給紙装置
【課題】 積層した複数の冊子のうち最先の冊子を1部ずつ確実に分離できる給紙装置を提供する。
【解決手段】 最先の冊子11Fを一部ずつ分離して給紙する給紙装置10であって、冊子11を搬送する搬送ベルト12と、最先の冊子11Fを支持する支持板13と、冊子11の幅に合わせて移動可能に設けられ、冊子11の左右位置を揃える左右のサイドガイド40と、冊子11の幅方向に沿って複数個設けられ、最先の冊子11Fに吸着し、この最先の冊子11Fを下流側に移動する吸着パッド15U、15Lと、サイドガイド40の下流側の端部に設けられ、最先の冊子11Fを分離するとき、2番目の冊子11Sの側端部を押える左右の側端分離爪17と、を備え、左右の側端分離爪17を、高さ方向において、吸着パッド15U、15Lと異なる位置に設けてなる。
【解決手段】 最先の冊子11Fを一部ずつ分離して給紙する給紙装置10であって、冊子11を搬送する搬送ベルト12と、最先の冊子11Fを支持する支持板13と、冊子11の幅に合わせて移動可能に設けられ、冊子11の左右位置を揃える左右のサイドガイド40と、冊子11の幅方向に沿って複数個設けられ、最先の冊子11Fに吸着し、この最先の冊子11Fを下流側に移動する吸着パッド15U、15Lと、サイドガイド40の下流側の端部に設けられ、最先の冊子11Fを分離するとき、2番目の冊子11Sの側端部を押える左右の側端分離爪17と、を備え、左右の側端分離爪17を、高さ方向において、吸着パッド15U、15Lと異なる位置に設けてなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給紙装置に関し、詳しくは、複数の冊子を積層し、最先の冊子を1部ずつ分離して送り出す給紙装置に関する。
【背景技術】
【0002】
2つ折りにした用紙を積層させ、最先の用紙を順次分離する給紙装置が広く利用されている。この種の給紙装置として、従来より各種の技術が知られている(例えば、特許文献1(図3)参照。)。
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図9は、従来の給紙装置の基本構成を説明する図であり、給紙装置100は、2つ折りにした用紙の内側に別の用紙を挟み、このような形態の用紙101を積層し、最先の用紙101を一部ずつ分離する装置である。
【0004】
給紙装置100は、折り目101aを下に向けた複数の用紙101を搬送する下り傾斜の搬送ベルト102と、最先の用紙101を支持する支持板103と、最先の用紙101に吸着し、この最先の用紙101を下流に移動する吸着パッド104とを備える。
【0005】
最先の用紙101の下端近傍には、最先の用紙101のみを分離させるための分離爪105が設けられる。この分離爪105によって、最先の用紙101を吸着パッド104で移動する際、2番目の用紙101を押える。これにより、用紙101を1部ずつ分離することができる。
【0006】
ところで、近年、用紙束の中央部分を綴じ、この綴じた中央部分を2つ折りにした冊子を給紙するニーズが高まっており、このような冊子を1部ずつ給紙する装置が求められている。
【0007】
図10(a)は、従来の給紙装置100において、複数の冊子106を積載する過程を説明する図である。先ず、搬送ベルト102の上に、折り目106aを下に向けて複数の冊子106を積載する(矢印(10))。冊子106は、小口106b側より折り目106a側が膨らんでいる。このような冊子106を複数冊積載すると、折り目106a側の膨らみが冊数分蓄積し、上流側寄りの冊子106が、折り目106a側が小口106b側よりも上流側に位置するように傾斜する。その結果、搬送ベルト102が折り目106aを保持できなくなり、冊子106が崩れてしまう。このように崩れた冊子106をそのまま最先位置に搬送すると、冊子106を吸着パッド104で吸着できない問題が生ずる。
【0008】
そこで、図10(b)に示すように、最上流の冊子106をガイド107で下流に向けて押すことが考えられる。このようなガイド107を用いれば、複数の冊子106が崩れることを防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010-37071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、ガイド107で冊子106を押し込むと、以下の問題が生ずる。
冊子106は折り目106a側が膨らんでいるので、ガイド107で押した力の全てが下流に向けて伝わらず、その力の一部が冊子106を持ち上げるように働き、一部の冊子106が持ち上がってしまうことがある。
この持ち上がった冊子106は、そのままの高さで最先位置付近まで移動する(矢印(11))。すると、図11に示すように、折り目106aが分離爪105の上端よりも高い場合、持ち上がった冊子106が最先の冊子106と一緒に移動し、2部の冊子106が下流に供給されてしまう。
【0011】
