説明

繊維機械

【課題】吸引ノズルの配置を好適化して、テンション装置に対する糸導入を円滑に行なえるようにしながら、ゲート体の近傍で発生する風綿を効果的に吸引し除去する。
【解決手段】テンション装置3と、同装置の周辺部で糸Yから分離した風綿を吸引する吸引ノズル40とを備えている。テンション装置3における糸Yの糸道の両側に固定側のゲート体17と可動側のゲート体18を配置する。両ゲート体17・18は、テンション装置3に導入される糸Yを挟んでテンションを付与する。テンション装置3への糸導入を容易化するために、可動側のゲート体18の外側方に吸引ノズル40を配置し、その吸引口41を一対のゲート体17・18と糸Yとの接触部の近傍に位置させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、糸から分離した風綿を吸引する吸引ノズルを備えた自動ワインダや紡績機などの繊維機械に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の繊維機械は、例えば特許文献1に公知である。そこでの自動ワインダは、テンション装置およびワキシング装置を支持するケースの前面に吸引ノズルを配置し、前記両装置の糸道に向かって斜めに屈曲したノズル先端部に吸引口を開口している。吸引口は、テンション装置およびワキシング装置を通過する糸の糸道に沿って細長く開口してある。吸引ノズルは、テンション装置に対する糸導入領域の外方に配置してあるので、糸継ぎ時のテンション装置に対する糸導入を支障なく行なえる。
【0003】
【特許文献1】特開平8−91702号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1において、吸引ノズルからの吸引風は、テンション装置およびワキシング装置と糸との接触部だけでなく、両装置の間などの風綿が発生しない箇所にも作用しており、吸引風の一部が無駄に消費されていた。また、特許文献1の吸引ノズルは、両装置へ向かって開口するために大型なものとなり、両装置のメンテナンス作業の際に邪魔になる。
【0005】
また、特許文献1の自動ワインダによれば、吸引ノズルが糸導入領域の外に配置してあるので、テンション装置に対する糸導入を、吸引ノズルに邪魔されることもなく確実に行なえる。しかし、糸導入領域の前外方に吸引ノズルを配置するので、吸引口をテンション付与体の近傍に配置するのが難しく、風綿を効果的に回収するのが困難となる。吸引ノズルの吸引圧や吸引風量を増強すると、風綿の回収量をある程度は増加できるが、吸引風が無駄に消費される弊害があり、電力消費量に見合う風綿回収効果が得られない。糸継ぎ時の糸が吸引ノズルに吸い込まれて、糸継ぎ不能となるおそれもある。因みに、吸引ノズルをテンション装置の前方に配置し、その吸引口をテンション付与体の近傍に位置させると、風綿をより小さな吸引風量で効果的に回収できる。しかし、その場合には、テンション装置への糸導入時に吸引ノズルが邪魔になる。そのため、糸継ぎ時に吸引ノズルを糸導入領域の外へ退避した状態で、テンション装置に糸を導入しなければならず、吸引ノズルを糸導入領域の外へ退避移動させるための構造を付加する分だけ、自動ワインダの全体コストが嵩む。
【0006】
本発明の目的は、吸引ノズルの配置を好適化することにより、テンション付与体に付着し、あるいはその周辺に浮遊する風綿を効果的に吸引し除去でき、しかも、糸導入時に吸引ノズルが邪魔になるのを解消して、テンション装置に対する糸導入を円滑に行なえる繊維機械を提供することにある。本発明の目的は、吸引風の利用効率を向上した繊維機械を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る繊維機械は、走行する糸に所定のテンションを付与するテンション装置と、テンション装置の周辺部で糸から分離した風綿を吸引するテンション装置専用の吸引ノズルとを備えている。
【0008】
テンション装置のテンション付与体は、テンション装置に導入される糸を挟んで所定のテンションを付与する。吸引ノズルは、糸の糸導入領域を除くテンション装置の周辺部分の少なくとも一側に配置する。吸引ノズルの吸引口は、糸とテンション付与体との接触部の近傍で開口する。なお、本発明における糸導入領域とは、糸継ぎ時に中継ぎパイプで捕捉された下糸が、一対のテンション付与体の間へ導入されるときに、下糸が通る領域を意味する。
