説明

組織エンクロージャ

組織に真空を与える機器を得て、当該機器は、組織を覆う第1組織カバーであって、組織を囲む第1組織部に密封固定する組織接触対面を持つ第1周囲部を有し、前記機器が作動する場合に組織に選択的に前記機器が真空を与えることができるカバーと、第1周囲部の少なくとも隣接する第2組織部を覆うように構成する流動性密封物質の十分接触層であって、機器が作動する場合に損傷組織に前記真空を与えるときに得る吸引で前記接触表面方向に流れることにより、漏れを形成する前記接触表面と前記組織部の間の隙間を満たすように前記密封物質を設けて、前記第1組織部に前記接触表面を固定するより少なくとも前に前記接触表面から前記密封物質を分離する、接触層と、少なくとも一つの前記層を覆う第2組織カバーと、を有する。この機器を有するシステムおよび方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は組織を覆うエンクロージャに関連して、特に損傷組織に関連して、例えば、創傷、火傷および同様のものを含んで、特にそのようなエンクロージャは真空を与えるものに関する。
【背景技術】
【0002】
傷口などの生理学的部位に負圧を与えることは、例えば、創傷から液体または滲出液を排膿することを強化して、組織の成長および創傷の治癒を促進する。この治癒の方法(吸角法として知られる)は、古代ギリシャの医者の時代から19世紀まで実行されていた。火傷などの他の生理学的部位に負圧を与える方法は、例えば、ドレナージがないときには有効である。
【0003】
一般的なバックグラウンドを用いて、多くのシステムおよび方法は、創傷の吸引および/または治癒を与えるために開発されており、例えば以下の公表文献に開示されている。
【0004】
特許文献1(米国特許第7198046号明細書)は、組織損傷を治癒する方法および損傷治癒装置を開示しており、創傷部位を液体不浸透性創傷カバーにより密封する。オープンセルフォームスクリーンまたは硬質多孔スクリーンを、創傷を覆う創傷カバーの下に配置する。真空ポンプは、治療部位を覆う創傷内部に吸引を与える。
【0005】
特許文献2(米国特許第5645081号明細書)は、組織損傷の治癒方法および同様の装置であって、創傷に負圧を与えるステップを備える。
【0006】
特許文献3(国際公開第2003/057070号パンフレット)は、創傷とともに使用する通風包帯システムを開示する。システムは、創傷周りに密封環境を生成するために創傷に隣接して配置した包帯を有する。システムの真空源は、包帯と創傷の間に負圧を生成するために包帯と接続する。システムはまた、包帯および周辺空気と接続する第1通路または通気孔と、包帯と真空源を接続する第2通路とを有する。
【0007】
特許文献4(米国特許出願公開第2006/025727号明細書)および特許文献5(国際公開第2006/052745号パンフレット)はそれぞれ、吸引により創傷を治療するシステムを開示して、創傷カバーと、入力ポートおよび出力ポートを有するポンプと、創傷カバーにより創傷から吸引する入力ポートと、ポンプの出力ポートと連結する容器とを備える。容器は、創傷からの流出物を受けるように適合しており、ポンプは、創傷における吸引レベルの制御を維持することができる。
【0008】
特許文献6(米国特許出願公開第2004/064132号明細書)は、創傷の上に配置したエンクロージャを有し、フランジにより創傷周りの肌と接着する医療機器を開示する。ガーゼタイプのパッキング円筒部材を、創傷内に配置して、バルブタイプのポンプによるかあるいは一組のレギュレータのどちらかによって吸引が行われる。レギュレータを使用する場合、一方は吸引を交互に行い、他方は連続でおこなうため、吸引のレベルは定期的に変化する。
【0009】
特許文献7(米国特許出願公開第2001/029956号明細書)は、組織損傷の治療方法を開示するものであって、創傷部位に負圧を与えるステップと、液体不浸透性創傷カバーで創傷部位を密閉する創傷治療装置とを備える。オープンセルフォームスクリーンまたは硬質多孔スクリーンを、創傷を覆う創傷カバーの下に配置する。真空ポンプは、治療部位上の創傷カバー内に吸引を与える。
【0010】
特許文献8(国際公開第2006/025848号パンフレット)において、医療機器を開示しており、創傷から液体を吸引する入力バルブと出力バルブとの両方を有する吸引部と、創傷に隣接する肌と接合することにより創傷を密閉する密閉部とを有し、吸引部および密閉部を互いに一体化する。創傷をドレーンする方法もまた開示されている。
【0011】
特許文献9(国際公開第03/057307号パンフレット)において、創傷真空治療包帯キットを、真空源を有する創傷ドレナージシステムとともに使用する。キットは、創傷包帯部材と、密封フィルムと、創傷測定機器とを有する。創傷包帯機器は、患者の創傷平面と接触してほぼ一致するように構成する創傷接触表面を有する。部材は、真空源から創傷表面に吸引を接続するために真空源と連結するように設ける。キットの密封フィルムは、部材を覆う位置に設けて創傷を囲む患者の健康な肌と接着するように構成する。創傷測定機器は、透過頂部と、透過底部を有しており、創傷表面に隣接する位置に設ける。頂部は、延伸表面と、延伸表面と関連するグリッドを備える。
【0012】
特許文献10(米国特許出願公開第2004/054338号明細書)は、創傷内に挿入する包帯形状のポーチを用いる、携帯閉鎖創傷ドレナージシステムを開示する。ポーチの外側表面の少なくとも一部は滲出液が入るために多孔質である。滲出液を、一方の端部をポーチ内部に固定して、他方の端部を柔軟携帯ドレーン/吸入ユニットに固定する、柔軟性のチューブによりポーチから除去する。ポーチは多孔質部材を備えており、選択的に、本質上抗菌性のベッドおよびフィルタを有する。チューブは、チューブの終端の側壁に設けたミシン目を備える一本または複数管構造を有しており、ポーチ内に挿入されて水平方向に本体流体が流入することを可能にする。携帯ドレーン/吸引ユニットは、好適には携帯バッテリー電力機器である。ポーチおよびチューブは、ポーチおよびポーチから飛び出すチューブの周囲を囲む外皮の外側表面に適応する柔軟密封部材により密封する。
【0013】
特許文献11(国際公開第2008/048527号パンフレット)は、手動による減圧治療システムを開示しており、十分に硬いハウジングと、ハウジングによりスライド支持する後端キャップとを有する。内側チャンバを端部キャップとハウジングの間に配置して、内側チャンバの容積をハウジング内の端部の位置に応じて量を変化する。端部キャップは、内側チャンバの容積が最大値である非圧縮位置と、内側チャンバの容積が最小値となる圧縮位置の間でスライド移動可能である。位置指示部材は、端部キャップとハウジングに関連して、非圧縮位置と圧縮位置の間の所定位置のハウジングに関する端部キャップの位置を指示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】米国特許第7198046号明細書
【特許文献2】米国特許第5645081号明細書
【特許文献3】国際公開第2003/057070号パンフレット
【特許文献4】米国特許出願公開第2006/025727号明細書
【特許文献5】国際公開第2006/052745号パンフレット
【特許文献6】米国特許出願公開第2004/064132号明細書
【特許文献7】米国特許出願公開第2001/029956号明細書
【特許文献8】国際公開第2006/025848号パンフレット
【特許文献9】国際公開第03/057307号パンフレット
【特許文献10】米国特許出願公開第2004/054338号明細書
【特許文献11】国際公開第2008/048527号パンフレット
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の態様によれば、組織に真空状態を与えるキットを得て、組織が損傷組織である時に組織の治療を容易にするキットであって、当該キットは、
(A)前記キットが作動する場合に少なくとも組織と協調する内容積を定義する第1組織カバーであって、組織を囲む第1組織部に密封固定するように適応した第1周囲部を備え、前記キットが作動する場合に前記内容積に選択的に真空を適用可能である前記第1組織カバーと、
(B)前記第1周囲部の少なくとも一部に隣接する少なくとも第2組織部を十分接触する層でカバーするように構成した流動性密封材料であって、前記内容積に真空を与える時に漏れを形成する前記第1周囲部と前記第1組織部の間の隙間を満たすように構成し、前記第1組織部に前記第1周囲部を固定するより少なくとも前に前記周囲部から切り離す前記流動性密封材料と、
(C)前記層の少なくとも一部をカバーする第2組織カバーと、を備える。
【0016】
キットは、以下の特徴の一つ以上を任意の組み合わせで備える。
十分接触層は第1周囲部の全周囲と隣接して、すなわち当該層は完全に第1周囲部を囲む。
密封材料はさらに、前記第1周囲部に隣接する前記第1組織カバーの外部を前記十分接触層で覆うように構成する。
キットはさらに、少なくとも一つの薬剤、水薬、ガーゼ、包帯、損傷組織に適応するパッキング部材を備える。
第1組織カバーは、組織に面する接着層と使用前に前記接着層に対する除去可能保護層とを備えて、前記第1周囲部を、前記保護層を前記接着層から初めに除去することにより前記第1組織部に固定するように適応する。例えば、保護層は、任意の一つの紙片、テープ、フィルムを備える。
第2組織カバーは、前記第2組織部に隣接する第3周囲部に前記第2周囲部を固定するように構成した第2周囲部を備える。第2周囲部は部分的または完全に第2組織部を囲む。
キットはさらに少なくとも前記第2組織部に前記密封材料を塗布する塗布器を有する。
密封材料は例えば、任意の一つのワセリン、真空グリースを備えることができる。
