説明

繊維製品の感触改善剤

【課題】 簡易な方法でカーペット等の繊維製品の感触を改善できる技術を提供する。
【解決手段】 (a)成分:水と共沸混合物を形成し、1013.25hPaにおける水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物、(b)成分:感触改善剤中の液体成分の蒸発により、下記一般式(1)で示される化合物を含む固体を形成するもの、(c)成分:水を含有する繊維製品の感触改善剤。
xNay(SO4)2 (1)
〔式中、xは0.8〜3.6の数、yは0.4〜3.2の数であり、x+yは4である。〕

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカーペット等の繊維製品の感触改善剤に関する。
【背景技術】
【0002】
カーペットは、素材、製造方法、テクスチャー、用途等によって分類することができ、このうち、製造方法やテクスチャーによる分類は広く浸透している。カーペットには、パイル(カーペット表面の毛足)を有するものと有さないものとがあるが、パイルの状態は感触や美観に大きく影響する。初期には目的とする表面テクスチャーを付与するために、パイルの形状、長さ、密度等が調整されているが、カーペットの使用に伴い、徐々にパイルが寝る、倒れる、結束する、抜けるなどの変化が起こり、感触は著しく低下する。こうした現象は、カーペットだけでなく、衣類、鞄等、その他のパイルを有する製品全般に見受けられる。
【0003】
カーペット表面を処理する技術として、特許文献1には、防汚を目的としたカーペットの局所的処理の方法が開示されている。また、特許文献2には、N−アルキル−α−スルホコハク酸アミドの塩類、脂肪酸アミド硫酸塩あるいはグリセリンエーテル誘導体、ポリエチレングリコール、および非イオン性分散剤を含有する、繊維処理用貯蔵安定水性エマルジョンが説明されており、これらのエマルジョンを、連続的パッド浸染等の処理において合成繊維のカーペットに適用して十分膨潤させた後に乾燥すると、繊維に柔らかな感触と防汚性とを付与することができることが開示されている。また、特許文献3には、絨毯の洗浄および回復組成物が開示されている。
【特許文献1】特表2000−504379号
【特許文献2】米国特許第4153561号
【特許文献3】特表平10−501845号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、使用により低下したカーペット等の感触を簡易に改善できる技術は見いだされていない。この点では、前記特許文献の技術でも十分ではない。すなわち、特許文献1は、種々の無機/有機添加剤がもたらしうるカーペットの手触りへの悪影響に対する配慮にのみ言及されており、積極的にカーペットの感触を改善するための方策については開示されていない。また、特許文献2は、処理が大がかりであるため、日常の清掃行動でこれを実施することは事実上不可能である。また、特許文献3で言うところの「回復」とは、主に撥水性を中心として、撥油性、光沢、再汚染防止性、汚れ耐性等について工場仕上げの状態に回復することを意味しており、表面状態の感触についての開示はなされていない。
【0005】
本発明の課題は、簡易な方法でカーペット等の繊維製品の感触を改善できる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する繊維製品の感触改善剤を提供する。
(a)成分:水と共沸混合物を形成し、1013.25hPaにおける水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物
(b)成分:感触改善剤中の液体成分の蒸発により、下記一般式(1)で示される化合物を含む固体を形成するもの
xNay(SO4)2 (1)
〔式中、xは0.8〜3.6の数、yは0.4〜3.2の数であり、x+yは4である。〕
(c)成分:水
【0007】
また、本発明は、下記(a)成分、(b’)成分及び(c)成分を含有する繊維製品の感触改善剤を提供する。
(a)成分:水と共沸混合物を形成し、1013.25hPaにおける水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物
(b’)成分:カリウムイオン/ナトリウムイオンが2/8〜9/1のモル比となるカリウムイオン、ナトリウムイオン、及び硫酸イオンの組合せ
(c)成分:水
【0008】