【0009】
テンション装置は、糸の糸道の一側および他側に配置される、固定側のテンション付与体および可動側のテンション付与体を備えている。吸引ノズルは、可動側のテンション付与体の外側方に配置し、吸引ノズルの吸引口は、一対のテンション付与体と糸との接触部を指向する向きに開口する。
【0010】
テンション付与体は、糸を両側から挟んでジグザグ状に屈曲させる一対の櫛状のゲート体で構成する。両ゲート体には、それぞれ複数個の櫛歯を設ける。吸引口は両ゲート体で屈曲された糸の屈曲部に臨み、かつ櫛歯の上端から下端にわたって向かい合った状態で開口する。
【0011】
吸引ノズルはテンション装置と一体化する。
【0012】
繊維機械は本体フレームをさらに備える。テンション装置の一方の側部を本体フレームに取り付ける。本体フレームと吸引ノズルとの間にテンション装置のテンション付与体が位置するように、テンション装置の他方の側部に吸引ノズルを一体化する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の繊維機械においては、テンション装置専用の吸引ノズルを設けた。これによれば、テンション装置と糸との接触部に吸引風をピンポイントで作用させて、吸引風の利用効率を向上することができる。また、吸引ノズルを従来に比べて小型化することができるので、テンション装置の周辺部をすっきりしたものにして、テンション装置のメンテナンス作業の際に吸引ノズルが邪魔になるのを解消できる。
【0014】
本発明の繊維機械においては、糸導入領域を除くテンション装置の周辺部分に吸引ノズルを配置して、糸継ぎ時にテンション装置に導入される糸の軌跡が吸引ノズルと交差するのを避けるようにした。また、吸引ノズルの吸引口を糸とテンション付与体との接触部の近傍で開口させて、テンション付与体に付着し、あるいは周辺に浮遊する風綿を吸引ノズルで効果的に吸引し除去できるようにした。したがって、本発明の繊維機械によれば、テンション装置の周辺の風綿を吸引ノズルで効果的に吸引し除去して、テンション付与体やその周辺部に風綿が堆積するのを確実に防止できる。これに伴ないテンション付与体を常に正確に動作させて、糸に付与するテンションを精密に制御できる。また、吸引口を糸とテンション付与体との接触部に近接させるので、風綿を吸引するための風量や負圧力を小さくでき、その分だけ電力消費量を削減して省エネルギーに寄与できる。さらに、吸引ノズルが糸導入の邪魔になるのを一掃して、テンション装置に対する糸導入を常に円滑に行なうことができる。
【0015】
テンション装置の糸道の一側と他側に、固定側および可動側の両テンション付与体を配置し、さらに吸引ノズルを可動側のテンション付与体の外側方に配置して、その吸引口を両テンション付与体と糸との接触部に向かって開口すると、吸引口を糸とテンション付与体との接触部により接近した状態で配置できる。したがって、他の場所に吸引ノズルを配置する場合に比べて、風綿を効果的に吸引して回収効率をさらに向上できる。
【0016】
一対の櫛状のゲート体でテンション付与体を構成し、両ゲート体に複数個の櫛歯を設けるテンション装置において、吸引ノズルの吸引口を糸の屈曲部に臨ませ、かつ櫛歯の上端から下端にわたって向かい合う状態で開口すると、各櫛歯と糸との接触で発生した直後の風綿を漏れなく確実に吸引できる。また、隣接する櫛歯の各隙間を介して、ゲート体の周辺の広い範囲の空気を吸引口から吸い込むことができる。したがって、ゲート体やその周辺に付着し、あるいは浮遊する風綿をさらに確実に吸引し回収できる。
【0017】
吸引ノズルをテンション装置と一体化してユニット化すると、繊維機械の本体フレームに対して両者を一挙に取り付け、あるいは取り外すことができる。したがって、吸引ノズルやテンション装置のメンテナンスを行なう場合の着脱の手間を省いて、メンテナンス作業を簡便化できる。
【0018】
テンション装置の一方の側部を本体フレームに取り付け、かつ、テンション装置の他方の側部に吸引ノズルを配置することにより、テンション付与体を本体フレームと吸引ノズルとの間に位置させて、両側からテンション付与体を覆うことができる。これにより、テンション付与体に異物が衝突して、テンション付与体が破損するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
