に当接する糸束案内面同士が交錯する点にあらかじめ当接可能であることを特徴とする前記1に記載の糸束把持機構。
3.前記糸束案内面が糸束長手方向に複数設置されたことを特徴とする前記1または2に記載の糸束把持機構。
4.前記糸束案内面の前記糸束の外周に当接する円弧の半径が、前記糸束把持機構の長手方向において少なくとも一部が糸束形状に合わせて変化していることを特徴とする前記1から3のいずれかに記載の糸束把持機構。
5.前記1から4のいずれかに記載の糸束把持機構を用いたことを特徴とする糸束の製造装置。
6.前記5に記載の糸束把持機構を用いて行うことを特徴とする糸束の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、以下に説明するとおり、糸条の折れや切れのような損傷のない品位のよい糸束を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明による糸束の製造を行なう糸束処理装置の一例を示す概略図である。
【図2】図1をA−A方向から見た糸束カバー3の周辺の平面図である。
【図3】図2をB−B方向から見た側面図(右側面図)である。
【図4】図2の次の動作を示す図である。
【図5】図4の次の動作を示す図である。
【図6】図5の次の動作を示す図である。
【図7】図6の右側面図である。
【図8】図6の部分拡大図である。
【図9】図8における糸束1の外周と、各々のガイドとの接触面の関係を点C2にて展開した図である。
【図10】ガイドの一例を示す斜視図である。
【図11】接触面積を増やしたガイドを用いたときの接触面の関係を示した図である。
【図12】図8のD−F断面を表した図である。
【図13】本発明による糸束の製造を行なう糸束処理装置の一例を示す概略図で、糸束を切断するところを示す図である。
【図14】本発明による糸束の製造を行なう糸束処理装置の一例を示す概略図である。
【図15】図14の右側面図である。
【図16】図14の次の動作を示す図である。
【図17】図16の次の動作を示す図である。
【図18】図17の次の動作を示す図である。
【図19】従来の糸束の製造方法の一例を示す概略図である。
【図20】図19のH−H断面を表した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、合成繊維などの糸束を製造する方法および製造する装置に関するものであるが、以下、本発明の最良の実施形態の例を、血液濾過や水濾過などに用いる中空糸を所定本数束ねた糸束を製造する例に基づいて、図面を参照しながら説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施態様による糸束の製造を行う糸束処理装置を示し、図示しない糸束巻取り装置にて巻取り枠2に所定本数の糸条を巻き取って糸束1を形成したのち、前記巻取り枠2を糸束処理装置の支持軸5に設置した状態を示す。
【0011】
糸束1の近傍には、糸束の外周面の少なくとも一部を覆ってハンドリングする糸束カバー3と、糸束1における糸束カバー3に覆われない外側部分を切断する切断刃4が設置されている。
【0012】
なお、糸束カバー3と切断刃4は、図示しない駆動装置および糸束案内面である案内ガイドによって、糸束1の外周面に自在に当接・離合可能なように支持されている。
【0013】
図1におけるA−A方向から見た糸束カバー3の周辺の平面図を図2に示す。
【0014】
また、図2におけるB−B方向から見た側面図を図3に示す。
【0015】
ガイド11aおよびガイド11bは、円弧形状の糸束案内面18aおよび18bと、導入部19a、19bをそれぞれもち、糸束1の長手方向に複数設置されている。
【0016】
また、ガイド11aおよびガイド11bはそれぞれバー12でアーム13に連結されており、かつアーム13とギア14にて支持体10に開閉自在に支持されている。
【0017】
支持体10には開閉シリンダ15が設置されており、その先端部はアーム13に連結されている。
【0018】
以上により、開閉シリンダ15が作動することで、ガイド11a、11bが開閉されることとなる。
【0019】
一方、ガイド11a、11bの間には、内ガイド11dおよび外ガイド11cがそれぞれ複数設置されている。図3の例では各々2箇所ずつである。
【0020】
内ガイド11dは支持体10に固定されている。
【0021】
また、外ガイド11cはリンクアーム17を介して、支持体10に設置された旋回シリンダ16に連結されている。
【0022】
以上のように糸束把持機構50は構成されている。ただし、本発明に係る糸束把持機構とは、上記リンクアームや旋回シリンダ等を必須の構成とするものではなく、機械的または電気的な作用により糸束カバーの糸束案内面が糸束に当接・離合可能な機構を有するものである。
