説明

給紙装置、プリンタ及び給紙方法

【課題】コストアップを招くことなく引出、送り、印字の各動作を円滑に実行することが可能な給紙装置、プリンタ及び給紙方法を提供すること。
【解決手段】本発明による給紙装置1は、被印字媒体6が中空状に巻回されてなる巻回体6、7の内周面を周方向に摺動回転自在に支持する支持手段9と、巻回体の外周面以外の部分を、径方向成分を有する押圧力で押圧する押圧手段11を含むことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帯状の被印字媒体を送り、被印字媒体の表面に印字して、印字を行った後に被印字媒体を切断するプリンタに適用される給紙装置、プリンタ及び給紙方法に関する。
【背景技術】
【0002】
レシート等の被印字媒体が巻回されて形成された中空円筒状の巻回体の収納、巻回体からの被印字媒体の引出、被印字媒体の送り、被印字媒体への印字、印字後の被印字媒体の切断を行うプリンタとしては、例えば特許文献1に記載されたようなものがある。
【0003】
上述した巻回体から被印字媒体を引き出すにあたって、上記プリンタの給紙装置においては、被印字媒体の下流側に位置する搬送ローラが用いられる。ここで、引出の停止のため搬送ローラの回転を停止するにあたって、巻回体は自身が有する慣性モーメントにより搬送ローラの回転停止後において回転を続け、摩擦により停止することとなる。搬送ローラの回転停止後に巻回体が回転を継続すると、搬送ローラと巻回体との間の被印字媒体には弛みが生じる。
【0004】
このような弛みが発生すると、搬送ローラを次に起動して被印字媒体を送るにあたり搬送ローラの回転開始に対して被印字媒体の送り動作が遅れるとともに、被印字媒体における張力の変動や、通過経路の変動を招くため、引出、送り、印字を円滑に実行するにあたっては、なるべく発生させないことが好ましい。
【0005】
特許文献1に記載のプリンタに用いられている給紙装置では、この弛みを発生させないことを目的として、巻回体と一体となって回転するフランジを設けて、フランジと巻回体を一体的にバネにより軸支した上で、フランジの外周面に押圧部材を押圧することによりブレーキ力を作用させることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−195484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、このような給紙装置においては、ブレーキ力を作用させるにあたって、フランジの質量による慣性モーメントが追加されることになり、必要なブレーキ力が増大するため、押圧部材及び押圧部材を動作させるバネの大型化を招くとともに、フランジ追加による部品点数の増加、巻回体及びフランジの軸方向寸法の増加、慣性モーメントに寄与する質量の増加を招き、コストアップを招く。
【0008】
加えて、搬送ローラにより巻回体から被印字媒体を引出、送ることを開始するにあたって、必要なトルクもフランジの質量による慣性モーメントの追加によって増大し、搬送ローラを駆動するモータの容量の増大を招き、これもコストアップを招く。
【0009】
また、巻回体の軸支をバネにより行っていることに伴い、巻回体の外径が変化すると自重の変化により軸支位置も変化するため、被印字媒体の通過経路つまりパスの変動をやはり招き、引出、送り、印字の円滑な実行の妨げとなるおそれがある。これとともに、軸支位置の変化を許容するためのスペースが必要となるため、被印字媒体の表裏方向における装置の外形寸法の増加を招き、やはりコストアップを招く。
【0010】
本発明は、上記問題に鑑み、コストアップを招くことなく引出、送り、印字の各動作を円滑に実行することが可能な給紙装置、プリンタ及び給紙方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の問題を解決するため、本発明に係る給紙装置は、
被印字媒体が中空状に巻回されてなる巻回体の内周面を周方向に摺動回転自在に支持する支持手段と、
前記巻回体の外周面以外の部分を、径方向成分を有する押圧力で押圧する押圧手段を含むことを特徴とする。
【0012】
本発明に係るプリンタは上記給紙装置を含む。
【0013】
上記の問題を解決するため、本発明に係る給紙方法は、
被印字媒体が中空状に巻回されてなる巻回体の内周面を周方向に摺動回転自在に支持する支持ステップと、前記巻回体の外周面以外の部分を、径方向成分を有する押圧力で押圧する押圧ステップを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明の給紙装置、プリンタ及び給紙方法によれば、コストアップを招くことなく引出、送り、印字の各動作を円滑に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【図2】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【図3】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態の動作形態を示すタイミングチャートである。
