説明

給電装置

【課題】 給電線と接続装置との接続が容易な給電装置を提供する。
【解決手段】 接続装置1aは、給電線2の各導体管21a,21bをそれぞれ弾性的に挟持することにより給電線2に電気的且つ機械的に接続される保持体3を備える。保持体3は、導体管21a,21b毎に一対ずつ設けられて互いに対向する2対の挟持部32,33を備える。保持体3は挟持部32,33間の隙間を大きくするように弾性変形可能となっており、挟持部32,33の各対がそれぞれ対応する導体管21a,21bを径方向の両側から弾性的に挟持することにより、保持体3は給電線2に接続される。給電線2を保持体3の挟持部32,33間に押し込むだけで給電線2を接続装置1aに接続することができるから、導体管21a,21b毎に電線を介した接続作業を行う場合に比べて給電線2を接続装置1aに接続する作業が容易となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高周波電力の給電に用いられる給電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、高周波用の給電線において、表皮効果の影響を低減するために、導体部分を、それぞれ導電材料からなり肉厚が表皮深さ以下であって入れ子状に配置されて互いに絶縁された複数個の導体管で構成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
この種の給電線として、例えば図22に示すものがある。この給電線2は、それぞれ円筒形状であって管径が互いに異なり互いの中心軸を揃えて配置された2個の導体管21a,21bと、絶縁材料からなり外側の導体管21aを覆う絶縁被覆22と、導体管21a,21bの間に介在して導体管21a,21b間を絶縁するとともに内側の導体管21bを外側の導体管21aに対して支持する絶縁体23とを備える。
【特許文献1】特開5−190026号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来は、図23に示すように、例えば誘導線のような電線Cに上記の給電線2を接続するに当っては、電線Cの一端に設けられた圧着端子C1への電線Wを介した接続を導体管21a,21b毎に行っていた。
【0005】
本発明は、上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、給電線と接続装置との接続が容易な給電装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、それぞれ導電材料からなり管形状であって入れ子状に配置され軸方向に高周波電流が流される複数個の導体管と、絶縁体からなり最も外側の導体管を覆う絶縁被覆とを有し、導体管の間にはそれぞれ絶縁材料からなり導体管間を絶縁するとともに内側の導体管を外側の導体管に対して支持する絶縁体が設けられてなる高周波用の給電線と、導電材料からなり給電線の一端が少なくとも絶縁被覆を除去された状態で挿入される挿入口と挿入口に挿入された給電線の外側から2番目以降の各導体管にそれぞれ接触導通する接触部とがそれぞれ設けられて挿入口に最も外側の導体管が嵌合することにより給電線に電気的且つ機械的に接続される導電ブロックを有する接続装置とを備えることを特徴とする。
【0007】
この発明によれば、挿入口に給電線を挿入して接触部を導体管に接触導通させるだけで給電線と接続装置との接続を達成することができるから、給電線の各導体管をそれぞれ電線を介して接続装置に接続する場合に比べ、給電線を接続装置に接続する作業が容易となる。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、挿入口は、給電線の一端部において内側から2番目以降の各導体管がそれぞれ外側の導体管ほど長く除去されるとともに絶縁被覆及び各絶縁体がそれぞれ内側の導体管の外周面を露出させるように除去された状態で上記一端部が挿入されるものであって、導電ブロックは、各導体管に対して少なくとも一対ずつ設けられ互いに対向して間に挿入口を形成する挟持部と、各挟持部が互いに共通の方向にそれぞれ突出するように連結された連結部とを有し、対をなす挟持部間の隙間を大きくするように弾性変形可能で、対をなす挟持部間に対応する導体管を弾性的に挟持するものであって、挟持部の対は、対応する導体管の外形の大きさの順に、対をなす挟持部が対向する方向と連結部からの挟持部の突出方向とに交差する方向に並べて設けられていることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、接続装置は、挟持部に挟持された給電線を挟んで連結部の反対側に位置して給電線を抜け止めする閉位置と、挟持部に挟持された給電線に対し連結部より挟持部が突出する方向には位置しないように退避した開位置との間で、導電ブロックに対して変位自在に取り付けられた抜け止め体を備えることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、抜け止め体により、導電ブロックから挟持部の突出方向への給電線の脱落を防止することができる。
