組立式のサニタリーユニット
【課題】任意の室内スペースに違和感のない状態で設置でき、既存の住宅にサニタリーユニットを追加するリフォーム用途にも支障なく適用できる、汎用性に優れた組立式のサニタリーユニットを提供する。
【解決手段】躯体フレーム3と、躯体フレーム3の上下面を覆う天井パネル4および床パネル5と、壁体8とを含んで構成される立方体状のユニット躯体1を備えている。ユニット躯体1には、少なくとも浴槽51を含む水回り設備を収容して外部から出入りできる内室6を設ける。壁体8を防水機能を備えた内壁26と、化粧仕上げされた外壁27とで内外二重に形成する。内壁26および外壁27は、金属板材製の壁パネル28・29と、その片面に固定される緩衝材30・31とで構成する。内壁26と外壁27は、それぞれの緩衝材30・31の間に空気層が介在する状態で内外に対向配置する。
【解決手段】躯体フレーム3と、躯体フレーム3の上下面を覆う天井パネル4および床パネル5と、壁体8とを含んで構成される立方体状のユニット躯体1を備えている。ユニット躯体1には、少なくとも浴槽51を含む水回り設備を収容して外部から出入りできる内室6を設ける。壁体8を防水機能を備えた内壁26と、化粧仕上げされた外壁27とで内外二重に形成する。内壁26および外壁27は、金属板材製の壁パネル28・29と、その片面に固定される緩衝材30・31とで構成する。内壁26と外壁27は、それぞれの緩衝材30・31の間に空気層が介在する状態で内外に対向配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽を含む複数の水回り設備が設けてある組立式のサニタリーユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のサニタリーユニットとして、シャワー設備と、トイレ設備と、洗面設備を1個のユニットとして構成することが広く行なわれている(特許文献1)。そこでは、床パネル、壁パネル、天井パネルなどの外郭構造体を予め成型しておき、これらのユニットパーツと、浴槽、便器、洗面台などを現場に搬入して組み立てることができる。この種のサニタリーユニットは、床や壁面にタイルを貼る従来工法に比べて短時間で施工が可能なうえ、階下への水漏れのリスクが少なく、設備配管や配線を気にする必要もない。そのため集合住宅、ホテル、戸建住宅、アパート、病院など多様な建築物に広く採用されている。因みに、サニタリーユニットは、室内との調和を図る必要上、あるいは浴槽で発生する水蒸気を屋外へ排出する必要上、剥きだしで設置することはできない。そのため従来の施工形態では、殆どの場合、建物躯体と一体に形成した造作壁で専用の水回り室を区画して、その内部にサニタリーユニットを設置していた。
【0003】
本発明に関して、水回り室を区画するための造作壁を省略して、バスユニットを室内に設置することは、特許文献2に公知である。そこでは、室内の隅壁部分にバスユニットを配置し、室内に露出するバスユニットの外壁面のうち、出入口を除く壁面に沿ってキッチンユニットと、家電品ユニットと、洗面台ユニットと、収納ユニットとを配置して、バスユニットの外面を各ユニットで覆い隠している。なお、バスユニットの内部には、浴槽と、便器と、洗濯機が配置してある。
【0004】
本発明では、サニタリーユニットの天井パネルの上面に、換気扇や排気ダクトを収容する機器室を設けるが、このように水周りユニットの上部スペースを利用して、各種の機器類を配置することは特許文献3に公知である。そこでは、防水パンと、複数の壁パネルと、天井パネルと、浴槽などでバスユニットを構成し、天井パネルの上面に配置した架台に、給湯ユニット、トランスユニット、電源ボックスなどの機器を設置している。架台は四角枠状のフレームと、フレームの四隅を支持する脚枠とで構成してある。架台に作用する荷重は壁パネルで支持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−178653号公報(段落番号0012、図1)
【特許文献2】実用新案登録第2586539号公報(段落番号0008、図1)
【特許文献3】特開平08−013821号公報(段落番号0005、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、従来の施工形態においては、造作壁で囲まれる専用の水回り室内を設けて、その内部にサニタリーユニットやバスユニットなどを設置している。そのため、水回り室を区画する造作壁の分だけ室内スペースや廊下スペースなどが狭くなるのを避けられない。しかも、造作壁を構築するのに資材と労力とが不可欠であり、その分だけ建物の構築コストが増加するのを避けられない。
【0007】
特許文献2のバスユニットの施工形態によれば、室内に露出するバスユニットの外壁面をキッチンユニットや家電品ユニットなどで覆うので、造作壁を省略できる。しかし、例えば既存の室内にバスユニットを単独で付加設置するような場合には、キッチンユニットや家電品ユニットなどは不用であるため、バスユニットの外面が露出するのを避けられない。また、バスユニットと室内を隔てるのは、プラスチック成形された壁パネルや天井パネルだけであるため、断熱、防音、結露防止などの各機能などが欠落することになる。さらに、バスユニットで発生した水蒸気を屋外へ排出し、あるいはバスユニット内の空気を換気するには、室外に通じるダクトを設ける以外になく、必然的に換気装置やダクトが室内に露出するのを避けられない。こうした不具合を解消するには、造作壁に相当する壁でバスユニットの外面を囲むことになる。
【0008】
上記のように、特許文献2のバスユニットは、室内の隅壁部分にバスユニットを配置することと、キッチンユニットや家電品ユニットなどの生活設備をバスユニットの周囲に設置する場合に限って有効な施工形態でしかない。そのため、部屋の間取りが決まっている既存の住宅にバスユニットを追加し、あるいは上階部分の室内にバスユニットを新設するなどのリフォームを行なう用途などには適用できず汎用性に欠ける。
【0009】
特許文献3のバスユニットによれば、バスユニットの天井パネルの上面に、給湯ユニットやトランスユニットなどの機器を配置して、天井パネルの上面のデッドスペースを有効に利用できる。しかし、先の機器を天井パネルの上面に配置した架台上に設置するので、デッドスペースの有効利用範囲が架台の形成範囲に限られ、空間利用の仕方に無駄がある。架台の大きさをバスユニットと同じ大きさにすると、先のデッドスペースをさらに有効に利用できるが、その場合には、架台を支持する壁パネルの構造強度を増強する必要があり、バスユニットが大型化するのを避けられない。
【0010】
