説明

組織部位感知およびフィードバック制御を有している電気外科装置

【課題】組織部位感知およびフィードバック制御を有する電気外科装置を提供すること。
【解決手段】少なくとも1つの活性リードに結合された少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合された少なくとも1つの帰還出力端子とを含む発電機と、少なくとも1つの活性リードおよび帰還リードに結合された電気外科器具であって、組織接触部分に配置され、少なくとも1つのセンサー線を通して発電機に結合された少なくとも1つのセンサーを含む、電気外科器具と、誘電性コアを含む電気外科ケーブルとを含み、少なくとも1つのセンサー線は、誘電性コア内に配置され、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に誘電性コアの周りに巻きつけられ、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する、電気外科システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の詳細な説明)
(発明の分野)
(技術分野)
本開示は、電気外科処置を行う電気外科システムおよび方法に関する。より具体的には、本開示は、治療部位からのセンサー信号フィードバックを用いて、治療部位における組織およびエネルギーパラメータ情報を送信および監視するシステムおよび方法に関する。本開示は、組織およびエネルギーパラメータに基づいて、閉ループの態様で電気外科無線周波数エネルギーを送信、監視および制御するシステムおよび方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
(関連技術の背景)
電気外科は、組織を切断、切除または凝固させるために、高無線周波数電流を外科手術部位に印加することを含む。双極電気外科において、ハンドヘルドの器具の電極のうちの一方は、活性電極として機能し、他方は、帰還電極として機能する。帰還電極は、電気回路が2つの電極(例えば、電気外科鉗子)間に形成されるように、活性電極に近接して設置される。このようにして、印加された電流は、電極間に位置決めされた身体組織に限定される。電極が互いから十分に分離された場合、電気回路は開放されており、したがって、分離された電極のうちの一方との身体組織の予期せぬ接触が電流の流れを妨げる。
【0003】
双極電気外科は、概して、鉗子の使用を含む。鉗子は、プライヤー様の器具であり、脈管または組織を把持、クランプ締めおよび圧縮するために、器具のジョー間の機械的作用に頼る。いわゆる、「開放鉗子」は、開放外科手術処置において一般的に用いられるが、「内視鏡鉗子」または「腹腔鏡鉗子」は、名前が示す通り、より侵襲性が低い内視鏡外科手術処置に対して用いられる。(開放または内視鏡)電気外科鉗子は、クランプ締めされた組織に止血をもたらすために、機械的クランプ締め作用および電気エネルギーを使用する。鉗子は、電気外科エネルギーをクランプ締めされた組織に適用する電気外科伝導性表面を含む。伝導性プレートを通して、組織に適用される電気外科エネルギーの強度、周波数および持続時間を制御することによって、外科医は、組織を凝固、焼灼および/または密閉し得る。
【0004】
組織または脈管密閉は、組織中のコラーゲン、エラスチンおよび基質を液化させる処理であり、その結果、コラーゲン、エラスチンおよび基質は、対向する組織構造間の境界が十分に減少した融解物に再形成される。焼灼は、組織を破壊するために、熱の使用を含み、凝固は、組織を乾燥させる処理であり、組織細胞は、破裂し、乾く。
【0005】
組織密閉処置は、効果的な密閉を作成するために、単に組織を焼灼または凝固させる以上のことを含む。処置は、さまざまな要因の正確な制御を含む。例えば、脈管または組織中の適切な密閉に影響を与えるために、組織に適用される圧力と、電極間のギャップ距離(つまり対向するジョー部材または対向する密閉表面間の距離)との2つの支配的な機械的パラメータが誤差なく制御されなければならないことが決定される。加えて、電気外科エネルギーは、効果的な脈管密閉の作成を確実にするために、制御された条件下で組織に適用されなければならない。
【0006】
治療部位への電気外科エネルギーの送信(つまり、電気外科発電機から器具まで)は、電気外科ケーブルを介して実現される。送信中、電界がケーブルを通して生成され、漂遊電気外科RFエネルギーは、典型的には、ケーブル経路に沿って放出される。ケーブル経路は、治療エネルギーを減少させる傾向があり、RFノイズを生成する。さらに、電界は、患者監視機器のような、外科手術範囲内の他の電子機器の動作に干渉し得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の概要)
本開示は、電気外科無線周波数(「RF」)エネルギーの送信に関する。供給および帰還送信リードの間に結合する近接電場を有している電気外科ケーブルが開示される。結合することは、外科手術中に搬送されるRFエネルギーの適用を最大化し、供給および帰還リードによって放射される漂遊RFエネルギーを最小化する。近接電場結合は、場消去を介して電場を有意に減少させることによって、患者及び外科医の安全性を増加させる。結合は、供給および帰還リードの3次元幾何学的配向を介して、低損失誘導/静電容量(「LC」)送信媒体を提供する。幾何学的配向は、LC反応部品に影響し、漂遊RF放射によって生じる制御されていない静電容量リアクタンスを減少させる。特に、静電容量リアクタンスは、アンテナ効果(例えば、漂遊RFエネルギーの急速な放電)によって、半波長より短い送信媒体に対して生じる。そのため、漂遊RFエネルギーの損失は、エネルギー供給源(例えば、電気外科エネルギー)に対する容量性装荷も減少させる所定のレベルまで含まれる。
【0008】
本開示は、発電機および電気外科器具を含む電気外科システムを提供する。発電機は、少なくとも1つの活性リードに結合されている少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合されている少なくとも1つの帰還出力端子とを有している。電気外科器具は、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードに結合されている。電気外科器具は、少なくとも1つのセンサーを含む。少なくとも1つのセンサーは、組織接触部分に配置され、少なくとも1つのセンサー線を通して発電機に結合されている。システムは、誘電性コアを含む電気外科ケーブルも含む。少なくとも1つのセンサー線は、誘電性コア内に配置され、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に誘電性コアの周りに巻きつけられることにより、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する。
【0009】
実施形態において、本開示は、少なくとも1つの活性リードに結合されている少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合されている少なくとも1つの帰還出力端子とを有している発電機を含む電気外科システムも提供する。システムは、2つのジョー部材を有している電気外科鉗子を含む。2つのジョー部材の少なくとも一方は、他方に対して一定の距離を置かれた関係の第一の位置から、ジョー部材が協働してその間の組織を把持する少なくとも1つの後続する位置まで可動である。ジョー部材の各々は、導電性密閉表面を含む。1つの導電性密閉表面は、少なくとも1つの活性リードに結合されており、別の導電性密閉表面は、少なくとも1つの帰還リードに結合されている。鉗子も少なくとも1つのセンサーを含む。少なくとも1つのセンサーは、ジョー部材の少なくとも一方の中に配置され、少なくとも1つのセンサー線を通して発電機に結合されている。システムは、誘電性コアを含む電気外科ケーブルをさらに含む。少なくとも1つのセンサー線は、誘電性コア内に配置され、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に誘電性コアの周りに巻きつけられることにより、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する。
【0010】