第1組織カバーは、少なくとも一端が前記内容積に対して開放する入口ポートともう一端が適切な真空ポンプと接続するように適応した出口ポートとを有する導管を備える。
キットはさらに、入口と出口を有するポンプチャンバを有するポンプを備えて、前記ポンプ頭部は前記第1組織カバーに統合して、前記入口を前記第1組織カバー内に設けて、それと流体接続して、前記出口を初期ポンプと接続する駆動ユニットを備える電源駆動装置と接続可能として、動作する場合前記電源駆動装置は、前記駆動ユニットにより駆動する時に非機械接続装置により前記ポンプ頭部を作動するように構成して、前記ポンプ頭部の作動により外部環境の大気圧力下の前記内容積内部に所定の作動圧力を選択的に与えるように適応する。
キットはさらに、使用する場合の大気に前記内容積の通気を可能にする通気装置を備える。
キットは消耗品として使用できる。
【0017】
本発明のこの態様によれば、作動する場合のキットは損傷組織の治療を容易にする機器を形成可能に組み立てて、例えば本発明の第2の態様のようにできる。
【0018】
本発明の第2の態様によれば、機器は組織に真空を与えるように設けて、組織が損傷した時に組織を治療することを容易にして、例えば、機器は、
(A)第1組織カバーは、前記機器が作動する場合に組織と少なくとも連携する内容積を定義して、前記組織カバーは組織を囲む第1組織部に密封固定するように適応する組織対面の接触表面を有する第1周囲部を備えて、前記機器は前記機器が作動する場合に前記内容積に選択的に真空を適応可能にして、
(B)カバーするように構成した流動性密封部材の十分接触層は、機器を使用する場合、少なくとも第2組織部は前記第1周囲部の少なくとも一部に隣接して、前記密封部材は、前記真空を前記内容積に加える時に、吸引下の前記接触表面方向に流入することにより漏れを形成する前記接触表面と前記第1組織部の間の隙間を満たすように構成して、前記密封材料を、前記第1組織部に前記接触表面を固定するより少なくとも前に前記接触表面から切り離して、
(C)第2組織カバーは前記層の少なくとも一部を覆う。
【0019】
機器は以下の特徴の一つ以上を任意の組み合わせで備える。
十分接触層は第1周囲部の全周囲と隣接して、すなわち当該層は完全に第1周囲部を囲む。
接触層はさらに前記第1周囲部に隣接する前記第1組織カバーの外側部分を覆う。
機器はさらに、少なくとも前記機器の作動の場合に、前記内容積内に少なくとも一つの薬剤、水薬、ガーゼ、包帯、パッキング部材を備える。
第1組織カバーは、組織に面する接着層と使用前に前記接着層に対する除去可能保護層とを備えて、前記第1周囲部を、前記保護層を前記接着層から初めに除去することにより前記第1組織部に固定するように適応する。例えば、保護層は、任意の一つの紙片、テープ、フィルムを備える。
第2組織カバーは、前記第2組織部に隣接する第3周囲部に前記第2周囲部を固定するように構成した第2周囲部を備える。第2周囲部は部分的または完全に第2組織部を囲む。
密封材料は例えば、任意の一つのワセリン、真空グリースを備えることができる。
キットは消耗品として使用できる。
機器はさらに使用するときに大気に前記内容積を通気可能にする通気装置を備える。例えば、前記通気装置は、前記機器が作動する間好適な流速を与えることができるように互換可能な効率的な流域を有する少なくとも一つの抽気オリフィス装置を備える。例えば、通気装置は制御可能であり、少なくとも前記システムが作動する間、前記内容積の真空レベルを規制するように適応して、例えば制御可能通気装置は圧力レギュレータまたは電磁バルブを備える。
機器はさらに洗浄源と接続するように適応するポートをさらに備えて、少なくとも前記器を作動する間、前記内容積と前記洗浄源の間に流体接続を与えて、例えば前記内容積に好適な洗浄材料を与えることを可能にする。
【0020】
機器は以下の構成を有する。
構成(I)において、前記第1組織カバーは、少なくとも一端が前記内容積に対して開放する入口ポートともう一端が適切な真空ポンプと接続するように適応した出口ポートとを有する導管を備える。
構成(II)において、機器はさらに入口と出口を有するポンプチャンバを有するポンプを備えて、前記ポンプ頭部は前記第1組織カバーに統合して、前記入口を前記第1組織カバー内に設けて、それと流体接続して、前記出口を初期ポンプと接続する駆動ユニットを備える電源駆動装置と接続可能として、動作する場合に前記電源駆動装置は、前記駆動ユニットにより駆動する時に非機械接続装置により前記ポンプ頭部を作動するように構成して、前記ポンプ頭部の作動により外部環境の大気圧力下の前記内容積内部に所定の作動圧力を選択的に与えるように適応する。
【0021】
本発明の第2の態様において、システムは組織に真空を与えるように構成する。例えば、損傷組織を治療する場合、構成(I)による機器およびその改良形を備えて、真空を発生して前記内容積に前記真空を与えるように構成する真空源をさらに構成する。システムは以下の特徴の一つ以上を任意の組み合わせで備える。
真空源は駆動ユニットと接続する真空ポンプ頭部を備えて、作動する場合、前記駆動ユニットは前記内容積内に前記真空を選択的に与えることにより連結装置を通して前記ポンプ頭部を駆動するように構成する。少なくともいくつかの実施形態において、連結装置は、工具を必要としない方法で、前記ポンプ頭部を前記駆動ユニットと選択的に接続および非接続することができるように構成する。選択的には、ポンプ頭部を消耗品とすることができる。
システムはさらに、材質を収集するための収集容積を定義する廃棄物容器を備えて、前記システムが作動する間前記器により前記組織からドレーンすることができ、前記廃棄物容器は前記ポンプ頭部の出力ポートと流体接続する。廃棄物容器は消耗品とすることができる。
【0022】
本発明の第2の態様によれば、システムは組織に真空を与えるように設けて、例えば損傷治療のためであり、構成(II)による機器とその改良形を備えて、初期ポンプと接続する駆動ユニットを備える電源駆動装置をさらに備えて、作動する場合に前記電源駆動装置は、前記駆動ユニットにより駆動する時に非機械接続装置により前記ポンプ頭部を作動するように構成して、前記ポンプ頭部の作動により外部環境の大気圧力下の前記内容積内部に真空を選択的に与えるように適応する。システムは以下の特徴の一つ以上を任意の組み合わせで備える。
ポンプ頭部は前記ポンプチャンバと機械接続する作動チャンバを備えて、前記非機械接続装置は空気式接続装置を備えて、当該空気式接続装置は前記初期ポンプを前記作動チャンバと空気式接続するために作業流体の制御量を備えて、前記機械接続は、前記初期ポンプと前記差動チャンバの間の空気式接続により前記ポンプチャンバのポンピングを結城することにより前記駆動ユニットが前記ポンプを作動可能にする。
システムはさらに、前記システムの作動中前記吸引頭部アセンブリにより前記組織からドレーンする物質を収集するための収集容積を定義する廃棄物容器を備えて、前記廃棄物容器は前記ポンプチャンバの出力ポートと流体接続する。廃棄物容器は消耗品とすることができる。
【0023】
本発明の第3の態様によれば、目標本体部分を覆う自己密封エンクロージャを与える方法を得る。本方法は、組織の目標身体部分に真空を与えることを容易にして、例えば、組織が損傷組織である場合に組織の治療を容易にする。本方法は、
(a)前記機器が作動する場合に本体部分と少なくとも連携する内容席を定義する第1組織カバーを有する機器を備えて、前記第1組織カバーは目標本体部分を囲む第1組織部に密封固定するように適応する第1周囲部を備えて、前記機器は前記気が作動する場合に前記内容席に選択的に深打鵜を与えることができるように適応するエンクロージャを与えるステップと、
(b)本体部分を覆う前記組織カバーを配置するステップと、
(d)前記第1組織部に前記第1周囲部を密封固定するステップと、
(e)前記第1周囲部の少なくとも一部と隣接する少なくとも第2組織部を十分接触層で覆うための流体密封部材を与えるステップであって、前記内容積に真空を与えるときに漏れを形成する前記第1周囲部と前記第1組織部の間の隙間を埋めるように前記密封部材を構成するステップと、
(f)第2組織カバーにより前記層の少なくとも一部を覆うステップと、を備える。
【0024】
本方法は以下の特徴の一つ以上を任意の組み合わせで備える。
ステップ(e)において、前記十分接触層は前記第1周囲部の全周囲と隣接する。
ステップ(d)において、前記密封部材をさらに、前記第1周囲部と隣接する前記第1組織カバー外部に塗布することで、前記接触層は前記第1組織カバーの外部まで伸びる。選択的に、密封部材をまた、前記外部表面全体に十分に塗布して、前記外部表面をさらに密封する。
密封部材を、前記第1周囲部に隣接する前記外部表面の第3周囲部に塗布する。
ステップ(b)の前に、少なくとも一つの薬剤、水薬、ガーゼ、包帯、パッキング部材を与えることができる。
ステップ(d)において、第2組織部は完全にまたは部分的に前記第1周囲部を囲んで、したがって、密封部材はもし望むなら、漏れが起こる可能性のある第1周囲部の一つ維持上の部分に対して塗布することができる。
第1組織カバーは例えば、織に面する接着層と使用前に前記接着層に対する除去可能保護層とを有する第1非剛体ドレープを備えて、ステップ(c)の前に前記保護層を除去して、ステップ(c)において、前記第1周囲部を前記接着層により第1組織部に固定する。例えば、保護層は、任意の一つの紙片、テープ、フィルムを備える。
第2組織カバーは第2周囲部を備えて、ステップ(e)はさらに、前記第2組織部に隣接する第3組織部に前記第2周囲部を密封固定するステップを備える。第2周囲部は部分的または完全に第2組織部を囲む。
目標身体部分は組織であり、例えば皮膚火傷または皮膚損傷などの損傷組織である。
