紙幣処理装置および紙幣スタッカ
【課題】紙幣処理装置の紙幣スタッカに進入した紙幣を押圧し、強固に支持する構造を提供する。
【解決手段】紙幣スタッカのベース1の一方の側部には、紙幣入口11が設けられ、内部には、紙幣3が収納される収納空間10が設けられる。収納空間10内には、紙幣押圧板13および支持板14が対向配置され、紙幣3を押圧する。紙幣押圧板13と支持板14との間には、滑り止め装置2が配置される。滑り止め装置2は、紙幣押圧板13の両側辺上に配置される複数のホルダー21を含み、各ホルダー21上には、段状の滑り止め部22が形成される。滑り止め部22が支持板14上に収納された紙幣3の最外層上に当接されることにより、収納空間10内に収納された紙幣3がスライドするのを防止し、紙幣押圧ストロークを短縮し、紙幣スタッカの収納容量を増大させることができる。
【解決手段】紙幣スタッカのベース1の一方の側部には、紙幣入口11が設けられ、内部には、紙幣3が収納される収納空間10が設けられる。収納空間10内には、紙幣押圧板13および支持板14が対向配置され、紙幣3を押圧する。紙幣押圧板13と支持板14との間には、滑り止め装置2が配置される。滑り止め装置2は、紙幣押圧板13の両側辺上に配置される複数のホルダー21を含み、各ホルダー21上には、段状の滑り止め部22が形成される。滑り止め部22が支持板14上に収納された紙幣3の最外層上に当接されることにより、収納空間10内に収納された紙幣3がスライドするのを防止し、紙幣押圧ストロークを短縮し、紙幣スタッカの収納容量を増大させることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙幣処理装置および紙幣スタッカに関し、特に、紙幣スタッカ内の滑り止め装置が、紙幣処理装置から紙幣スタッカに収納された紙幣の最外層に当接されることにより、紙幣がスライドするのを防止することができる上、紙幣押圧ストロークを短縮し、収納容量を増大することができる紙幣処理装置および紙幣スタッカに関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会においては、科学技術が発達し、何事においても効率が重視されている。また、人々の生活リズムも速くなり、更なる利便性およびスピードが追求されている。その結果、多くの公共の場所に自動販売機が設置されるようになった。自動販売機は、人件費を大幅に節約できるだけでなく、その利便性から現代人に多く利用されている。また、自動販売機の種類も増え、例えば、駅、商店、飲食店、公共の場所、学校などには、チケット販売機、両替機、ATM、コイン投入機などが設置され、ユーザにさらに多くの商品購入の自由が提供されている。自動販売機には、よく見られる飲料販売機、たばこ販売機および切符販売機を初め、アイスクリーム販売機、入場券販売機、記念硬貨販売機およびキーホルダ販売機まで存在する。さらに、ハンバーガー、フライドポテトおよびラーメンなどの加熱食品の自動販売機まで存在し、販売される商品の種類は益々多くなっている。また、無人経営およびセルフ決済が強調された無人商店およびバーチャルショップが多く作られ、人々に非常に便利で目新しい購買環境が提供されている。
【0003】
一般に、自動販売機、両替機、コイン投入機などの各種の紙幣およびコインを収納する機具においては、紙幣処理装置の位置に紙幣スタッカが配置され、紙幣スタッカに紙幣が積層されて収納された後、業者がその紙幣を取り出す構造になっている。
【0004】
図11を参照する。図11に示すように、従来の紙幣処理装置に使用される紙幣スタッカAは、紙幣入口A1の上部の開口A11部分に、盗難防止装置A12およびストッパ板Bが配置される。紙幣入口A1内には、ばねA3によって支持される支持板A2が配置される。紙幣は、紙幣入口A1から進入した後、支持板A2上に収納される。しかし、支持板A2上に送られた紙幣は、支持および位置規制がされないため、スライドしたり、アーチ状に浮き上がったり、反転して跳ね上がったり、折れて皺ができたりして後続の紙幣を送入できなくなることがある。また、実施するとき、以下に示すような多くの問題および欠点が存在する。
【0005】
1.紙幣は、紙幣スタッカAに進入した後、支持板A2上に移動するが、次の紙幣が進入したとき、前に進入した紙幣が支持板A2上でスライドし、紙幣スタッカAの底縁に落下し、支持板A2の側辺に詰まることがある。これにより、支持板A2が作動しなくなり、紙幣の収納作業がスムーズに行われなくなる。
2.紙幣が紙幣スタッカA内の支持板A2上に積層されるとき、紙幣がねじれたり、折れて皺ができたり、アーチ状に浮き上がったり、反転して跳ね上がったりするため、後続の紙幣の進入が阻止されたり、紙幣が詰まったりする状況が発生する。これにより、紙幣スタッカAの収納容量が減少し、紙幣押圧ストロークが長くなる。
3.紙幣の種類は多く、様々な寸法の紙幣が存在する。支持板A2による紙幣押圧過程において、様々な寸法の紙幣が紙幣スタッカAに進入した後、寸法が小さい紙幣は、寸法が大きい紙幣の間でスライドしやすい。これにより、紙幣が散らばったり、ばらばらに積層されたり、アーチ状に浮き上がったりし、後続の紙幣が進入したとき、紙幣押圧の抵抗力が増大する。
【0006】
紙幣処理装置は、各種の自動販売機、両替機、チケット販売機など、様々な場所に応用されており、適用される機種が非常に多い。また、紙幣処理装置の紙幣スタッカに収納される紙幣の種類も多く、紙幣の寸法の違いにより、紙幣処理装置の紙幣スタッカに紙幣を収納し、紙幣を押圧する過程も異なる。従って、如何にして紙幣処理装置および紙幣スタッカが安定的に紙幣収納および紙幣押圧を行うことができる構造を提供するかは、当業者が改善を求めていた課題であり、さらなる改良および新たな設計が必要であった。
【0007】
本発明の発明者は、上述の従来技術の欠点に鑑み、関連資料を収集し、当業界における長年の経験をもとに、幾度もの試作および修正を行った結果、紙幣スタッカ中に収納された紙幣を位置決めして支持し、平らに積層することができる紙幣処理装置および紙幣スタッカを案出した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の第1の目的は、紙幣処理装置に引き込まれた紙幣を収納する紙幣スタッカを含み、紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、ベースは、一方の側部に紙幣入口が設けられ、内部に収納空間が設けられ、収納空間内には、紙幣押圧板および支持板が配置され、紙幣押圧板と支持板との間には、滑り止め装置が配置され、滑り止め装置は、紙幣押圧板の両側辺上にそれぞれ配置される複数のホルダーを含み、各ホルダー上には、段状の滑り止め部が形成され、滑り止め部が支持板上に収納された紙幣の最外層上に当接されることにより、収納空間内に収納された紙幣がスライドするのを防止し、紙幣押圧ストロークを短縮し、紙幣スタッカの収納容量を増大させることができる紙幣処理装置および紙幣スタッカを提供することにある。
本発明の第2の目的は、紙幣処理装置に引き込まれた紙幣を収納する紙幣スタッカを含み、紙幣スタッカ内に配置される滑り止め装置の各ホルダー上に設けられる滑り止め部は、各ホルダーの表面全体に形成されるか、或いは、各種紙幣の中で最も短い紙幣の寸法に対応するように、ホルダーの表面の一方の側部に形成され、滑り止め部を最も短い紙幣の表面に当接できるようにすることにより、各種寸法の紙幣を支持板上に強固に支持することができ、紙幣がねじれたり、折れて皺ができたり、アーチ状に浮き上がったり、反転して跳ね上がったりして紙幣間に隙間ができるのを防止することができ、紙幣スタッカの収納容量が低減することがない紙幣処理装置および紙幣スタッカを提供することにある。
本発明の第3の目的は、紙幣スタッカを紙幣処理装置の本体と組み合わせることができ、本体から引き込まれた紙幣を支持することにより、紙幣が紙幣スタッカの底縁に落ちたり、折れて皺ができたり、アーチ状に浮き上がったりするのを防止することができるため、盗難防止ストッパ板の長さおよび紙幣入口の輸送ベルトの長さを短縮し、紙幣押圧ストロークを有効に短縮し、紙幣の収納作業をスムーズに行うことができる紙幣処理装置および紙幣スタッカを提供することにある。
本発明の第4の目的は、紙幣スタッカ内に配置される滑り止め装置は、紙幣スタッカの紙幣押圧板の両側辺にそれぞれ配置されるホルダーを含み、ホルダーには、支持板に対向する表面に、滑り止め部が一体成形されるか、或いは、接着などの方式により、ホルダーの表面に、段状の滑り止め部が接着され、滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であり、紙幣スタッカの収納空間内において、収納された紙幣の表面に滑り止め部が当接されることにより、紙幣が滑落したり、紙幣が固定された状態が緩んだりするのを防止することができる紙幣処理装置および紙幣スタッカを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するために、請求項1の発明は、紙幣処理装置が引き込んだ紙幣を支持し、スライドするのを防止する紙幣スタッカを含み、紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、ベースの一方の側部には、紙幣が進入する紙幣入口が設けられ、紙幣入口内には、紙幣が収納される収納空間が設けられ、収納空間内には、互いに対向して配置され、紙幣を押圧する紙幣押圧板および支持板が配置され、滑り止め装置は、収納空間内の紙幣押圧板と支持板との間に配置され、滑り止め装置は、収納空間の紙幣押圧板の両側辺上に位置決めされる複数のホルダーを含み、各ホルダー上には、支持板上に収納された紙幣の最外層に当接される滑り止め部が形成されることを特徴とする紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0010】
請求項2の発明は、ベースには、収納空間を被覆する蓋体が接合され、蓋体内には、支持板を支持し、押圧移動させる弾性支持体が配置されることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0011】
請求項3の発明は、弾性支持体は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体であることを特徴とする請求項2記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0012】
請求項4の発明は、滑り止め装置は、対向配置される2つのホルダーを含み、各ホルダーの支持板に対向する表面には、紙幣の最外層に当接される段状の滑り止め部がそれぞれ形成され、滑り止め部は、各ホルダーの表面に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、各ホルダーの表面に位置決めされることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0013】
請求項5の発明は、紙幣の表面に当接される段状の滑り止め部は、対向配置される2つのホルダーの表面全体にそれぞれ形成されるか、或いは、各国で合法的に流通する紙幣の中で、最も短い寸法の紙幣に対応するように、対向配置される2つのホルダーの表面の一方の側部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項4記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0014】
