説明

縫合糸ループを備える医療用組織固定デバイス

【課題】縫合を必要とすること無く移植組織片に付着する固定デバイスに関する。
【解決手段】縫合を必要とすることなく組織に付着する医療用デバイスであって、第1のサブループ(110)及び第2のサブループ(115)と、該第1のサブループを貫通し且つ該第2のサブループを貫通して配置される補助部材(705)と、を備えた組織固定デバイス(100)を含む医療用デバイスである。該組織固定デバイスは、例えば、柔軟部材の一の端部を該柔軟部材の他の端部に貫通挿入して形成された調節可能な柔軟部材と、当該柔軟部材の一の部分を当該柔軟部材の他の部分の上に交差して形成された第1及び第2のサブループと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療用デバイスに関し、特に固定デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、裂断された前十字靭帯(以下、「ACL」という)の外科治療を行うため、通常、外科医は所定の長さの縫合糸を置換されたACL柔軟組織移植片に結合する。縫合糸によって、外科医は、移植組織片を受ける為に頚骨及び大腿骨に形成された孔を介して移植組織片を引き出すことが可能となる。典型的には、外科医は、ホィップスティッチ(whipstitch)を用いて、縫合糸をACL柔軟組織移植片に付着させる。ホィップスティッチを用いた縫合糸の移植組織片への縫合には、通常、移植組織当たり2分以上かかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、縫合を必要とすること無く移植組織片に付着する固定デバイスに関する。一の利点は、外科医が固定デバイスを移植組織片に付着させる時間を、縫合糸を移植組織片にホィップスティッチする時間より短縮させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一の態様では、第1のサブループ及び第2のサブループを備えた部材を含む医療用デバイスがあって、各サブループが所定長さの貫通組織を受けるように構成されている。別の態様では、調節可能ループと補助部材とを含む医療用デバイスがある。調節可能ループは、所定長さの貫通組織を受けるように構成された第1のサブループと第2のサブループとを含む。補助部材は、第1のサブループを貫通し且つ第2のサブループを貫通して配置される。また、別の態様では、調節可能な柔軟部材を含む医療デバイスがある。調節可能な柔軟部材は、該柔軟部材の一の端部を該柔軟部材の他の端部に貫通挿入して形成される。調節可能部材は、更に、第1のサブループ及び第2のサブループに形成される。柔軟部材の一部分を該柔軟部材の他の部分の上に交差させることにより、第1のサブループ及び第2のサブループが形成される。第1のサブループ及び第2のサブループは、組織に固定するように構成されている。別の態様では、複数の調節可能縫合部材と一つのカニューレを含んでなる医療用デバイスがある。複数の調節可能縫合部材では、各部材が第1のサブループ、第2のサブループ、及び第3のサブループを含み、該各サブループが所定長さの貫通組織を受けるように構成されている。カニューレは、複数の調節可能縫合部材のそれぞれに設けられた各サブループにわたって配置されている。
【0005】
他の実施例では、本医療用デバイスは、以下にあげる1つ又は2つ以上の特徴を含み得る。
【0006】
前記部材は縫合糸を含んでなる。該部材は、所定長さの貫通組織を受けるように構成された第3のサブループを更に含んでなる。部材は、第1のサブループを貫通し且つ第2のサブループを貫通して配置される補助部材を含んでなる。補助部材は、医療用把持デバイスを含む。補助部材はカニューレを含んでなる。第1のサブループ及び第2のサブループを含む第2の調節可能部材も備えた医療用デバイスにおいて、部材は第1の部材である。補助部材は、第2の調節可能組織固定デバイスの第1のサブループを貫通し、且つ、該第2の調節可能組織固定デバイスの第2のサブループを貫通して配置される。前記部材は調節可能部材であって、該調節可能部材の一の端部を該調節可能部材の他の端部に貫通挿入して形成される調節可能部材である。調節可能部材は、更に、第1のサブループ及び第2のサブループに形成される。調節可能部材の一部分を該調節可能部材の他の部分の上に交差させることにより、第1のサブループ及び第2のサブループが形成される。第1のサブループ及び第2のサブループは、組織に固定するように構成されている。他の例では、各サブループが靭帯又は腱の組織に固定するように構成されている。
【0007】
