説明

給送装置、記録装置

【課題】 被給送媒体の給送を安定させることと共に、被給送媒体に傷が生じることを低減することができる給送装置を提供すること。
【解決手段】 給送装置(144)は、被給送媒体(P)が載置される載置部145(301)と、載置された被給送媒体(P)を給送する給送ローラ190と、給送方向において前記載置部145の下流側に設けられ、前記給送ローラ190に対して接離揺動可能な移動部(230)と、該移動部(230)を前記給送ローラ側へ付勢する付勢手段(236、F2)と、を備え、前記移動部(230)は、前記揺動のための回動支軸(234)を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被給送媒体が載置される載置部と、載置された被給送媒体を給送する給送ローラと、を備えた給送装置および該給送装置を備えた記録装置に関する。
【0002】
本願において、記録装置には、インクジェットプリンタ、ワイヤドットプリンタ、レーザープリンタ、ラインプリンタ、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
また、液体噴射装置とは、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッドから記録紙等の被記録材へインクを噴射して被記録材への記録を実行するインクジェット式記録装置、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えて特定の用途に対応する液体を前述した記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから、被記録材に相当する被噴射材に噴射して、液体を被噴射材に付着させる装置を含む意味で用いる。
【0003】
またさらに、液体噴射ヘッドとしては、前述した記録ヘッド以外に、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタ製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイや面発光ディスプレイ(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料を噴射する試料噴射ヘッド等が挙げられる。
【背景技術】
【0004】
従来では、特許文献1に示す如く、記録装置において、載置された用紙を記録部へ給送する給送装置が設けられていた。そして、該給送装置は、給送ローラと、案内経路と、間口規制部と、分離部とを備えていた。このうち、前記給送ローラは、載置された用紙をピックアップして、給送方向下流側へ給送するように構成されていた。また、前記案内経路は、給送される用紙を記録部へ案内するように設けられていた。
【0005】
またさらに、前記間口規制部は、載置された用紙が前記案内経路に進入することができる枚数を規制するように構成されていた。言い換えると、余分な用紙が進入しないように前記案内経路の入り口を狭めるように設けられていた。そして、前記案内経路における前記間口規制部の給送方向下流側には、前記分離部が設けられていた。該分離部は、重送された用紙を分離して、前記給送ローラに対して最上位の用紙のみがさらに下流側へ給送されるように設けられていた。従って、最上位の用紙一枚のみを前記記録部へ給送することができた。
【特許文献1】特開2004−83269号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記間口規制部は固定された構成であったので、厚みのある用紙を給送しようとした場合、前記間口規制部を通過できない虞が生じる。従って、用紙が給送されない所謂、ノンフィードが生ずる虞がある。また、仮に厚みのある用紙が前記間口規制部を通過できたとしても、前記間口規制部によって用紙に圧痕等の傷が生じる虞がある。
【0007】
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、被給送媒体の給送を安定させることと共に、被給送媒体に傷が生じることを低減することができる給送装置および該給送装置を備えた記録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様の給送装置は、被給送媒体が載置される載置部と、載置された被給送媒体を給送する給送ローラと、給送方向において前記載置部の下流側に設けられ、前記給送ローラに対して接離揺動可能な移動部と、該移動部を前記給送ローラ側へ付勢する付勢手段と、を備え、前記移動部は、前記揺動のための回動支軸を有することを特徴とする。
【0009】
本発明の第1の態様によれば、前記給送装置の前記移動部は、前記給送ローラに対して接離揺動可能に設けられている。即ち、前記移動部は、前記給送ローラに対して退避移動することができる。従って、被給送媒体が給送されない所謂、ノンフィードが生ずる虞を低減することができる。その結果、被給送媒体の給送を安定させることができる。特に、被給送媒体が厚みのある場合において有効である。