請求項6の発明は、滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であることを特徴とする請求項4記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0015】
請求項7の発明は、紙幣処理装置が引き込んだ紙幣を支持し、スライドするのを防止する紙幣スタッカを含み、紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、ベースの一方の側部には、紙幣が進入する紙幣入口が設けられ、紙幣入口内には、紙幣が収納される収納空間が設けられ、収納空間内には、互いに対向して配置され、紙幣を押圧する紙幣押圧板および支持板が配置され、滑り止め装置は、収納空間内の紙幣押圧板と支持板との間に配置され、滑り止め装置は、収納空間の紙幣押圧板の両側辺上に位置決めされる複数のホルダーを含み、各ホルダーの表面の一方の側部には、各国で合法的に流通する紙幣の中で、最も短い寸法の紙幣に対応するように、紙幣の最外層の表面に当接される段状の滑り止め部がそれぞれ形成されることを特徴とする紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0016】
請求項8の発明は、ベースには、収納空間を被覆する蓋体が接合され、蓋体内には、支持板を支持し、押圧移動させる弾性支持体が配置されることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0017】
請求項9の発明は、弾性支持体は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体であることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0018】
請求項10の発明は、滑り止め装置は、対向配置される2つのホルダーを含み、各ホルダーの支持板に対向する表面には、紙幣の最外層に当接される段状の滑り止め部がそれぞれ形成され、滑り止め部は、各ホルダーの表面に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、各ホルダーの表面に位置決めされることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0019】
請求項11の発明は、滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であることを特徴とする請求項10記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0020】
請求項12の発明は、滑り止め装置の対向配置される2つのホルダーが滑り止め部を介し当接される各種寸法の紙幣は、各国で合法的に流通する紙幣であることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0021】
請求項13の発明は、紙幣処理装置が引き込んだ紙幣を支持し、スライドするのを防止する紙幣スタッカを含み、紙幣処理装置と紙幣スタッカは、着脱可能であり、紙幣処理装置は、本体を含み、本体には、紙幣が引き込まれる紙幣引込口が設けられ、紙幣引込口内には、紙幣が搬送される紙幣通路が接続され、紙幣通路内には、紙幣の真偽の検知および識別を行う検知システムが配置され、紙幣通路の終点位置には、盗難防止装置が配置され、紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、本体上の紙幣通路の終点位置に配置され、ベースの一方の側部には、本体の紙幣通路に位置合わせされ、紙幣が進入する紙幣入口が設けられ、紙幣入口内には、紙幣が収納される収納空間が設けられ、収納空間内には、互いに対向して配置され、紙幣を押圧する紙幣押圧板および支持板が配置され、収納空間内の紙幣押圧板と支持板との間には、滑り止め装置が配置され、滑り止め装置は、紙幣押圧板の両側辺上に位置決めされる複数のホルダーを含み、各ホルダー上には、支持板上に収納された紙幣の最外層に当接される滑り止め部がそれぞれ形成されることを特徴とする紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0022】
請求項14の発明は、紙幣処理装置の本体は、垂直に直立して設置されるか、或いは、水平横向きに設置され、紙幣スタッカは、本体に対応するように、直立または横向きに組み合わされることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0023】
請求項15の発明は、ベースには、収納空間を被覆する蓋体が接合され、蓋体内には、支持板を支持し、押圧移動させる弾性支持体が配置されることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0024】
請求項16の発明は、弾性支持体は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体であることを特徴とする請求項15記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0025】
請求項17の発明は、滑り止め装置は、対向配置される2つのホルダーを含み、各ホルダーの支持板に対向する表面には、段状の滑り止め部がそれぞれ形成され、滑り止め部は、各ホルダーの表面に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、各ホルダーの表面に位置決めされることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0026】
請求項18の発明は、紙幣の表面に当接される段状の滑り止め部は、対向配置される2つのホルダーの表面全体にそれぞれ形成されるか、或いは、各国で合法的に流通する紙幣の中で、最も短い寸法の紙幣に対応するように、対向配置される2つのホルダーの表面の一方の側部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項17記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0027】
請求項19の発明は、滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であることを特徴とする請求項17記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、紙幣処理装置および紙幣スタッカを提供するものである。紙幣スタッカのベースの収納空間の紙幣押圧板と支持板との間に、滑り止め装置が配置され、滑り止め装置の滑り止め部が最後に収納空間に進入した紙幣上に当接されることにより、紙幣押圧板が支持板方向に移動した後、紙幣がスライドしたり、脱落したりするのを防止することができる上、支持板上の紙幣の隙間が低減され、紙幣がアーチ状に浮き上がったり、ねじれたり、折れて皺ができたり、反転して跳ね上がったりするのを防止することができる。これにより、紙幣押圧作業をスムーズに行い、紙幣押圧空間を増大し、紙幣押圧距離を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の紙幣スタッカを示す斜視図である。
【図2】本発明の紙幣スタッカを示す分解斜視図である。
【図3】本発明の紙幣スタッカを示す側面断面図である。
【図4】本発明の紙幣スタッカを示す上面断面図である。
【図5】本発明の紙幣スタッカを示す上面断面図である。
【図6】本発明の滑り止め装置を示す拡大斜視図である。
【図7】本発明の滑り止め装置の滑り止め部の複数の実施形態を示す模式図である。
【図8】本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す斜視図である。
【図9】本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す分解斜視図である。
【図10】本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す側面断面図である。
【図11】従来の紙幣スタッカを示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の目的、特徴および効果を示す実施形態を図面に沿って詳細に説明する。
【0031】
図1は、本発明の紙幣スタッカを示す斜視図である。図2は、本発明の紙幣スタッカを示す分解斜視図である。図3は、本発明の紙幣スタッカを示す側面断面図である。図4は、本発明の紙幣スタッカを示す上面断面図である。図1〜図4から分かるように、本実施形態による紙幣スタッカは、ベース1および滑り止め装置2を含んで構成される。
【0032】
ベース1は、一方の側部に、紙幣入口11が設けられ、内部に、収納空間10が設けられる。収納空間10の外部には、蓋体12が被覆される。収納空間10内には、紙幣押圧板13および支持板14が配置される。紙幣押圧板13は、押圧移動機構131により駆動され、収納空間10内でスライドする。支持板14は、紙幣押圧板13の一方の側面に対向し、接合部141を介し、弾性支持体15の一方の側部が接続される。弾性支持体15の他方の側部は、蓋体12の内側表面に固定される。
【0033】
滑り止め装置2は、対向配置されるホルダー21を含む。各ホルダー21の外側には、位置決め板211がそれぞれ配置される。また、各ホルダー21の表面212には、滑り止め部22がそれぞれ形成される。
【0034】
本実施形態による紙幣スタッカは、ベース1内の収納空間10の紙幣押圧板13の両側辺上に、滑り止め装置2の各ホルダー21がそれぞれ配置される。各ホルダー21の外側の位置決め板211は、収納空間10の側壁面101上にそれぞれ位置決めされる。また、紙幣押圧板13は、2つのホルダー21の間に配置され、支持板14上に当接される。各ホルダー21上に形成された段状の滑り止め部22は、支持板14の表面にそれぞれ位置合わせされ、紙幣を押圧する。以上の構造により、本実施形態による紙幣スタッカが構成される。
【0035】
上述のベース1の蓋体12と支持板14との間に配置される弾性支持体15により、収納空間10内における紙幣押圧ストロークを調整することができ、外部から送られてきた紙幣3が収納される。また、弾性支持体15は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体とすることができる。
【0036】
滑り止め装置2の各ホルダー21の表面212には、段状の滑り止め部22が形成される。段状の滑り止め部22(図7を同時に参照)は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体とすることができる。滑り止め部22は、各ホルダー21の表面212に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、各ホルダー21の表面212上に位置決めされる。
【0037】
