説明

編み込まれたワイヤを用いた防護金網、並びにその製造機械及び製造方法

防護金網は、隣接する複数の縦の金属ワイヤ又はケーブル(10)を含み、該金属ワイヤ又はケーブル(10)は少なくとも1本の隣接する縦のワイヤ又はケーブル(10)と編み込み部(24)でそれぞれ編み込まれ、前記金網で、少なくとも1本の前記金属ワイヤ又はケーブル(20)がほぼ直線の進行を有し、すなわち、どんな場合でも低強度の隣接するケーブルと比較して、偏移がより小さいループを有する。編み込まれた金網の製造機械は円筒形ドラム(50)を含み、該円筒形ドラム(50)の外面に放射状に突出し、軸方向に等角度間隔で設けられた複数のピン(52)が全ての列に等間隔で固定される。前記円筒形ドラム(50)上に存在するいくつかのピン(54)は、上述の間隔からずれて固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、封じ込め構造及び防護構造の分野に関し、具体的には、編み込まれたワイヤを用いた金網の分野に関する。本発明は、特に、少なくとも1本の隣接する縦のワイヤ又はケーブルとそれぞれ編み込まれた、隣接する複数の縦の金属ワイヤ又はケーブルを含む網目を有する防護金網に関して開発された。
【背景技術】
【0002】
例えば、粗い網目の網、電気溶接網、及び一重、二重又は三重にねじられた六角形メッシュネットなどのさまざまな種類の封じ込め金網及び保護金網が、知られている。一般的に、網を形成する前記金属ワイヤの技術特性、及び、これらワイヤの相互的な配置方法に応じて、網の種類ごとに、特定の有用性を有する。したがって、例えば、電気溶接網は、一般的に、正方形及び/又は長方形の網目を有する構造を形成するために、交点で互いに溶接された複数の縦ワイヤと複数の横ワイヤとで構成される。電気溶接網は12mmと同等の直径を有する金属ワイヤで形成される場合があり、これにより、高い引張機械強度を示す。
【0003】
網の他の例では、好ましくは、互いに直角に、角度を有するように配置され、交差した複数の鋼線又は鋼ロープで形成される。さらに、前記ロープは直径10−12mmである場合があり、さまざまな種類の連結器具を用いて互いに交点で連結され、もっとも一般的なものは、上述の交点の周囲をコイルでしっかりと縛った一対の鋼棒を含む。このような網は、高い引張強度を示すとともに、例えば、石、岩又はそれらに類するものなどの網に衝突し、網上に置かれる物体のエネルギーを吸収するように、十分に弾力性がある。同じ出願人の特許文献1に、この種類の網の一例が図示され、記載される。
【0004】
上述のように、既知の各種類の網は、特に、特定の条件下での応用に適する。しかし、場合によっては、適した種類の網の使用が不便であり、利点がほとんどなく、高額な費用がかかる場合がある。例えば、高い引張強度特性を有する封じ込め網の設置は、運搬が困難なために手間がかかる場合があり、材料費により非常に不経済な場合があり、その剛性により設置するのが困難な場合がある。
【0005】
上述の既知の種類の網の他の欠点は、封じ込めのために高い引張強度が達成されるが、前記網の網目は岩の破片又は他の微細な物質が通り抜けられる大きさを有しているので、総合的な防護の安全性が確保されないという点である。このため、上述の全ての種類の網は、フィルターの性質を生じさせるために主となる網の網目と比較して小さい寸法の六角形の網目を有する二重にねじられた金網のパネルと一対とならなくてはならない。しかし、この特徴は、封じ込め構造全体の設置をより複雑で、より高額なものにする。
【0006】
まったく異なる分野では、例えば、庭のフェンス及びそれに類する網が公知であり、前記ワイヤは非常に単純な方法で編み込まれ、前記隣接するワイヤが各網目の中間部分でねじられる。かかる網の例は、特許文献2及び特許文献3に示される。要するに、各編み込み部分で、2本のワイヤが交差し、2本一緒に、前記編み込みのうちの一方に対して時計回りにねじられ、他の一方に対して反時計回りにねじられる。いくつかの実施態様は、前記編み込まれたワイヤの間に挟まれ、前記網の各編み目の中央に通され直線的に配置される第3のワイヤが提供される。明らかに、前記網の編み込まれたワイヤが伸縮する主たる方向に対して垂直方向に前記編み込みにわずかな引張応力を付加するだけで、前記編み込みは開く。このような網は、土壌の封じ込めへの適用及び落石防止には全く適さない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許第0940503号公報明細書
【特許文献2】米国特許第1,401,557号公報明細書