【図4】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態の比較対象となる従来のプリンタの動作形態を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【図6】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【図7】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【図8】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【図9】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【図10】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【図11】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【図12】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【図13】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【図14】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【図15】本発明に係るレシートプリンタユニットの一実施形態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は、本実施例1のレシートプリンタユニット1の一実施形態について示す模式図である。図2は、本実施例1のレシートプリンタユニット1の一実施形態の要部について示す模式図である。図1中上側図は右方視を示し、図1中下側図及び図2は上方視を示す。なお、図1〜2中において、Fは出口側をなす前側を示し、RはF側から視た左右方向の右側を示し、Uは前側F及び右側Rに対して垂直である便宜上の上下方向の上側を示す。
【0018】
本実施例1のレシートプリンタユニット1は、図1に示すように、印刷部2と、給紙装置3とを含む。
【0019】
印刷部2は、印刷用ヘッド4と、用紙送りローラ5(搬送手段)と、用紙送りローラ5を駆動する送り用モータと、図示しない固定刃支持部と、可動刃支持部とを含む、さらに、図示しない、可動刃、切断用モータ、切断用モータにより駆動される駆動ギヤ、可動刃に駆動ギヤから動力を伝達する伝達ギヤ、を含む。
【0020】
用紙送りローラ5の両端部は、図示しないフック部によりクローズ状態において係合される被係合部を構成しており、クローズ状態においては、固定刃支持部に配置された駆動ギヤと、可動刃支持部に配置された伝達ギヤは噛み合っている。
【0021】
オープン状態においては、可動刃支持部は、図示しないアーム部の揺動により固定刃支持部から離隔する方向に跳ね上げられており、駆動ギヤと伝達ギヤの駆動結合は解除されている。
【0022】
給紙装置3は、用紙6、ロール紙芯7、ロール紙8、給紙軸9、ロール紙保持部10を含んで構成される。
【0023】
被印字媒体を構成する用紙6は、印刷用ヘッド4と用紙送りローラ5との間に挿通された上で、図1中上側図の右側及び下側図の上側に図示されるように、円筒状のロール紙芯7の外周面に巻回されて巻回体を構成している。
【0024】
この巻回体であるロール紙8及びロール紙芯7の内周面は、給紙軸9により周方向に摺動及び回転可能に支持される。給紙軸9は、図1中下側図に示すように両端部を左右一対のロール紙保持部10に固定される。ロール紙保持部10は図示しない筐体の一部をなす。
【0025】
すなわち、給紙軸9は被印字媒体である用紙6が中空状に巻回されてなる巻回体であるロール紙8及びロール紙芯7の内周面を、給紙軸9の外周面と巻回体の内周面との接触に基づいて、周方向に摺動回転自在に支持する支持手段を構成する。
【0026】
用紙6は、図1中上側図の左側に示すように、印刷用ヘッド4と用紙送りローラ5の間と可動刃と固定刃との間から出口に至るまでのパスを経由しており、送り用モータの駆動に伴う用紙送りローラ5の回転により用紙6が巻回体を構成するロール紙8から引き出され、送られて、印字部2において印字される。可動刃支持部においては、駆動ギヤに伝達ギヤに伝達された切断用モータの駆動力に基づいて、可動刃を進退移動させて印字後の用紙6が適宜の箇所において切断される。
【0027】
