説明

紙葉類集積機構

【目的】 搬送されてきた紙葉類がスキュー状態であっても、この紙葉類を整列した状態で集積させることでジャムの起こらない紙葉類集積機構を提供する。
【構成】 スタッカ部2の上方には、このスタッカ部2内に紙葉類1を放出するためのガイドベルト8およびプレッシャローラ10が設けられている。前記プレッシャローラ10の同軸上には、スタッカ部2内に放出される紙葉類1の後端の落下軌跡を追従する突起部12,14をそれぞれ有するかき落としローラ11および第2のかき落としローラ13が固定されている。そして、第2のかき落としローラ13の突起部14の方をかき落としローラ11の突起部12より長くしてある。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、紙葉類処理装置において、分離給紙部にて分離された紙葉類を、スタッカ部に堆積して収納する紙葉類集積機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来の紙葉類集積機構を示す側面図、図5は図4の正面図である。
図において、21は紙葉類、22は紙葉類21を堆積して収納するスタッカ部、23はこのスタッカ部22内にあって紙葉類21が堆積し、図示しない駆動手段で上下動を行うことができる集積板である。前記スタッカ部22の上部側は開放されており、紙葉類21は後述する構成要素によってスタッカ部22の上方からスタッカ部22内の集積板23上に集積される。そして、集積板23は紙葉類21の集積時には堆積している紙葉類21の量に応じて所定の位置に移動し、堆積する紙葉類の増加に応じて下方に移動する。
【0003】
24,25は搬送ローラで、この搬送ローラ24,25は紙葉類21を挟み込むように対に設けられ、回転することで挟み込んだ紙葉類21を搬送する。
26は図示しない駆動手段で回転される軸、27はこの軸26に固定されて該軸26の回転と連動して回転する駆動ローラである。なお、この駆動ローラ27は紙葉類21の搬送方向の左右両側に等しく位置するように、軸26に適当な間隔をあけて固定されている。
【0004】
28はこの駆動ローラ27にかけられたガイドベルト、29はこのガイドベルト28に所定の張力を与えるアイドルローラで、このアイドルローラ29は前記駆動ローラ27の軸26と平行な軸を有し、ガイドベルト28はスタッカ部22の上方で前記搬送ローラ24,25による紙葉類21の搬送方向に沿って延在するように張力が与えられている。
【0005】
30はガイドベルト28を挟んで駆動ローラ27と対向するプレッシャローラ、31はこのプレッシャローラ30のそれぞれ外側で、かつ該プレッシャローラ30と同軸に固定されたかき落としローラである。
このかき落としローラ31の外周には、適度な弾性を有する突起部32が突出しており、かき落としローラ31が回転することによりこの突起部32の先端が描く軌跡は、プレシャローラ30の周面より大きく、かつ、スタッカ部22内に放出されるされる紙葉類21の後端の落下経路を追従するようになっている。
【0006】
33は前記プレッシャローラ30とかき落としローラ31を、その一端側に回転可能に軸を介して支持するアーム、34はこのアーム33の他端側を回転可能に軸を介して支持する支点で、前記アーム33は図示しないスプリングにより支点34を軸にしてプレッシャローラ30がガイドベルト28に押しつけられる方向に力を受けている。
【0007】
35はガイドベルト28とプレッシャローラ30との間からスタッカ部22内に放出される紙葉類を下方に押圧する押圧部材、36はこの押圧部材35を軸を介して回転可能に支持する支点である。
37は前記押圧部材35が紙葉類21を下方に押下するように、支点36を軸としてこの押圧部材35を回転させる方向に力を加えるスプリング、38はこのスプリング37による押圧部材35の回転を、この押圧部材35と当接することで規制して、該押圧部材35を所定の位置にセットするストッパである。
【0008】
ここで、押圧部材35はガイドベルト28のそれぞれ外側に位置するように2個設けてある。この押圧部材35がストッパ38と当接している状態では、搬送ローラ24,25およびガイドベルト28とプレッシャローラ30による紙葉類21の搬送経路を遮る位置まで該押圧部材35の先端が下がっている。
次に、上記構成における集積動作を説明する。
【0009】