そこで、本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、積層した複数の冊子のうち最先の冊子のみを、1部ずつ確実に分離できる給紙装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、折り目を下に向けて複数の冊子を積層し、これら積層した複数の冊子のうち最先の冊子を一部ずつ分離して給紙する給紙装置であって、前記複数の冊子を搬送する搬送手段と、前記最先の冊子を支持して前記複数の冊子を積層させる支持板と、前記冊子の幅に合わせて移動可能に設けられ、前記複数の冊子の左右位置を揃える左右のサイドガイドと、前記搬送手段の下流側に、前記冊子の幅方向に沿って複数個設けられ、前記最先の冊子に吸着し、前記最先の冊子を下流に移動する吸着パッドと、前記サイドガイドの下流側の端部に設けられ、前記吸着パッドが前記最先の冊子を下流に移動するとき、前記最先の冊子の側端部を解放しつつ2番目の冊子の側端部を押える左右の側端分離爪と、を備え、これら左右の側端分離爪は、高さ方向において、前記吸着パッドと異なる位置に設けられることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、冊子が持ち上がったとしても、左右の側端分離爪が冊子の側端部を押えるので、最先の冊子と一緒に2番目以降の冊子が移動することが無くなる。これにより、冊子を一部ずつ確実に分離することができる。また、左右の側端分離爪を高さ方向において吸着パッドと異なる位置に設けたので、サイドガイドを冊子の中央側に寄せても、側端分離爪と吸着パッドとが干渉する心配が無い。したがって、様々なサイズの冊子に対応することができる。
【0014】
上記発明では、複数の吸着パッドは、上下に2列設けられており、左右の側端分離爪は、高さ方向において、2列の吸着パッドの中間に配置されることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、左右の側端分離爪を2列の吸着パッドの中間に配置したので、左右の側端分離爪が上下の吸着パッドのそれぞれに最も近くなり、しかも冊子の形態(撓み方)が安定する。結果、冊子の分離をより確実に行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、積層した複数の冊子のうち最先の冊子のみを、1部ずつ確実に分離できる給紙装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る実施形態の給紙装置の斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2のB矢視図であり、幅の広い冊子にサイドガイドを合わせた形態を示す図である。
【図4】図2のB矢視図であり、幅の狭い冊子にサイドガイドを合わせた形態を示す図である。
【図5】図4のC−C線断面図である。
【図6】給紙装置の作用を説明する図である。
【図7】(a)は撓んだ冊子が待機する状態を説明する図、(b)は撓んだ冊子と吸着パッドとの間に隙間ができる状態を説明する図、(c)は(b)のC部拡大図である。
【図8】他の実施形態の給紙装置を説明する図であり、図5に相当する図である。
【図9】従来の給紙装置の基本構成を説明する図である。
【図10】従来の給紙装置において冊子を積載する過程を説明する図である。
【図11】図10のD部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための実施形態について詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。また、前後、左右は、冊子の進行方向(上流側から下流側に向く方向)に対する前後、左右とする。
【0019】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る給紙装置10は、折り目11aを下に向けて複数の冊子11を積層し、積層した複数の冊子11のうち最先の冊子11Fを一部ずつ分離して給紙する装置であり、本体ケース20と、この本体ケース20に支持される搬送台30と、この搬送台30に設けられ、複数の冊子11を搬送する複数の搬送ベルト12とを備える。
【0020】
また、給紙装置10は、最先の冊子11Fを支持して複数の冊子11を積層させる支持板13と、複数の冊子11の左右位置を揃える左右のサイドガイド40と、冊子11の下部前面を支持する支持手段50と、搬送ベルト12の下流側に設けられる吸着パッド15U、15Lと、搬送台30の下流側の端部に設けられる下端分離爪16と、サイドガイド40の下流側の端部に設けられる左右の側端分離爪17とを備える。
【0021】
さらに、給紙装置10は、本体ケース20に回転自在に支持される主動軸18及び従動軸21と、主動軸18に設けられる複数(この例では2個)の排出主動ローラ22と、従動軸21に設けられ、排出主動ローラ22との間で冊子11を挟み、下方に排出する複数(この例では2個)の排出従動ローラ23と、排出主動ローラ22及び排出従動ローラ23から排出される冊子11を本体ケース20の下部に案内する上下のガイド板25と、これらのガイド板25を通過した冊子11を本体ケース20の下方に排出する第1排出ベルト26、第2排出ベルト27とを備える。
【0022】