密封部材は、例えば任意の一つのワセリン、真空グリースを備えることができる。
【0025】
本発明の第2の態様によれば、損傷組織を備える目標身体部分の治療を容易にする方法を得て、前記方法は、開示するように目標身体部分を覆うために使用する自己密封エンクロージャを得る。
【0026】
本発明の第3の態様によれば、損傷組織を治療する方法をまた得て、前記治療を容易にする前述の方法を適応するステップを備えて、前記内容積に真空を選択的に与えるステップをさらに備える。随意には、前記損傷組織からドレーンする物質を、前記内容積に真空を与えるときに、作動中に前記機器により収集することができる。随意には、これらの物質を廃棄物容器に収集することができ、これらの物質を前記廃棄物容器内に処理する。機器を、使用後に本体部分から除去して、消耗品とすることができる。
【0027】
本発明の第1または第2および第3の態様の一つまたは二つのみに開示する任意の特徴を、本発明の一つ以上の他の特徴に変更すべきところは変更して適応することができることに注意すべきである。
【0028】
したがって、本発明の少なくともいくつかの実施形態は、損傷区域上にドレープを密封固定することに関する従来技術においてよく遭遇する問題点の少なくともいくつかを解決可能であり、異常な皮膚の輪郭をよく有して、従来技術においてドレープと皮膚の間に空洞をよく形成する。現在では、そのような空洞は漏れを形成して、損傷組織区域上を好適なレベルまで真空を発生するためにより高吸引流速を必要として、多くの従来技術の真空を発生するための真空ポンプは限定流速を有する。
【0029】
本発明の少なくともいくつかの実施形態は、密封を確実にする様々なドレープ層を塗布する必要がなく、当該層は従来技術において、高接触層を有するドレープで損傷を覆う試みる時に必要が生じて、当該層は操作することが難しく、皮膚上の位置修正はさらに難しく、結果落として多くの空洞を生成することになり、前述の複数の積層ドレープ層により従来技術では密封していた。
【0030】
本発明を理解して、実用化するために、実施形態を、限定する意図はない例を用いて、添付の図を参照してここに記載する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第1の実施形態による機器の断面側面図であり、図1(a)および図1(b)はそれぞれ、図1に示す実施形態の第1および第2周囲部分の断面側面の詳細部分図である。
【図2】図1に示す実施形態の改良形による機器の断面側面図である。
【図3】本発明の第1実施形態によるシステムの概略図である。
【図4】図1の実施形態を得るためのキットの概略図である。
【図5】図1または図2の実施形態の改良形による機器の断面側面図である。
【図6】図1または図2の実施形態の別の改良形による機器の断面側面図である。
【図7】図1または図2の実施形態の別の改良形による機器の断面側面図である。
【図8】図1または図2の実施形態の別の改良形による機器の断面側面図である。
【図9】図1または図2の実施形態の別の改良形による機器の断面側面図である。
【図10】図3の実施形態の改良形によるシステムの概略図である。
【図11】本発明の第2の実施形態による機器の断面側面図である。
【図12】本発明の第2実施形態によるシステムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1および3を参照して、機器は、組織に真空を与えるものであって、例えば損傷組織の治療を容易にするためのものであり、本発明の第1の実施形態によれば、一般的に機器100は、第1に内側組織カバー110と、流体密封材質122の十分接触層120を備えており、第2に外側組織カバー130を備える。開示された実施形態において、カバーする組織(目標身体部分として本書では互換可能に呼ぶ)は、皮膚などの外部本体組織であるかおよび/またはより深い本体層を有する。そのような機器はまた、組織包含、創傷包含または創傷カバーとして互換可能である。
【0033】
第1組織カバー110はドレープの形状であり、一般的に非固体であり、同様に、損傷組織と同様に損傷組織102を囲む好適な健康組織(一般的な皮膚)の第1組織部103を十分覆う形状およびサイズである。第1組織カバー110は、第1組織部103に密封固定するように組織対面接触表面114を有する第1周囲部112を備える。第1組織カバー110は、塗布する身体部分101に第1組織カバー110を固定することを容易にする適切な柔軟部分を備える。特に図1(a)を参照すると、第1組織カバー110は、接着剤の層を有する接着層111を備えて、当該層は、本体組織と接触する第1組織カバー110の任意の部分が相互接触区域と接着密閉することを可能にする。接着層111は、使用前に保護層115により覆われており、保護層はフィルム、テープまたは紙片を備えて、例えば組織に第1組織カバー110を接着する前に除去する。第1組織カバーを例えば、ロールまたは標準サイズシートの柔軟材質から得て、接着層および保護層によって事前コーティングして、損傷組織102の特定の形状およびサイズに応じて切り出す。
【0034】
必要な形状およびサイズの第1組織カバー110を設ける、適切なバリア要素(図示せず)を設けて、全保護層115を除去した後に第1組織カバー110のほぼ中央に接着して、それにより、損傷組織周りの組織に組織対面接触表面114のみを効率的に露出して、損傷組織102に直接第1組織カバー110を再び接着することを防ぐ。バリア層は例えば解放組織ポリウレタン形状などのスクリーン物質を備えており、身体表面上の成長から組織を保護するために創傷の凹面内に挿入する。任意には、バリア物質は非多孔質および/または非泡形状であり、例えばPVC(ポリ塩化ビニル)またはDEHP(フタル酸ジエチルヘキシル)エチレンのPVCフリー、ポリエチレン、ポリウレタンなどを含む。例えば、第1組織カバー110を、水蒸気が浸透可能である閉塞または半閉塞物質で製造することができ、例えば、3Mコーポレーション製のTEGADERM.RTMブランド密封フィルムまたは、Smitu&Nephew製のOPSITE FLEXIGRID.RTM半浸透包帯を有する。
【0035】
図示するように、第1組織カバー110は本実施形態では1要素である。本実施形態の代替の実施形態では、しかしながら、第1組織カバー110は複数片の物質から形成して、例えば、少なくとも部分的に互いに積み重ねて、身体部分101に対して塗布することができ、ともに損傷組織102を覆う。
【0036】
任意の場合において、第1組織カバー110を、例えば任意の適切な医学的互換性材質で製造することができ、例えば火傷及び皮膚上の同様のものを覆う技術を用いて、特に準大気圧の適用と合わせて用いる。
【0037】
任意の場合において、適切な損傷組織インターフェースを、損傷組織に塗布するために設けて、例えば任意の適切な薬剤、水薬、ガーゼ、包帯、パッキング部材および同様のものを有して、図1,2および4に概して160と示すように、損傷組織に直接塗布して、または第1組織カバーとともに組織部103上に第1組織カバーを接着密封する前に設ける。
【0038】
さらにその上、第1周囲部112と第1組織部103の間の追加密封を、第1周囲部112とそれに隣接する組織上で関連して積み重なるように適切な接着テープ129(図4)を粘着することにより設ける。したがってここでは、前述の第1組織部103の一部とみなして、同様にこの隣接組織に接着する粘着テープの一部をまた、前記第1周囲部の一部としてみなす。
【0039】
第1組織カバー110は、第1組織カバー110と損傷組織103の間に密封環境を生成して、大気に対して真空または負圧を維持して、したがって、前記機器が作動する場合に損傷組織102と少なくとも協調して内容積Vを定義する。例えば、この内容積Vの少なくともいくらかは、損傷組織内によく存在する損傷組織102の自然凹部により得て、および/または、この内容積Vの少なくともいくらかを、凹所を有する第1組織カバー110を形成することによりおよび/または、第1組織カバーを操作して凹所を得るために組織に同様に接着することにより得ることができる。
【0040】
機器100は、前記機器の作動に際して内容積に選択的に真空を与えることが可能なように適応して、内容積Vに対して開放して流体接続する入口ポート142を一端として、適切な真空源900(図3)と接続するように構成する出力ポート144を有する少なくとも一つの管路140を備える。
【0041】
密封部材122を、第1周囲部112を囲んで隣接する少なくとも第2組織部104を覆う十分接触層120として得る。密封部材122は流動体であり、概して高粘度流体であり、任意の隙間を満たして、接触表面114と第1組織部103の間に形成する次の漏れを防ぐように構成して、機器100が作動して、真空により吸引を与えて層120から接触表面方向へと流れることにより内容積Vに真空を加える。さらに、そのような物質は医学的に互換可能である。理論上損傷によらず、そのような満たすべき隙間のサイズは、機器の作動中に流入する物質122の量および濃度により決定することができる。それぞれの隙間を満たすとき、物質122の流入は効率的に終了して、物質122の高粘度は流れを継続するために隙間を横切る高圧力さを必要として、本発明の応用例には存在しない。接触表面114と第1組織部103の間の小さな隙間を同時に、比較的小流量断面積を有する密封物質122と接触する比較的な大きな表面積を有して、隙間を満たすとすぐに流れを減少して防止する。密封物質122は非パテであり、一般的に非粘着性であり流動性液体であるけれども、粘着性であり、同時に接触表面114と第1組織部103の間に展開する漏れを止めることは、接着層111の間に同様の方法で接着を与えて、前記接着層111の粘着特性を低下させる。物質122を本書に記載するように適切に与えるとき、接着層111による患者の組織と接触層114の間の接着をすでに事前に設ける。したがって、密封物質を、接着層111または接触表面114に対して分離して、すなわち、第1組織部103に接触表面を接着するより少なくとも前は密封部材が接着層111または接触表面114と接触しないように機器を構成する。第1組織部103に対する接触表面114の初期接着と塗布物質122の分離は、接着層111により接触表面114の初期接着の前に接着層111上に物質122の任意の移動および汚れを防ぐか最小化して、さもなければ組織部103に接着密封から接着層111の部分の開始から接着層111の少なくとも一部を覆うバリアを形成できる。したがって、分離する特徴はまた、物質122から相互干渉することなく第1組織部103に接触表面114を接着可能である。
