説明

細胞処理容器および細胞処理装置

【課題】上部空間内に収容されている生体組織や細胞塊がメッシュ状部材に目詰まりしても、上部空間内の処理液を迅速に排出する。
【解決手段】生体組織Aと処理液Bとを収容して処理する上部空間8と、底面近傍に第1の排出口13を備える下部空間9と、上部空間8と下部空間9とを区画し、生体組織Aの通過を禁止し処理液Bの通過を許容する多数の透孔10aを有するフィルタ部材10とを備え、上部空間8のフィルタ部材10に近接する壁面に、上部空間8内の処理液Bを排出させる第2の排出口14が設けられている細胞処理容器2を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞処理容器および細胞処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、生体組織の通過を禁止し、処理液および生体組織から単離された細胞の通過を許容するメッシュ状部材によって区画された2つの空間を有する細胞処理容器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この特許文献1に開示されている細胞処理容器は、生体組織および洗浄液あるいは消化液のような処理液を上部空間内に供給し、攪拌することによって、生体組織を洗浄し、あるいは生体組織を消化して細胞を単離させるようになっている。
【0003】
生体組織を洗浄した後の洗浄液は、メッシュ状部材を介して下部空間内に入り、下部空間に設けられた排出口からポンプによって吸引されることにより排出されるようになっている。また、生体組織から単離した細胞を含む消化液からなる細胞懸濁液は、メッシュ状部材を介して下部空間内に入り、下部空間に設けられた排出口からポンプによって吸引されることにより排出されるようになっている。
【0004】
【特許文献1】国際公開第2005/012480号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている細胞処理容器は、下部空間に設けられた排出口に接続されたポンプの作動によって下部空間を負圧に吸引し、上部空間と下部空間との圧力差によって上部空間内に存在する処理液や細胞懸濁液の排出促進を図るものである。このため、上部空間内に収容されている生体組織や細胞塊がメッシュ部材に目詰まりした場合、下部空間内への処理液の排出が阻害され、全ての処理液を排出するのに時間がかかるという問題がある。
【0006】
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、上部空間内に収容されている生体組織や細胞塊がメッシュ状部材に目詰まりしても、上部空間内の処理液を迅速に排出することができる細胞処理容器および細胞処理装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明は、生体組織と処理液とを収容して処理する上部空間と、底面近傍に第1の排出口を備える下部空間と、前記上部空間と前記下部空間とを区画し、生体組織の通過を禁止し処理液の通過を許容する多数の透孔を有するフィルタ部材とを備え、前記上部空間の前記フィルタ部材に近接する壁面に、上部空間内の処理液を排出させる第2の排出口が設けられている細胞処理容器を提供する。
【0008】
本発明によれば、上部空間に生体組織と処理液とを収容して処理を行った後に、下部空間の底面近傍に備えられた第1の排出口を開放することにより、生体組織を上部空間に残し、処理液のみをフィルタ部材を介して下部空間内に導入し、第1の排出口から排出することができる。この場合において、生体組織または生体組織から分離した細胞塊がフィルタ部材の透孔を閉塞して目詰まりが発生した場合には、上部空間から処理液が抜けきらず、その全てを下部空間の第1の排出口から排出するのには時間がかかるので、上部空間の壁面に設けられた第2の排出口を開放する。生体組織と処理液とは通常、境界面を形成して分離し、生体組織は処理液上に浮遊するので、上部空間のフィルタ部材に近接して設けられた第2の排出口を開放しても、生体組織を排出させることなく処理液を排出することができる。その結果、処理液の排出の迅速化を図り、処理時間を短縮することができる。