また、本発明は、上記本発明の感触改善剤を繊維製品に適用した後、摩擦力を付加する工程を有する繊維製品の感触改善方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、繊維製品、特にカーペット、衣類等のパイルを有する繊維製品に対して優れた感触改善効果を付与できる繊維製品の感触改善剤及び感触改善方法が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
<(a)成分>
本発明の(a)成分は、水と共沸混合物を形成し、1013.25hPa(760mmHg)における水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物であり、化学便覧基礎編改訂4版,日本化学会編 丸善(株),II−147頁,表8・43に記載の水と共沸混合物を形成する化合物から、共沸温度が100℃未満、好ましくは60〜90℃の化合物を用いることができる。(a)成分を含有することにより、本発明の感触改善剤で処理された被処理物の乾燥が促進され、(b)成分又は(b’)成分の作用による、繊維製品の感触改善が促される。
【0011】
(a)成分の好ましい具体例としては、エタノール、シクロヘキサン、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、シクロヘキサン、トルエン、1-ブタノール、2-ブタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ヘキサノール、ヘキサン、1−ヘプタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノールを挙げることができ、炭素数2〜7のアルコール化合物が好ましい。特にエタノール、1−プロパノール、2−プロパノールが繊維製品の感触改善の点から最も好ましい。
【0012】
<(b)成分及び(b’)成分>
本発明の(b)成分は、感触改善剤中の液体成分の蒸発により、下記一般式(1)で示される化合物を含む固体を形成するもので、前記化合物は、カリウムイオン、ナトリウムイオン、及び硫酸イオンの組合せからなるものである。
【0013】
xNay(SO4)2 (1)
〔式中、xは0.8〜3.6、好ましくは1.2〜3.2、更に好ましくは1.6〜2.8の数、yは0.4〜3.2、好ましくは0.8〜2.8、更に好ましくは1.2〜2.4の数であり、x+yは4である。〕
【0014】
感触改善剤中の液体成分の蒸発により、一般式(1)の化合物が形成されていることを確認するためには、粉末X線回折法、電子線回折法等の公知の方法を使用することができる。
【0015】
一般式(1)の化合物の回折パターンについては、JCPDS:20-926,20-927,20-928を用いて同定が可能である。なお、分析に用いる試料は、以下の方法で調製する。
【0016】
<試料の調製>
花王(株)によってアイロン仕上げ剤として市販されているスムーザー(商品名)に用いられているトリガー容器に感触改善剤を充填したものを用い、23℃、50%RHの環境下、50cm角のガラス板に対して30cmの高さから1g噴霧し、23℃、50%RHで1時間乾燥させた。この操作を10回累積させた後、析出物をかき集め、ガラス乳鉢で充分に粉砕したものを試料とした。なお、スムーザーが手に入らない場合は、後述するトリガー式噴霧器を用いることができる。
【0017】
本発明の(b’)成分は、カリウムイオン、ナトリウムイオン、及び硫酸イオンの組合せであり、カリウムイオン/ナトリウムイオンが2/8〜9/1、好ましくは3/7〜8/2、更に好ましくは4/6〜7/3のモル比となるものである。また、(カリウムイオン+ナトリウムイオン)/硫酸イオンのモル比は、好ましくは1/1〜4/1、更に好ましくは1.5/1〜3/1、特に1.8/1〜2.2/1が好ましい。
【0018】
カリウムイオン、ナトリウムイオンの感触改善剤中の濃度は、原子吸光法で直接定量することができ、また、硫酸イオンの感触改善剤中の濃度は、イオンクロマトグラフィーで測定することが可能である。
【0019】
(b)成分は、
(I)水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムから選ばれるアルカリ性物質と硫酸、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウムから選ばれる酸性物質を一般式(1)におけるx及びyのモル比に合わせて混合する方法、又は
(II)硫酸ナトリウム、硫酸カリウムを一般式(1)におけるx及びyのモル比に合わせて混合する方法により得ることができる。