本実施例1のプリンタ1は、図2に示すように、ローラ11と、回転軸12と、バネ13、バネ14を含む。ローラ11はロール紙8の径方向外側に向けて径が大きくなるとともに頂点が切り取られてなる部分円錐形状に構成され、回転軸12はロール紙8の径方向内側に指向するように配置され、回転軸12の両端は、ロール紙8の軸方向に指向するように配置された一対のバネ13、バネ14により図示しない筐体に連結されている。
【0028】
バネ13及びバネ14のロール紙8との干渉に基づいての圧縮に伴う付勢力により、回転軸12は、図2中右方に付勢され、回転軸12の右方への付勢に伴ってローラ11の円錐面11aは、ロール紙8の外周面以外の部分であって、外周面と軸方向の端面との境界をなす円状縁8aの周方向の一部に付勢される。
【0029】
ローラ11の円錐面11aは、図2で示すように、ロール紙8の軸方向の端面及び外周面に対して傾斜しているため、左方から右方に向けて付勢された状態で円状縁8aに接触されると、ロール紙8の径方向成分ここでは径方向内側に向かう方向の成分を有する押圧力で、ロール紙8を押圧する。すなわちローラ11は押圧手段を構成する。
【0030】
さらに、図示しない筐体には、ロール紙8の径方向を中心として揺動自在な図示しないロック爪が設けられており、例えばオープン状態でロール紙8の交換をする場合においては、このロック爪により回転軸12の両端は、ロール紙8から左方に離隔させた位置で選択的に固定される。なお、本実施例1のレシートプリンタユニット1における用紙6の引出、送りの動作においては本発明の給紙方法が併せて実行される。
【0031】
本実施例1のレシートプリンタユニット1においては以下のような作用効果を得ることができる。ローラ11の円錐面11aのバネ13、バネ14による図8中左方から右方に向かう付勢力を、円錐面11aと円状縁8aとの接触面において径方向成分を有する押圧力に変換して、この押圧力により発生する摩擦力を、ロール紙8の図1中上側図における回転方向θと逆方向に作用させることができる。ローラ11は押圧力を摩擦力に変換する変換手段をも構成する。
【0032】
この摩擦力を回転方向θと逆方向のブレーキ力として用いることにより、駆動ギヤを駆動する送り用モータの停止後において、ロール紙8が継続して回転する期間を極力短くすることができる。この回転期間の短縮に基づいて、図1中上側図の一点鎖線R1で示すような用紙6の弛みが発生することを極力防止することができる。
【0033】
また、本実施例1においては、この摩擦力を発生させるにあたり、用紙6の印字面となる外周面にはローラ11を接触させることを回避できるため、印字面に汚れや皺が発生することをも防止することができる。
【0034】
このようにロール紙8から引き出される用紙6の弛みの発生を防止することによるメリットを以下に図を用いて説明する。図3は本実施例1における用紙送りローラ5の用紙6の引き込み速度VIと、ロール紙8の繰り出し速度VOの時間Tに対する経時変化を上下に並列して示すタイムチャートである。図4はローラ11を含まない従来技術における、引き込み速度VIと繰り出し速度VOの経時変化を上下に並列して示すタイムチャートである。
【0035】
図4に示す従来技術では、下側図に示すように、送り用モータ及び用紙送りローラ5の駆動の停止後に、ロール紙8の有する質量に伴う慣性モーメントによりロール紙8が継続して回転してしまう「減速の鈍り」「遅れ」D1が発生する。
【0036】
この場合においては、再度送り用モータを駆動して、用紙送りローラ5の駆動を開始して用紙6の送りを再開する時点においても、図4中上側図に示すように、ロール紙8と用紙送りローラ5との間の用紙6に弛みが存在することにより、ロール紙8の回転の「応答の遅れ」D2が発生する。
【0037】
図3に示す本実施例1においては、ローラ11の押圧力に伴い発生する摩擦力を、図1に示した回転方向θと逆方向にロール紙8に作用させているので、送り用モータ及び用紙送りローラ5の駆動の停止後に、ロール紙8の有する質量に伴う慣性モーメントによりロール紙8が継続して回転してしまう「減速の鈍り」が発生する期間D1を図4に示したものに比べて極めて短くすることができる。
【0038】
この場合において、再度送り用モータを駆動して、用紙送りローラ5の駆動を開始して用紙6の送りを再開する時点においても、ロール紙8と用紙送りローラ5との間の用紙6に存在する弛みを極力小さなものとすることができ、ロール紙8の回転の「応答の遅れ」D2をも従来技術に比べて極力抑制することができる。
【0039】
加えて、本実施例1においては、回転軸12は図示しない筐体に対してバネ13、バネ14を介して連結されており、ロール紙8に対して軸方向に接近するように付勢されており、ロール紙8が基準径よりも大きい大径Lである場合には、ローラ11の円錐面11aの大径位置LPが円状縁8aに接触し、ロール紙8が基準径よりも小径Sである場合には、円錐面11aの小径位置SPが円状縁8aに接触することとなる。なお、ここで基準径とは大径Lと小径Sの中間であればよく例えば平均であって良い。