本発明の目的は、室内の任意スペースに設置でき、しかも設置対象の室内との外観上、あるいは換気構造の調和を図ることができ、したがって、専用の水回り室を区画する造作壁を省略して室内スペースを拡大し、あるいは建物の構築コストを削減できる組立式のサニタリーユニットを提供することにある。本発明の目的は、サニタリーユニットを任意の室内スペースに違和感のない状態で設置でき、したがって、新規に居住スペースを構築する場合はもちろん、既存の住宅にサニタリーユニットを追加するなどの、リフォーム用途にも支障なく適用でき、さらに断熱、防音、結露防止など水回り設備に不可欠な機能を備えている、汎用性に優れた組立式のサニタリーユニットを提供することにある。本発明の目的は、天井パネルの上面のデッドスペースを有効に利用して、サニタリーユニットで発生する水蒸気の屋外への排出や、サニタリーユニット内の空気の換気を好適に行なうことができ、したがって室内に設置するのに好適な組立式のサニタリーユニットを提供することにある。本発明の目的は、天井パネルの上面のデッドスペースを、ロフトとして有効利用することができる組立式のサニタリーユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のサニタリーユニットは、躯体フレーム3と、躯体フレーム3の上下面を覆う天井パネル4および床パネル5と、躯体フレーム3の周囲を覆う壁体8とを含んで構成される立方体状のユニット躯体1を備えている。ユニット躯体1には、少なくとも浴槽51を含む水回り設備を収容して外部から出入りできる内室6が設けてある。壁体8を、防水機能を備えた内壁26と、化粧仕上げされた外壁27とで内外二重に形成する。
【0012】
ユニット躯体1に、内壁26と、ユニット躯体1の内方へ向かって凹設されて外向きに開口する外室27とを設ける。内壁26および外室27に、浴槽51を含む複数の水回り設備が収容する。
【0013】
壁体8の内壁26と外壁27との間に、断熱、防音、結露防止の少なくともいずれかひとつの機能を発揮する緩衝材30・31を配置する。
【0014】
内壁26および外壁27のそれぞれを、金属板材製の壁パネル28・29と、壁パネル28・29の片面に固定される緩衝材30・31とで構成する。内壁26と外壁27とは、それぞれの緩衝材30・31の間に、空気層が介在する状態で内外に対向配置する。
【0015】
ユニット躯体1の上方に、天井パネル4を底面とする機器室2を密閉状に区画する。機器室2の内部に、換気扇74・75と、換気扇74・75から室外へ向かって導出される換気ダクト76・77と、複数の照明器具78と電気配線とを配置する。
【0016】
機器室2は、下フレーム61と、上フレーム62と、上フレーム62の周囲外面を覆う周壁パネル64と、上フレーム62の上面を覆うロフトパネル63とで構成する。
【発明の効果】
【0017】
本発明においては、躯体フレーム3の周囲を覆う壁体8を、防水機能を備えた内壁26と、室内と同様に化粧仕上げされた外壁27とで内外二重に形成するので、サニタリーユニットを室内の任意スペースに違和感のない状態で設置できる。詳しくは、従来のこの種のユニットと同様の防水機能を発揮しながら、サニタリーユニットの室内における外観を、室内のひとつの区室や壁と同様の印象にすることができる。したがって、本発明のサニタリーユニットによれば、専用の水回り室を区画する造作壁を構築する必要もなく室内に設置することができ、造作壁を省略できる分だけ室内スペースを拡大し、あるいは建物の構築コストを削減できる。また、本発明のサニタリーユニットは、各構成部材を順に組み立てることにより構築できるので、新規に居住スペースを構築する場合はもちろんのこと、既存の住宅にサニタリーユニットを追加するなどの、リフォーム用途にも支障なく適用することができ、全体として汎用性に優れた組立式のサニタリーユニットが得られる。とくに、本発明のサニタリーユニットは、単身者用の集合住宅の室内に設置するのに好適である。
【0018】
ユニット躯体1に、内壁26と外室27とを設け、これら両室に浴槽51を含む複数の水回り設備を収容すると、生活に必要な複数の水回り設備をサニタリーユニットに集約配置して、スペースの無駄を省きながら給排水構造を簡素化できる。また、水回り設備に関するユーザーの作業動線を単純化し、あるいは近距離化して使い勝手を向上できる。外室27を外向きに開口する状態でユニット躯体1の内方へ向かって凹設するので、外室27に配置した水回り設備や機器類を、サニタリーユニットの外面側から直接使用することができ、この点でも室内スペースを無駄なく有効に活用できる利点がある。
【0019】
内壁26と外壁27との間に断熱、防音、結露防止の少なくともいずれかひとつの機能を発揮する緩衝材30・31を配置すると、内室6の熱や湿気が室内へ漏れ出し、あるいは内室6で発生した音が室内へ漏洩するのを確実に防止できる。したがって断熱、防音、結露防止などの緩衝機能を向上して、室内の任意スペースに直接設置するのに好適なサニタリーユニットが得られる。
【0020】
金属板材製の壁パネル28・29と、その片面に固定される緩衝材30・31とで内壁26および外壁27を構成し、これら両者を26・27を、緩衝材30・31の間に空気層が介在する状態で内外に対向配置すると、緩衝材30・31の緩衝機能に加えて、空気層による防音機能、および断熱機能を発揮できる。したがって、サニタリーユニットの緩衝機能をさらに向上して、造作壁で形成した専用の水回り室に例えばバスユニットを収容するのと同等の緩衝機能を発揮することができる。
【0021】
ユニット躯体1の上方に機器室2を区画し、その内部に換気扇74・75、換気ダクト76・77、および照明器具78などを配置すると、天井パネル4の上面のデッドスペースを有効に利用して、サニタリーユニットで発生する水蒸気の屋外への排出や、サニタリーユニット内の空気の換気を好適に行なうことができる。このように、換気扇74・75、換気ダクト76・77などの機器を機器室2に収容すると、換気装置や換気ダクトなどの機器が室内に露出するのを防止して、サニタリーユニットによって室内の印象が損なわれるのを防止できる。
【0022】
下フレーム61と、上フレーム62と、周壁パネル64と、ロフトパネル63などで機器室2を構成すると、上下のフレーム61・62が強度を主に負担する構造体として機能して、構造強度に優れた機器室2を構成できる。このように機器室2を堅牢に構成すると、機器室2の上側空間をロフトとして利用することができ、室内の空間をさらに効果的に利用できる。その場合のロフトパネル63は、ロフトの床面として機能する。室内の天井高さにもよるが、ロフトは例えば不要な荷物の収納スペースとして、あるいは寝具等の設置スペースとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】サニタリーユニットの横断平面図である。
【図2】サニタリーユニットの斜視図である。
【図3】サニタリーユニットの正面図である。
【図4】躯体フレームおよび機器室のフレーム構造を示す分解斜視図である。
【図5】図1におけるB部の拡大断面図である。
【図6】図1におけるA部の拡大断面図である。
【図7】図1におけるC部の拡大断面図である。
【図8】サニタリーユニットの給排水管構造を示す概略平面図である。
【図9】図6におけるD−D線断面図である。
【図10】図3におけるE−E線断面図である。
【図11】図10におけるF−F線断面図である。
【図12】図10のG−G線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1ないし図12は本発明に係るサニタリーユニットの実施例を示す。図2および図3においてサニタリーユニットは、立方体状のユニット躯体1と、ユニット躯体1の上部に配置される機器室2とを備えている。ユニット躯体1は、躯体フレーム3と、躯体フレーム3の上下面を覆う天井パネル4および床パネル5と、躯体フレーム3の周囲を覆い、かつユニット躯体1の内部を内室6と外室7に区分する壁体8と、内室6の出入口9を開閉するドア10などで構成する。外室7は、ユニット躯体1の内部へ向かって凹設されて、ユニット躯体1の周面で外向きに開口している。