以下、各部の構成を詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、搬送台30及び複数の搬送ベルト12は、下流に向けてやや下方に傾斜して設けられる。複数の搬送ベルト12は、本例では5本設けられており、それぞれプーリ28に巻き掛けられる。このプーリ28は、支軸31を介して搬送台30に支持される。5本の搬送ベルト12は、搬送台30の上流端から下流端に向けて延びる3本の長い搬送ベルト12と、この3本の搬送ベルト12の間から搬送台30の下流端に達する2本の短い搬送ベルト12とからなる。
【0023】
支持板13は、本体ケース20の上部に設けられる。この支持板13には、支持板13の高さ位置を調節するための調節ねじ32と、冊子11の上端位置を揃える上端ガイド33と、この上端ガイド33の位置を調節するための調節ねじ35とが設けられる。
【0024】
下端分離爪16は、本例では3個設けられており、各々、略三角形形状を呈する。これら3個の下端分離爪16は、冊子11の幅方向に沿って等間隔に配置される。各下端分離爪16は、ビス36で搬送台30に固定されると共に、上方に突出して設けられる。このような下端分離爪16は、最先の冊子11Fが分離するとき、最先の冊子11Fの下端部を解放しつつ2番目の冊子11Sの下端部を押える。
【0025】
サイドガイド40は、搬送台30において、冊子11の中央を基準に冊子11の幅方向に移動可能であり、調節ねじ37によって固定される。また、サイドガイド40は、壁面を上流に向ける後壁38と、この後壁38の上端から下流側に形成される上壁41と、この上壁41の前端から下流に向けて下方に傾斜する傾斜壁42と、この傾斜壁42の前端から下方に形成される前壁43とを備える。
【0026】
側端分離爪17は、略三角形形状を呈すると共に、サイドガイド40の前壁43から内向き(冊子11の中央側)に突出して設けられる。側端分離爪17は、最先の冊子11Fが分離するとき、最先の冊子11Fの側端部を解放しつつ2番目の冊子11Sの側端部を押える。側端分離爪17の突出量は、後壁38に設けられる調節摘み45により調節可能である。
【0027】
複数の吸着パッド15U、15Lは、冊子11の幅方向に沿って等間隔に設けられると共に、上下に2列設けられ、各々、図示しない真空ポンプに接続される。この例では、各列の吸着パッドの個数は4個である。また、上側の吸着パッド15Uと下側の吸着パット15Lは、複数の連結板46により個別に連結される。複数の連結板46は、冊子11の幅方向と平行に延びる搖動板47に固定される。搖動板47は、所定の方向(図2、矢印(1))に搖動可能である。
【0028】
この搖動板47の動作によって、複数の吸着パッド15U、15Lは、待機位置(図2において実線で示す位置)から上流側に搖動し、最先の冊子11Fに十分に接する吸着位置(図2において二点鎖線で示す位置)に移動した後、再び待機位置に戻る動作を繰り返し行う。
【0029】
排出主動ローラ22は、吸着パッド15U、15Lの搖動を妨げない位置に設けられる。従動軸21は、支持部材48に支持される。この支持部材48は、所定の方向(図2、矢印(2))に昇降可能である。この支持部材48の動作により、排出従動ローラ23は、吸着パッド15U、15Lが吸着位置へ搖動するときは下降し、吸着パッド15U、15Lが待機位置に戻るときは上昇する。
【0030】
なお、支持手段50は、本体ケース20に設けられており、複数の吸着パッド15U、15Lの動作に連動して、突出・没入する。この支持手段50の出没動作により、最先の冊子11Fの下部は、支持・解放される。
【0031】
次に、側端分離爪17の配置例を図3、図4に基づいて詳細に説明する。
図3に示すように、左右の側端分離爪17は、高さ方向において、吸着パッド15U、15Lと異なる位置に設けられる。より詳細には、左右の側端分離爪17は、吸着位置における吸着パッド15U、15Lの間に配置され、より好ましくは、中心線51で示す中間位置に配置される。なお、図3において、符号11Aは、幅の広い冊子の外形を斜線で模式的に示すものである。
【0032】
このように側端分離爪17を配置することで、図4に示すように、幅の狭い冊子(符号11Bで模式的に示す)に合わせ、サイドガイド40を白抜きの矢印の向きに移動した場合でも、外側の吸着パッド15U、15Lと側端分離爪17とが干渉しない。
【0033】
続いて、サイドガイド40の前壁43の構成を図5に基づいて詳細に説明する。
図5に示すように、サイドガイド40の前壁43の上部には、下流に向けて突出した突出部52が形成され、この突出部52の前端に側端分離爪17が設けられる。一方、前壁43の下部には、吸着位置の吸着パッド15U、15Lを上流側に逃がす逃がし部53が設けられる。これにより、サイドガイド40の前端位置(実線55で示す位置)に対し、吸着パッド15U、15Lを、実線56で示すように上流側に配置でき、側端分離爪17を、実線57で示すように下流側に配置できる。
【0034】
このように前壁43を構成することで、サイドガイド40を中央側に移動した場合でも、外側の吸着パッド15U、15Lとサイドガイド40との干渉を避けることができる。
【0035】
以上に述べた用紙折り装置10の作用・効果を図6に基づいて説明する。
図6(a)において、吸着パッド15U、15Lは、待機位置にある。この待機位置から、吸着パッド15U、15Lを上流側に搖動させ(矢印(3))、同時に排出従動ローラ23を下降させる(矢印(4))。
