網戸付サッシ
【課題】構造が簡単で、新設窓はもとより既存窓に対しても簡単に取り付け可能な網戸固定装置を備えた網戸付サッシを提供する。
【解決手段】窓枠1の内部に、外障子2と内障子3とを備えるとともに、これら障子2,3の室外側に網戸4を設け、この網戸4を固定保持するための網戸固定装置5を備えた網戸付サッシSにおいて、前記網戸固定装置5は、前記外障子2の召合せ框側面に設けられた、係合片6Aを備える網戸固定具本体6と、前記網戸4を外障子2側に寄せた状態での召合せ側縦框4Cに設けられた、前記係合片6Aが係脱可能とされる被係合部材7とからなる。
【解決手段】窓枠1の内部に、外障子2と内障子3とを備えるとともに、これら障子2,3の室外側に網戸4を設け、この網戸4を固定保持するための網戸固定装置5を備えた網戸付サッシSにおいて、前記網戸固定装置5は、前記外障子2の召合せ框側面に設けられた、係合片6Aを備える網戸固定具本体6と、前記網戸4を外障子2側に寄せた状態での召合せ側縦框4Cに設けられた、前記係合片6Aが係脱可能とされる被係合部材7とからなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、強風によって網戸が煽られたり、自走したり、サッシ枠から外れるのを防止した網戸付サッシに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、窓枠の中に外障子と内障子とを備えた引違い障子窓(以下、サッシ)においては、多くの場合、これら障子の室外側に網戸を配置している。
【0003】
2、3階程度の一般住宅であれば問題はないが、高層ビル又は高層マンションの上階や出隅部に設置されたサッシの場合は、強風に煽られることが多く、この際、網戸を固定するためのロック機構を備えていないと、網戸が煽られてバタついたり、自走したり、場合によっては窓枠から外れてしまう危険性があった。そこで、網戸に対して固定装置を設けたサッシが幾つか提案されている。
【0004】
例えば、下記特許文献1では、躯体の開口部に取り付けられた四方枠の枠体に引き戸式の網戸を配置し、この網戸の縦框にロック部材を配置し、このロック部材を当該縦框の上下方向にスライドさせる操作部を前記縦框の見付け面に設け、前記網戸を閉じた状態で、前記操作部をスライド操作することにより前記ロック部材と係合もしくは離脱する係合部を前記枠体の縦枠に取り付けたサッシが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−177458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1の網戸固定装置の場合は、網戸の縦框に設けるロック部材及びスライド操作部を縦框の内部に仕込まなければならず、既存のサッシに対して後付けによって取付けることは実質的に不可能である。また、網戸は戸当り側の縦框は固定されているが、召合せ框側は固定されておらず、強風時に煽られてバタつく可能性があった。更には、構造が複雑であるなどの問題もあった。
【0007】
そこで本発明の第1の課題は、構造が簡単で、新設窓はもとより既存窓に対しても簡単に取り付け可能な網戸固定装置を備えた網戸付サッシを提供することにある。
【0008】
第2の課題は、網戸を外障子側に寄せた収納時及び/又は網戸を内障子側に寄せた使用時に、網戸の両縦框を堅固に固定することができ、強風時のバタツキ、自走、落下などを完全に防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記第1課題を解決するために請求項1に係る本発明として、窓枠の内部に、外障子と内障子とを備えるとともに、これら障子の室外側に網戸を設け、この網戸を固定保持するための網戸固定装置を備えた網戸付サッシにおいて、
前記網戸固定装置は、前記外障子の召合せ框側面に設けられた、係合片を備える網戸固定具本体と、前記網戸の縦框に設けられた、前記係合片が係脱可能とされる被係合部材又は被係合部とからなることを特徴とする網戸付サッシが提供される。
【0010】
上記請求項1記載の発明では、外障子の召合せ框側面(見込み面)に、係合片を備える網戸固定具本体を設けるとともに、前記網戸の縦框に、前記係合片が係脱可能とされる被係合部材又は被係合部を設けるものである。従って、前記網戸固定具本体の係合片を前記被係合部材又は被係合部に係合させることで、網戸を固定することができる。また、構造が簡単で済むとともに、前記網戸固定具本体は外障子の召合せ框側面(外面部分)に取り付け、前記被係合部材又は被係合部を縦框に設けるだけで良いため、新設窓はもとより既存窓に対しても簡単に取り付けることが可能となる。
【0011】
請求項2に係る本発明として、前記網戸を外障子側に寄せた状態での召合せ側縦框に、前記網戸固定具本体の係合片が係脱可能とされる被係合部材又は被係合部が設けられている請求項1記載の網戸付サッシが提供される。
【0012】
上記請求項2記載の発明は、前記網戸を外障子側に寄せた状態(網戸収納状態)での召合せ側縦框に、前記網戸固定具本体の係合片が係脱可能とされる被係合部材又は被係合部を設けるようにしたものである。
【0013】