【0011】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、挿入口は、給電線の一端部において各導体管についてそれぞれ内周面と外周面との少なくとも一方が露出するよう少なくとも絶縁被覆が除去された状態で上記一端部が挿入されるものであって、接続装置の導電ブロックは、導電材料からなり互いに対向して間に挿入口を形成する挟持部と挟持部の一端同士を互いに連結する連結部とを有し給電線において絶縁被覆が除去された部位の最も外側の導体管を挟持部間に嵌合によって保持する保持体と、導電材料からなり保持体に接触導通して外側から2番目以降の各導体管にそれぞれ接触導通する接触部としての接触体とを有し、接触体は、外側から2番目以降の各導体管に対してそれぞれ設けられて対応する導体管に嵌合すること又は対応する導体管が嵌合することによって該導体管に電気的且つ機械的に接続される嵌合部を有し、保持体に対して嵌合部の嵌合方向にスライド自在に支持されていることを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1の発明において、挿入口は、給電線の一端部において各導体管についてそれぞれ内周面と外周面との少なくとも一方が露出するように少なくとも絶縁被覆が除去された状態で上記一端部が軸方向に挿入されるものであって、導電ブロックにおいて挿入口の内側には、挿入口に給電線の上記一端部が挿入されたときに対応する導体管に嵌合すること又は対応する導体管が嵌合することによって該導体管に電気的且つ機械的に接続される嵌合部が、外側から2番目以降の各導体管に対してそれぞれ設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの発明において、導電ブロックには挿入口及び接触部がそれぞれ給電線2本分設けられ、接続装置は、挿入口に挿入された給電線間を導電ブロックを介して互いに電気的に接続することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1の発明は、導電材料からなり給電線の一端が少なくとも絶縁被覆を除去された状態で挿入される挿入口と挿入口に挿入された給電線の外側から2番目以降の各導体管にそれぞれ接触導通する接触部とがそれぞれ接続装置に設けられているので、挿入口に給電線を挿入して接触部を導体管に接触導通させるだけで給電線と接続装置との接続を達成することができるから、給電線の各導体管をそれぞれ電線を介して接続装置に接続する場合に比べ、給電線を接続装置に接続する作業が容易となる。
【0015】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、接続装置は、挟持部に挟持された給電線を挟んで連結部の反対側に位置して給電線を抜け止めする閉位置と、挟持部に挟持された給電線に対し連結部より挟持部が突出する方向には位置しないように退避した開位置との間で、導電ブロックに対して変位自在に取り付けられた抜け止め体を備えるので、抜け止め体により、導電ブロックから挟持部の突出方向への給電線の脱落を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
なお、以下の各実施形態において、給電線2の構成は従来例と共通であるので、給電線2に関する説明は省略する。
【0018】
(実施形態1)
本実施形態は、図1に示すように、高周波用の給電線2と、例えば誘導線のような電線Cが電気的且つ機械的に接続されるとともに給電線2が電気的且つ機械的に接続されることにより給電線2と電線Cとの電気的接続を保持する接続装置1aとで構成されている。以下、上下左右は図1(a)を基準とし、図1(b)の左右方向を前後方向と呼ぶ。なお、上記方向はあくまで説明の便宜上のものであり、実際の使用状態での方向とは無関係である。
【0019】