【0036】
次に、図6(b)において、吸着パッド15U、15Lを最先の冊子11Fの下部前面に真空吸着させた後、吸着パッド15U、15Lを下流側に戻す(矢印(5))。同時に、排出従動ローラ23を上昇させる(矢印(6))。
【0037】
そして、図6(c)において、2番目の冊子11Sが下端分離爪16より高く持ち上がっていても、側端分離爪17が2番目の冊子11Sの側端をしっかりと押える。これにより、最先の冊子11Fのみを分離することができる。分離された最先の冊子11Fは、吸着パッド15U、15Lから解放されると共に、排出主動ローラ22及び排出従動ローラ23に挟まれて下方に排出される。
【0038】
なお、図6(a)〜同(c)では、支持手段(図1、符号50)の図示を省略したが、支持手段は、吸着パッド15U、15Lが待機位置にあるときは、上方に突出して最先の冊子11Fの下部を支持する一方、吸着パッド15U、15Lが吸着位置に向けて搖動すると、吸着パッド15U、15Lの搖動を妨げないように本体ケース(図1、符号20)内に没入する動作を繰り返し行う。
【0039】
以上のように、本実施形態によれば、冊子11が持ち上がったとしても、左右の側端分離爪17が冊子11の側端部を押えるので、最先の冊子11Fと一緒に2番目の冊子11Sが移動することが無い。これにより、冊子11を一部ずつ確実に分離することができる。
【0040】
また、左右の側端分離爪17を、高さ方向において、吸着パッド15U、15Lと異なる位置に設けたので、サイドガイド40を冊子11の中央側に寄せても、側端分離爪17と吸着パッド15U、15Lとが干渉する心配が無い。したがって、様々なサイズの冊子に対応することができる。
【0041】
最先の冊子11Fは、吸着パッド15U、15Lによって引張られるとき、側端分離爪17から抵抗を受けて撓む。この撓み量は、できるだけ小さい方が好ましい。しかし、吸着パッド15U、15Lとの干渉を避けるため、側端分離爪17を吸着パッド15U、15Lから離し過ぎると、撓み量が大きくなる。
【0042】
この点、本実施形態では、左右の側端分離爪17を2列の吸着パッド15U、15Lの中間に配置することにより、左右の側端分離爪17を上下の吸着パッド15U、15Lのそれぞれに最も近づけることができ、しかも冊子11の形態(撓み方)が安定する。結果、冊子11の分離をより確実に行うことができる。
【0043】
また、図6(c)に示すように、最先の冊子11Fが排出主動ローラ22及び排出従動ローラ23に挟まれて下方に移動していくと、最先の冊子11Fとの摩擦によって2番目の冊子11Sにも図6(c)の図中の矢印の方向に向かう力が加わる。
【0044】
そして、最先の冊子11Fが支持板13から抜けていくときに、最先の冊子11Fと一緒に2番目の冊子11Sが引きずられることがある。
そうすると、図7(a)に示すように、引きずられて撓んだ状態で最先の冊子11Fが待機することになる。
【0045】
そして、図7(b)及び(c)に示すように、この状態で吸着パッド15U、15Lが吸着位置にきて冊子11Fを吸着すると、冊子11Fは撓んでいるので吸着パッド15Uの吸着面の全面が冊子11Fと接触せずに吸着面と冊子が接していない部分が隙間58となり、この隙間58によって吸着パッド15Uの吸着力が低下することがある。
【0046】
そこで、図8に示すように、側端分離爪17に加えて、吸着パッド15Uよりも上に、側端分離爪17Aを配置した構成にしても良い。例えば、サイドガイド40の前上部40aを吸着パッド15Uよりも高く形成し、この前上部40aに側端分離爪17Aを設けることができる。
【0047】
そうすると、側端分離爪17Aが冊子11Fの撓みの発生を防止することによって、冊子11Fと吸着パッド15Uの吸着面の全面が接触して隙間がなくなり、吸着パッド15Uの吸着力の低下を抑えることができる。
【0048】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0049】
例えば、本実施形態では、複数の吸着パッドを上下に2列設けたが、1列以上であれば、複数の吸着パッドの配列は任意である。また、各列における吸着パッドの個数も任意である。
【符号の説明】
【0050】
10 給紙装置
11a 折り目
11 冊子
11F 最先の冊子
11S 2番目の冊子
12 搬送ベルト(搬送手段)
13 支持板
15U、15D 吸着パッド
17、17A 側端分離爪
40 サイドガイド
【技術分野】
【0001】
本発明は、給紙装置に関し、詳しくは、複数の冊子を積層し、最先の冊子を1部ずつ分離して送り出す給紙装置に関する。
【背景技術】
【0002】
2つ折りにした用紙を積層させ、最先の用紙を順次分離する給紙装置が広く利用されている。この種の給紙装置として、従来より各種の技術が知られている(例えば、特許文献1(図3)参照。)。
【0003】
特許文献1を次図に基づいて説明する。
図9は、従来の給紙装置の基本構成を説明する図であり、給紙装置100は、2つ折りにした用紙の内側に別の用紙を挟み、このような形態の用紙101を積層し、最先の用紙101を一部ずつ分離する装置である。
【0004】