また、前記退避移動しない構成と比較して、被給送媒体を傷つける虞を低減することができる。厚みの異なる被給送媒体を給送可能な給送装置において非常に有効である。
【0010】
またさらに、前記移動部は、前記揺動のための回動支軸を有する。従って、前記給送ローラに対して退避移動する際、摺動抵抗がない分、容易に退避移動することができる。その結果、前記移動部が退避移動しないことによる該移動部および前記給送ローラの破損を防止することができる。特に、前記給送ローラが側視D型である場合、かつ、前記ノンフィードが生じた場合に有効である。
【0011】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記移動部の回動支軸は、前記給送ローラが前記移動部と当接した状態の当接箇所において、前記給送ローラの軸支点と前記当接箇所とを結ぶ線に対する直交線を基準に、前記給送ローラの軸支点側に設けられていることを特徴とする。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、前記移動部の回動支軸は、前記給送ローラが前記移動部と当接した状態の当接箇所において、前記給送ローラの軸支点と前記当接箇所とを結ぶ線に対する直交線を基準に、前記給送ローラの軸支点側に設けられている。従って、前記移動部が前記給送ローラから力を受けたとき、該移動部は、確実に前記給送ローラに対して退避移動することができる。
【0012】
ここで、仮に、前記移動部の回動支点が、前記直交線を基準に、前記給送ローラの軸支点側と反対側に設けられていた場合を考える。係る場合、前記給送ローラの回動力を受けた前記移動部は、前記給送ローラの回動に巻き込まれるように移動する。即ち、前記移動部は、前記給送ローラに対して退避移動ではなく、接近移動する。従って、前記移動部および前記給送ローラは、回動に伴って徐々に互いに押圧し、互いの動きを停止させる虞が生じる。そして、最悪の場合、前記移動部および前記給送ローラが破損する虞がある。
そこで、本態様では、前述したように、前記移動部の回動支点は、前記直交線を基準に、前記給送ローラの軸支点側に設けられている。
従って、前記移動部は、確実に前記給送ローラに対して退避移動することができる。その結果、前記移動部および前記給送ローラが破損する虞がない。
【0013】
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様において、前記移動部は、被給送媒体の幅方向において、前記給送ローラと対向する構成であることを特徴とする。
本発明の第3の態様によれば、第1または第2の態様と同様の作用効果に加え、前記移動部は、被給送媒体の幅方向において、前記給送ローラと対向する構成である。従って、前記移動部と前記給送ローラとが協働することによって、被給送媒体に送り力を精度良く発生させることができる。即ち、前記幅方向において前記対向しない場合と比較して、安定した送り力を発生させることができる。また、前記対向しない場合と比較して、被給送媒体に圧痕等の傷が生じる虞がない。
【0014】
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれか一の態様において、前記移動部における前記給送ローラ側にローラを有することを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、第1から第3のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記移動部における前記給送ローラ側にローラを有する。従って、給送中の被給送媒体と、前記移動部との間に生じる摩擦力を低減することができる。また、給送中の被給送媒体が前記給送ローラと前記移動部とによるニップから解放されたときにおいて、前記移動部が前記給送ローラと直接当接することによる弊害を防止することができる。
【0015】
例えば、前記直接当接することによって、前記給送ローラが摩耗することを低減することができる。また、前記給送ローラの回動力を前記ローラで受けることができる。従って、前記給送ローラの回動力が前記移動部の基体に作用することを低減することができる。その結果、給送方向における前記移動部の位置精度が低下する虞がない。即ち、被給送媒体の給送を安定させることができる。
【0016】
本発明の第5の態様の記録装置は、載置された被記録媒体を給送する給送部と、該給送部から給送された被記録媒体に記録ヘッドにより記録を実行する記録部と、を備えた記録装置であって、前記給送部は、上記第1から第4のいずれかの態様の前記給送装置を備えていることを特徴とする。
本発明の第5の態様によれば、前記給送部は、上記第1から第4のいずれかの態様の前記給送装置を備えている。従って、前記記録装置において、上記第1から第4のいずれかの態様と同様の作用効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、本発明に係る液体噴射装置の一例である記録装置の概略を示す全体斜視図である。また、図2に示すのは、本発明に係る記録装置の概略を示す全体平面図である。