【0020】
(b’)成分は、
(I)水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムから選ばれるアルカリ性物質と硫酸、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウムから選ばれる酸性物質を示されたモル比に合わせて混合する方法、又は
(II)硫酸カリウム、硫酸ナトリウムを示されたモル比に合わせて混合する方法により得ることができる。
【0021】
(b)成分及び(b’)成分のいずれにおいても、(I)の方法は、発熱を伴う点、非常に強い塩基又は酸を用いるため他の配合成分の劣化等を引き起こすおそれがある点、及び取り扱う上での安全性の点から注意を要するため、(II)の方法を適用することが好ましい。
【0022】
(b)成分及び(b’)成分を(II)の方法を適用して得るとき、硫酸カリウム/硫酸ナトリウムを、2/8〜9/1、好ましくは3/7〜8/2、更に好ましくは4/6〜7/3のモル比で混合することが好適である。
【0023】
<(c)成分>
本発明の(c)成分は水であり、(a)成分、(b)成分又は(b’)成分及びその他の成分を含有する剤の残部(全体を100質量%とする調整量)となるものであるが、一部の(b)成分又は(b’)成分の溶媒としても作用する。水は、多少の金属イオンを含んだもの(そのイオンは、(b)成分又は(b’)成分と同じものであってもよい)を使用してもよいが、保存安定性の上でイオン交換水を用いることが好ましい。
【0024】
<(d)成分>
本発明では、ダニなどの節足動物に対する忌避剤(以下(d)成分という)を含有することが好ましい。本発明の節足動物忌避剤とは、コナヒョウヒダニに忌避効果を有する化合物と定義し、下記の進入阻止法により試験した結果、コナヒョウヒダニの忌避率が50%以上の化合物又は混合物である。
【0025】
忌避率測定法(進入阻止法)
試験培地;粘着シート板に9cmのシャーレを固定し、その中にコナヒョウヒダニを培地とともに約10,000頭放つ。次いでシャーレ内に直径4cmのシャーレを中央部に置き、濾紙を同径に切り、底部に敷き、試験化合物10質量%エタノール溶液0.5mlを濾紙に染み込ませる。その濾紙の中央部にマウス用粉末飼料と乾燥酵母を混合した飼料500mgを置く。
【0026】
比較培地;同じ粘着シート板に別の9cmのシャーレを固定し、試験培地において濾紙に染み込ませる溶液をエタノールのみにした以外は同様の方法で比較培地を調製する。
【0027】
これらを25℃、75%RH条件下に移し、48時間後に中央部の飼料内に侵入したダニ数をカウントし、試験培地と比較培地との差から下式により忌避率を算出する。ダニ数のカウントは実体顕微鏡下で測定する。
【0028】
忌避率(%)=(1−試験培地のダニ侵入数/比較培地のダニ侵入数)×100
本発明の(d)成分として好ましい化合物は、安全性の点から、天然素材から得られた抽出物、天然素材抽出物中に存在する化合物を天然素材から単離して得られた化合物、又は天然素材抽出物中に存在する化合物を合成して得られた化合物、及びこれらの混合物が好ましく、具体的には下記の化合物が好適である。
【0029】
(d−1);ジャスモン、ジヒドロジャスモン、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチル、メチルオイゲノール、イソオイゲノール、サリチル酸アミル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸ヘキシル、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、サリチル酸ベンジル、L−メントン、L−カルボン、ベンズアルデヒド、ベンジルアルコール、2-フェニルエチルアルコール、2-フェノキシエタノール、α−アミルケイ皮アルデヒド、桂皮アルコール、桂皮アルデヒド、桂皮酸エチル、桂皮酸プロピル、桂皮酸イソプロピル、酢酸シンナミル、安息香酸アミル、安息香酸イソアミル、安息香酸ヘキシル、安息香酸シス-3-ヘキセニル、安息香酸ヘプチル、安息香酸オクチル、ファルネソール、ネロリドール、フェトール、テトラハイドロリナロール(Tetrahydrolinalool)、ボルニルアセテート(Bornyl Acetate)、ミルセニルアセテート(Myrcenyl Acetate)、セドリルアセテート(Cedryl Acetate)、ラベンダリーアセテート(Lavandulyl Acetate)、シトロネリルイソブチレート(Citronellyl