【0025】
躯体フレーム3は、それぞれ中空枠体を角枠状に組んで構成される床フレーム13および天井フレーム14と、下端が床フレーム13に固定され、上端で天井フレーム14を固定支持する多数個の支持柱15・16とで構成する。図3および図4に示すように、床フレーム13の下面側には高さ調整用の調整ボルト13aの一群が設けてあり、これらの調整ボルト13aを調整することにより、床フレーム13をコンクリートスラブ、または基礎に対して水平に設置することができる。床フレーム13は、サニタリーユニットの荷重や水回り設備、あるいは後述する換気機器等の荷重などに耐えられるように、天井フレーム14に比べて頑丈に形成してある。
【0026】
図5に示すように、支持柱15・16は鋼板を素材とするチャンネル材状の枠体からなり、ユニット躯体1の隅部と辺部に配置してある。一方の支持柱15は、断面が長方形状に形成され、その片方の長辺部に壁体8を差し込み連結する連結口17が開口され、連結口17に連続して斜めの抜止壁18が形成してある。連結口17を間に挟む枠外面には、壁体8を受け止め支持する受壁19が面一状に形成してある。この支持柱15は、図6に示すように隣接する壁体8を同一平面内で接続する場合や、図5および図7に示すようにユニット躯体1の隅部に臨む壁体8を接続する場合に使用される。
【0027】
他方の支持柱16は異形断面状に形成してあり、その内隅部分に壁体8を差し込み連結する連結口21が開口され、連結口21に連続して斜めの抜止壁22が形成してある。連結口21を間に挟む枠外面には、壁体8を受け止め支持する受壁23が直交状に形成してある。この支持柱15は、図5に示すようにユニット躯体1の隅部で直交する壁体8を接続する場合に使用される。
【0028】
壁体8は、隣接する支持柱15・16の間に装着される内壁26と外壁27とで内外二重に構成する。内壁26と外壁27は、基本的に鋼板製の壁パネル28・29と、壁パネル28・29の片面に固定される緩衝材30・31とで同じ構造に構成され、全体として縦長パネル状に形成してある。しかし、内壁26が防水仕上げされるのに対し、外壁27は、室内の壁あるいは床や天井の化粧仕上げに適合するように化粧仕上げしてある点が異なる。なお、内室6と外室7を区分する壁体8は、内壁26を内外に配置して二重に構成してある。
【0029】
具体的には、内壁26の壁パネル28は、表面が防水塗装されたステンレス鋼板で形成して防水機能が強化してある。また、外壁27は、メッキ鋼板の表面に傷付きにくい塗装を施して、室内に違和感なく設置できるようにしてある。壁パネル28・29の両側には、支持柱15・16の連結口17・21に差し込み連結される断面涙滴状の掛止壁32・33が内向きに折り曲げてある。掛止壁32・33には、各支持柱15・16の抜止壁18・22で受け止められる斜壁34・35が形成してある。
【0030】
緩衝材30・31は、断熱、防音、結露防止の少なくともいずれかひとつの機能を発揮できればよく、石膏ボードに代表される断熱ボード、市販の繊維質断熱マット、市販の発泡樹脂ボードなどを適用できる。必要に応じて、緩衝材30・31は2種の緩衝材を組み合わせて構成することができる。この実施例においては、緩衝材30・31として石膏ボードを使用して、断熱、防音、結露防止の各機能を同時に発揮できるようにした。
【0031】
支持柱15・16に掛止装着した内壁26、および外壁27は、モールディング(眠り目地)38で分離不能に固定される。モールディング38は、軟質プラスチック材を素材とする押出成形品からなり、帯状のベース39の片面に抜止めリブ40を一体に備えている。抜止めリブ40の対向面には、抜止め片が鋸刃状に形成してある。
【0032】
内壁26および外壁27は、それぞれの緩衝材30・31が内外に対向し、しかも両緩衝材30・31の間に空気層が介在する状態で、隣接する支持柱15・16に掛止装着する。詳しくは、図6に示すように隣接する内壁26の掛止壁32を支持柱15の連結口17に掛止し、隣接する掛止壁32の間にモールディング38を上下方向に連続する状態で差し込んで、斜壁34を抜止壁18に密着させる。この状態では、連結口17の開口部分に向かってハ字状にすぼまる抜止壁18で斜壁34が受け止められるので、内壁26が支持柱15から分離することはない。同様にして、隣接する外壁27の掛止壁33を支持柱16の連結口17に掛止し、隣接する掛止壁33の間にモールディング38を上下方向に連続する状態で差し込んで、斜壁35を抜止壁18に密着させる。
【0033】
図5に示すように、ユニット躯体1の外面の出隅部分においては、コーナーに臨む外壁27と共に隅パネル43を支持柱15の連結口17に掛止し、外壁27と隅パネル43との間にモールディング38を上下方向に連続する状態で差し込んで、外壁27および隅パネル43を同時に固定する。隅パネル43は、外壁27と同じ素材で形成してあり、その両側に支持柱15の連結口17に差し込み連結される断面涙滴状の掛止壁44が内向きに折り曲げてある。掛止壁44には、抜止壁18で受け止められる斜壁45が形成してあり、隣接する外壁27と同様に支持柱15に掛止連結されて、モールディング38で分離不能に固定できる。
【0034】
外室7の開口部分や出入口9の開口部分においても、図7に示すようにして、端パネル47が隅パネル43と同様にして内外の支持柱15に掛止連結されて、モールディング38で分離不能に固定してある。端パネル47は外壁27と同じ素材で形成してあり、その両側には、支持柱15の連結口17に差し込み連結される断面涙滴状の掛止壁48と、斜壁49とが内向きに折り曲げ形成してある。
【0035】
内室6および外室7の各内隅部分においては、図5に示すように、直交状に隣接する内壁26の掛止壁32を支持柱16の連結口21に掛止し、隣接する掛止壁32の間にモールディング38を上下方向に連続する状態で差し込んで、斜壁34を抜止壁22に密着させる。内隅部分に装着されるモールディング38は、支持柱15で使用されるモールディング38に比べて、抜止めリブ40の長さが短く設定してある。以上のように、全ての壁体8を支持柱15・16に装着したのち、ドア10を出入口9に装着する。床パネル5と壁体8との隅部分などには、シリコンコーキングを施し、あるいはパッキングでシールして隙間が密封される。
【0036】
図1に示すように内室6には、浴槽51、便器52、洗濯機パン53と、洗面台54が収容してある。また、外室7には調理台が設けられて、その上面の一側にシンク55が、他側にIH調理器(調理器)56が配置してある。これらの機器配置に関連する給水管58、および排水管59は、例えば図8に示すように床パネル5の下面側に集約配置してある。
【0037】
機器室2の上面をロフトとして利用するために、機器室2は天井フレーム14の上面に固定される下フレーム61と、下フレーム61で支持される上フレーム62(図4参照)と、上フレーム62の上面を塞ぐロフトパネル63と、両フレーム61・62の周側面を覆う周壁パネル64などで構成する。下フレーム61は、チャンネル材で組まれる四角枠状のベース65と、ベース65の四隅に立設される位置決め枠66とで構成する。上フレーム62は、チャンネル材で組まれる四角枠状のベース67と、ベース67の下面周縁の8箇所に固定される締結枠68と、締結枠68の配置個所に加えて、隣接する締結枠68の間や、ベース67の中間枠の下面などに固定される一群のボルト69とで構成する。