図2は、本発明の紙幣スタッカを示す分解斜視図である。図4は、本発明の紙幣スタッカを示す上面断面図である。図5は、本発明の紙幣スタッカを示す上面断面図である。図6は、本発明の滑り止め装置を示す拡大斜視図である。図10は、本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す側面断面図である。図2、図4、図5、図6および図10から分かるように、本実施形態による紙幣スタッカのベース1の紙幣入口11から投入された紙幣3は、収納空間10内に進入する。紙幣3が紙幣押圧板13および滑り止め装置2の2つのホルダー21の前方に進入したとき、押圧移動機構131が紙幣押圧板13を支持板14の方向へ押圧移動させ、紙幣3を支持板14の表面に移動させる。このとき、各ホルダー21の表面212に形成された段状の滑り止め部22が紙幣3上に当接されることにより、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、巻いたりするのを防止することができるため、後続の紙幣3の進入が阻止されることがない。また、ベース1の紙幣入口11から順番に紙幣3が収納された後、複数の紙幣3は、先ず、紙幣押圧板13により、支持板14上に押圧され、その後、各ホルダー21の表面212の滑り止め部22が最後に進入した紙幣3上に当接される。これにより、複数の紙幣3は、平らに収納され、アーチ状に浮き上がることがなく、後続の紙幣3の進入に影響を与えない上、紙幣3がスライドし、収納空間10の底縁に落下するのを防止することができる。また、各ホルダー21上の段状の滑り止め部22が紙幣3に当接されることにより、紙幣3がねじれたり、折れて皺ができたり、反転して跳ね上がったりするのを防止し、紙幣3を平らにすることができる。即ち、複数の紙幣3は、ホルダー21の滑り止め部22により、支持板14上に強固に支持され、平らに展開されるため、複数の紙幣3の間に形成される隙間が低減される上、紙幣入口11部分の紙幣3を押圧する盗難防止ストッパ板、紙幣入口の輸送ベルトおよびベルトプーリーの長さを短縮することができる。即ち、紙幣3を収納空間10に搬送するストローク、距離および紙幣押圧ストロークが短縮される。また、支持板14を支持する弾性支持体15により、支持板14と紙幣押圧板13との間の距離が調整されることにより、紙幣押圧板13と支持板14との間の収納空間10の収納容量を適度に増大させることができ、紙幣3の収納容量を有効に増大することができる。弾性支持体15は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体とすることができる。
【0038】
ベース1の収納空間10内には、滑り止め装置2が配置される。滑り止め装置2の各ホルダー21の表面212には、段状の滑り止め部22が形成される。滑り止め部22は、各ホルダー21の全体の表面212に形成されるか、或いは、各国において合法的に流通し、使用される各種の紙幣3の中で、最も短い紙幣3に対応するように、滑り止め装置2の各ホルダー21の表面212の一方の側部にそれぞれ形成される。各ホルダー21上に形成された段状の滑り止め部22を最も短い紙幣3の表面に当接できるようにすることにより、各種の寸法の紙幣3を支持板14上に強固に支持することができる。これにより、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、ねじれたり、折れて皺ができたり、反転して跳ね上がったりして隙間が発生し、後続の紙幣3の進入が阻止されたり、紙幣3が詰まったりするのを防止することができ、紙幣スタッカの紙幣3の収納容量が低減することがない。
【0039】
図2は、本発明の紙幣スタッカを示す分解斜視図である。図3は、本発明の紙幣スタッカを示す側面断面図である。図8は、本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す斜視図である。図9は、本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す分解斜視図である。図10は、本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す側面断面図である。図2、図3、図8、図9および図10から分かるように、本実施形態による紙幣スタッカを対応する各種の紙幣処理装置4に接合することができる。紙幣処理装置4は、電気設備を有する本体41を含む。本体41は、紙幣引込口410を含む。紙幣引込口410内には、紙幣通路411が設けられる。紙幣通路411内には、検知システム42が配置される。検知システム42は、検知ユニット、識別ユニットなどの紙幣3の検知および識別を行う部材を含み、紙幣通路411内の適当な位置に配置される。紙幣通路411の終点位置には、盗難防止装置43が配置される。盗難防止ストッパ板431などの盗難防止設備により、紙幣処理装置4は盗難防止機能を有することができる。
【0040】
本体41の紙幣通路411の終点位置には、紙幣スタッカが配置される。紙幣スタッカは、ベース1および滑り止め装置2を含んで構成される。ベース1の一方の側部には、本体41の紙幣通路411の終点に位置合わせされる紙幣入口11が設けられる。本実施形態による紙幣処理装置4は、紙幣通路411の紙幣3を搬送するのに使用されるベルトプーリーおよび輸送ベルトの設置距離を短縮することができる上、紙幣入口11の隣に配置される盗難防止ストッパ板431の長さも短縮することができる。紙幣入口11の側部のベース1内には、収納空間10が設けられ、収納空間10の外部には、蓋体12が被覆される。収容空間10内には、紙幣3を押圧する紙幣押圧板13および支持板14が配置される。紙幣押圧板13と支持板14との間には、滑り止め装置2が配置される。滑り止め装置2は、複数のホルダー21を含み、複数のホルダー21は、紙幣押圧板13の両側辺上にそれぞれ位置決めされ、各ホルダー21上には、段状の滑り止め部22がそれぞれ形成される。
【0041】
上述の紙幣処理装置4は、紙幣引込口410から紙幣3を引き込み、紙幣3が紙幣通路411に進入した後、紙幣通路411内の検知システム42の検知ユニットおよび識別ユニットにより、紙幣3の真偽の検知および識別を行い、偽造紙幣が進入するのを防止する。また、紙幣通路411の終点に配置された盗難防止装置43の盗難防止ストッパ板431により、盗難を防止する。次に、紙幣3が紙幣処理装置4の紙幣通路411から終点に送られた後、紙幣スタッカのベース1の紙幣入口11から紙幣スタッカ内に進入する。次に、紙幣3は、紙幣押圧板13と支持板14と滑り止め装置2との間に搬送される。紙幣3は、紙幣押圧板13により、支持板14の部分に押圧移動され、表面が滑り止め装置2の2つのホルダー21上に形成された段状の滑り止め部22にそれぞれ押圧されることにより、紙幣押圧板14上に強固に支持される。これにより、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、ねじれたりして隙間が形成され、後続の紙幣3の進入が阻止されたり、紙幣が詰まったりすることがないため、紙幣スタッカの紙幣3の収納容量が低減することがない。
【0042】
上述のベース1の収納空間10内には、滑り止め装置2が配置される。滑り止め装置2の各ホルダー21の表面212には、段状の滑り止め部22が形成される。好適な実施形態においては、各ホルダー21の全体の表面212に滑り止め部22が形成される。他の実施形態においては、各国で合法的に流通する各種寸法の紙幣3の中で最も短い紙幣3に対応するように、滑り止め装置2の各ホルダー21の表面212の一方の側部に段状の滑り止め部22がそれぞれ形成される。各ホルダー21上に形成された滑り止め部22が最も短い紙幣3の表面に当接されることにより、各種の寸法の紙幣3を支持板14上に強固に支持することができる。これにより、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、反転して跳ね上がったり、折れて皺ができたりして隙間が形成されるのを防止することができ、後続の紙幣3の進入が阻止されたり、紙幣が詰まったりすることがないため、紙幣スタッカの紙幣3の収納容量が低減することがない。
【0043】
上述の紙幣スタッカのベース1内には、滑り止め装置2が配置される。滑り止め装置2の各ホルダー21の表面212に形成される段状の滑り止め部22は、各ホルダー21の表面212に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、各ホルダー21の表面212に位置決めされる。各段状の滑り止め部22が支持板14上の紙幣3の最外層上に当接されることにより、紙幣3のねじれや皺が平らに展開され、紙幣3間に発生する隙間が低減される。
【0044】
上述の紙幣処理装置4の本体41は、垂直に直立して設置されるか、或いは、水平横向きに設置される。紙幣スタッカのベース1は、本体41に対応するように、直立または横向きに組み合わされる。
【0045】
以上の説明は、本発明の好適な実施形態を示したものであり、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。本実施形態による紙幣スタッカは、ベース1内の収納空間10の紙幣押圧板13と支持板14との間に滑り止め装置2が配置される。滑り止め装置2は、紙幣押圧板13の両側辺上にホルダー21が配置され、ホルダー21には、段状の滑り止め部22がそれぞれ形成される。支持板14上の最外層の紙幣3の表面が滑り止め部22に押圧されることにより、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、折れて皺ができたり、ねじれたりするのを防止することができる。これにより、紙幣3は、支持板14上に強固に支持され、固定された状態が緩んだり、脱落したりせず、後続の紙幣3を進入させるストロークが影響を受けることがない。また、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、折れて皺ができたり、ねじれたりするのを防止することができるため、紙幣3に形成される隙間を低減し、収納空間10の紙幣3の収納容量が低減することがない。また、紙幣スタッカのベース1を直立または横向きの紙幣処理装置4に組み合わせて紙幣3を収納することができる。ここで、前述の効果を達成することができる全ての構造および装置は、本発明に含まれ、簡易な修飾および同等効果である変更は、すべて本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【0046】
本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカは、以下に示す長所を有する。
【0047】
1.ベース1の収納空間10内の紙幣押圧板13と支持板14との間に収納された紙幣3に、滑り止め装置2の滑り止め部22が当接され、最後に収納空間10内に進入した紙幣3を押圧して位置規制することができる。これにより、次の紙幣3が進入したとき、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、ねじれたりするのを防止することができ、後続の紙幣3の進入が阻止されたり、詰まったりすることがない。また、紙幣3が固定された状態が緩んだり、紙幣3が収納空間10の底縁に落下したりし、紙幣3の収納作業が影響を受けるのを防止することができる。