本実施形態においては、給電線2は、図2に示すように、一端部において、内側の導体管21bの外面が露出するように外側の導体管21aと絶縁体23とをそれぞれ同程度除去するとともに、外側の導体管21aの外面が露出するように絶縁被覆22を導体管21aと絶縁体23との上記除去量よりも多く除去された状態で接続装置1aに接続される。
【0020】
また、接続装置1aは、給電線2の各導体管21a,21bをそれぞれ弾性的に挟持することにより給電線2に電気的且つ機械的に接続される導電ブロックとしての保持体3を備える。詳しく説明すると、保持体3は、例えば金属板に打ち抜き加工と曲げ加工とを施すことにより形成され、断面が上向きコ字形状の連結部31と、導体管21a,21b毎に一対ずつ設けられそれぞれ連結部31の上端から上方に突設されて左右に対向する2対の挟持部32,33とを備える。保持体3は挟持部32,33間の隙間を大きくするように弾性変形可能となっており、挟持部32,33の各対がそれぞれ対応する導体管21a,21bを径方向の両側から弾性的に挟持することにより、保持体3は給電線2の各導体管21a,21bに電気的且つ機械的に接続される。すなわち、一対の挟持部32,33間に形成される隙間が請求項における挿入口であり、内側の導体管21bを挟持する挟持部33が請求項における接触部である。また、各挟持部32,33には、それぞれ上方へ向かって外向きに傾斜した誘導部32a,33aが設けられており、給電線2の接続時には各導体管21a,21bをそれぞれ誘導部32a,33a上で摺動させることにより、各導体管21a,21bを上方から挟持部32,33間に導入しやすくなっている。また、各挟持部32,33においてそれぞれ誘導部32a,33aの下側には、左右方向の外向き(すなわち、対をなす他方の挟持部32,33から離れる方向)に円弧形状に膨出した膨出部32b,33bが設けられており、各導体管21a,21bはそれぞれ膨出部32b,33b間に嵌まり込むことにより、保持体3に対する上下への変位を抑制される。
【0021】
また、連結部31の内底面には、電線Cの一端に設けられた圧着端子C1が、例えばねじ止めや溶接やはんだ付けといった適宜の手段により、電気的且つ機械的に接続される。すなわち、図1の接続装置1aは、給電線2と電線Cとを互いに電気的に接続するものである。
【0022】
図1の接続装置1aは給電線2と電線Cとを互いに電気的に接続するものであるが、図3に示すように、2本の給電線2を接続可能とすることにより、接続された給電線2間を互いに電気的に接続する接続装置1bとすることも可能である。図3の例では、最も内側の導体管21bを挟持する挟持部33の前後(図3(b)における左右)両側に、それぞれ内側から2番目以降の導体管21aに対応する各挟持部32が1対ずつ設けられている。2本の給電線2は、先端同士を付き合わせる形で接続装置1bに接続され、それぞれ最も内側の導体管21bが互いに共通の挟持部33にそれぞれ挟持される一方、内側から2番目以降の導体管21aがそれぞれ対応する挟持部32の対の間に挟持される。
【0023】
図1のように給電線2と電線Cとを接続する接続装置1aと、図3のように給電線2同士を接続する接続装置1bとは、例えば図4に示すように、給電線2を延長する箇所では図3の接続装置1bを用い、電源ACとの接続箇所など給電線2の終端では図1の接続装置1aを用いるといったように併用することができる。
【0024】
上記構成によれば、各導体管21a,21bがそれぞれ対応する挟持部32,33間に挟持されるように給電線2を保持体3の上方から押し込むだけで給電線2を接続装置1a,1bに接続することができるから、導体管21a,21b毎に電線Wを介した接続作業を行う場合に比べて給電線2を接続装置1a,1bに接続する作業が容易となる。
【0025】
なお、図5に示すように導体管21a〜21cが3重以上になっている場合には、図6に示すように導体管21a〜21cの数に応じて挟持部34を追加すればよい。ここで、挟持部32,33,34は、対応する導体管21a〜21cの径の大きさの順に、一対の挟持部32,33,34が互いに対向する方向である左右方向と連結部31からの挟持部32,33,34の突出方向である上方向とに交差する方向、すなわち前後方向(図6(b)の左右方向)に並べて設ける。
【0026】