別の態様では、医療デバイスを製造する方法がある。該方法は、柔軟部材の一の端部を該柔軟部材の他の端部に貫通挿入させて調節可能ループを形成する段階を含む。該方法は、更に、調節可能ループの第1の部分を該調節可能ループの第2の部分の上に配置して、第1のサブループ及び第2のサブループを形成し、該サブループが所定長さの貫通組織を受けるように構成される段階を含む。
【0008】
一の例では、該方法はまた、第2のサブループの第1の部分を該第2のサブループの第2の部分の上に配置して、第3のサブループを形成する段階を含む。別の例では、柔軟部材が縫合糸を含んでなる。別の例では、該方法はまた、調節可能ループの一部分をおよそ180度回転させる回転段階を含む。別の例では、該方法はまた、調節可能ループの第1の部分を該調節可能ループの第2の部分の上にスライドさせて、第1のサブループ及び第2のサブループを形成する段階を含む。
【0009】
また別の例では、該方法はまた、補助部材の第1の部分を第1のサブループ内に配置し且つ該補助部材の第2の部分を第2のサブループ内に配置させる段階を含む。一の例では、補助部材は医療用把持デバイスを含む。別の例では、補助部材はカニューレを含んでなる。別の例では、柔軟部材は第1の柔軟部材である。この例では、該方法は、第2の柔軟部材の一の端部を該第2の柔軟部材の他の端部に貫通挿入して第2の調節可能ループを形成させる段階と、前記第2の調節可能ループの第1の部分を前記第2の調節可能ループの第2の部分の上に位置させて第1のサブループ及び第2のサブループを形成させる段階と、補助部材の第4の部分を前記第2の柔軟部材の前記第1のサブループ内に配置させ、且つ、前記補助部材の第5の部分を前記第2の柔軟部材の前記第2のサブループ内に配置させる段階と、を含む。
【0010】
別の態様では、固定部材を組織に付着する方法がある。該方法は、固定部材の第1のサブループ及び第2のサブループを組織の一部分上に移動させる段階と、前記固定部材の一の端部を引っ張って前記サブループの大きさを減少させて固定デバイスを前記組織の前記一部分に固定する段階と、を含む。一の例では、該方法はまた、第3のサブループを組織の一部分に移動させる段階を含む。別の例では、該方法はまた、第1及び第2のサブループ内に配置された補助部材を用いて組織を把持する段階を含む。別の例では、固定デバイスが縫合糸を含んでなる。別の例では、組織は靭帯移植片又は腱移植片を含んでなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】組織と結合した固定デバイスを示す側面図である。
【図2】調節可能ループを示す側面図である。
【図3】調節可能ループを示す斜視図である。
【図4】調節可能ループから形成された2つのサブループを示す側面図である。
【図5】固定デバイスを製造する、調節可能ループから形成された3つのサブループを示す側面図である。
【図6】固定デバイスを製造する、図2の調節可能ループから形成された3つのサブループの他の実施例を示す側面図である。
【図7A】カニューレ上に配置された固定デバイスを示す側面図である。
【図7B】カニューレ上に配置された複数の固定デバイスを示す側面図である。
【図8】医療用把持デバイスと共に使用されるカニューレ上に配置された固定デバイスを示す側面図である。
【図9】医療用把持デバイス上に配置された固定デバイスを示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の1又は2以上の実施例の詳細は、添付された図面及び以下の詳細な説明に記載されている。本発明における他の特徴、目的、及び利点は、本願の明細書、図面、及び、特許請求の範囲より明らかとなる。
【0013】
図1に示すように、固定デバイス100は、所定の長さの柔軟材料、例えば、第1のサブループ110、第2のサブループ115、及び第3のサブループ120に形成された縫合糸108を含んでなる。以下により詳細に記載するように、外科医が矢印130で示された方向へ縫合糸108の端部125を引くと、サブループ110、115、及び120が収斂して組織105の部分105aに固着するように、サブループ110、115、及び120は形成されて組織105の周りに包まれる。これによって、外科医が固定デバイス100の端部125を引っ張ることにより組織105を引っ張ることが可能となり、更に、端部125に作用する張力の増加と共に無制限の把持力がもたらされ得、組織105の周りの各ループの収斂も増加する。換言すれば、外科医がより強く引っ張れば、サブループ110、115、及び120の組織105の部分105aの周りの収斂もその分強くなる。組織105は、例えば、置換靭帯又は置換腱である。縫合糸108は、例えば、外科治療の使用に適した医療等級縫合糸である。