【0038】
図9に示すようにボルト69は、ベース67の下面の受座に固定したナット70にねじ込んである。したがって、ボルト69のねじ込み量を調整することにより、上フレーム62を下フレーム61を介して、ユニット躯体1に対して水平に設置することができる。また、上フレーム62の締結枠68を下フレーム61に対して締結し、さらに位置決め枠66を上フレーム62の四隅部に締結することにより、両フレーム61・62を分離不能に固定できる。このように、多数個の締結枠68とボルト69とで上フレーム62のベース67を支持することにより、機器室2の構造強度を向上して、その上面をロフトとして利用することができる。また、換気扇74を運転するときに、機器室2が振動するのを防止して静音化できる。なお、天井パネル4は、下フレーム61に上面側から掛止装着してある。
【0039】
上記のように、下フレーム61と上フレーム62を組み付けた後、周壁パネル64を両フレーム61・62の周囲に装着し、さらに、ロフトパネル63を周壁パネル64の内面に沿いながら、上フレーム62の上面に載置して機器室2を密閉状に区画する。周壁パネル64は、外壁27の壁パネル29と同様にメッキ鋼板の表面に傷付きにくい塗装を施して形成してある。ロフトパネル63は、外壁27と同様に壁パネル71と、壁パネル71の片面に固定される緩衝材72とで構成してある。なお、機器室2においても、シリコンコーキングを施し、あるいはパッキングでシールして、必要個所の隙間が密封される。
【0040】
図10に示すように、機器室2の内部には、2個の換気扇74・75と、換気扇74・75から室外へ向かって導出される換気ダクト76・77と、内室6および外室7を照明する複数の照明器具78と、電気配線とが配置してある。一方の換気扇74は、内室6の浴槽51の真上に配置され、他方の換気扇75は外室7のIH調理器56の真上に配置してある。また、内室6における照明器具78は、浴槽51および洗面台54の真上と、便器52と洗濯機パン53の間の真上の合計3個所に配置してある。外室7における照明器具78は、シンク55とIH調理器との間の真上に配置してある。
【0041】
以上のように構成した組立式のサニタリーユニットによれば、専用の水回り室を区画する造作壁を設ける必要もなく、室内の任意スペースにサニタリーユニットを設置できるので、造作壁を省略する分だけ室内スペースを拡大でき、さらに、建物の構築コストを削減できる。また、壁体8を防水機能を備えた内壁26と、化粧仕上げされた外壁27とで内外二重に形成するので、設置対象の室内とにおける外観上の調和と、換気構造との調和を図ることができる。
【0042】
さらに本発明のサニタリーユニットによれば、同ユニットを任意の室内スペースに違和感のない状態で設置でき、したがって、新規に居住スペースを構築する場合はもちろん、既存の住宅にサニタリーユニットを追加するなどの、リフォーム用途にも支障なく適用できる。また、断熱、防音、結露防止など水回り設備に不可欠な機能を完備した、汎用性に優れた組立式のサニタリーユニットが得られる。
【0043】
ユニット躯体1の上部に機器室2を設けて、その内部に配置した換気機器でユニット躯体1の内部で発生する水蒸気の屋外への排出や、ユニット躯体1の内の空気の換気などを行なうようにするので、造作壁で専用の水回り室を区画する必要もなく、室内に設置するのに好適な組立式のサニタリーユニットが得られる。
【0044】
サニタリーユニットを設置する室内の天井高さが十分に大きい場合には、機器室2の上面をロフトとして利用することができる。その場合には、ユニット躯体1の内室6の周囲壁にはしごを据付けて、機器室2の上面へ上り下りできるようにするとよく、必要があれば機器室2の周囲に転落防止用の防護柵を付加設置して、ロフトとして使用するときの安全性を向上することができる。
【0045】
上記の実施例では、内室6に浴槽51、便器52、洗濯機パン53と、洗面台54を設置するようにしたが、その必要はなく、内室6には少なくとも浴槽51を含む水回り設備が配置できるものであればよい。例えば、上記の実施例における外室7に隣接して、第2の外室を設けて、そこに洗面台54を設置することができる。さらに、外室7に隣接して冷蔵庫の設置スペースを設けることができる。外室7はクローゼット等として多目的に使用することができる。
【0046】
上記の実施例では、内壁26と外壁27のそれぞれを、壁パネル28・29と緩衝材30・31とで構成したがその必要はなく、1個の緩衝材の内外面に壁パネル28・29を固定して、内壁26と外壁27を一体に形成することができる。また、内壁26と、緩衝材と、外壁27を順に(あるいは逆順に)支持柱15・16に組み付けて、壁体8を構築することができる。壁パネル28・29は複合プラスチック材や、木質パネルで構成することができる。
【符号の説明】
【0047】
1 ユニット躯体
2 機器室
3 躯体フレーム
4 天井パネル
5 床パネル
6 内い室
7 外室
8 壁体
13 床フレーム
14 天井フレーム
15 支持柱
16 支持柱
26 内室
27 外室
28 内室の壁パネル
29 外室の壁パネル
30 内室の緩衝材
31 外室の緩衝材
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽を含む複数の水回り設備が設けてある組立式のサニタリーユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のサニタリーユニットとして、シャワー設備と、トイレ設備と、洗面設備を1個のユニットとして構成することが広く行なわれている(特許文献1)。そこでは、床パネル、壁パネル、天井パネルなどの外郭構造体を予め成型しておき、これらのユニットパーツと、浴槽、便器、洗面台などを現場に搬入して組み立てることができる。この種のサニタリーユニットは、床や壁面にタイルを貼る従来工法に比べて短時間で施工が可能なうえ、階下への水漏れのリスクが少なく、設備配管や配線を気にする必要もない。そのため集合住宅、ホテル、戸建住宅、アパート、病院など多様な建築物に広く採用されている。因みに、サニタリーユニットは、室内との調和を図る必要上、あるいは浴槽で発生する水蒸気を屋外へ排出する必要上、剥きだしで設置することはできない。そのため従来の施工形態では、殆どの場合、建物躯体と一体に形成した造作壁で専用の水回り室を区画して、その内部にサニタリーユニットを設置していた。
【0003】
本発明に関して、水回り室を区画するための造作壁を省略して、バスユニットを室内に設置することは、特許文献2に公知である。そこでは、室内の隅壁部分にバスユニットを配置し、室内に露出するバスユニットの外壁面のうち、出入口を除く壁面に沿ってキッチンユニットと、家電品ユニットと、洗面台ユニットと、収納ユニットとを配置して、バスユニットの外面を各ユニットで覆い隠している。なお、バスユニットの内部には、浴槽と、便器と、洗濯機が配置してある。
【0004】
