説明

細長い物体の一つ以上の長さ方向部分の断面を変形する方法と装置

本発明は、未変形の部分(2)を、その端(3、4)付近で、クランプし、それから、前記部分を、制御されたやり方により、軸方向の圧縮力(22)によって、据え込み加工して、所定の短縮かつ膨大化した長さ方向部分(5)とし、同時に、前記未変形の部分(2)の実質的に外形面(19)全体のまわりに、対抗圧力(29)を加えて、据え込み加工時の漸進的変形において、変形される前記長さ方向部分の総体積が実質的に一定のままになるようにされること、を特徴とする方法と装置とに関する。また、割合に硬質の材料、たとえば金属またはプラスチックワイヤから得られる変形された物体にも関する。この膨大化部分(5)には、平坦化領域(8)を作りつけて、最終形状(10)たとえば開口(26)を成形することができる。また、本発明は、特に、織機用の綜洸を製造するための変形ライン(40)の使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細長い(oblong)物体の一つ以上の長さ方向部分(longitudinal section)の断面を変形する方法と装置に関し、またそれによって得られる変形物体といくつかの応用に関する。本発明における細長い物体は、特に、主として割合に硬質の材料から成り、たとえば金属または合成プラスチック材料の糸とすることができる。
【背景技術】
【0002】
いくつかの用途において、実質的に一定の断面を有する細長い物体、たとえばワイヤ、バー、ラス(lath)、パイプ、形材および密なワイヤ束に関して、特に、その長さ方向に沿って、ある領域において強く断面を変形たとえば平坦化および/または穿孔しなければならないケーブルに関して、前記物体は好ましくは少なくともこれらの領域において他の領域と同様の強度を有しなければならない、という要求が存在する。従来、これらの領域にかなりの量の硬質であるが塑性変形できる材料を加えて、変形型内で何らかの方法により、この材料を加圧により前記物体に連結するか、またはその材料の個別に連結できる部品を変形部分に結合させるかする、ということが提案されている。しかし、これは技術的に非常に複雑で、かなり費用のかかる解決策である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そのため、現在必要とされているのは、長さの各部分に沿って十分な強度を有するただ一つの硬質材料(変形できる付加材料を有しない)から成るが、その長さに沿ってかなり変形された部分、たとえばかなり薄くされた長さ方向部分が局所的に存在する細長い物体を提供することである。同様に、場合によっては、これらの薄い部分の単位長さあたりの物体体積は他の部分よりも大きくする必要があり、それは、特に、それらの部分が十分な強度を有するようにしうるためである。言い換えると、用途によっては、細長い物体のかなり長い部分にわたってかなり大きな強度を有する必要があり(必ずしもこの物体の端付近でということではない)、またこの強度をこれらの部分で長期間維持する必要があり、これは、たとえば、これらの長さ方向部分における体積の局所的増大(単位長さあたり)によって実現できる。本発明の目的は、これらの要求を満たすことである。
【0004】
さらに、実施においては、変形方法が、ある程度の柔軟性を有し、前記長さ方向部分のかなりの数の所定変形状態を与えることが出来るようにできなければならない。したがって、本発明の方法と装置は、この目的のために、プログラムされ、正確に制御されなければならない。本発明の目的は、また、変形された長さ方向部分の少なくとも一部だけに、たとえば、周期荷重のような荷重に対する抵抗力をさらに高めうる、したがって特に割合に硬質の材料を使用したときの物体の疲労抵抗をさらに増大させうる、硬化または強化結晶変態または微視組織を与えることである。
【0005】
本発明のもう一つの目的は、前記変形工程を適当な連続段階またはステップによって実現し、好ましくは、この目的に適した装置による半連続または連続工程で実現することである。本発明の目的は、特に、本発明の方法を、割合に小さな断面を有する金属ワイヤたとえば鋼ワイヤに適用することである。
【0006】
特定の変形状態が与えられるある種の応用では、本発明の目的は、目のような形状、スリット状、ループ状またはフック状の開口を有する長さ方向部分を形成し、あるいはたとえばピン状、カップ状その他の形状のものを長さ方向部分に与えることである。これらの形状のものは、長さ方向部分たとえばワイヤセグメントの一端または両端に配置することができ、かつ/またはこれらの両端の間のどこかに配置することができる。そのような用途は、特に、たとえば繊維産業において、連続糸を送るための案内装置として、しばしば必要になる。たとえば、ワイヤ端に、案内装置として、スリット状の開口を作ることができ、これをさらにフォーク形のワイヤ端となるようにさらに変形することができる。この案内装置が隣接する二つ以上のスリットから成る場合、くし状のワイヤ端となりうる。
【0007】
特に、本発明は、織機のためのたて糸ワイヤ(warp wire)の製造のために、本発明の方法と装置を使用することを意図する。そのために、特に、楕円形のたて糸目をこれらのワイヤの両端間に作りつける。
【0008】