さらなる実施形態において、本開示は、少なくとも1つの活性リードに結合されている少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合されている少なくとも1つの帰還出力端子とを有している発電機を含む電気外科システムを提供する。システムは、2つのジョー部材を有している電気外科鉗子も含む。2つのジョー部材の少なくとも一方は、他方に対して一定の距離を置かれた関係の第一の位置から、ジョー部材が協働してその間の組織を把持する少なくとも1つの後続する位置まで可動である。ジョー部材の各々は、導電性密閉表面を含む。1つの導電性密閉表面は、少なくとも1つの活性リードに結合されており、別の導電性密閉表面は、少なくとも1つの帰還リードに結合されている。鉗子も少なくとも1つの電気センサーおよび少なくとも1つの光学センサーを含む。少なくとも1つの電気センサーは、ジョー部材の少なくとも一方の中に配置され、導電性密閉表面の少なくとも一方と、発電機とに少なくとも1つの電気センサー線を通して結合されている。少なくとも1つの光学センサーは、ジョー部材の少なくとも一方の中に配置され、少なくとも1つの光学送信線を通して発電機に結合されている。システムは、誘電性コアを含む電気ケーブルをさらに含む。少なくとも1つのセンサー線は、誘電性コア内に配置され、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に誘電性コアの周りに巻きつけられることにより、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する。
【0011】
本開示の一局面において、電気外科システムが開示される。システムは、発電機、電気外科器具および電気外科ケーブルを含む。発電機は、少なくとも1つの活性リードに結合されている少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合されている少なくとも1つの帰還出力端子とを含む。電気外科器具は、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードに結合されている。電気外科器具は、組織接触部分に配置された少なくとも1つのセンサーを含み、少なくとも1つのセンサー線を通して発電機に結合されている。電気外科ケーブルは、誘電性コアを含む。少なくとも1つのセンサー線は、誘電性コア内に配置され、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に誘電性コアの周りに巻きつけられることにより、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する。
【0012】
さらなる局面において、電気外科器具は、電気外科鉗子である。電気外科鉗子は、少なくとも1つのシャフト部材を含む。少なくとも1つのシャフト部材は、少なくとも1つのシャフト部材の遠位端部に配置されたエンドエフェクタアセンブリを有している。エンドエフェクタアセンブリは、2つのジョー部材を含む。2つのジョー部材は、互いに対して一定の距離を置かれた関係の第一の位置から、ジョー部材が協働してその間の組織を把持する少なくとも1つの後続する位置まで可動である。ジョー部材の各々は、導電性密閉表面を含む。1つの導電性密閉表面は、少なくとも1つの活性リードに結合されており、別の導電性密閉表面は、少なくとも1つの帰還リードに結合されている。
【0013】
追加の局面において、少なくとも1つのセンサーは、ジョー部材の少なくとも一方の中に配置される。
【0014】
加えて、またはあるいは、少なくとも1つのセンサーは、光学センサーおよび電気センサーから構成される群から選択される少なくとも1つのセンサーである。
【0015】
本開示の他の局面において、電気センサーは、伝導性抵抗器、感知変圧器、熱インピーダンスデバイス、複合材料、およびそれらの組合わせから構成される群から選択される。
【0016】
本開示の別の局面に従って、電気外科システムが開示される。システムは、少なくとも1つの活性リードに結合されている少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合されている少なくとも1つの帰還出力端子とを含む発電機と、電気外科鉗子とを含む。鉗子は、2つのジョー部材を含む。2つのジョー部材の少なくとも一方は、他方に対して一定の距離を置かれた第一の位置から、ジョー部材が協働してその間の組織を把持する少なくとも1つの後続する位置まで可動である。ジョー部材の各々は、導電性密閉表面を含む。1つの導電性密閉表面は、少なくとも1つの活性リードに結合されており、別の導電性密閉表面は、少なくとも1つの帰還リードに結合されている。システムは、少なくとも1つのセンサーおよび電気外科ケーブルをさらに含む。少なくとも1つのセンサーは、ジョー部材の少なくとも一方の中に配置され、少なくとも1つのセンサー線を通して発電機に結合されている。電気外科ケーブルは、誘電性コアを含む。少なくとも1つのセンサー線は、誘電性コア内に配置され、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に誘電性コアの周りに巻きつけられることにより、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する。
【0017】
加えて、またはあるいは、少なくとも1つのセンサーは、光学センサーアレイおよび光学センサーアレイに結合されている照明供給源である。
【0018】
加えて、またはあるいは、光学センサーアレイは、少なくとも1つの光学センサーおよび少なくとも1つの光学送信器を含む。
【0019】
追加の局面において、少なくとも1つの光学センサーおよび少なくとも1つの光学送信器は、透過率、反射率、半透明性、不透明性、水文学、血管分布、熱の広がり、組織治療深さ、密閉の質、スペクトルの内容、およびそれらの組合わせから構成される群から選択される組織の少なくとも1つの特性を測定するように構成されている。
【0020】
本開示のさらなる局面において、少なくとも1つ光学センサーは、画像センサーである。
【0021】
加えて、またはあるいは、少なくとも1つの光学センサーは、フォトレジスター、フォトダイオード、光起電力電池、光電管、逆バイアスをかけられた発光デバイスおよびフォトトランジスタから構成される群から選択される。
【0022】
加えて、またはあるいは、少なくとも1つのセンサー線は、少なくとも1つのブラッグ格子を含み得る光学ファイバーである。
【0023】
本開示のさらなる局面において、電気外科システムが開示される。システムは、発電機および電気外科鉗子を含む。発電機は、少なくとも1つの活性リードに結合されている少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合されている少なくとも1つの帰還出力端子とを含む。鉗子は、2つのジョー部材を含む。2つのジョー部材の少なくとも一方は、他方に対して一定の距離を置かれた関係の第一の位置から、ジョー部材が協働してその間の組織を把持する少なくとも1つの後続する位置まで可動である。ジョー部材の各々は、導電性密閉表面を含む。1つの導電性密閉表面は、少なくとも1つの活性リードに結合されており、別の導電性密閉表面は、少なくとも1つの帰還リードに結合されている。システムは、少なくとも1つの電気センサー、少なくとも1つの光学センサーおよび電気外科ケーブルをさらに含む。少なくとも1つの電気センサーは、ジョー部材の少なくとも一方の中に配置され、少なくとも1つの電気センサー線を通して、導電性密閉表面の少なくとも一方と、発電機とに結合されている。少なくとも1つの光学センサーは、ジョー部材の少なくとも一方に中に配置され、少なくとも1つの光学送信線を通して発電機に結合されている。電気外科ケーブルは、誘電性コアを含む。少なくとも1つのセンサー線は、誘電性コア内に配置され、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に誘電性コアの周りに巻きつけられることにより、少なくとも1つの活性リードおよび少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する。
【0024】
加えて、またはあるいは、少なくとも1つの電気センサーは、組織インピーダンス、電力、電圧、電流、抵抗、位相、およびそれらの組合わせから構成される群から選択される少なくとも1つのエネルギー特性を測定するように構成されている。少なくとも1つの光学センサーは、透過率、反射率、半透明性、不透明性、水文学、血管分布、熱の広がり、組織治療深さ、組織密閉の質、温度、スペクトルの内容、およびそれらの組合わせから構成される群から選択される少なくとも1つの組織特性を測定するように構成されている。
【0025】
さらなる局面において、発電機は、少なくとも1つの電気センサーおよび少なくとも1つの光学センサーに結合されている少なくとも1つのコントローラーを含む。少なくとも1つのコントローラーは、少なくとも1つのエネルギー特性または少なくとも1つの組織特性に応答して、発電機の出力を調節するように構成されている。
【0026】
例えば、本発明は、以下を提供する。
(項目1)
少なくとも1つの活性リードに結合されている少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合されている少なくとも1つの帰還出力端子とを含む発電機と、