【0040】
大径位置LPが円状縁8aに接触している場合には、バネ13、バネ14のストロークは図2に示すように基準径におけるストロークより小さくなり、より大きな付勢力が発生して、円錐面11aがロール紙8を押圧する押圧力が大きくなる。
【0041】
小径位置SPが円状縁8aに接触している場合には、バネ13、バネ14のストロークは図2に示すように基準径におけるストロークより大きくなり、より小さな付勢力が発生して、円錐面11aがロール紙8を押圧する押圧力が小さくなる。
【0042】
このように、ロール紙8が大径である場合には、押圧力を大きくして摩擦力を大きくし、大径であることに伴ってロール紙8の慣性モーメントが大きくなることに対応させて、摩擦力も大きくすることができる。これとともに、ロール紙8が小径である場合には、押圧力を小さくして摩擦力を小さくし、小径であることに伴ってロール紙8の慣性モーメントが小さくなることに対応させて、摩擦力も小さくすることができる。
【0043】
すなわち、ロール紙8の径に対応させて、大径であれば押圧力及び摩擦力を大きくし、小径であれば押圧力及び摩擦力を小さくして、押圧力及び摩擦力の適切化を図り、弛みを除去する効果を高めることができるとともに、必要のない押圧力をロール紙8に作用させることを極力回避することができる。これによっても、用紙6の引出、送り、印字を円滑に実行することができる。
【0044】
加えて本実施例1においては、摩擦力を作用させるにあたって、ロール紙8及びロール紙芯7に慣性モーメントを追加することを招く別部品を追加する構成を採っていないため、ブレーキ力として必要な摩擦力の増大を招くことがなく、ローラ11及びローラ11を動作させるバネ13、バネ14の大型化を招くこともない。このため、部品点数の増加、ロール紙8を含む巻回体の軸方向寸法の増加、慣性モーメントに寄与する質量の増加を招き、コストアップを招くことをも防止することができる。
【0045】
加えて、用紙送りローラ5によりロール紙8から用紙6を引出、送ることを開始するにあたって、送り用モータに必要とされるトルクも部品点数の増大や慣性モーメントの追加によって増大することも回避でき、用紙送りローラ5を駆動する送り用モータの容量の増大を招いて、コストアップを招くことをも防止することができる。
【0046】
また本実施例1においては、ロール紙8及びロール紙芯7の内周面の軸支はバネによらないものとしているため、ロール紙8の外径が変化することに伴って軸支位置は変化しないこととなる。
【0047】
このため、ロール紙8の外径が変化しても用紙6のパスの変動を招くことがないため、引出、送り、印字の円滑な実行を実現することができる。また、ロール紙8の軸支位置の変化がないことから、変化を吸収する機構を省くことができて省スペース化が可能となり、レシートプリンタユニット1の用紙6の表裏方向の寸法の増加を招くことがないため、コストアップを防止することができる。
【0048】
なお、本実施例1に示した構成に付加可能な構成について説明する。図5は、本実施例1のレシートプリンタユニット1において付加可能な機構を示す模式図である。
【0049】
図5に示すように、ロール紙8と印字部2との間のパスにおいて、ロール紙8の軸方向を中心としてω方向に揺動自在なアーム15と、アーム15の先端に設けられたテンションローラ16と、アーム15を適宜揺動させる図示しないアクチュエータを含むことができる。アーム15とテンションローラ16は、用紙6の張力調整手段を構成する。
【0050】
これによれば、本実施例1に示したローラ11において除去しきれない用紙6の弛みを、アーム15をω方向に適宜揺動させて、ロール紙8から用紙6を適宜引き出すことにより、適宜除去することができる。
【0051】
また、本実施例1においては、ローラ11を使用しない場合にはロック爪に回転軸12を係合させる形態を示したが、回転軸12のロール紙8の中心軸側を揺動自在な構成とし、径方向外側にレバーを設ける構成としてもよい。以下それについての実施例2について述べる。
【実施例2】
【0052】
図6は、本実施例2のレシートプリンタユニット1の要部を示す模式図である。図1と同様に、Fはレシートプリンタユニット1の用紙6の出口側を、Uは上方を、Rはロール紙8の径方向から視て右側を示す。
【0053】
図6に示すように、本実施例2においては、図1に示したローラ11、回転軸12、バネ13、バネ14に加えて、回転軸12の図6中の下端部を、上方向Uを中心として揺動自在に支持し、回転軸12の図6中の上側端を、上方向Uを指向する揺動軸17を中心として揺動自在な切り替えレバー18にヒンジ19を介して連結している。
【0054】
揺動軸17は、図示しないクリック機構を含んでおり、操作者がある程度の力を切り替えレバー18の端部に付与しない限りは、切り替えレバー18の揺動角度が保持される構成としている。