(第1実施形態) 図1ないし図4は、本発明を自動ワインダに適用した第1実施形態を示す。この実施形態においては、説明の便宜上、図面において交差矢印と前後、左右、上下の表示で示した方向を、前後方向、左右方向および上下方向として説明する。図2に示すように自動ワインダは、起立する縦長箱状の本体フレーム1を基体にして構成してあり、給糸ボビンBの糸Yを巻き取ってパッケージPを形成する。本体フレーム1の左側には、下から上へ延びる糸Yの糸道に沿って、解舒補助装置2、テンション装置3、糸継装置4、スラブキャッチャ5、巻取部6などの各機器が配置してある。自動ワインダ1の後方には、メインダクト8が配置してあり、このメインダクト8から分岐された分岐管9を介して、各自動ワインダに負圧が供給される。符号10はメインダクト8に負圧の空気流を生じさせるブロワである。
【0020】
解舒補助装置2は、給糸ボビンBの糸巻量の減少に伴なう解舒張力の上昇を抑えて、給糸ボビンBからの糸Yの解舒を補助する。テンション装置3はゲート式に構成してあり、糸Yに対して所定のテンションを付与する。その構造の詳細は後述する。
【0021】
糸継装置4は、スラブキャッチャ5で糸欠陥が検知されたとき、糸を切断して糸欠陥部を除去し、切断された下糸と上糸とを繋ぎ合わせる。そのために、切断された下糸を捕捉して糸継装置4に渡す中継ぎパイプ12と、切断された上糸を捕捉して糸継装置4に渡すサクションマウス13とが、それぞれ揺動できる状態で本体フレーム1に組み付けてある。テンション装置3に対する糸Yの導入は、中継ぎパイプ12が糸継装置4に下糸を渡す過程で行なわれる。巻取部6は、綾振ドラム14と、パッケージPの巻芯を支持するクレードル15などで構成する。
【0022】
テンション装置3は、図1に示すように一対のゲート体(テンション付与体)17・18と、可動側のゲート体18を揺動操作する回転型のソレノイド19および復帰ばね20と、ソレノイド19の回転動力を可動側のゲート体18に伝動する出力レバー21およびロッド22と、ケーシング23などで構成する。ケーシング23は箱形に形成してあり、その内部にソレノイド19、復帰ばね20、出力レバー21と、ロッド22が収容してある。ケーシング23は、本体フレーム1に固定した補助フレーム24に対して着脱できる状態で装着してある。
【0023】
図4において、ケーシング23の左側の周壁の上下には、一対のブラケット25・26が張り出してあり、これらブラケット25・26の対向空間内に両ゲート体17・18が配置してある。両ブラケット25・26の面壁には、ブラケット前縁で開口する前後に長い導入溝27・28がそれぞれ形成してある。糸継ぎ時に中継ぎパイプ12で捕捉された下糸は、テンション装置3の前方から導入溝27・28を介して両ゲート体17・18の間へ導入され、その上端側が糸継装置4に渡される。この糸導入時に、中継ぎパイプ12で捕捉された下糸が通る領域を糸導入領域と言う。
【0024】
両ゲート体17・18のうち、固定側のゲート体17はケーシング23の左側壁の外面に固定され、可動側のゲート体18は下側のブラケット25に固定した揺動軸30で揺動可能に支持してある。図4に示すように固定側のゲート体17は、平板状のベースの一側に、7個の水平な固定櫛歯(櫛歯)31を多段状に突設して形成してある。固定櫛歯31の前端は糸Yを円滑に導入するために丸められており、歯後部には糸Yが後方へ移動するのを規制する半円状の突出部32が形成してある。可動側のゲート体18は、先の揺動軸30で軸支されるボス34の前後に、6個の可動櫛歯(櫛歯)35と連結ボス36を突設して構成する。可動櫛歯35は先の固定櫛歯31と互い違い状に交差できる状態で多段状に形成してあり、固定櫛歯31と向かい合う状態で内凹み状に湾曲させてある。固定側と可動側の両ゲート体17・18で協同して糸Yを挟んだときに、糸Yが前方へ移動するのを規制するためである。
【0025】
ソレノイド19の回転動力は、その出力軸37に固定した出力レバー21と、同レバー21の一端と連結ボス36を連結するロッド22を介して可動側のゲート体18に伝動される。ソレノイド19を駆動した状態では、可動側のゲート体18が図1に想像線で示す待機位置から、図1に実線で示す作動位置へと切り換わる。ソレノイド19への通電を停止すると、可動側のゲート体18は、出力レバー21の他端とケーシング23との間に掛止した復帰ばね20によって作動位置から待機位置へと復帰操作される。この状態で両ゲート体17・18の間に糸Yが導入される。復帰ばね20は引っ張りばねからなる。ロッド22の出入りを許すために、ケーシング23の側壁には開口が形成してある。