給紙装置100は、折り目101aを下に向けた複数の用紙101を搬送する下り傾斜の搬送ベルト102と、最先の用紙101を支持する支持板103と、最先の用紙101に吸着し、この最先の用紙101を下流に移動する吸着パッド104とを備える。
【0005】
最先の用紙101の下端近傍には、最先の用紙101のみを分離させるための分離爪105が設けられる。この分離爪105によって、最先の用紙101を吸着パッド104で移動する際、2番目の用紙101を押える。これにより、用紙101を1部ずつ分離することができる。
【0006】
ところで、近年、用紙束の中央部分を綴じ、この綴じた中央部分を2つ折りにした冊子を給紙するニーズが高まっており、このような冊子を1部ずつ給紙する装置が求められている。
【0007】
図10(a)は、従来の給紙装置100において、複数の冊子106を積載する過程を説明する図である。先ず、搬送ベルト102の上に、折り目106aを下に向けて複数の冊子106を積載する(矢印(10))。冊子106は、小口106b側より折り目106a側が膨らんでいる。このような冊子106を複数冊積載すると、折り目106a側の膨らみが冊数分蓄積し、上流側寄りの冊子106が、折り目106a側が小口106b側よりも上流側に位置するように傾斜する。その結果、搬送ベルト102が折り目106aを保持できなくなり、冊子106が崩れてしまう。このように崩れた冊子106をそのまま最先位置に搬送すると、冊子106を吸着パッド104で吸着できない問題が生ずる。
【0008】
そこで、図10(b)に示すように、最上流の冊子106をガイド107で下流に向けて押すことが考えられる。このようなガイド107を用いれば、複数の冊子106が崩れることを防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010-37071号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、ガイド107で冊子106を押し込むと、以下の問題が生ずる。
冊子106は折り目106a側が膨らんでいるので、ガイド107で押した力の全てが下流に向けて伝わらず、その力の一部が冊子106を持ち上げるように働き、一部の冊子106が持ち上がってしまうことがある。
この持ち上がった冊子106は、そのままの高さで最先位置付近まで移動する(矢印(11))。すると、図11に示すように、折り目106aが分離爪105の上端よりも高い場合、持ち上がった冊子106が最先の冊子106と一緒に移動し、2部の冊子106が下流に供給されてしまう。
【0011】
そこで、本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、積層した複数の冊子のうち最先の冊子のみを、1部ずつ確実に分離できる給紙装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、折り目を下に向けて複数の冊子を積層し、これら積層した複数の冊子のうち最先の冊子を一部ずつ分離して給紙する給紙装置であって、前記複数の冊子を搬送する搬送手段と、前記最先の冊子を支持して前記複数の冊子を積層させる支持板と、前記冊子の幅に合わせて移動可能に設けられ、前記複数の冊子の左右位置を揃える左右のサイドガイドと、前記搬送手段の下流側に、前記冊子の幅方向に沿って複数個設けられ、前記最先の冊子に吸着し、前記最先の冊子を下流に移動する吸着パッドと、前記サイドガイドの下流側の端部に設けられ、前記吸着パッドが前記最先の冊子を下流に移動するとき、前記最先の冊子の側端部を解放しつつ2番目の冊子の側端部を押える左右の側端分離爪と、を備え、これら左右の側端分離爪は、高さ方向において、前記吸着パッドと異なる位置に設けられることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、冊子が持ち上がったとしても、左右の側端分離爪が冊子の側端部を押えるので、最先の冊子と一緒に2番目以降の冊子が移動することが無くなる。これにより、冊子を一部ずつ確実に分離することができる。また、左右の側端分離爪を高さ方向において吸着パッドと異なる位置に設けたので、サイドガイドを冊子の中央側に寄せても、側端分離爪と吸着パッドとが干渉する心配が無い。したがって、様々なサイズの冊子に対応することができる。
【0014】
上記発明では、複数の吸着パッドは、上下に2列設けられており、左右の側端分離爪は、高さ方向において、2列の吸着パッドの中間に配置されることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、左右の側端分離爪を2列の吸着パッドの中間に配置したので、左右の側端分離爪が上下の吸着パッドのそれぞれに最も近くなり、しかも冊子の形態(撓み方)が安定する。結果、冊子の分離をより確実に行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、積層した複数の冊子のうち最先の冊子のみを、1部ずつ確実に分離できる給紙装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る実施形態の給紙装置の斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】図2のB矢視図であり、幅の広い冊子にサイドガイドを合わせた形態を示す図である。