【特許文献3】米国特許第2,053,221号公報明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、既知の種類のいくつかの封じ込め構造及び防護構造の欠点を解消することであり、高い張力にも耐え得る、弾力性があり、軽く、取り扱いの容易な金網を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、機械による従来の製造工程によって、安価に製造することが可能な防護金網を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の目的を達成するために、本発明の主題は、一列に配列する、大部分が主たる方向にまっすぐに伸長する部材と、前記主たる方向に対して横方向に、折り曲げられるか又は折り返される交互のループとを含む防護金網である。例えば、金属ワイヤ又は金属ケーブルなどの前記伸長する部材は、編み込まれる伸長する部材を2本だけ含む編み込み部で、一方を他方に編み込むために環状にされ、これにより前記金網の網目が生じる。前記一列に配列する伸長する部材は、好ましくは、第1の強度を有する伸長する複数の部材を含む伸長する部材の第1のグループと、前記第1の強度と比較してより強い第2の強度を有する少なくとも1本の伸長する補強部材を含む伸長する部材の第2のグループとから構成される。前述の伸長する部材の第2のグループの前記少なくとも1本の伸長する補強部材、すなわち、その他の伸長する部材と比較してより強い強度を有する部材は、前記伸長する部材の第1のグループの前記伸長する部材が折り曲げられる前記交互のループと比較して、前記横方向への偏移が実質的により小さい交互のループで折り曲げられるか又は折り返される。つまり、前記少なくとも1本の伸長する補強部材は、直線的な形状又は直線に近い形状が達成されるか、ほぼ達成され、どの場合でも、前記低強度の伸長する部材と比較して「より直線的である」ため、前記網の伸長する部材の主たる方向への「伸縮性」がより高い。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1の実施態様によれば、前記少なくとも1本の伸長する補強部材は、高強度金属ワイヤである。
【0012】
他の実施態様によれば、前記少なくとも1本の伸長する補強部材は、約1700N/mの荷重強度を示す。
【0013】
さらに他の実施態様によれば、前記伸長する部材の第2のグループの前記少なくとも1本の伸長する補強部材は、前記伸長する部材の第1のグループの前記伸長する部材の直径の少なくとも2倍の直径を有する。
【0014】
さらなる実施態様によれば、前記金網は前記伸長する部材の第2のグループの複数の伸長する補強部材を含み、前記伸長する部材の第1のグループの伸長する部材2本又はそれ以上当たりに前記補強部材が1本編み込まれるように、例えば、前記網には、より低強度の伸長する部材2本か、3本か、4本か、5本か、6本か、又はそれ以上か当たりに、1本の高強度の伸長する部材が含まれるように、金網に配置される。
【0015】
他の特徴によれば、上述の種類の金網の製造機械が記載され、該製造機械は伸長する部材の大部分を主たる方向に供給するための供給手段と、前記伸長する部材を前記主たる方向に対して横方向に互い違いのループで折り曲げるか又は折り返し、前記編み込み部で一方を他方に編み込むための編み込み手段と、円筒形ドラムとを含み、該円筒形ドラムの外面には放射状に突出し、軸方向に等角度間隔で設けられた複数のピンが全ての列で等間隔に固定され、該複数のピンに数列の伸長される部材がくくりつけられる。この機械で、いくつかのピンは、上述の間隔からずれて固定される。
【0016】
1の実施態様によれば、上述の機械は前記円筒形ドラム近傍の個別のワイヤ張力装置により形成される万力組立体を含み、上述のずれて配置されるピンに隣接するワイヤの張力装置は完全に緩んでいる。
【0017】
また、一列に配列する伸長する部材を主たる方向に供給するステップと、前記網の網目を形成するために、編み込み部で、対になる前記伸長する部材のうち一方を他方の周囲に編み込むステップとを含む金網の製造方法が記載される。前記方法で、前記一列に配列する伸長する部材は、第1の強度を有する伸長する複数の部材を含む伸長する部材の第1のグループと、前記第1の強度と比較してより強い第2の強度を有する少なくとも1本の伸長する補強部材を含む伸長する部材の第2のグループとから構成され、前記伸長する部材の第2のグループの前記少なくとも1本の伸長する補強部材は、交互のループで折り曲げられるか又は折り返され、該交互のループは前記伸長する部材の第1のグループの前記伸長する部材が折り曲げられる交互のループと比較して、横方向への偏移が実質的により小さい。
【0018】
上述の方法を実施するために、好ましくは、上述の機械が使用される。
【0019】