請求項3に係る本発明として、前記網戸を外障子側に寄せた状態での戸先側縦框に対して、網戸を内障子側に寄せた状態時に、前記網戸固定具本体の係合片が係脱可能とされる第2の被係合部材を設けてある請求項1,2いずれかに記載の網戸付サッシが提供される。
【0014】
上記請求項3記載の発明は、網戸を外障子側に寄せた状態での戸先側縦框に対して、網戸を内障子側に寄せた状態時(網戸の使用状態時)に、前記網戸固定具本体の係合片が係脱可能とされる第2の被係合部材を設けるようにしたものである。
【0015】
請求項4に係る本発明として、前記被係合部材は、前記召合せ側縦框に追加的に設けた部材であり、前記被係合部は前記召合せ側縦框の室内側の面に形成した切欠き孔とされる請求項2記載の網戸付サッシが提供される。
【0016】
上記請求項4記載の発明は、前記被係合部材及び被係合部の具体的態様を示したものである。すなわち、前記係合片が係合する部材としては、前記召合せ側縦框に追加的に設けた部材、又は前記召合せ側縦框の室内側の面に形成した切欠き孔とすることが可能である。
【0017】
請求項5に係る本発明として、前記第2の被係合部材は、戸先側縦框の見込み面より内部側に突出するブラケット状の部材である請求項3記載の網戸付サッシが提供される。
【0018】
上記請求項5記載の発明は、第2の被係合部材の具体的態様を示したものである。すなわち、戸先側縦框に設ける被係合部材は、係合片は戸先側縦框と離れているため、戸先側縦框の見込み面より内部側に突出するブラケット状の部材とするものである。
【0019】
請求項6に係る本発明として、前記係合片と前記被係合部材又は被係合部との係合部分において、網戸の見付け方向の移動を規制する見付け方向規制部及び網戸の見込み方向の移動を規制する見込み方向規制部を有する請求項1〜5いずれかに記載の網戸付サッシが提供される。
【0020】
上記請求項6記載の発明は、前記係合片と前記被係合部材又は被係合部との係合部分において、網戸が面外方向(室内外方向)及び面内方向(面方向)への移動が制限されるように固定を図るようにするのが望ましい。
【0021】
前記第2課題を解決するために請求項7に係る本発明として、前記窓枠において、両側の縦枠又は片側の縦枠の室外側面に、前記網戸の縦框と嵌合可能な外枠側固定具を配設してある請求項1〜6いずれかに記載の網戸付サッシが提供される。
【0022】
上記請求項7記載の発明は、網戸の収納時(網戸を外障子側に寄せた状態)及び/又は網戸の使用時(網戸を内障子側に寄せた状態)において、窓枠側においても網戸の固定を図れるようにしたものであり、これにより網戸の両縦框を固定でき、バタツキ等を完全に抑えることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上詳説のとおり本発明によれば、構造が簡単で、新設窓はもとより既存窓に対しても簡単に取り付け可能な網戸固定装置を備えた網戸付サッシを提供することが可能となる。
【0024】
また、網戸を外障子側に寄せた収納時及び/又は網戸を内障子側に寄せた使用時に、網戸の両縦框を堅固に固定することができ、強風時のバタツキ、自走、落下などを完全に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1形態例に係る網戸付サッシSの縦断面図である。
【図2】網戸収納時における図1のII−II線矢視図(横断面図)である。
【図3】網戸使用時における図1のIII−III線矢視図(横断面図)である。
【図4】網戸固定部の要部斜視図である。
【図5】網戸固定具本体6の係合状態の斜視図である。
【図6】網戸固定具本体6の未使用状態の斜視図である。
【図7】被係合部材7の斜視図である。
【図8】外枠側固定具8,9の斜視図である。
【図9】本発明の第2形態例に係る網戸付サッシSの網戸収納時の横断面図である。
【図10】本発明の第2形態例に係る網戸付サッシSの網戸使用時の横断面図である。
【図11】第2形態例に係る網戸固定具本体22の正面図である。
【図12】第2被係合部材23を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔第1形態例〕
図1〜図3に示されるように、網戸付引違い障子窓S(以下、網戸付サッシという)は、窓枠1の中に外障子2と内障子3とを備えるとともに、これら障子2,3の室外側に網戸4を設け、この網戸4を固定保持するための網戸固定装置5を備えたものである。
【0027】
前記窓枠1は、アルミニウム合金製の押出し形材からなる上枠1A、下枠1B及び左右縦枠1C、1Dとから構成されている。前記上枠1Aには、室内側から順に、内障子3の上框3Aが嵌め込まれる内障子用上レール1a、外障子2の上框2Aが嵌め込まれる外障子用上レール1b、網戸4の上框4Aに取り付けられたレール受け10が嵌め込まれる網戸用上レール1cが形成されるとともに、前記下枠1Bにも同様に、室内側から順に、内障子3の戸車11が載置される内障子用下レール1d、外障子2の戸車12が載置される外障子用下レール1e、網戸4の戸車13が載置される網戸用下レール1eが形成され、前記内障子3,外障子2及び網戸4が水平方向に沿って移動可能に設けられている。