【0055】
本実施例2の構成によれば、切り替えレバー18を図6中左方に揺動させた場合に選択的にローラ11をロール紙8の円状縁8aに接触させることができ、図6中右方に揺動させた場合に、ローラ11をロール紙8の円状縁8aから離隔させ接触させないことができる。すなわち、ローラ11の使用/不使用、摩擦力の付与/非付与を適宜選択することができる。
【0056】
なお、上述した実施例1においては、ローラ11を円錐形状とし、ロール紙8の軸方向の両端の内一方のみに設置したが、ロール紙8の軸方向の両端の双方に設けることもできる。以下それについての実施例3について述べる。
【実施例3】
【0057】
図7は、本実施例3のレシートプリンタユニット1の要部を示す模式図である。図1と同様に、Fはレシートプリンタユニット1の用紙6の出口側を、Uは上方を、Rはロール紙8の径方向から視て右側を示す。
【0058】
図7に示すように、本実施例3においては、図1に示したローラ11、回転軸12、バネ13、バネ14に加えて、これら一式を、図7中左右方向中央を基準として左右対称に位置させて、ロール紙8の右側の端部にも設置する。
【0059】
このように、ローラ11を、両端に設けて、ロール紙8の軸方向両端に位置する一対の円状縁8aに左右一対のローラ11をそれぞれ接触させることにより、ロール紙8に作用する押圧力の径方向成分をより大きなものとし、同じ摩擦力を付与するにあたっては、バネ13、バネ14のバネ定数を小さく設定することができる。
【0060】
さらに、本実施例3においては、左側のローラ11の押圧力の軸方向成分と、右側のローラ11の押圧力の軸方向成分は、相互に逆方向に指向させて相殺することができる。すなわち、ロール紙8の外径側が内径側に対してずれる方向の軸方向における力を極力小さいものとし、ロール紙8の外周側がロール紙芯7に対してずれることを極力防止することができる。
【0061】
また、上述した実施例1においては、ローラ11の円錐面11aは弾性変形しないものとして記載したが、ローラ11を弾性部材として積極的に弾性変形させるものとすることもできる。以下、それについての実施例4について述べる。
【実施例4】
【0062】
図8は、本実施例4のレシートプリンタユニット1の要部を示す模式図である。図1と同様に、Fはレシートプリンタユニット1の用紙6の出口側を、Uは上方を、Rはロール紙8の径方向から視て右側を示す。
【0063】
図8に示すように、本実施例4においては、図1に示したローラ11をゴム等の弾性部材により構成する。ローラ11の円錐面11aは弾性変形するため、ロール紙8の円状縁8aへの接触前の状態Bから接触後の状態Aへの変遷に伴い、円錐面11aの円状縁8aへ対向する面は、図8Aに示すように接触面を最大の窪み点として「く」の字状に内側に窪む方向に変形する。
【0064】
本実施例4においてはこの変形により、ローラ11をここでは図示しない図3に示したバネ13、バネ14により、図8中左方から右方に付勢した場合に、円状縁8aに接触する位置の接触面の角度を、ロール紙8の径方向に対してより深い角度とすることができる。このため、バネ13、バネ14による図8中左方から右方に向かう付勢力により発生する押圧力を、径方向成分の大きい力に変換することができる。
【0065】
これに伴い、発生する摩擦力をより大きくするとともに、ロール紙8の外周面のロール紙芯7に対する軸方向のずれを極力小さくすることができる。
【0066】
上述した実施例1〜4においては、ローラ11を円錐形状としたが、円筒形状とすることもできる。以下それについての実施例5について述べる。
【実施例5】
【0067】
図9は、本実施例5のレシートプリンタユニット1の要部を示す模式図である。図1と同様に、Fはレシートプリンタユニット1の用紙6の出口側を、Uは上方を、Rはロール紙8の径方向から視て右側を示す。
【0068】
本実施例5のローラ11は、図9に示すように円筒形状に形成され、回転軸12の周方向に回動自在に支持され、回転軸12の図9中下側端は、上方向Uを指向する揺動軸20を介して揺動自在に図示しない筐体に連結され、回転軸12の図9中上側端は右方向Rを指向するバネ13を介して図示しない筐体に連結される。
【0069】
ローラ11の外周面をなす円筒面11aはロール紙8の図9中左側の円状縁8aにバネ13の付勢力に基づいて接触され、この付勢力によりローラ11の円筒面11aとの接触面には径方向成分を含む押圧力が発生し、この押圧力に基づいてロール紙8の周方向かつ用紙6の引出方向とは逆方向に摩擦力が作用される。
【0070】
図9中上側図に示すように、ロール紙8が基準径よりも大きい大径である状態LDである場合においては、円状縁8aと円筒面11aとの接触面は、回転軸12の図9中上側端側に位置し、バネ13のストロークは小さくなり、より大きな付勢力をバネ13が発生して、接触面に作用する押圧力は大きくなり、よって、摩擦力も大きくなる。ここでも基準径は大径と小径の中間であれば良く平均値であって良い。