前記伸長する補強部材が高強度鋼から製造される金属ケーブル又はワイヤであるとき、このような補強部材は前記網の他の伸長する部材と比較して、平均4倍大きな強度を有し、前記網全体の引張強度を増加させる。
【0020】
さらに、出願人により実施された実験的試験により、編み込み部の前後で、少なくとも1つの編み込み部と少なくとも1本のケーブル又はワイヤとの角度が実質的に平角と同等か、ほぼ平角かになるように、前記金属ケーブル又はワイヤが前記網の網目で編み込まれるとき、すなわち、この金属ケーブル又は金属ワイヤが前記網に沿って実質的に又はほぼ直線的に進行するとき、この構造により、前記金網に衝突する巨礫又は岩によって加えられる圧力と反対方向に、急速に、引張応力が前記網にかかり、ワイヤはほぼすぐに作動可能となることが示された。反対に、前記ワイヤ又はケーブルが、他の低強度ワイヤのループと比較して、同等か、より大きいサイズかのループを備え、曲線か、一般に非直線かで進行するとき、前記巨礫又は岩によって加えられる圧力は、高強度のワイヤ又はケーブルの反作用の力が働く前に、すぐに前記低強度の網の網目に加わることとなり、網全体が変形し、実際に破損する危険が生じる。
【0021】
本発明のさらなる利点は、岩、石又はそれらに類するものの破片を食い止めるためのさらなるネットパネルを追加することなしに、本発明の金網だけで、封じ込め構造及び保護構造が構成できることである。
【0022】
本発明による金網は、現在、既知の種類の網の製造機械を使用して得ること及び商業的に入手することが難しい。出願人は、多くの試みと試験を実施し、本発明による金網を得ることができる機器を製造することに成功した。しかし、本発明の特に有利な特徴は、既存の製造機械を改造することにより、本発明の金網を製造するための新たな機械を得ることができることである。
【0023】
他の特徴及び利点は、限定的でない実施例として、単に、提供される添付の図面を参照して、好ましい実施例の実施態様の以下の詳細な記載から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明による金網の概略図。
【図2】本発明による網の製造機械の詳細斜視図。
【0025】
図1を参照して、本発明による防護金網は、一列に配列する縦の金属ワイヤ又は金属ケーブル10を含み、該金属ワイヤ又は金属ケーブル10は好ましい長手方向に伸長し、少なくとも1本の隣接する縦のワイヤ又はケーブルが編み込み部24でそれぞれ編み込まれる。かかる編み込み部は、一定のねじり方向、すなわち、時計周りか反時計回りかの一方向にだけ、一方が他方の周りにねじられる各ワイヤ又はケーブルの列によって規定される。
【0026】
前記網は、直径2−3mmを有する普通鋼製の金属ワイヤ又は金属ケーブルから製造される場合があり、弾力性があり、運搬が容易である。前記網は二重にねじられた六角形メッシュである場合もあるが、当然のことながら、本発明は異なる種類の編み込まれたワイヤ又はケーブルを用いた網で得ることも可能である。編み込み部24と、前記編み込み近傍の金属ワイヤ又は金属ケーブル10の縦の部分との間の角度は、270°、すなわち平角の3/2と同等である。
【0027】
図1に示されるとおり、本発明によれば、ネットを形成する縦のワイヤ又はケーブル10の配列内で、補強機能を有する前記縦のワイヤ又はケーブル20のうち少なくとも1本は、前記好ましい方向に沿って直線的に進行する。直線的な進行により、前記好ましい方向に沿った前記編み込み部24の前後で、少なくとも1つの編み込み部24と少なくとも1本の補強ワイヤ又はケーブル20の部分との角度が実質的に平角と同等か、ほぼ平角かであり、すなわち、どんな場合でも前記隣接するワイヤ又はケーブルで編み込むためのループは、横方向への偏移がほとんどないことが理解される。前記補強ワイヤ又はケーブル20が概略的に直線として示される図1からはっきりとわかるように、前記補強ワイヤ20付近の網目は六角形の構造に改変される。前記直線ワイヤ20に対して横方向に配置される前記網目は、交互に、等脚台形に近いか類似かの構造と、六角多角形の構造とが交互に配置されるものとみなされる。しかし、かかる改変は、網全体としての保持能力及び引張強度の技術的特徴の変更ではない。
【0028】
前記金網中の直線ワイヤ又はケーブル20の分布は実質的に均一であるが、好ましい領域でそれらの分布を変えることも可能である。特に、強度の点で、前記直線ワイヤ又はケーブル20を20cmないし1.5メートルの通常の距離の範囲内で、25ないし40cmの好ましい距離で、又は、例えば網目4つごとなどの所定の網目間隔で配置することが特に有利であることがわかった。しかし、かかる値は、どんな場合でも、本発明の局面を限定するものではない。
【0029】