図示しない分離給紙部にて分離された紙葉類21は、搬送ローラ24,25に挟み込まれてこの搬送ローラ24,25が回転することでガイドベルト28に受け渡される。ガイドベルト28に受け渡された紙葉類21は、このガイドベルト28と図示しないスプリングの力によりガイドベルト28方向に押しつけられているプレッシャローラ30との間に挟み込まれる。そして、図示しない駆動手段による軸26の回転によりガイドベルト28が回転することで、紙葉類21はガイドベルト28に沿ってスタッカ部22の上方に送り込まれる。
【0010】
このとき、押圧部材35は紙葉類21の腰によってスプリング37に抗して支点36を軸として上方に持ち上げられる。
また、プレッシャローラ30と連動して回転するかき落としローラ31の突起部32が、左右のガイドベルト28および押圧部材35の外側で紙葉類21と接することにより、ガイドベルト28とプレッシャローラ30との間に挟み込まれて搬送されている紙葉類21の両側両縁を湾曲させて該紙葉類21に腰を作り、紙葉類21が集積板23もしくは集積板23上にすでに堆積している紙葉類21に衝突するときに、その先端が折り曲げられることを防止している。
【0011】
そして、プレッシャローラ30との間に挟み込まれることでガイドベルト28に沿って搬送されてきた紙葉類21の後端が、プレッシャローラ28から抜けきると、この紙葉類21により持ち上げられていた押圧部材35が、スプリング37の力で、支点36を軸として自身がストッパ38に当接するまで回転し、紙葉類21の後端を所定の位置に押下する。さらに、かき落としローラ31が回転することで、突起部32がこの紙葉類21の後端を集積板23方向にたたき落とすことで、次に送り込まれる紙葉類の集積が容易となるようにしていた。
【0012】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の紙葉類集積機構であると、以下のような問題がある。
すなわち、搬送ローラ、ガイドベルトおよびプレッシャローラによって搬送される紙葉類と、プレッシャローラと連動して回転するかき落としローラの突起部との位置関係は、紙葉類がガイドベルトとプレッシャローラとの間を抜けきったときに、突起部が紙葉類の後端を下方にたたき落とせるようになっている。
【0013】
しかしながら、紙葉類がスキューした状態で搬送されてくると、搬送されてくる紙葉類とかき落としローラの突起部との上述したような位置関係にずれが生じ、一方のかき落としローラの突起部はガイドベルトとプレッシャローラとの間から放出された紙葉類の後端をたたき落とせても、他方のかき落としローラの突起部はこの紙葉類の後端との位置関係がずれてしまって該紙葉類の後端をたたき落とせなくなったり、両方のたたき落としローラの突起部ともが紙葉類の後端をたたき落とせなくなることがある。このように、紙葉類がスキューしてくると、かき落としローラによるかき落とし動作が不確実なものとなるため、スタッカ部内で紙葉類が立った状態になったり、不揃いの状態で堆積され、スタッカ部内の紙葉類の堆積の状態が悪いことで、次に集積される紙葉類が引っ掛かる等のジャムが起こるという問題があった。
【0014】
本考案はこのような問題を解決するためになされたもので、紙葉類がスキューした状態で搬送されてきても、この紙葉類を確実にたたき落としかつ整列させることで、集積時にジャムの発生しない紙葉類集積機構を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本考案は、堆積した紙葉類の枚数に応じて該紙葉類の堆積方向に沿って上下動する集積板を有するスタッカ部と、前記スタッカ部の上方にあって、該スタッカ部内へ紙葉類を放出する方向に回転するガイドベルトと、このガイドベルトに対してその下側から所定の力で押しつけられ、該ガイドベルトとの間に紙葉類を挟み込んで該紙葉類をスタッカ部内に放出するプレッシャローラと、このプレシャローラと同軸に設けられ、ガイドベルトとプレッシャローラとの間から抜けきってスタッカ部内に放出される紙葉類の後端の落下軌跡を追従する軌跡を描く適度な弾性をもった突起部を有し、該突起部により紙葉類の後端を下方にたたき落とすように回転するかき落としローラと、スタッカ部内に放出された紙葉類の後端を集積板に押しつける方向に力を受けている押圧部材とを具備する紙葉類集積機構において、集積板上に堆積した紙葉類の後端と対向して前記スッタカ部内に設けられ、集積板上の紙葉類の堆積方向に平行な基準面と、前記プレッシャローラおよびかき落としローラと同軸に設けられ、ガイドベルトとプレッシャローラとの間から抜けきってスタッカ部内に放出される紙葉類の後端の落下軌跡を追従する軌跡を描き、前記かき落としローラの突起部より長い適度な弾性を持つ突起部を有し、該突起部により紙葉類の後端を下方にたたき落とすとともに、この紙葉類の後端を前記基準面に押しつけるように回転する第2のかき落としローラを具備したことを特徴とする。