【0071】
図9中下側図に示すように、ロール紙8が基準径よりも小さい小径である状態SDである場合においては、円状縁8aと円筒面11aとの接触面は、回転軸12の図9中下側端側に移動し、バネ13のストロークは大きくなり、より小さな付勢力をバネ13が発生して、接触面に作用する押圧力は小さくなり、よって、摩擦力も小さくなる。
【0072】
よって、円筒形状としたローラ11を用いた本実施例5においても、実施例1に示した円錐形状のローラ11と同様に、ロール紙8の径の大小に対応させて、適切な押圧力と摩擦力を適宜選択することができる。なお、本実施例6の円筒形状のローラ11についても、図8に示した実施例4と同様にゴム等の弾性部材により構成することもできる。
【0073】
以上述べた実施例1〜5においては、本発明の押圧手段をローラ10により構成したが、給紙軸9により構成することもできる。以下それについての実施例6について述べる。
【実施例6】
【0074】
図10は、本実施例6のレシートプリンタユニット1の要部を示す模式図である。図1と同様に、Fはレシートプリンタユニット1の用紙6の出口側を、Uは上方を、Rはロール紙8の径方向から視て右側を示す。
【0075】
給紙軸9を、図10に示すように、用紙6の巻回体であるロール紙8及びロール紙芯7の内周面を支持する支持手段を巻回体の中心軸方向に延びる棒状部材とし、この棒状部材はロール紙芯7の内周面の一部である下方面のみに接触する突出部9aを含む。
【0076】
また、給紙軸9を構成する棒状部材は、突出部9aを除いてはロール紙芯7の内周面よりも外径寸法の小さい外周面を有するものとし、突出部9aが設けられる部分以外の部分は、巻回体の内周面から径方向に離隔した外周面を有するものとしている。ここで、突出部9aは、周方向に複数個並列された突起部分9aa〜9adを含む。
【0077】
本実施例6によれば以下のような作用効果を得ることができる。すなわち、巻回体の内周面を給紙軸9の突出部9aのみにおいて支持させ、給紙軸9の突出部9a以外の部分は巻回体の内周面に対して特に周方向に拘束力を与えない構成とすることができる。
【0078】
このため、突出部9aと巻回体の内周面との接触面には、巻回体すなわちロール紙8及びロール紙芯7の自重を押圧力として作用させ、押圧力に基づいた摩擦力のみを作用させることができる。つまり、本実施例6においては、押圧手段と変換手段は給紙軸9の突出部9aが受け持つ機能手段である。
【0079】
本実施例6においても、実施例1〜5と同様に、巻回体の自重に比例した摩擦力をロール紙8の回転方向に対して反対の方向に作用させることができ、ロール紙8からの用紙6の引出の停止に伴う用紙6の弛みを適切に除去し、引出の再始動時における弛みにともなう引出の遅れをも防止することができる。
【0080】
なお、本実施例6における突出部9の形態は種々のバリエーションを具備させることができる。以下にそれについての実施例7〜11について述べる。
【実施例7】
【0081】
図11は、本実施例7のレシートプリンタユニット1の要部を示す模式図である。図1と同様に、Fはレシートプリンタユニット1の用紙6の出口側を、Uは上方を、Rはロール紙8の径方向から視て右側を示す。
【0082】
給紙軸9は、図11に示すように、用紙6の巻回体であるロール紙8及びロール紙芯7の内周面を支持する支持手段を巻回体の中心軸方向に延びる棒状部材であって、ロール紙芯7の内周面の一部である下方面のみに接触する突出部9aを含む。
【0083】
また本実施例7においては、給紙軸9を構成する棒状部材は、突出部9aを除いてはロール紙芯7の内周面よりも外径寸法の小さい外周面を有するよう形成され、突出部9aが設けられる部分以外の部分は、巻回体の内周面から径方向に離隔した外周面を有するよう形成されている。
【0084】
突出部9aは、周方向に複数個並列された突起部分9aa〜9adを含む。また、突起部分9aa〜9adが巻回体から用紙6を引き出す引出方向側つまりロール紙8の回転方向θと反対側にエッジ部分9aae〜9adeを含む。
【0085】
本実施例7においては、実施例6に較べて、エッジ部分9aae〜9adeのエッジ作用に基づいて、押圧力に対する摩擦力の比率を大きく設定することができる。
【実施例8】
【0086】
図12は、本実施例8のレシートプリンタユニット1の要部を示す模式図である。給紙軸9は、実施例6と同様に、用紙6の巻回体であるロール紙8及びロール紙芯7の内周面を支持する支持手段を巻回体の中心軸方向に延びる棒状部材であって、ロール紙芯7の内周面の一部である下方面のみに接触する突出部9aを含む。
【0087】
また本実施例8においては、給紙軸9を構成する棒状部材は、突出部9aを除いてはロール紙芯7の内周面よりも外径寸法の小さい外周面を有するよう形成され、突出部9aが設けられる部分以外の部分は、巻回体の内周面から径方向に離隔した外周面を有するよう形成されている。