本発明の特に有利な特徴によれば、前記直線金属ケーブル又はワイヤ20は、限定されるものではないが、例えば、約1700N/mの荷重強度を有する高強度金属ワイヤで形成される。前記編み込まれた縦のワイヤ10と比較して平均して4倍大きな強度を有するこれらワイヤは、網全体としての引張強度を増加させる。また、前記網に引張荷重応力をかけると、網の前記直線ワイヤ又はケーブル20以外の網目は変形し始めるが、前記直線ワイヤ又はケーブル20は、すぐに、荷重に抵抗する。その結果、網全体が破損するまで変形することを防ぐことができる。
【0030】
本発明による防護金網は、特定の製造機械によって製造される。既知の編み込まれたワイヤ網を製造するための機械は、一般的に、
金属ワイヤ10,20を供給するための複数の手段と、
1対の金属ワイヤの自由端を編み込む及び/又は連結するための編み込み手段と、
編み段階が実施される、放射上に突出し、通常の列に所定の間隔で配置される複数の歯52を外面に含む円筒形ドラム50又ビームと、
前記金網を回収し、巻き取るための前進ローラー及びリールとを含む。
【0031】
前記金属ワイヤを編み込む及び/又は連結するための手段は一連の対の第1の案内装置60を含み、該第1の案内装置60は互いに離れて同軸で配置され、前記ビーム50の円筒外面に対称に接する平面の片側に、前記ビーム50の軸に対して平行な列に配置される。前記対の案内部材は前記ビームに対して半径の面が配置され、その間隔は前記ビーム50上の前記歯52の間隔と同等である。金属ワイヤを編み込む及び/又は連結するための手段は、さらに、一連の対の第2の案内装置62を含み、該第2の案内装置62は互いに離れて同軸で配置され、前記ビーム50に対称に接する平面の反対側に配置される。第2の案内装置の対はそれぞれ、前記対照な面に対して、前記対の第1の案内装置の1つと鏡面的に対向する。前記対の第1及び第2の装置は、前記ビーム50の軸に平行な両方向に、ハーフピッチ(half pitch)ずつ同時に移動可能である。使用時、前記案内装置の軸周りの回転は、前記ワイヤの編み込みを生じさせ、前記ビーム50の軸に対して平行な両方向への前記対の第1及び第2の案内装置の移動は、前記六角形の網目を生じさせる。前記編み込み手段は、網全体で編みを実施するために、当然、前記ビームの変位と連動する。
【0032】
前記ビーム50は、上述のとおり、その外面に、放射状に突出する複数の歯52すなわちステープルを含む。前記歯52は、等角度で、等間隔に、軸方向の全ての列に配置される。前記歯52は、一列置きに、互いに、所定の距離、好ましくは前記ピッチの半分と同等の距離だけずらして配置される。使用時、前記ビーム50は、方向Rによって、網の編みを可能にするために、軸の周りに固定して回転される。
【0033】
本発明による機械では、前記ビーム50は、歯52をいくつか除去することによって、改変され、ここで、高強度金属ワイヤ20が挿入された。編み段階で、前記高強度金属ワイヤは前記ビーム上で編まれるが、前記歯52の欠損により、直線的な進行が維持される。
【0034】
前記編み段階で、網は、通常、既知の種類の機械で形成され、初めは、高強度金属ワイヤ20は、隣接する金属ワイヤと通常の網目を形成するために、過度に応力を加えられない。高強度金属ワイヤ20は前進ローラーを通過した後、巻き取られ、まっすぐに伸ばされ、直線的な進行が完全に維持される。
【0035】
図2に示される本発明のさらなる実施態様によれば、前記ビーム50は、標準的な間隔に対して、ずれて配置される一連の歯54を含み、歯54前記高強度金属ワイヤ20が挿入される。この場合であっても、前記編み段階で、前記高強度金属ワイヤ20が前記ビーム上で編まれるが、前記歯54の上述のずれた配置によって、直線的な進行が維持される。
【0036】
本発明の特に有利な特徴は、前記機械が、前記ビームの上流側に、張力を受けて前記供給手段から出てくる個別のワイヤを設置するために使用される個別のワイヤ張力装置によって形成される網のワイヤのための万力組立体も含むという事実である。網の内部での直線的な進行が意図される前記金属ワイヤに配置される前記ワイヤ張力装置は、製造している間は、完全に緩んでおり、上述の直線的な進行に有利に働く。
【0037】
当然、同一の本発明の本質、実施態様の形態及び構成の詳細は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく、記載され図示される内容について広範に変更される場合がある。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一列に配列する、大部分が主たる方向にまっすぐに伸長する部材(10,20)を含む防護金網において、該伸長する部材は、編み込まれる伸長する部材2本だけを含む編み込み部(24)で、一方が他方に編み込まれ、前記金網の網目を生じさせるために、前記主たる方向に対して横方向に、交互のループで折り曲げられるか又は折り返され、
