説明

組立式棚

【課題】本発明は、組立式の陳列棚に関するものであって、より詳しくは様々な品物を陳列し得るように、複数の棚を積み重ねて支柱に簡単かつ容易に組立てることができる組立式棚に関する。
【解決手段】本発明による組立式棚は、上部が開放された長方体形状からなる棚板と、棚板の対向する両側面の隅付近に組立てられる三角形状の貫通孔を有する組立部材と、中央に支柱孔と、内側壁の両方にガイドリブと、内側面に結合突起とからなる固定部材と、固定部材が外方に嵌められることによりガイドリブと結合されて固定部材の移動を案内する案内溝が両側に設けられ、一側面に固定部材の結合突起に嵌合される結合溝が設けられた支柱と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立式の陳列棚に関するものであって、より詳しくは、様々な商品を陳列し得るように、複数の棚を積み重ねて支柱に簡単かつ容易に組立てることができる組立式の陳列棚に関する。
【背景技術】
【0002】
図1に示されたように、従来の組立式棚は、上部が開放された長方体形状からなる複数の棚板100の互いに対向する両側面の隅付近に円筒状の組立部材200がそれぞれ溶接により取り付けられ、円筒状支柱400が前記複数の棚板100に組立てられて支持される。そこで、前記円筒状支柱400には固定部材300が一定の間隔をおいて挿着され、前記円筒状支柱400に嵌合された固定部材300が前記棚板100の四隅に備えられた円筒状の組立部材200に挿入されることによって組立てられた。
【0003】
前記円筒状支柱400には、一定高さで位置を固定せしめるための位置固定溝が設けられている。且つ、前記固定部材300は、円筒状の支柱400に嵌合され得るように中央に貫通孔と、突部とを備えていると共に、外方の上側は狭く、下側は広い円筒状を成している。
【0004】
前記組立式棚において、四つの円筒状支柱400の同様な位置にそれぞれ固定部材300を挿入し、円筒状支柱400の位置固定溝に固定部材300の突部が挿着できるようにそれぞれ固定させる。そして、前記棚板100の四隅部に溶接により取り付けられた円筒状の組立部材200のそれぞれに前記円筒状支柱400を挿入すると、棚板の円筒状組立部材200に円筒状支柱400に嵌合されている固定部材300が挿入されかつ支持されることによって前記棚板100が円筒状支柱400に組立てられることになる。
【0005】
そのような状態で、それぞれの円筒状支柱400に固定部材300を再び嵌め込み、組立てられた棚板100から一定の高さを保持するように組立てた後、前記棚板100の隅部に備えられた円筒状組立部材200に円筒状支柱400を挿入させると、固定部材300が棚板100の組立部材200に嵌合されかつ固定されることになる。
【0006】
前述したように、円筒状支柱400の一定位置に円筒状固定部材300を組み合わせてから、棚板100の組立部材200に挿入して設け得る。このことから、棚板を二段、三段又は多段に設けることが可能となる。
【0007】
かかる従来の組立式棚は、棚の四隅部に組立部材を必ず溶接により取り付け、且つ、固定部材は弾性を持つゴム又は合成樹脂からなされるべきであったため、棚の組立部材が磨耗されると、棚板を固定させにくくなるという問題点が生じる。また、固定部材がゴムや合成樹脂からなるため、磨耗し易くなり、もって円筒状支柱に固定部材を組み合わせづらかった。さらに、支柱と固定部材と組立部材とが全て円筒形状から成されているため、組立後にも、支柱が回転してしまって固定部材が磨耗され得る虞があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、かかる従来技術等に鑑みてなされたものであり、その目的は、支柱に棚板を簡単に組立てることができる組立式棚を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、支柱に組立てられる固定部材が磨耗されないように金属又は合成樹脂から形成することによって、半永久に使用することができる組立式棚を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、棚の組立部材を容易に交換し得る組立式棚を提供することにある。
【0011】
さらに、本発明の他の目的は、支柱に二段、三段又は多段に棚板を積み重ねて組み立てる際、簡単かつ容易に、組立や分解が可能な組立式棚を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記のような目的等を達成するために、本発明の、組立式棚は、上部が開放された長方体形状からなる棚板と、棚板の互いに対向する両側面の隅付近に取り付けられ、該内側には三角形状の貫通孔を有する組立部材と、中央に支柱孔が設けられ、内側壁の両側にガイドリブが設けられ、内側面に結合突起が設けられて、組立部材の貫通孔に嵌合される固定部材と、固定部材が外方に嵌合されることによりガイドリブと結合され、固定部材の移動を案内する案内溝が両側に形成され、一側面に固定部材の結合突起と結合される結合溝が設けられた支柱と、からなることを特徴とする。
