説明

統合されたタッチセンサ電極およびバックライトマスク

ユーザインターフェースは、ユーザインターフェース基板と、その中に開口または他の光を透過する部分を有する不透明な材料の形の関連する統合された検出電極およびバックライトマスクとを含む。統合された検出電極およびバックライトマスクはユーザインターフェース基板と光源との間に位置して、光源を照らしたときにユーザインターフェース基板の表面で開口の形の標識が認識できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は2009年4月9日に提出された米国仮特許出願第61/168,152号の開示からの優先権を主張し、かつ前記開示を援用する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車、家電製品、家庭用電子機器、産業機械などの被制御装置は、ユーザが装置と対話するための1個以上の現場操作または遠隔操作のユーザインターフェースを含むことがある。かかるユーザインターフェースは、その装置に関する情報を提供するディスプレイや、装置またはその機能を制御するためにユーザが操作するスイッチ手段を含むことがある。かかるスイッチ手段は具体的には電子センサ(例えば、電界効果センサまたは容量センサ)であることが多い。かかるセンサは一般に1個以上の検出電極と、センサを動作させるための制御回路とを含む。
【0003】
かかる電子センサ(ここではタッチセンサと呼ぶことがある)は、ユーザが被制御装置と対話するための1個以上の操作可能なタッチ面を有するユーザインターフェース基板と、1個以上の対応するタッチセンサを搭載してユーザインターフェースパネルに取り付けられるタッチセンサ基板とを含んでよい。かかるユーザインターフェース基板は具体的にはガラスまたはプラスチックパネルでよく、またかかるタッチセンサ基板は具体的にはプリント配線板またはたわみ回路キャリヤであってユーザインターフェース基板の表面に取り付けてよい。
【0004】
かかるタッチセンサ基板は、それぞれが1個以上の検出電極を含む多数のタッチセンサを搭載することがある。かかるユーザインターフェース基板は、タッチセンサの位置および/または機能を識別するための何らかの形の標識(indicia)、例えば、語またはシンボルを各タッチセンサに近接して備えることがある。標識は各タッチセンサの検出電極の上に重ねることによりその位置を明確に識別してよい。標識はエッチング、スクリーン、印刷、または他の方法でユーザインターフェース基板の上に形成しまたは配置してよい。
【0005】
かかるユーザインターフェースは、ユーザインターフェース基板の背後に置いた光源を用いてユーザインターフェースパネルの選択された部分(例えば、種々のタッチセンサを識別する標識)を照らすバックライトを備えてよい。或るユーザインターフェースは、バックライトと、ユーザインターフェース基板上の装飾の代わりに(または追加して)バックライトマスク(典型的にはユーザインターフェース基板上の暗いフリット(frit)または装飾インクの形式)とを用いて標識を画定する。かかる実施の形態では、標識は一般に、暗い背景(バックライトマスクにより与えられる)を背にユーザインターフェース基板の照らされた部分(バックライトにより与えられる)として見える。または、標識は、照らされた背景(バックライトにより与えられる)を背にユーザインターフェース基板の暗い部分(バックライトマスクにより与えられる)として見えてもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国仮特許出願第61/168,152号
【特許文献2】米国特許第5,594,222号
【特許文献3】米国特許第6,310,611号
【特許文献4】米国特許第6,320,282号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
フリットおよび装飾インクは一般に完全に不透明ではない。このように、フリットおよび/または装飾インクで作られたバックライトマスクは光の一部を通すので、この光は不透明に見えるようにしたはずのユーザインターフェース基板の部分を透過する。このように、標識と背景との対照は理想的ではなく、特に標識が比較的小さいときは、標識は希望するほど明瞭には見えない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ユーザから見たユーザインターフェース基板12を示す、ユーザインターフェース基板12の例示の実施の形態の平面図である。ユーザインターフェース基板12はユーザインターフェース基板12の反対側と関連するタッチセンサ16に対応する操作タッチ面14を画定し、またインディケータ18および標識20に対応する領域を画定する。