【0023】
このような糸束把持機構50を用いて、糸束案内面である案内ガイドを糸束1の外周側に略中心方向に向けて当接させる順序を図2および図4から図7を用いて説明する。
【0024】
図2において、糸束カバー3と、巻取り枠2に巻かれた糸束1との間には所定の距離があいている。次に、図示しない駆動装置および案内ガイドによって、糸束カバー3を糸束に接近させる。この状態が図4である。
【0025】
ここでは、糸束1には内ガイド11dのみが外周面に略中心方向に向けて当接した状態となる。
【0026】
次に、図5に示すように、旋回シリンダ16を旋回中心32を中心に(紙面の)時計方向に180度作動させ、リンクアーム17を介して、外ガイド11cを180度旋回させ、糸束1に当接させる。
【0027】
これで図5のとおり、糸束1には2方向から外ガイド11c、内ガイド11dが当接したこととなる。
【0028】
次に、図6に示すように、開閉シリンダ15を作動させ、アーム13およびギア14、ならびにバー12を介して、ガイド11a、11bを糸束1に当接させる。
【0029】
この図6の状態の側面を示したのが図7である。糸束1の外表面をほぼ覆った状態となり、かつ糸束1の外周面にほぼ中心方向に向けて各々のガイドが当接したことになる。
【0030】
図6のガイド11a、11b付近の部分拡大図を図8に示す。
【0031】
糸束1のほぼ全周を各々のガイド11a、11b、外ガイド11c、内ガイド11dがオーバーラップしながら4方向から当接していることになる。
【0032】
ガイド11a、11bが重なる点C1およびC2は、各々のガイド11a、11bが閉じる過程でガイドの斜面同士が交錯する点であり、もっとも糸条を挟み易くなる箇所である。
【0033】
したがって、この箇所をあらかじめ少なくとも1方向よりの糸束案内面で当接・規制させる、すなわち図8に示すように外ガイド11c、内ガイド11dでR状に規制し当接すると、糸束1を構成する糸条が嵩高な素材であった場合、または巻き取った糸束1の断面形状が円径ではなく、いびつになってしまった場合、あるいは繊度が細い糸条の場合においても、糸条を挟むことなく当接できるのである。
【0034】
なお、各々のガイドの当接する円弧の半径r0は、糸束1の巻き上がり状態や次工程への受け渡し条件などに応じて適宜選択すればよく、通常は糸束1の断面半径とほぼ同じが好ましい。
【0035】
また、糸束1を絞り上げるような場合、すなわちガイドの当接半径r0が糸束1の断面半径よりも小さい場合においても、前述のごとくガイド11a、11bが重なる点C1およびC2を、あらかじめ外ガイド11c、内ガイド11dでR状に規制し当接しているため、同様に糸条を挟むことなく当接できるのである。
【0036】
なお、本発明の一実施態様では外ガイド11cおよび内ガイド11dは、2箇所ずつ設置しているが、これにとらわれることはなく、糸束カバー3の長さや糸束1の直径や巻き取り状態などにより、変更してもよく、3箇所以上設置してもよい。
【0037】
図8における糸束1の外周と、各々のガイドとの接触面の関係を点C2にて展開した図を図9に示す。
【0038】
図9において、横軸は糸束1の長手方向の距離であり、縦軸は糸束外周部の位相、そして各々のガイドの接触面積を斜線で示している。
【0039】
また、ガイド11a、11bおよび外ガイド11c、内ガイド11dによる接触面積をそれぞれ11as、11bs、11cs、11dsで示している。
【0040】
糸束カバー3の全長Lにおける糸束外周の面積(図9にて、L×2πr0)に対する前記ガイドの接触面積の総和の割合は、糸束1の巻き上がり状態や次工程への受け渡し条件などに応じて適宜選択すればよく、通常は30%から50%が好ましい。
【0041】
なお、糸束1が極めて嵩高な場合、例えば強い巻縮加工をされた糸条で構成されている場合には、図10の(a)で示したガイド11a、11bの形状を図10の(b)のようにすれば、図9に示す11as、11bsの逆位相部分の糸束1の把持も可能となり、上述の糸束カバー3の全長Lにおける糸束外周の面積(図9にて、L×2πr0)に対する前記ガイドの接触面積の総和の割合を図11に示すように、50%ないし80%に上げることにより、嵩高な糸束1に対してより確実に糸条をはさむことなく当接可能となる。
【0042】
図8における当接半径r0は、上述のように糸束1の長手方向において一定であってもよいが、糸束1の形状にあわせて、図8のD−F断面を表した図12に示すように、糸束カバー3の中央付近から両端部にむかって、徐々に拡大させてもよい。この場合、糸束カバー全長Lの1/3から1/8にわたって拡大するのが好ましいが、これにとらわれることはなく、糸束カバー中央から両端に向かって緩く拡大してもよい。