【0042】
そのような物質122は、例えば、ワセリンなどや、ダウコーニング社による皮膚用のダウコーニング360疎水性医学液体潤滑剤などの真空グリース物質を備える。しかしながら、任意の他の適切な高粘度、医学適合性密封物質を、例えば液体、ペーストまたはジェルの形状で用いる。他方では、高接着、パテ状の手動成型用物質を一般的に、その接着特性が機器の作動中に満たす必要のある隙間へ周囲部112の外側からそのような物質の流入を妨害することから防ぐ。
【0043】
例えば、物質122を、選択的に適切な塗布器、例えば無菌ヘラの助力によりチューブ125(図4参照)から供給し、第1周囲部112に隣接する第1組織カバー110の外部部分128を覆って、同様に、接触層を設けるために第2組織部104を覆う。本実施形態において、この外側部分128は第1組織カバー110の外側部分の全体を十分に構成して、管路140の中間入口を除く。しかしながら、図2の実施形態の代替の実施形態に図示するように、128´に示すこの外側カバー部分は代替として、第1組織カバー110の外側部分のみを構成する。
【0044】
密封部材122を、組織カバー110を組織に接着密封した後に塗布して、したがって、密封物質を、第1組織部に接触表面を少なくとも固定するために接触表面に対して分離する。
【0045】
第2組織カバー130を、塗付した後に少なくとも密封層120で覆うように構成して、第2組織部104を囲んで隣接する第3組織部106に固定するように構成する第2周囲部134を備える。第2組織カバー130は、第1組織カバー130として十分に記載し、また変更すべきところは変更するように、第2組織カバー130を十分に大きくすることと、さらにその上管路140が通過する開口138を備えることが主な違いである。第2組織カバー130は、第3組織部106に対して接着密封する必要はないけれども、第3組織部106上に組織カバー130を固定することで十分である。第2組織カバー130はしたがって、第1組織カバー110と第2組織カバー130の間の空間に形成する容器内に密封物質122を保持するように構成することにより、物質が周囲部112と第1組織部103の間に形成する隙間を挿入するための利用可能であり、その代わりに漏れが起こりそうな区域から移動しない。したがって、例えば図1(b)を参照すると、第2組織カバー130はまた、第2組織カバー130の任意の部分が相互接触区域に接着密封した身体組織または第1組織カバー110の外部128と接触することを可能にする接着層を有する接着層131を備える。接着層131はまた、初めにフィルム、テープまたは紙片である保護層135により覆って、例えば、組織部106上に第2組織カバー130を接着する前に取り除く。第2組織カバー130はまた、したがって、柔軟物質のロールまたは標準サイズシートから得て、接着層および保護層により事前にコーティングして、同様の材質で製造する第2組織部104と第3組織部106を明らかに重ね合わせることが可能なように第1組織カバー110より十分に大きなサイズで切り取る。
【0046】
使用に際して、保護層135を除去して、第2組織カバー130を、密封層120を有する第1組織カバー110上に配置して、第3組織部106上に接着密封する。第1組織カバー110を有するように、変更すべきところは変更して、密封テープ129は選択的に、第2周囲部134の密封を容易にするために用いて、密封層120の密封物質122上に塗布する。
【0047】
本実施形態の代替の改良形において、第2組織カバーは密封層120を(塗付した後に)部分的に覆うように構成して、各第2周囲部は、第2周囲部104を部分的に囲み隣接する各第3組織部に第2周囲部を固定するように設ける。
【0048】
第1組織カバー110および第2組織カバー130はそれぞれ、不浸透性物質から製造するか、あるいは限定的なガス交換を可能にする半浸透物質から製造する。後者の場合、例えば図1の実施形態のように、完全にまたはそのほとんどを密封物質122でコーティングすることにより、第1組織相110の外部に効率的に密封可能である。
【0049】
一旦、機器100を作動させて身体部分101に接着密封すると周囲部112と組織部113の間に漏れが発生する場合は、物質122は、内容積Vにおける真空により発生する吸引を用いて漏れを埋めるように流れる。使用後、機器100を任意の数の適切な方法で身体部分101から除去する。例えば、機器を破壊的に取り除くか、あるいは、使用中の機器により通常与えるよりも大きい力を身体部分に与えることにより取り外す。
【0050】
図2における第1実施形態の改良形において、第2組織カバー130の内側周囲部139をまた、第1組織カバーの外側に接着密封して、環状密封層により区域127を覆わず、したがって選択的に、必ずしも必要なわけではないけれども、図1の実施形態と比較して比較的大きな開口138´を備える。
【0051】
第1実施形態の他の改良形において、第1組織カバーおよび/または第2組織カバーを、剛体または半剛体構造で形成して、例えば剛体材料または半剛体材料から製造する。
【0052】
図4を参照して、機器100を、第1組織カバー110と、チューブ125などの適切な容器内に備える密封物質122と、第2組織カバー130とを備えるキット190として設けて、選択的には、160として示す創傷パッキング部材および塗布器(図示せず)の密封テープ129を備える。
【0053】
機器の第1実施形態のいくつかの改良形を、図5〜9に図示して、第1実施形態に開示する各改良形を、変更すべきところは変更して、それぞれ改良形を有して、以下に記載する。図5〜9のそれぞれにおいて、第1実施形態と同様の要素は同様の参照番号を有する。
【0054】
図5〜7を参照して、抽気穴または他のオリフィスを含む通気装置を機器に設けて、外部大気が抽気穴を通り真空源方向へと機器の作動中に流れるにつれて所定の制御圧力降下を生成する。そのような抽気穴を、例えば国際公開第2007/088530号パンフレット、国際公開第2007/013064号パンフレットおよび国際公開第2007/013049号パンフレットで本発明者によって開示されており、これらの文献の内容を全体としてここに含んでいる。作動において、流量レベルは、内容積との流体接続を、内容積Vでそのような真空制御を与えるときに、抽気穴にわたり好適な真空レベルを発生する。空気流がそのような抽気穴を通過するとき、流れを制限して、そのような穴を流れが通過するように圧力差を発生する。流れを増加することは圧力差の増加を必要であり、抽気穴を通る流れを変化または制御することにより(真空源による流れを制御することにより)、圧力差を任意の好適なレベルに制御する。抽気穴の片側を大気圧に維持するので、そのような抽気穴にわたり発生する圧力差は、そのような抽気穴の逆側に準大気圧を与えて、真空源の特定な設定に対応する。抽気穴を用いて、内容積に通気して、および/または妨害物を防いで、および/または、機器と真空源の間の管路における任意の妨害物(流体、凝固、滲出液などを含む)を除去して、同様に、管路140内の出力ポート144への、一般的には廃棄物容器への滲出液の移動処理に役立つ。
【0055】
図5を参照して、改良管路140´を、図1の実施形態の管路140と同様に設けて、変更すべきところは変更して、内容積Vの極めて近傍である所定の効率的区域の少なくとも一つの抽気穴153を備えて、したがって第2組織カバー130の近傍に、外部環境Eと直接接続して、したがって、大気は管路140に流入して、負圧が存在する時、滲出液とともに流れる。真空源が存在する時、大気圧を内容積V内に回復する。抽気穴は、較正されたオリフィスであってもよく、内容積Vに流れる大気を制御する。この実施形態の代替の改良形において、抽気穴は他の流量制限器を備えて、例えば、開放組織形状に塞いだ穴または開放細孔の焼結金属栓を備えて、流れを制限するが、小オリフィスの栓の影響を受けやすい。代替として、“抽気”の特徴は組織カバー110´により設けて、半浸透物質から製造して、全ての場合ではないけれども、流量制御を与えることは通気の利点を与えることができ、管路140に沿った滲出液の移動などを容易にする。
【0056】
追加としてまたは代替として、一つ以上の抽気穴152を第1組織カバー110´に設けて、図6の実施形態に図示して、第1組織カバー110´は図1の実施形態に開示したものと同様にして、変更すべきところは変更して、しかし一つ以上の抽気穴152を有するように修正する。図6の実施形態を、図2に図示する第1実施形態の改良形に基づいて、密封層は第1組織カバー110´の外部から伸びて、第2組織カバー130´は、大きな、一般的中央開口138´を備えて、外部環境に第1組織カバー110´の中央部127´を露出する。一つ以上の抽気穴152を中央部127´に形成して、変更すべきところは変更して、図5の実施形態に記載したものと同様の方法で作動する。
【0057】