【図4】図2のB矢視図であり、幅の狭い冊子にサイドガイドを合わせた形態を示す図である。
【図5】図4のC−C線断面図である。
【図6】給紙装置の作用を説明する図である。
【図7】(a)は撓んだ冊子が待機する状態を説明する図、(b)は撓んだ冊子と吸着パッドとの間に隙間ができる状態を説明する図、(c)は(b)のC部拡大図である。
【図8】他の実施形態の給紙装置を説明する図であり、図5に相当する図である。
【図9】従来の給紙装置の基本構成を説明する図である。
【図10】従来の給紙装置において冊子を積載する過程を説明する図である。
【図11】図10のD部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための実施形態について詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。また、前後、左右は、冊子の進行方向(上流側から下流側に向く方向)に対する前後、左右とする。
【0019】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る給紙装置10は、折り目11aを下に向けて複数の冊子11を積層し、積層した複数の冊子11のうち最先の冊子11Fを一部ずつ分離して給紙する装置であり、本体ケース20と、この本体ケース20に支持される搬送台30と、この搬送台30に設けられ、複数の冊子11を搬送する複数の搬送ベルト12とを備える。
【0020】
また、給紙装置10は、最先の冊子11Fを支持して複数の冊子11を積層させる支持板13と、複数の冊子11の左右位置を揃える左右のサイドガイド40と、冊子11の下部前面を支持する支持手段50と、搬送ベルト12の下流側に設けられる吸着パッド15U、15Lと、搬送台30の下流側の端部に設けられる下端分離爪16と、サイドガイド40の下流側の端部に設けられる左右の側端分離爪17とを備える。
【0021】
さらに、給紙装置10は、本体ケース20に回転自在に支持される主動軸18及び従動軸21と、主動軸18に設けられる複数(この例では2個)の排出主動ローラ22と、従動軸21に設けられ、排出主動ローラ22との間で冊子11を挟み、下方に排出する複数(この例では2個)の排出従動ローラ23と、排出主動ローラ22及び排出従動ローラ23から排出される冊子11を本体ケース20の下部に案内する上下のガイド板25と、これらのガイド板25を通過した冊子11を本体ケース20の下方に排出する第1排出ベルト26、第2排出ベルト27とを備える。
【0022】
以下、各部の構成を詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、搬送台30及び複数の搬送ベルト12は、下流に向けてやや下方に傾斜して設けられる。複数の搬送ベルト12は、本例では5本設けられており、それぞれプーリ28に巻き掛けられる。このプーリ28は、支軸31を介して搬送台30に支持される。5本の搬送ベルト12は、搬送台30の上流端から下流端に向けて延びる3本の長い搬送ベルト12と、この3本の搬送ベルト12の間から搬送台30の下流端に達する2本の短い搬送ベルト12とからなる。
【0023】
支持板13は、本体ケース20の上部に設けられる。この支持板13には、支持板13の高さ位置を調節するための調節ねじ32と、冊子11の上端位置を揃える上端ガイド33と、この上端ガイド33の位置を調節するための調節ねじ35とが設けられる。
【0024】
下端分離爪16は、本例では3個設けられており、各々、略三角形形状を呈する。これら3個の下端分離爪16は、冊子11の幅方向に沿って等間隔に配置される。各下端分離爪16は、ビス36で搬送台30に固定されると共に、上方に突出して設けられる。このような下端分離爪16は、最先の冊子11Fが分離するとき、最先の冊子11Fの下端部を解放しつつ2番目の冊子11Sの下端部を押える。
【0025】
サイドガイド40は、搬送台30において、冊子11の中央を基準に冊子11の幅方向に移動可能であり、調節ねじ37によって固定される。また、サイドガイド40は、壁面を上流に向ける後壁38と、この後壁38の上端から下流側に形成される上壁41と、この上壁41の前端から下流に向けて下方に傾斜する傾斜壁42と、この傾斜壁42の前端から下方に形成される前壁43とを備える。
【0026】
側端分離爪17は、略三角形形状を呈すると共に、サイドガイド40の前壁43から内向き(冊子11の中央側)に突出して設けられる。側端分離爪17は、最先の冊子11Fが分離するとき、最先の冊子11Fの側端部を解放しつつ2番目の冊子11Sの側端部を押える。側端分離爪17の突出量は、後壁38に設けられる調節摘み45により調節可能である。
【0027】
複数の吸着パッド15U、15Lは、冊子11の幅方向に沿って等間隔に設けられると共に、上下に2列設けられ、各々、図示しない真空ポンプに接続される。この例では、各列の吸着パッドの個数は4個である。また、上側の吸着パッド15Uと下側の吸着パット15Lは、複数の連結板46により個別に連結される。複数の連結板46は、冊子11の幅方向と平行に延びる搖動板47に固定される。搖動板47は、所定の方向(図2、矢印(1))に搖動可能である。