該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードに結合されている電気外科器具であって、該電気外科器具は、少なくとも1つのセンサーを含み、該少なくとも1つのセンサーは、組織接触部分に配置され、少なくとも1つのセンサー線を通して該発電機に結合されている、電気外科器具と、
誘電性コアを含む電気外科ケーブルと
を含み、該少なくとも1つのセンサー線は、該誘電性コア内に配置され、該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に該誘電性コアの周りに巻きつけられることにより、該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する、電気外科システム。
(項目2)
上記電気外科器具は、少なくとも1つのシャフト部材を含む電気外科鉗子であり、該少なくとも1つのシャフト部材は、該少なくとも1つのシャフト部材の遠位端部に配置されたエンドエフェクタアセンブリを有しており、該エンドエフェクタアセンブリは、2つのジョー部材を含み、該2つのジョー部材は、互いに対して、一定の距離を置かれた関係の第一の位置から、該ジョー部材が協働して該ジョー部材の間で組織を把持する少なくとも1つの後続する位置まで可動であり、該ジョー部材の各々は、導電性密閉表面を含み、1つの導電性密閉表面は、上記少なくとも1つの活性リードに結合されており、別の導電性密閉表面は、上記少なくとも1つの帰還リードに結合されている、上記項目のいずれかに記載の電気外科システム。
(項目3)
上記少なくとも1つのセンサーは、上記ジョー部材の少なくとも一方の中に配置される、上記項目のいずれかに記載の電気外科システム。
(項目4)
上記少なくとも1つのセンサーは、光学センサーおよび電気センサーから構成される群から選択される、上記項目のいずれかに記載の電気外科システム。
(項目5)
上記電気センサーは、伝導性抵抗器、感知変圧器、熱インピーダンスデバイス、複合材料、およびそれらの組合わせから構成される群から選択される、上記項目のいずれかに記載の電気外科システム。
(項目6)
少なくとも1つの活性リードに結合されている少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合されている少なくとも1つの帰還出力端子とを含む発電機と、
電気外科鉗子と、
誘電性コアを含む電気外科ケーブルと
を含む、電気外科システムであって、
該電気外科鉗子は、
2つのジョー部材であって、該2つのジョー部材の少なくとも一方は、他方に対して一定の距離を置かれた関係の第一の位置から、該ジョー部材が協働して該ジョー部材の間で組織を把持する少なくとも1つの後続する位置まで可動であり、該ジョー部材の各々は、導電性密閉表面を含み、1つの導電性密閉表面は、該少なくとも1つの活性リードに結合されており、別の導電性密閉表面は、該少なくとも1つの帰還リードに結合されている、2つのジョー部材と、
該ジョー部材の少なくとも一方の中に配置された少なくとも1つのセンサーであって、該少なくとも1つのセンサーは、少なくとも1つのセンサー線を通して該発電機に結合されている、少なくとも1つのセンサーと
を含み、
該少なくとも1つのセンサー線は、該誘電性コア内に配置され、該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に該誘電性コアの周りに巻きつけられることにより、該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する、電気外科システム。
(項目7)
上記少なくとも1つのセンサーは、光学センサーアレイおよび該光学センサーアレイに結合されている照明供給源である、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目8)
上記光学センサーアレイは、少なくとも1つの光学センサーおよび少なくとも1つの光学送信器を含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目9)
上記少なくとも1つの光学センサーおよび上記少なくとも1つの光学送信器は、透過率、反射率、半透明性、不透明性、水文学、血管分布、熱の広がり、組織治療深さ、密閉の質、スペクトルの内容、およびそれらの組合わせから構成される群から選択される上記組織の少なくとも1つの特性を測定するように構成されている、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目10)
上記少なくとも1つの光学センサーは、画像センサーである、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目11)
上記少なくとも1つの光学センサーは、フォトレジスター、フォトダイオード、光起電力電池、光電管、逆バイアスをかけられた発光デバイスおよびフォトトランジスタから構成される群から選択される、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目12)
上記少なくとも1つのセンサー線は、光学ファイバーである、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目13)
上記光学ファイバーは、少なくとも1つのブラッグ格子を含む、上記項目のいずれかに記載のシステム。
(項目14)
少なくとも1つの活性リードに結合されている少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合されている少なくとも1つの帰還出力端子とを含む発電機と、
電気外科鉗子と、
誘電性コアを含む電気外科ケーブルと
を含む、電気外科システムであって、
該電気外科鉗子は、
2つのジョー部材であって、該2つのジョー部材の少なくとも一方は、他方に対して、一定の距離を置かれた関係の第一の位置から、該ジョー部材が協働して該ジョー部材の間で組織を把持する少なくとも1つの後続する位置まで可動であり、該ジョー部材の各々は、導電性密閉表面を含み、1つの導電性密閉表面は、該少なくとも1つの活性リードに結合されており、別の導電性密閉表面は、該少なくとも1つの帰還リードに結合されている、2つのジョー部材と、
該ジョー部材の少なくとも一方の中に配置された少なくとも1つの電気センサーであって、該少なくとも1つの電気センサーは、少なくとも1つの電気センサー線を通して、該導電性密閉表面の少なくとも一方と、該発電機とに結合されている、少なくとも1つの電気センサーと、
該ジョー部材の少なくとも一方の中に配置された少なくとも1つの光学センサーであって、該少なくとも1つの光学センサーは、少なくとも1つの光学送信線を通して、該発電機に結合されている、少なくとも1つの光学センサーと、
を含み、
該少なくとも1つのセンサー線は、該誘電性コア内に配置され、該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に該誘電性コアの周りに巻きつけられることにより、該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する、電気外科システム。
(項目15)
上記少なくとも1つの電気センサーは、組織インピーダンス、電力、電圧、電流、抵抗、位相、およびそれらの組合わせから構成される群から選択される少なくとも1つのエネルギー特性を測定するように構成されており、上記少なくとも1つの光学センサーは、透過率、反射率、半透明性、不透明性、水文学、血管分布、熱の広がり、組織治療深さ、組織密閉の質、温度、スペクトルの内容、およびそれらの組合わせから構成される群から選択される少なくとも1つの組織特性を測定するように構成されている、上記項目のいずれかに記載の電気外科システム。
(項目16)
上記発電機は、上記少なくとも1つの電気センサーと上記少なくとも1つの光学センサーとに結合されている少なくとも1つのコントローラーを含み、該少なくとも1つのコントローラーは、上記少なくとも1つのエネルギー特性または上記少なくとも1つの組織特性に応答して、該発電機の出力を調節するように構成されている、上記項目のいずれかに記載の電気外科システム。
【0027】
(開示の摘要)
組織部位における電気外科エネルギーおよび組織パラメータの質を送信、監視および制御する電気外科システムおよび方法。電気外科システムは、組織を治療するために、電気外科エネルギーを生成するように適合されている発電機を含む。発電機は、エネルギーを組織に供給する1つ以上の活性出力端子を含む。活性出力端子は、1つ以上の活性リードに動作するように接続されている。発電機は、エネルギーを組織から戻す1つ以上の帰還出力端子も含む。帰還出力端子は、少なくとも1つの帰還リードに動作するように接続されている。システムは、1つ以上の活性リードと、1つ以上の帰還リードに動作するように接続されている1つ以上の帰還電極とに動作するように接続されている電気外科器具も含む。システムは、1つ以上の活性リードおよび1つ以上の帰還リードを含む電気外科ケーブルをさらに含む。1つ以上の活性リードおよび1つ以上の帰還リードは、ケーブルに沿った電場が、その長さに沿って軽減されるように、二重螺旋態様で巻きつけられる。