Isobutyrate)、テルピニルプロピオネート(Terpinyl Propionate)、リナリルホルメート(Linalyl Formate)、シトロネリルチグレート(Citronellyl Tigrate)、ノピルアセテート(Nopyl Acetate)、ベチベリルアセテート(Vetiveryl Acetate)、リラール(Lyral)、シトロネリルオキシアセトアルデヒド(Citronellyloxyacetaldehyde)、2,6,10−トリメチル−9−ウンデカナール(2,6,10−Trimethyl−9−Undecanal)、α−ヨノン(α−Ionone)、β−ヨノン(β−Ionone)、ヨノン(Irone)、α−ダマスコン(α−Damascone)、β−ダマスコン(β−Damascone)、ヌートカトン(Nootkatone)、セドリルメチルエーテル(Cedryl Methyl Ether)、イソメントン(Isomenthone)、シトロネラール、リナロール、シトロネロール、シトラール、p−メンタン、α−ピネン、β−ピネン、d−リモネン、ゲラニオール、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオール、1,8−シネオール、p−メンタン−8−エン−1,2−ジオール、オイゲノール、ベンジルホーメイト、ベンジルアセテート、ベンジルプロピオネート、ベンジルブチレート、ベンジルバレレート、ベンジルカプロエート、リナロール、α−ヘキシルケイ皮アルデヒドから選ばれる合成又は単離香料の単独又は2種以上の混合物;
(d−2):レモングラス油、ラベンダー油、オレンジ油、ベチバ−油、パチョウリ油、カナンガ油、クロ−ブ油、カジェプット油、シトロネラ油、ナツメグ油、ペッパ−油、サンダルウッド油、バルク油、ガ−ジン油、ジンジャ−油、カンポ−油、キュウベブュ油、コ−ンミント油、アニス油、ラング油、シナモン油、メ−ス油、パロマロ−サ油、フェンネル油、カラムス油、タイムス油、ニ−ム油、シナモンリーフ油から選ばれる植物精油の単独又は2種以上の混合物;
(d−3):ヒノキチオール及び/又はヒノキチオール誘導体;
(d−4):柿の葉、ヤツデ、ヨモギ、セロリ、及びどくだみをアルコールにより抽出した植物抽出エキス。
【0030】
本発明では(d−1)及び(d−2)の化合物が特に好ましく、(d−1)の化合物としてはジャスモン、ジヒドロジャスモン、ジャスモン酸メチル、ジヒドロジャスモン酸メチルが特に好ましく、(d−2)の植物精油としてはラベンダー油、クローブ油、シナモン油、レモングラス油が特に好ましい。
【0031】
<(e)成分>
本発明では、(e)成分として水溶性高分子化合物を含有することができる。本発明でいう水溶性とは、20℃、pH7の100gの水に0.5g溶解させた場合に、外観が均一になる物質と定義する。具体的には、
(i)セルロース誘導体及び/又は化工澱粉、
(ii)アクリル酸又はメタクリル酸のホモポリマー及び/又はアクリル酸又はメタクリル酸と他のビニル系モノマーの1種又は2種以上とのコポリマー並びにこれらの塩、
(iii)アクリル酸及び/又はメタクリル酸とそれらのアルキルエステルの1種又は2種以上とを重合して得られるコポリマー又はその塩、
(iv)分子中に陽イオン基及びビニル基又はアリル基を有する単量体を重合して得られるポリマーから選ばれる水溶性高分子を挙げることができる。
【0032】
特に(i)セルロース誘導体及び/又は化工澱粉が、繊維製品の感触改善効果の点から最も優れている。
【0033】
(i)のセルロース誘導体としては、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜3)セルロース、アルキル(炭素数1〜3)セルロース(好ましくはメチルセルロース、エチルセルロース)、カルボキシメチルセルロース、第4級アンモニウム基を有するカチオン化セルロースから選ばれる1種以上が好ましい。
【0034】
(i)の化工澱粉としては、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜3)澱粉、アルキル(炭素数1〜3)澱粉、カルボキシメチル化澱粉、第4級アンモニウム基を有するカチオン化澱粉、及びこれらを過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤又は酵素により低粘度化したもの等の化工澱粉が挙げられる。
【0035】