【0009】
また、本発明は、上記細胞処理容器と、前記上部空間内に収容された生体組織と処理液とを攪拌する攪拌手段と、前記第1の排出口を開閉する第1のバルブと、前記第2の排出口を開閉する第2のバルブとを備える細胞処理装置を提供する。
本発明によれば、細胞処理容器の上部空間内に生体組織と処理液とを収容し、攪拌手段の作動により、これらを攪拌することにより、生体組織を処理することができる。処理終了後には、処理液を排出するが、第1のバルブを開放することによって第1の排出口を開いて、下部空間の処理液を排出し、第2のバルブを開放することによって第2の排出口を開いて、上部空間の処理液を排出することができる。これにより、フィルタ部材を透過できずに上部空間に残る処理液も効率的に排出して処理時間を短縮することができる。
【0010】
上記発明においては、前記上部空間内に収容された前記生体組織と前記処理液との境界面位置を検出するセンサと、該センサにより、前記境界面位置が前記第2の排出口より高い位置にあることが検出されたときに前記第2のバルブを開放するよう制御する制御部とを備えることとしてもよい。
このようにすることで、生体組織と処理液との境界面位置がセンサにより検出され、制御部の作動により、境界面位置が第2の排出口より高い位置にある場合に第2のバルブが開放されて上部空間の処理液が排出される。これにより、上部空間内の生体組織を第2の排出口から流出させることなく処理液を排出することができる。
【0011】
また、上記発明においては、前記センサが、前記第2の排出口に接続された配管に備えられていることとしてもよい。
このようにすることで、第2の排出口に接続された配管に備えられたセンサが処理液を検出している状態では、第2のバルブが開放されて第2の排出口から上部空間の処理液が排出され、センサが生体組織の流出を検出した時点で第2のバルブを閉止することにより、生体組織の流出を最小限に抑えて処理液を迅速に排出することができる。
【0012】
また、上記発明においては、前記センサが、前記第2の排出口近傍の前記細胞処理容器の壁面に設けられていることとしてもよい。
このようにすることで、第2の排出口近傍の壁面に設けられたセンサが処理液を検出している状態では、第2のバルブが開放されて第2の排出口から上部空間の処理液が排出され、センサが生体組織のを検出した時点で第2のバルブを閉止することにより、生体組織を流出させることなく処理液を迅速に排出することができる。
【0013】
また、上記発明においては、前記第2の排出口が下側になるように前記細胞処理容器を傾斜させる容器傾斜機構を備えることとしてもよい。
このようにすることで、容器傾斜機構の作動により、第2の排出口を下側に配置して、生態組織と処理液との境界面位置を第2の排出口から遠ざけ、処理液を優先的に第2の排出口から排出させることができる。
【0014】
また、上記発明においては、前記上部空間への処理液の供給量を検出する処理液量検出部と、該処理液量検出部により検出された処理液の供給量に基づいて前記容器傾斜機構を作動させる傾斜制御部とを備えることとしてもよい。
このようにすることで、処理液の供給量によって生体組織と処理液との境界面位置が変動するので、処理量検出部の作動により処理液の供給量を検出し、供給量に応じて傾斜制御部が容器傾斜機構を作動させることにより、処理液を第2の排出口からより効率的に排出させることができる。
【0015】
また、上記発明においては、前記処理液量検出部が、処理液を供給した細胞処理容器の重量を検出する重量検出部であることとしてもよい。
このようにすることで、細胞処理容器の重量および細胞処理容器内に収容する生体組織の重量を予め計測しておくことにより、重量検出部により検出される重量によって細胞処理容器内の処理液の量を簡易に検出することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、上部空間内に収容されている生体組織や細胞塊がメッシュ状部材に目詰まりしても、上部空間内の処理液を迅速に排出することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の一実施形態に係る細胞処理装置1について、図1〜図4を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る細胞処理装置1は、図1および図2に示されるように、本実施形態に係る細胞処理容器2と、細胞処理容器2を水平な軸線回りに揺動させる揺動機構(容器傾斜機構、攪拌手段)3と、細胞処理容器2の重量を測定するロードセル(重量検出部)4とを備えている。図中、符号5は、細胞処理容器2内の生体組織Aおよび処理液Bを所定温度に加温するヒータ6を細胞処理容器2と接する面に貼った細胞処理容器2を保持する容器収納部である。