記録装置100の本体の背面側には、被記録媒体としての用紙Pが載置・積層される載置部145のカセット部300が記録装置本体101に装填されている。そして、カセット部300の内部には、カセットホッパ301(図5〜図11参照)が、給送部144の後述する給送ローラ190に対して接離移動可能に設けられている。具体的には、カセットホッパ301は、カセットホッパ301の上方を支点に揺動するように設けられている。
【0018】
そして、カセットホッパ301(図5〜図11参照)の最上位に載置された用紙Pは、給送部144によって、給送方向下流側である記録部側へ給送される。具体的には、載置された用紙Pは、給送用モータ104によって駆動する給送ローラ190により、給送方向の下流側の搬送ローラ対241(図6〜図10参照)へと給送される。搬送ローラ対241(図6〜図10参照)まで給送された用紙Pは、搬送用モータ(図示せず)によって駆動する搬送ローラ対241(図6〜図10参照)により、さらに搬送方向の下流側の記録部143へと搬送される。
【0019】
記録部143は、用紙Pを下方から支持するプラテン105と、プラテン105の上方に対向するように設けられたキャリッジ107とによって構成される。そのうち、キャリッジ107は、搬送される用紙Pの幅方向Xである主走査方向へ延びたキャリッジガイド軸(図示せず)に案内されながらキャリッジモータ102によって駆動する。さらに、キャリッジ107の底面部には、用紙Pへ向かってインクを吐出する記録ヘッド106が設けられている。記録部143で記録された用紙Pは、さらに下流側へと搬送され排出ローラ(図示せず)によって記録装置100の正面側から排出される。
【0020】
また、記録装置100の本体の下方には、インクカートリッジ(図示せず)が装填され、インク供給針(図示せず)を介してインク供給路(図示せず)へとインクが供給される。さらに、インクは、インク供給チューブ110を介してキャリッジ107の記録ヘッド106まで供給される。そして、記録ヘッド106のフラッシング時、およびクリーニング時には、1桁側に設けられ、記録部143の吐出特性を維持する吐出特性維持部としてのインク吸引装置200においてインクの吐出・吸引動作が行われる。インク吸引装置200は、キャップ部204を備え、キャップ部204を上下方向へ移動させて記録ヘッド106を封止することができるように構成されている。
【0021】
図3に示すのは、本発明に係る給送部の給送補助部を示す下方図である。また、図4に示すのは、給送部の概略を示す側面図である。
図3および図4に示す如く、記録装置100の給送部144には、給送ローラ190と、ホッパ250と、基体部210と、給送補助部230と、が設けられている。このうち、給送ローラ190は、給送ローラ軸193を支点に回動するように設けられている。また、給送ローラ190は、側視D型に設けられ、弧部192と弦部191とを有する。
【0022】
また、ホッパ250は、ホッパレバー252の先端に設けられ、給送ローラ190に対して接離移動可能に設けられている。具体的には、図示しない第1付勢手段であるねじりコイルばねの第1付勢力F1(図6〜図10参照)によって、ホッパレバー252が給送ローラ190へ接近する方向へ回動するように設けられている。
尚、本願において、第1付勢力F1は100g重とする。
【0023】
そして、ホッパレバー252は、モータを備えた図示しないホッパダウン機構のカム部によって、給送ローラ190から離間する方向へ回動するように構成されている。即ち、前記カム部がホッパレバー252の図示しないカムフォロア部と係合することによって、ホッパダウンが実行される。そして、前記カム部と前記カムフォロア部との係合が外れると第1付勢力F1(100g重)によって、ホッパアップが実行されるように構成されている。
【0024】
また、ホッパ250の給送ローラ側には、高摩擦部材の一例であるコルク材251が設けられている。コルク材251は、用紙Pと接触することによって、用紙Pを保持することが可能である。従って、コルク材251は、用紙Pが自重等によって搬送経路(211)に雪崩れ込む虞を低減することができる。
またさらに、カセット部300のカセットホッパ301には、用紙Pが載置されている。そして、カセットホッパ301は、後述するようにホッパ250と係合して給送ローラ190に対して接離移動可能に設けられている。
【0025】
また、基体部210は、用紙先端規制部214と、案内面部211と、軸受け部213とを備えている。
このうち、用紙先端規制部214は、カセットホッパ301に載置された用紙Pの先端を規制することができるように設けられている。
ここで、用紙先端規制部214を、カセット部側に設けてもよいのは勿論である。
【0026】
またさらに、案内面部211は、給送ローラ190によって給送される用紙Pを記録部143へ案内することができるように設けられている。また、軸受け部213は、後述する給送補助部230の給送補助支軸234と係合し、給送補助支軸234を回動自在に保持するように構成されている。
ここで、給送補助支軸234の軸方向は、給送ローラ190の軸方向と同じX軸方向である。
【0027】