【0028】
本開示のさまざまな実施形態は、本明細書において、図面を参照して記載される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】図1は、先行技術の単極電気外科システムの概略図である。
【図2】図2は、本開示に従う単極電気外科システムの実施形態の概略図である。
【図3】図3は、本開示に従う双極電気外科システムの実施形態の透視図である。
【図4】図4は、本開示に従う電気外科発電機の正面図である。
【図5】図5は、本開示に従う図4の電気外科発電機の概略ブロック図である。
【図6】図6は、本開示に従う電気外科ケーブルの断面概略図である。
【図7】図7は、本開示に従う電気外科ケーブルを含む電気外科システムの断面概略図である。
【図8】図8は、本開示に従う図7の電気外科ケーブルの断面透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(詳細な説明)
本開示の特定の実施形態が、添付の図面を参照して、以下に記載される。以下の記載において、周知の機能または構造は、不必要な詳細で本開示を不鮮明にすることを避けるため、詳細には記載されていない。当業者は、本開示に従う発明が双極電気外科システムと、内視鏡器具または開放器具の一方との使用に適合され得ることを理解する。異なる電気および機械的接続ならびに他の考案が各特定のタイプの器具に適用されることも認識されたい。
【0031】
本開示は、送信ケーブルの誘導および静電容量部品を制御し、RF放射に起因する静電容量漏れを有意に減少させるために、3次元の物理的空間における近位幾何学的関係を有している二重螺旋状に巻きつけられた電気外科送信ケーブルを提供する。二重螺旋状に巻きつけられた、本開示に従う送信ケーブルは、1/2波長よりも短い送信媒体に対して、送信アンテナ効果を減少させることによって、漂遊RF放射を最小化する。
【0032】
図1は、先行技術の単極電気外科システム101を示す。システムは、電気外科無線周波数(「RF」)エネルギーを供給送信リード118を介して単極電気外科器具104に供給する電気外科発電機103を含む。RFエネルギーは、帰還送信リード119を介した帰還パッドとして示される帰還電極111を通して、発電機103に戻される。従来、供給および帰還リード118、119は、無作為な態様によって配向されることによって、放射放出130として表される漂遊RFエネルギーを、供給および帰還リード118、119を通り流れるRFエネルギーに起因して放出する。特に、供給および帰還リード118、119の無作為な設置は、漂遊RF放射に起因して、制御されていない静電容量結合となる。RF放射は、供給および帰還リード118、119の無作為な配向によって生じる送信アンテナ効果を発生させる。供給および帰還リード118、119の無作為な配向は、送信されたRFエネルギーに対して、代替RF漏れ経路も生成する。
【0033】
図2は、本開示に従う電気外科システム105を示す。システムは、患者Pの組織を治療するために、1つ以上の電極を有している電気外科器具10を含む単極電気外科システムである。図2、図4および図5を参照すると、電気外科RFエネルギーは、発電機200によって、活性リード18を介して、器具10に供給され、器具10が組織を凝固、切断、切除および/または治療することを可能にする。活性リード18は、発電機200の活性出力端子230(図5)に動作するように接続される。供給および帰還リード18、19は、ケーブル21内に囲まれている。電気外科器具10は、コネクター250または256(図4)において、発電機200に結合され得る。コネクター250または256は、各々、活性端子230に結合される。
【0034】
エネルギーは、帰還電極11を通って発電機200に戻され、帰還リード19を通って送信される。帰還リード19は、発電機200の帰還出力端子232(図5)に動作するように接続される。システム105は、複数の帰還電極11を含み得る。複数の帰還電極11は、患者に配置され、患者との全体の接触面積を最大化することによって、組織損傷の可能性を最小化する。帰還電極11は、コネクター254(図4)において発電機200に結合され得る。コネクター254は、帰還端子232に結合される。実施形態において、発電機200および帰還電極11は、いわゆる「組織−患者」接触を監視することによって、間に十分な接触が存在するように保証し、組織損傷の可能性をさらに最小化するように構成され得る。発電機200は、複数の供給および帰還端子ならびに対応する数の送信ケーブル(例えば、各々2本)を含み得る。
【0035】
図3は、本開示に従う双極電気外科システム102を示す。システム102は、対向するジョー部材を有している電気外科鉗子12を含む双極電気外科システムである。鉗子12は、脈管密閉双極鉗子の内視鏡型を示す。実施形態において、鉗子12は、開放型鉗子のような任意の適切な電気外科密閉器具である。鉗子12は、相互にエンドエフェクタアセンブリ100と協働して、組織を把持、密閉および必要に応じて、分割するハウジング20、ハンドルアセンブリ30、回転アセンブリ80およびトリガーアセンブリ70も含む。鉗子12は、エンドエフェクタアセンブリ100を機械的に係合する遠位端部14と、回転アセンブリ80の直近にあるハウジング20を機械的に係合する近位端部16とを有しているシャフト13を含む。エンドエフェクタアセンブリ100は、2つのジョー部材110、120を含み、2つのジョー部材110、120は、ジョー部材が別のジョー部材に対して一定の距離を置かれた第一の位置から、ジョー部材110および120が協働して、その間に組織を把持する閉鎖位置まで可動である。ジョー部材の各々は、それぞれ、エネルギー供給源(例えば、発電機200)に接続された導電性密閉表面112および122を含む。導電性密閉表面112および122は、その間に保持された組織を通して電気エネルギーを通信する。電気外科RFエネルギーは、発電機200によって、活性リード18を介して、鉗子12に供給され、帰還リード19を通して戻される。活性リード18は、動作するように活性電極(例えば、密閉表面112)に接続される。帰還リード19は、動作するように帰還電極(例えば、密閉表面122)に接続される。
【0036】
ハンドルアセンブリ30は、固定ハンドル50および可動ハンドル40を含む。ハンドル40は、固定ハンドル50に対して動き、エンドエフェクタアセンブリ100を作動させ、ユーザーが組織を選択的に把持および操作することを可能にする。ジョー部材110および120は、開放位置から閉鎖位置までのハンドル40の動きに応答して、動く。開放位置において、密閉表面112および122は、互いに対して、一定の距離を置かれた関係に配置される。クランプ締めまたは閉鎖位置において、密閉表面112および122は、協働して、組織を把持し、組織に電気外科エネルギーを適用する。ジョー部材110および120は、ハウジング20内に囲まれた駆動アセンブリ(示されていない)を用いて、作動される。駆動アセンブリは、可動ハンドル40と協働して、開放位置からクランプ締めまたは閉鎖位置までのジョー部材110および120の動きをさせる。ハンドルアセンブリの例は、名称が「Vessel Sealer And Divider And Method Manufacturing Same」の共有に係る米国出願第10/369,894号および名称が「Vessel Sealer And Divider For Use With Small Trocars And Cannulas」の共有に係る米国出願第10/460,926号に示され、記載される。
【0037】
鉗子12は、鉗子12をケーブル21を介して、電気外科エネルギーの供給源(例えば、発電機200)に接続するプラグ23も含む。図3〜図5を参照すると、導電性密閉表面112および122は、ケーブル21を通して、発電機200に接続される。ケーブル21は、それぞれ、活性および帰還端子230、232(図5)に結合された供給および帰還リード18、19を含む。電気外科鉗子12は、プラグ23を介して、コネクター260、262(図4)において、発電機200に結合される。コネクター260、262おの各々は、活性および帰還端子230および232(例えば、ピンなど)に結合される。
【0038】