図6の実施形態の改良形において、図7を参照すると、密封層120および第2組織カバー130´´は十分に、第1組織層110´´の外側のほとんどまたは全体を覆って、図1の実施形態とほぼ同様の方法で、変更すべきところは変更して、第2組織カバー130´´を貫通する短いチューブ151の形状である一つ以上の抽気穴を有するように修正して、密封層120および第1組織層110´´は、チューブ151による内容積Vと外部環境Eの間の制御流体接続を与えるように設ける。そのようなチューブを、機器を完全に身体部分101上に挿入した後に設ける。チューブの代わりとするけれども、位置決め穴を第1組織層110´´および第2組織層130´´内に設けて、密封層自身を通過することなく内容積Vと外部環境の間を接続可能である対応照合孔の各組と密封接続する。
【0058】
選択的には、図5〜7に図示する実施形態のそれぞれに対する各抽気穴をその一端に持つチューブの形状で通気を与えて、通気管の第2端部により位置を遠隔制御するように機器に通気可能である。
【0059】
図8を参照して、第1の別の実施形態において、圧力レギュレータ35を機器に設けて、通気バルブ装置は、前記外部大気圧に対する所定データ圧力より下である前記作動圧で減少するシステム内へと外部大気の進入を可能にするように適応して、前記データ圧を保存するときに前記進入を終了する。通気バルブ装置は、例えば、前述の国際公開第2007/013064号パンフレットに開示される通気バルブ装置を備えており、前記大気と選択的に流体接続するバルブシートを有する入口ポートと、弾性要素を用いて前記バルブシートに対して密封近接するように傾いたバルブシールとを備えて、前記作動圧が前記データ圧力より小さいときに、前記バルブシール状で作動する圧力誘起力より十分小さい大きさであり誘起力に対して発生する方向に、力を傾けて発生する。
【0060】
特に、短い長さのチューブ69は、入口61と出口62を有しており、内容積Vと外部環境Eの間に管路を設けるために、第2組織カバー130´´と、密封層120と第1組織層110´´を貫通するように設ける。圧力レギュレータ35は、レギュレータ35が閉鎖位置にあるときに入口61に密封接合装置を設けるように第1組織層110´´の内側表面でバルブシート68と協調するバルブシール38を有する通気バルブ装置を備える。バルブシール38を、ナット59を有するピン72上に搭載して、ナットのピンに対する軸方向移動は調節可能である。ピン72は、シール38をシート68から移動する開放位置と前記閉鎖位置の間のチューブ69内部で前後移動可能である。レギュレータ35は、外部大気環境Eと閾値Mを越える内容積V内部の圧力の間に圧力差がある場合、開放位置に動く。この圧力差が閾値Mであるかそれより小さいとき、レギュレータ35は、バネ37の復元力を用いて閉鎖位置に動く。バネ37により設けるデータム復元力37を、ナット59を用いて調節して、閾値Mを制御して、したがって、外部環境Eに対する内容積V内の真空状態で、レギュレータ35を開放する。
【0061】
図8に図示する実施形態において、圧力レギュレータ35を任意の適切な位置で機器に搭載するが、これは他の装備または患者の身体の一部に作動が妨げられない一般的な位置であるか、患者に投与する必要がない特定の治療により作動不全にならない位置である。代替として、レギュレータ35を適切な管路内に搭載して、例えば、その第2端部を出口に対して固定して開放接続する管路の第1端部に設けて、そのような装置は、エンクロージャが覆う直接区域が非適切である場合に使用することができ、例えば、エンクロージャ上をまた覆うブランケットで患者を覆う場合に役立つ。
【0062】
選択的には、レギュレータ35はまた、閉鎖容積Vによる創傷の汚染の可能性および/または外部環境Eによる汚染の可能性を防止する、生理学的または他の適切なフィルタを備える。
【0063】
図8の実施形態の改良実施形態において、図9を参照して、密封層120は第1組織カバー110´の外側部分より広がり、第2組織カバー130´は、ほぼ中央に拡大した開口138´を有して、外部環境に対して第1組織カバー110´の中央部127´を露出する。レギュレータを中央部127´内に形成して、図5の実施形態に記載した方法と同様の方法で作動するが、変更すべき所は変更して、レギュレータ35を搭載する中央部127´に対する単純な開口に小チューブ69を取り換える違いがある。もちろん、レギュレータを機器上の位置内に代わりに搭載することができ、第2組織カバー130´と密封層120の任意の部分でも同様であり、これは図8の実施形態に記載したものと同様である。
【0064】
第1実施形態またはその任意の改良形による機器100は、消耗用具として形成して、消耗物質から製造して、使用後に廃棄する。
【0065】
第1実施形態または本書に記載する真の任意の改良形による機器100を、損傷組織を治療するシステムで、適切な真空源と合わせて用いる。したがって、そのような真空システムの第1実施形態は、参照番号180としてここに設計されており、図3を参照して、適切な真空源900と機器100を備えて、管路140は作動可能に真空源900と接続して、機器100を好適な身体部分101に接着密封するとき、選択的に内容積V内に適切な真空を設けることができる。システム180はさらに、滲出液および他の液体または、内容積Vに真空を与えるときに内容積Vから管路140を通って流れる物質を収集するための廃棄物収集容器920を備える。
【0066】
本実施形態において、真空システム180は吸引または真空装置およびシステムを備えて、例えば前述の文献、国際公開第2007/088530号パンフレット、国際公開第2007/013064号パンフレットおよび世界特許2007/013049号パンフレットの任意の一つに開示されており、したがって、ポンプ頭部を駆動するための電源駆動起950と連結するポンプ頭部910を備えて、変更すべきところは変更して機器100を前述の文献に開示されるエンクロージャと同様の方法でポンプ頭部に接続する。ポンプ頭部910は、ポンプチャンバを有する例えばピストンポンプまたは隔膜ポンプなどの往復式ポンプを備えて、ポンプ駆動装置950により駆動して、ポンプ入口911を管路140に直接または間接に連結して、ポンプ出口912を収集容器920に接続して、作動する場合、滲出液および他の物質を内容積Vから廃棄物容器へとポンプチャンバにより移動する。ポンプ頭部910は使い捨て部分であり、駆動950に解放可能に取り付けて、工具を必要としない単純な方法で再利用可能な部分である。本実施形態の代替の改良形において、ポンプ頭部は工具を必要とする方法で駆動部に解放可能に取り付けることができる。本実施形態のこれらおよび他の改良形において、廃棄物容器920を除去して、任意の滲出液をポンプ頭部からシンクまたはドレーンに直接廃棄する。すなわち代替として、容器なしの実施形態のそのような改良形は、滲出液を含まない損傷組織を治療するときに役立つ。
【0067】
図10を参照すると、本発明のシステムの第2実施形態は185と指定しており、任意の改良形として有する実施形態として本書に開示しており(図2の改良形による機器を図示するけれども)、真空源800は少なくとも廃棄物容器820による通路140と作動可能に接続する入口810を有する。真空源800は、例えば病院壁吸引システムなどの院内吸引源を備えている。代わりに、真空源800は必要な真空を与えることができる任意の他の適切なポンプを備えてもよい。適切な医学的フィルタ830は、システム300の作動中に、機器100と真空源800の間の相互汚染を防止するために容器820の下流に設ける。
【0068】
容器820もまた使い捨てることができ、機器100と、真空源に容器を接続するための長さのチューブ840も共に使い捨てることができ、そして使用後に廃棄可能である生物学的フィルタ830も含まれる。
【0069】
本発明の第2実施形態による損傷組織の治療を容易にする機器を、図11および12に図示しており、機器の第1実施形態の全要素および特徴を変更すべきところは変更して備えており、第2実施形態における主な違いとして、機器400は第1に加えて、内側組織カバー212と、前記流動性物質122の十分接触層420とを備えて、第2に、外側組織カバー430と、前記第1組織カバー212と一体化するポンプ頭部244をまた備える。機器400を、図12に図示するようにシステム500の一部として使用することができ、損傷組織102に真空を供給する。これには例えば吸引を与えるシステムおよび方法と同様の方法や、本発明者の開示による、同時係属の国際特許公開PCT/IL2008/000624、発行された国際公開第2008/135997号パンフレットにしめした吸引頭部アセンブリにより可能であり、本開示の要素はこれら全体に含まれている。
【0070】
第1組織カバー212は開放端部230を備える。スレーブポンプ頭部244は、二室隔膜ポンプ頭部の形状であり、第1部分256と第2部分257を備える完全剛体または半剛体ケーシング252と、ポンプチャンバ229と並列作動チャンバ211とにケーシング252の作動容積を効率的に分割するバリア部材215とを備える。第1部分256はバルブポンプ入口213とバルブポンプ出口214とを備えており、それぞれ適切な一方通行バルブを備える。バリア部材215をケーシング252の壁面の周囲に密封接続して、ポンプチャンバ対面233と作動チャンバ対面232を設ける。ポンプチャンバ229により入口213から出口214へとポンプ頭部244を通る1方向に液体が流れるように配置する。
【0071】