【0014】
図2及び図3に示すように、固定デバイス100は、調節可能ループ205にはじめから形成された縫合糸108によって構成されている。調節可能ループ205は、縫合糸108の端部125を、縫合糸108の反対側の端部210に貫通させることで形成される。例えば、縫合糸端部125は、反対側の端部210を貫通して引き出され、縫合糸端部210の各部分108a及び108bが孔305を規定する。構成されているように、縫合糸108は、孔305を介して容易にスライドして、調節可能ループ205の大きさを増加又は減少させる。また、この機構により、外科医が端部125を引っ張ることで、外科医は、調節可能ループ205により形成されたすべてのサブループの大きさを増加及び減少させることが可能となる。
【0015】
図4に示すように、調節可能ループ205を軸400のまわりにおよそ180度半回転させ、サブループ110及び115が形成される。図示するように、回転は矢印405で示される方向にされる。この回転により、調節可能ループ205の第1の部分410が、調節可能ループ205の第2の部分415と交差して重なる。この重なり部分410及び415が、サブループ110及び115の境界域部分を規定する。また、軸400は、組織105(図1参照)が如何にサブループ110及び115内を通過するか示している。図示するように、組織105が、第1サブループ110の中心から、重なり部分410及び415の下(図示された視角に関して)を通って、第2サブループ115の中心に進入する。
【0016】
図5に示すように、サブループ115を軸400のまわりにおよを180度更に半回転させ、第3サブループ110が形成される。この回転により、調節可能ループ205の第3の部分510が、調節可能ループ205の第4の部分515と交差して重なる。この重なり部分510及び515が、サブループ115及び120の境界域部分を規定する。また、軸400は、組織105(図1参照)が如何にサブループ110、115及び120内を通過するか示している。図示するように、組織105が、重なり部分510及び515の上(図示された視角に関して)を通って、第3サブループ120の中心に進入する。組織105は、また、第1サブループ110の中心から、重なり部分410及び415の下(図示された視角に関して)を通って、第2サブループ115の中心に進入する。このプロセスが、調節可能ループ205から形成される複数のサブループに対応する回数だけ繰り返され得る。図4に示す2つのサブループを超える3つのサブループを備える利点は、新たなループによって、負荷分散のためのより大きな能力に加え、より大きな組織の受け入れが可能となることである。
【0017】
調節可能ループ205又はその一部分を回転させることは、サブループ110、115及び120を形成する一つの方法である。しかしながら、サブループ110、115及び120を形成する他のプロセスもいくつかある。図6は、サブループ110、115及び120を形成するこれらの他のプロセスの一つを示す。図6に示すように、図2の調節可能ループ205から始め、調節可能ループ205の一方側を矢印605の方向へ移動させつつ調節可能ループ205の反対側を矢印610の方向へ移動させる。移動する両側はこうして、部分410、415、510、及び515で重なり、サブループ110、115及び120を形成する。このプロセスでは、図5に示された回転プロセスとは異なり、調節可能ループ205の第4の部分515が、調節可能ループ205の第3の部分510の部分と交差して重なる(図示された視角に関して)。
【0018】
図7Aに示すように、サブループ110、115及び120を組織105のまわりへの配置を促進するために、デバイスすなわち705が、軸400に沿ってサブループ110、115及び120内を通るように配置される。図7Bに示すように、カニューレは、複数の固定デバイス100及び100´を含み得る。他の例(図示せず)では、カニューレは4つの固定デバイス100を含む。
【0019】
図8に示すように、固定デバイス100をカニューレ705から組織105へ移動するために、外科医は、カニューレ705に貫通挿入され、組織105を把持する把持デバイス805を使用する。カニューレ705の一の端部810に配置された組織105と共に、外科医は、サブループ110、115及び120を矢印815の方向へ手動でスライドさせる。サブループ110、115及び120が、カニューレ705から組織105側へスライドする。図示するように、固定デバイス100は、カニューレ705から把持デバイス805側へスライドし、次に、組織105側へスライドする。
【0020】