2.紙幣3がねじれたり、折れて皺ができたり、反転して跳ね上がったりした場合でも、紙幣押圧板13が紙幣3を支持板14に押圧するとき、滑り止め装置2の滑り止め部22が当接されることにより、紙幣3が平らに展開されるため、収納空間10の紙幣3の収納容量が減少することがない。
3.各国で合法的に流通する紙幣3は、それぞれ寸法が異なるが、紙幣3の寸法に対応するように、滑り止め装置2の2つのホルダー21上に滑り止め部22が形成されるため、滑り止め部22が確実に紙幣3上を押圧し、紙幣3がスライドしたり、脱落したりするのを防止することができる。
【0048】
本発明は、紙幣処理装置および紙幣スタッカを提供するものである。紙幣スタッカのベースの収納空間の紙幣押圧板と支持板との間に、滑り止め装置が配置され、滑り止め装置の滑り止め部が最後に収納空間に進入した紙幣上に当接されることにより、紙幣押圧板が支持板方向に移動した後、紙幣がスライドしたり、脱落したりするのを防止することができる上、支持板上の紙幣の隙間が低減され、紙幣がアーチ状に浮き上がったり、ねじれたり、折れて皺ができたり、反転して跳ね上がったりするのを防止することができる。これにより、紙幣押圧作業をスムーズに行い、紙幣押圧空間を増大し、紙幣押圧距離を短縮することができる。
【0049】
以上の説明は、本発明の好適な実施例を示したものであり、本発明の特許請求の範囲を制限するものではなく、本発明の明細書および図面を運用した簡易な修飾および同等効果の変更は、全て本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【0050】
上述のように、本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカは、確実にその効果および目的を達成できる。本発明は、高い実用性を有する発明であり、特許出願要件に符合し、産業上の利用性、新規性および進歩性を有する。
【符号の説明】
【0051】
1 ベース
10 収納空間
101 側壁面
11 紙幣入口
12 蓋体
13 紙幣押圧板
131 押圧移動機構
14 支持板
141 接合部
15 弾性支持体
2 滑り止め装置
21 ホルダー
211 位置決め板
212 表面
22 滑り止め部
3 紙幣
4 紙幣処理装置
41 本体
410 紙幣引込口
411 紙幣通路
42 検知システム
43 盗難防止装置
431 盗難防止ストッパ板
A 紙幣スタッカ
A1 紙幣入口
A11 開口
A12 盗難防止装置
A2 支持板
A3 ばね
B ストッパ板
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙幣処理装置および紙幣スタッカに関し、特に、紙幣スタッカ内の滑り止め装置が、紙幣処理装置から紙幣スタッカに収納された紙幣の最外層に当接されることにより、紙幣がスライドするのを防止することができる上、紙幣押圧ストロークを短縮し、収納容量を増大することができる紙幣処理装置および紙幣スタッカに関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会においては、科学技術が発達し、何事においても効率が重視されている。また、人々の生活リズムも速くなり、更なる利便性およびスピードが追求されている。その結果、多くの公共の場所に自動販売機が設置されるようになった。自動販売機は、人件費を大幅に節約できるだけでなく、その利便性から現代人に多く利用されている。また、自動販売機の種類も増え、例えば、駅、商店、飲食店、公共の場所、学校などには、チケット販売機、両替機、ATM、コイン投入機などが設置され、ユーザにさらに多くの商品購入の自由が提供されている。自動販売機には、よく見られる飲料販売機、たばこ販売機および切符販売機を初め、アイスクリーム販売機、入場券販売機、記念硬貨販売機およびキーホルダ販売機まで存在する。さらに、ハンバーガー、フライドポテトおよびラーメンなどの加熱食品の自動販売機まで存在し、販売される商品の種類は益々多くなっている。また、無人経営およびセルフ決済が強調された無人商店およびバーチャルショップが多く作られ、人々に非常に便利で目新しい購買環境が提供されている。
【0003】
一般に、自動販売機、両替機、コイン投入機などの各種の紙幣およびコインを収納する機具においては、紙幣処理装置の位置に紙幣スタッカが配置され、紙幣スタッカに紙幣が積層されて収納された後、業者がその紙幣を取り出す構造になっている。
【0004】
図11を参照する。図11に示すように、従来の紙幣処理装置に使用される紙幣スタッカAは、紙幣入口A1の上部の開口A11部分に、盗難防止装置A12およびストッパ板Bが配置される。紙幣入口A1内には、ばねA3によって支持される支持板A2が配置される。紙幣は、紙幣入口A1から進入した後、支持板A2上に収納される。しかし、支持板A2上に送られた紙幣は、支持および位置規制がされないため、スライドしたり、アーチ状に浮き上がったり、反転して跳ね上がったり、折れて皺ができたりして後続の紙幣を送入できなくなることがある。また、実施するとき、以下に示すような多くの問題および欠点が存在する。
【0005】
1.紙幣は、紙幣スタッカAに進入した後、支持板A2上に移動するが、次の紙幣が進入したとき、前に進入した紙幣が支持板A2上でスライドし、紙幣スタッカAの底縁に落下し、支持板A2の側辺に詰まることがある。これにより、支持板A2が作動しなくなり、紙幣の収納作業がスムーズに行われなくなる。
2.紙幣が紙幣スタッカA内の支持板A2上に積層されるとき、紙幣がねじれたり、折れて皺ができたり、アーチ状に浮き上がったり、反転して跳ね上がったりするため、後続の紙幣の進入が阻止されたり、紙幣が詰まったりする状況が発生する。これにより、紙幣スタッカAの収納容量が減少し、紙幣押圧ストロークが長くなる。
3.紙幣の種類は多く、様々な寸法の紙幣が存在する。支持板A2による紙幣押圧過程において、様々な寸法の紙幣が紙幣スタッカAに進入した後、寸法が小さい紙幣は、寸法が大きい紙幣の間でスライドしやすい。これにより、紙幣が散らばったり、ばらばらに積層されたり、アーチ状に浮き上がったりし、後続の紙幣が進入したとき、紙幣押圧の抵抗力が増大する。
【0006】
紙幣処理装置は、各種の自動販売機、両替機、チケット販売機など、様々な場所に応用されており、適用される機種が非常に多い。また、紙幣処理装置の紙幣スタッカに収納される紙幣の種類も多く、紙幣の寸法の違いにより、紙幣処理装置の紙幣スタッカに紙幣を収納し、紙幣を押圧する過程も異なる。従って、如何にして紙幣処理装置および紙幣スタッカが安定的に紙幣収納および紙幣押圧を行うことができる構造を提供するかは、当業者が改善を求めていた課題であり、さらなる改良および新たな設計が必要であった。
【0007】
本発明の発明者は、上述の従来技術の欠点に鑑み、関連資料を収集し、当業界における長年の経験をもとに、幾度もの試作および修正を行った結果、紙幣スタッカ中に収納された紙幣を位置決めして支持し、平らに積層することができる紙幣処理装置および紙幣スタッカを案出した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の第1の目的は、紙幣処理装置に引き込まれた紙幣を収納する紙幣スタッカを含み、紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、ベースは、一方の側部に紙幣入口が設けられ、内部に収納空間が設けられ、収納空間内には、紙幣押圧板および支持板が配置され、紙幣押圧板と支持板との間には、滑り止め装置が配置され、滑り止め装置は、紙幣押圧板の両側辺上にそれぞれ配置される複数のホルダーを含み、各ホルダー上には、段状の滑り止め部が形成され、滑り止め部が支持板上に収納された紙幣の最外層上に当接されることにより、収納空間内に収納された紙幣がスライドするのを防止し、紙幣押圧ストロークを短縮し、紙幣スタッカの収納容量を増大させることができる紙幣処理装置および紙幣スタッカを提供することにある。
本発明の第2の目的は、紙幣処理装置に引き込まれた紙幣を収納する紙幣スタッカを含み、紙幣スタッカ内に配置される滑り止め装置の各ホルダー上に設けられる滑り止め部は、各ホルダーの表面全体に形成されるか、或いは、各種紙幣の中で最も短い紙幣の寸法に対応するように、ホルダーの表面の一方の側部に形成され、滑り止め部を最も短い紙幣の表面に当接できるようにすることにより、各種寸法の紙幣を支持板上に強固に支持することができ、紙幣がねじれたり、折れて皺ができたり、アーチ状に浮き上がったり、反転して跳ね上がったりして紙幣間に隙間ができるのを防止することができ、紙幣スタッカの収納容量が低減することがない紙幣処理装置および紙幣スタッカを提供することにある。
本発明の第3の目的は、紙幣スタッカを紙幣処理装置の本体と組み合わせることができ、本体から引き込まれた紙幣を支持することにより、紙幣が紙幣スタッカの底縁に落ちたり、折れて皺ができたり、アーチ状に浮き上がったりするのを防止することができるため、盗難防止ストッパ板の長さおよび紙幣入口の輸送ベルトの長さを短縮し、紙幣押圧ストロークを有効に短縮し、紙幣の収納作業をスムーズに行うことができる紙幣処理装置および紙幣スタッカを提供することにある。
本発明の第4の目的は、紙幣スタッカ内に配置される滑り止め装置は、紙幣スタッカの紙幣押圧板の両側辺にそれぞれ配置されるホルダーを含み、ホルダーには、支持板に対向する表面に、滑り止め部が一体成形されるか、或いは、接着などの方式により、ホルダーの表面に、段状の滑り止め部が接着され、滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であり、紙幣スタッカの収納空間内において、収納された紙幣の表面に滑り止め部が当接されることにより、紙幣が滑落したり、紙幣が固定された状態が緩んだりするのを防止することができる紙幣処理装置および紙幣スタッカを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するために、請求項1の発明は、紙幣処理装置が引き込んだ紙幣を支持し、スライドするのを防止する紙幣スタッカを含み、紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、ベースの一方の側部には、紙幣が進入する紙幣入口が設けられ、紙幣入口内には、紙幣が収納される収納空間が設けられ、収納空間内には、互いに対向して配置され、紙幣を押圧する紙幣押圧板および支持板が配置され、滑り止め装置は、収納空間内の紙幣押圧板と支持板との間に配置され、滑り止め装置は、収納空間の紙幣押圧板の両側辺上に位置決めされる複数のホルダーを含み、各ホルダー上には、支持板上に収納された紙幣の最外層に当接される滑り止め部が形成されることを特徴とする紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0010】
請求項2の発明は、ベースには、収納空間を被覆する蓋体が接合され、蓋体内には、支持板を支持し、押圧移動させる弾性支持体が配置されることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0011】
請求項3の発明は、弾性支持体は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体であることを特徴とする請求項2記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0012】