さらに、図7及び図8に示すように、導体管21aを保持体3の連結部31との間に挟む閉位置と導体管21a,21bの上側から退避した開位置との間で保持体3に対して変位自在に取り付けられた抜け止め体4を追加してもよい。詳しく説明すると、抜け止め体4は、例えば金属板に曲げ加工が施されてなり、保持体3の連結部31の底面に対向する本体部41と、本体部41の左右両端部からそれぞれ下方へ突設されて保持体3の連結部31を左右から弾性的に挟持する腕部42とからなる。ここで、保持体3の連結部31において抜け止め体4の腕部42に挟持される上端部と、抜け止め体の各腕部42の下端部とは、それぞれ下方へ向かって左右方向の内向きに傾斜しており、これらの傾斜面同士が互いに弾接することによって抜け止め体4は保持体3に対して上方への脱落を抑制されて前後(図7(b)及び図8(b)における左右)にスライド可能に保持されている。このような抜け止め体4を設ければ、給電線2の接続後に矢印A1で示すように抜け止め体4を閉位置に移動させることによって接続装置1a,1bからの給電線2の脱落を防止することができる。
【0027】
(実施形態2)
本実施形態の接続装置1aは、図5に示したように3重の導体管21a〜21cを有する給電線2であって一端部において各導体管21a〜21cの内周面と外周面とがそれぞれ露出するように絶縁被覆22と各絶縁層23とがそれぞれ除去された給電線2が接続されるものであって、図9〜11に示すように、導電材料からなり給電線2の最も外側の導体管21aを弾性的に挟持する保持体3と、導電材料からなり外側から2番目以降の各導体管21b,21cに接触導通する接触部としての接触体5とを備える。すなわち、保持体3と接触体5とが請求項における導電ブロックを構成している。
【0028】
保持体3は、実施形態1の保持体3と同様の連結部31と一対の挟持部32とを有する。各挟持部32には、それぞれ実施形態1の場合と同様の誘導部32aと膨出部32bとが設けられている。
【0029】
接触体5は、保持体3の一対の挟持部32に跨って連結部31の内底面に対向する本体部51と、本体部51の左右両端部からそれぞれ下方に突設されて左右に対向する腕部52とを有する。各腕部52の下端部はそれぞれ下方に向かって左右方向の内向きに傾斜しており、この下端部が保持体3の膨出部32bの下端部に係止されることにより、接触体5は保持体3に対して前後にスライド可能に保持されるとともに保持体3に接触導通している。
【0030】
また、接触体5は、本体部51から下方に突設されて厚さ方向を前後方向に向けた支持部53と、支持部53の表裏の一面から厚さ方向の一方側に突設されて外側から2番目以降の各導体管21bにそれぞれ接触導通する嵌合部54a,54bとを有する。
【0031】
本実施形態では、嵌合部54a,54bとして、最も内側の導体管21bに嵌合する円柱形状の第1の嵌合部54aと、第1の嵌合部54aを囲む円筒形状であって内側から2番目の導体管21cに嵌合する第2の嵌合部54bとが設けられている。
【0032】
給電線2を接続するに当っては、給電線2の軸方向を前後方向に向けて最も外側の導体管21aを保持体3の挟持部32間に上方から導入して挟持させた後、接触体5を嵌合部54a,54bの突出方向(図11(a)における左方)へスライドさせて各嵌合部54a,54bをそれぞれ対応する導体管21b,21cに嵌合させる。ここで、上記の場合、接続のためには外側の絶縁体23は必ずしも除去する必要なはい。
【0033】
上記構成によれば、給電線2の最も外側の導体管21aを保持体3の挟持部32間に挟持させてから接触体5をスライドさせるだけで給電線2を保持体3に電気的に接続することができるから、導体管21a,21b毎に電線Wを介した接続作業を行う場合に比べて給電線2を接続装置1a,1bに接続する作業が容易となる。
【0034】
なお、図12及び図13に示すように、互いに逆向き(つまり、嵌合部54a,54bの突出方向が前後方向のうち他方の接触体5から離れる向き)の接触体5を2個設ければ、給電線2同士を互いに電気的に接続する接続装置1bとすることもできる。
【0035】
また、導体管21a〜21cが4重以上である場合には接触体5に嵌合部を追加すればよい。さらに、図14に示すように導体管21a,21bが2重である場合には、図15〜図17に示すように第2の嵌合部54bを省けばよい。
【0036】
また、対応する導体管21a,21bに嵌合する各嵌合部54a,54bは、それぞれ、図18(最も内側の導体管21aに対応する嵌合部54aについてのみ図示)に示すように、筒形状において軸方向に長いスリット50が周方向に並べて複数個設けられてスリット50に挟まれた各部位がそれぞれ軸方向の中央部を径方向の外向きに膨出させるように曲げられた形状としてもよい。この構成を採用すれば、嵌合部54a,54bの寸法精度が多少低くても、嵌合部54a,54b自身のばね力により、嵌合部54a,54bと対応する導体管21b,21cの内周面との接圧が確保される。