図4および図5を参照すると、発電機200の正面240が示される。発電機200は、任意の適切な電気外科発電機であり得、さまざまなタイプの電気外科器具(例えば、電気外科鉗子12など)を収容するために、複数のコネクター250〜262を含み得る。コネクター250〜262は、器具のプラグ(例えば、鉗子12のプラグ23)上に符号化された識別情報を読み取ることができるさまざまな検出デバイスを含み得る。コネクター250〜262は、特定の器具の動作パラメータに対応する、プラグ上に符号化された情報を復号化するように構成されており、発電機200が、接続された器具に基づいて、エネルギー搬送設定を予め設定することを可能にする。実施形態において、データは、バーコード、電気的部品(例えば、抵抗器、コンデンサーなど)、RFIDチップ、磁石、不揮発性メモリなどに符号化され得、それらは、次いで、プラグに結合または一体化され得る。対応する検出デバイスは、バーコードリーダー、電気センサー、RFIDリーダー、ホール効果センサー、メモリリーダーなど、およびプラグ上に符号化されたデータを復号化するように構成されている任意の他の適切なデコーダーを含み得るが、それらに限定されない。
【0039】
発電機200は、ユーザーにさまざまな出力情報(例えば、強度設定、治療完了インジケーターなど)を提供する1つ以上のディスプレイスクリーン242、244、246を含む。スクリーン242、244、246の各々は、対応するコネクター250〜262に関連付けられている。発電機200は、発電機200を制御する適切な入力制御器(例えば、ボタン、アクチベータ、スイッチ、タッチスクリーンなど)を含む。ディスプレイスクリーン242、244、246は、電気外科器具(例えば、電気外科鉗子12など)に対する対応するメニューを表示するタッチスクリーンとしても構成されている。次いで、ユーザーは、単に対応するメニューオプションに触れることによって、入力を行う。
【0040】
スクリーン242は、単極出力と、コネクター250および252に接続されたデバイスとを制御する。コネクター250は、単極電気外科器具(例えば、電気外科ペンシル)に結合するように構成されており、コネクター252は、フットスイッチ(示されていない)に結合するように構成されている。フットスイッチは、追加の入力(例えば、発電機200の複製入力)を提供する。スクリーン244は、単極および双極出力と、コネクター256および258に接続されたデバイスとを制御する。コネクター256は、他の単極器具に結合するように構成されている。コネクター258は、双極器具(示されていない)に結合するように構成されている。
【0041】
スクリーン246は、鉗子12によって行われる双極密閉処置を制御する。鉗子12は、コネクター260および262にプラグ接続され得る。発電機200は、鉗子12によって把持された組織を密閉することに適切なコネクター260および262を通して、エネルギーを出力する。特に、スクリーン246は、ユーザーがユーザー規定の強度設定を入力することを可能にするユーザーインターフェースを出力する。ユーザー規定の設定は、電力、電流、電圧、エネルギーなどのような1つ以上のエネルギー搬送パラメータまたは圧力、密閉持続時間などのような密閉パラメータを調節することを可能にする任意の設定であり得る。ユーザー規定の設定は、設定がメモリ226に保存され得るコントローラー224に送信される。実施形態において、強度設定は、1から10または1から5のような数値階級であり得る。実施形態において、強度設定は、発電機200の出力曲線に関連付けられ得る。強度設定は、さまざまな器具がユーザーに鉗子12に対応する、特有の強度階級を提供するように、使用されている各鉗子12に特有であり得る。
【0042】
図5は、電気外科エネルギーを出力するように構成されている発電機200の概略ブロック図を示す。発電機200は、コントローラー224、電力供給部227および出力段228を含む。電力供給部227は、直流高電圧電力供給部であり得、AC供給源(例えば、壁付き電気コンセント)に接続され、高電圧DC電力を出力段228に提供する。次いで、出力段228は、高電圧DC電力を治療エネルギー(例えば、超音波、電気外科またはマイクロ波エネルギー)に変換し、エネルギーを活性端子2230に搬送する。エネルギーは、帰還端子232を介して戻される。出力段228は、複数のモードで動作するように構成されており、その間、発電機200は、特有のデューティサイクル、ピーク電圧、波高率などを有している対応する波形を出力する。別の実施形態において、発電機200は、他のタイプの適切な電力供給トポロジーに基づき得る。
【0043】
コントローラー224は、メモリ226に動作可能に接続されたマイクロプロセッサ225を含む。メモリ226は、一時型メモリ(例えば、RAM)および/または非一時型メモリ(例えば、フラッシュメディア、ディスクメディアなど)を含み得る。マイクロプロセッサ225は、電力供給部227および/または出力段228に動作可能に接続される出力ポートを含み、マイクロプロセッサ225が開および/または閉制御ループスキームの一方に従って、発電機200の出力を制御することを可能にする。当業者は、マイクロプロセッサ225が、本明細書において述べられる計算を行うように適合されている任意の論理プロセッサ(例えば、制御回路)によって、代替され得ることを認識する。
【0044】
閉ループ制御スキームは、複数のセンサーがさまざまな組織およびエネルギー特性(例えば、組織インピーダンス、組織温度、出力電力、電流および/または電圧など)を測定し、フィードバックをコントローラー224に提供するフィードバック制御ループである。次いで、コントローラー224は、電力供給部227および/または出力段228に信号発信し、電力供給部227および/または出力段228は、次いで、それぞれ、DCおよび/または電力供給を調節する。コントローラー224は、発電機200または鉗子12の入力制御器から入力信号も受信する。コントローラー224は、発電機200によって出力された電力を調節するために入力信号を使用するか、および/または他の制御機能をそれらに対して行う。
【0045】
図6は、ケーブル21の断面図を示す。ケーブル21は、それぞれ、活性および帰還端子230、232を介して、発電機200に動作するように接続された供給および帰還リード18、19を含む。供給および帰還リード18、19は、絶縁され得る。さまざまなタイプの絶縁材料が用いられ得、それらは当業者の理解の範囲内である。供給および帰還リード18、19は、それぞれ、距離Aにわたって、活性および帰還端子230、232から延在する。距離Aは、活性および帰還端子230、232の場所によって最適に制御され、約0.1インチから約6インチまでであり得る。次いで、リード18、19は、巻きつけられた部分35において、螺旋状に巻きつけられる。巻きつけられた部分35は、所望のケーブルインダクタンスおよび静電容量に応じて、約0.1インチから約20フィートまでであり得る。あるいは、巻きつけられた部分35は、距離Aにわたって、供給および帰還リード18、19を延在させずに、活性および帰還端子230、232から延在し得る。
【0046】
ケーブル長さBに沿った巻きつけられた部分35は、ケーブル部品の製造の際に用いられる材料の幾何学的構成および物理的特性(例えば、張力強度、可撓性など)に応じて、任意の長さであり得る。より具体的には、リード18、19は、軸に沿った並行移動によって異なる、同じ軸を有している2つの合同な螺旋を含む二重螺旋に配向される。リード18、19は、リード18、19を自身の周りに包装する複数の他の配列にも配向され得る。二重螺旋のリード18、19の配列は、そこを通過する電気外科RFエネルギーによって生成された対向する電場を配向し、損失される漂遊電気RFエネルギーの量を軽減および/または消去することによって最小化する。
【0047】
部分35の距離Dは、1つの螺旋の1つの先端と、別の螺旋の最も近い先端との間の距離を表し、約1/2インチであり得る。距離Eは、同じ螺旋の2つの先端間の距離であり、約1インチであり得る。ケーブル21の外径Fは、所望のケーブルインダクタンス、静電容量または電場最小化に応じて変わり得るか、または約3/8インチであり得る。
【0048】
リード18、19は、ケーブル21内において、誘電性コア37の周りに巻きつけられる。誘電性コア37は、リード18、19に支持を提供し、絶縁性シース39は、リード18、19を覆う。誘電性コア37は、低誘電定数材料によって取り囲まれた空気のコアを有している実質的に管状形状を有し得る。シース39は、誘電性コア37と同じタイプの誘電性材料であり得る。リード18、19は、ワイヤーまたは伝導性トレースを含み得、約473kHzで約7.37μHのインダクタンス定格を有し得、約1MHzで約32.0PFの静電容量を有し得ることによって、約10.4MHzのケーブル自己共鳴を生む。
【0049】