【図2】ユーザインターフェース10の或る例示の実施の形態の断面側面図で、ユーザインターフェース基板12、ユーザインターフェース基板12の裏面と関連する回路キャリヤ24、回路キャリヤ24の裏面に配置されたタッチセンサ検出電極16およびマスク22、および回路キャリヤ24、検出電極16およびマスク22と関連する照明基板28、光源30、および光ガイド26を含む。
【図3】ユーザインターフェース10の別の例示の実施の形態の断面側面図で、ユーザインターフェース基板12、ユーザインターフェース基板12の裏面と関連する回路キャリヤ24、回路キャリヤ24の前面に配置されたタッチセンサ検出電極16およびマスク22、および回路キャリヤ24、検出電極16およびマスク22と関連する照明基板28、光源30、および光ガイド26を含む。
【図4】ユーザインターフェース10の更に別の例示の実施の形態の断面側面図で、ユーザインターフェース基板12、ユーザインターフェース基板12の裏面と関連する回路キャリヤ24、回路キャリヤ24の前面に配置されたタッチセンサ検出電極16およびマスク22、および回路キャリヤ24、検出電極16およびマスク22と関連する光源30および反射物32を含む。
【図5】タッチセンサ検出電極16、マスク22、電気トレース34、およびボンディングパッド36を搭載する回路キャリヤ24の裏面の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1はユーザから見たユーザインターフェース10の或る実施の形態を示す。より特定して述べると、図1はタッチ面14を画定するユーザインターフェース基板12の前面またはユーザに向いた他の面を示す。タッチ面14は、ユーザインターフェース基板12の反対側と関連するタッチセンサ検出電極16(破線で示す)にそれぞれ対応する。当業者が理解するように、また後で更に説明するように、各検出電極16は刺激(例えばユーザの指または他の物体)が各タッチ面14に接触しまたは接近すると動作する、対応するタッチセンサの一部を形成してよい。
【0010】
図1はユーザインターフェース面12の領域内にあってタッチ面14に対応する、語「START」および「STOP」の形の標識を示す。これらの標識はユーザインターフェース面12の反対側と関連する対応する検出電極16内の光を透過する部分、例えば開口により画定される。後で更に説明するが、これらの標識はバックライトにより選択的に照らすことができる。これらの標識は、対応するバックライトが点灯していないときに一般にユーザが認識できてもよいが、これは必要ではない。例えば、対応するバックライトが消えると、この標識は暗く見えるか、不透明に見えるか、またはユーザインターフェース基板12の表面の周囲の部分と一般に同じように見える。
【0011】
ユーザインターフェース10はインディケータ18および対応する標識20も含む。これらは共に、ユーザインターフェース基板12の前面から認識できる。インディケータ18および標識20は、ユーザインターフェース基板12の反対側と関連する対応するマスク22(破線で示す)により画定される。後で更に説明するように、インディケータ18および/または標識20はバックライトにより選択的に照らすことができる。インディケータ18および/または標識20は対応するバックライトが点灯していないときに一般にユーザが認識できてもよいが、これは必要ではない。例えば、対応するバックライトが消えると、インディケータ18および/または標識20は暗く見えるか、不透明に見えるか、またはユーザインターフェース基板12の表面の周囲の部分と一般に同じように見える。
【0012】
図に示すタッチ面14の形は単なる例示である。別の実施の形態では、タッチ面は別の形、例えば、丸または四角でよく、またユーザインターフェース基板12、インディケータ18、および標識20に関して別の場所にあってもよい。同様に、図に示す標識20の形および面14に対応する標識の形は単なる例示である。別の実施の形態では、これらの標識は別の形、例えば、1つ以上の他の語、文字、数字または記号でよい。または、標識は省いてもよい。同様に、図に示すインディケータ18の形は単なる例示である。別の実施の形態では、インディケータ18は別の大きさおよび形でよく、また標識20に関して別の場所にあってもよい。または、インディケータ18は省いてもよい。
【0013】