【0037】
(実施形態3)
本実施形態の接続装置1aは、図14に示すように2重の導体管21a,21bを有する給電線2が一端部において絶縁被覆22を除去されて該一端部を接続されるものであって、図19及び図20に示すように、給電線2の各導体管21a,21bと電線Cとがそれぞれ電気的且つ機械的に接続される導電ブロック6と、導電ブロック6を収納・保持するハウジング7とからなる。
【0038】
導電ブロック6は、最も外側の導体管21aが嵌合する挿入口を構成する有底円筒形状の本体部61と、本体部61の底部から本体部61の径方向に突設されて電線Cが接続される端子部62とを有する。ハウジング7は中空の直方体形状であって、一面には導電ブロック6の本体部61の開口を露出させる開口71が設けられるとともに、該一面に隣接した一面には電線Cを引き出すための挿通穴72が設けられている。
【0039】
また、導電ブロック6の本体部61の内底面には、最も外側の導体管21aが本体部61に嵌合した給電線2の、最も内側の導体管21bに嵌合する接触部としての円柱形状の嵌合部61aが突設されている。
【0040】
上記構成によれば、本体部61への導体管21aの嵌合のみで給電線2と接続装置1aとの接続が達成されるから、導体管21a,21b毎に電線Wを介した接続作業を行う場合に比べて給電線2を接続装置1a,1bに接続する作業が容易となる。
【0041】
なお、3重以上の導体管21a〜21cを有する給電線2を接続する場合には図21に示すように導体管21cに嵌合または導体管21cが嵌合する円筒形状の嵌合部61bを適宜追加すればよく、給電線2同士を接続する接続装置1bとする場合には例えば2個の導電ブロック6を互いに電気的に接続すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】(a)(b)はそれぞれ本発明の実施形態を示す図であり、(a)は背面図、(b)は右側面図である。
【図2】同上における給電線を示す斜視図である。
【図3】(a)(b)はそれぞれ同上の別の形態を示す図であり、(a)は(b)の左右方向の中央における断面図、(b)は右側面図である。
【図4】同上の使用形態の一例を示す概略構成図である。
【図5】(a)(b)はそれぞれ同上の更に別の形態における給電線を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は一部破断した斜視図である。
【図6】(a)(b)はそれぞれ同上の更に別の形態を示す図であり、(a)は背面図、(b)は右側面図である。
【図7】(a)(b)はそれぞれ同上の別の形態を示す図であり、(a)は背面図、(b)は右側面図である。
【図8】(a)(b)はそれぞれ同上の更に別の形態を示す図であり、(a)は(b)の左右方向の中央における断面図、(b)は右側面図である。
【図9】本発明の実施形態2を示す斜視図である。
【図10】同上を示す、図9とは別の角度から見た斜視図である。
【図11】(a)(b)はそれぞれ同上を示す断面図であり、(a)は接続前の状態を示し、(b)は接続後の状態を示す。
【図12】同上の別の形態を示す斜視図である。
【図13】図12の形態を示す断面図である。
【図14】同上の更に別の形態における給電線を示す斜視図である。
【図15】同上の更に別の形態を示す斜視図である。
【図16】図15の形態を示す、図15とは別の角度から見た斜視図である。
【図17】(a)(b)はそれぞれ図15の形態を示す断面図であり、(a)は接続前の状態を示し、(b)は接続後の状態を示す。
【図18】同上の別の形態の要部を示す右側面図である。
【図19】(a)(b)はそれぞれ本発明の実施形態3を示す斜視図であり、(a)(b)は互いに異なる方向から見た状態を示す。
【図20】(a)(b)はそれぞれ同上を示す断面図であり、(a)は接続前の状態を示し、(b)は接続後の状態を示す。
【図21】(a)(b)はそれぞれ同上の別の形態を示す斜視図であり、(a)(b)は互いに異なる方向から見た状態を示す。
【図22】給電線の一例を示す斜視図である。
【図23】(a)(b)はそれぞれ従来例を示す図であり、(a)は背面図、(b)は右側面図である。
【符号の説明】
【0043】
1a,1b 接続装置
2 給電線
3 保持体
4 抜け止め体
5 接触体
6 導電ブロック
21a〜21c 導体管
22 絶縁被覆