【0028】
前記外障子2は、上框2A、下框2B及び縦框2C、2Dとから構成された枠材の内部にガラスGが嵌合支持された障子であり、前記上框2Aの上部には上側に開口するレール溝が形成され、前記下框2Bの下面には複数の戸車11,11が設けられている。図2に示されるように、前記縦框2C、2Dの内、縦框2Cが召合せ框であり、縦框2Dが戸先側縦框であり、前記召合せ框2Cの室内側見付け面にはクレセント錠の受け金具14が設けられている。
【0029】
前記内障子3も、上框3A、下框3B及び縦框3C、3Dとから構成された枠材の内部にガラスGが嵌合支持された障子であり、前記上框3Aの上部には上側に開口するレール溝が形成され、前記下框3Bの下面には複数の戸車12,12が設けられている。図2に示されるように、前記縦框3C、3Dの内、縦框3Dが召合せ框であり、縦框3Cが戸先側縦框であり、召合せ框3Dの見込み面にはクレセント錠15が設けられている。
【0030】
前記網戸4は、上框4A、下框4B及び縦框4C、4Dとから構成された枠材の内部に網16が張設され、前記上框4Aの室内側面にはレール受け10が設けられ、前記下框4Bの室内側面には戸車13が設けられている。前記縦框4C、4Dは方形の中空形材とされ、外周面には凹部4c、4dが形成されている。また、前記縦框4C、4Dの室内側面には、隙間を封止するために封止材17、18が設けられている。
【0031】
前記網戸4は、図2に示されるように、外障子2側に寄せた状態が収納時とされ、図3に示されるように、内障子3側に寄せた状態が使用時とされる。なお、網戸使用時には、内障子3が開窓され、外障子2側に移動されている。
【0032】
以上詳述した網戸付サッシ1において、前記網戸4を固定するための網戸固定装置5が設けられている。
【0033】
前記網戸固定装置5は、詳細には図4に示されるように、前記外障子2の召合せ框2Cの側面(見込み面)に設けられた、係合片6Aを備える網戸固定具本体6と、前記網戸4を外障子2側に寄せた状態での召合せ側縦框4Cに設けられた、前記係合片6Aが係脱可能とされる被係合部材7とからなる。また、前記窓枠1において両側の縦枠1C、1D又は片側の縦枠1C(1D)の室外側面に、図示例では縦枠1C、1Dの室外側面に、網戸4の縦框4C、4Dに形成された凹部4c、4dと嵌合可能な外枠側固定具9、8を配設してある。
【0034】
前記網戸固定具本体6は、詳細には図5及び図6に示されるように、台座6Bと、この台座6Bに対して支軸20によって揺動自在に支持された係合片6Aとからなる。前記台座6Bは、立方体形状を成す部材であり、中央に前記係合片6Aの回転部を支持する収容部6aを有する。また、上下部にはそれぞれ台座6Bを召合せ框2Cに固定するためのビス孔6b、6bが形成されている。前記収容部6aに前記係合片6Aの回転部を嵌合させ、支軸20を設置することにより係合片6Aを揺動可能に支持されている。前記係合片6Aには、先端部に鍵状の係合溝6cが形成されている。この係合片6Aは、図6に示される起立状態から図5に示される水平状態の90度区間の間で揺動可能となっている。
【0035】
前記被係合部材7は、記召合せ側縦框4Cの見込み面に追加的に設けられた部材であり、詳細には図7に示されるように、ベース部7Aと、このベース部7Aの正面に設けられた被係合突部7Bとからなる。前記ベース部7Aは立方体形状の部材で上下部にそれぞれ召合せ側縦框4Cに固定するためのビス孔7c、7cを有する。前記被係合突部7Bは、水平突片7aとこの水平突部片7aの上面に相対的に細幅で起立する垂直壁7bとからなる。
【0036】
前記網戸固定具本体6の係合片6Aは、該係合片6Aの係合溝6cを前記垂直壁7bに係合させた状態では、前記係合片6Aの内側面が前記ベース部7Aの正面に衝突することで、網戸4の見付け方向の移動を規制する見付け方向規制部となり、係合片6Aの係合溝6cが前記垂直壁7bに係合することで網戸4の見込み方向の移動を規制する見込み方向規制部となる。
【0037】
一方、前記窓枠1において両側の縦枠1C、1Dの外面に設けられた外枠側固定具8、9は、図8に示されるように、ベース8A(9A)と、突片8B(9B)とからなる断面略L字状の立方体状部材であり、前記ベース8Aに縦枠1C、1Dに固定するためのビス孔8a(9a)を有する。前記突片8B(9A)を網戸4側に向けて固定されており、網戸縦框4C、4Dの凹部4c、4dを嵌合させることで前記縦框4C、4Dを固定保持する。
【0038】
図2に示されるように、網戸4を収納状態とするには、網戸4を外障子2側に移動して、網戸縦框4Dの凹部4dを前記外枠側固定具8に嵌合させるとともに、前記網戸固定具本体6の係合片6Aを水平に倒して、前記被係合部材7に対して係合させる。この網戸収納状態では、網戸4の縦框4C、4Dの両方が完全に固定されるため、強風が吹いても、網戸4のバタツキ、自走、落下などを完全に防止することができる。
【0039】