公知のように、上方および下方移動綜洸の開口または目は、製造される織布のたて糸のための通路を与える。通常の鋼ワイヤ綜洸の目は、通常、個別の楕円金属リングから成る。この小さなリングは、連続綜洸ワイヤによってしっかり包囲されており、アセンブリは錫めっきによって強化されている。しかし、使用においては、目の内側に形成される錫めっき側壁は、横方向に動くたて糸によるかなりの大きさの摩耗を受ける。錫層は摩耗除去され、側壁は粗くなり摩耗性の面となる。したがって、綜洸の寿命は短く、作業要件に応じて定期的に交換する必要がある。織布のたて糸の数、したがって織機内の綜洸の数は、非常に多いので、綜洸の交換は時間のかかる作業である。これらのリングは、また、たとえば、特に織り糸の巻き取りリール上の糸張り機(thread tightener)のためのはと目(eyelet)ガイドとしても配置することができる。
【0009】
したがって、本発明のもう一つの目的は、低い耐摩耗性という重大な欠点を有しない細長い物体、特に、製織用途のための案内装置たとえば綜洸ワイヤその他のたて糸ガイドとしてのワイヤ形の物体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明においては、以上の要求は、
主として割合に硬質の材料から成る細長い物体の少なくとも一つの長さ方向部分の断面を変形する方法と装置であって、
- この未変形の部分を、その端付近で、向かい合う面を有するクランプ装置によって、クランプし、それから、
- 前記部分を、制御されたやり方により、前記面の間での、軸方向の圧縮力によって、据え込み加工して、所定の短縮かつ膨大化した長さ方向部分とし、同時に、
- 前記未変形の部分の実質的に外形面全体のまわりに、内向きの対抗圧力を加えて、所定の膨大化部分となるまで据え込み加工することによる短縮時の漸進的変形において、前記外形面と前記面によって限られた変形された前記長さ方向部分の総体積が実質的に一定のままになるようにされること、
を特徴とする方法と装置、
を提供することによって具体化され、あるいは満たされる。外形面のまわりの前記内向きの対抗圧力は、大部分の場合、意図的に加えられる力ではなく、変形過程が正しく進行することを保証する単なる対抗力であり、また、膨大化部分の長さ方向軸が実質的に連続して未変形または非変形部分の軸と一致または実質的に一致するように、徐々に外向きに移動する外形面上に定常的に加えられる対抗力である。
【0011】
ここで、割合に硬質の材料という言葉が意味するのは、圧縮して小さな体積とすることはほとんどまたはまったくできない材料であるが、割合に大きな圧力下で破壊されずに冷間または熱間のかなりの塑性変形ができる材料のことである。言い換えると、割合に大きな体積弾性率を有し、脆性でない材料、たとえば金属またはプラスチックである。この材料は、金属、たとえば鋼より具体的には高炭素鋼またはステンレス鋼ばねワイヤとすることができる。変形される細長い物体は、たとえば鋼ワイヤ、たとえば円形または長方形断面のものである。本発明においては、好ましくは、0.5〜80 mm2の断面積を有するワイヤを使用する。据え込みは、冷間(室温)および熱間で行うことができる。熱間据え込みを行う場合、必要な軸方向据え込み圧力は冷間据え込みの場合よりも小さいが、しかし金属の場合、たとえば誘導加熱による余分の熱エネルギーが必要になる。割合に硬質の材料がプラスチックの場合、“エンジニアリングプラスチック”の使用を考えることができる。合成プラスチック材料の据え込みは、機械的変形工程の前および/またはその間に適当に加熱して軟化させることにより、速めることができる。
【0012】
本発明の重要な側面は、好ましくはダイスまたは型内でのたとえば適当なパンチによる横断方向の加圧操作により、すでに膨大化させた長さ方向部分の少なくとも一部をさらに変形することに関する。この領域に、さらにたとえば開口たとえば特に楕円形の目を作り、必要な最終形状の長さ方向部分とすることができる。最終形状におけるこの開口は、他の形状とすることもでき、たとえばスリット状、ループ状またはフック状、および/またはピン状またはカップ状セグメントとすることができる。ここでループというのは、細長い物体の端にある目を意味するものとする。また、もう一つの側面において、最終形状の長さ方向部分の少なくとも一部を、少なくとも局所的に硬化させて、たとえば特にその耐摩耗性を向上させることができる。硬化は、また、公知の処理、たとえばレーザー処理、硝化、浸炭、非常に硬い耐摩耗性の保護膜たとえばDLC、DLN、その他の付着、によっても行うことができる。
【0013】
もう一つの重要な側面において、本発明は、変形して通過させるべき細長い物体を供給しまたは送って、移動または通過させる、好ましくは自動化された供給または送り装置たとえば変形ラインをも提供する。この装置は、長さ方向部分を可能な限り連続または半連続変形して必要な最終形状とする順次ステップのための連続加工ステーションを有する。これらの変形は、据え込み、平坦化、その他によって行い、そのあと、たとえば前記長さ方向部分の間または前記部分内で、前記細長い物体を適当な長さの断片に分割する、というものである。この場合、連続加工ステーションには、少なくとも一つの据え込みステーション、少なくとも一つの平坦化ステーション、最終形状を与えるための少なくとも一つのプレスステーションおよび切断ステーションが備えられる。連続ステップから成る本発明の方法は、特に、たとえば織機のための綜洸の製造に重要な用途を有する。一つの重要な側面において、本発明においては、また、複数の細長い物体たとえばワイヤをほぼ同時または並列に変形および処理して、方法の生産性を大きく増大させることができる。したがって、本発明は、特に、請求項8〜17に明確に定義され、以下でさらに詳しく説明する方法を提供する。