本発明では、サニタリーユニットの天井パネルの上面に、換気扇や排気ダクトを収容する機器室を設けるが、このように水周りユニットの上部スペースを利用して、各種の機器類を配置することは特許文献3に公知である。そこでは、防水パンと、複数の壁パネルと、天井パネルと、浴槽などでバスユニットを構成し、天井パネルの上面に配置した架台に、給湯ユニット、トランスユニット、電源ボックスなどの機器を設置している。架台は四角枠状のフレームと、フレームの四隅を支持する脚枠とで構成してある。架台に作用する荷重は壁パネルで支持している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−178653号公報(段落番号0012、図1)
【特許文献2】実用新案登録第2586539号公報(段落番号0008、図1)
【特許文献3】特開平08−013821号公報(段落番号0005、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、従来の施工形態においては、造作壁で囲まれる専用の水回り室内を設けて、その内部にサニタリーユニットやバスユニットなどを設置している。そのため、水回り室を区画する造作壁の分だけ室内スペースや廊下スペースなどが狭くなるのを避けられない。しかも、造作壁を構築するのに資材と労力とが不可欠であり、その分だけ建物の構築コストが増加するのを避けられない。
【0007】
特許文献2のバスユニットの施工形態によれば、室内に露出するバスユニットの外壁面をキッチンユニットや家電品ユニットなどで覆うので、造作壁を省略できる。しかし、例えば既存の室内にバスユニットを単独で付加設置するような場合には、キッチンユニットや家電品ユニットなどは不用であるため、バスユニットの外面が露出するのを避けられない。また、バスユニットと室内を隔てるのは、プラスチック成形された壁パネルや天井パネルだけであるため、断熱、防音、結露防止などの各機能などが欠落することになる。さらに、バスユニットで発生した水蒸気を屋外へ排出し、あるいはバスユニット内の空気を換気するには、室外に通じるダクトを設ける以外になく、必然的に換気装置やダクトが室内に露出するのを避けられない。こうした不具合を解消するには、造作壁に相当する壁でバスユニットの外面を囲むことになる。
【0008】
上記のように、特許文献2のバスユニットは、室内の隅壁部分にバスユニットを配置することと、キッチンユニットや家電品ユニットなどの生活設備をバスユニットの周囲に設置する場合に限って有効な施工形態でしかない。そのため、部屋の間取りが決まっている既存の住宅にバスユニットを追加し、あるいは上階部分の室内にバスユニットを新設するなどのリフォームを行なう用途などには適用できず汎用性に欠ける。
【0009】
特許文献3のバスユニットによれば、バスユニットの天井パネルの上面に、給湯ユニットやトランスユニットなどの機器を配置して、天井パネルの上面のデッドスペースを有効に利用できる。しかし、先の機器を天井パネルの上面に配置した架台上に設置するので、デッドスペースの有効利用範囲が架台の形成範囲に限られ、空間利用の仕方に無駄がある。架台の大きさをバスユニットと同じ大きさにすると、先のデッドスペースをさらに有効に利用できるが、その場合には、架台を支持する壁パネルの構造強度を増強する必要があり、バスユニットが大型化するのを避けられない。
【0010】
本発明の目的は、室内の任意スペースに設置でき、しかも設置対象の室内との外観上、あるいは換気構造の調和を図ることができ、したがって、専用の水回り室を区画する造作壁を省略して室内スペースを拡大し、あるいは建物の構築コストを削減できる組立式のサニタリーユニットを提供することにある。本発明の目的は、サニタリーユニットを任意の室内スペースに違和感のない状態で設置でき、したがって、新規に居住スペースを構築する場合はもちろん、既存の住宅にサニタリーユニットを追加するなどの、リフォーム用途にも支障なく適用でき、さらに断熱、防音、結露防止など水回り設備に不可欠な機能を備えている、汎用性に優れた組立式のサニタリーユニットを提供することにある。本発明の目的は、天井パネルの上面のデッドスペースを有効に利用して、サニタリーユニットで発生する水蒸気の屋外への排出や、サニタリーユニット内の空気の換気を好適に行なうことができ、したがって室内に設置するのに好適な組立式のサニタリーユニットを提供することにある。本発明の目的は、天井パネルの上面のデッドスペースを、ロフトとして有効利用することができる組立式のサニタリーユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明のサニタリーユニットは、躯体フレーム3と、躯体フレーム3の上下面を覆う天井パネル4および床パネル5と、躯体フレーム3の周囲を覆う壁体8とを含んで構成される立方体状のユニット躯体1を備えている。ユニット躯体1には、少なくとも浴槽51を含む水回り設備を収容して外部から出入りできる内室6が設けてある。壁体8を、防水機能を備えた内壁26と、化粧仕上げされた外壁27とで内外二重に形成する。
【0012】
ユニット躯体1に、内壁26と、ユニット躯体1の内方へ向かって凹設されて外向きに開口する外室27とを設ける。内壁26および外室27に、浴槽51を含む複数の水回り設備が収容する。
【0013】
壁体8の内壁26と外壁27との間に、断熱、防音、結露防止の少なくともいずれかひとつの機能を発揮する緩衝材30・31を配置する。
【0014】
内壁26および外壁27のそれぞれを、金属板材製の壁パネル28・29と、壁パネル28・29の片面に固定される緩衝材30・31とで構成する。内壁26と外壁27とは、それぞれの緩衝材30・31の間に、空気層が介在する状態で内外に対向配置する。
【0015】
ユニット躯体1の上方に、天井パネル4を底面とする機器室2を密閉状に区画する。機器室2の内部に、換気扇74・75と、換気扇74・75から室外へ向かって導出される換気ダクト76・77と、複数の照明器具78と電気配線とを配置する。
【0016】
機器室2は、下フレーム61と、上フレーム62と、上フレーム62の周囲外面を覆う周壁パネル64と、上フレーム62の上面を覆うロフトパネル63とで構成する。
【発明の効果】
【0017】
本発明においては、躯体フレーム3の周囲を覆う壁体8を、防水機能を備えた内壁26と、室内と同様に化粧仕上げされた外壁27とで内外二重に形成するので、サニタリーユニットを室内の任意スペースに違和感のない状態で設置できる。詳しくは、従来のこの種のユニットと同様の防水機能を発揮しながら、サニタリーユニットの室内における外観を、室内のひとつの区室や壁と同様の印象にすることができる。したがって、本発明のサニタリーユニットによれば、専用の水回り室を区画する造作壁を構築する必要もなく室内に設置することができ、造作壁を省略できる分だけ室内スペースを拡大し、あるいは建物の構築コストを削減できる。また、本発明のサニタリーユニットは、各構成部材を順に組み立てることにより構築できるので、新規に居住スペースを構築する場合はもちろんのこと、既存の住宅にサニタリーユニットを追加するなどの、リフォーム用途にも支障なく適用することができ、全体として汎用性に優れた組立式のサニタリーユニットが得られる。とくに、本発明のサニタリーユニットは、単身者用の集合住宅の室内に設置するのに好適である。
【0018】