請求項4の発明は、滑り止め装置は、対向配置される2つのホルダーを含み、各ホルダーの支持板に対向する表面には、紙幣の最外層に当接される段状の滑り止め部がそれぞれ形成され、滑り止め部は、各ホルダーの表面に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、各ホルダーの表面に位置決めされることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0013】
請求項5の発明は、紙幣の表面に当接される段状の滑り止め部は、対向配置される2つのホルダーの表面全体にそれぞれ形成されるか、或いは、各国で合法的に流通する紙幣の中で、最も短い寸法の紙幣に対応するように、対向配置される2つのホルダーの表面の一方の側部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項4記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0014】
請求項6の発明は、滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であることを特徴とする請求項4記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0015】
請求項7の発明は、紙幣処理装置が引き込んだ紙幣を支持し、スライドするのを防止する紙幣スタッカを含み、紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、ベースの一方の側部には、紙幣が進入する紙幣入口が設けられ、紙幣入口内には、紙幣が収納される収納空間が設けられ、収納空間内には、互いに対向して配置され、紙幣を押圧する紙幣押圧板および支持板が配置され、滑り止め装置は、収納空間内の紙幣押圧板と支持板との間に配置され、滑り止め装置は、収納空間の紙幣押圧板の両側辺上に位置決めされる複数のホルダーを含み、各ホルダーの表面の一方の側部には、各国で合法的に流通する紙幣の中で、最も短い寸法の紙幣に対応するように、紙幣の最外層の表面に当接される段状の滑り止め部がそれぞれ形成されることを特徴とする紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0016】
請求項8の発明は、ベースには、収納空間を被覆する蓋体が接合され、蓋体内には、支持板を支持し、押圧移動させる弾性支持体が配置されることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0017】
請求項9の発明は、弾性支持体は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体であることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0018】
請求項10の発明は、滑り止め装置は、対向配置される2つのホルダーを含み、各ホルダーの支持板に対向する表面には、紙幣の最外層に当接される段状の滑り止め部がそれぞれ形成され、滑り止め部は、各ホルダーの表面に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、各ホルダーの表面に位置決めされることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0019】
請求項11の発明は、滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であることを特徴とする請求項10記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0020】
請求項12の発明は、滑り止め装置の対向配置される2つのホルダーが滑り止め部を介し当接される各種寸法の紙幣は、各国で合法的に流通する紙幣であることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0021】
請求項13の発明は、紙幣処理装置が引き込んだ紙幣を支持し、スライドするのを防止する紙幣スタッカを含み、紙幣処理装置と紙幣スタッカは、着脱可能であり、紙幣処理装置は、本体を含み、本体には、紙幣が引き込まれる紙幣引込口が設けられ、紙幣引込口内には、紙幣が搬送される紙幣通路が接続され、紙幣通路内には、紙幣の真偽の検知および識別を行う検知システムが配置され、紙幣通路の終点位置には、盗難防止装置が配置され、紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、本体上の紙幣通路の終点位置に配置され、ベースの一方の側部には、本体の紙幣通路に位置合わせされ、紙幣が進入する紙幣入口が設けられ、紙幣入口内には、紙幣が収納される収納空間が設けられ、収納空間内には、互いに対向して配置され、紙幣を押圧する紙幣押圧板および支持板が配置され、収納空間内の紙幣押圧板と支持板との間には、滑り止め装置が配置され、滑り止め装置は、紙幣押圧板の両側辺上に位置決めされる複数のホルダーを含み、各ホルダー上には、支持板上に収納された紙幣の最外層に当接される滑り止め部がそれぞれ形成されることを特徴とする紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0022】
請求項14の発明は、紙幣処理装置の本体は、垂直に直立して設置されるか、或いは、水平横向きに設置され、紙幣スタッカは、本体に対応するように、直立または横向きに組み合わされることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0023】
請求項15の発明は、ベースには、収納空間を被覆する蓋体が接合され、蓋体内には、支持板を支持し、押圧移動させる弾性支持体が配置されることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0024】
請求項16の発明は、弾性支持体は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体であることを特徴とする請求項15記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0025】
請求項17の発明は、滑り止め装置は、対向配置される2つのホルダーを含み、各ホルダーの支持板に対向する表面には、段状の滑り止め部がそれぞれ形成され、滑り止め部は、各ホルダーの表面に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、各ホルダーの表面に位置決めされることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0026】
請求項18の発明は、紙幣の表面に当接される段状の滑り止め部は、対向配置される2つのホルダーの表面全体にそれぞれ形成されるか、或いは、各国で合法的に流通する紙幣の中で、最も短い寸法の紙幣に対応するように、対向配置される2つのホルダーの表面の一方の側部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項17記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【0027】
請求項19の発明は、滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であることを特徴とする請求項17記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカである。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、紙幣処理装置および紙幣スタッカを提供するものである。紙幣スタッカのベースの収納空間の紙幣押圧板と支持板との間に、滑り止め装置が配置され、滑り止め装置の滑り止め部が最後に収納空間に進入した紙幣上に当接されることにより、紙幣押圧板が支持板方向に移動した後、紙幣がスライドしたり、脱落したりするのを防止することができる上、支持板上の紙幣の隙間が低減され、紙幣がアーチ状に浮き上がったり、ねじれたり、折れて皺ができたり、反転して跳ね上がったりするのを防止することができる。これにより、紙幣押圧作業をスムーズに行い、紙幣押圧空間を増大し、紙幣押圧距離を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の紙幣スタッカを示す斜視図である。
【図2】本発明の紙幣スタッカを示す分解斜視図である。
【図3】本発明の紙幣スタッカを示す側面断面図である。
【図4】本発明の紙幣スタッカを示す上面断面図である。
【図5】本発明の紙幣スタッカを示す上面断面図である。
【図6】本発明の滑り止め装置を示す拡大斜視図である。
【図7】本発明の滑り止め装置の滑り止め部の複数の実施形態を示す模式図である。
【図8】本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す斜視図である。
【図9】本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す分解斜視図である。
【図10】本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す側面断面図である。
【図11】従来の紙幣スタッカを示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の目的、特徴および効果を示す実施形態を図面に沿って詳細に説明する。
【0031】
図1は、本発明の紙幣スタッカを示す斜視図である。図2は、本発明の紙幣スタッカを示す分解斜視図である。図3は、本発明の紙幣スタッカを示す側面断面図である。図4は、本発明の紙幣スタッカを示す上面断面図である。図1〜図4から分かるように、本実施形態による紙幣スタッカは、ベース1および滑り止め装置2を含んで構成される。
【0032】
ベース1は、一方の側部に、紙幣入口11が設けられ、内部に、収納空間10が設けられる。収納空間10の外部には、蓋体12が被覆される。収納空間10内には、紙幣押圧板13および支持板14が配置される。紙幣押圧板13は、押圧移動機構131により駆動され、収納空間10内でスライドする。支持板14は、紙幣押圧板13の一方の側面に対向し、接合部141を介し、弾性支持体15の一方の側部が接続される。弾性支持体15の他方の側部は、蓋体12の内側表面に固定される。
【0033】
滑り止め装置2は、対向配置されるホルダー21を含む。各ホルダー21の外側には、位置決め板211がそれぞれ配置される。また、各ホルダー21の表面212には、滑り止め部22がそれぞれ形成される。
【0034】
本実施形態による紙幣スタッカは、ベース1内の収納空間10の紙幣押圧板13の両側辺上に、滑り止め装置2の各ホルダー21がそれぞれ配置される。各ホルダー21の外側の位置決め板211は、収納空間10の側壁面101上にそれぞれ位置決めされる。また、紙幣押圧板13は、2つのホルダー21の間に配置され、支持板14上に当接される。各ホルダー21上に形成された段状の滑り止め部22は、支持板14の表面にそれぞれ位置合わせされ、紙幣を押圧する。以上の構造により、本実施形態による紙幣スタッカが構成される。