本発明では特にセルロース、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜3)セルロース、アルキル(炭素数1〜3)セルロースから選ばれるセルロース誘導体、及び澱粉、ヒドロキシアルキル(炭素数1〜3)澱粉、アルキル(炭素数1〜3)澱粉、カルボキシメチル化澱粉から選ばれる澱粉誘導体のヒドロキシ基の水素原子の一部又はすべてが、下記一般式(2)で示される基で置換された高分子化合物が好ましい。
【0036】
−R1−(OR2z−E−R3 (2)
〔式中の各記号の意味は以下のとおり;
1はヒドロキシ基又はオキソ基が置換していてもよい炭素数1〜6、好ましくはエチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、2−ヒドロキシトリメチレン基、1−ヒドロキシトリメチレン基、1-オキソエチレン基、1−オキソトリメチレン基、1−メチル−2−オキソエチレン基であり、特に2−ヒドロキシトリメチレン基、1−ヒドロキシトリメチレン基が好ましい;
2は炭素数1〜6のアルキレン基、好ましくはエチレン基、プロピレン基である;
3はヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数4〜30、好ましくは5〜25、より好ましくは6〜20のアルキル基であるか、又はヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜5のスルホアルキル基、好ましくは2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホ−2−ヒドロキシプロピル基、2−スルホ−1−(ヒドロキシメチル)エチル基である;
Eはエーテル基又はオキシカルボニル基、好ましくはエーテル基である;
zは平均付加モル数であり、好ましくは0〜50、より好ましくは0〜40、更に好ましくは0〜30、特に好ましくは0〜20、最も好ましくは10〜20の数である。また、z個の(OR2)は同一でも異なっていてもよい〕
【0037】
セルロ−ス誘導体及び澱粉誘導体のアルキル基又はヒドロキシアルキル基の置換度は、構成単糖残基当たり、好ましくは0.01〜3.5、より好ましくは0.1〜3、更に好ましくは1〜3、特に1.5〜2.8が好ましい。
【0038】
一般式(2)の置換基の置換度は、構成単糖残基当たり、好ましくは0.0001〜1、より好ましくは0.0005〜0.5、更に好ましくは0.001〜0.1、特に0.001〜0.05が好ましい。
【0039】
一般式(2)において、R3がスルホアルキル基の場合のスルホアルキル基の置換度は、構成単糖残基当たり、好ましくは0〜1、より好ましくは0〜0.8、特に0〜0.5が好ましい。
【0040】
(i)のセルロース誘導体の重量平均分子量は、好ましくは1万〜200万、より好ましくは5万〜150万、特に好ましくは10万〜60万が好適である。なお、重量平均分子量は、パルスアンペロメトリック検出器付き高性能陰イオン交換クロマトグラフィー(HPAEC)や、キャピラリー電気泳動法により求めることができる。
【0041】
また、(i)のセルロース誘導体は、WO00/73351号公報記載の方法で、セルロース誘導体又は澱粉誘導体とR4−(OR2z−E−R3〔R4は炭素数3〜6のエポキシ化アルキル基、又はヒドロキシ基で置換していてもよい炭素数1〜6のハロゲン化アルキル基、又はカルボキシ基若しくは炭素数2〜6のカルボキシアルキル基若しくはそれらの誘導体を示し、R2、z、E、R3は前記と同一の意味である〕で示される化合物と反応させ、所望により通常のスルホン化剤でスルホン化することで得られる。
【0042】
(ii)の水溶性高分子化合物としては、アクリル酸又はメタクリル酸のホモポリマー及び/又はアクリル酸又はメタクリル酸と他のビニル系モノマーの1種又は2種以上とのコポリマー並びにこれらの塩である。コポリマーである場合には、アクリル酸又はメタクリル酸に由来するモノマー単位が30モル%以上、好ましくは50モル%以上が好適である。
【0043】
重量平均分子量は、1000〜600万が好ましく、更に好ましくは5000〜100万、特に好ましくは1万〜50万である。なお、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、ポリエチレングリコールを標準として求めることができる。
【0044】
(iii)の水溶性高分子化合物としては、アクリル酸及び/又はメタクリル酸とそれらのアルキルエステルの1種又は2種以上とを重合して得られるコポリマー又はその塩であり、アルキルエステルのアルキル基の炭素数は8〜20、好ましくは10〜18である。(iii)の重量平均分子量は、100〜100万、好ましくは500〜50万、特に好ましくは1000〜10万である。