ユニット躯体1に、内壁26と外室27とを設け、これら両室に浴槽51を含む複数の水回り設備を収容すると、生活に必要な複数の水回り設備をサニタリーユニットに集約配置して、スペースの無駄を省きながら給排水構造を簡素化できる。また、水回り設備に関するユーザーの作業動線を単純化し、あるいは近距離化して使い勝手を向上できる。外室27を外向きに開口する状態でユニット躯体1の内方へ向かって凹設するので、外室27に配置した水回り設備や機器類を、サニタリーユニットの外面側から直接使用することができ、この点でも室内スペースを無駄なく有効に活用できる利点がある。
【0019】
内壁26と外壁27との間に断熱、防音、結露防止の少なくともいずれかひとつの機能を発揮する緩衝材30・31を配置すると、内室6の熱や湿気が室内へ漏れ出し、あるいは内室6で発生した音が室内へ漏洩するのを確実に防止できる。したがって断熱、防音、結露防止などの緩衝機能を向上して、室内の任意スペースに直接設置するのに好適なサニタリーユニットが得られる。
【0020】
金属板材製の壁パネル28・29と、その片面に固定される緩衝材30・31とで内壁26および外壁27を構成し、これら両者を26・27を、緩衝材30・31の間に空気層が介在する状態で内外に対向配置すると、緩衝材30・31の緩衝機能に加えて、空気層による防音機能、および断熱機能を発揮できる。したがって、サニタリーユニットの緩衝機能をさらに向上して、造作壁で形成した専用の水回り室に例えばバスユニットを収容するのと同等の緩衝機能を発揮することができる。
【0021】
ユニット躯体1の上方に機器室2を区画し、その内部に換気扇74・75、換気ダクト76・77、および照明器具78などを配置すると、天井パネル4の上面のデッドスペースを有効に利用して、サニタリーユニットで発生する水蒸気の屋外への排出や、サニタリーユニット内の空気の換気を好適に行なうことができる。このように、換気扇74・75、換気ダクト76・77などの機器を機器室2に収容すると、換気装置や換気ダクトなどの機器が室内に露出するのを防止して、サニタリーユニットによって室内の印象が損なわれるのを防止できる。
【0022】
下フレーム61と、上フレーム62と、周壁パネル64と、ロフトパネル63などで機器室2を構成すると、上下のフレーム61・62が強度を主に負担する構造体として機能して、構造強度に優れた機器室2を構成できる。このように機器室2を堅牢に構成すると、機器室2の上側空間をロフトとして利用することができ、室内の空間をさらに効果的に利用できる。その場合のロフトパネル63は、ロフトの床面として機能する。室内の天井高さにもよるが、ロフトは例えば不要な荷物の収納スペースとして、あるいは寝具等の設置スペースとして利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】サニタリーユニットの横断平面図である。
【図2】サニタリーユニットの斜視図である。
【図3】サニタリーユニットの正面図である。
【図4】躯体フレームおよび機器室のフレーム構造を示す分解斜視図である。
【図5】図1におけるB部の拡大断面図である。
【図6】図1におけるA部の拡大断面図である。
【図7】図1におけるC部の拡大断面図である。
【図8】サニタリーユニットの給排水管構造を示す概略平面図である。
【図9】図6におけるD−D線断面図である。
【図10】図3におけるE−E線断面図である。
【図11】図10におけるF−F線断面図である。
【図12】図10のG−G線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1ないし図12は本発明に係るサニタリーユニットの実施例を示す。図2および図3においてサニタリーユニットは、立方体状のユニット躯体1と、ユニット躯体1の上部に配置される機器室2とを備えている。ユニット躯体1は、躯体フレーム3と、躯体フレーム3の上下面を覆う天井パネル4および床パネル5と、躯体フレーム3の周囲を覆い、かつユニット躯体1の内部を内室6と外室7に区分する壁体8と、内室6の出入口9を開閉するドア10などで構成する。外室7は、ユニット躯体1の内部へ向かって凹設されて、ユニット躯体1の周面で外向きに開口している。
【0025】
躯体フレーム3は、それぞれ中空枠体を角枠状に組んで構成される床フレーム13および天井フレーム14と、下端が床フレーム13に固定され、上端で天井フレーム14を固定支持する多数個の支持柱15・16とで構成する。図3および図4に示すように、床フレーム13の下面側には高さ調整用の調整ボルト13aの一群が設けてあり、これらの調整ボルト13aを調整することにより、床フレーム13をコンクリートスラブ、または基礎に対して水平に設置することができる。床フレーム13は、サニタリーユニットの荷重や水回り設備、あるいは後述する換気機器等の荷重などに耐えられるように、天井フレーム14に比べて頑丈に形成してある。
【0026】
図5に示すように、支持柱15・16は鋼板を素材とするチャンネル材状の枠体からなり、ユニット躯体1の隅部と辺部に配置してある。一方の支持柱15は、断面が長方形状に形成され、その片方の長辺部に壁体8を差し込み連結する連結口17が開口され、連結口17に連続して斜めの抜止壁18が形成してある。連結口17を間に挟む枠外面には、壁体8を受け止め支持する受壁19が面一状に形成してある。この支持柱15は、図6に示すように隣接する壁体8を同一平面内で接続する場合や、図5および図7に示すようにユニット躯体1の隅部に臨む壁体8を接続する場合に使用される。
【0027】
他方の支持柱16は異形断面状に形成してあり、その内隅部分に壁体8を差し込み連結する連結口21が開口され、連結口21に連続して斜めの抜止壁22が形成してある。連結口21を間に挟む枠外面には、壁体8を受け止め支持する受壁23が直交状に形成してある。この支持柱15は、図5に示すようにユニット躯体1の隅部で直交する壁体8を接続する場合に使用される。
【0028】
壁体8は、隣接する支持柱15・16の間に装着される内壁26と外壁27とで内外二重に構成する。内壁26と外壁27は、基本的に鋼板製の壁パネル28・29と、壁パネル28・29の片面に固定される緩衝材30・31とで同じ構造に構成され、全体として縦長パネル状に形成してある。しかし、内壁26が防水仕上げされるのに対し、外壁27は、室内の壁あるいは床や天井の化粧仕上げに適合するように化粧仕上げしてある点が異なる。なお、内室6と外室7を区分する壁体8は、内壁26を内外に配置して二重に構成してある。
【0029】
具体的には、内壁26の壁パネル28は、表面が防水塗装されたステンレス鋼板で形成して防水機能が強化してある。また、外壁27は、メッキ鋼板の表面に傷付きにくい塗装を施して、室内に違和感なく設置できるようにしてある。壁パネル28・29の両側には、支持柱15・16の連結口17・21に差し込み連結される断面涙滴状の掛止壁32・33が内向きに折り曲げてある。掛止壁32・33には、各支持柱15・16の抜止壁18・22で受け止められる斜壁34・35が形成してある。
【0030】
緩衝材30・31は、断熱、防音、結露防止の少なくともいずれかひとつの機能を発揮できればよく、石膏ボードに代表される断熱ボード、市販の繊維質断熱マット、市販の発泡樹脂ボードなどを適用できる。必要に応じて、緩衝材30・31は2種の緩衝材を組み合わせて構成することができる。この実施例においては、緩衝材30・31として石膏ボードを使用して、断熱、防音、結露防止の各機能を同時に発揮できるようにした。