【0035】
上述のベース1の蓋体12と支持板14との間に配置される弾性支持体15により、収納空間10内における紙幣押圧ストロークを調整することができ、外部から送られてきた紙幣3が収納される。また、弾性支持体15は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体とすることができる。
【0036】
滑り止め装置2の各ホルダー21の表面212には、段状の滑り止め部22が形成される。段状の滑り止め部22(図7を同時に参照)は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体とすることができる。滑り止め部22は、各ホルダー21の表面212に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、各ホルダー21の表面212上に位置決めされる。
【0037】
図2は、本発明の紙幣スタッカを示す分解斜視図である。図4は、本発明の紙幣スタッカを示す上面断面図である。図5は、本発明の紙幣スタッカを示す上面断面図である。図6は、本発明の滑り止め装置を示す拡大斜視図である。図10は、本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す側面断面図である。図2、図4、図5、図6および図10から分かるように、本実施形態による紙幣スタッカのベース1の紙幣入口11から投入された紙幣3は、収納空間10内に進入する。紙幣3が紙幣押圧板13および滑り止め装置2の2つのホルダー21の前方に進入したとき、押圧移動機構131が紙幣押圧板13を支持板14の方向へ押圧移動させ、紙幣3を支持板14の表面に移動させる。このとき、各ホルダー21の表面212に形成された段状の滑り止め部22が紙幣3上に当接されることにより、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、巻いたりするのを防止することができるため、後続の紙幣3の進入が阻止されることがない。また、ベース1の紙幣入口11から順番に紙幣3が収納された後、複数の紙幣3は、先ず、紙幣押圧板13により、支持板14上に押圧され、その後、各ホルダー21の表面212の滑り止め部22が最後に進入した紙幣3上に当接される。これにより、複数の紙幣3は、平らに収納され、アーチ状に浮き上がることがなく、後続の紙幣3の進入に影響を与えない上、紙幣3がスライドし、収納空間10の底縁に落下するのを防止することができる。また、各ホルダー21上の段状の滑り止め部22が紙幣3に当接されることにより、紙幣3がねじれたり、折れて皺ができたり、反転して跳ね上がったりするのを防止し、紙幣3を平らにすることができる。即ち、複数の紙幣3は、ホルダー21の滑り止め部22により、支持板14上に強固に支持され、平らに展開されるため、複数の紙幣3の間に形成される隙間が低減される上、紙幣入口11部分の紙幣3を押圧する盗難防止ストッパ板、紙幣入口の輸送ベルトおよびベルトプーリーの長さを短縮することができる。即ち、紙幣3を収納空間10に搬送するストローク、距離および紙幣押圧ストロークが短縮される。また、支持板14を支持する弾性支持体15により、支持板14と紙幣押圧板13との間の距離が調整されることにより、紙幣押圧板13と支持板14との間の収納空間10の収納容量を適度に増大させることができ、紙幣3の収納容量を有効に増大することができる。弾性支持体15は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体とすることができる。
【0038】
ベース1の収納空間10内には、滑り止め装置2が配置される。滑り止め装置2の各ホルダー21の表面212には、段状の滑り止め部22が形成される。滑り止め部22は、各ホルダー21の全体の表面212に形成されるか、或いは、各国において合法的に流通し、使用される各種の紙幣3の中で、最も短い紙幣3に対応するように、滑り止め装置2の各ホルダー21の表面212の一方の側部にそれぞれ形成される。各ホルダー21上に形成された段状の滑り止め部22を最も短い紙幣3の表面に当接できるようにすることにより、各種の寸法の紙幣3を支持板14上に強固に支持することができる。これにより、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、ねじれたり、折れて皺ができたり、反転して跳ね上がったりして隙間が発生し、後続の紙幣3の進入が阻止されたり、紙幣3が詰まったりするのを防止することができ、紙幣スタッカの紙幣3の収納容量が低減することがない。
【0039】
図2は、本発明の紙幣スタッカを示す分解斜視図である。図3は、本発明の紙幣スタッカを示す側面断面図である。図8は、本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す斜視図である。図9は、本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す分解斜視図である。図10は、本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカを示す側面断面図である。図2、図3、図8、図9および図10から分かるように、本実施形態による紙幣スタッカを対応する各種の紙幣処理装置4に接合することができる。紙幣処理装置4は、電気設備を有する本体41を含む。本体41は、紙幣引込口410を含む。紙幣引込口410内には、紙幣通路411が設けられる。紙幣通路411内には、検知システム42が配置される。検知システム42は、検知ユニット、識別ユニットなどの紙幣3の検知および識別を行う部材を含み、紙幣通路411内の適当な位置に配置される。紙幣通路411の終点位置には、盗難防止装置43が配置される。盗難防止ストッパ板431などの盗難防止設備により、紙幣処理装置4は盗難防止機能を有することができる。
【0040】
本体41の紙幣通路411の終点位置には、紙幣スタッカが配置される。紙幣スタッカは、ベース1および滑り止め装置2を含んで構成される。ベース1の一方の側部には、本体41の紙幣通路411の終点に位置合わせされる紙幣入口11が設けられる。本実施形態による紙幣処理装置4は、紙幣通路411の紙幣3を搬送するのに使用されるベルトプーリーおよび輸送ベルトの設置距離を短縮することができる上、紙幣入口11の隣に配置される盗難防止ストッパ板431の長さも短縮することができる。紙幣入口11の側部のベース1内には、収納空間10が設けられ、収納空間10の外部には、蓋体12が被覆される。収容空間10内には、紙幣3を押圧する紙幣押圧板13および支持板14が配置される。紙幣押圧板13と支持板14との間には、滑り止め装置2が配置される。滑り止め装置2は、複数のホルダー21を含み、複数のホルダー21は、紙幣押圧板13の両側辺上にそれぞれ位置決めされ、各ホルダー21上には、段状の滑り止め部22がそれぞれ形成される。
【0041】
上述の紙幣処理装置4は、紙幣引込口410から紙幣3を引き込み、紙幣3が紙幣通路411に進入した後、紙幣通路411内の検知システム42の検知ユニットおよび識別ユニットにより、紙幣3の真偽の検知および識別を行い、偽造紙幣が進入するのを防止する。また、紙幣通路411の終点に配置された盗難防止装置43の盗難防止ストッパ板431により、盗難を防止する。次に、紙幣3が紙幣処理装置4の紙幣通路411から終点に送られた後、紙幣スタッカのベース1の紙幣入口11から紙幣スタッカ内に進入する。次に、紙幣3は、紙幣押圧板13と支持板14と滑り止め装置2との間に搬送される。紙幣3は、紙幣押圧板13により、支持板14の部分に押圧移動され、表面が滑り止め装置2の2つのホルダー21上に形成された段状の滑り止め部22にそれぞれ押圧されることにより、紙幣押圧板14上に強固に支持される。これにより、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、ねじれたりして隙間が形成され、後続の紙幣3の進入が阻止されたり、紙幣が詰まったりすることがないため、紙幣スタッカの紙幣3の収納容量が低減することがない。
【0042】
上述のベース1の収納空間10内には、滑り止め装置2が配置される。滑り止め装置2の各ホルダー21の表面212には、段状の滑り止め部22が形成される。好適な実施形態においては、各ホルダー21の全体の表面212に滑り止め部22が形成される。他の実施形態においては、各国で合法的に流通する各種寸法の紙幣3の中で最も短い紙幣3に対応するように、滑り止め装置2の各ホルダー21の表面212の一方の側部に段状の滑り止め部22がそれぞれ形成される。各ホルダー21上に形成された滑り止め部22が最も短い紙幣3の表面に当接されることにより、各種の寸法の紙幣3を支持板14上に強固に支持することができる。これにより、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、反転して跳ね上がったり、折れて皺ができたりして隙間が形成されるのを防止することができ、後続の紙幣3の進入が阻止されたり、紙幣が詰まったりすることがないため、紙幣スタッカの紙幣3の収納容量が低減することがない。
【0043】
上述の紙幣スタッカのベース1内には、滑り止め装置2が配置される。滑り止め装置2の各ホルダー21の表面212に形成される段状の滑り止め部22は、各ホルダー21の表面212に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、各ホルダー21の表面212に位置決めされる。各段状の滑り止め部22が支持板14上の紙幣3の最外層上に当接されることにより、紙幣3のねじれや皺が平らに展開され、紙幣3間に発生する隙間が低減される。
【0044】
上述の紙幣処理装置4の本体41は、垂直に直立して設置されるか、或いは、水平横向きに設置される。紙幣スタッカのベース1は、本体41に対応するように、直立または横向きに組み合わされる。
【0045】
以上の説明は、本発明の好適な実施形態を示したものであり、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。本実施形態による紙幣スタッカは、ベース1内の収納空間10の紙幣押圧板13と支持板14との間に滑り止め装置2が配置される。滑り止め装置2は、紙幣押圧板13の両側辺上にホルダー21が配置され、ホルダー21には、段状の滑り止め部22がそれぞれ形成される。支持板14上の最外層の紙幣3の表面が滑り止め部22に押圧されることにより、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、折れて皺ができたり、ねじれたりするのを防止することができる。これにより、紙幣3は、支持板14上に強固に支持され、固定された状態が緩んだり、脱落したりせず、後続の紙幣3を進入させるストロークが影響を受けることがない。また、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、折れて皺ができたり、ねじれたりするのを防止することができるため、紙幣3に形成される隙間を低減し、収納空間10の紙幣3の収納容量が低減することがない。また、紙幣スタッカのベース1を直立または横向きの紙幣処理装置4に組み合わせて紙幣3を収納することができる。ここで、前述の効果を達成することができる全ての構造および装置は、本発明に含まれ、簡易な修飾および同等効果である変更は、すべて本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【0046】