【0016】
【作用】
上述した構成を有する本考案は、ガイドベルトとプレッシャローラとにより紙葉類がスタッカ部内に放出される際、かき落としローラの突起部が紙葉類の後端の落下軌跡を追従してこの紙葉類を集積板もしくは集積板上にすでに堆積している紙葉類上にたたき落とす。このとき、同時に第2のかき落としローラの突起部も紙葉類の後端の落下軌跡を追従してこの紙葉類を集積板もしくは集積板上にすでに堆積している紙葉類上にたたき落とす。さらに、第2のかき落としローラの突起部は、集積板上もしくは集積板上にすでに堆積している紙葉類上にたたき落とした紙葉類の後端が基準面に当接する位置まで移動させる。
【0017】
ここで、紙葉類がスキューした状態であると、かき落としローラの突起部が確実に紙葉類の後端をたたき落とせない場合があるが、第2のかき落としローラの突起部はかき落としローラの突起部より長くしてあるので、この第2のかき落としローラにより、スキューした状態の紙葉類であっても確実にたたき落としかつ基準面に沿わせて整列した状態で堆積させることができる。
【0018】
【実施例】
以下、図面を参照して実施例を説明する。
図1は本考案の一実施例を示す紙葉類集積機構の側面図、図2は図1の正面図である。
図において、1は紙葉類、2は紙葉類1を堆積して収納するスタッカ部、3は紙葉類1が堆積し、図示しない駆動手段で紙葉類1の堆積方向に沿って上下動を行うことができるスタッカ部2内に設けられた集積板である。2aは集積板3上に堆積した紙葉類1の後端と対向して前記スッタカ部2内に設けられ、集積板3上の紙葉類1の堆積方向に平行な基準面である。
【0019】
前記スタッカ部2の上方は開放されており、紙葉類1は後述する構成要素によってスタッカ部2の上方からスタッカ部2内の集積板3上に集積される。そして、集積板3は紙葉類1の集積時には堆積している紙葉類1の量に応じて所定の位置に移動し、堆積する紙葉類1の増加に応じて下方に移動する。
4,5は搬送ローラで、この搬送ローラ4,5は紙葉類1を挟み込むように対に設けられ、回転することで挟み込んだ紙葉類1を搬送する。
【0020】
6は図示しない駆動手段で回転される軸で、この軸6は前記搬送ローラ4,5による紙葉類1の搬送方向と抗する方向に軸線を有する。7は前記軸6に固定されて該軸6の回転と連動して回転する駆動ローラである。なお、この駆動ローラ7は、図2に示す如く紙葉類1の搬送方向の左右両側に等しく位置するように、軸6に適当な間隔をあけて固定されている。
【0021】
8はこの駆動ローラ7にかけられたガイドベルト、9はこのガイドベルト8がかけられて、該ガイドベルト8に所定の張力を与えるアイドルローラであり、このアイドルローラ9は前記駆動ローラ7の軸6と平行な軸を有する。これにより、前記ガイドベルト8は、スタッカ部2の上方で駆動ローラ7とアイドルローラ9との間に、前記搬送ローラ4,5による紙葉類1の搬送方向に沿って延在するように張力が与えられる。そして、軸6の回転により、ガイドベルト8は搬送ローラ4,5による紙葉類1の搬送方向に沿って回転する。
【0022】
10は駆動ローラ7の下側に設けられ、ガイドベルト8を挟んで該駆動ローラ7と対向するプレッシャローラ、11はこのプレッシャローラ10のそれぞれ内側で、かつ該プレッシャローラ10と同軸に固定されたかき落としローラである。
このかき落としローラ11の外周には、適度な弾性を有する突起部12が突出しており、かき落としローラ11が回転することによりこの突起部12の先端が描く軌跡は、プレシャローラ10の周面より大きく、かつ、スタッカ部2内に放出される紙葉類1の後端の落下経路を追従するようになっている。
【0023】
13は前記プレッシャローラ10のそれぞれ外側で、かつ該プレッシャローラ10およびかき落としローラ11と同軸に固定された第2のかき落としローラである。