給送補助部230は、給送補助支軸234と、先端部231と、第1傾斜部232と、第2傾斜部233と、給送補助側ばね係合部235とを備えている。このうち、給送補助支軸234は、前述した軸受け部213と係合するように設けられている。従って、給送補助部230は、給送ローラ190に対して接離揺動することができる。
ここで、給送ローラ190が給送補助部230と当接した状態の当接箇所をN2とする。
【0028】
このとき、給送補助部230の給送補助支軸234である揺動支点は、前記当接箇所N2において、給送ローラ軸193の支点N1と前記当接箇所N2とを結ぶ線L1に対する直交線L2を基準に、給送ローラ軸193の支点側に設けられている。
また、先端部231は、給送補助部230における給送ローラ側に設けられている。具体的には、給送方向上流側の第1傾斜部232および下流側の第2傾斜部233が隣接することによって形成される。そして、給送ローラ190の回動支点N1に対して他の部分より突出するように構成されている。
【0029】
またさらに、第1傾斜部232および第2傾斜部233は、給送方向Yに対して傾斜するように設けられている。このうち、第1傾斜部232は、給送方向下流側へ進むに従って給送ローラ190へ接近するように傾斜している。そして、第1傾斜部232は、後述するように用紙Pの予備分離を実行することができるように設けられている。
一方、第2傾斜部233は、給送方向下流側へ進むに従って給送ローラ190から離間するように傾斜している。そして、第2傾斜部233は、後述する用紙Pの本分離の妨げとならないように設けられている。
【0030】
また、給送補助側ばね係合部235には、第2付勢手段としての給送補助付勢ばね236の一端が係合されるように構成されている。そして、給送補助付勢ばね236の他端は、基体部210と係合されている。従って、給送補助部230を、給送ローラ側へ第2付勢手段の第2付勢力F2によって付勢することができる。
またさらに、給送補助部230は、用紙Pの幅方向Xにおいて、給送ローラ190と対向する位置に設けられている。従って、後述する安定した第2送り力G2を確保することができる。
【0031】
また、案内面部211において、第2傾斜部233の給送方向下流側には、負荷発生部である本分離手段の一例である所謂、土手分離手段が配設されている。より具体的には、土手分離手段の一例として高摩擦部材で形成された分離パッド240が配設されている。
またさらに、給送ローラ190の幅方向Xにおける両側には、戻しレバー220、220が、一対設けられている。そして、戻しレバー220、220は、分離パッド240で分離された余分な用紙Pを給送方向上流側へ押し戻すことができるように構成されている。
尚、基体部210に設けられた給送補助規制部215は、後述するように、給送補助部230の揺動範囲を規制するように設けられている。
【0032】
続いて、給送部144および給送補助部230の動作について説明する。
[ホッパダウン状態(待機状態)]
図5に示すのは、給送部の待機状態を示す概略側面図である。
図5に示す如く、給送部144には、給送ローラ190に接離移動可能なホッパ250が設けられている。より詳しく説明すると、ホッパ250は、ホッパレバー252の先端に変位自在に設けられている。そして、ホッパレバー252は、図示しないレバー軸を支点に揺動可能に設けられている。さらに、ホッパレバー252は、前記ホッパカム(図示せず)によって図中の時計方向へ揺動するように構成されている。
【0033】
より具体的には、ホッパレバー252の設けられた前記カムフォロア部(図示せず)が、前記ホッパカム(図示せず)と係合しているとき、ホッパ250は、接離移動可能な範囲において、給送ローラ190に対して離間移動した状態となる。図5に示すのは、最も離間した状態である所謂、全リリース状態である。そして、全リリース状態では、ホッパ250は、カセットホッパ301から離間している。このとき、カセットホッパ301の姿勢は、カセット部300または基体部210に設けられたカセット規制部212によって規制されている。
【0034】
また、待機状態では、給送ローラ190の位相は、リセット位置となる。
ここで、「リセット位置」とは、弦部191が給送補助部230および分離パッド240と対向した状態の位相(位置)をいう。
またさらに、給送補助部230は、図5に示す位置が揺動可能な範囲において最も給送ローラ190の回動支点側へ接近した状態である。
ここで、給送補助部230は、前述したように基体部210の給送補助規制部215(図4参照)によって、該位置よりも接近しないように規制されている。
【0035】
[ホッパアップ状態]
図6に示すのは、給送部のホッパアップ状態を示す概略側面図である。
図6に示す如く、給送用モータ104が駆動すると、給送ローラ190は図中の時計方向へ回動し始める。これに伴い前記ホッパカム(図示せず)と前記カムフォロア部(図示せず)との係合が解除される。すると、ホッパレバー252は、第1付勢手段としてのホッパばね(図示せず)の第1付勢力F1によって図中の反時計方向へ回動する。従って、ホッパ250は、給送ローラ190に対して接近移動する。所謂、ホッパアップである。
【0036】