【0013】
好ましくは、組立部材の貫通孔は、上側は狭く、且つ、下側は広い三角形状からなり、且つ、組立部材の両側には結合部がそれぞれ一体に形成され、結合部の上端と下端とにそれぞれ内方へ折り曲げられて成される固定リブが備えられる。さらに、固定部材は、該断面がコ字形状からなるが、該外側は貫通孔に対応し得るべく上側は狭く、下側は広く形成されている。
【発明の効果】
【0014】
前述したように、本発明の、組立式棚によれば、棚の隅部に組立部材を簡単かつ容易に取り付けることができる共に、交換も可能となる。また、支柱に組立てられる固定部材を金属又は合成樹脂から製作することによって、半永久に使用することができる。さらに、前記固定部材を支柱に組み立てる際、一定の間隔を有するようにすることによって、棚板の組立時、順次に二段、三段又は多段に積み重ねて組立てたり、又は容易に分解することができるという効果をも奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下では、本発明の好ましい実施例が示された添付図面に基づいて、より詳しく説明する。しかしながら、本発明は、様々な形態に変型実施し得るものであって、後述する実施形態に限られるものではない。また、本発明における図面中、同一部分については同一符号を付して説明する。
【0016】
図2は、本発明による組立式棚が組み立てられた斜視図、図3は、本発明による組立式棚の要部分解斜視図である。そして、図4は、本発明による組立式棚の結合部分を示した斜視図、図5は、本発明による組立式棚の結合部分を示した平面図である。
【0017】
図2ないし図5を参照して、本発明の実施形態を説明すると、本発明の組立式棚は、上部が開放された長方体形状からなる棚板10を含む。
【0018】
棚板10の互いに対向する両側面の隅付近に取り付けられる組立部材20は、該内側に、上側は狭く、下側は広い三角形状の貫通孔21を備え、且つ、両側に結合部22がそれぞれ一体に形成される。結合部22の上端と下端とには内側の方へ折り曲げられて成される固定リブ23がそれぞれ備えられている。結合部22の固定リブ23は、前記棚板10の隅部に形成の上下側横支持フレーム11に組み合わされる。
【0019】
前記組立部材20の貫通孔21に嵌合される固定部材30は、該断面がコ字形状からなり、該外側は、貫通孔21に対応し得るべく上側は狭く、下側は広い形状から成され、且つ、内側面には、支柱40の結合溝42に結合できる結合突起31が設けられている。また、図3の図面上、固定部材30の後方へ開放されるように支柱孔32が設けられ、内側壁の両側にはガイドリブ33が備えられている。
【0020】
前記固定部材30の支柱孔32に嵌合される支柱40には、ガイドリブと結合され、固定部材の移動を案内するべく両側に案内溝41が設けられ、一側面には固定部材30の結合突起31が挿入され得る結合溝42が備えられている。
【0021】
前記組立部材20は、金属又は合成樹脂から製作でき、棚板10に取り付ける際には、結合部22の固定リブ23が曲げられて棚板10の横支持フレーム11に取り付けられる。
【0022】
また、前記組立部材20の結合部22は、曲げ加工による結合によって棚板10の横支持フレーム11に結合することも可能である。さらに、フック結合によっても取り付けることができ、且つ、溶接を介した結合によっても取り付け得る。
【0023】
前記固定部材30は、金属又は合成樹脂材質から成され、該断面がコ字形状からなり、該外側は、上側は狭く、下側は広く形成されている。固定部材30の内側に備わる支柱孔32と、内側壁の両側に形成のガイドリブ33とにより支柱40が支柱孔32に嵌合されることになる。即ち、ガイドリブ33が両側の案内溝41にガイドされるように支柱40に組み合わされた後、固定部材30の結合突起31が支柱40の結合溝42に挿着することによって、固定部材30が支柱40の一定位置に組み立てられた状態で固定される。
【0024】
前述したように、支柱40に固定部材30を組み付け、かかる同様な四つの支柱40等を、棚板10の四隅に取り付けられた組立部材20の貫通孔21に嵌合させる。この際、支柱40に組み立てられた固定部材30の外側は、上側は狭く、下側は広く形成されているため、上側が狭く、下側は広く成されている組立部材20の貫通孔21に固定部材30が挿入された状態で支持されることによって、前記棚板10が四つの支柱40上に設けられることになる。