図6に例示されるようなケーブル21は、RFエネルギーを発電機200から組織部位まで搬送する送信媒体を提供する。ケーブル21は、RF送信媒体に対する一実施形態を表す。RF送信媒体は、放射されたRF電場を減少させ、適用される、組織部位に搬送される臨床治療エネルギーを最大化する。図6の寸法A、B、C、D、EおよびFは、3次元空間において、固有の近位幾何学的関係を形成し、発電機200の活性および帰還出力端子間に結合する電場を制御することによって、ボルトパーメートルおよびアンプパーメトルの電場放射を場の消去によって有意に減少させる。
【0050】
物理的な寸法A、B、C、D、EおよびFは、独立しており、低損失誘導性および静電容量送信媒体を提供するように最適化され得る。低損失誘導性および静電容量送信媒体は、電場を制御することに加えて、漂遊RF放射によって生じた制御されていない静電容量結合を減少させる。特に、以下の式(I)および(II)は、ケーブル21の誘導性および静電容量特性に関して、寸法A、B、C、D、EおよびFの独立した関係を例示する。
(I)インダクタンス=B(10.16×10^−9)Ln[(2×D)/d]+2(A+C)(特有のワイヤーに対してμH/in表記)
(II)静電容量=[(B×(0.7065×10^−12))/Ln[(2×D)/d]]er
式(I)および(II)において、「d」は、ワイヤー(例えば、供給および帰還リード18、19)の直径を意味し、「er」は、絶縁体の誘電定数を意味する。さらに、E=2×D、EからDまでの比率は、螺旋構成の連続を確立し、F=k×Dである。ここで、「k」は、約0.5から約1.5までの定数である。
【0051】
部分35の遠位端部において、リード18、19は、巻きつけられておらず、それぞれ、デバイスコネクター33、34に動作するように接続される。デバイスコネクター33、34は、鉗子12内に配置されたピンであり得る。リード18、19は、器具用途に応じた巻きついていない状態の長さにおける、部分35からコネクター33、34までの距離Cを延在する。
【0052】
双極電気外科において、コネクター33、34は、鉗子12上に置かれ得る。単極外科手術において、コネクター33は、器具10に動作するように接続され、コネクター34は、帰還電極11に接続される。上記で述べたように、複数の帰還電極が用いられる状況において、帰還リード19は、帰還電極11の全てを発電機200に動作するように接続するために、対応する数のリードに分割され得る。単極外科手術において、リード18および19に対する長さCは、手術部位における外科手術器具の操作を収容するために、等しいまたは異なる長さであり得る。
【0053】
本開示に従うケーブル21は、供給および帰還リード18、19を配向し、その結果、それらを通して生成された電場が消去されることによって、漏れた漂遊RFエネルギーの量を減少させる。より具体的には、上記で述べた態様のリード18、19の設置および配向は、電気外科RFエネルギーの送信の間に生成された電場の近接性を提供し、治療部位に搬送されるエネルギーの量を最大化する。電場を減少させることは、手術室職員および患者の安全性も増加させる。
【0054】
減少されたRF放射は、静電容量およびRF場漏れを減らし、搬送されるエネルギーのRF制御を改善する。減少されたRF放射は、RF送信損失も減らし、RF調波成分を減少させることと、RF供給源の損傷を最小化することと、周辺伝導性および放射性放出を減少させることとによって、発電機200の効率を改善する。さらに、RF放射を減少させることは、患者監視機器のような手術室に見られる追加の機器に対するRFノイズも減らす。
【0055】
加えて、本開示に従う送信システムは、直接、組織部位において組織およびエネルギーパラメータを感知する新規の方法も提供する。従来の電気外科システムは、電源におけるエネルギー搬送を感知および制御し、組織部位への送信の間のエネルギー損失に対して、較正する。特に、器具への送信および器具からの送信中のエネルギー損失ならびに電源内の内部損失は、次善の方法によって、補われる。したがって、従来の電気外科システムは、組織に適用されるエネルギーを直接は制御しないか、または組織部位におけるエネルギーおよび組織パラメータを監視しない。これらは、次善の組織治療となり得る。
【0056】
本開示は、直接、組織部位における組織およびエネルギーパラメータを感知するシステムを提供し、適用されるエネルギーの誤差のないフィードバック制御を可能にすることによって、止血、脈管密閉および凝固を含むが、これらに限定されない所望の組織治療効果を最適に達成する。特に、本開示は、さまざまな組織およびエネルギーパラメータを感知するために、治療部位に配置されたセンサーを含み、電圧および電流電磁場成分を最小化することと、感知された信号完全性を最大化することとのために、送信媒体(例えば、ケーブル21)を使用する。次いで、感知された信号は、最小または無視可能損失、もしくは従来の信号劣化、上記に記載した従来の損失を有している送信媒体を通して、電源に送信される。電気外科エネルギーを発電機から器具まで送信する能力を有している送信媒体は、名称が「Electrosurgical Radio Frequency Energy Transmission Medium」の共有に係る米国特許第7,819,865号に開示され、その全内容は、本明細書において、参照することによって援用される。
【0057】
図7は、発電機200および鉗子10を含むシステム300を示す。鉗子10は、概略的に、1対の対向するジョー部材110および120として示され、各ジョー部材は、導電性密閉表面112および122を有している。システム300は、直接、組織部位Tにおいて感知された組織およびエネルギー特性に基づく閉ループ態様で、治療エネルギー(例えば、発電機200の出力)の制御を提供する。システム300によって調節され得る治療エネルギーのパラメータは、エネルギー、電力、電圧、電流、組織インピーダンスおよびパラメータ時間、これらのパラメータの変化の比率、およびそれらの組合わせを含むが、それらに限定されない。測定された組織およびエネルギー特性は、組織インピーダンス、組織半透明性/不透明性、組織水文学、組織、血管分布、密閉された脈管の破裂強度、組織密閉癒合、温度、適用された治療エネルギーによる組織貫通の深さ、熱の広がり、およびそれらの組合わせを含むが、それらに限定されない。システム300は、直接、組織部位における組織およびエネルギー特性を検出し、センサー測定値を電気および/または光学ケーブルに沿って、発電機200に送信する光学および電気センサーを含む。図7および図8を参照すると、ケーブル(例えば、光学送信線356および/または電気センサー線344)は、巻きつけられたRF供給および帰還リード318、319の送信媒体内に配置されており、組織部位センサー信号劣化を最小化し、組織感知デバイスのマルチセンサー通信を可能にする。特に、送信媒体は、組織の送信、反射、スペクトルおよび視覚分析を可能にする光学ファイバーの使用を可能にする。
【0058】
鉗子10は、ケーブル321を介して発電機に結合される。発電機200は、供給および帰還リード318、319に結合された出力段228を含む。供給および帰還リード318、319は、ケーブル321内に配置される。供給および帰還リード318、319は、それぞれ、活性および帰還端子230、232を介して、発電機200に動作するように接続される。ケーブル321は、上記で図6を参照して、上記に記載したケーブル21に実質的に類似する。したがって、ケーブル21の実施形態は、リード18、19、誘電性コア37、絶縁性シース39など、ならびに構成、配列およびこれらの部品の材料特性のようなケーブル21の素子を含むが、それらに限定されないケーブル321の実施形態に組み込まれる。
【0059】
ケーブル321は、ケーブル321のコアを形成する誘電性コア337を含む。供給および帰還リード318および319は、誘電性コア337の周りにおいて、二重螺旋態様で巻きつけられ、図6のリード18および19に類似する構成に配列される。誘電性コア337は、実質的に管状構造を有しており、管状構造は、管状構造を通って規定される管腔338を有している。二重螺旋のリード318、319の配列は、そこを通過する電気外科RFエネルギーによって生成された対向する電場を配向し、損失される漂遊電気RFエネルギーの量を軽減および/または消去することによって、最小化する。ケーブル321は、リード318および319を覆って配置される絶縁性シース339も含むことによって、リード318および319を誘電性コア337に固定する。
【0060】