網戸4を使用状態とするには、図3に示されるように、内障子3を完全に開放し、網戸4を反対側(開ける前の内障子3側位置)に移動して、網戸縦框4Cの凹部4cを前記外枠側固定具9に嵌合させる。網戸4の使用(換気等)は、通常風の弱いときに行われるため、内部側の縦框4Dが固定されていなくても特に問題はない。なお、図3では内障子3を完全に開放しているが、この内障子3が閉じられている場合でも、前記網戸4が、開ける前の内障子3側に位置している限り、本明細書では「網戸使用状態」として定義される。
【0040】
〔第2形態例〕
次に、図9〜図11に基づき、第2形態例に係る網戸固定装置21について詳述する。
【0041】
前記網戸固定装置21は、図9に示されるように、前記外障子2の召合せ框2Cの側面に設けられた、係合片22Aを備える網戸固定具本体22と、前記網戸4を外障子2側に寄せた状態での召合せ側縦框4Cに設けられた、前記係合片22Aが係脱可能とされる被係合部4eとからなる。また、前記網戸4を外障子2側に寄せた状態での枠側縦框4Dに対して、網戸4を内障子3側に寄せた状態時に、前記網戸固定具本体22の係合片22Aが係脱可能とされる第2被係合部材23を設けてある。その他の構造は、上記第1形態例と同様であるため、同符合を付して説明は省略する。
【0042】
前記網戸固定具本体22は、詳細には図11に示されるように、板材からなる台座22Bと、この台座22Bに対して支軸24によって揺動自在に支持された板材からなる係合片22Aとからなる。前記台座22Bは、上下部にそれぞれ台座22Bを召合せ框2Cに固定するためのビス孔22b、22bが形成されている。前記係合片22Aの先端部には鍵状の係合溝22aが形成されている。前記第1形態例に係る網戸固定具本体6と対比すると、構造的には同様であるが、台座22B及び係合片22Aが板材によって形成されている点で異なる。
【0043】
前記被係合部4eは、縦框4Cの室内側面に直接的に形成された縦方向に長いスリット状の切欠き孔4eであり、図9に示されるように、前記係合片22Aが係合可能とされる。
【0044】
前記第2被係合部材23は、詳細には図12に示されるように、取付け部23Aとブラケット部23Bとからなるブラケット状の部材(板材)で、前記取付け部23Aとブラケット部23Bとの境界には段差部が形成されている。前記ブラケット部23Bには、凹溝状の被係合部23bが形成されている。取付けは、図9に示されるように、前記取付け部23Aを縦框4Dの内部に挿入しビス止めする。前記ブラケット部23Bは、縦框4Dの見込み面より内方側に向けて突出するように配置される。
【0045】
図9に示されるように、網戸4を収納状態とするには、網戸4を外障子2側に移動して、網戸縦框4Dの凹部4dを前記外枠側固定具8に嵌合させるとともに、前記網戸固定具本体22の係合片22Aを水平に倒して、縦框4Cの前記被係合部4eに対して係合させる。この網戸収納状態では、網戸4の縦框4C、4Dの両方が完全に固定されるため、強風が吹いても、網戸4のバタツキ、自走、落下などを完全に防止することができる。
【0046】
網戸4を使用状態とするには、図10に示されるように、内障子3を完全に開放し、網戸4を反対側(開ける前の内障子3側位置)に移動して、網戸縦框4Cの凹部4cを前記外枠側固定具9に嵌合させる。また、前記網戸固定具本体22の係合片22Aを水平に倒して、縦框4Dの前記第2被係合部材23に対して係合させる。この網戸使用状態では、網戸4の縦框4C、4Dの両方が完全に固定されるため、強風が吹いても、網戸4のバタツキ、自走、落下などを完全に防止することができる。
【符号の説明】
【0047】
S…網戸付サッシ、1…窓枠、2…外障子、3…内障子、4…網戸、4e…被係合部、5・21…網戸固定装置、6・22…網戸固定具本体、6A・22A…係合片、7…被係合部材、8・9…外枠側固定具、23…第2被係合部材
【技術分野】
【0001】
本発明は、強風によって網戸が煽られたり、自走したり、サッシ枠から外れるのを防止した網戸付サッシに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、窓枠の中に外障子と内障子とを備えた引違い障子窓(以下、サッシ)においては、多くの場合、これら障子の室外側に網戸を配置している。
【0003】
2、3階程度の一般住宅であれば問題はないが、高層ビル又は高層マンションの上階や出隅部に設置されたサッシの場合は、強風に煽られることが多く、この際、網戸を固定するためのロック機構を備えていないと、網戸が煽られてバタついたり、自走したり、場合によっては窓枠から外れてしまう危険性があった。そこで、網戸に対して固定装置を設けたサッシが幾つか提案されている。
【0004】
例えば、下記特許文献1では、躯体の開口部に取り付けられた四方枠の枠体に引き戸式の網戸を配置し、この網戸の縦框にロック部材を配置し、このロック部材を当該縦框の上下方向にスライドさせる操作部を前記縦框の見付け面に設け、前記網戸を閉じた状態で、前記操作部をスライド操作することにより前記ロック部材と係合もしくは離脱する係合部を前記枠体の縦枠に取り付けたサッシが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−177458号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1の網戸固定装置の場合は、網戸の縦框に設けるロック部材及びスライド操作部を縦框の内部に仕込まなければならず、既存のサッシに対して後付けによって取付けることは実質的に不可能である。また、網戸は戸当り側の縦框は固定されているが、召合せ框側は固定されておらず、強風時に煽られてバタつく可能性があった。更には、構造が複雑であるなどの問題もあった。