ポンプ頭部244を、通過する液体をポンプ可能なように設けるが、バリア要素215は作動中にポンプ頭部244を流体が通過するようにほぼ不浸透性であるため、ポンプチャンバとして作動する。ポンプチャンバ229は可変ポンプ容積Pを与えて、任意の好適な位置を得るためにバリア部材215は、2つの位置の間を可逆的に変更可能および/または移動可能でありる。すなわち、第1位置は剛体部分256にほぼ接触しているか極めて近傍であり、通常最小ポンプ容積を定義していて、第2位置はシステム作動中に剛体部分から最大に離れており、最大ポンプ容積を定義する。同時に、作動チャンバ211は、ポンプ容積Pに対して反比例に変化する可変容積Sを備える。また、バリア要素215は作動チャンバ211からポンプチャンバ229を孤立する機能を与えて、その間のいずれの流体接続あるいは混合を防止して、ポンプチャンバ対面233と作動チャンバ対面232の間の圧力変化に応じて、バリア部材215の表面232および233上で作動する圧力を等しくするように構成する。
【0072】
したがって、ポンプモードにおいて、ポンプ頭部244は、バリア部材215の各表面232および233上で作動する圧力を等しくするように試みることによりポンプ動作を与えるが、これはすなわち、二個のチャンバ211,229の間で、容積の相対規模を変化することによる。圧力パルスの発生を作動チャンバ内で、その間の空気接続によるシステム500を用いて起こして、次にポンプチャンバ229のポンプ動作を駆動する。
【0073】
機器400はさらに、その間で選択的に通気可能にすることにより内容積Vと外部環境Eの間の流体接続を選択的に、許可および防止する通気バルブ350を備える。バルブ350は、容積Vに対するバルブ出口354と、機器400の外側と流体接続するバルブ入口353とを有するバルブハウジング351を備える。バルブ350は、前記ハウジング351と強調する作動部材356を備えて、アクチュエータにより作動するまで、ポンプチャンバ229とバルブ入口353の間の流体接続を防止する閉鎖位置に傾ける。アクチュエータは、バルブステム357内に形成するくぼみに挿入して一致する棒を有するパドル360の形状であり、例えばゴムなどの柔軟物質により製造する。バリア部材215は、作動チャンバ内の圧力をさらに増加することにより機械的に作動する圧力ストロークの一端で選択的に用いて、したがって第1組織カバー212に制御可能に通気する。バリア部材215の少なくとも一部分215´を位置決めして、および/または平行移動して、および/または変形して、パドル360によりバルブステム357に機械的動力を与えるために通常最小ポンプ容積を得る必要があり、バルブステム357の伸展とバルブの開放につながり、バルブ350の開放はしたがって名目上定常最小ポンプチャンバ容積で起こるけれども、実在ポンプは起こらない。前記システム500の通常ポンプモードの間、バルブ350が閉鎖位置にあるとき、内容積Vを外部環境Eから十分に密封する。
【0074】
選択的には、一つ以上のポート(図示せず)は、一つ以上の機能のためにエンクロージャ212に設ける。例えば、一つのそのようなポートを、圧力治療を直接測定可能にするために設けて、例えば適切な圧力変換器に接続することにより実行する。選択的には、別のそのようなポートを、目標容積に洗浄液を選択的に与える洗浄源に接続するように設ける。
【0075】
第1組織カバー212は、柔軟外周リムまたはフランジ251の形状である周囲部を有して、接触表面259により損傷組織の周囲で第1組織部103に密封可能である。フランジ251を、例えばポリウレタンなどの柔軟物質製であり、損傷組織を備える身体部分の周辺にフランジ251を一致させることが容易である。選択的には、フランジの下方リムまたは接触表面259は接着コーティングを備えて、使用する前に、適切な除去可能テープまたはフィルムなどで保護カバーすることができ、例えば第1組織103にリムを塗布および密封することを容易にする。さらにその上、第1組織カバー212は解放端部210にまたはその近傍にスクリーン270を備えて、スクリーン270は、損傷組織102とカバー212の間に適切な流体接続を可能にするように構成する複数開口271を有して、目標区域すなわち損傷組織102に存在する大粒子などの固体問題を、作動中のシステム500により吸引することから防止することは、したがって、バルブおよび/またはポンプチャンバ229がそのようなもので塞がるリスクを最小化する。本実施形態において、フランジ251とスクリーン270は単一本体の形状であり、任意の適切な方法によりエンクロージャに搭載するように適応して、例えば、熱溶接、結合などにより搭載するが、代替の実施形態において代替の構造を与える。
【0076】
代替として、本実施形態の他の改良形において、スクリーン270を除去して、任意の場合適切なインターフェースを容積Vに設けて、例えば、一つ以上の任意の薬剤、水薬、ガーゼ、包帯、パッケージ部材などを備えており、損傷組織に塗布する。インターフェースを損傷組織に直接塗布するか、第1組織カバーとともに設けて、第1組織カバーの前に組織上に接着密封する。本実施形態のこれらまたは他の実施形態において、バルブ350を除去して、選択的には、一つ以上の抽気穴および/または圧力レギュレータを、機器の第1実施形態およびその改良形に開示するものと同様の方法で変更すべきところは変更して設ける。
【0077】
機器400はさらに、第1実施形態およびその改良形に既に開示されているように、変更すべきところは変更して密封物質122の密封層420を備える。密封層420をまた、フランジ251を第1組織部103に接着密封した後に塗布して、接触方法において第2組織部104とフランジ251の外側を覆う。
【0078】
密封物質122を、第1組織カバー212を組織に接着密封した後に塗布して、したがって密封物質を、少なくとも第1組織部に接触表面を固定する前に、接触表面から分離する。
【0079】
第2組織カバー430は、塗布した後に少なくとも密封層420を覆うように設けて、第2組織部104を囲んで隣接する第3組織部106に前記第2周囲部104を密封固定するように設けた第2周囲部434を備える。第2組織カバー430を、機器の実施形態またはその改良形に十分に開示しており、変更すべきところは変更して、第2組織カバー430は、ポンプ頭部233または少なくともポート258および210が通過する開口438を備える。第2組織カバー430はまた、相互接触区域に接着密封する第1組織カバー212の身体組織または外側428に、第2組織カバー430の任意の部分が接触可能である接着材の層を有する接着層を備える。接着層を保護層により初めに覆って、例えばフィルムまたは紙片を備えて、組織部106上に第2組織カバー430を接着する前に除去する。使用する場合、保護層を除去して、第2組織カバーは、密封層420を有する第1組織カバー212上に配置して、第3組織部106上に接着密封して、密封テープを選択的には、第2周囲部434の密封を容易にするために用いる。第1の実施形態に従って、変更すべきところは変更して、第2組織カバー430を第3組織部106上に密封することなく位置固定して、第1組織カバー212と身体部分101の間に形成する漏れを塞ぐために同様に用いることが可能である。
【0080】
第1実施形態に示すように、物質122を、フランジ251に隣接する第1組織カバー212の外側部分428上に塗布して加工して、同様に第2組織部104上にも行う。本実施形態において、この外側部分428は第1組織カバー212の外側の一部を構成して、少なくともポート258と210の干渉を防止する。第2組織カバー430は、第1組織カバー212の外側部分に接着密封して、概して環状密封層420により覆わない茎427上に設ける内側周囲部439を備える。
【0081】
本実施形態において、第2組織カバー430と第1組織カバー212(または少なくともそのフランジ434)は概して柔軟であり、したがって使用する身体部分101の表面形状と一致する。
【0082】
第1実施形態およびその改良形のように、変更すべきところは変更して、機器400をまたキットとして設けて、第1組織カバー212と一体化するスレーブポンプ頭部244と、チューブなどの適切な容器内に備える密封物質122と、第2組織カバー430とを備えて、選択的には密封テープと創傷パッケージ部材とを備える。
【0083】
図12を参照すると、システム500は、機器400に加えて、非機械接続装置により前記ポンプ頭部を作動するように設けた適切な手段を備える。システムの第1実施形態において、前記手段は、駆動ユニット239と初期ポンプ249を備える駆動ポンプ装置240を備える。駆動ユニット239は、モータ239の少なくとも一つの作動パラメータを制御するためのシステム300と作動可能に接続して、ハウジング241内に収納して、例えば電気手段またはバッテリ(図示せず)などから電源を供給する電気モータなどの電源駆動を備える。選択的には、モータにより得る運動の速度および/または方向は可変であり、例えばモータ239をステップモータとすることができ、フライホイール462を備えることができる。
【0084】
往復機構248を、モータ239の回転運動をロッド20の往復運動に変換するために設けて、本発明の第1実施形態の他の改良形において、電動ポンプ装置240の電源駆動は、リニアモータを備えて、例えば、速度変化を選択的に制御可能である往復運動を与える。
【0085】
駆動ユニット239を初期ポンプ249に接続して、本実施形態ではピストンポンプの形状であり(本実施形態の他の改良形では代わりに隔膜ポンプを使用するけれども)、可変ポンプ容積Qを有するマスタチャンバ223を得て、機器400の第2部分は、作動チャンバ211と電源ポンプ装置240の間に流体接続を与えるポーチ258を備えて、特に管路218または同様のものによりマスタポンプチャンバ223は内容積Rを有する。
【0086】
ポンプ容積Q、容積Sおよび内容積Rはともに、バリア部材215を有するピストン22と連結する作動流体の制御容積Tを定義する。一般的に、作動流体は空気であり、したがって制御容積Tを、作動チャンバを有するマスタポンプチャンバ223と空気接続する。