また、当接半径r0と、両端部の当接半径r4の拡大比率を(r4/r0−1)%で表すと、3%から10%が好ましく、その途中の当接半径r1からr3は直線補間するのが好ましいが、これにとらわれることはなく、糸束1の巻縮状態や巻き姿や巻き径などで適宜選択すればよい。
【0043】
このようにすることで、万が一糸束1の中心と、糸束カバー3の中心がずれてしまった場合においても、糸条を挟んだり、傷つけたりすることなく当接でき、糸束品位と歩溜まりの低下を防止できるのである。
【0044】
以上のように糸条を挟んだり、傷つけたりすることなく糸束1の少なくとも一部を糸束カバー3にて覆ったのち、図13に示すように、切断刃4を図示しないモータで回転させ、図示しない駆動装置および案内ガイドによって、切断刃4を糸束1および糸束カバー3に接近させ、糸束1の一部を切り出す。糸束カバー3に切り出した糸束1は、次の工程に送られ、糸束カバー3から抜き取られ、組み立てられることとなる。
【0045】
なお、次の糸束1を切り出す際には、支持軸5と図示しないモータにより、巻取り枠2を所定角度回転させ、再び糸束カバー3を巻取り枠2に残った糸束1に接近・当接させ、順次切り出していく。
【0046】
これらに対して、糸束把持機構50の別の形態として次のようなものも好ましい。
【0047】
図1におけるA−A方向から見た糸束カバー3の別の形態を図14に示す。
【0048】
また、図14の右側面図を図15に示す。
【0049】
チャックシリンダ20は、図示しない圧力ポートに圧力空気を流すことで、操作ブロック22が左右に開閉自在となっており、チャックシリンダ20の固定部からは糸束カバー3を支えるプレート21が設置されている。
【0050】
ガイド23a、23bは、糸束1に応じた円弧状の糸束案内面を持ち、糸束1の長手方向に複数設置されており、かつ、前記プレート21に締結されている。
ガイド24a、24bは、糸束1に応じた円弧状の糸束案内面を持ち、糸束1の長手方向に複数設置されており、かつ、軸27によりガイド23a、23bに対して揺動自在に支持されている。
また、ガイド24a、24bの一端は、軸26で連結されており、各々操作ブロック22に係合している。
ガイド25a、25bは、糸束1に応じた円弧状の糸束案内面を持ち、糸束1の長手方向に複数設置されており、かつ、軸30によりガイド24a、24bに対して揺動自在に支持されている。
また、ガイド25a、25bの一部には軸31が設置され、これに係合するリンク28と、ガイド23a、23bに設置された軸29が係合されている。
このように構成された糸束把持機構50を糸束1に当接させる順序を図14および図16から図18を用いて説明する。
図14において、糸束カバー3と糸束1は、所定の距離をおいて各々設置されている。
また、前記糸束カバー3は、図示しない駆動装置および案内ガイドによって、糸束1にむかって自在に当接・離合可能なように支持されている。
図16において、図示しない駆動装置および案内ガイドによって、糸束カバー3が糸束1にむかって移動し、その一部が当接した状態を示す。
次に、チャックシリンダ20の圧力ポートに圧空を流し、操作ブロック22が各々外側に移動し、軸26を通じてガイド24a、24bにトルクが加わり閉じ始める。
ガイド24a、24bが閉じ始めると、軸30を通じてガイド25a、25bにもトルクが加わり、なおかつリンク28の作用により、前記ガイド25a、25bが閉じ始める。
この状態が図17である。
ここでは、ガイド25a、25bの先端部がすでにオーバーラップしており、糸束1を構成する糸条を1本も逃すことなく、以降当接できることになる。
さらに操作ブロック22が各々外側に移動し、ガイド24a、24b、25a、25bが糸束1の外表面を覆い、すべて当接した状態となる。この状態が図18である。
この場合、糸束1を構成した糸条が嵩高な素材であっても、あるいは巻き取った糸束1の断面形状が円径ではなく、いびつになってしまっていても、あるいは繊度が細い糸条であっても、糸束1のほぼ中心方向に向かってガイド23a、23b、24a、24b、25a、25bが当接するため、糸条がガイド間に挟まれたり折れたりすることなく、品位のよい糸束1を得ることができるのである。
以上のように糸条を挟んだり、傷つけたりすることなく糸束1の少なくとも一部を糸束カバー3にて覆ったのち、図示しない切断刃にて糸束1および糸束カバー3に当接させ、糸束3の一部を切り出す。糸束カバー3において切り出された糸束1は次の工程に送られ、糸束カバー3から抜き取られ、組み立てられることとなる。