【0007】
そこで本発明の第1の課題は、構造が簡単で、新設窓はもとより既存窓に対しても簡単に取り付け可能な網戸固定装置を備えた網戸付サッシを提供することにある。
【0008】
第2の課題は、網戸を外障子側に寄せた収納時及び/又は網戸を内障子側に寄せた使用時に、網戸の両縦框を堅固に固定することができ、強風時のバタツキ、自走、落下などを完全に防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記第1課題を解決するために請求項1に係る本発明として、窓枠の内部に、外障子と内障子とを備えるとともに、これら障子の室外側に網戸を設け、この網戸を固定保持するための網戸固定装置を備えた網戸付サッシにおいて、
前記網戸固定装置は、前記外障子の召合せ框側面に設けられた、係合片を備える網戸固定具本体と、前記網戸の縦框に設けられた、前記係合片が係脱可能とされる被係合部材又は被係合部とからなることを特徴とする網戸付サッシが提供される。
【0010】
上記請求項1記載の発明では、外障子の召合せ框側面(見込み面)に、係合片を備える網戸固定具本体を設けるとともに、前記網戸の縦框に、前記係合片が係脱可能とされる被係合部材又は被係合部を設けるものである。従って、前記網戸固定具本体の係合片を前記被係合部材又は被係合部に係合させることで、網戸を固定することができる。また、構造が簡単で済むとともに、前記網戸固定具本体は外障子の召合せ框側面(外面部分)に取り付け、前記被係合部材又は被係合部を縦框に設けるだけで良いため、新設窓はもとより既存窓に対しても簡単に取り付けることが可能となる。
【0011】
請求項2に係る本発明として、前記網戸を外障子側に寄せた状態での召合せ側縦框に、前記網戸固定具本体の係合片が係脱可能とされる被係合部材又は被係合部が設けられている請求項1記載の網戸付サッシが提供される。
【0012】
上記請求項2記載の発明は、前記網戸を外障子側に寄せた状態(網戸収納状態)での召合せ側縦框に、前記網戸固定具本体の係合片が係脱可能とされる被係合部材又は被係合部を設けるようにしたものである。
【0013】
請求項3に係る本発明として、前記網戸を外障子側に寄せた状態での戸先側縦框に対して、網戸を内障子側に寄せた状態時に、前記網戸固定具本体の係合片が係脱可能とされる第2の被係合部材を設けてある請求項1,2いずれかに記載の網戸付サッシが提供される。
【0014】
上記請求項3記載の発明は、網戸を外障子側に寄せた状態での戸先側縦框に対して、網戸を内障子側に寄せた状態時(網戸の使用状態時)に、前記網戸固定具本体の係合片が係脱可能とされる第2の被係合部材を設けるようにしたものである。
【0015】
請求項4に係る本発明として、前記被係合部材は、前記召合せ側縦框に追加的に設けた部材であり、前記被係合部は前記召合せ側縦框の室内側の面に形成した切欠き孔とされる請求項2記載の網戸付サッシが提供される。
【0016】
上記請求項4記載の発明は、前記被係合部材及び被係合部の具体的態様を示したものである。すなわち、前記係合片が係合する部材としては、前記召合せ側縦框に追加的に設けた部材、又は前記召合せ側縦框の室内側の面に形成した切欠き孔とすることが可能である。
【0017】
請求項5に係る本発明として、前記第2の被係合部材は、戸先側縦框の見込み面より内部側に突出するブラケット状の部材である請求項3記載の網戸付サッシが提供される。
【0018】
上記請求項5記載の発明は、第2の被係合部材の具体的態様を示したものである。すなわち、戸先側縦框に設ける被係合部材は、係合片は戸先側縦框と離れているため、戸先側縦框の見込み面より内部側に突出するブラケット状の部材とするものである。
【0019】
請求項6に係る本発明として、前記係合片と前記被係合部材又は被係合部との係合部分において、網戸の見付け方向の移動を規制する見付け方向規制部及び網戸の見込み方向の移動を規制する見込み方向規制部を有する請求項1〜5いずれかに記載の網戸付サッシが提供される。
【0020】
上記請求項6記載の発明は、前記係合片と前記被係合部材又は被係合部との係合部分において、網戸が面外方向(室内外方向)及び面内方向(面方向)への移動が制限されるように固定を図るようにするのが望ましい。
【0021】
前記第2課題を解決するために請求項7に係る本発明として、前記窓枠において、両側の縦枠又は片側の縦枠の室外側面に、前記網戸の縦框と嵌合可能な外枠側固定具を配設してある請求項1〜6いずれかに記載の網戸付サッシが提供される。
【0022】