このとき、ホッパ250は、カセットホッパ301と係合し、一体となって接近移動する。その結果、カセットホッパ301に載置された用紙Pも接近移動する。従って、最上位の用紙Pは、給送ローラ190の弧部192と当接する。
ここで、給送ローラ190と用紙Pとの摩擦係数をμ1、用紙Pと用紙Pとの摩擦係数をμ2、用紙Pとコルク材251との摩擦係数をμ3としたとき、

摩擦係数μ1 > 摩擦係数μ3 > 摩擦係数μ2

の関係が成立するように構成されている。
従って、給送ローラ190が回動すると、最上位の用紙Pに第1送り力G1が生じる。即ち、最上位の用紙Pに対して給送方向下流側へ送る力が作用する。
【0037】
ここで、第1送り力G1(180g重)は、摩擦係数μ1(1.8)×第1付勢力F1(100g重)によって求めることができる。
尚、本願において、送り力について、理解を容易にするため、逆方向に作用する摩擦力は考慮しないものとする。言い換えると、最上位の用紙Pの裏面に作用する摩擦力を考慮すると、実際の第1送り力G1は、(摩擦係数μ1−摩擦係数μ2)×第1付勢力F1によって求められる。ところが、本願説明において、説明が複雑になるため、および摩擦係数μ1>>摩擦係数μ2であり影響が比較的小さいため考慮しないものとする。
【0038】
また、給送ローラ190の回動によって、給送補助部230は、給送ローラ190と当接する。そして、給送補助部230は、第2付勢手段としての給送補助付勢ばね236の第2付勢力F2に抗して、給送ローラ190から離間する方向である図中の時計方向へ揺動する。
ここで、給送補助部230は、給送補助支軸234を支点に揺動するように構成されている。該構成は、例えば、給送補助部が摺動する構成である場合と比較して、移動する際に生じる抵抗を低減することができる。従って、より確実に給送補助部230を離間移動させることができる。
【0039】
また、給送補助部230の給送補助支軸234である揺動支点は、前述したように、前記当接箇所N2における前記結ぶ線L1に対する直交線L2を基準に、給送ローラ軸193の支点側に設けられている。従って、給送補助部230は、給送ローラ190から受けた力によって、図中の時計方向である離間する方向へ揺動することができる。即ち、給送ローラ190から力を受けたとき、確実に給送ローラ190に対して退避移動することができる。その結果、給送ローラ190および給送補助部230が接触することによって、互いが破損する虞を防止することができる。
【0040】
例えば、給送補助部230の給送補助支軸234である揺動支点が、前記直交線L2を基準に、給送ローラ軸193の支点N1と反対側に設けられていた場合を考える。係る場合、図中の時計方向へ回動する給送ローラ190から力を受けると、給送補助部230は反時計方向へ回動する虞がある。給送補助部230が反時計方向へ回動すると、給送補助部230が給送ローラ190に対して接近移動することになる。従って、回動することに従って互いに他方を徐々に強く押圧し、互いに破損させる虞がある。
【0041】
また、前記徐々に強く押圧することにより、互いの回動を妨げるように作用する虞がある。このとき、互いに破損しなかったとしても、互いに強く押圧した状態を解除することができない虞がある。
そこで、本願実施形態では、前述したように、給送補助部230の給送補助支軸234である揺動支点が、前記直交線L2を基準に、給送ローラ軸193の支点側に設けられている。従って、給送補助部230は、前述したように確実に時計方向へ揺動することができる。その結果、前記互いに破損させる虞がない。特に、用紙Pを給送せずに給送ローラ190が回動する所謂、空給送のときに有効である。
【0042】
[給送開始した状態]
図7に示すのは、給送部が給送開始した状態を示す概略側面図である。
図7に示す如く、給送用モータ104の駆動によって給送ローラ190は、図6の状態からさらに時計方向へ回動する。従って、給送ローラ190に対して最上位の用紙Pに第1送り力G1が生じる。即ち、最上位の用紙Pに対して給送方向下流側へ送る力が作用する。最上位の用紙Pは、該第1送り力G1によって、給送方向下流側へ送られる。そして、用紙Pの先端は、給送補助部230の第1傾斜部232と当接する。
【0043】
このとき、用紙Pと用紙Pとの間に摩擦係数μ2があるため、次位以降の用紙Pに、僅かながら送り力が生じる虞がある。係る場合、次位以降の用紙Pも給送方向下流側へ送られる。そして、次位以降の用紙Pの先端は、第1傾斜部232と当接する。
また、第1傾斜部232は給送方向に対して傾斜しているため、下位側の用紙Pの先端から順番に第1傾斜部232と当接させることができる。従って、一体となっていた用紙Pの先端をずらすことができる。即ち、第1傾斜部232は、用紙Pの先端をずらした状態で保持することができる。所謂、予備分離である。
【0044】
[予備分離した状態]
図8に示すのは、予備分離した状態の給送部を示す概略側面図である。