図2はユーザインターフェース10の或る実施の形態の断面を示す。特に、図2は、ユーザインターフェース基板12、ユーザインターフェース基板12の裏面と関連する回路キャリヤ24、および回路キャリヤ24の裏面に配置された検出電極16およびマスク22を示す。また図2は、光源30と、対応する検出電極16およびマスク22と光源30とを光学的に結合する光ガイド26と、を搭載する照明基板28を示す。
【0014】
当業者が認識するように、ユーザインターフェース基板12は任意の適当な材料、例えば、ガラスまたはプラスチックで作ってよい。ユーザインターフェース基板12の少なくとも各部分、即ち、インディケータ18、標識20、およびタッチ面14に対応する標識に対応する部分は、ユーザインターフェース基板12のユーザに向いた面で光源30からの光が認識できるように十分に透明または半透明でなければならない。ユーザインターフェース基板12の他の部分は、一般に不透明か、または一般に透明または半透明でない状態でよいが、これは必須ではなく、そのどちらかの面に暗いインクやフリットを塗り、または一般に不透明なまたは光を透過させない部分(図示せず)を有するオーバーレイを置くことにより不透明にしてよい。後で更に説明するが、ユーザインターフェース基板12のユーザに向いた面は、関連するバックライトユニットから放射する光に対して十分にコントラストをなすようデッドフロント(dead front)または暗い外観を有するのが好ましい。
【0015】
当業者が認識するように、回路キャリヤ24は任意の適当な形の剛いまたは可撓性の回路キャリヤでよい。例えば、回路キャリヤ24は、具体的にはRF4または他の適当な材料で作ったプリント配線板などの硬い基板でよい。別の実施の形態では、回路キャリヤ24はポリエステルまたは他の適当な材料で作った可撓性の回路キャリヤでよい。センサ電極16およびマスク22(または、特に、その開口または他の光を透過する部分)に対応する回路キャリヤ24の部分は、透明か、半透明か、または光源30からの光を通すように十分な光の透過性がなければならない。回路キャリヤ24の他の部分も同様に光を透過してよいが、これは必須ではない。または、かかる他の部分は一般に不透明でもよいし、またはコーティング、オーバーレイ、またはその他により不透明にしてよい。
【0016】
回路キャリヤ24は任意の適当な方法でユーザインターフェース基板12に取り付けてよい。当業者が認識するように、例えば、回路キャリヤ24は、接着剤、機械的留め具、スナップ式構造、および/または他の方法を用いてユーザインターフェース基板12に取り付けてよい。
【0017】
図5に示すように、検出電極16は光を通す開口38を含む。開口38は集合的にユーザインターフェース基板12の前面でタッチ面14の領域内で認識できる標識に対応し、また標識を画定する。同様に、マスク22はインディケータ18および標識20を画定する開口38を含む。図1および図5は検出電極16およびマスク22を全体に長方形で示している。別の実施の形態では、検出電極16およびマスク22は四角、丸、または任意の他の規則的なまたは不規則的な形を有してよい。
【0018】
検出電極16およびマスク22は十分に不透明な材料で作るのが好ましい。別の実施の形態では、検出電極16およびマスク22は十分に不透明とは言えない材料、すなわち、光をいくぶん透過する材料で作ってよい。或る実施の形態では、検出電極16は中に開口38を画定する十分に不透明な導電材料で作ってよく、また十分に透明な導電材料(図示せず)を少なくとも開口38の領域内に含んでよく、すなわち、開口38に重ねてよい。かかる十分に透明な導電材料を十分に不透明な導電材料の上または下に配置して、電気的に結合してよい。かかる透明な導電材料は検出電極16の表面積を効果的に増やしてその性能を向上させることが可能であり、他方で、光が開口38を通る能力に悪影響を与えないので、タッチ面14で認識できるように標識を画定することができる。
【0019】
検出電極16は回路キャリヤ24上に任意の適当な方法で配置してよい。例えば、回路キャリヤ24を銅またはアルミニウムなどの導電材料でめっきまたは他の方法で被覆し、次にパターン化しまたエッチして検出電極16およびマスク22を作ってよい。またかかる導電材料をパターン化しまたエッチして他の回路を形成することができる。他の回路とは検出電極16および/またはユーザインターフェース10の他の要素と関連するタッチセンサの構造および動作のために必要な電気トレース34およびボンディングパッド36を含むが、制限はない。または、当業者が認識するように、検出電極16、マスク22、および/または追加の回路を、スパッタリング、導電インクの塗布、または他の方法により回路キャリヤ24上に配置してよい。別の実施の形態では、マスク22は任意の適当な非導電材料を任意の適当な方法で回路キャリヤ24に塗布して作ってよい。