上記請求項7記載の発明は、網戸の収納時(網戸を外障子側に寄せた状態)及び/又は網戸の使用時(網戸を内障子側に寄せた状態)において、窓枠側においても網戸の固定を図れるようにしたものであり、これにより網戸の両縦框を固定でき、バタツキ等を完全に抑えることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上詳説のとおり本発明によれば、構造が簡単で、新設窓はもとより既存窓に対しても簡単に取り付け可能な網戸固定装置を備えた網戸付サッシを提供することが可能となる。
【0024】
また、網戸を外障子側に寄せた収納時及び/又は網戸を内障子側に寄せた使用時に、網戸の両縦框を堅固に固定することができ、強風時のバタツキ、自走、落下などを完全に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1形態例に係る網戸付サッシSの縦断面図である。
【図2】網戸収納時における図1のII−II線矢視図(横断面図)である。
【図3】網戸使用時における図1のIII−III線矢視図(横断面図)である。
【図4】網戸固定部の要部斜視図である。
【図5】網戸固定具本体6の係合状態の斜視図である。
【図6】網戸固定具本体6の未使用状態の斜視図である。
【図7】被係合部材7の斜視図である。
【図8】外枠側固定具8,9の斜視図である。
【図9】本発明の第2形態例に係る網戸付サッシSの網戸収納時の横断面図である。
【図10】本発明の第2形態例に係る網戸付サッシSの網戸使用時の横断面図である。
【図11】第2形態例に係る網戸固定具本体22の正面図である。
【図12】第2被係合部材23を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔第1形態例〕
図1〜図3に示されるように、網戸付引違い障子窓S(以下、網戸付サッシという)は、窓枠1の中に外障子2と内障子3とを備えるとともに、これら障子2,3の室外側に網戸4を設け、この網戸4を固定保持するための網戸固定装置5を備えたものである。
【0027】
前記窓枠1は、アルミニウム合金製の押出し形材からなる上枠1A、下枠1B及び左右縦枠1C、1Dとから構成されている。前記上枠1Aには、室内側から順に、内障子3の上框3Aが嵌め込まれる内障子用上レール1a、外障子2の上框2Aが嵌め込まれる外障子用上レール1b、網戸4の上框4Aに取り付けられたレール受け10が嵌め込まれる網戸用上レール1cが形成されるとともに、前記下枠1Bにも同様に、室内側から順に、内障子3の戸車11が載置される内障子用下レール1d、外障子2の戸車12が載置される外障子用下レール1e、網戸4の戸車13が載置される網戸用下レール1eが形成され、前記内障子3,外障子2及び網戸4が水平方向に沿って移動可能に設けられている。
【0028】
前記外障子2は、上框2A、下框2B及び縦框2C、2Dとから構成された枠材の内部にガラスGが嵌合支持された障子であり、前記上框2Aの上部には上側に開口するレール溝が形成され、前記下框2Bの下面には複数の戸車11,11が設けられている。図2に示されるように、前記縦框2C、2Dの内、縦框2Cが召合せ框であり、縦框2Dが戸先側縦框であり、前記召合せ框2Cの室内側見付け面にはクレセント錠の受け金具14が設けられている。
【0029】
前記内障子3も、上框3A、下框3B及び縦框3C、3Dとから構成された枠材の内部にガラスGが嵌合支持された障子であり、前記上框3Aの上部には上側に開口するレール溝が形成され、前記下框3Bの下面には複数の戸車12,12が設けられている。図2に示されるように、前記縦框3C、3Dの内、縦框3Dが召合せ框であり、縦框3Cが戸先側縦框であり、召合せ框3Dの見込み面にはクレセント錠15が設けられている。
【0030】
前記網戸4は、上框4A、下框4B及び縦框4C、4Dとから構成された枠材の内部に網16が張設され、前記上框4Aの室内側面にはレール受け10が設けられ、前記下框4Bの室内側面には戸車13が設けられている。前記縦框4C、4Dは方形の中空形材とされ、外周面には凹部4c、4dが形成されている。また、前記縦框4C、4Dの室内側面には、隙間を封止するために封止材17、18が設けられている。
【0031】
前記網戸4は、図2に示されるように、外障子2側に寄せた状態が収納時とされ、図3に示されるように、内障子3側に寄せた状態が使用時とされる。なお、網戸使用時には、内障子3が開窓され、外障子2側に移動されている。
【0032】
以上詳述した網戸付サッシ1において、前記網戸4を固定するための網戸固定装置5が設けられている。
【0033】
前記網戸固定装置5は、詳細には図4に示されるように、前記外障子2の召合せ框2Cの側面(見込み面)に設けられた、係合片6Aを備える網戸固定具本体6と、前記網戸4を外障子2側に寄せた状態での召合せ側縦框4Cに設けられた、前記係合片6Aが係脱可能とされる被係合部材7とからなる。また、前記窓枠1において両側の縦枠1C、1D又は片側の縦枠1C(1D)の室外側面に、図示例では縦枠1C、1Dの室外側面に、網戸4の縦框4C、4Dに形成された凹部4c、4dと嵌合可能な外枠側固定具9、8を配設してある。
【0034】