【0014】
本発明においては、前記方法を実施するための装置は、特に、
- 互いに対向する面を有し、変形すべき長さ方向部分の両端の間に当該物体をクランプし、据え込みするためのクランプ装置、
- これらのクランプ装置により、前記対向面の間で長さ方向部分に軸方向圧力を加えて、据え込みにより、この長さ方向部分を短縮、膨大化させる手段、
- 変形すべき長さ方向部分の外形面近くにあって、内向きの対抗圧力を加える可動対抗圧力手段、
- 軸方向圧力のための前記手段と前記対抗圧力手段との間の協働を保証し、前記面と前記可動対抗圧力手段とによって包囲されている、据え込みされる材料のためのスペース体積が実質的に一定のままになるようにする手段、
を有する。
【0015】
本発明は、また、前記方法のうちいずれか一つによって得られる、細長い物体そのもの、たとえばプラスチックまたは金属ワイヤおよびワイヤセグメントにも関し、この物体は、平坦化領域または最終形状を有する、少なくとも一つの変形された長さ方向部分を有する。本発明は、特に、前記長さ方向部分の断面形状が、前記ワイヤまたは物体の残りの部分の断面形状と異なり、また前記最終形状において、前記二つの断面形状の部分の間に実質的に滑らかに変化する遷移領域が存在する前記物体またはワイヤに関する。そのため、ワイヤに沿って強度の小さな領域(たとえば、溶接部その他の連結部)が避けられて好ましい。
【0016】
物体の長さ方向部分、特にステンレス鋼ばねワイヤセグメントは、その両端のうち少なくとも一つの近くに前記変形された長さ方向部分を備えることができる。前記セグメントが織機用の綜洸として使用される場合、好ましくはこのセグメントは両端に変形長さ方向部分を有し、ここで、これらの長さ方向部分のうち少なくとも一つは、別の形状の目または楕円形とは異なる開口を有し、さらに、これらの両端の間に楕円形の目として形成される変形長さ方向部分がリングに包囲されて存在する。必要であれば、この綜洸の楕円形の目の平面は、綜洸端近くの部分の少なくとも一つの他の開口の平面とある角をなすことができる。
【0017】
最後に、それぞれの方法および装置に関わりなく、本発明は、変形された長さ方向部分を有する細長い物体特に金属製の物体を提供する。これらの変形された部分の最終形状の少なくとも一部に、ある種の微視組織が存在し、これらの微視組織は、たとえばある種の据え込みおよび/または平坦化および/またはこれらの部分に硬化または強化効果を与えうる硬化処理の結果として生じる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明のさらなる詳細は、添付の図面と一つの具体的加工例に示す実施形態と適用例の説明を参照することによって、明らかになるであろう。この説明においては、本発明の方法、装置、得られる加工物、および本発明の適用例の特徴と利点とが、述べられる。当然のことながら、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。
【0019】
図1には、直径“d”の断面が円形のワイヤ1を示す。このワイヤは、長さ“l”の未変形の長さ方向部分2を有し、この長さは、図2に示すように、据え込み加工された円柱形の短縮長さ方向部分5の長さ“L”よりもかなり長くできる。短縮により、据え込み加工部分5は、直径“D”まで膨大化する。本発明においては、部分2の体積は、据え込み加工前、好ましくは、据え込み加工後の、未変形部分2のその両端3と4の間の体積部分5の体積に実質的に等しい。短縮により、部分5のLは“l”の約1/3になり、厚さDはdの大体1.5〜1.7倍になる。
【0020】
図1と2に示す据え込み加工は、表面に適当なくぼみを有するブロック型のクランプ装置15と16の面17と18の間でなされる。まず、これらのクランプ装置が、互いに向かって、ワイヤ面に直交するように(図1に矢印23で示すように)、押される。そのようにすることにより、ワイヤは、クランプ装置によって適当に包囲され、これらによってクランプされる。そのあと、このようにクランプされたワイヤ端3と4が長さ方向に互いに向かって、それぞれの面17と18との間で(矢印22の向きに)押される。
【0021】
据え込み加工操作が正しく行われ、それによって長さ方向部分2が徐々に変形されることにより、据え込み加工でなく特に座屈変形が起こらないようにするために、必要なことは、実質的にこの部分2の外形面19全体に沿って、適当な対抗圧力または対抗力(矢印29)を加えることである。この内向きの大体半径方向の対抗圧力29は、好ましくは、図2に示すように、所定の膨大化部分5となるまで徐々に短縮されている間、対抗圧力手段または対抗力手段7が制御されたやり方で(矢印28の向きに)(大体半径方向に)外向きに動くように、調節される。本発明においては、この制御された外向きの動きの大きさと速度とは、好ましくは、外形面19と面17および18とによって常に包囲されている膨大化部分の総体積が実質的に一定のままに保たれるように、調節される。クランプ装置15と16を有する対抗圧力手段6と7の協働または協力は、図10と11に示す装置の説明のときにはっきりするであろう。ここでは、対抗圧力手段6と7が、適当な形状で適当に配置された滑り部品7を有し、該部品は、クランプ装置15と16が据え込み作業時に矢印22に沿って互いに向かって移動するとき、図1の矢印30にしたがって、これらのクランプ装置内の相補的な溝6内を後方に上昇する傾斜に沿って移動する、ということをいっておけば十分である。この上昇移動時に、対面している滑り部品7の圧力平面31は、部分2の外形面19の回りで外向きに適当に動き、膨大化部分5に対して制御された漸進的膨大化操作が行われるようにする。大部分の場合、適当な圧縮荷重ばね56その他が滑り部品7の端面46と47に対抗するように備えられ、特に、据え込み作業の終了後すべり部品7をそれらの初期位置に戻すために使用される。それから、変形すべき次の長さ方向セグメントの据え込みサイクルのために据え込み型が開放される。