図7に例示されるようなケーブル321は、RFエネルギーを発電機200からジョー部材110と120との間に把持された組織Tまで搬送する送信媒体を提供する。鉗子10は、供給および帰還リード318と319との間に接続された1つ以上の電気センサー340および341を含む。電気センサー340および341は、組織接触部分113(つまり、ジョー部材110および120)に配置される。電気センサー340および341は、伝導性抵抗器、感知変圧器、熱インピーダンスデバイス、既知の抵抗および熱インピーダンスを有している複合材料、およびそれらの組合わせを含むが、それらに限定されない任意の適切な電気感知変換器であり得る。電気センサー340および341は、ジョー部材110および120の一方または両方の中に配置され得、それぞれ、導電性密閉表面112および122と電気通信する。この構成は、電気センサー340および341が組織インピーダンス、電力、電圧、電流、抵抗、位相、温度、(例えば、コントローラー224によって計算されるような)それらの変化の時間パラメータ比率およびそれらの組合わせを検出することを可能にする。電気センサー340および341は、従来の電気外科システムにおいて行われるような、エネルギー感知情報を発電機200において測定せずに、導電性密閉表面112および122を直接通過するそれらの特性を測定する。電気センサー340および341は、上記感知情報および導電性密閉表面112および122を通して組織Tまで搬送された電気外科エネルギーの他の電気特性を測定し得る。次いで、測定されたパラメータは、上記に記載されたさまざまな組織およびエネルギー特性を決定するために用いられ得る。
【0061】
電気センサー340および341は、1つ以上の電気センサー線344を介して、電気感知プロセッサ342に結合される。図8に示されるように、線344は、ケーブル321内に配置され、管腔338を通過する。線344は、絶縁され得る。さまざまなタイプの絶縁材料が用いられ得、それらは、当業者の理解の範囲内である。感知プロセッサ342は、発電機200内に配置され、コントローラー224に結合される。感知プロセッサ342は、電気感知信号を電気センサー340および341から受信し、組織Tにおける組織および/またはエネルギーパラメータを決定し、次いで、処理された感知信号をコントローラー224に送信する。実施形態において、電気センサー340および341は、コントローラー224が感知プロセッサ342の機能性(つまり、電気感知信号に基づく、組織およびエネルギーパラメータの決定)を行うように、コントローラー224(例えば、隔離されている)に結合され得る。
【0062】
鉗子10は、組織接触部分113において、1つ以上の光学センサーアレイ350および352も含み、それぞれ、ジョー部材110および120内に配置される。センサーアレイ350および352は、組織Tと直接接触構成または非接触構成(例えば、密閉プレート112および122によって、分離される)に配置され得る。各アレイ350および352は、それぞれ、複数の光学センサー350a、350bおよび352a、352bを含み得る。適切な光学センサーは、個別の光子が別々の効果を発生させる量子デバイスである光学検出器、抵抗が光強度の関数であるフォトレジスターまたは光依存抵抗器、光起電性モードまたは光伝導性モードで動作するフォトダイオード、照射された場合に電圧および電流を発生する光起電力電池、光電陰極を含むフォトセンサーセル、フォトダイオードとして作用するように逆バイアスがかけられた発光デバイス(LED)、フォトダイオードを増幅するものとして機能するフォトトランジスタ、入り放射の熱を電流に変換する温度計として機能する光学検出器などを含むが、それらに限定されない。
【0063】
各アレイ350および352は、1つ以上の光学送信器351および353も含む。適切な光学送信器は、発光ダイオード(LED)のような発光電子デバイスまたは光源からの光学情報を提供する電気信号を送信する電気ケーブルを含むが、それらに限定されない。実施形態において、光学送信器351および353は、交互に光学センサー350a、350bおよび352a、352bとしても機能し得、二重機能光学送信器および光学受信器として働く。さらなる実施形態において、二重機能光学送信器および光学受信器は、マルチプレクサデバイスを含み得る。
【0064】
実施形態において、光学センサー350a、350bおよび352a、352bならびに光学送信器351および353は、組織Tと光学通信する。このことは、光学センサー350a、350bおよび352a、352bならびに光学送信器351および353の各々に対して透明な開口部を含むことによって、実現され得る。実施形態において、光学センサー350a、350bおよび352a、352bならびに光学送信器351および353は、小径光学ファイバーを含むが、それに限定されない光学送信媒体を介して、開口部に結合され得る。小径光学ファイバーは、送信または反射モードの一方で、そこを通り伝わる光によって、組織T特性と位相相関するブラッグ格子を組み込む。
【0065】
光学センサー350a、350bおよび352a、352bならびに光学送信器351および353は、組織の送信、反射、スペクトルおよび視覚分析のために構成され得る。送信分析において、光学センサー350aおよび350bは、光学送信器353による組織Tを通る光送信を検出し、光学センサー352aおよび352bは、光学送信器351による組織Tを通る光送信を検出する。反射分析において、光学センサー350aおよび350bは、組織Tに反射した光を検出する。光学センサー352aおよび352bは、組織Tを反射した光を検出する。スペクトル分析において、光学センサー350a、350bおよび352a、352bは、光学送信器351および353の一方によって放出された光を検出し得る。視覚分析において、光学センサー350a、350bおよび352a、352bは、画像出力デバイス(例えば、モニター)に結合された相補型金属酸化物半導体(「CMOS」)または電荷結合デバイス(「CCD」)センサーのような任意の画像センサーであり得る。
【0066】
光学センサー350a、350bおよび352a、352bならびに光学送信器351および353は、図7および図8に示されるような1つ以上の光学送信線356を介して、照明供給源354および照明感知プロセッサ358に結合される。適切な光学送信線356は、光学センサー350a、350bおよび352a、352bと照明供給源354との間に光学通信を提供する能力を有している光学センサーまたは導電性ケーブルに関して上記したような光学ファイバーを含む。
【0067】
照明供給源354は、光を光学送信器351および353を通して、組織Tに供給する。組織Tを通って伝わる光は、光学センサー350a、350bおよび352a、352bによって検出され、光子信号を電気信号に変換する。次いで、電気信号は、感知プロセッサ358に送信される。感知プロセッサ358は、組織治療に応答して、組織Tを通る光の変化を感知することと、そのような変化をコントローラー224に通信し、透過率、反射率、半透明性、不透明性、水文学、血管分布、熱の広がり、組織治療深さ、組織密閉の質、温度、スペクトルの内容、およびそれらの組合わせを含むが、それらに限定されない組織特性を決定することとを行うように構成されている。実施形態において、光学センサー350a、350bおよび352a、352bならびに光学送信器351および353は、コントローラー224が感知プロセッサ358の機能性(つまり、光学感知信号に基づく組織およびエネルギーパラメータの決定)を行うように、コントローラー224に直接結合され得る。
【0068】
電気および光学感知信号に応答して、コントローラー224は、発電機200の出力を調節し得る。実施形態において、コントローラー224は、検出された組織および/またはエネルギー特性の関数として出力を制御する1つ以上のアルゴリズムを含み得る。特に、コントローラー224に実装されるアルゴリズムは、発電機200、および照明供給源354、照明感知プロセッサ358および電気感知プロセッサ342を含む発電機200の部品の出力を駆動し得ることによって、組織および/またはエネルギー特性を発電機出力の調節のために継続的に監視する。
【0069】
光学センサーを介した電気外科適用中に組織を監視するシステムおよび方法は、名称が「Apparatus, System And Method For Monitoring Tissue During An Electrosurgical Procedure」の共有に係る米国特許出願第12/249,263号に開示され、その全内容は、本明細書において、参照することによって援用される。
【0070】
開示の複数の実施形態が図面において示されるか、および/または本明細書において述べられたが、開示がそれらに限定されることは意図されていない。開示は、当分野が許容する限り範囲が広いことを意図しており、明細書も同様に読まれることが意図される。そのため、上記の記載は、限定ではなく、特定の実施形態の単なる例示として解釈されるべきである。当業者は、他の改変を、本明細書に添付の請求項の範囲および精神内に想定する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの活性リードに結合されている少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合されている少なくとも1つの帰還出力端子とを含む発電機と、