前記網戸固定具本体6は、詳細には図5及び図6に示されるように、台座6Bと、この台座6Bに対して支軸20によって揺動自在に支持された係合片6Aとからなる。前記台座6Bは、立方体形状を成す部材であり、中央に前記係合片6Aの回転部を支持する収容部6aを有する。また、上下部にはそれぞれ台座6Bを召合せ框2Cに固定するためのビス孔6b、6bが形成されている。前記収容部6aに前記係合片6Aの回転部を嵌合させ、支軸20を設置することにより係合片6Aを揺動可能に支持されている。前記係合片6Aには、先端部に鍵状の係合溝6cが形成されている。この係合片6Aは、図6に示される起立状態から図5に示される水平状態の90度区間の間で揺動可能となっている。
【0035】
前記被係合部材7は、記召合せ側縦框4Cの見込み面に追加的に設けられた部材であり、詳細には図7に示されるように、ベース部7Aと、このベース部7Aの正面に設けられた被係合突部7Bとからなる。前記ベース部7Aは立方体形状の部材で上下部にそれぞれ召合せ側縦框4Cに固定するためのビス孔7c、7cを有する。前記被係合突部7Bは、水平突片7aとこの水平突部片7aの上面に相対的に細幅で起立する垂直壁7bとからなる。
【0036】
前記網戸固定具本体6の係合片6Aは、該係合片6Aの係合溝6cを前記垂直壁7bに係合させた状態では、前記係合片6Aの内側面が前記ベース部7Aの正面に衝突することで、網戸4の見付け方向の移動を規制する見付け方向規制部となり、係合片6Aの係合溝6cが前記垂直壁7bに係合することで網戸4の見込み方向の移動を規制する見込み方向規制部となる。
【0037】
一方、前記窓枠1において両側の縦枠1C、1Dの外面に設けられた外枠側固定具8、9は、図8に示されるように、ベース8A(9A)と、突片8B(9B)とからなる断面略L字状の立方体状部材であり、前記ベース8Aに縦枠1C、1Dに固定するためのビス孔8a(9a)を有する。前記突片8B(9A)を網戸4側に向けて固定されており、網戸縦框4C、4Dの凹部4c、4dを嵌合させることで前記縦框4C、4Dを固定保持する。
【0038】
図2に示されるように、網戸4を収納状態とするには、網戸4を外障子2側に移動して、網戸縦框4Dの凹部4dを前記外枠側固定具8に嵌合させるとともに、前記網戸固定具本体6の係合片6Aを水平に倒して、前記被係合部材7に対して係合させる。この網戸収納状態では、網戸4の縦框4C、4Dの両方が完全に固定されるため、強風が吹いても、網戸4のバタツキ、自走、落下などを完全に防止することができる。
【0039】
網戸4を使用状態とするには、図3に示されるように、内障子3を完全に開放し、網戸4を反対側(開ける前の内障子3側位置)に移動して、網戸縦框4Cの凹部4cを前記外枠側固定具9に嵌合させる。網戸4の使用(換気等)は、通常風の弱いときに行われるため、内部側の縦框4Dが固定されていなくても特に問題はない。なお、図3では内障子3を完全に開放しているが、この内障子3が閉じられている場合でも、前記網戸4が、開ける前の内障子3側に位置している限り、本明細書では「網戸使用状態」として定義される。
【0040】
〔第2形態例〕
次に、図9〜図11に基づき、第2形態例に係る網戸固定装置21について詳述する。
【0041】
前記網戸固定装置21は、図9に示されるように、前記外障子2の召合せ框2Cの側面に設けられた、係合片22Aを備える網戸固定具本体22と、前記網戸4を外障子2側に寄せた状態での召合せ側縦框4Cに設けられた、前記係合片22Aが係脱可能とされる被係合部4eとからなる。また、前記網戸4を外障子2側に寄せた状態での枠側縦框4Dに対して、網戸4を内障子3側に寄せた状態時に、前記網戸固定具本体22の係合片22Aが係脱可能とされる第2被係合部材23を設けてある。その他の構造は、上記第1形態例と同様であるため、同符合を付して説明は省略する。
【0042】
前記網戸固定具本体22は、詳細には図11に示されるように、板材からなる台座22Bと、この台座22Bに対して支軸24によって揺動自在に支持された板材からなる係合片22Aとからなる。前記台座22Bは、上下部にそれぞれ台座22Bを召合せ框2Cに固定するためのビス孔22b、22bが形成されている。前記係合片22Aの先端部には鍵状の係合溝22aが形成されている。前記第1形態例に係る網戸固定具本体6と対比すると、構造的には同様であるが、台座22B及び係合片22Aが板材によって形成されている点で異なる。
【0043】
前記被係合部4eは、縦框4Cの室内側面に直接的に形成された縦方向に長いスリット状の切欠き孔4eであり、図9に示されるように、前記係合片22Aが係合可能とされる。
【0044】
前記第2被係合部材23は、詳細には図12に示されるように、取付け部23Aとブラケット部23Bとからなるブラケット状の部材(板材)で、前記取付け部23Aとブラケット部23Bとの境界には段差部が形成されている。前記ブラケット部23Bには、凹溝状の被係合部23bが形成されている。取付けは、図9に示されるように、前記取付け部23Aを縦框4Dの内部に挿入しビス止めする。前記ブラケット部23Bは、縦框4Dの見込み面より内方側に向けて突出するように配置される。
【0045】