本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカは、以下に示す長所を有する。
【0047】
1.ベース1の収納空間10内の紙幣押圧板13と支持板14との間に収納された紙幣3に、滑り止め装置2の滑り止め部22が当接され、最後に収納空間10内に進入した紙幣3を押圧して位置規制することができる。これにより、次の紙幣3が進入したとき、紙幣3がアーチ状に浮き上がったり、ねじれたりするのを防止することができ、後続の紙幣3の進入が阻止されたり、詰まったりすることがない。また、紙幣3が固定された状態が緩んだり、紙幣3が収納空間10の底縁に落下したりし、紙幣3の収納作業が影響を受けるのを防止することができる。
2.紙幣3がねじれたり、折れて皺ができたり、反転して跳ね上がったりした場合でも、紙幣押圧板13が紙幣3を支持板14に押圧するとき、滑り止め装置2の滑り止め部22が当接されることにより、紙幣3が平らに展開されるため、収納空間10の紙幣3の収納容量が減少することがない。
3.各国で合法的に流通する紙幣3は、それぞれ寸法が異なるが、紙幣3の寸法に対応するように、滑り止め装置2の2つのホルダー21上に滑り止め部22が形成されるため、滑り止め部22が確実に紙幣3上を押圧し、紙幣3がスライドしたり、脱落したりするのを防止することができる。
【0048】
本発明は、紙幣処理装置および紙幣スタッカを提供するものである。紙幣スタッカのベースの収納空間の紙幣押圧板と支持板との間に、滑り止め装置が配置され、滑り止め装置の滑り止め部が最後に収納空間に進入した紙幣上に当接されることにより、紙幣押圧板が支持板方向に移動した後、紙幣がスライドしたり、脱落したりするのを防止することができる上、支持板上の紙幣の隙間が低減され、紙幣がアーチ状に浮き上がったり、ねじれたり、折れて皺ができたり、反転して跳ね上がったりするのを防止することができる。これにより、紙幣押圧作業をスムーズに行い、紙幣押圧空間を増大し、紙幣押圧距離を短縮することができる。
【0049】
以上の説明は、本発明の好適な実施例を示したものであり、本発明の特許請求の範囲を制限するものではなく、本発明の明細書および図面を運用した簡易な修飾および同等効果の変更は、全て本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【0050】
上述のように、本発明の紙幣処理装置および紙幣スタッカは、確実にその効果および目的を達成できる。本発明は、高い実用性を有する発明であり、特許出願要件に符合し、産業上の利用性、新規性および進歩性を有する。
【符号の説明】
【0051】
1 ベース
10 収納空間
101 側壁面
11 紙幣入口
12 蓋体
13 紙幣押圧板
131 押圧移動機構
14 支持板
141 接合部
15 弾性支持体
2 滑り止め装置
21 ホルダー
211 位置決め板
212 表面
22 滑り止め部
3 紙幣
4 紙幣処理装置
41 本体
410 紙幣引込口
411 紙幣通路
42 検知システム
43 盗難防止装置
431 盗難防止ストッパ板
A 紙幣スタッカ
A1 紙幣入口
A11 開口
A12 盗難防止装置
A2 支持板
A3 ばね
B ストッパ板
【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙幣処理装置が引き込んだ紙幣を支持し、スライドするのを防止する紙幣スタッカを含み、
前記紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、
前記ベースの一方の側部には、紙幣が進入する紙幣入口が設けられ、前記紙幣入口内には、紙幣が収納される収納空間が設けられ、前記収納空間内には、互いに対向して配置され、紙幣を押圧する紙幣押圧板および支持板が配置され、
前記滑り止め装置は、前記収納空間内の前記紙幣押圧板と前記支持板との間に配置され、前記滑り止め装置は、前記収納空間の紙幣押圧板の両側辺上に位置決めされる複数のホルダーを含み、前記各ホルダー上には、前記支持板上に収納された紙幣の最外層に当接される滑り止め部が形成されることを特徴とする紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項2】
前記ベースには、前記収納空間を被覆する蓋体が接合され、前記蓋体内には、前記支持板を支持し、押圧移動させる弾性支持体が配置されることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項3】
前記弾性支持体は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体であることを特徴とする請求項2記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項4】
前記滑り止め装置は、対向配置される2つのホルダーを含み、前記各ホルダーの前記支持板に対向する表面には、紙幣の最外層に当接される段状の滑り止め部がそれぞれ形成され、前記滑り止め部は、前記各ホルダーの表面に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、前記各ホルダーの表面に位置決めされることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項5】
前記紙幣の表面に当接される段状の滑り止め部は、前記対向配置される2つのホルダーの表面全体にそれぞれ形成されるか、或いは、各国で合法的に流通する紙幣の中で、最も短い寸法の紙幣に対応するように、前記対向配置される2つのホルダーの表面の一方の側部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項4記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項6】
前記滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であることを特徴とする請求項4記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項7】
紙幣処理装置が引き込んだ紙幣を支持し、スライドするのを防止する紙幣スタッカを含み、
前記紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、
前記ベースの一方の側部には、紙幣が進入する紙幣入口が設けられ、前記紙幣入口内には、紙幣が収納される収納空間が設けられ、前記収納空間内には、互いに対向して配置され、紙幣を押圧する紙幣押圧板および支持板が配置され、
前記滑り止め装置は、前記収納空間内の前記紙幣押圧板と前記支持板との間に配置され、前記滑り止め装置は、前記収納空間の紙幣押圧板の両側辺上に位置決めされる複数のホルダーを含み、前記各ホルダーの表面の一方の側部には、各国で合法的に流通する紙幣の中で、最も短い寸法の紙幣に対応するように、紙幣の最外層の表面に当接される段状の滑り止め部がそれぞれ形成されることを特徴とする紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項8】
前記ベースには、前記収納空間を被覆する蓋体が接合され、前記蓋体内には、前記支持板を支持し、押圧移動させる弾性支持体が配置されることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項9】
前記弾性支持体は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体であることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項10】
前記滑り止め装置は、対向配置される2つのホルダーを含み、前記各ホルダーの前記支持板に対向する表面には、紙幣の最外層に当接される段状の滑り止め部がそれぞれ形成され、前記滑り止め部は、前記各ホルダーの表面に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、前記各ホルダーの表面に位置決めされることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項11】
前記滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であることを特徴とする請求項10記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項12】
前記滑り止め装置の対向配置される2つのホルダーが滑り止め部を介し当接される各種寸法の紙幣は、各国で合法的に流通する紙幣であることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項13】
紙幣処理装置が引き込んだ紙幣を支持し、スライドするのを防止する紙幣スタッカを含み、前記紙幣処理装置と前記紙幣スタッカは、着脱可能であり、
前記紙幣処理装置は、本体を含み、前記本体には、紙幣が引き込まれる紙幣引込口が設けられ、前記紙幣引込口内には、紙幣が搬送される紙幣通路が接続され、前記紙幣通路内には、紙幣の真偽の検知および識別を行う検知システムが配置され、前記紙幣通路の終点位置には、盗難防止装置が配置され、
前記紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、前記本体上の紙幣通路の終点位置に配置され、前記ベースの一方の側部には、前記本体の紙幣通路に位置合わせされ、紙幣が進入する紙幣入口が設けられ、前記紙幣入口内には、紙幣が収納される収納空間が設けられ、前記収納空間内には、互いに対向して配置され、紙幣を押圧する紙幣押圧板および支持板が配置され、前記収納空間内の前記紙幣押圧板と前記支持板との間には、前記滑り止め装置が配置され、前記滑り止め装置は、前記紙幣押圧板の両側辺上に位置決めされる複数のホルダーを含み、前記各ホルダー上には、前記支持板上に収納された紙幣の最外層に当接される滑り止め部がそれぞれ形成されることを特徴とする紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項14】
前記紙幣処理装置の本体は、垂直に直立して設置されるか、或いは、水平横向きに設置され、前記紙幣スタッカは、前記本体に対応するように、直立または横向きに組み合わされることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項15】
前記ベースには、前記収納空間を被覆する蓋体が接合され、前記蓋体内には、前記支持板を支持し、押圧移動させる弾性支持体が配置されることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項16】
前記弾性支持体は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体であることを特徴とする請求項15記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項17】