【0088】
突出部9aは、周方向に複数個並列された突起部分9aa〜9adを軸方向に延びる突出部9aの径方向長さに比べて極めて短い溝部を交互に挟む形態にて含む。本実施例8においては、実施例6に較べて、突出部9a全体の剛性を高めることができる。
【実施例9】
【0089】
図13は、本実施例9のレシートプリンタユニット1の要部を示す模式図である。給紙軸9は、実施例6と同様に、用紙6の巻回体であるロール紙8及びロール紙芯7の内周面を支持する支持手段を巻回体の中心軸方向に延びる棒状部材であり、ロール紙芯7の内周面の一部である下方面のみに接触する突出部9aを同じく含む。
【0090】
また本実施例9においては、給紙軸9を構成する棒状部材は、突出部9aを除いてはロール紙芯7の内周面よりも外径寸法の小さい外周面を有するよう形成され、突出部9aが設けられる部分以外の部分は、巻回体の内周面から径方向に離隔させた外周面を有するよう形成されている。
【0091】
さらに、本実施例9においては、突出部9aが軸方向に複数個並列された突起部分9apを含み、突起部分9apは軸方向に隣接する他の突起部分9apに対して、軸方向に傾斜するスリット状の切込を介して極力近接させて並列されている。この切込の突起部分9apの径方向外側面に露出する部分がロール紙8から用紙6を引き出す引出方向側にエッジ部分を構成している。本実施例9においては、突出部9a全体の剛性を高めるとともに、エッジ部分により押圧力に対する摩擦力の比率を高めることができる。
【実施例10】
【0092】
図14は、本実施例10のレシートプリンタユニット1の要部を示す模式図である。給紙軸9は、実施例6と同様に、用紙6の巻回体であるロール紙8及びロール紙芯7の内周面を支持する支持手段を巻回体の中心軸方向に延びる棒状部材であって、ロール紙芯7の内周面の一部である下方面のみに接触する突出部9aを含む。
【0093】
また本実施例10においても、給紙軸9を構成する棒状部材は、突出部9aを除いてはロール紙芯7の内周面よりも外形寸法の小さい外周面を有するよう形成され、突出部9aが設けられる部分以外の部分は、巻回体の内周面から径方向に離隔させた外周面を有するよう形成される。
【0094】
さらに、突出部9aの径方向外側面が軸方向及び周方向に複数個並列された突起先端部分9azを含む。本実施例10においては、突出部9a全体の剛性を高めるとともに、突起先端部分9azのロール紙芯7の内周面に対する食い込み効果により押圧力に対する摩擦力の比率を高めることができる。
【実施例11】
【0095】
図15は、本実施例11のレシートプリンタユニット1の要部を示す模式図である。給紙軸9は、実施例6と同様に、用紙6の巻回体であるロール紙8及びロール紙芯7の内周面を支持する支持手段を巻回体の中心軸方向に延びる棒状部材であって、ロール紙芯7の内周面の一部である下方面のみに接触する突出部9aを棒状部材とは別部材の例えばゴム等の弾性部材として含む。
【0096】
本実施例11においても、給紙軸9を構成する棒状部材は、突出部9aを除いてはロール紙芯7の内周面よりも外形寸法の小さい外周面を有するよう形成され、突出部9aが設けられる部分以外の部分は、巻回体の内周面から径方向に離隔させた外周面を有するよう形成される。
【0097】
本実施例11の突出部9aは、実施例6と同様に周方向に分割された突起部分9aa〜9adを構成するが、径方向内側から外側に向けて周方向長さが徐々に短くなる三角形状を有している。
【0098】
本実施例10においては、図15中左側図に示すセット前と右側図に示すセット後の状態遷移において、突出部9aを構成する突起部分9aa〜9adは巻回体の自重により先端部が潰れて接触面積が広がる効果があり、この接触面積を広げる効果によって、押圧力に対する摩擦力の比率を高めることができる。
【0099】
以上本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に制限されることなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形および置換を加えることができる。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、プリンタに関するものであり、コストアップを招くことなく引出、送り、印字の各動作を円滑に実行することが可能な給紙装置、プリンタ及び給紙方法を提供することができるので、例えばレシート等の被印字媒体が巻回された巻回体を収納して用いるプリンタに適用して有益なものである。
【符号の説明】
【0101】
1 レシートプリンタユニット(プリンタ)
2 印字部
3 給紙装置
4 印刷用ヘッド
5 用紙送りローラ(搬送手段)
6 用紙
7 ロール紙芯
8 ロール紙(巻回体)
8a 円状縁
9 給紙軸(支持手段)
