説明

給送装置及び記録装置

【課題】載置部に載置された記録媒体の除電を行いつつ、該記録媒体を円滑に給送することが可能な給送装置及び記録装置を提供する。
【解決手段】給紙装置13は、複数の用紙Pを積層状態にして載置する載置面15bと、載置面15b上に載置された各用紙Pをそれらの給送方向へ順次に給送する非導電性の給紙ローラー18と、ホッパー15に各用紙Pと接触可能に設けられ、各用紙Pが給紙ローラー18によって給送される際において用紙Pとの間に生じる摩擦力が各用紙P間に生じる摩擦力よりも大きい分離部31と、ホッパー15に各用紙Pと接触可能に設けられた導電性を有する導電部32とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば給紙装置などの給送装置及び該給送装置を備えたインクジェット式プリンターなどの記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、プリンターなどの記録装置には、複数枚の用紙(記録媒体)に連続して記録ができるように、積層状態に載置された複数枚の用紙を最上位(最外層)のものから一枚ずつ分離しながら記録ヘッド(記録手段)側へ順次に給紙するための給紙ローラー(給送ローラー)を有する給紙装置(給送装置)が備えられている。こうした給紙装置では、積層された各用紙が1枚ずつ分離して給紙されるように、通常、給紙ローラーに、用紙との間で高い摩擦力が得られるゴム製やエラストマー製のものが用いられる。
【0003】
しかしながら、給紙ローラーにゴム製やエラストマー製のものを用いると、これらの材料は、電気絶縁性が高いため、用紙との摩擦によって静電気が発生することで、用紙が帯電してしまう。そして、この用紙が帯電した状態で給紙されると、静電気により用紙に紙粉や塵埃などが吸着されてしまうという問題がある。このため、従来は、給紙ローラーに導電性材料を含ませることで、用紙が帯電しないようにした構成の給紙装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−175670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1の給紙装置では、ピックアップローラー(給送ローラー)に導電性材料を含ませているため、積層状態の各用紙の除電を行うことはできるものの、給紙時にピックアップローラーと用紙との間に発生する摩擦力が不足して、用紙が円滑に給送されなくなるおそれがあるという問題がある。
【0006】
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的とするところは、載置部に載置された記録媒体の除電を行いつつ、該記録媒体を円滑に給送することが可能な給送装置及び記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の給送装置は、記録媒体を載置可能な載置部と、前記載置部上に載置された前記記録媒体に当接した状態で回転することで、前記記録媒体との間に生じる摩擦力を給送力として前記記録媒体をその給送方向へ給送する非導電性の給送ローラーと、前記載置部上に前記記録媒体と接触可能に設けられ、前記記録媒体が前記給送ローラーによって給送される際において前記記録媒体との間に摩擦力を生じさせる分離部材と、前記載置部上に前記記録媒体と接触可能に設けられた導電性を有する導電性部材とを備えた。
【0008】
この発明によれば、給送ローラーに導電性材料を含ませなくても、載置部上に載置された記録媒体を導電性部材によって除電することができる。このため、給送ローラーを、記録媒体との間で発生する摩擦力を大きくすることに特化した材料で構成することができる。したがって、載置部に載置された記録媒体の除電を行いつつ、該記録媒体を円滑に給送することが可能となる。
【0009】
本発明の給送装置において、前記導電性部材及び前記分離部材は、前記給送ローラーと対向するように配置されている。
この発明によれば、載置部に複数の記録媒体を積層状態で載置して該各記録媒体を給送ローラーによって最外層のものから順次に給送する場合に、該各記録媒体が給送ローラーによって押圧されるので、該各記録媒体を導電性部材及び分離部材に押し付けることができる。したがって、導電性部材によって各記録媒体の除電を確実に行いつつ、分離部材によって各記録媒体の重送を効果的に抑制することが可能となる。
【0010】
本発明の給送装置において、前記分離部材は可撓性を有するとともに、前記導電性部材は剛性を有しており、前記分離部材の前記載置部上からの高さは、前記導電性部材の前記載置部上からの高さよりも高くなっている。
【0011】
この発明によれば、載置部に複数の記録媒体を積層状態で載置して該各記録媒体を給送ローラーによって最外層のものから順次に給送する場合に、該各記録媒体が給送ローラーによって押圧されると、分離部材が撓んで該各記録媒体が導電性部材と接触する。したがって、各記録媒体を分離部材及び導電性部材の両方に対して確実に接触させることが可能となる。