【0031】
支持柱15・16に掛止装着した内壁26、および外壁27は、モールディング(眠り目地)38で分離不能に固定される。モールディング38は、軟質プラスチック材を素材とする押出成形品からなり、帯状のベース39の片面に抜止めリブ40を一体に備えている。抜止めリブ40の対向面には、抜止め片が鋸刃状に形成してある。
【0032】
内壁26および外壁27は、それぞれの緩衝材30・31が内外に対向し、しかも両緩衝材30・31の間に空気層が介在する状態で、隣接する支持柱15・16に掛止装着する。詳しくは、図6に示すように隣接する内壁26の掛止壁32を支持柱15の連結口17に掛止し、隣接する掛止壁32の間にモールディング38を上下方向に連続する状態で差し込んで、斜壁34を抜止壁18に密着させる。この状態では、連結口17の開口部分に向かってハ字状にすぼまる抜止壁18で斜壁34が受け止められるので、内壁26が支持柱15から分離することはない。同様にして、隣接する外壁27の掛止壁33を支持柱16の連結口17に掛止し、隣接する掛止壁33の間にモールディング38を上下方向に連続する状態で差し込んで、斜壁35を抜止壁18に密着させる。
【0033】
図5に示すように、ユニット躯体1の外面の出隅部分においては、コーナーに臨む外壁27と共に隅パネル43を支持柱15の連結口17に掛止し、外壁27と隅パネル43との間にモールディング38を上下方向に連続する状態で差し込んで、外壁27および隅パネル43を同時に固定する。隅パネル43は、外壁27と同じ素材で形成してあり、その両側に支持柱15の連結口17に差し込み連結される断面涙滴状の掛止壁44が内向きに折り曲げてある。掛止壁44には、抜止壁18で受け止められる斜壁45が形成してあり、隣接する外壁27と同様に支持柱15に掛止連結されて、モールディング38で分離不能に固定できる。
【0034】
外室7の開口部分や出入口9の開口部分においても、図7に示すようにして、端パネル47が隅パネル43と同様にして内外の支持柱15に掛止連結されて、モールディング38で分離不能に固定してある。端パネル47は外壁27と同じ素材で形成してあり、その両側には、支持柱15の連結口17に差し込み連結される断面涙滴状の掛止壁48と、斜壁49とが内向きに折り曲げ形成してある。
【0035】
内室6および外室7の各内隅部分においては、図5に示すように、直交状に隣接する内壁26の掛止壁32を支持柱16の連結口21に掛止し、隣接する掛止壁32の間にモールディング38を上下方向に連続する状態で差し込んで、斜壁34を抜止壁22に密着させる。内隅部分に装着されるモールディング38は、支持柱15で使用されるモールディング38に比べて、抜止めリブ40の長さが短く設定してある。以上のように、全ての壁体8を支持柱15・16に装着したのち、ドア10を出入口9に装着する。床パネル5と壁体8との隅部分などには、シリコンコーキングを施し、あるいはパッキングでシールして隙間が密封される。
【0036】
図1に示すように内室6には、浴槽51、便器52、洗濯機パン53と、洗面台54が収容してある。また、外室7には調理台が設けられて、その上面の一側にシンク55が、他側にIH調理器(調理器)56が配置してある。これらの機器配置に関連する給水管58、および排水管59は、例えば図8に示すように床パネル5の下面側に集約配置してある。
【0037】
機器室2の上面をロフトとして利用するために、機器室2は天井フレーム14の上面に固定される下フレーム61と、下フレーム61で支持される上フレーム62(図4参照)と、上フレーム62の上面を塞ぐロフトパネル63と、両フレーム61・62の周側面を覆う周壁パネル64などで構成する。下フレーム61は、チャンネル材で組まれる四角枠状のベース65と、ベース65の四隅に立設される位置決め枠66とで構成する。上フレーム62は、チャンネル材で組まれる四角枠状のベース67と、ベース67の下面周縁の8箇所に固定される締結枠68と、締結枠68の配置個所に加えて、隣接する締結枠68の間や、ベース67の中間枠の下面などに固定される一群のボルト69とで構成する。
【0038】
図9に示すようにボルト69は、ベース67の下面の受座に固定したナット70にねじ込んである。したがって、ボルト69のねじ込み量を調整することにより、上フレーム62を下フレーム61を介して、ユニット躯体1に対して水平に設置することができる。また、上フレーム62の締結枠68を下フレーム61に対して締結し、さらに位置決め枠66を上フレーム62の四隅部に締結することにより、両フレーム61・62を分離不能に固定できる。このように、多数個の締結枠68とボルト69とで上フレーム62のベース67を支持することにより、機器室2の構造強度を向上して、その上面をロフトとして利用することができる。また、換気扇74を運転するときに、機器室2が振動するのを防止して静音化できる。なお、天井パネル4は、下フレーム61に上面側から掛止装着してある。
【0039】
上記のように、下フレーム61と上フレーム62を組み付けた後、周壁パネル64を両フレーム61・62の周囲に装着し、さらに、ロフトパネル63を周壁パネル64の内面に沿いながら、上フレーム62の上面に載置して機器室2を密閉状に区画する。周壁パネル64は、外壁27の壁パネル29と同様にメッキ鋼板の表面に傷付きにくい塗装を施して形成してある。ロフトパネル63は、外壁27と同様に壁パネル71と、壁パネル71の片面に固定される緩衝材72とで構成してある。なお、機器室2においても、シリコンコーキングを施し、あるいはパッキングでシールして、必要個所の隙間が密封される。
【0040】
図10に示すように、機器室2の内部には、2個の換気扇74・75と、換気扇74・75から室外へ向かって導出される換気ダクト76・77と、内室6および外室7を照明する複数の照明器具78と、電気配線とが配置してある。一方の換気扇74は、内室6の浴槽51の真上に配置され、他方の換気扇75は外室7のIH調理器56の真上に配置してある。また、内室6における照明器具78は、浴槽51および洗面台54の真上と、便器52と洗濯機パン53の間の真上の合計3個所に配置してある。外室7における照明器具78は、シンク55とIH調理器との間の真上に配置してある。
【0041】
以上のように構成した組立式のサニタリーユニットによれば、専用の水回り室を区画する造作壁を設ける必要もなく、室内の任意スペースにサニタリーユニットを設置できるので、造作壁を省略する分だけ室内スペースを拡大でき、さらに、建物の構築コストを削減できる。また、壁体8を防水機能を備えた内壁26と、化粧仕上げされた外壁27とで内外二重に形成するので、設置対象の室内とにおける外観上の調和と、換気構造との調和を図ることができる。
【0042】
さらに本発明のサニタリーユニットによれば、同ユニットを任意の室内スペースに違和感のない状態で設置でき、したがって、新規に居住スペースを構築する場合はもちろん、既存の住宅にサニタリーユニットを追加するなどの、リフォーム用途にも支障なく適用できる。また、断熱、防音、結露防止など水回り設備に不可欠な機能を完備した、汎用性に優れた組立式のサニタリーユニットが得られる。
【0043】
ユニット躯体1の上部に機器室2を設けて、その内部に配置した換気機器でユニット躯体1の内部で発生する水蒸気の屋外への排出や、ユニット躯体1の内の空気の換気などを行なうようにするので、造作壁で専用の水回り室を区画する必要もなく、室内に設置するのに好適な組立式のサニタリーユニットが得られる。