【0022】
このようにして、据え込みされた部分5を有するワイヤには、さらなる変形段階、特に発明のもう一つの側面にしたがうこれらの部分の平坦化、の準備がととのう。しかし、また、平坦化と関係があるかどうかは別にして、他の変形たとえば曲げを行うこともできる。次に、クランプブロック15、16は、図2の矢印24にしたがってふたたび互いから離れ、ワイヤを次の変形ステーションに移動または移送する。クランプブロックは、互いから水平方向にも、適当な距離“l”だけ離れて(図2の矢印25)、据え込みすべき新しい部分2を受けて、据え込みステーションで据え込みサイクルが再開されるようにする。
【0023】
図3は、たとえばダイスまたは型によって、膨大化部分5に横断方向の圧力32を加えることにより、平坦化され薄くされた領域8(破線)の正面外形図である。これは、調節されたスタンプまたはパンチによって適当または適切な成形型内で加圧することによるそれ自体は公知の変形原理によって実施される。ここでは、図3の膨大化部分は、厚い中間または中央部分34によって連結された二つのテーパ付き端部33から成る。平坦化により、たとえばdの約1/3までの局所薄化を行うことができる。図4の上面図に示すように、これにより、たとえば図3の膨大化部分5の変形がもたらされ、大体楕円形の外形面20を有するディスク状領域8が生じる。ダイス空洞の内壁は破線35で示すような形とすることができる。
【0024】
次のステップにおいて、図4に大体を示すように、初期切れ目またはスリット9を、予備成形として二つの対向切断スタンプの間の中央でプレス成形し、あとで楕円形の目26の成形ができるようにする。この目は、図5に示すようにリング27で包囲されている。目26は、さらに、矢印36にしたがって、制御されたやり方で、スタンプにより、開口切れ目9をプレスすることにより得られる。この場合、目の外形面20は、図4の外形面破線35に近づく。同時に、最終形状10とこれを限る物体1の未変形部分との間に、好ましい滑らかに変化する遷移領域43が形成される。
【0025】
最後に、リング27の断面を、適当に調節し、たとえば好ましくは丸い形とすることにより、目26を有する長さ方向部分に対して、最終形状が与えられる。これらのステップの原理は成形技術において公知である。リング27の丸い最終形状へのこの調節のために、外形面20および薄い部分の内側壁21には、好ましくはともに丸め操作が加えられる。そのようにする場合、このリング27に実質的に円形の断面を与えるか、または楕円形の断面を与えるかの選択ができる。この楕円の長軸は、たとえば目26の平面に垂直であるか、またはこれに平行であるようにすることができる。これは、たとえば綜目の形成の一例である。また、目26の両側のリング27の対向部分が、たとえばWO 0055407号明細書から知られるように、完全には同一平面内にはないように、ダイスを使用することもできる。
【0026】
たとえば、綜洸に対して、図8に示すようなフック状の端37および/またはピン状の端38を形成するために、図6に示すような直径Dと長さLとを有する円柱形膨大化部分5の据え込みから出発することができる。矢印32にしたがう横断方向の圧力下の平坦化操作により、たとえば図7に示すような幅Bの実質的に長方形の部分8が形成される。次の型による圧力下での、たとえばフック37もしくはピン38またはその両方を有する長さ方向部分、または他の非楕円形開口を有するループ52もしくは53を有する長さ方向部分への変形をすることができる。この変形は、それ自体は公知の成形技術による。そのあと、たとえば綜洸用の荷重部材に取りつけるために、ねじ山をピン状の端38に作りつけることができる。とがっていない端54またはとがった針状の端55を有する代替膨大化ワイヤ端部57を作ることもできる。
【0027】
据え込みの程度は、明らかに、のちに、たとえば適当に平坦にされしたがって薄くされた領域8への平坦化操作において、横方向に十分に広げうる可能性のための必要長さLに応じて選択される。すなわち、所定のLに対するD/dが大きいほど、対応する据え込みすべき長さ方向部分2の長さlは長くしなければならない。そうすることにより、特に、相当に平坦化された領域における十分な強度を維持することができ、これは具体的には、この領域における体積の局所的増大によって実現できる。実際、前記薄化部分の単位長さあたりの体積は、一般に、同じ単位長さあたりの未変形ワイヤ1の体積に比して大きくなる。これは、特に、前者がずっと大きな幅Bを有するからである(図7)。
【0028】