該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードに結合されている電気外科器具であって、該電気外科器具は、少なくとも1つのセンサーを含み、該少なくとも1つのセンサーは、組織接触部分に配置され、少なくとも1つのセンサー線を通して該発電機に結合されている、電気外科器具と、
誘電性コアを含む電気外科ケーブルと
を含み、該少なくとも1つのセンサー線は、該誘電性コア内に配置され、該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に該誘電性コアの周りに巻きつけられることにより、該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する、電気外科システム。
【請求項2】
前記電気外科器具は、少なくとも1つのシャフト部材を含む電気外科鉗子であり、該少なくとも1つのシャフト部材は、該少なくとも1つのシャフト部材の遠位端部に配置されたエンドエフェクタアセンブリを有しており、該エンドエフェクタアセンブリは、2つのジョー部材を含み、該2つのジョー部材は、互いに対して、一定の距離を置かれた関係の第一の位置から、該ジョー部材が協働して該ジョー部材の間で組織を把持する少なくとも1つの後続する位置まで可動であり、該ジョー部材の各々は、導電性密閉表面を含み、1つの導電性密閉表面は、前記少なくとも1つの活性リードに結合されており、別の導電性密閉表面は、前記少なくとも1つの帰還リードに結合されている、請求項1に記載の電気外科システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのセンサーは、前記ジョー部材の少なくとも一方の中に配置される、請求項2に記載の電気外科システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのセンサーは、光学センサーおよび電気センサーから構成される群から選択される、請求項1に記載の電気外科システム。
【請求項5】
前記電気センサーは、伝導性抵抗器、感知変圧器、熱インピーダンスデバイス、複合材料、およびそれらの組合わせから構成される群から選択される、請求項4に記載の電気外科システム。
【請求項6】
少なくとも1つの活性リードに結合されている少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合されている少なくとも1つの帰還出力端子とを含む発電機と、
電気外科鉗子と、
誘電性コアを含む電気外科ケーブルと
を含む、電気外科システムであって、
該電気外科鉗子は、
2つのジョー部材であって、該2つのジョー部材の少なくとも一方は、他方に対して一定の距離を置かれた関係の第一の位置から、該ジョー部材が協働して該ジョー部材の間で組織を把持する少なくとも1つの後続する位置まで可動であり、該ジョー部材の各々は、導電性密閉表面を含み、1つの導電性密閉表面は、該少なくとも1つの活性リードに結合されており、別の導電性密閉表面は、該少なくとも1つの帰還リードに結合されている、2つのジョー部材と、
該ジョー部材の少なくとも一方の中に配置された少なくとも1つのセンサーであって、該少なくとも1つのセンサーは、少なくとも1つのセンサー線を通して該発電機に結合されている、少なくとも1つのセンサーと
を含み、
該少なくとも1つのセンサー線は、該誘電性コア内に配置され、該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に該誘電性コアの周りに巻きつけられることにより、該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する、電気外科システム。
【請求項7】
前記少なくとも1つのセンサーは、光学センサーアレイおよび該光学センサーアレイに結合されている照明供給源である、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記光学センサーアレイは、少なくとも1つの光学センサーおよび少なくとも1つの光学送信器を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つの光学センサーおよび前記少なくとも1つの光学送信器は、透過率、反射率、半透明性、不透明性、水文学、血管分布、熱の広がり、組織治療深さ、密閉の質、スペクトルの内容、およびそれらの組合わせから構成される群から選択される前記組織の少なくとも1つの特性を測定するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの光学センサーは、画像センサーである、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの光学センサーは、フォトレジスター、フォトダイオード、光起電力電池、光電管、逆バイアスをかけられた発光デバイスおよびフォトトランジスタから構成される群から選択される、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つのセンサー線は、光学ファイバーである、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記光学ファイバーは、少なくとも1つのブラッグ格子を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
少なくとも1つの活性リードに結合されている少なくとも1つの活性出力端子と、少なくとも1つの帰還リードに結合されている少なくとも1つの帰還出力端子とを含む発電機と、
電気外科鉗子と、
誘電性コアを含む電気外科ケーブルと
を含む、電気外科システムであって、
該電気外科鉗子は、
2つのジョー部材であって、該2つのジョー部材の少なくとも一方は、他方に対して、一定の距離を置かれた関係の第一の位置から、該ジョー部材が協働して該ジョー部材の間で組織を把持する少なくとも1つの後続する位置まで可動であり、該ジョー部材の各々は、導電性密閉表面を含み、1つの導電性密閉表面は、該少なくとも1つの活性リードに結合されており、別の導電性密閉表面は、該少なくとも1つの帰還リードに結合されている、2つのジョー部材と、
該ジョー部材の少なくとも一方の中に配置された少なくとも1つの電気センサーであって、該少なくとも1つの電気センサーは、少なくとも1つの電気センサー線を通して、該導電性密閉表面の少なくとも一方と、該発電機とに結合されている、少なくとも1つの電気センサーと、
該ジョー部材の少なくとも一方の中に配置された少なくとも1つの光学センサーであって、該少なくとも1つの光学センサーは、少なくとも1つの光学送信線を通して、該発電機に結合されている、少なくとも1つの光学センサーと、
を含み、
該少なくとも1つのセンサー線は、該誘電性コア内に配置され、該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードの各々の少なくとも一部が二重螺旋状に該誘電性コアの周りに巻きつけられることにより、該少なくとも1つの活性リードおよび該少なくとも1つの帰還リードによって生成された電場を最小化する、電気外科システム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの電気センサーは、組織インピーダンス、電力、電圧、電流、抵抗、位相、およびそれらの組合わせから構成される群から選択される少なくとも1つのエネルギー特性を測定するように構成されており、前記少なくとも1つの光学センサーは、透過率、反射率、半透明性、不透明性、水文学、血管分布、熱の広がり、組織治療深さ、組織密閉の質、温度、スペクトルの内容、およびそれらの組合わせから構成される群から選択される少なくとも1つの組織特性を測定するように構成されている、請求項14に記載の電気外科システム。
【請求項16】
前記発電機は、前記少なくとも1つの電気センサーと前記少なくとも1つの光学センサーとに結合されている少なくとも1つのコントローラーを含み、該少なくとも1つのコントローラーは、前記少なくとも1つのエネルギー特性または前記少なくとも1つの組織特性に応答して、該発電機の出力を調節するように構成されている、請求項15に記載の電気外科システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−250039(P2012−250039A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−123174(P2012−123174)
【出願日】平成24年5月30日(2012.5.30)
【出願人】(510011673)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (57)
【Fターム(参考)】