【0044】
サニタリーユニットを設置する室内の天井高さが十分に大きい場合には、機器室2の上面をロフトとして利用することができる。その場合には、ユニット躯体1の内室6の周囲壁にはしごを据付けて、機器室2の上面へ上り下りできるようにするとよく、必要があれば機器室2の周囲に転落防止用の防護柵を付加設置して、ロフトとして使用するときの安全性を向上することができる。
【0045】
上記の実施例では、内室6に浴槽51、便器52、洗濯機パン53と、洗面台54を設置するようにしたが、その必要はなく、内室6には少なくとも浴槽51を含む水回り設備が配置できるものであればよい。例えば、上記の実施例における外室7に隣接して、第2の外室を設けて、そこに洗面台54を設置することができる。さらに、外室7に隣接して冷蔵庫の設置スペースを設けることができる。外室7はクローゼット等として多目的に使用することができる。
【0046】
上記の実施例では、内壁26と外壁27のそれぞれを、壁パネル28・29と緩衝材30・31とで構成したがその必要はなく、1個の緩衝材の内外面に壁パネル28・29を固定して、内壁26と外壁27を一体に形成することができる。また、内壁26と、緩衝材と、外壁27を順に(あるいは逆順に)支持柱15・16に組み付けて、壁体8を構築することができる。壁パネル28・29は複合プラスチック材や、木質パネルで構成することができる。
【符号の説明】
【0047】
1 ユニット躯体
2 機器室
3 躯体フレーム
4 天井パネル
5 床パネル
6 内い室
7 外室
8 壁体
13 床フレーム
14 天井フレーム
15 支持柱
16 支持柱
26 内室
27 外室
28 内室の壁パネル
29 外室の壁パネル
30 内室の緩衝材
31 外室の緩衝材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
躯体フレーム(3)と、躯体フレーム(3)の上下面を覆う天井パネル(4)および床パネル(5)と、躯体フレーム(3)の周囲を覆う壁体(8)とを含んで構成される立方体状のユニット躯体(1)を備えており、
前記ユニット躯体(1)には、少なくとも浴槽(51)を含む水回り設備を収容して、外部から出入りできる内室(6)が設けられており、
前記壁体(8)が、防水機能を備えた内壁(26)と、化粧仕上げされた外壁(27)とで内外二重に形成してあることを特徴とする組立式のサニタリーユニット。
【請求項2】
前記ユニット躯体(1)に、前記内壁(26)と、ユニット躯体(1)の内方へ向かって凹設されて外向きに開口する外室(27)とが設けられており、
前記内壁(26)および外室(27)に、浴槽(51)を含む複数の水回り設備が収容してある請求項1に記載の組立式のサニタリーユニット。
【請求項3】
前記壁体(8)の内壁(26)と外壁(27)との間に、断熱、防音、結露防止の少なくともいずれかひとつの機能を発揮する緩衝材(30・31)が配置してある請求項2に記載の組立式のサニタリーユニット。
【請求項4】
前記内壁(26)および外壁(27)のそれぞれが、金属板材製の壁パネル(28・29)と、壁パネル(28・29)の片面に固定される緩衝材(30・31)とで構成されており、
前記内壁(26)と前記外壁(27)とが、それぞれの緩衝材(30・31)の間に、空気層が介在する状態で内外に対向配置してある請求項2または3に記載の組立式のサニタリーユニット。
【請求項5】
前記ユニット躯体(1)の上方に、天井パネル(4)を底面とする機器室(2)が密閉状に区画されており、
機器室(2)の内部に、換気扇(74・75)と、換気扇(74・75)から室外へ向かって導出される換気ダクト(76・77)と、複数の照明器具(78)と電気配線とが配置してある請求項2から4のいずれかに記載の組立式のサニタリーユニット。
【請求項6】
機器室(2)が、下フレーム(61)と、上フレーム(62)と、上フレーム(62)の周囲外面を覆う周壁パネル(64)と、上フレーム(62)の上面を覆うロフトパネル(63)とで構成してある請求項5に記載の組立式のサニタリーユニット。
【請求項1】
躯体フレーム(3)と、躯体フレーム(3)の上下面を覆う天井パネル(4)および床パネル(5)と、躯体フレーム(3)の周囲を覆う壁体(8)とを含んで構成される立方体状のユニット躯体(1)を備えており、
前記ユニット躯体(1)には、少なくとも浴槽(51)を含む水回り設備を収容して、外部から出入りできる内室(6)が設けられており、
前記壁体(8)が、防水機能を備えた内壁(26)と、化粧仕上げされた外壁(27)とで内外二重に形成してあることを特徴とする組立式のサニタリーユニット。
【請求項2】
前記ユニット躯体(1)に、前記内壁(26)と、ユニット躯体(1)の内方へ向かって凹設されて外向きに開口する外室(27)とが設けられており、
前記内壁(26)および外室(27)に、浴槽(51)を含む複数の水回り設備が収容してある請求項1に記載の組立式のサニタリーユニット。
【請求項3】
前記壁体(8)の内壁(26)と外壁(27)との間に、断熱、防音、結露防止の少なくともいずれかひとつの機能を発揮する緩衝材(30・31)が配置してある請求項2に記載の組立式のサニタリーユニット。
【請求項4】
前記内壁(26)および外壁(27)のそれぞれが、金属板材製の壁パネル(28・29)と、壁パネル(28・29)の片面に固定される緩衝材(30・31)とで構成されており、
前記内壁(26)と前記外壁(27)とが、それぞれの緩衝材(30・31)の間に、空気層が介在する状態で内外に対向配置してある請求項2または3に記載の組立式のサニタリーユニット。
【請求項5】
前記ユニット躯体(1)の上方に、天井パネル(4)を底面とする機器室(2)が密閉状に区画されており、
機器室(2)の内部に、換気扇(74・75)と、換気扇(74・75)から室外へ向かって導出される換気ダクト(76・77)と、複数の照明器具(78)と電気配線とが配置してある請求項2から4のいずれかに記載の組立式のサニタリーユニット。
【請求項6】
機器室(2)が、下フレーム(61)と、上フレーム(62)と、上フレーム(62)の周囲外面を覆う周壁パネル(64)と、上フレーム(62)の上面を覆うロフトパネル(63)とで構成してある請求項5に記載の組立式のサニタリーユニット。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−242380(P2010−242380A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−92438(P2009−92438)
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【出願人】(000156086)株式会社和光製作所 (10)
【出願人】(509097943)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【出願人】(000156086)株式会社和光製作所 (10)
【出願人】(509097943)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]