細長い物体1、より具体的には綜洸42の製造のための、図9に示すような変形加工ライン40の模式的構成は、ワイヤが繰り出されて第一の作業ステーションすなわち据え込みステーション11aに送られるワイヤリール39からはじまる。この場合、前述の方法により、未変形長さ方向部分2が、その端3と4の近くにおいて、つかまれて、あらかじめプログラムされた長さlまで据え込み加工されて、たとえば長さ方向部分5、図3に示す33-34となる。次に、もう一つの未変形長さ方向部分2が同様につかまれて、ステーション11bで据え込み加工されて、たとえば図6に示す円柱形部分5となる。異なる太さの部分5を有するワイヤは、次に、それぞれの平坦化ステーション12aと12bに送られ、図7と図4に示す平坦化部分8の同時成形をすることができる。次のステップにおいて、楕円形の綜目26がプレスステーション13aで作られ、図5に示す最終形状10が与えられる。
【0029】
実質的に同時に、フック37とピン38の最終形状を、プレスステーション13bで与えることができる。最後に、切断ステーション14での次のステップにおいて、中央綜目26、最終フック37、および最終ピン38を有する綜洸に分割される。フック37とピン38の外形の完成または仕上げと、場合によっては目の中央開口の硬化とによって、製造工程を終了させることができる。そのような硬化と仕上げは、プレスステップ(ステーション13)のあと、ステーション14における切断の前に、実施することもできる。図9における切断は、切断ステーションにおいて、ピン38とフック37との間の短い平坦化部分8で、矢印41によって示される場所で実施される。
【0030】
以上により、ワイヤセグメント、特に織機用の綜洸として成形される金属ワイヤセグメント42を製造する方法が明確に説明された。この方法においては、物体1が連続ステップで据え込みステーション11aまたは11bに供給または移送されて一つ以上の長さ方向部分2が変形され、据え込み操作してこれらを膨大化部分5としたあと、平坦化ステーション12aおよび12bに送られ、前記平坦化領域8が形成され、次にプレスステーション13aに送られて平坦化領域8に予備開口9と楕円形開口26を与え、さらにステーション13bにおいてもう一つの平坦化領域8に別の変形部37、38を与える。そのあと、このように変形された最終形状10を有する長さ方向部分を有する物体が、切断ステーション14で、最終形状10を有する前記変形長さ方向部分の間で適当な長さの金属ワイヤセグメント42に分割される。
【0031】
このように、この綜洸を作る変形ライン40は、クランプするための互いに対向する面17、18を有するクランプ装置15、16を備えた少なくとも一つの据え込みステーション11を有し、変形すべき長さ方向部分2の両端3、4の間で物体1を据え込み加工する。さらに、ステーション11は、長さ方向部分2に軸方向の圧力22を加える手段を有し、この圧力は、据え込みによってこの長さ方向部分を短縮かつ膨大化するために前記対向面の間に加えられ、このとき、内向きの対抗圧力29を加えるために、変形長さ方向部分の外形面19近くの可動対抗圧力手段7が使用される。ステーション11は、軸方向圧力22のための前記手段と前記対抗圧力手段7との協働を確実にする手段6をも有し、この手段により、前記面と前記可動対抗圧力手段によって包囲される据え込みされる金属またはプラスチックのスペース体積が実質的に一定に保たれるようになっている。
【0032】
変形ラインは、さらに、制御された横断方向圧力印加のための成形手段32を有する少なくとも一つの平坦化ステーション12と、適当な開口9、26を作るため、またその他の変形部37、38を与えるための成形手段を有する少なくとも一つのプレスステーション13と、切断手段41を有する切断ステーション14とを有する。最後に、変形ラインは、変形綜洸ワイヤ1をプログラムされたステップ順に切断ステーション14を通過するまでこのラインを移送または移動するのに必要な手段、前記クランプ装置15、16を適当に横断方向に配置し、かつこれらの装置を取りはずしまたは取り出しするための手段、さらに、加工ステーション11、12、13、14内の、平坦化圧力32およびプレスステーション13のための各種成形手段、および切断ステーションの切断手段、を有する。
【0033】
図10と11は、丸い特に円形ワイヤ1の長さ方向部分2(図10)を膨大化した実質的に円形の円柱形長さ方向部分5(図11)となるように据え込み加工するための装置の上半分の模式縦断面図である。この装置の中実の円柱形クランプブロック151と162(下と上の半分)の模式断面図を図12に示す。図10においては、これらのクランプブロック151と162は、据え込み直前の開始位置にある。
【0034】
図12においては、クランプブロックの中心48の近くに、半径方向に向いたくぼみ49が示されており、このくぼみ内を、長さ方向リブ50がこの装置に沿って長さ方向に(滑って)動くことができる。これらのリブは、滑り部品7の下側または基底を構成し、この部品は、据え込み加工中に、相補的なやはり半径方向に向いた溝6内を矢印30に沿って後方に動くことができる。実際には、この装置の外形面全体に沿って、滑り部品7のための六つの半径方向溝6が備えられている。三つの溝が、左のブロック151内にあり、互いに120°の角度をなしている。三つの同様の他の溝(破線)が右のブロック162内にあり、左のブロック151内の溝と交互に配置されている。
【0035】