【0028】
この搖動板47の動作によって、複数の吸着パッド15U、15Lは、待機位置(図2において実線で示す位置)から上流側に搖動し、最先の冊子11Fに十分に接する吸着位置(図2において二点鎖線で示す位置)に移動した後、再び待機位置に戻る動作を繰り返し行う。
【0029】
排出主動ローラ22は、吸着パッド15U、15Lの搖動を妨げない位置に設けられる。従動軸21は、支持部材48に支持される。この支持部材48は、所定の方向(図2、矢印(2))に昇降可能である。この支持部材48の動作により、排出従動ローラ23は、吸着パッド15U、15Lが吸着位置へ搖動するときは下降し、吸着パッド15U、15Lが待機位置に戻るときは上昇する。
【0030】
なお、支持手段50は、本体ケース20に設けられており、複数の吸着パッド15U、15Lの動作に連動して、突出・没入する。この支持手段50の出没動作により、最先の冊子11Fの下部は、支持・解放される。
【0031】
次に、側端分離爪17の配置例を図3、図4に基づいて詳細に説明する。
図3に示すように、左右の側端分離爪17は、高さ方向において、吸着パッド15U、15Lと異なる位置に設けられる。より詳細には、左右の側端分離爪17は、吸着位置における吸着パッド15U、15Lの間に配置され、より好ましくは、中心線51で示す中間位置に配置される。なお、図3において、符号11Aは、幅の広い冊子の外形を斜線で模式的に示すものである。
【0032】
このように側端分離爪17を配置することで、図4に示すように、幅の狭い冊子(符号11Bで模式的に示す)に合わせ、サイドガイド40を白抜きの矢印の向きに移動した場合でも、外側の吸着パッド15U、15Lと側端分離爪17とが干渉しない。
【0033】
続いて、サイドガイド40の前壁43の構成を図5に基づいて詳細に説明する。
図5に示すように、サイドガイド40の前壁43の上部には、下流に向けて突出した突出部52が形成され、この突出部52の前端に側端分離爪17が設けられる。一方、前壁43の下部には、吸着位置の吸着パッド15U、15Lを上流側に逃がす逃がし部53が設けられる。これにより、サイドガイド40の前端位置(実線55で示す位置)に対し、吸着パッド15U、15Lを、実線56で示すように上流側に配置でき、側端分離爪17を、実線57で示すように下流側に配置できる。
【0034】
このように前壁43を構成することで、サイドガイド40を中央側に移動した場合でも、外側の吸着パッド15U、15Lとサイドガイド40との干渉を避けることができる。
【0035】
以上に述べた用紙折り装置10の作用・効果を図6に基づいて説明する。
図6(a)において、吸着パッド15U、15Lは、待機位置にある。この待機位置から、吸着パッド15U、15Lを上流側に搖動させ(矢印(3))、同時に排出従動ローラ23を下降させる(矢印(4))。
【0036】
次に、図6(b)において、吸着パッド15U、15Lを最先の冊子11Fの下部前面に真空吸着させた後、吸着パッド15U、15Lを下流側に戻す(矢印(5))。同時に、排出従動ローラ23を上昇させる(矢印(6))。
【0037】
そして、図6(c)において、2番目の冊子11Sが下端分離爪16より高く持ち上がっていても、側端分離爪17が2番目の冊子11Sの側端をしっかりと押える。これにより、最先の冊子11Fのみを分離することができる。分離された最先の冊子11Fは、吸着パッド15U、15Lから解放されると共に、排出主動ローラ22及び排出従動ローラ23に挟まれて下方に排出される。
【0038】
なお、図6(a)〜同(c)では、支持手段(図1、符号50)の図示を省略したが、支持手段は、吸着パッド15U、15Lが待機位置にあるときは、上方に突出して最先の冊子11Fの下部を支持する一方、吸着パッド15U、15Lが吸着位置に向けて搖動すると、吸着パッド15U、15Lの搖動を妨げないように本体ケース(図1、符号20)内に没入する動作を繰り返し行う。
【0039】
以上のように、本実施形態によれば、冊子11が持ち上がったとしても、左右の側端分離爪17が冊子11の側端部を押えるので、最先の冊子11Fと一緒に2番目の冊子11Sが移動することが無い。これにより、冊子11を一部ずつ確実に分離することができる。
【0040】
また、左右の側端分離爪17を、高さ方向において、吸着パッド15U、15Lと異なる位置に設けたので、サイドガイド40を冊子11の中央側に寄せても、側端分離爪17と吸着パッド15U、15Lとが干渉する心配が無い。したがって、様々なサイズの冊子に対応することができる。
【0041】
最先の冊子11Fは、吸着パッド15U、15Lによって引張られるとき、側端分離爪17から抵抗を受けて撓む。この撓み量は、できるだけ小さい方が好ましい。しかし、吸着パッド15U、15Lとの干渉を避けるため、側端分離爪17を吸着パッド15U、15Lから離し過ぎると、撓み量が大きくなる。
【0042】
この点、本実施形態では、左右の側端分離爪17を2列の吸着パッド15U、15Lの中間に配置することにより、左右の側端分離爪17を上下の吸着パッド15U、15Lのそれぞれに最も近づけることができ、しかも冊子11の形態(撓み方)が安定する。結果、冊子11の分離をより確実に行うことができる。