【0012】
本発明の給送装置において、前記導電性部材は、前記分離部材の少なくとも一部を構成している。
この発明によれば、導電性部材と分離部材とが一体形成されるので、部品点数を低減することが可能となる。
【0013】
本発明の記録装置は、上記構成の給送装置と、該給送装置によって給送される前記記録媒体に記録処理を施す記録手段とを備えた。
この発明によれば、上記構成の給送装置と同様の作用効果を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】実施形態におけるインクジェット式プリンターの斜視図。
【図2】同プリンターの給紙装置の側面模式図。
【図3】同プリンターの給紙装置の正面模式図。
【図4】同給紙装置において給紙ローラーが用紙に接触したときの状態を示す要部拡大断面模式図。
【図5】同給紙装置において給紙ローラーが用紙を介して分離パッドを押圧したときの状態を示す要部拡大断面模式図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の記録装置をインクジェット式プリンターに具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「左右方向」、「上下方向」をいう場合は、各図中に矢印で示した方向を基準として示すものとする。
【0016】
図1及び図2に示すように、記録装置としてのインクジェット式プリンター11は略直方体状をなす本体ケース12を備えている。本体ケース12の背面側には記録媒体としての用紙Pを給紙(給送)するための給送装置としての給紙装置13が搭載されている。給紙装置13は、給紙トレイ14、ホッパー15、及びエッジガイド16を有する載置部としての用紙ガイド17と、該用紙ガイド17に積層状態で載置された複数の用紙Pを本体ケース12内に一枚ずつ順次に給紙する給送ローラーとしての給紙ローラー18とを備えている。
【0017】
本体ケース12内には、主走査方向(図1における左右方向)に往復動するキャリッジ19が設けられている。キャリッジ19の下部には、記録手段としての記録ヘッド20が設けられている。そして、用紙Pへの印刷(記録処理)は、キャリッジ19を主走査方向に移動させる過程で記録ヘッド20から用紙Pにインクを噴射する記録動作と、用紙Pを主走査方向と直交する副走査方向(前方向)に所定の給送量で給送する給送動作とを交互に繰り返すことによって行われる。なお、印刷された用紙Pは、本体ケース12の前面下部に開口する排紙口21から排紙される。
【0018】
本体ケース12の背面部に斜状に配置された給紙装置13の給紙トレイ14は、下端側が本体ケース12内に配置された基台部22上の後端部に支持されている。給紙トレイ14の上面側における左右方向の中央部にはホッパー15が設けられている。また、ホッパー15の下端側において給紙トレイ14との間には、圧縮ばね23が介装されている。ホッパー15は、図2に示した位置である給紙位置と、上端側に設けられた軸15aを中心として図2における反時計方向に揺動されて図2に示す状態よりも圧縮ばね23を圧縮する位置である退避位置との間で揺動可能になっている。
【0019】
給紙位置にあるホッパー15の下端部に対して前側で対向する位置には、側面視略D字状をなす給紙ローラー18が、本体ケース12内に回転可能に設けられた左右方向に延びる回転軸24によって支持された状態で配置されている。給紙ローラー18は、硬質のプラスチックよりなる芯材の外周面を非導電性のゴムで覆うことによって構成されている。すなわち、給紙ローラー18の外周面は、各用紙Pとの間で発生する摩擦力を大きくすることに特化した非導電性のゴム材料で構成されている。
【0020】
そして、給紙ローラー18は、モーター(図示略)による回転軸24の回転駆動に伴って、ホッパー15上に積層状態で載置された各用紙Pのうちの最上位(最外層)のものに当接した状態で回転することで、該用紙Pとの間に生じる摩擦力を給送力として各用紙Pをそれらの給送方向へ順次に給送する給送動作を行うようになっている。給紙ローラー18の外周面は、回転軸24の軸心Cからの距離R1を半径とする円周面18aと、回転軸24の軸心Cから距離R2だけ離れた平坦面18bとにより構成されている。距離R1は距離R2よりも大きくなるように設定されている。
【0021】
すなわち、距離R1,R2は、ホッパー15が給紙位置に配置された状態で給紙ローラー18が回転した場合に、円周面18aが用紙Pに当接するとともに、平坦面18bが用紙Pに当接しないように設定されている。そして、円周面18aが用紙Pに当接した状態では、圧縮ばね23の付勢力を受けて用紙Pが円周面18aに圧接されるようになっている。
【0022】
円周面18aと用紙Pとが当接した状態で給紙ローラー18が回転した場合に円周面18aと用紙Pとの間に生じる摩擦力は、積層状態の各用紙P間に生じる摩擦力よりも大きくなるように設定されている。したがって、用紙Pに当接した状態で給紙ローラー18が回転すると、圧縮ばね23の付勢力が垂直抗力となって給紙ローラー18の円周面18aと用紙Pとの間に生じる摩擦力が給送力となって用紙Pが給送される。なお、基台部22上には、給紙ローラー18によって給送される用紙Pをガイドするガイドローラー25が、本体ケース12内に回転可能に設けられた左右方向に延びる回転軸26に支持された状態で配置されている。