図8に示す如く、給送ローラ190が図7の状態よりさらに時計方向へ回動すると、前述した摩擦係数の関係より、最上位の用紙Pに最も大きな送り力(第1送り力G1)が生じる。従って、最上位の用紙Pは、給送補助部230の先端部231を乗り越えることができる。具体的には、最上位の用紙Pが、給送補助部230の第1傾斜部232から先端部231に沿って移動しながら給送補助部230を給送補助付勢ばね236の第2付勢力F2に抗して、給送補助部230を給送ローラ190から離間移動させる。
【0045】
ここで、第2付勢力F2は、第1送り力G1によって給送補助部230が前記離間移動することができる程度に設けられているものとする。また、第1傾斜部232の傾斜の程度は、給送補助部230が前記離間移動することができるように傾斜しているものとする。またさらに、第2付勢力F2は、次位以降の用紙Pの送り力によって給送補助部230が前記離間移動しない程度に設けられているものとする。
【0046】
また、最上位の用紙Pは、先端部231よって第2付勢力F2の大きさで給送ローラ側へ付勢されている。従って、最上位の用紙Pが先端部231を乗り越えたと同時に、先端部231において最上位の用紙Pに対して第2送り力G2が発生する。
ここで、第2送り力G2(180g重)は、第1付勢力F1と同様に、摩擦係数μ1(1.8)×第2付勢力F2(100g重)によって求めることができる。
その結果、最上位の用紙Pには、第1送り力G1および第2送り力G2の総和が作用する。
【0047】
[本分離する状態]
図9に示すのは、用紙先端が分離パッドに当接した状態の給送部を示す概略側面図である。
図9に示す如く、給送ローラ190が図8に示す状態からさらに時計方向へ回動すると、最上位の用紙Pの先端が、分離パッド240へ進入し当接する。
ここで、用紙Pの先端が分離パッド240を通過するために必要な乗り越え必要力G3は、250g重であるとする。そして、乗り越え必要力G3は、第1送り力G1(180g重)および第2送り力G2(180g重)の総和G1+G2(360g重)と逆方向に作用する。
【0048】
また、用紙Pは、給送補助部230の先端部231と、給送ローラ190とによってニップされている。従って、ニップされた点より給送方向下流側の用紙Pの姿勢は、ニップされた点の給送ローラ190の接線方向に倣うことができる。その結果、給送部144は、用紙Pが分離パッド240へ進入する角度を、常に一定にすることができる。即ち、給送部144は、分離パッド240における本分離を確実に実行でき、給送を安定させることができる。
【0049】
例えば、前記進入する角度が許容角度範囲より急な角度に変化することによって生じる、用紙Pが分離パッド240を乗り越えることができない所謂、ノンフィードとなる虞がない。また、次位以降の余分な用紙Pが給送補助部230の先端部231を通過した場合、前記進入する角度が許容角度範囲より緩やかな角度に変化することによって生じる、最上位の用紙Pを次位以降の余分な用紙Pから分離することができない虞がない。
【0050】
[本分離した後の状態]
図10に示すのは、用紙先端が分離パッドを乗り越えた状態の給送部を示す概略側面図である。
図10に示す如く、給送ローラ190が図9に示す状態からさらに時計方向へ回動すると、最上位の用紙Pの先端が、分離パッド240を乗り越えることができる。詳しく説明すると、前述したように最上位の用紙Pには、第1送り力G1(180g重)および第2送り力G2(180g重)の総和G1+G2(360g重)が作用する。そして、該総和G1+G2(360g重)は、用紙Pの先端が分離パッド240を通過するために必要な乗り越え必要力G3(250g重)より大きい。従って、最上位の用紙Pの先端は、分離パッド240を乗り越えることができる。
【0051】
また、前述したように、次位以降の余分な用紙Pが給送補助部230の先端部231を通過した場合、次位以降の余分な用紙Pの先端は、分離パッド240へ進入し当接する。ところが、次位以降の余分な用紙Pには、前述した摩擦係数の関係により、乗り越え必要力G3(250g重)より大きな送り力は作用しない。従って、次位以降の余分な用紙Pの先端は分離パッド240で停止し、最上位の用紙Pのみが分離パッド240を乗り越えることができる。
【0052】
[ホッパダウン開始した状態]
図11に示すのは、給送中にホッパダウンを開始した状態の給送部を示す概略側面図である。
図11に示す如く、給送ローラ190が図10に示す状態からさらに時計方向へ回動すると、最上位の用紙Pがさらに給送方向下流側へ送られる。そして、給送部144は、最上位の用紙Pの先端が分離パッド240を乗り越えた直後に、ホッパダウンが開始されるように構成されている。
このとき、最上位の用紙Pの先端が分離パッド240を乗り越えた後であるので、最上位の用紙Pには、乗り越え必要力G3(250g重)より大きな送り力は必要ない。
例えば、給送方向下流側に設けられた搬送ローラ対241と給送ローラ190とが協働して行うスキュー取りは、50g重程度の送り力で十分である。従って、最上位の用紙Pに、第1送り力G1(180g重)および第2送り力G2(180g重)の総和(360g重)の大きさの送り力を作用させる必要がない。
【0053】
また、最上位の用紙Pに必要な送り力は、第2送り力G2(180g重)だけで十分であるように構成されている。従って、給送中であってもホッパダウンを開始することができる。