図9に示されるように、網戸4を収納状態とするには、網戸4を外障子2側に移動して、網戸縦框4Dの凹部4dを前記外枠側固定具8に嵌合させるとともに、前記網戸固定具本体22の係合片22Aを水平に倒して、縦框4Cの前記被係合部4eに対して係合させる。この網戸収納状態では、網戸4の縦框4C、4Dの両方が完全に固定されるため、強風が吹いても、網戸4のバタツキ、自走、落下などを完全に防止することができる。
【0046】
網戸4を使用状態とするには、図10に示されるように、内障子3を完全に開放し、網戸4を反対側(開ける前の内障子3側位置)に移動して、網戸縦框4Cの凹部4cを前記外枠側固定具9に嵌合させる。また、前記網戸固定具本体22の係合片22Aを水平に倒して、縦框4Dの前記第2被係合部材23に対して係合させる。この網戸使用状態では、網戸4の縦框4C、4Dの両方が完全に固定されるため、強風が吹いても、網戸4のバタツキ、自走、落下などを完全に防止することができる。
【符号の説明】
【0047】
S…網戸付サッシ、1…窓枠、2…外障子、3…内障子、4…網戸、4e…被係合部、5・21…網戸固定装置、6・22…網戸固定具本体、6A・22A…係合片、7…被係合部材、8・9…外枠側固定具、23…第2被係合部材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓枠の内部に、外障子と内障子とを備えるとともに、これら障子の室外側に網戸を設け、この網戸を固定保持するための網戸固定装置を備えた網戸付サッシにおいて、
前記網戸固定装置は、前記外障子の召合せ框側面に設けられた、係合片を備える網戸固定具本体と、前記網戸の縦框に設けられた、前記係合片が係脱可能とされる被係合部材又は被係合部とからなることを特徴とする網戸付サッシ。
【請求項2】
前記網戸を外障子側に寄せた状態での召合せ側縦框に、前記網戸固定具本体の係合片が係脱可能とされる被係合部材又は被係合部が設けられている請求項1記載の網戸付サッシ。
【請求項3】
前記網戸を外障子側に寄せた状態での戸先側縦框に対して、網戸を内障子側に寄せた状態時に、前記網戸固定具本体の係合片が係脱可能とされる第2の被係合部材を設けてある請求項1,2いずれかに記載の網戸付サッシ。
【請求項4】
前記被係合部材は、前記召合せ側縦框に追加的に設けた部材であり、前記被係合部は前記召合せ側縦框の室内側の面に形成した切欠き孔とされる請求項2記載の網戸付サッシ。
【請求項5】
前記第2の被係合部材は、戸先側縦框の見込み面より内部側に突出するブラケット状の部材である請求項3記載の網戸付サッシ。
【請求項6】
前記係合片と前記被係合部材又は被係合部との係合部分において、網戸の見付け方向の移動を規制する見付け方向規制部及び網戸の見込み方向の移動を規制する見込み方向規制部を有する請求項1〜5いずれかに記載の網戸付サッシ。
【請求項7】
前記窓枠において、両側の縦枠又は片側の縦枠の室外側面に、前記網戸の縦框と嵌合可能な外枠側固定具を配設してある請求項1〜6いずれかに記載の網戸付サッシ。
【請求項1】
窓枠の内部に、外障子と内障子とを備えるとともに、これら障子の室外側に網戸を設け、この網戸を固定保持するための網戸固定装置を備えた網戸付サッシにおいて、
前記網戸固定装置は、前記外障子の召合せ框側面に設けられた、係合片を備える網戸固定具本体と、前記網戸の縦框に設けられた、前記係合片が係脱可能とされる被係合部材又は被係合部とからなることを特徴とする網戸付サッシ。
【請求項2】
前記網戸を外障子側に寄せた状態での召合せ側縦框に、前記網戸固定具本体の係合片が係脱可能とされる被係合部材又は被係合部が設けられている請求項1記載の網戸付サッシ。
【請求項3】
前記網戸を外障子側に寄せた状態での戸先側縦框に対して、網戸を内障子側に寄せた状態時に、前記網戸固定具本体の係合片が係脱可能とされる第2の被係合部材を設けてある請求項1,2いずれかに記載の網戸付サッシ。
【請求項4】
前記被係合部材は、前記召合せ側縦框に追加的に設けた部材であり、前記被係合部は前記召合せ側縦框の室内側の面に形成した切欠き孔とされる請求項2記載の網戸付サッシ。
【請求項5】
前記第2の被係合部材は、戸先側縦框の見込み面より内部側に突出するブラケット状の部材である請求項3記載の網戸付サッシ。
【請求項6】
前記係合片と前記被係合部材又は被係合部との係合部分において、網戸の見付け方向の移動を規制する見付け方向規制部及び網戸の見込み方向の移動を規制する見込み方向規制部を有する請求項1〜5いずれかに記載の網戸付サッシ。
【請求項7】
前記窓枠において、両側の縦枠又は片側の縦枠の室外側面に、前記網戸の縦框と嵌合可能な外枠側固定具を配設してある請求項1〜6いずれかに記載の網戸付サッシ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−202401(P2011−202401A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−70503(P2010−70503)
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【出願人】(302045705)株式会社LIXIL (949)
【Fターム(参考)】
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