【0023】
図2及び図3に示すように、ホッパー15における用紙Pの載置面15bの下端部における左右方向の中央部には、矩形板状をなす分離パッド30が給紙ローラー18の外周面と対向するように設けられている。分離パッド30は、矩形環状の分離部材としての分離部31と、該分離部31の内側に配置された導電性を有する導電性部材としての矩形状の導電部32とを備えている。
【0024】
分離部31は可撓性を有する非導電性のゴムやコルクなどによって構成される一方、導電部32は剛性を有する導電性のステンレス鋼などによって構成されている。導電部32は、アース線(図示略)を介して図1に示す本体ケース12に接地されている。分離部31と用紙Pとの間に生じる摩擦力は、給紙ローラー18の円周面18aと用紙Pとの間に生じる摩擦力よりも小さく、且つ積層状態の各用紙P間に生じる摩擦力よりも大きくなるように設定されている。そして、図4に示すように、分離部31の載置面15b上からの高さは、導電部32の載置面15b上からの高さよりも高くなっている。
【0025】
次に、インクジェット式プリンターの作用について説明する。
初めに、印刷を行うべくホッパー15の載置面15bに複数枚の用紙Pをセットした状態では、該各用紙Pは静電気によって帯電しているため、この静電気によって該各用紙P同士は吸着されている。
【0026】
そして各用紙Pの印刷を行うべく回転軸24を回転駆動させると、給紙ローラー18が図2における時計方向に回転されて、図4に示すように、給紙ローラー18の円周面18aがホッパー15の載置面15b上に積層状態で載置された各用紙Pのうちの最上位の用紙Pに当接する。引き続き、給紙ローラー18が回転されると、給紙ローラー18の円周面18aが各用紙Pを介して分離パッド30を押圧しながら最上位の用紙Pを記録ヘッド20側へ送り出そうとする。
【0027】
すると、図5に示すように、分離部31が撓むことで、該分離部31の上面と導電部32の上面とがほぼ面一になる。このため、各用紙Pのうちの最下位の用紙Pが、分離部31だけでなく導電部32とも接触する。これにより、各用紙Pに帯電していた静電気が導電部32から放電される。すなわち、各用紙Pに帯電していた静電気が導電部32により除電される。この結果、各用紙P間の静電気による吸着力が低下する。
【0028】
引き続き、給紙ローラー18が回転されると、給紙ローラー18の円周面18aと最上位の用紙Pとの間に生じる摩擦力が給送力となって該最上位の用紙Pがガイドローラー25にガイドされながら記録ヘッド20側へ給送される。このとき、各用紙P間の静電気による吸着力が低下しているため、給紙ローラー18によって最上位の用紙Pは、その下側の各用紙Pと容易に分離されて円滑に記録ヘッド20側へ給送される。
【0029】
そして、この記録ヘッド20側へ給送された用紙Pは、記録ヘッド20からインクを噴射されて印刷が行われた後、本体ケース12の排紙口21から排紙される。同様に、ホッパー15の載置面15bにセットされた各用紙Pは、最上位のものから一枚ずつ給送されて順次に印刷される。
【0030】
以上、詳述した実施形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)ホッパー15の載置面15bに設けられた分離パッド30は、各用紙Pと接触可能な導電部32を備えているため、給紙ローラー18の外周面を構成するゴムに導電性材料を含ませなくても、載置面15b上に積層状態でセット載置された各用紙Pの静電気を導電部32によって除電することができる。このため、給紙ローラー18を、各用紙Pとの間で発生する摩擦力を大きくすることに特化した材料(非導電性のゴム)で構成することができる。したがって、載置面15b上に積層状態で載置された各用紙Pの除電を行いつつ、これらを最上位のものから順次に円滑に給紙(給送)することができる。
【0031】
(2)分離パッド30を構成する分離部31及び導電部32は、給紙ローラー18の外周面と対向するように配置されている。このため、各用紙Pを順次に給紙ローラー18によって給送する際に、該各用紙Pが該給紙ローラー18によって押圧されるので、該各用紙Pを分離部31及び導電部32の両方に押し付けることができる。したがって、導電部32によって各用紙Pの除電を確実に行いつつ、分離部31によって各用紙Pの重送を効果的に抑制することができる。
【0032】
(3)分離部31は可撓性を有するとともに、導電部32は剛性を有しており、可撓性の分離部31の載置面15b上からの高さは、導電部32の載置面15b上からの高さよりも高くなっている。このため、各用紙Pを給紙ローラー18によって給送する際に、給紙ローラー18によって各用紙Pを介して分離部31が押圧されると、該分離部31が撓んで該各用紙Pの最下位のものと導電部32と接触する。したがって、各用紙Pを分離部31及び導電部32の両方に対して確実に接触させることができる。この結果、各用紙Pの除電と分離とを好適に行うことができる。