またさらに、複数の箇所において送り力を発生させる構成であり、前記総和が乗り越え必要力G3(250g重)より大きければよい。従って、従来技術の一箇所のみにおいて送り力を発生させる構成と比較して、ホッパ250を付勢する第1付勢手段の第1付勢力F1を小さくすることができる。
【0054】
その結果、本願の給送部144は、従来技術の一箇所のみにおいて送り力を発生させる構成と比較して、ホッパダウンすることに必要な負荷を低減することができる。そして、前記ホッパダウン機構のモータを、従来の構成と比較して、小型化することができる。
また、本願の給送部144は、従来の構成と比較して、早いタイミングでホッパダウンを開始することができる。従って、モータの負荷を分散させることができ、そのときにかかるモータのトルク負荷をより低減することができる。また、ホッパダウンのタイミングの自由度が増す。
【0055】
具体的には、ホッパダウン動作の動力源と共通のモータの動力によって、戻しレバー220、220の戻し動作を実行する前に、ホッパダウンを完了させることができる。さらに、ホッパダウンを開始するタイミングを早めることによって、ギア比等を大きくしてゆっくりホッパダウンを実行することでモータの負荷を低減することができる。
ホッパダウンする際、カセットホッパ301は、カセット規制部212に規制されて停止する。そして、ホッパ250がカセットホッパ301から離間した後、ホッパ250およびホッパレバー252が停止し、図5に示すホッパダウン状態となる。
また、前述したように第1付勢手段の第1付勢力F1を、従来の構成と比較して、小さくすることができるので、ホッパアップした際の衝突音を低減することができる。
【0056】
本実施形態の給送装置としての給送部144は、被給送媒体の一例である用紙Pが載置される載置部145の一例であるカセットホッパ301と、載置された用紙Pを給送する給送ローラ190と、給送方向においてカセットホッパ301の下流側に設けられ、給送ローラ190に対して接離揺動可能な移動部としての給送補助部230と、給送補助部230を給送ローラ側へ付勢する付勢手段としての給送補助付勢ばね236と、を備え、給送補助部230は、前記揺動のための回動支軸としての給送補助支軸234を有することを特徴とする。
【0057】
また、本実施形態の給送部144において、給送補助部230の給送補助支軸234は、給送ローラ190が給送補助部230と当接した状態の当接箇所N2において、給送ローラ軸193の支点N1と前記当接箇所N2とを結ぶ線L1に対する直交線L2を基準に、給送ローラ軸193の支点側に設けられていることを特徴とする。
またさらに、給送補助部230は、用紙Pの幅方向Xにおいて、給送ローラ190と対向する構成であることを特徴とする。
本実施形態の記録装置100は、載置された被記録媒体の一例である用紙Pを給送する給送部144と、給送部144から給送された用紙Pに記録ヘッド106により記録を実行する記録部143と、を備えていることを特徴とする。
【0058】
[他の実施形態]
図12に示すのは、他の実施形態に係る給送補助部を示す下方図である。また、図13に示すのは、他の実施形態に係る給送部の概略を示す側面図である。
図12および図13に示す如く、他の実施形態の給送補助部330は、先端部231に回動自在なローラ334を有している。具体的には、先端部231の両側の凸部333、333の間にローラ334が、ローラ支軸335、335を支点に設けられている。ローラ334は、用紙Pの幅方向Xにおいて、給送ローラ190と対向する位置に設けられている。従って、ローラ334は、給送ローラ190と外接することが可能である。また、ローラ334は、給送ローラ190の回動によって従動回転することができる。
尚、その他の部材については、前述した実施形態と同じであるので、同じ符号を用いると共に、その説明は省略する。
【0059】
ローラ334は、用紙Pが給送されない所謂、空給紙の場合において、給送ローラ190と外接して従動回転することができる。従って、他の実施形態の給送補助部330は、回動する給送ローラ190が給送補助部330と当接することによって両部材が破損することを防止することができる。
また、用紙Pが給送されている場合において、ローラ334は、用紙Pの送りに従動回転することができる。従って、他の実施形態の給送補助部330と用紙Pとの間に摩擦が生じる虞がない。その結果、他の実施形態の給送補助部330は、用紙Pとの間の摩擦による用紙傷が生じることを防止することができる。
【0060】
また、他の実施形態の給送補助部330と用紙Pとの間に摩擦が生じる虞がないので、給送ローラ190の駆動源である給送用モータ104のモータトルクを低減することができる。その結果、給送用モータ104を、ローラ334がない構成と比較して、小型化することができる。さらに、モータトルクを低減した分だけ、消費電力を低減することができる。
またさらに、前記摩擦が生じる虞がないので、前述した図11の状態において、用紙Pに作用するバックテンションを低減することができる。その結果、記録装置100は、良好な記録を実行することができる。