【0018】
本実施形態に係る細胞処理容器2は、容器本体7と、該容器本体7内の空間を上部空間8と下部空間9とに区画するメッシュ状部材(フィルタ部材)10と、上部空間8の上面に設けられ、生体組織Aを供給する生体組織供給部11および処理液Bを供給する処理液供給部12と、下部空間9の底面に設けられ、処理液Bを排出するための第1の排出口13と、上部空間8の側壁に前記メッシュ状部材10に近接して形成された第2の排出口14とを備えている。
【0019】
前記メッシュ状部材10は、上部空間8と下部空間9とを連通する多数の透孔10aを有している。これらの透孔10aは、生体組織より小さく、かつ、生体組織から単離された細胞より大きな口径を有している。したがって、メッシュ状部材10は、上部空間8に供給された処理液Bの自由な流通を許容するとともに、生体組織Aから単利された細胞の下部空間9への移動を許容する一方、生体組織A自体あるいは生体組織Aから分離された細胞塊についてはその通過を禁止するようになっている。
【0020】
第1の排出口13には、第1の排出管15が接続され、該第1の排出管15には該第1の排出管15を開閉する第1のバルブ16が設けられ、第2の排出口14には、第2の排出管17が接続され、該第2の排出管17には該第2の排出管17を開閉する第2のバルブ18が設けられている。第2の排出管17には、該排出管17内部を流動する流体が処理液Bか否かを検出する透過式のセンサ19が備えられている。また、容器本体7の側面には、生体組織Aと処理液Bとの境界面Cを検出する液面センサ20が備えられている。
【0021】
揺動機構3は、図示しないベースに対して細胞処理容器2を揺動させるモータ21を備えている。揺動機構3の軸線Dは、前記第2の排出口14が揺動方向に配置されるように配置されている。これにより、揺動機構3を作動させて細胞処理容器2を揺動させると、第2の排出口14が容器本体7の下側に配置されるようになっている。
【0022】
また、揺動機構3、ロードセル4、センサ19、液面センサ20、第1のバルブ16および第2のバルブ18は、制御装置22に接続されている。制御装置22は、ロードセル4により検出される重量値に基づいて、揺動機構3による揺動角度を算出するとともに、センサ19および液面センサ20からの検出信号に基づいて第1および第2のバルブ16,18を開閉制御するようになっている。
【0023】
このように構成された本実施形態に係る細胞処理装置1の作用について、以下に説明する。
本実施形態に係る細胞処理装置1を用いて生体組織Aの処理、例えば、洗浄処理を行うには、第1および第2のバルブ16,18を閉止した状態で、容器本体7に設けられた生体組織供給部11から生体組織Aを供給し、処理液供給部12から処理液(以下、洗浄液とも言う。)Bを供給する。生体組織供給部11および処理液供給部12は上部空間8に接続されているので、供給された生体組織Aおよび洗浄液Bは、上部空間8内に投入される。
【0024】
そして、予め定められた既知の重量の生体組織Aと、洗浄液Bとが供給されることにより、図2に示されるように、上部空間8からメッシュ状部材10を介して洗浄液Bが下部空間9に流れ、下部空間9が洗浄液Bによって満たされるとともに、上部空間8に生体組織Aおよび洗浄液Bが収容されるようになる。
この状態で、ロードセル4には、細胞処理容器2および該細胞処理容器2内に収容された生体組織Aおよび洗浄液Bの総重量が作用しているので、ロードセル4の検出信号が制御装置22に送られる。制御装置22においては、送られてきた検出信号から既知の細胞処理容器2の重量および生体組織Aの重量が減算されることにより洗浄液Bの重量が算出され、その比重に基づいて洗浄液Bの量が算出される。