【0033】
加えて、分離部31と導電部32との載置面15b上からの高さを合わせなくてもよいので、分離部31及び導電部32の寸法管理を容易に行うことができる。
(変更例)
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
【0034】
・分離パッド30を、ゴム等の分離部材にカーボンブラック等の導電性部材を練り込んだ材料(例えば、導電性ゴム)によって形成してもよい。このようにすれば、分離部材と導電性部材とが一体形成されるので、分離パッド30を構成する部品点数を低減することができる。あるいは、分離パッド30をゴム等の分離部材によって形成するとともに、該分離部材の一部にカーボンブラック等の導電性部材を含ませるようにしてもよい。このようにしても、分離パッド30を構成する部品点数を低減することができる。
【0035】
・分離部31の載置面15b上からの高さと、導電部32の載置面15b上からの高さとを同じにしてもよい。
・分離パッド30を構成する分離部31及び導電部32は、ホッパー15の載置面15bにおいて必ずしも給紙ローラー18の外周面と対向するように配置する必要はない。
【0036】
・分離パッド30を構成する分離部31及び導電部32は、隣接するように並べて配置してもよいし、離間して配置してもよい。
・導電部32は、エッジガイド16における各用紙Pと接触可能な位置に配置するようにしてもよい。
【0037】
・給紙装置13は、載置面15b上に用紙Pを1枚だけ載置して該用紙Pを給送するようにしてもよい。すなわち、載置面15b上の用紙Pが残り1枚になった場合でも、用紙Pの除電を行いつつ、該用紙Pを円滑に給送することができる。
【0038】
・給紙装置13は、各用紙Pの分離を行うべく、分離パッド方式を採用しているが、各用紙Pを爪で引っ掛けて分離する爪分離方式や、各用紙Pを土手に突き当てて分離する土手分離方式を採用してもよい。
【0039】
・インクジェット式プリンター11において、記録媒体は、プラスチックフィルム、布、金属箔などであってもよい。
・上記実施形態では、記録装置をインクジェット式プリンター11に具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置を採用してもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0040】
11…記録装置としてのインクジェット式プリンター、13…給送装置としての給紙装置、17…載置部としての用紙ガイド、18…給送ローラーとしての給紙ローラー、20…記録手段としての記録ヘッド、31…分離部材としての分離部、32…導電性部材としての導電部、P…記録媒体としての用紙。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を載置可能な載置部と、
前記載置部上に載置された前記記録媒体に当接した状態で回転することで、前記記録媒体との間に生じる摩擦力を給送力として前記記録媒体をその給送方向へ給送する非導電性の給送ローラーと、
前記載置部上に前記記録媒体と接触可能に設けられ、前記記録媒体が前記給送ローラーによって給送される際において前記記録媒体との間に摩擦力を生じさせる分離部材と、
前記載置部上に前記記録媒体と接触可能に設けられた導電性を有する導電性部材と
を備えたことを特徴とする給送装置。
【請求項2】
前記導電性部材及び前記分離部材は、前記給送ローラーと対向するように配置されていることを特徴とする特徴とする請求項1に記載の給送装置。
【請求項3】
前記分離部材は可撓性を有するとともに、前記導電性部材は剛性を有しており、
前記分離部材の前記載置部上からの高さは、前記導電性部材の前記載置部上からの高さよりも高くなっていることを特徴とする特徴とする請求項2に記載の給送装置。
【請求項4】
前記導電性部材は、前記分離部材の少なくとも一部を構成していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の給送装置。
【請求項5】
請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の給送装置と、該給送装置によって給送される前記記録媒体に記録処理を施す記録手段とを備えたことを特徴とする記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−240774(P2012−240774A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111094(P2011−111094)
【出願日】平成23年5月18日(2011.5.18)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】