23 絶縁体
31 連結部
32,33,34 挟持部
54a,54b 嵌合部
61a,61b 嵌合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ導電材料からなり管形状であって入れ子状に配置され軸方向に高周波電流が流される複数個の導体管と、絶縁体からなり最も外側の導体管を覆う絶縁被覆とを有し、導体管の間にはそれぞれ絶縁材料からなり導体管間を絶縁するとともに内側の導体管を外側の導体管に対して支持する絶縁体が設けられてなる高周波用の給電線と、
導電材料からなり給電線の一端が少なくとも絶縁被覆を除去された状態で挿入される挿入口と挿入口に挿入された給電線の外側から2番目以降の各導体管にそれぞれ接触導通する接触部とがそれぞれ設けられて挿入口に最も外側の導体管が嵌合することにより給電線に電気的且つ機械的に接続される導電ブロックを有する接続装置とを備えることを特徴とする給電装置。
【請求項2】
挿入口は、給電線の一端部において内側から2番目以降の各導体管がそれぞれ外側の導体管ほど長く除去されるとともに絶縁被覆及び各絶縁体がそれぞれ内側の導体管の外周面を露出させるように除去された状態で上記一端部が挿入されるものであって、
導電ブロックは、各導体管に対して少なくとも一対ずつ設けられ互いに対向して間に挿入口を形成する挟持部と、各挟持部が互いに共通の方向にそれぞれ突出するように連結された連結部とを有し、対をなす挟持部間の隙間を大きくするように弾性変形可能で、対をなす挟持部間に対応する導体管を弾性的に挟持するものであって、
挟持部の対は、対応する導体管の外形の大きさの順に、対をなす挟持部が対向する方向と連結部からの挟持部の突出方向とに交差する方向に並べて設けられていることを特徴とする請求項1記載の給電装置。
【請求項3】
接続装置は、挟持部に挟持された給電線を挟んで連結部の反対側に位置して給電線を抜け止めする閉位置と、挟持部に挟持された給電線に対し連結部より挟持部が突出する方向には位置しないように退避した開位置との間で、導電ブロックに対して変位自在に取り付けられた抜け止め体を備えることを特徴とする請求項2記載の給電装置。
【請求項4】
挿入口は、給電線の一端部において各導体管についてそれぞれ内周面と外周面との少なくとも一方が露出するよう少なくとも絶縁被覆が除去された状態で上記一端部が挿入されるものであって、
接続装置の導電ブロックは、導電材料からなり互いに対向して間に挿入口を形成する挟持部と挟持部の一端同士を互いに連結する連結部とを有し給電線において絶縁被覆が除去された部位の最も外側の導体管を挟持部間に嵌合によって保持する保持体と、導電材料からなり保持体に接触導通して外側から2番目以降の各導体管にそれぞれ接触導通する接触部としての接触体とを有し、
接触体は、外側から2番目以降の各導体管に対してそれぞれ設けられて対応する導体管に嵌合すること又は対応する導体管が嵌合することによって該導体管に電気的且つ機械的に接続される嵌合部を有し、保持体に対して嵌合部の嵌合方向にスライド自在に支持され
ていることを特徴とする請求項1記載の給電装置。
【請求項5】
挿入口は、給電線の一端部において各導体管についてそれぞれ内周面と外周面との少なくとも一方が露出するように少なくとも絶縁被覆が除去された状態で上記一端部が軸方向に挿入されるものであって、
導電ブロックにおいて挿入口の内側には、挿入口に給電線の上記一端部が挿入されたときに対応する導体管に嵌合すること又は対応する導体管が嵌合することによって該導体管に電気的且つ機械的に接続される嵌合部が、外側から2番目以降の各導体管に対してそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1記載の給電装置。
【請求項6】
導電ブロックには挿入口及び接触部がそれぞれ給電線2本分設けられ、
接続装置は、挿入口に挿入された給電線間を導電ブロックを介して互いに電気的に接続することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の給電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2008−226776(P2008−226776A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−67116(P2007−67116)
【出願日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)