【0025】
この後に、揺動機構3を作動させ、容器本体7を所定角度範囲にわたって往復揺動させることにより、容器本体7内に収容されている生体組織Aと洗浄液Bとが攪拌され、生体組織Aが洗浄処理される。そして、所定時間の洗浄処理により、生体組織Aから血液や異物が洗浄された後に、静置することにより、上部空間8内において、生体組織Aと洗浄液Bとが分離して、洗浄液Bの上層に生体組織Aが浮遊し両者間に境界面Cが形成されるようになる。
【0026】
制御装置22は、算出された洗浄液Bの量に基づいて揺動機構3による傾斜角度を算出する。すなわち、洗浄液Bの量が多い場合には、細胞処理容器2を傾斜させることなく、下部空間9の第1の排出口13のみから洗浄液Bを排出させ、洗浄液Bの量が少なくなってきたら、細胞処理容器2を傾斜させて第2の排出口14からも排出させる。
すなわち、制御装置22は、まず、第1のバルブ16を開放して第1の排出口13から洗浄液Bを排出させ、次いで、洗浄液Bが少なくなってきたら、図3に示されるように液面センサ20により生体組織Aと洗浄液Bとの境界面Cが検出されるので、第2のバルブ18を開放するとともに、図4に示されるように、揺動機構3を作動させて、第2の排出口14を下側に配置し、第2の排出口14からも洗浄液Bを排出させる。
【0027】
この場合において、第2の排出管17には、該排出管17内部を流動する流体が処理液Bか否かを検出する透過式のセンサ19が配置されているので、生体組織Aの一部が第2の排出管17内を流動するとセンサ19により検出され、制御装置22が、第2のバルブ18を閉止する。これにより、上部空間8からの生体組織Aの流出が抑制される。
また、ヒータ6の作動により、洗浄処理中の生体組織Aおよび処理液Bが所定温度に加温されるので、処理が促進されるとともに、細胞の健全性が維持される。
【0028】
このように、本実施形態に係る細胞処理装置1および細胞処理容器2によれば、メッシュ状部材10の上方の上部空間8に第2の排出口14を設け、該第2の排出口14からも洗浄液Bを排出するので、洗浄液Bの排出を迅速に行うことができ、処理時間の短縮を図ることができる。特に、生体組織Aまたは生体組織Aから分離した細胞塊がメッシュ状部材10に接触して目詰まりした場合であっても、洗浄液Bの下部空間9への流出を待つことなく、第2の排出口14から排出するので、洗浄液Bの排出を短時間で行うことができる。
【0029】
また、本実施形態に係る細胞処理装置1によれば、洗浄液Bの量が少なくなってきた場合に、揺動機構3の作動によって、容器本体2を傾斜させるので、生体組織Aと洗浄液Bとの境界面Cを第2の排出口14から遠ざけることができる。その結果、洗浄液Bの量が少なくなっても、生体組織Aが第2の排出口14から流出してしまう不都合を防止することができる。
【0030】
なお、本実施形態においては、上部空間8に供給する生体組織Aの量を既知とし、細胞処理容器2の総重量をロードセル4により検出することで、容器本体7内の洗浄液Bの量を換算することとしたが、これに代えて、生体組織供給部11および処理液供給部12にそれぞれ、供給量検出手段(図示略)を設けて、生体組織Aおよび処理液Bの供給量を直接検出することとしてもよい。
【0031】
また、処理液Bとして洗浄液を供給する場合について説明したが、これに代えて、例えば、生体組織Aを消化する消化酵素液を供給する場合に適用することとしてもよい。この場合、ヒータ6により消化処理に必要な温度に維持されつつ、揺動機構3の作動による攪拌によって消化処理が促進される。第1の排出口13および第2の排出口14から排出されるのは、生体組織Aから単離された細胞を含む細胞懸濁液である。
【0032】
また、生体組織Aとしては、脂肪組織等、任意の生体組織を採用することができる。
また、本実施形態においては、上部空間8と下部空間9とを区画するフィルタ部材としてメッシュ状部材10を例示したが、これに代えて、多数の連通気孔を有する焼結体のような任意のフィルタ部材を採用してもよい。
【0033】