【0087】
したがって、モータが作動してピストン22の往復運動させるにつれて、対応するパルス流を制御容積T内で発生して、代替的に作動チャンバの容積を増加および減少して、次にそれぞれスレーブポンプチャンバ229の容積Pを減少および増加して、第1組織カバー212による内容積Vに瞬間的に吸引を与える。
【0088】
制御容積Tを、少なくとも一つの圧力センサまたは変換器と、あるいは適切な空気圧力測定機器と流体接続して、内部の圧力を測定して制御システム300と作動接続する。
【0089】
図示する実施形態において、廃棄物容器231をハウジング241内に設けて、選択的に消耗品としてそこから除去することができ、例えば選択的には管路219により機器400を出口ポート210と接続し続ける。容器231は、システム500を接続する損傷組織102からの排気物質、特に液体および他の流動性物質を収集するように適応して収集容積を定義する。同時に、容器231の除去は、駆動ユニット240から管路218を分離する。本実施形態の代替の改良形において、廃棄物容器231をハウジング241に取り付けるかあるいは、代替としては取り外して、任意の場合に、ポンプ頭部244とハウジング241の間の任意の位置に配置する。
【0090】
圧力制御可能通気装置を設けて、好適な時に大気へと制御容積Tを選択的に通気するように働くバルブ459に電磁弁457を備える。例えば、圧力制御可能通気装置は、初期ポンプ249を有するポンプ頭部244と同期して用いる。代替として、そのような同期を、マスタポンプチャンバに制御漏れ出力を与えることにより達成して、作動チャンバにて誘起する圧力を制御可能である。
【0091】
あるいはまた、そのような同期は、ポンプのマスタチャンバ223の制御された漏出アウトレットによって達成され、また、これは、作動チャンバ211で引き起こされる圧力の制御も許容する。したがって、多くの実施形態を開示して、組織に真空を与えるために機器を設けて、例えば損傷組織である組織の治療を容易にして、損傷組織を覆うとともに、損傷組織を囲む第1組織部に密封固定するように適応した組織接触体面を有する第1周囲部を有するカバーと、前記機器が作動する場合に損傷組織に選択的に真空を与えることが可能なように適応する機器と、第1周囲部の少なくとも一部と隣接する第2組織部を覆うように構成する流動性密封物質の十分接触層であって、密封物質は漏れを形成する前記接触表面と前記第1組織部の間の隙間を、機器が作動する場合に損傷組織に前記真空を与える時に、吸引を与える前記接触表面方向に流れることにより満たして、前記接触表面を前記第1組織部に固定する前に前記接触表面に対して前記密封物質を分離する接触層と、少なくとも前記層を覆う第2組織カバーと、を有する。この機器は、キットの形状で得られる。機器を含むシステムおよび方法もまた得られる。
【0092】
方法の発明の請求項において、英数字およびローマ数字を利便性のためのみに、請求ステップを指定するために用いて、ステップを実行する任意の特定の順序を示唆しない。
【0093】
添付の請求項で使用する「備える」という言葉は、「有するがそれに制限しない」という意味で解釈すべきである。
【0094】
本発明による実施形態の例を図示して開示したけれども、本発明の精神の範囲を外れることなく多くの修正を行えることを理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組織に真空を与えるキットであって、
(A)前記キットが作動する場合に組織と少なくとも連携する内容積を定義する第1組織カバーであって、組織を囲む第1組織部に密封固定するように適応した第1周囲部を備え、前記キットが作動する場合に前記内容積に選択的に真空を与えることができるように適応する前記第1組織カバーと、
(B)前記第1周囲部の少なくとも一部と隣接する少なくとも第2組織部を十分接触層で覆うように設ける流動性密封物質であって、前記内容積に真空を加えるときに漏れを形成する前記第1周囲部の前記接触表面と前記第1組織部の間の隙間を埋めるように構成し、前記第1組織部に前記周囲部を固定するよりも少なくとも前に前記周囲部から分離する前記密封物質と、
(C)前記層の少なくとも一部を覆う第2組織カバーとを、備えるキット。
【請求項2】
請求項1に記載のキットであって、前記十分接触層は、前記第1周囲部の全周囲に隣接する、キット。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のキットであって、前記密封物質はさらに、前記十分接触層で、前記第1周囲部に隣接する前記第1組織の外側部分を覆うように設ける、キット。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一つに記載のキットであって、組織に塗布する少なくとも一つの薬剤、水薬、ガーゼ、包帯およびパッキング部材を有するインターフェースをさらに備える、キット。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一つに記載のキットであって、前記第1組織カバーは、使用前の前記接触層に対する組織対面接触層と除去可能保護層を有する第1ドレープを備えて、前記第1周囲部は第1除去前記保護層を有する前記接着層により第1組織部に固定するように適応する、キット。
【請求項6】
請求項5に記載のキットであって、前記保護層は任意の一つの紙片、テープおよびフィルムを備える、キット。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一つに記載のキットであって、前記第2組織カバーは、前記第2組織部の対応部分を囲んで隣接する第3組織部に前記第2周囲部を固定するように設ける第2周囲部を備える、キット。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一つに記載のキットであって、少なくとも一つの前記組織部に前記密封物質を塗布するための塗布器を備える、キット。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一つに記載のキットであって、前記密封物質はワセリン、真空グリースのいずれか一つを備える、キット。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一つに記載のキットであって、前記第1組織カバーは、一端に前記内容積へ開放する入口ポートと、もう一端に適切な真空ポンプと接続するように適応する出口ポートとを有する管路を備える、キット。
【請求項11】
請求項1〜9のいずれか一つに記載のキットであって、入口と出口を持つポンプチャンバを有するポンプ頭部をさらに備えて、前記ポンプ頭部を前記第1組織カバーに一体化して、前記入口を前記第1組織カバー内に設けて当該カバーと流体接続して、前記出口を初期ポンプと接続する駆動ユニットを備える電源駆動装置と接続して、作動する場合前記電源駆動装置は非機械接続装置により前記ポンプ頭部を作動するように設けて、前記駆動ユニットにより駆動するとき、前記ポンプ頭部により外部環境の大気圧下で前記内容積内部に所定作動圧力を選択的に与えるように適応する、キット。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一つに記載のキットであって、使用するときに前記内容積を大気に通気可能である通気装置をさらに備える、キット。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一つに記載のキットであって、前記キットは使い捨てできる、キット。
【請求項14】
組織に真空を与える機器であって、
(A)前記機器が作動する場合に組織と少なくとも連携する内容積を定義する第1組織カバーであって、組織を囲む第1組織部に密封固定するように適応した第1周囲部を備え、前記機器が作動する場合に前記内容積に選択的に真空を与えることができるように適応する前記第1組織カバーと、
(B)前記第1周囲部の少なくとも一部と隣接する少なくとも第2組織部を覆うように設ける流動性密封物質の十分接触層であって、前記内容積に真空を加えるときに漏れを形成する前記第1周囲部と前記第1組織部の間の隙間を埋めるように前記密封物質を設けて、前記密封物質を前記第1組織部に前記周囲部を固定するよりも少なくとも前に前記周囲部から分離する十分接触層と、
(C)前記層の少なくとも一部を覆う第2組織カバーと、を備える機器。
【請求項15】
請求項14に記載の機器であって、前記十分接触層は前記第1周囲部の全周囲と隣接する、機器。
【請求項16】
請求項14または15に記載の機器であって、前記接触層はさらに前記第1周囲部と隣接する前記第1組織カバーの外側部分を備える、機器。
【請求項17】
請求項14〜16のいずれか一つに記載の機器であって、少なくとも前記機器が作動する場合に、前記内容積内に少なくとも一つの薬剤、水薬、ガーゼ、包帯、パッキング部材を備える、機器。
【請求項18】
請求項14〜17のいずれか一つに記載の機器であって、前記第1組織カバーは、使用前の前記接触層に対する組織対面接触層と除去可能保護層を有する第1ドレープを備えて、前記第1周囲部は第1除去前記保護層を有する前記接着層により第1組織部に固定するように適応する、機器。
【請求項19】
請求項18に記載の機器であって、前記保護層は任意の一つの紙片、テープおよびフィルムを備える。
【請求項20】
請求項14〜19のいずれか一つに記載の機器であって、前記第2組織カバーは前記第2組織カバーと前記第1組織カバーの間に前記密封物質を保有して、前記機器の作動中に必要に応じて隙間を満たすように前記密封物質を流入可能である、機器。
【請求項21】