【0026】
ソレノイド19に印加する電圧を調整することにより、可動側のゲート体18に作用するトルク値を変更して、糸Yに付与するテンション力を大小に変更できる。可動側のゲート体18を作動位置へ切り換えた状態では、図4に示すように糸Yは固定および可動の両櫛歯31・35で左右方向にジクザグ状に屈曲され、この屈曲部に作用する摩擦力によってテンションを付与できる。
【0027】
糸Yが両ゲート体17・18を通過するときに発生する風綿を除去するために、可動側のゲート体18の左側外方に吸引ノズル40を配置している。吸引ノズル40は断面四角形状に形成してあり、その前端を絞り、さらにゲート体18側へ向かって屈曲させることにより、スリット状の吸引口41を両ゲート体17・18と糸Yとの接触部に指向させている。詳しくは、待機状態の可動側のゲート体18の左側面の直近に吸引ノズル40を配置して、吸引口41を糸Yの屈曲部に臨ませ、さらに吸引口41の開口面を両櫛歯31・35の上端から下端にわたって向かい合わせている(図3参照)。この状態の吸引口41の縦方向の開口中心は、糸Yの糸道と向かい合っている。吸引ノズル40は下側のブラケット25に固定してあり、その後面に接続した負圧通路42が、分岐管9に連なる通路に管継手を介して着脱可能に接続してある。図示していないが、負圧通路42はケーシング23の後面に固定して、テンション装置3と一体化してある。このように、吸引ノズル40をテンション装置3と一体化してユニット化すると、両者3・40を補助フレーム24に対して一挙に取り付け、あるいは取り外してメンテナンス作業を簡便化できる。なお、吸引ノズル40を着脱するとき、負圧通路42の管継手はワンタッチで着脱できる。さらに、テンション装置3の右側面を補助フレーム24を介して本体フレーム1に取り付け、かつ、両ゲート体17・18の左側方を覆うように吸引ノズル40を配置することにより、両ゲート体17・18は本体フレーム1および吸引ノズル40により左右両側から保護されている。これにより、両ゲート体17・18に異物が衝突して、両ゲート体17・18が破損するのを防止することができる。
【0028】
以上のように、糸導入領域の外に吸引ノズル40を配置すると、隣接する固定・可動の各櫛歯31・35と糸Yとの接触で発生した直後の風綿を吸引ノズル40で漏れなく吸引しながら、糸継ぎ時に吸引ノズル40が糸導入の邪魔になるのを解消し、テンション装置3に対する糸導入を常に円滑に行なうことができる。また、隣接する各櫛歯31・35の各隙間を介して、ゲート体17・18の周辺部分の広い範囲の空気を吸引口から吸い込むことができる。したがって、ゲート体17・18やその周辺部分に付着し、あるいは浮遊する風綿を確実に吸引し除去して、風綿がゲート体17・18に堆積するのを防止できる。また、風綿の付着や堆積がないので、糸Yに付与するテンションを常に精密に制御できる。
【0029】
(第2実施形態) 図5にテンション装置3を変更した第2実施形態を示す。そこでは、一対のディスク(テンション付与体)44・45の対向面で糸Yを挟み保持して、糸Yにテンションを付与する。なお、図5においても、説明の便宜上、図面において交差矢印と前後および左右の表示で示した方向を、前後方向および左右方向と規定する。左側に配置した固定側のディスク44は、ブラケット25に設けたアーム46で支持されており、右側の可動側のディスク45は、直動形のソレノイド47でロッド48を介して左右に移動操作される。ソレノイド47の出力軸49とロッド48とは連動片50を介して連結してあり、ロッド48はブッシュ51でスライド自在に支持してある。吸引ノズル40は、固定側のディスク44の左側面に近接配置し、その吸引口41が両ディスク44・45と糸Yとの接触部に臨ませてある。
【0030】
ソレノイド47を作動させると、可動側のディスク45が固定側のディスク44に向かって押し付けられて糸Yにテンションを付与できる。また、ソレノイド47への通電を停止すると、図示していないソレノイド47内の復帰ばねによって出力軸49が進出操作されて、可動側のディスク45を待機位置へ移動できる。この状態で糸Yを両ディスク44・45の間に導入する。