9a 突出部(押圧手段、変換手段)
9aa〜9ad 突起部分
9aae〜9ade エッジ部分
9ap 突起部分
9az 突起先端部分
10 ロール紙保持部
11 ローラ(押圧手段、変換手段)
11a 円錐面
11a 円筒面
12 回転軸
13 バネ(付勢手段)
14 バネ(付勢手段)
15 アーム
16 テンションローラ(張力調整手段)
17 揺動軸
18 切り替えレバー(離隔手段)
19 ヒンジ
20 揺動軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被印字媒体が中空状に巻回されてなる巻回体の内周面を周方向に摺動回転自在に支持する支持手段と、前記巻回体の外周面以外の部分を、径方向成分を有する押圧力で押圧する押圧手段を含むことを特徴とする給紙装置。
【請求項2】
前記部分が前記巻回体の外周面と軸方向の端面との境界をなす円状縁の一部であることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
【請求項3】
前記押圧手段が、前記径方向に指向する回転軸回りに回転自在に支持された円錐体と、当該円錐体の円錐面を前記押圧力で付勢する付勢手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の給紙装置。
【請求項4】
前記円柱体を前記一部から選択的に離隔させる離隔手段を含むことを特徴とする請求項3に記載の給紙装置。
【請求項5】
前記円錐体が弾性部材であることを特徴とする請求項3又は4に記載の給紙装置。
【請求項6】
前記押圧手段が、前記径方向に対して傾斜して指向する回転軸回りに回転自在に支持された円柱体と、当該円柱体の外周面を前記一部に前記押圧力で付勢する付勢手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の給紙装置。
【請求項7】
前記円柱体を前記一部から選択的に離隔させる離隔手段を含むことを特徴とする請求項6に記載の給紙装置。
【請求項8】
前記円柱体が弾性部材であることを特徴とする請求項6又は7に記載の給紙装置。
【請求項9】
前記部分が前記巻回体の内周面の一部であることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
【請求項10】
前記支持手段を前記巻回体の中心軸方向に延びる棒状部材とし、当該棒状部材が前記内周面の一部である下方面のみに接触する突出部を含むことを特徴とする請求項9に記載の給紙装置。
【請求項11】
前記棒状部材の前記突出部が設けられる部分以外の部分は、前記巻回体の内周面から径方向に離隔した外周面を有することを特徴とする請求項10に記載の給紙装置。
【請求項12】
前記突出部が周方向に複数個並列された突起部分を含むことを特徴とする請求項11に記載の給紙装置。
【請求項13】
前記突起部分が前記巻回体から前記被印字媒体を引き出す引出方向側にエッジ部分を含むことを特徴とする請求項12に記載の給紙装置。
【請求項14】
前記突出部が軸方向に複数個並列された突起部分を含むことを特徴とする請求項11に記載の給紙装置。
【請求項15】
前記突起部分が前記巻回体から前記被印字媒体を引き出す引出方向側にエッジ部分を含むことを特徴とする請求項14に記載の給紙装置。
【請求項16】
前記突出部が軸方向及び周方向に複数個並列された突起先端部分を含むことを特徴とする請求項11に記載の給紙装置。
【請求項17】
前記突起部が弾性部材であることを特徴とする請求項12〜16に記載の給紙装置。
【請求項18】
前記被印字媒体を搬送する搬送手段と、当該搬送手段と前記巻回体との間に前記被印字媒体の張力を調節する張力調節手段を含むことを特徴とする請求項1〜18に記載の給紙装置。
【請求項19】
請求項1〜18の給紙装置を含むプリンタ。
【請求項20】
被印字媒体が中空状に巻回されてなる巻回体の内周面を周方向に摺動回転自在に支持する支持ステップと、前記巻回体の外周面以外の部分を、径方向成分を有する押圧力で押圧する押圧ステップを含むことを特徴とする給紙方法。
【請求項21】
前記部分が前記巻回体の外周面と軸方向の端面との境界をなす円状縁の一部であることを特徴とする請求項20に記載の給紙方法。
【請求項22】
前記部分が前記巻回体の内周面の一部であることを特徴とする請求項20に記載の給紙方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−245805(P2011−245805A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−123411(P2010−123411)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(501398606)富士通コンポーネント株式会社 (848)
【Fターム(参考)】