【0043】
また、図6(c)に示すように、最先の冊子11Fが排出主動ローラ22及び排出従動ローラ23に挟まれて下方に移動していくと、最先の冊子11Fとの摩擦によって2番目の冊子11Sにも図6(c)の図中の矢印の方向に向かう力が加わる。
【0044】
そして、最先の冊子11Fが支持板13から抜けていくときに、最先の冊子11Fと一緒に2番目の冊子11Sが引きずられることがある。
そうすると、図7(a)に示すように、引きずられて撓んだ状態で最先の冊子11Fが待機することになる。
【0045】
そして、図7(b)及び(c)に示すように、この状態で吸着パッド15U、15Lが吸着位置にきて冊子11Fを吸着すると、冊子11Fは撓んでいるので吸着パッド15Uの吸着面の全面が冊子11Fと接触せずに吸着面と冊子が接していない部分が隙間58となり、この隙間58によって吸着パッド15Uの吸着力が低下することがある。
【0046】
そこで、図8に示すように、側端分離爪17に加えて、吸着パッド15Uよりも上に、側端分離爪17Aを配置した構成にしても良い。例えば、サイドガイド40の前上部40aを吸着パッド15Uよりも高く形成し、この前上部40aに側端分離爪17Aを設けることができる。
【0047】
そうすると、側端分離爪17Aが冊子11Fの撓みの発生を防止することによって、冊子11Fと吸着パッド15Uの吸着面の全面が接触して隙間がなくなり、吸着パッド15Uの吸着力の低下を抑えることができる。
【0048】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0049】
例えば、本実施形態では、複数の吸着パッドを上下に2列設けたが、1列以上であれば、複数の吸着パッドの配列は任意である。また、各列における吸着パッドの個数も任意である。
【符号の説明】
【0050】
10 給紙装置
11a 折り目
11 冊子
11F 最先の冊子
11S 2番目の冊子
12 搬送ベルト(搬送手段)
13 支持板
15U、15D 吸着パッド
17、17A 側端分離爪
40 サイドガイド
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り目を下に向けて複数の冊子を積層し、これら積層した複数の冊子のうち最先の冊子を一部ずつ分離して給紙する給紙装置であって、
前記複数の冊子を搬送する搬送手段と、
前記最先の冊子を支持して前記複数の冊子を積層させる支持板と、
前記冊子の幅に合わせて移動可能に設けられ、前記複数の冊子の左右位置を揃える左右のサイドガイドと、
前記搬送手段の下流側に、前記冊子の幅方向に沿って複数個設けられ、前記最先の冊子に吸着し、前記最先の冊子を下流に移動する吸着パッドと、
前記サイドガイドの下流側の端部に設けられ、前記吸着パッドが前記最先の冊子を下流に移動するとき、前記最先の冊子の側端部を解放しつつ2番目の冊子の側端部を押える左右の側端分離爪と、を備え、
これら左右の側端分離爪は、高さ方向において、前記吸着パッドと異なる位置に設けられることを特徴とする給紙装置。
【請求項2】
前記複数の吸着パッドは、上下に2列設けられており、
前記左右の側端分離爪は、高さ方向において、前記2列の吸着パッドの中間に配置されることを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
【請求項1】
折り目を下に向けて複数の冊子を積層し、これら積層した複数の冊子のうち最先の冊子を一部ずつ分離して給紙する給紙装置であって、
前記複数の冊子を搬送する搬送手段と、
前記最先の冊子を支持して前記複数の冊子を積層させる支持板と、
前記冊子の幅に合わせて移動可能に設けられ、前記複数の冊子の左右位置を揃える左右のサイドガイドと、
前記搬送手段の下流側に、前記冊子の幅方向に沿って複数個設けられ、前記最先の冊子に吸着し、前記最先の冊子を下流に移動する吸着パッドと、
前記サイドガイドの下流側の端部に設けられ、前記吸着パッドが前記最先の冊子を下流に移動するとき、前記最先の冊子の側端部を解放しつつ2番目の冊子の側端部を押える左右の側端分離爪と、を備え、
これら左右の側端分離爪は、高さ方向において、前記吸着パッドと異なる位置に設けられることを特徴とする給紙装置。
【請求項2】
前記複数の吸着パッドは、上下に2列設けられており、
前記左右の側端分離爪は、高さ方向において、前記2列の吸着パッドの中間に配置されることを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−6652(P2013−6652A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−139822(P2011−139822)
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(000109727)株式会社デュプロ (195)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(000109727)株式会社デュプロ (195)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]