なお、チャックシリンダ20は、圧空を利用するエアシリンダとしているが、これに捉われることはなく、ステッピングモータやサーボモータなどの電動モータを利用しても、本発明の目的は達成することができる。また、チャックシリンダ20の1動作のみで糸束カバー3が開閉するようリンク機構を利用しているが、これに捉われることはなく、各々のガイドの回転軸周りに個別にモータなどを仕込んで、電気的に同期を取りながら開閉させるようにしても本発明の目的は達成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、血液濾過や水濾過などに用いる中空糸を所定本数束ねた糸束の製造に適用することが望ましいが、ブラシなどのあらゆる糸束の製造など、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
【符号の説明】
【0052】
1:糸束
2:巻取り枠
3:糸束カバー
4:切断刃
5:支持軸
10:支持体
11a、11b、11c、11d:ガイド
12:バー
13:アーム
14:ギア
15:開閉シリンダ
16:旋回シリンダ
17:リンクアーム
20:チャックシリンダ
21:プレート
22:操作ブロック
23a、23b:ガイド
24a、24b:ガイド
25a、25b:ガイド
26、27:軸
28:リンク
29、30、31:軸
32:旋回中心
40:糸束容器
50:糸束把持機構
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定本数の糸条を束ねてなる糸束の外周面の少なくとも一部を覆って糸束のハンドリングを行う、前記外周面に当接・離合可能な糸束案内面を糸束カバーに有する糸束把持機構において、少なくとも3方向より、前記糸束案内面が前記糸束の外周面に略中心方向に向けて当接可能であることを特徴とする糸束把持機構。
【請求項2】
前記糸束案内面の内、少なくとも1方向より糸束に当接可能な糸束案内面が、他の2方向より糸束に当接する糸束案内面同士が交錯する点にあらかじめ当接可能であることを特徴とする請求項1に記載の糸束把持機構。
【請求項3】
前記糸束案内面が糸束長手方向に複数設置されたことを特徴とする請求項1または2に記載の糸束把持機構。
【請求項4】
前記糸束案内面の前記糸束の外周に当接する円弧の半径が、前記糸束把持機構の長手方向において少なくとも一部が糸束形状に合わせて変化していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の糸束把持機構。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の糸束把持機構を用いたことを特徴とする糸束の製造装置。
【請求項6】
請求項5に記載の糸束把持機構を用いて行うことを特徴とする糸束の製造方法。
【請求項1】
所定本数の糸条を束ねてなる糸束の外周面の少なくとも一部を覆って糸束のハンドリングを行う、前記外周面に当接・離合可能な糸束案内面を糸束カバーに有する糸束把持機構において、少なくとも3方向より、前記糸束案内面が前記糸束の外周面に略中心方向に向けて当接可能であることを特徴とする糸束把持機構。
【請求項2】
前記糸束案内面の内、少なくとも1方向より糸束に当接可能な糸束案内面が、他の2方向より糸束に当接する糸束案内面同士が交錯する点にあらかじめ当接可能であることを特徴とする請求項1に記載の糸束把持機構。
【請求項3】
前記糸束案内面が糸束長手方向に複数設置されたことを特徴とする請求項1または2に記載の糸束把持機構。
【請求項4】
前記糸束案内面の前記糸束の外周に当接する円弧の半径が、前記糸束把持機構の長手方向において少なくとも一部が糸束形状に合わせて変化していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の糸束把持機構。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の糸束把持機構を用いたことを特徴とする糸束の製造装置。
【請求項6】
請求項5に記載の糸束把持機構を用いて行うことを特徴とする糸束の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2011−202300(P2011−202300A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−69765(P2010−69765)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]