据え込み加工時に、ブロック151と162は、図11の端位置まで互いに向かって動く。120°間隔で配置された左の三つの滑り部品7は、その一つが示されている垂直軸Xと整列しており、これらの部品は、クランプブロック151内を動く。長さ方向リブ51(破線)を有する右の三つの滑り部品7は、その一つが軸Yと整列しており、これらの部品は、前記のものと同様かつ同時に、クランプブロック162内を動く。このとき、部分5のワイヤ表面19は、図12から推測されるように、六つの半径方向リブ50と51の間にしっかりと捕らえられたままになる。すなわち、物体(ワイヤ)は実質的に完全に包囲されている。この据え込み加工において、リブ50と51は、膨大化して部分5となることができるように、半径方向外側に適当に移動する。
【実施例】
【0036】
綜目を成形するために、直径d=0.9 mmの丸いステンレス鋼ばねワイヤから出発して、その長さl=12.50 mmの部分を、図3にしたがって、膨大化部分5となるように据え込み加工し、部分34の中央部に長さL=5.5 mmで約1.5 mmの直径Dの部分が形成されるようにした。次に形成される楕円形平坦化部分8(図4)は、約0.6 mmの厚さを有する。最終の楕円形の目26(リング27の内側壁21)の長軸は、長さ大体6 mmであり、短軸の長さは約3 mmである。リング27の外壁20の短軸の長さ(すなわちリング27の幅)は、約5 mmである。
【0037】
明らかに、膨大化部分5の形状は、必要に合わせて変えることができる。図3に示す形状33、34の代わりに、ディアボロ形、または球形もしくは立方体形とすることができる。物体は丸いワイヤである必要はなく、他の断面形状を有することができる。本発明の方法と装置におけるこれらの変更およびその他の変更の使用は、本発明の一部であると見なされる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】据え込み装置内の据え込み直前のワイヤを模式的に示す図である。
【図2】据え込み工程の終わりに得られる、短縮かつ膨大化した長さ方向部分を有する当該ワイヤを示す図である。
【図3】横方向の加圧操作を加えたあとの、楕円形外形を有する平坦化領域(破線)を有する据え込み加工した長さ方向部分の実施形態の正面図である。
【図4】所望の最終形状を実現するための中間ステップとしての、楕円形領域の初期切れ目またはスリットが作りつけられた図3の実施形態の上面図である。
【図5】図4に示す切れ目をプレス開口したあとの最終形状としての楕円形領域を有する図3の実施形態の上面図である。
【図6】大体長方形となるまである程度平坦化された長さ方向据え込み加工円柱形部分の実施形態を示す図である。
【図7】図6の実施形態の模式上面図である。
【図8】六つの可能な最終形状、すなわち、ある程度平坦化された長方形領域に適用できるフックおよびピンもしくはループ、またはとがっていない端かもしくはとがった針状の端で終わる膨大化端部、を示す図である。
【図9】長さ方向部分を据え込み加工して最終形状の適当に切断されたワイヤ長さとする連続工程のための連続加工ステーションを示す模式図である。
【図10】据え込み加工作業を開始する直前の、丸いワイヤの長さ方向部分の制御された据え込み加工のための装置の実施形態を示す図である。
【図11】図10のものと同じ装置であるが、最終据え込み状態を示す図である。
【図12】図10の装置の断面図である。
【符号の説明】
【0039】
1 物体
2 未加工の長さ方向部分
3 2の端
4 2の端
5 据え込み加工されたあとの2
6 対抗圧力手段(溝)
7 対抗圧力手段(滑り部品)
8 ディスク状領域
9 スリット
10 最終形状
11 据え込みステーション
11A 据え込みステーション
11B 据え込みステーション
12 平坦化ステーション
12A 平坦化ステーション
12B 平坦化ステーション
13 プレスステーション
13A プレスステーション
13B プレスステーション
14 切断ステーション
15 クランプ装置
16 クランプ装置
17 15の面
18 16の面
19 外形面
20 外形面
21 27の内側壁
22 軸方向圧力を示す矢印
23 矢印
24 矢印
25 矢印
26 楕円形の目
27 リング
28 矢印
29 対抗圧力
30 矢印
31 圧力平面
32 圧力印加のための成形手段
33 テーパ付き端部
34 中央部分
35 外形面を示す破線
36 矢印
37 フック状の端
38 ピン状の端
39 ワイヤリール
40 変形ライン
41 切断手段の作用を示す矢印
42 綜洸
43 遷移領域
44 42の端
45 42の端
46 7の端面
47 7の端面
48 クランプブロックの中心
49 半径方向くぼみ
50 半径方向リブ、長さ方向リブ
51 半径方向リブ、長さ方向リブ
52 ループ
53 ループ
54 とがっていない端
55 とがった針状の端
56 圧縮荷重ばね
57 膨大化ワイヤ端部
151 クランプブロック
162 クランプブロック
B 8の幅
d ワイヤ直径
D 5の直径
l 2の長さ
L 5の長さ
X 垂直軸
Y 軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主として割合に硬質の材料から成る細長い物体(1)の少なくとも一つの長さ方向部分(2)の断面を変形する方法であって、
- この未変形の部分(2)を、その端(3、4)付近で、向かい合う面(17、18)を有するクランプ装置(15、16)によって、クランプし、それから、