この第2のかき落としローラ13の外周には、適度な弾性を有する突起部14が突出している。この突起部14の長さは、前記かき落としローラ11の突起部12より長く、第2のかき落としローラ11が回転することによりこの突起部14の先端が描く軌跡は、かき落としローラ11の突起部12の先端が描く軌跡より大きく、かつ、かき落としローラ11の突起部12と同様、スタッカ部2内に放出されるされる紙葉類1の後端の落下経路を追従するとともに、この紙葉類1の後端を前記基準面2aに押しつけるようになっている。
【0024】
15は前記プレッシャローラ10とかき落としローラ11と第2のかき落としローラ13をその一端側に回転可能に軸を介して支持するアーム、16はこのアーム15の他端側を回転可能に軸を介して支持する支点で、前記アーム15は図示しないスプリングにより支点16を軸にしてプレッシャローラ10がガイドベルト8に押しつけられる方向に力を受けている。
【0025】
17はガイドベルト8とプレッシャローラ10との間からスタッカ部2内に放出される紙葉類1を下方に押圧する押圧部材、18はこの押圧部材17を軸を介して回転可能に支持する支点である。この押圧部材17は支点18からガイドベルト8およびプレッシャローラ10による紙葉類1の放出方向に向う先端側が自由端となっている。
【0026】
19は前記押圧部材17が紙葉類1を下方に押下するように、支点18を軸としてこの押圧部材17を回転させる方向に力を加えるスプリング、20はこのスプリング19による押圧部材17の回転を、この押圧部材17と当接することで規制して、該押圧部材17を所定の位置にセットするストッパである。
ここで、押圧部材17はガイドベルト8と第2のかき落としローラ13との間に位置するように2個設けてある。この押圧部材17がストッパ20と当接している状態では、搬送ローラ4,5およびガイドベルト8とプレッシャローラ10による紙葉類1の搬送経路を遮る位置まで該押圧部材17の先端側が下がっている。
【0027】
次に、上記構成における集積動作を説明する。
図示しない分離給紙部にて分離された紙葉類1は、搬送ローラ4,5に挟み込まれ、この搬送ローラ4,5が回転することでガイドベルト8に受け渡される。
ガイドベルト8に受け渡された紙葉類1は、このガイドベルト8と図示しないスプリングの力によりガイドベルト8方向に押しつけられているプレッシャローラ10との間に挟み込まれる。そして、図示しない駆動手段による軸6の回転によりガイドベルト8が回転することで、紙葉類1はガイドベルト8に沿ってスタッカ部2の上方に送り込まれる。
【0028】
このとき、押圧部材17は紙葉類1の腰によってスプリング19に抗して支点18を軸として上方に持ち上げられる。
また、プレッシャローラ10と連動して回転するかき落としローラ11の突起部12が、左右のガイドベルト8の内側で紙葉類1と接するとともに、第2のかき落としローラ13の突起部14が、左右のガイドベルト8および押圧部材15の外側で紙葉類1と接することにより、ガイドベルト8とプレッシャローラ10との間に挟み込まれて搬送されている紙葉類1の両側両縁を湾曲させて該紙葉類1に腰を作り、紙葉類1が集積板3もしくは集積板3上にすでに堆積している紙葉類1に衝突するときに、その先端が折り曲げられることを防止している。
【0029】
そして、プレッシャローラ10との間に挟み込まれることでガイドベルト8に沿って搬送されてきた紙葉類1の後端がプレッシャローラ8から抜けきると、この紙葉類1により持ち上げられていた押圧部材17が、スプリング19の力で、支点18を軸として自身がストッパ20に当接するまで回転し、紙葉類1の後端を所定の位置に押下する。さらに、かき落としローラ11および第2のかき落としローラ13が回転することで、突起部12および突起部14がこの紙葉類1の後端を集積板13方向にたたき落とす。
【0030】
ここで、図3は本実施例の作用を示す要部側面図で、搬送ローラ4,5によりガイドベルト8に受け渡された紙葉類1がスキューを起こしている状態であると、この紙葉類1の後端をかき落としローラ11の突起部12が該紙葉類1の後端を確実にたたき落とせない場合がある。
このとき、第2のかき落としローラ13の突起部14は、前記かき落としローラ11の突起部12より長いので、紙葉類1がスキューした状態であって、この紙葉類1の後端を第1のかき落としローラ11の突起部12が確実にたたき落とせない場合でも、この第2のかき落としローラ13の突起部14により、紙葉類1の後端を確実に集積板3方向にたたき落とす。そして、集積板3もしくはすでに集積板3上に堆積している紙葉類1上にたたき落とした紙葉類1と突起部14が接触状態のままさらに第2のかき落としローラ13が回転して、この紙葉類1の後端を基準面2aに当接する位置までずらして堆積位置を揃える。