前記滑り止め装置は、対向配置される2つのホルダーを含み、前記各ホルダーの前記支持板に対向する表面には、段状の滑り止め部がそれぞれ形成され、前記滑り止め部は、前記各ホルダーの表面に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、前記各ホルダーの表面に位置決めされることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項18】
前記紙幣の表面に当接される段状の滑り止め部は、前記対向配置される2つのホルダーの表面全体にそれぞれ形成されるか、或いは、各国で合法的に流通する紙幣の中で、最も短い寸法の紙幣に対応するように、前記対向配置される2つのホルダーの表面の一方の側部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項17記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項19】
前記滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であることを特徴とする請求項17記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項1】
紙幣処理装置が引き込んだ紙幣を支持し、スライドするのを防止する紙幣スタッカを含み、
前記紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、
前記ベースの一方の側部には、紙幣が進入する紙幣入口が設けられ、前記紙幣入口内には、紙幣が収納される収納空間が設けられ、前記収納空間内には、互いに対向して配置され、紙幣を押圧する紙幣押圧板および支持板が配置され、
前記滑り止め装置は、前記収納空間内の前記紙幣押圧板と前記支持板との間に配置され、前記滑り止め装置は、前記収納空間の紙幣押圧板の両側辺上に位置決めされる複数のホルダーを含み、前記各ホルダー上には、前記支持板上に収納された紙幣の最外層に当接される滑り止め部が形成されることを特徴とする紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項2】
前記ベースには、前記収納空間を被覆する蓋体が接合され、前記蓋体内には、前記支持板を支持し、押圧移動させる弾性支持体が配置されることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項3】
前記弾性支持体は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体であることを特徴とする請求項2記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項4】
前記滑り止め装置は、対向配置される2つのホルダーを含み、前記各ホルダーの前記支持板に対向する表面には、紙幣の最外層に当接される段状の滑り止め部がそれぞれ形成され、前記滑り止め部は、前記各ホルダーの表面に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、前記各ホルダーの表面に位置決めされることを特徴とする請求項1記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項5】
前記紙幣の表面に当接される段状の滑り止め部は、前記対向配置される2つのホルダーの表面全体にそれぞれ形成されるか、或いは、各国で合法的に流通する紙幣の中で、最も短い寸法の紙幣に対応するように、前記対向配置される2つのホルダーの表面の一方の側部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項4記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項6】
前記滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であることを特徴とする請求項4記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項7】
紙幣処理装置が引き込んだ紙幣を支持し、スライドするのを防止する紙幣スタッカを含み、
前記紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、
前記ベースの一方の側部には、紙幣が進入する紙幣入口が設けられ、前記紙幣入口内には、紙幣が収納される収納空間が設けられ、前記収納空間内には、互いに対向して配置され、紙幣を押圧する紙幣押圧板および支持板が配置され、
前記滑り止め装置は、前記収納空間内の前記紙幣押圧板と前記支持板との間に配置され、前記滑り止め装置は、前記収納空間の紙幣押圧板の両側辺上に位置決めされる複数のホルダーを含み、前記各ホルダーの表面の一方の側部には、各国で合法的に流通する紙幣の中で、最も短い寸法の紙幣に対応するように、紙幣の最外層の表面に当接される段状の滑り止め部がそれぞれ形成されることを特徴とする紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項8】
前記ベースには、前記収納空間を被覆する蓋体が接合され、前記蓋体内には、前記支持板を支持し、押圧移動させる弾性支持体が配置されることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項9】
前記弾性支持体は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体であることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項10】
前記滑り止め装置は、対向配置される2つのホルダーを含み、前記各ホルダーの前記支持板に対向する表面には、紙幣の最外層に当接される段状の滑り止め部がそれぞれ形成され、前記滑り止め部は、前記各ホルダーの表面に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、前記各ホルダーの表面に位置決めされることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項11】
前記滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であることを特徴とする請求項10記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項12】
前記滑り止め装置の対向配置される2つのホルダーが滑り止め部を介し当接される各種寸法の紙幣は、各国で合法的に流通する紙幣であることを特徴とする請求項7記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項13】
紙幣処理装置が引き込んだ紙幣を支持し、スライドするのを防止する紙幣スタッカを含み、前記紙幣処理装置と前記紙幣スタッカは、着脱可能であり、
前記紙幣処理装置は、本体を含み、前記本体には、紙幣が引き込まれる紙幣引込口が設けられ、前記紙幣引込口内には、紙幣が搬送される紙幣通路が接続され、前記紙幣通路内には、紙幣の真偽の検知および識別を行う検知システムが配置され、前記紙幣通路の終点位置には、盗難防止装置が配置され、
前記紙幣スタッカは、ベースおよび滑り止め装置を含んで構成され、前記本体上の紙幣通路の終点位置に配置され、前記ベースの一方の側部には、前記本体の紙幣通路に位置合わせされ、紙幣が進入する紙幣入口が設けられ、前記紙幣入口内には、紙幣が収納される収納空間が設けられ、前記収納空間内には、互いに対向して配置され、紙幣を押圧する紙幣押圧板および支持板が配置され、前記収納空間内の前記紙幣押圧板と前記支持板との間には、前記滑り止め装置が配置され、前記滑り止め装置は、前記紙幣押圧板の両側辺上に位置決めされる複数のホルダーを含み、前記各ホルダー上には、前記支持板上に収納された紙幣の最外層に当接される滑り止め部がそれぞれ形成されることを特徴とする紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項14】
前記紙幣処理装置の本体は、垂直に直立して設置されるか、或いは、水平横向きに設置され、前記紙幣スタッカは、前記本体に対応するように、直立または横向きに組み合わされることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項15】
前記ベースには、前記収納空間を被覆する蓋体が接合され、前記蓋体内には、前記支持板を支持し、押圧移動させる弾性支持体が配置されることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項16】
前記弾性支持体は、ばね、ばね板、弾性クッションなどの弾性伸縮効果を有する物体であることを特徴とする請求項15記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項17】
前記滑り止め装置は、対向配置される2つのホルダーを含み、前記各ホルダーの前記支持板に対向する表面には、段状の滑り止め部がそれぞれ形成され、前記滑り止め部は、前記各ホルダーの表面に一体成形されるか、或いは、接着剤による接着、粘着テープによる貼合、嵌合などにより、前記各ホルダーの表面に位置決めされることを特徴とする請求項13記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項18】
前記紙幣の表面に当接される段状の滑り止め部は、前記対向配置される2つのホルダーの表面全体にそれぞれ形成されるか、或いは、各国で合法的に流通する紙幣の中で、最も短い寸法の紙幣に対応するように、前記対向配置される2つのホルダーの表面の一方の側部にそれぞれ形成されることを特徴とする請求項17記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【請求項19】
前記滑り止め部は、少なくとも1つ以上の凸歯、少なくとも1つ以上の凸点、少なくとも1つ以上の凸ブロック、少なくとも1つ以上の凸体、少なくとも1つ以上の凸縁、表面に微細な凹陥部が形成され、吸着作用を有するゴム体、摩擦係数の高い荒面を有するマット体など、各種の滑り止め効果を有する物体であることを特徴とする請求項17記載の紙幣処理装置および紙幣スタッカ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−96221(P2011−96221A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−43843(P2010−43843)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【出願人】(503031237)吉鴻電子股▲ふん▼有限公司 (14)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【出願人】(503031237)吉鴻電子股▲ふん▼有限公司 (14)
【Fターム(参考)】
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