【0020】
当業者が認識するように、検出電極16は、ユーザの指または他の物体の接近または接触により動作させることができる任意の適当なタイプのタッチセンサの部分を形成してよい。例えば、検出電極16とイリノイ州ホイートン(Wheaton)のTouchSensor Technologies,LLC製のTS−100 ASICとを結合して、米国特許第6,320,282号および関連する特許および出願に記述されているタッチセンサを形成してよい。または、検出電極16と制御回路とを結合して、米国特許第5,594,222号および第6,310,611号に記述されているようなタッチセンサを形成してよい。
【0021】
米国特許第5,594,222号および第6,320,282号は1個以上の検出電極に近接する動作要素を有するタッチセンサを開示している。別の実施の形態では、検出電極16と制御回路とを結合して、当業者が認識するような容量タッチセンサを形成してよい。上記の実施の形態の全てにおいて、タッチセンサ制御回路は同じキャリヤまたは基板の検出電極16および/またはマスク22と同じ側(または反対側)に配置してよい。
【0022】
図には、検出電極16およびマスク22は回路キャリヤ24上に配置するように、また回路キャリヤ24はユーザインターフェース基板12に取り付けるように示している。しかし、検出電極16および/またはマスク22は回路キャリヤ24内に少なくとも部分的に埋め込んでもよい。別の実施の形態では、検出電極16および/またはマスク22はユーザインターフェース基板12上に直接配置してもよいし、またはユーザインターフェース基板12内に少なくとも部分的に埋め込んでもよい。
【0023】
かかる実施の形態では、検出電極16に対応するタッチセンサまたはユーザインターフェース10の他の部分の構造および動作のために用いられる追加の回路もユーザインターフェース基板12上に同様に配置してよいし、また回路キャリヤ24を省いてもよい。または、回路キャリヤ24は例えば他の回路や照明要素などを搭載するために用いてもよい。別の実施の形態では、タッチ面14は回路キャリヤ24またはその上のオーバーレイ(例えば、装飾オーバーレイ)により画定してよい。かかる実施の形態では、回路キャリヤ24はユーザインターフェース基板として機能してよく、またユーザインターフェース基板12は別の構造として省いてもよい。
【0024】
図には、マスク22はインディケータ18および標識20の両方に対応する開口38を画定するように示している。別の実施の形態では、個別のマスク22を用いてインディケータ18および標識20を画定してもよい。
【0025】
当業者が認識するように、照明基板28は任意の適当な材料で作ってよく、また接着剤、スナップ式構造、絶縁体、機械的留め具などを含む任意の適当な手段により、例えば回路キャリヤ24またはユーザインターフェース基板12に取り付けてよい。光ガイド26は照明基板28と統合してもよいし、または照明基板28に取り付けられた別個の構成要素でもよい。当業者が認識するように、光源30は、例えばLEDやランプなど任意の適当な形の光源でよい。光源30は照明基板28上に配置して給電してよい。
【0026】
好ましくは、光ガイド26は、回路キャリヤ24および/またはその上の検出電極16およびマスク22および/または中間の実質的に光を通さないガスケット(図示せず)と接触して、対応する光源30からそれぞれの電極16またはマスク22に放射する光を実質的に導き/含ませ、回路キャリヤ24、ユーザインターフェース基板12、および/または全体に周辺の領域にこの光源30から放射する光が拡散するのを防ぐ。光ガイドは任意の適当な材料、例えば、本質的に反射する材料で作ってよい。別の実施の形態では、光ガイド26は反射する材料で被覆してよい。
【0027】
図3はユーザインターフェース10の別の実施の形態の側面図である。この実施の形態は図1および図2の実施の形態と同様であるが、異なるのは、検出電極16およびマスク22が回路キャリヤ24の裏面ではなく前面に配置されていることである。別の実施の形態では、検出電極16および/またはマスク22は回路キャリヤ24の両面に配置してよい。
【0028】