また、本実施形態においては、第2の排出口14をメッシュ状部材10の上方の側壁に設けることとしたが、これに代えて、図5に示されるように、構成してもよい。
すなわち、容器本体7の底面を傾斜させた斜面形状に構成し、その底面の一部にメッシュ状部材10を配置し、該メッシュ状部材10よりも上方に位置する底面に第2の排出口14を配置することにしてもよい。このようにすることで、第1の排出口13および第2の排出口14からの洗浄液Bを同一方向に排出することができ、コンパクトに構成することができる。
【0034】
また、本実施形態においては、揺動機構3により、攪拌手段を兼用させることとしたが、これに代えて、揺動機構3とは別個に攪拌手段を設けることにしてもよい。例えば、偏心モータ(図示略)によって細胞処理容器2を振動させ内部の生体組織Aと処理液Bとを攪拌させることにしてもよい。
また、上述した各実施の形態等を部分的に組み合わせて形成される実施の形態等も本発明に属する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の一実施形態に係る細胞処理装置を示す縦断面図である。
【図2】図1の細胞処理装置の細胞処理容器内に生体組織および処理液を供給した状態を示す縦断面図である。
【図3】図2の状態から処理後の処理液を排出し、境界面が低下して検出された状態を示す縦断面図である。
【図4】図1の細胞処理装置の揺動機構を作動させて細胞処理容器を傾斜させた状態を示す縦断面図である。
【図5】図1の細胞処理装置の変形例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0036】
A 生体組織
B 洗浄液(処理液)
C 境界面
1 細胞処理装置
2 細胞処理容器
3 揺動機構(容器傾斜機構、攪拌手段)
4 ロードセル(重量検出部)
8 上部空間
9 下部空間
10 メッシュ状部材(フィルタ部材)
10a 透孔
13 第1の排出口
14 第2の排出口
16 第1のバルブ
17 第2の配管(配管)
18 第2のバルブ
19 透過式センサ(センサ)
20 液面センサ(センサ)
22 制御装置(制御部、傾斜制御部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体組織と処理液とを収容して処理する上部空間と、
底面近傍に第1の排出口を備える下部空間と、
前記上部空間と前記下部空間とを区画し、生体組織の通過を禁止し処理液の通過を許容する多数の透孔を有するフィルタ部材とを備え、
前記上部空間の前記フィルタ部材に近接する壁面に、上部空間内の処理液を排出させる第2の排出口が設けられている細胞処理容器。
【請求項2】
請求項1に記載の細胞処理容器と、
前記上部空間内に収容された生体組織と処理液とを攪拌する攪拌手段と、
前記第1の排出口を開閉する第1のバルブと、
前記第2の排出口を開閉する第2のバルブとを備える細胞処理装置。
【請求項3】
前記上部空間内に収容された前記生体組織と前記処理液との境界面位置を検出するセンサと、
該センサにより、前記境界面位置が前記第2の排出口より高い位置にあることが検出されたときに前記第2のバルブを開放するよう制御する制御部とを備える請求項2に記載の細胞処理装置。
【請求項4】
前記センサが、前記第2の排出口に接続された配管に備えられている請求項3に記載の細胞処理装置。
【請求項5】
前記センサが、前記第2の排出口近傍の前記細胞処理容器の壁面に設けられている請求項3に記載の細胞処理装置。
【請求項6】
前記第2の排出口が下側になるように前記細胞処理容器を傾斜させる容器傾斜機構を備える請求項2から請求項5のいずれかに記載の細胞処理装置。
【請求項7】
前記上部空間への処理液の供給量を検出する処理液量検出部と、
該処理液量検出部により検出された処理液の供給量に基づいて前記容器傾斜機構を作動させる傾斜制御部とを備える請求項6に記載の細胞処理装置。
【請求項8】
前記処理液量検出部が、処理液を供給した細胞処理容器の重量を検出する重量検出部である請求項7に記載の細胞処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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