一列に配列する前記伸長する部材は、第1の強度を有する伸長する複数の部材(10)を含む伸長する部材(10)の第1のグループと、前記第1の強度と比較してより強い第2の強度を有する少なくとも1本の伸長する補強部材(20)を含む伸長する部材(20)の第2のグループとから構成され、前記伸長する部材の第2のグループの前記少なくとも1本の伸長する補強部材(20)は交互のループで折り曲げられるか又は折り返され、該交互のループは前記伸長する部材の第1のグループの前記伸長する部材(10)が折り曲げられる交互のループと比較して、前記横方向への偏移が実質的により小さいことを特徴とする、防護金網。
【請求項2】
前記少なくとも1本の伸長する補強部材(20)は、高強度金属ワイヤであることを特徴とする、請求項1に記載の金網。
【請求項3】
前記少なくとも1本の伸長する補強部材(20)は、約1700N/mの荷重強度を示すことを特徴とする、請求項2に記載の金網。
【請求項4】
前記伸長する部材の第2のグループの前記少なくとも1本の伸長する補強部材(20)は、前記伸長する部材の第1のグループの前記伸長する部材(10)の直径の少なくとも2倍の直径を有することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の金網。
【請求項5】
前記金網は前記伸長する部材の第2のグループの伸長する補強部材(20)を複数含み、前記伸長する部材の第1のグループの伸長する部材(10)2本又はそれ以上当たりに、前記伸長する部材の第2のグループの伸長する補強部材(20)が1本ずつ前記金網に編み込まれるように配置されることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の金網。
【請求項6】
伸長する部材(10,20)の大部分を主たる方向に供給するための供給手段と、前記伸長する部材(24)を前記主たる方向に対して横方向に互い違いのループで折り曲げるか又は折り返され、前記編み込み部で一方を他方に編み込むための編み込み手段と、円筒形ドラム(50)とを含み、該円筒形ドラムの外面には放射状に突出し、軸方向に等角度間隔で設けられる複数のピン(52,54)が全ての列に等間隔で固定され、前記筒形ドラムに数列の伸長される部材がくくりつけられ、いくつかのピン(54)は、前記間隔からずれて固定されることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1つに記載の金網の製造機械。
【請求項7】
前記円筒形ドラム(50)近傍の個別のワイヤ張力装置により形成される万力組立体を含み、ずれて配置される前記ピン(54)に隣接するワイヤの張力装置は完全に緩んでいることを特徴とする、請求項6に記載の金網。
【請求項8】
一列に配列する伸長する部材(10,20)を主たる方向に供給するステップと、
前記網の網目を形成するために、編み込み部(24)で、対になる前記伸長する部材のうち一方を他方の周囲に編み込むステップとを含む金網の製造方法であって、
前記一列に配列する伸長する部材(10)は、第1の強度を有する伸長する複数の部材(10)を含む伸長する部材(10)の第1のグループと、前記第1の強度と比較してより強い第2の強度を有する少なくとも1本の伸長する補強部材(20)を含む伸長する部材(20)の第2のグループとから構成され、前記伸長する部材(20)の第2のグループの前記少なくとも1本の伸長する補強部材(20)は、交互のループで折り曲げられるか又は折り返され、該交互のループは前記伸長する部材の第1のグループの前記伸長する部材(10)が折り曲げられる交互のループと比較して、横方向への偏移が実質的により小さいことを特徴とする金網の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−504433(P2013−504433A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528496(P2012−528496)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【国際出願番号】PCT/IB2010/054100
【国際公開番号】WO2011/030316
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(512027452)オフィシネ マッカフェリイ ソシエタ ペル アチオニ (3)
【Fターム(参考)】