他の例では、外科医がカニューレ705の端部810を組織105上に直接配置して、固定デバイス100がカニューレ705からスライドする際に、組織105に直接収まるようにする。また、カニューレ705に配置された複数の固定デバイス100を有する他の例では、外科医は、第1の固定デバイスを組織105に付着させた後、付着同士の間に固定デバイスを再配置する必要なく第2の固定デバイスを他の組織片へスライドさせることができる。
【0021】
図9に示すように、カニューレ705を省略することが可能で、固定デバイス100は把持デバイス805に直接配置され得る。図8と同様に、外科医はサブループ110、115及び120を矢印815の方向へスライドさせる。サブループ110、115及び120が、把持デバイス805から組織105へスライドする。
【0022】
使用において、固定デバイス100により、外科医は容易に縫合糸108を組織に固定することができようになり、外科医が、縫合糸端部125を用いて組織105を必要に応じて操作及び誘導できるようになる。上述したように、外科医は、外科治療中に組織を誘導するために端部125を引っ張り、調節可能ループ205により形成されたサブループ110、115及び120が、収斂して組織105をよりしっかりと掴む。外科医は、例えば、骨または他の柔軟組織に形成された組織を受けるための複数の孔を介して、組織105を誘導するために、引っ張って組織105を移動させる。外科治療において、典型的には、外科医は組織105から組織部分105aを切り外して、組織部分105aを除去する。
【0023】
本発明の多数の実施例が示されている。しかしながら、種々の改良が本発明の精神及び範囲を逸脱することなく可能であることを理解されたい。例えば、以下が上記実施例の変形例である。例えば、柔軟な部材のための縫合糸に加え、他の材料が使用され得る。また、サブループの個数であってこのサブループを形成させるプロセスの回数は、変化する。また、外科医がサブループを組織に配置できるように、固定デバイスを一時的に保持することに役立ついかなるデバイスも使用され得る。また、明確の為に外科医なる用語が用いたが、いかなる医療従事者もこの固定デバイスを使用できる。従って、他の実施例も特許請求の範囲の技術的範囲内である。
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、説明する。
医療デバイス
まず、本発明の実施の形態にかかる医療デバイスについて、説明する。
〔実施形態1〕
第1のサブループ及び第2のサブループを含んだ一の部材を備えてなり、各サブループが所定長さの貫通組織を受けるように構成されている、医療デバイス。
【0025】
〔実施形態2〕
前記部材が縫合糸を含んでなる、医療デバイス。
【0026】
〔実施形態3〕
前記部材が、所定長さの貫通組織を受けるように構成された第3のサブループを更に含んでなる、医療デバイス。
【0027】
〔実施形態4〕
前記部材が調節可能部材であり、
前記調節可能部材は、該調節可能部材の一の端部を該調節可能部材の他の端部に貫通挿入して形成され、且つ、前記第1のサブループ及び前記第2のサブループは、該調節可能部材の一の部分を該調節可能部材の他の部分の上に交差して形成され、
更に、前記第1のサブループ及び前記第2のサブループは、組織に固定するように構成されている、医療デバイス。
【0028】
〔実施形態5〕
前記第1のサブループを貫通し且つ前記第2のサブループを貫通して配置される補助部材を含んでなる、医療デバイス。
【0029】
〔実施形態6〕
前記部材は第1の部材であり、
第1のサブループ及び第2のサブループを含む第2の調節可能部材を含み、
前記補助部材は、前記第2の調節可能組織固定デバイスの第1のサブループを貫通し、且つ、前記第2の調節可能組織固定デバイスの第2のサブループを貫通して配置され、
前記補助部材が医療用把持デバイスを含んでなる、医療デバイス。
【0030】
〔実施形態7〕
前記補助部材がカニューレを含んでなる、医療デバイス。
【0031】
〔実施形態8〕
前記部材は第1の調節可能部材で、
第1のサブループ及び第2のサブループを含む第2の調節可能部材を更に含んでなる、医療デバイス。
【0032】
〔実施形態9〕
前記サブループが、靭帯又は腱の組織に固定されるように構成されている、医療デバイス。
【0033】
医療デバイスを製造する方法
次に、本発明の実施の形態にかかる医療デバイスを製造する方法について、説明する。
〔実施形態10〕
医療デバイスを製造する方法であって、
柔軟部材の一の端部を該柔軟部材の他の端部に貫通挿入させて調節可能ループを形成する段階と、
前記調節可能ループの第1の部分を前記調節可能ループの第2の部分の上に配置して、第1のサブループ及び第2のサブループを形成し、該サブループが所定長さの貫通組織を受けるように構成される段階と、