【0031】
これにより、紙葉類1はスタッカ部2内に整然と堆積することになり、新たに送り込まれる紙葉類の集積が容易になる。
【0032】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案は、堆積した紙葉類の枚数に応じて該紙葉類の堆積方向に沿って上下動する集積板を有するスタッカ部と、前記スタッカ部の上方にあって、該スタッカ部内へ紙葉類を放出する方向に回転するガイドベルトと、このガイドベルトに対してその下側から所定の力で押しつけられ、該ガイドベルトとの間に紙葉類を挟み込んで該紙葉類をスタッカ部内に放出するプレッシャローラと、このプレシャローラと同軸に設けられ、ガイドベルトとプレッシャローラとの間から抜けきってスタッカ部内に放出される紙葉類の後端の落下軌跡を追従する軌跡を描く適度な弾性をもった突起部を有し、該突起部により紙葉類の後端を下方にたたき落とすように回転するかき落としローラと、スタッカ部内に放出された紙葉類の後端を集積板に押しつける方向に力を受けている押圧部材とを具備する紙葉類集積機構において、集積板上に堆積した紙葉類の後端と対向して前記スッタカ部内に設けられ、集積板上の紙葉類の堆積方向に平行な基準面と、前記プレッシャローラおよびかき落としローラと同軸に設けられ、ガイドベルトとプレッシャローラとの間から抜けきってスタッカ部内に放出される紙葉類の後端の落下軌跡を追従する軌跡を描き、前記かき落としローラの突起部より長い適度な弾性を持つ突起部を有し、該突起部により紙葉類の後端を下方にたたき落とすとともに、この紙葉類の後端を前記基準面に押しつけるように回転する第2のかき落としローラを具備したものである。
【0033】
したがって、スタッカ部内に集積する紙葉類は、第2のかき落としローラにより整然と堆積させられるので、後続する紙葉類の先端が不揃いに堆積している先行した紙葉類に衝突するようなことはなくなり、ジャムが発生しなくなるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す紙葉類集積機構の側面図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】本考案の実施例の作用を示す要部側面図である。
【図4】従来の紙葉類集積機構を示す側面図である。
【図5】図4の正面図である。
【符号の説明】
1 紙葉類
2 スタッカ部
2a 基準面
3 集積板
8 ガイドベルト
10 プレッシャローラ
11 かき落としローラ
12 突起部
13 第2のかき落としローラ
14 突起部

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 堆積した紙葉類の枚数に応じて該紙葉類の堆積方向に沿って上下動する集積板を有するスタッカ部と、前記スタッカ部の上方にあって、該スタッカ部内へ紙葉類を放出する方向に回転するガイドベルトと、このガイドベルトに対してその下側から所定の力で押しつけられ、該ガイドベルトとの間に紙葉類を挟み込んで該紙葉類をスタッカ部内に放出するプレッシャローラと、このプレシャローラと同軸に設けられ、ガイドベルトとプレッシャローラとの間から抜けきってスタッカ部内に放出される紙葉類の後端の落下軌跡を追従する軌跡を描く適度な弾性をもった突起部を有し、該突起部により紙葉類の後端を下方にたたき落とすように回転するかき落としローラと、スタッカ部内に放出された紙葉類の後端を集積板に押しつける方向に力を受けている押圧部材とを具備する紙葉類集積機構において、集積板上に堆積した紙葉類の後端と対向して前記スッタカ部内に設けられ、集積板上の紙葉類の堆積方向に平行な基準面と、前記プレッシャローラおよびかき落としローラと同軸に設けられ、ガイドベルトとプレッシャローラとの間から抜けきってスタッカ部内に放出される紙葉類の後端の落下軌跡を追従する軌跡を描き、前記かき落としローラの突起部より長い適度な弾性を持つ突起部を有し、該突起部により紙葉類の後端を下方にたたき落とすとともに、この紙葉類の後端を前記基準面に押しつけるように回転する第2のかき落としローラを具備したことを特徴とする紙葉類集積機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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