図4はユーザインターフェース10の更に別の実施の形態の側面図である。この実施の形態は図1および図2の実施の形態と同様であるが、バックライト構造が異なる。特に、この実施の形態は図1および図2の実施の形態のバックライト構造を省き、その代わりに各検出電極16およびマスク22と関連する光源30および反射物32を含む。この実施の形態では、光源30は回路キャリヤ24上に配置して給電してよい。検出電極16をユーザインターフェース基板上に直接配置する別の実施の形態では、光源30もユーザインターフェース基板12上に配置して給電してよい。
【0029】
光フィルタおよび/または拡散層(図示せず)をユーザインターフェース10と関連させて、光源30から放射する光を調整しまたは色付けしてよい。例えば、フィルタ層(図示せず)をユーザインターフェース基板10と回路キャリヤ24の間に置いて、例えば、光源30から放射する白色光を赤、緑、黄または他の着色光に変えてよい。拡散層を同様に置いてよい。
また、ユーザインターフェース10は更に他の要素、例えば、他のセンサ、スイッチ、ディスプレイ、標識などを含んでよい。
【0030】
動作を説明すると、光源30は選択的に照らしてよい。光源30から放射する光は光ガイド26または反射物32により検出電極16および/またはマスク22に導かれる(また反射されまたは散乱されることがある)。この光は更に開口38を通ってユーザインターフェース基板12のユーザに向いた面に進むが、開口を囲む検出電極および/またはマスク22の部分により実質的にさえぎられまたは減衰させられる。このようにこの光はユーザインターフェース基板12のユーザに向いた面に、インディケータ18、標識20、および/またはタッチ面14に対応する標識の形で現れる。
【0031】
ユーザインターフェース10は、回路キャリヤ24をその片側または両側において、十分に不透明な導電材料、例えば、銅の1つ以上の層でめっきまたは他の方法で被覆することにより作ってよい。この十分に不透明な導電材料をパターン化しまたエッチして、インディケータ18、標識20、および検出電極16により画定される標識に対応する開口を中に含むタッチセンサ検出電極16および/またはマスク22を形成してよい。この十分に不透明な導電材料を更にパターン化しまたエッチして、電気トレース34、ボンディングパッド36および/または他の電気トレース、ボンディングパッド、および回路要素を形成してよい。当業者が認識するように、かかるパターン化およびエッチングは任意の適当な方法を用いて行ってよい。
【0032】
回路キャリヤ24の片側または両側を、十分に透明な導電材料、例えば、インジウム錫酸化物の1つ以上の層でめっきまたは他の方法により更に被覆してよい。この十分に透明な導電材料をパターン化しまたエッチして、検出電極16および/または他の検出電極や回路トレースなどを更に形成してよい。このステップにより、中の開口に対応する領域を含む上記のステップで形成された検出電極16の少なくとも一部の上または下に重なって、回路キャリヤ24上に十分に透明な導電材料の層が作られ、これにより検出電極16の表面積を効果的に増やすことができる。当業者が認識するように、かかるパターン化およびエッチングは任意の適当な方法を用いて行ってよい。ユーザインターフェース基板12、光ガイド26、照明基板28、および/または反射物32は、任意の適当な方法を用いて回路キャリヤ24と結合してよい。
【0033】
この開示は、統合された検出電極およびバックライトマスクを有するユーザインターフェースの或る実施の形態を示し記述している。この開示は本発明の範囲を制限するものではなく、当業者は、以下のクレームにより定義される本発明の範囲から逸れることなくこれらの実施の形態を修正できることを認識するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザインターフェースであって、
前面および裏面を有するユーザインターフェース基板と、
タッチセンサ検出電極であって、前記ユーザインターフェース基板上に配置され、十分に不透明な導電材料を含み、前記十分に不透明な導電材料はその中に開口を画定する、検出電極と、
前記ユーザインターフェース基板上に配置され、前記検出電極と結合する電気回路トレースと、
前記検出電極と関連する第1の光源であって、前記第1の光源は光を前記検出電極に向けまた前記開口を通して放射するが前記検出電極を囲む前記ユーザインターフェース基板の部分には向けず、これにより前記光は前記ユーザインターフェースの前記前面で実質的に前記開口の形に認識できる、第1の光源と、
を含み、
前記検出電極は前記第1の光源と前記ユーザインターフェース基板の前記前面との間に位置する、
ユーザインターフェース。
【請求項2】