【0061】
ここで、ローラ334の外周面を凸部333、333より給送ローラ側へ突出するように配設するのが望ましい。係る場合、より確実に前記バックテンションを低減することができる。
他の実施形態の給送部144において、移動部としての給送補助部330における給送ローラ側にローラ334を有することを特徴とする。
【0062】
尚、上記実施例において、給送ローラ190を側視D型に設けたが、側視O型であってもよいのは勿論である。
また、上記実施例において、記録装置本体に着脱可能なカセット部を用いたが、これに限られるものではない。即ち、用紙をホッパに直に載置する構成であってもよい。
またさらに、給送毎にホッパ250をホッパダウンさせるように構成したが、ホッパアップしっぱなしの構成であってもよい。
また、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明に係る記録装置の概略を示す全体斜視図。
【図2】本発明に係る記録装置の概略を示す全体平面図。
【図3】本発明に係る給送部の給送補助部を示す下方図。
【図4】給送部の概略を示す側面図。
【図5】給送部の動作を示す概略側面図(待機状態)。
【図6】給送部の動作を示す概略側面図(ホッパアップ状態)。
【図7】給送部の動作を示す概略側面図(給送開始した状態)。
【図8】給送部の動作を示す概略側面図(予備分離した状態)。
【図9】給送部の動作を示す概略側面図(分離パッドに当接した状態)。
【図10】給送部の動作を示す概略側面図(分離パッドを乗り越えた状態)。
【図11】給送部の動作を示す概略側面図(給送中にホッパダウン開始した状態)。
【図12】他の実施形態に係る給送補助部を示す下方図。
【図13】他の実施形態に係る給送補助部を示す側断面図。
【符号の説明】
【0064】
100 記録装置、101 記録装置本体、102 キャリッジモータ、
104 給送用モータ、105 プラテン、106 記録ヘッド、107 キャリッジ、
110 インク供給チューブ、143 記録部、144 給送部、145 載置部、
190 給送ローラ、191 弦部、192 弧部、193 給送ローラ軸、
200 インク吸引装置、204 キャップ部、210 基体部、211 案内面部、
212 カセット規制部、213 軸受け部、214 用紙先端規制部、
215 給送補助規制部、220 戻しレバー、230 給送補助部、231 先端部、
232 第1傾斜部、233 第2傾斜部、234 給送補助支軸、
235 給送補助側ばね係合部、236 給送補助付勢ばね、240 分離パッド、
241 搬送ローラ対、250 ホッパ、251 コルク材、252 ホッパレバー、
300 カセット部、301 カセットホッパ、
330 (他の実施形態1の)給送補助部、333 凸部、334 ローラ、
335 ローラ支軸、F1 第1付勢力、F2 第2付勢力、G1 第1送り力、
G2 第2送り力、G3 乗り越え必要力、
L1 給送ローラ軸の支点と当接箇所とを結ぶ線、L2 直交線、
N1 給送ローラ軸の支点、N2 当接箇所、P 用紙、X 用紙の幅方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被給送媒体が載置される載置部と、
載置された被給送媒体を給送する給送ローラと、
給送方向において前記載置部の下流側に設けられ、前記給送ローラに対して接離揺動可能な移動部と、
該移動部を前記給送ローラ側へ付勢する付勢手段と、を備え、
前記移動部は、前記揺動のための回動支軸を有する給送装置。
【請求項2】
請求項1に記載の給送装置において、前記移動部の回動支軸は、前記給送ローラが前記移動部と当接した状態の当接箇所において、前記給送ローラの軸支点と前記当接箇所とを結ぶ線に対する直交線を基準に、前記給送ローラの軸支点側に設けられている給送装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の給送装置において、前記移動部は、被給送媒体の幅方向において、前記給送ローラと対向する構成である給送装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の給送装置において、前記移動部における前記給送ローラ側にローラを有する給送装置。
【請求項5】
載置された被記録媒体を給送する給送部と、
該給送部から給送された被記録媒体に記録ヘッドにより記録を実行する記録部と、を備えた記録装置であって、
前記給送部は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載された前記給送装置を備える記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−62102(P2009−62102A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−228869(P2007−228869)
【出願日】平成19年9月4日(2007.9.4)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】