- 前記部分を、制御されたやり方により、前記面の間で、軸方向の圧縮力(22)によって、据え込み加工して、所定の短縮かつ膨大化した長さ方向部分(5)とし、同時に、
- 前記未変形の部分(2)の実質的に外形面(19)全体のまわりに、内向きの対抗圧力(29)を加えて、所定の膨大化部分(5)となるまで据え込み加工することによる短縮時の漸進的変形において、前記外形面と前記面(17、18)によって限られた変形された前記長さ方向部分の総体積が実質的に一定のままになるようにされること、
を特徴とする方法。
【請求項2】
当該硬質材料が金属であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
当該金属が鋼であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
当該鋼がステンレスばね鋼であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
当該硬質材料が合成プラスチック材料であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
物体(1)が、ワイヤ、特に円形断面を有するワイヤであることを特徴とする請求項1から5の中のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
当該据え込み加工が冷間または熱間で行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
次に当該膨大化部分(5)の少なくとも一部が、さらに、横方向の加圧操作(32)によって変形されて、大なり小なり平坦化された領域(8)とされることを特徴とする請求項1から7の中のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
最終形状(10)の長さ方向部分を得るために、楕円形開口(26)を当該平坦化領域(8)に形成または作りつけることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
平坦化領域(8)の最終形状(10)として、もう一つの開口(52)、スリット状の開口(53)、ループ状のセグメント(52、53)、またはフック状のセグメント(37)、および/またはピン状のセグメント(38)が作りつけられるか、またはとがっていない端(54)もしくはとがった針状端(55)を有する膨大化端部(57)とされることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項11】
当該物体(1)が、連続ステップにより、いくつかの長さ方向部分(2)を変形するための少なくとも一つの据え込みステーション(11)に送られ、これらの部分に膨大化部分(5)を与える据え込み加工のあと、少なくとも一つの平坦化ステーション(12)に送られて、膨大化部分の少なくとも一部に当該平坦化領域(8)が作りつけられることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項12】
次のステップにおいて、平坦化領域(8)を有する当該物体(1)が、少なくとも一つのプレスステーション(13)に送られて、最終形状(10)特に開口が作りつけられることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
次のステップにおいて、当該物体(1)が、切断ステーション(14)に送られ、該ステーションにおいて、物体(1)が、当該変形された長さ方向部分の間で適当な長さを有する断片(42)に分割されることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ワイヤセグメント、特に織機用の綜洸として成形された金属ワイヤセグメント(42)を製造する請求項13に記載の方法であって、
物体(1)が、変形すべき一つ以上の長さ方向部分のための据え込みステーション(11a)または(11b)に連続ステップで供給または送られ、これらの部分は、膨大化部分(5)とされる据え込み加工のあと、平坦化ステーション(12a)または(12b)に送られて、前記平坦化領域(8)が形成され、さらにプレスステーション(13a)に送られて、一つの特定部位に予備開口(9)が形成され、それから平坦化領域(8)に楕円形開口(26)が形成され、またプレスステーション(13b)において、別の平坦化領域(8)に別の変形部(37、38)が与えられ、そのあと、このようにして変形された最終形状(10)の長さ方向部分を有する物体が、切断ステーション(14)において、最終形状(10)を有する前記変形長さ方向部分の間で適当な長さを有する金属ワイヤセグメント(42)に分割されること、
を特徴とする方法。
【請求項15】
最終形状(10)を有する前記変形長さ方向部分の少なくとも一部が局所的に硬化させられている請求項8から14の中のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
いくつかの細長い物体(1)が並列に実質的に同時に変形され、それから処理されることを特徴とする請求項1から15の中のいずれか一つに記載の方法。
【請求項17】