【0025】
前述したような状態で、それぞれの支柱40の一定位置に固定部材30が嵌合され、固定部材30の結合突起31が支柱40の結合溝42に嵌合されることから、固定部材30と支柱40とが組み合うことになる。その状態で、棚板10の四隅に取り付けられた組立部材20の貫通孔21に支柱40が挿入されると、支柱40の固定部材30を棚板10の組立部材20が囲むことになり、固定部材と組立部材とが互いに固定されることになる。
【0026】
前述したように、支柱40に固定部材30を嵌合させて一定の高さで固定し、且つ、棚板10の隅部に取り付けられた組立部材20の貫通孔21を用いることによって、四つの支柱40に棚板10を二段、三段又は多段に積み重ねて設けることができる。
【0027】
かかる支柱40に組立てられた棚板10において、固定部材30の外側面の上側は狭く、下側は広く形成されているため、これに対応するべく組立部材20の貫通孔21も上側は狭く、下側は広く形成されている。そこで、支柱40に嵌合された固定部材30が棚板10に取り付けられた組立部材20の貫通孔21に嵌合されることによって、棚板10の固定位置が定められて固定が成される。
【0028】
支柱40に棚板10が多段に設けられた状態から、棚板10を取り外したい場合には、棚板10を支柱40の上方に引き上げることによって、棚板10の組立部材20と支柱40の固定部材30とを簡単に分解し得る。
【0029】
以上、本発明の詳細な説明では具体的な実施例について説明したが、本発明の範囲から逸脱しない限りに様々な形態に変型し得ることは、当該分野において通常の知識を有する者において、明白なことである。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】従来の組立式棚が組み立てられた斜視図。
【図2】本発明による組立式棚が組み立てられた斜視図。
【図3】本発明による組立式棚の要部分解斜視図。
【図4】本発明による組立式棚の結合部分を示した斜視図。
【図5】本発明による組立式棚の結合部分を示した平面図。
【符号の説明】
【0031】
10 棚板
11 横支持フレーム
20 組立部材
21 貫通孔
22 結合部
23 固定リブ
30 固定部材
31 結合突起
32 支柱孔
33 ガイドリブ
40 支柱
41 案内溝
42 結合溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組立式棚において、
上部が開放された長方体形状からなる棚板と、
前記棚板の互いに対向する両側面の隅に備えられ、該内側には三角形状の貫通孔を有する組立部材と、
中央に支柱孔が設けられ、内側壁の両側にはガイドリブが設けられ、内側面に結合突起が備えられて、前記組立部材の前記貫通孔に嵌合される固定部材と、
前記固定部材が外方に嵌合されることにより、前記ガイドリブと結合されて前記固定部材の移動を案内する案内溝が両側に設けられ、一側面に前記固定部材の前記結合突起と結合される結合溝が設けられる支柱とを、含んで成されることを特徴とする組立式棚。
【請求項2】
前記組立部材の前記貫通孔は、上側は狭く、且つ、下側は広い三角形状からなり、
前記組立部材の両側には結合部がそれぞれ一体に形成され、
前記結合部の上端と下端とにそれぞれ内側の方へ折り曲げられて成され、前記棚板に結合される固定リブが備えられ、
前記固定部材は、該断面がコ字形状からなり、該外側は前記貫通孔に対応し得るべく上側は狭く、下側は広い形状からなることを特徴とする請求項1に記載の組立式棚。
【請求項3】
前記固定リブが曲げられて前記棚板に取り付けられることによって、前記組立部材が前記棚板に結合されることを特徴とする請求項2に記載の組立式棚。
【請求項4】
前記組立部材は、金属又は合成樹脂からなることを特徴とする請求項2に記載の組立式棚。
【請求項5】
前記組立部材の前記結合部は、曲げ加工による結合によって前記棚板に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載の組立式棚。
【請求項6】
前記組立部材の前記結合部は、フック式結合によって前記棚板に取り付けられることを特徴とする請求項2に記載の組立式棚。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−50227(P2007−50227A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−286868(P2005−286868)
【出願日】平成17年9月30日(2005.9.30)
【出願人】(505367958)株式会社 原具 (2)
【Fターム(参考)】