前記回路キャリヤ上に配置されて前記電気回路トレースと結合するタッチセンサ制御回路を更に含む、請求項1記載のユーザインターフェース。
【請求項3】
前記ユーザインターフェース基板と関連するマスクであって、十分に不透明な導電材料を含み、前記十分に不透明な導電材料はその中に開口を画定する、マスクと、
前記マスクと関連する第2の光源であって、前記マスクは前記第2の光源と前記ユーザインターフェース基板の前記前面との間に位置する、第2の光源と、
を更に含み、
前記マスクと関連する前記第2の光源から放射する光は前記ユーザインターフェース基板の前記前面で前記開口の形に認識できる、
請求項1記載のユーザインターフェース。
【請求項4】
前記検出電極は十分に透明な導電材料を更に含み、前記十分に透明な導電材料は前記十分に不透明な導電材料により画定される少なくとも前記開口に重なって、前記十分に不透明な導電材料と電気的に結合する、請求項1記載のユーザインターフェース。
【請求項5】
前記光源は前記ユーザインターフェース基板と電気的に結合し、前記ユーザインターフェースは前記光源および前記検出電極と関連する反射物を更に含む、請求項1記載のユーザインターフェース。
【請求項6】
ユーザインターフェースであって、
前面および裏面を有するユーザインターフェース基板と、
前記ユーザインターフェース基板の前記裏面と関連する回路キャリヤと、
タッチセンサ検出電極であって、前記回路キャリヤ上に配置され、十分に不透明な導電材料を含み、前記十分に不透明な導電材料はその中に開口を画定する、検出電極と、
前記検出電極と関連する第1の光源であって、前記光源は光を前記検出電極に向けまた前記開口を通して放射するが前記検出電極を囲む前記回路キャリヤの部分には向けず、これにより前記光は前記ユーザインターフェースの前記前面で実質的に前記開口の形に認識される、第1の光源と、
を含み、
前記検出電極は前記第1の光源と前記ユーザインターフェース基板の前記前面との間に位置する、
ユーザインターフェース。
【請求項7】
前記回路キャリヤ上に配置されて前記検出電極と結合する電気回路トレースを更に含む、請求項6記載のユーザインターフェース。
【請求項8】
前記回路キャリヤ上に配置されて前記電気回路トレースと結合するタッチセンサ制御回路を更に含む、請求項7記載のユーザインターフェース。
【請求項9】
前記検出電極は十分に透明な導電材料を更に含み、前記十分に透明な導電材料は前記十分に不透明な導電材料により画定される少なくとも前記開口と重なって、前記十分に不透明な導電材料と電気的に結合する、請求項6記載のユーザインターフェース。
【請求項10】
前記光源および前記検出電極と関連する反射物を更に含む、請求項6記載のユーザインターフェース。
【請求項11】
ユーザインターフェースを作る方法であって、
その少なくとも1つの面上に十分に不透明な導電コーティングを含む回路キャリヤを設けるステップと、
前記十分に不透明な導電コーティングをパターン化しまたエッチして、開口を画定する検出電極を形成するステップと、
前記検出電極と前記プリント配線板の第1の側とに関連する電源を設けて、前記光源を点灯したときに前記開口の形の標識が前記プリント配線板の第2の側から認識できるようにするステップと、
を含むユーザインターフェースを作る方法。
【請求項12】
パターン化しまたエッチする前記ステップは前記十分に不透明な導電コーティングをパターン化しまたエッチして少なくとも1個の電気回路トレースを形成することを含む、請求項11記載のユーザインターフェースを作る方法。
【請求項13】
前記回路キャリヤ上に、前記十分に不透明な導電コーティングの上または下に十分に透明な導電コーティングを設けて電気的に結合するステップと、
前記十分に透明な導電コーティングをパターン化しまたエッチして前記検出電極を更に形成するステップと、
を更に含む、請求項11記載のユーザインターフェースを作る方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−523671(P2012−523671A)
【公表日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−504888(P2012−504888)
【出願日】平成22年4月9日(2010.4.9)
【国際出願番号】PCT/US2010/030537
【国際公開番号】WO2010/118317
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(505287047)タッチセンサー テクノロジーズ,エルエルシー (17)
【Fターム(参考)】