【0031】
この第2実施形態(図5)においても、両ディスク44・45と糸Yとの接触で発生した直後の風綿を吸引ノズル40で漏れなく吸引しながら、糸継ぎ時に吸引ノズル40が糸導入の邪魔になるのを解消して、テンション装置3に対する糸導入を円滑に行なうことができる。なお、本実施形態では、固定側のディスク44の左側方に吸引ノズル40を近接配置したが、一対のディスク44・45の後方に吸引ノズル40を近接配置してもよい。このように配置すれば、両ディスク44・45の対向面で発生した直後の風綿を漏れなく吸引することができる。他は先の第1実施形態と同様であるため、同一の部材に同一の符号を付して、その説明を省略する。
【0032】
上記以外に、吸引ノズル40は、ゲート体17・18の後側や上側、あるいは斜め前方、斜め後方など、糸Yの糸導入領域を除くテンション装置3の周辺部分に配置することができる。吸引ノズル40の構造は実施形態で説明した構造である必要はなく、例えば複数の吸引口41が開口してある吸引ノズル40で、風綿を異なる方向から同時に吸引することができる。吸引ノズル40はテンション装置3と一体化する必要はなく、本体フレーム1や補助フレーム24で支持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の第1実施形態に係るテンション装置の横断平面図である。
【図2】自動ワインダの全体構成を示す正面図である。
【図3】図1におけるA−A線断面図である。
【図4】図1におけるB−B線断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るテンション装置の横断平面図である。
【符号の説明】
【0034】
1 本体フレーム
3 テンション装置
17 テンション付与体(固定側のゲート体)
18 テンション付与体(可動側のゲート体)
31 櫛歯(固定櫛歯)
35 櫛歯(可動櫛歯)
40 吸引ノズル
41 吸引口
Y 糸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行する糸に所定のテンションを付与するテンション装置と、
前記テンション装置の周辺部で糸から分離した風綿を吸引する前記テンション装置専用の吸引ノズルとを備えた繊維機械。
【請求項2】
前記テンション装置のテンション付与体は、前記テンション装置に導入される前記糸を挟んで所定のテンションを付与しており、
前記吸引ノズルは、前記糸の糸導入領域を除く前記テンション装置の周辺部分の少なくとも一側に配置されており、
前記吸引ノズルの吸引口が、前記糸と前記テンション付与体との接触部の近傍で開口してある請求項1に記載の繊維機械。
【請求項3】
前記テンション装置が、前記糸の糸道の一側および他側に配置される、固定側のテンション付与体および可動側のテンション付与体とを備えており、
前記吸引ノズルが、前記可動側のテンション付与体の外側方に配置されており、
前記吸引ノズルの吸引口が、前記一対のテンション付与体と前記糸との接触部を指向する向きに開口してある請求項2に記載の繊維機械。
【請求項4】
前記テンション付与体が、前記糸を両側から挟んでジグザグ状に屈曲させる一対の櫛状のゲート体で構成されており、
前記ゲート体には、それぞれ複数個の櫛歯が設けられており、
前記吸引口が、前記両ゲート体で屈曲された前記糸の屈曲部に臨み、かつ前記櫛歯の上端から下端にわたって向かい合った状態で開口してある請求項2または3に記載の繊維機械。
【請求項5】
前記吸引ノズルが前記テンション装置に一体化してある請求項1から4のいずれかに記載の繊維機械。
【請求項6】
前記繊維機械は、本体フレームをさらに備え、
前記テンション装置の一方の側部が前記本体フレームに取り付けられており、
前記本体フレームと前記吸引ノズルとの間に前記テンション装置のテンション付与体が位置するように、前記テンション装置の他方の側部に前記吸引ノズルが一体化されている請求項5に記載の繊維機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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