請求項14〜20のいずれか一つに記載の機器であって、前記第2組織カバーは、前記第2組織部を囲んで隣接する第3組織部に前記第2周囲部を固定するように設ける第2周囲部を備える、機器。
【請求項22】
請求項14〜21のいずれか一つに記載の機器であって、前記密封物質はワセリン、真空グリースのいずれか一つを備える、機器。
【請求項23】
請求項14〜22のいずれか一つに記載の機器であって、前記機器は使い捨てできる機器。
【請求項24】
請求項14〜23のいずれか一つに記載の機器であって、使用するときに前記内容積を大気に通気可能である通気装置をさらに備える、機器。
【請求項25】
請求項24に記載の機器であって、前記通気装置は、機器の作動中に好適な流速を与えることができるように互換性のある効率的流れ区域を有する少なくとも一つの抽気オリフィス装置を備える、機器。
【請求項26】
請求項24に記載の機器であって、前記通気装置は、少なくとも前記システムの作動中に、前記内容積の真空レベルを制御して制限するように適応する、機器。
【請求項27】
請求項26に記載の機器であって、前記制御下の打つ浮き装置は、任意の一つの圧力レギュレータと電磁バルブを備える、機器。
【請求項28】
請求項14〜27のいずれか一つに記載の機器であって、少なくとも前記機器の作動中、前記内容積と前記洗浄源の間に流体接続を与えるために適応するポートをさらに備えて、内容積に好適な洗浄物質与えることが可能である、機器。
【請求項29】
請求項14〜28のいずれか一つに記載の機器であって、前記第1組織カバーは、一端に前記内容積へ開放する入口ポートと、もう一端に適切な真空ポンプと接続するように適応する出口ポートとを有する管路を備える、機器。
【請求項30】
請求項14〜28のいずれか一つに記載の機器であって、入口と出口を持つポンプチャンバを有するポンプ頭部をさらに備えて、前記ポンプ頭部を前記第1組織カバーに一体化して、前記入口を前記第1組織カバー内に設けて当該カバーと流体接続して、前記出口を初期ポンプと接続する駆動ユニットを備える電源駆動装置と接続して、作動する場合前記電源駆動装置は引き買い接続装置により前記ポンプ頭部を作動するように設けて、前記駆動ユニットにより駆動するとき、前記ポンプ頭部により外部環境の大気圧下で前記内容積内部に所定作動圧力を選択的に与えるように適応する、機器。
【請求項31】
組織に真空を与えるシステムであって、請求項14〜29のいずれか一つに定義する機器を備えて、真空を発生して前期内容積に前記真空を与えるように構成する真空源をさらに備える、システム。
【請求項32】
請求項31に記載のシステムであって、前記真空源は、駆動ユニットと連結する真空ポンプ頭部と、作動する場合に連結装置により前記ポンプ頭部を駆動するように前記駆動ユニットを設けて、それにより前記内容積に前記真空を選択的に与える、システム。
【請求項33】
請求項32に記載のシステムであって、前記連結装置は、工具を必要としない方法で前記駆動ユニットから前記ポンプ頭部を選択的に接合および分離できるように設ける、システム。
【請求項34】
請求項32または33に記載のシステムであって、前記ポンプは使い捨てできる、システム。
【請求項35】
請求項31〜34のいずれか一つに記載のシステムであって、前記システムの作動中に前記機器により前記組織からドレーンする物質を収集するための収集容積を定義する廃棄物容器をさらに備えて、前記廃棄物容器は前記ポンプ頂部の出口ポートと流体接続する、システム。
【請求項36】
組織に真空を与えるシステムであって、請求項30に定義される機器を備えて、初期ポンプと接続する駆動ユニットを備える電源駆動装置をさらに備えて、作動する場合前記電源駆動装置は非機械接続装置により前記ポンプ頭部を作動するように設けて、前記駆動ユニットにより駆動するとき、前記ポンプ頭部により外部環境の大気圧下で前記内容積内部に所定作動圧力を選択的に与えるように適応する、システム。
【請求項37】
請求項36に記載のシステムであって、前記ポンプ頭部は前記ポンプチャンバと機械接続する作動チャンバを備えて、前記非機械接続装置は、前記初期ポンプを前記作動チャンバと空気接続する作動流体の制御容積を備えて、前記機械接続は、前記初期ポンプと前記作動チャンバの間の空気接続により前記ポンプチャンバのポンピングを起こすことにより前記駆動ユニットが前記ポンプを作動可能なように設ける、システム。
【請求項38】
請求項36または37のいずれか一つに記載のシステムであって、前記システムの作動中に前記吸引頭部アセンブリにより前記組織からドレーンする物質を収集するための収集容積を定義する廃棄物容器をさらに備えて、前記廃棄物容器は前記ポンプ頂部の出口ポートと流体接続する、システム。
【請求項39】
請求項35または38に記載のシステムであって、前記廃棄物容器は使い捨てできる、システム。
【請求項40】
身体部分への真空の塗布を容易にして、目標身体部分上に自己密封エンクロージャを与える方法であって、
(a)前記機器の作動する場合に身体部分と少なくとも一致する内容積を定義する第1組織カバーを有する機器を備えるエンクロージャを与えるステップであって、前記第1組織カバーは目標身体部分を囲む第1組織部に密封固定するように適応した第1周囲部を備えて、前記機器は、前記機器が作動する場合に前記内容積に選択的に真空を供給可能なように適応するステップと、
(b)身体部分上に前記第1組織カバーを配置するステップと、
(d)第1組織部に前記第1周囲部を固定するステップと、
(e)前記第1周囲部の少なくとも一部に隣接する少なくとも第2組織部に、十分接触層として流動性密封物質を十分に塗布するステップであって、前記内容積に真空を与えるときに前記第1周囲部と前記第1組織部の間の隙間を満たすように前記密封物質を構成するステップと、
(f)第2組織カバーを有する前記層の少なくとも一部を覆うステップと、
を備える方法。
【請求項41】
請求項40に記載の方法であって、ステップ(e)において前記十分接触層は前記第1周囲部の全周囲と隣接する、方法。
【請求項42】
請求項40または41に記載の方法であって、ステップ(e)において、前記密封物質をさらに、前記第1周囲部に隣接する前記第1組織カバーの外側表面に塗布して、それにより前記接触層は前記第1組織カバーの前記外側まで広がる、方法。
【請求項43】
請求項42に記載の方法であって、前記密封物質を前記外側表面の全体に十分に塗布して、さらに前記外側表面を密封する、方法。
【請求項44】
請求項43に記載の方法であって、前記密封物質を前記第1周囲部に隣接する前記外側表面の第3周囲部に塗布する、方法。
【請求項45】
請求項40〜44のいずれか一つに記載の方法であって、ステップ(b)の前に、少なくとも一つの薬剤、水薬、ガーゼ、包帯、パッキング部材を組織に与える、方法。
【請求項46】
請求項40〜45のいずれか一つに記載の方法であって、前記第1組織カバーは、使用前に前記接触層に対する組織対面接触層と保護層を有する第1非剛体ドレープを備えて、ステップ(c)の前に、前記保護層を取り除き、ステップ(c)において前記第1周囲部を前記接触層により第1組織部に固定する、方法。
【請求項47】
請求項46に記載の方法であって、前記保護層は任意の一つの紙片およびフィルムを備える、方法。
【請求項48】
請求項40〜47のいずれか一つに記載の方法であって、前記第2組織カバーは第2周囲部を備えて、ステップ(e)は、前記第2組織部を囲んで隣接する第3組織部に前記第2周囲部を密封固定するステップをさらに備える、方法。
【請求項49】
請求項40〜48のいずれか一つに記載の方法であって、ステップ(d)において、前記第2組織部は前記第1周囲部を囲む、方法。
【請求項50】
請求項40〜49のいずれか一つに記載の方法であって、前記密封物質は任意の一つのワセリン、真空グリースを備える、方法。
【請求項51】
目標身体部分の治療を容易にする方法であって、前記方法は、目標身体部分を覆うために使用する、請求項40〜50のいずれか一つに記載の方法によって与えられる自己密封エンクロージャを備える、方法。
【請求項52】
請求項51に記載の方法であって、前記治療は、皮膚火傷または皮膚損傷のいずれか一つである、方法。
【請求項53】
損傷組織を治療する方法であって、請求項51または52に記載の方法によって、前記治療を容易にするステップと、前記内容積に真空を選択的に与えるステップとを備える、方法。
【請求項54】
請求項53に記載の方法であって、前記機器を経由して前記損傷組織からドレーンする集積部材を有する、方法。
【請求項55】
請求項54に記載の方法であって、前記集積部材は、前記廃棄物容器に収集され、選択的に前記集積部材を前記廃棄物容器と共に廃棄するステップを備える、方法。
【請求項56】
請求項53〜55のいずれか一つに記載の方法であって、前記損傷組織から前記機器を取り除き、使用後の前記機器を廃棄するステップを備える、方法。


【図1】
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【図1(a)】
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【図1(b)】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2011−525383(P2011−525383A)
【公表日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514201(P2011−514201)
【出願日】平成21年6月23日(2009.6.23)
【国際出願番号】PCT/IL2009/000618
【国際公開番号】WO2009/156984
【国際公開日】平成21年12月30日(2009.12.30)
【出願人】(508228234)
【Fターム(参考)】