連続する最終形状(10)の長さ方向部分の開口の少なくとも一部が実質的に同じ平面内にあることを特徴とする請求項8から14の中のいずれか一つに記載の方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法を実施するための装置であって、
- 互いに対向する面(17、18)を有し、変形すべき長さ方向部分(2)の両端(3、4)の間に当該物体(1)をクランプし、据え込みするためのクランプ装置(15、16)、
- 前記対向面の間で長さ方向部分(2)に軸方向圧力(22)を加えて、据え込みにより、この長さ方向部分を短縮、膨大化させる手段、
- 変形すべき長さ方向部分の外形面(19)近くにあって、内向きの対抗圧力(29)を加える可動対抗圧力手段(7)、
- 軸方向圧力(22)のための前記手段と前記対抗圧力手段(7)との間の協働を保証し、前記面と前記可動対抗圧力手段とによって包囲されている、据え込みされる材料のためのスペース体積が実質的に一定のままになるようにする手段(6)、
から成ることを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項14に記載の方法によって綜洸を製造する変形ライン(40)であって、
互いに対向する面(17、18)を有し、変形すべき長さ方向部分(2)の両端(3、4)の間に当該物体(1)をクランプし、据え込みするためのクランプ装置(15、16)を備えた少なくとも一つの据え込みステーション(11)を有する変形ライン(40)において、
- 前記対向面の間で長さ方向部分(2)に軸方向圧力(22)を加えて、据え込みにより、この長さ方向部分を短縮し、膨大化させる手段、
- 変形すべき長さ方向部分の外形面(19)の近くにあって、内向きの対抗圧力(29)を加える可動対抗圧力手段(7)、
- 軸方向圧力(22)のための前記手段と前記対抗圧力手段(7)との間の協働を保証し、前記面と前記可動対抗圧力手段とによって包囲されている、据え込みされる材料のためのスペース体積が実質的に一定のままになるようにする手段(6)、
- 制御された横断方向加圧操作のための成形手段(32)を有する少なくとも一つの平坦化ステーション(12)、
- 適当な予備開口(9)および楕円形の目(26)ならびに他の変形部(37、38)を与えるための成形手段を有する少なくとも一つのプレスステーション(13)、ならびに切断手段(41)を有する切断ステーション(14)、
- 変形すべき綜洸ワイヤ(1)を変形ライン(40)内を移動させて切断ステーションを通過させるプログラムされた順次送りのための手段、
- 加工ステーション(11、12、13、14)内の、前記クランプ装置(15、16)、平坦化圧力(32)とプレスステーション(13)のための各種成形手段、および切断ステーション(14)の切断手段を適当に横断方向に配置し、また取りはずすための手段、
を有することを特徴とする変形ライン(40)。
【請求項20】
請求項8、9または10に記載の方法によって得られる細長い物体であって、
平坦化領域(8)または最終形状(10)を有する、少なくとも一つの変形された長さ方向部分を有し、該最終形状の断面形状が、前記物体の残りの部分の断面形状と異なり、また前記最終形状において、前記二つの断面形状の部分の間に実質的に滑らかに変化する遷移領域(43)が存在すること、
を特徴とする細長い物体。
【請求項21】
請求項20に記載の物体から作られる長さ方向セグメント(42)、特にステンレス鋼ばねワイヤセグメントであって、両端(44、45)のうち少なくとも一つの近くに前記変形された長さ方向部分を備えていることを特徴とする、セグメント。
【請求項22】
織機用の綜洸として成形された請求項21に記載のセグメント(42)であって、
両端(44、45)に変形された長さ方向部分を有し、これらの長さ方向端部分のうち少なくとも一つが、楕円形の目とは異なる形状または開口を有し、さらに、これらの端の間に、リング(27)で包囲された、楕円形の目(26)として成形された変形長さ方向部分が存在すること、
を特徴とするセグメント(42)。
【請求項23】
楕円形の目(26)の平面が、両端(44、45)の近くの部分にある少なくとも一つの他の開口の平面とある角をなすことを特徴とする請求項22に記載の綜洸。
【請求項24】
請求項20に記載の細長い物体、特に金属物体であって、平坦化領域(8)または最終形状(10)を有する、少なくとも一つの変形された長さ方向部分を備え、この部分が強化のための微視組織を有することを特徴とする細長い物体。

【図1】
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【図2】
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【図3−8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2010−531733(P2010−531733A)
【公表日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−553065(P2009−553065)
【出願日】平成20年3月11日(2008.3.11)
【国際出願番号】PCT/EP2008/001914
【国際公開番号】WO2008/110333
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(509255059)ダーバン インベスト エヌ.ヴィ. (1)
【Fターム(参考)】