を含んでなる、医療デバイスを製造する方法。
【0034】
〔実施形態11〕
前記第2のサブループの第1の部分を前記第2のサブループの第2の部分の上に配置して、第3のサブループを形成する段階を、更に含んでなる、医療デバイスを製造する方法。
【0035】
〔実施形態12〕
前記柔軟部材が縫合糸を含んでなる、医療デバイスを製造する方法。
【0036】
〔実施形態13〕
前記第1の部分を前記第2の部分の上に配置する段階は、前記調節可能ループの一部分をおよそ180度回転させる回転段階を、更に含んでなる、医療デバイスを製造する方法。
【0037】
〔実施形態14〕
前記第1の部分を前記第2の部分の上に配置する段階は、前記調節可能ループの第1の部分を前記調節可能ループの第2の部分の上にスライドさせて、第1のサブループ及び第2のサブループを形成する段階を、更に含んでなる、医療デバイスを製造する方法。
【0038】
〔実施形態15〕
補助部材の第1の部分を前記第1のサブループ内に配置し且つ該補助部材の第2の部分を前記第2のサブループ内に配置させる段階を、更に含んでなる、医療デバイスを製造する方法。
【0039】
〔実施形態16〕
前記補助部材が医療用把持デバイスを含んでなる、医療デバイスを製造する方法。
【0040】
〔実施形態17〕
前記補助部材がカニューレを含んでなる、医療デバイスを製造する方法。
【0041】
〔実施形態18〕
前記柔軟部材が第1の柔軟部材であって、
第2の柔軟部材の一の端部を該第2の柔軟部材の他の端部に貫通挿入して第2の調節可能ループを形成させる段階と、
前記第2の調節可能ループの第1の部分を前記第2の調節可能ループの第2の部分の上に位置させて第1のサブループ及び第2のサブループを形成させる段階と、
前記補助部材の第4の部分を前記第2の柔軟部材の前記第1のサブループ内に配置させ、且つ、前記補助部材の第5の部分を前記第2の柔軟部材の前記第2のサブループ内に配置させる段階と、
を更に含んでなる、医療デバイスを製造する方法。
【0042】
固定部材を組織に付着する方法
次に、本発明の実施の形態にかかる固定部材を組織に付着する方法について、説明する。
〔実施形態19〕
固定部材を組織に付着する方法であって、
前記固定部材の第1のサブループ及び第2のサブループを前記組織の一部分上に移動させる段階と、
前記固定部材の一の端部を引っ張って前記サブループの大きさを減少させて前記固定デバイスを前記組織の前記一部分に固定する段階と、
を含んでなる、固定部材を組織に付着する方法。
【0043】
〔実施形態20〕
前記移動させる段階は、第3のサブループを前記組織の前記一部分に移動させる段階を、更に含んでなる、固定部材を組織に付着する方法。
【0044】
〔実施形態21〕
前記第1及び第2のサブループ内に配置された補助部材を用いて組織を把持する段階を、更に含んでなる、固定部材を組織に付着する方法。
【0045】
〔実施形態22〕
前記第1及び第2のサブループを前記補助部材からスライドさせる段階を、更に含んでなる、固定部材を組織に付着する方法。
【0046】
〔実施形態23〕
前記固定デバイスが縫合糸を含んでなる、固定部材を組織に付着する方法。
【0047】
〔実施形態24〕
前記組織が靭帯移植片又は腱移植片を含んでなる、固定部材を組織に付着する方法。
【符号の説明】
【0048】
100 固定デバイス
105 組織
108 縫合糸
110 第1のサブループ
115 第2のサブループ
120 第3のサブループ
125 端部
205 調節可能ループ
210 端部
305 孔
400 軸
410 第1の部分
415 第2の部分
510 第3の部分
515 第4の部分
705 カニューレ
805 把持デバイス
810 端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
添付の明細書及び図面に実質的に開示されている医療デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−15996(P2011−15996A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210979(P2010−210979)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【分割の表示】特願2006−509806(P2006−509806)の分割
【原出願日】平成16年4月8日(2004.4.8)
【出願人】(397071355)スミス アンド ネフュー インコーポレーテッド (186)
【Fターム(参考)】