【0045】
(iv)の水溶性高分子化合物としては、アクリロイル(又はメタクリロイル)アミノアルキル(炭素数1〜5)−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、アクリロイル(又はメタクリロイル)オキシアルキル(炭素数1〜5)−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、N−(ω−アルケニル(炭素数3〜10))−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、N,N−ジ(ω−アルケニル(炭素数3〜10))−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩等を重合したポリマー又はこれらと共重合可能なコポリマーが好ましい。
【0046】
(iv)の水溶性高分子化合物がコポリマーの場合には、上記陽イオン基及びビニル基を有する化合物に由来する構成単位が好ましくは50〜100モル%、より好ましくは70〜100モル%、特に好ましくは90〜100モル%である。また、重量平均分子量は、好ましくは1000〜500万、より好ましくは5000〜200万、特に好ましくは10万〜100万である。
【0047】
<(f)成分>
本発明では、液体組成物の貯蔵安定性の改善や粘度調整を目的に、本発明の効果を妨げない程度に、(f)成分としてハイドロトロープ剤や粘度調整剤を含有しても差し支えない。
【0048】
ハイドロトロープ剤としては、炭素数1〜3のアルキル基が1〜3個置換したベンゼンスルホン酸又はその塩を用いることができる。また、粘度調整剤としては、増粘剤として部分架橋ポリアクリル酸、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、キサンタンガム等を配合することができる。また減粘剤として、ポリエチレングリコール(分子量=300〜4000)、ポリプロピレングリコール(分子量=300〜2000)、グリセリン、ポリグリセリン(縮合度2〜10)、ソルビトール、ペンタエリスリトール等を配合することができる。
【0049】
<その他の成分>
その他の成分としては、後述するpH調整剤としての酸やアルカリ剤、メタノールの他、特開平4−91197号公報記載のグリコール系溶剤、特開平7−224299号公報記載のフェニルエーテル系溶剤、及び特開平7−3289号公報記載のグリセリルエーテル系溶剤記載等の(a)成分以外の水溶性有機溶剤、感触改善剤自体を着色するための色素、その他のポリマー、殺菌・殺ダニ剤、並びに感触改善剤自体に菌やカビの発生を抑制するための防菌・防カビ剤、エアゾールとして配合する場合はプロペラント等を挙げることができるが、(b)成分又は(b’)成分からの固体生成を抑制する物質の配合量は十分検討されるべきである。
【0050】
なお、pHを調整する上で、アルカリ金属水酸化物や、硫酸などを含有してもよいが、そのイオンは(b)成分又は(b’)成分として算入される。また、本発明において(a)成分、(d)成分、(e)成分、メタノール、及びエアゾールの有機性のプロペラント以外の有機化合物は、(g)成分と称するものとする。
【0051】
本発明において、乾燥により析出する化合物が(b)成分由来又は(b’)成分由来の無機固体以外を含むものであってもかまわないが、対象表面からの剥離性を考慮する場合、なるべく(b)成分又は(b’)成分を主とするものが好ましい。
【0052】
<感触改善剤>
本発明の感触改善剤は、(b)成分又は(b’)成分及び必要に応じて(d)成分、(e)成分や任意成分を、(a)成分及び(c)成分である水、更に必要に応じて溶剤に溶解させた水溶液の形態である。
【0053】
本発明では、特に(b)成分又は(b’)成分が重要である。その作用機構については明らかではないが、(b)成分又は(b’)成分が、感触改善剤中の液体成分の蒸発により、KxNay(SO4)2〔式中、xは0.8〜3.6の数、yは0.4〜3.2の数であり、x+yは4である〕として析出した場合、その析出粒径、硬度その他の結晶物性が、析出後に加えられる摩擦力等の機械力とあいまって、パイルや起毛の状態を回復する方向に好ましく作用するため、感触改善効果が発現するものと思われる。
【0054】
(b)成分又は(b’)成分の含有量は、感触改善効果を発揮するため、カリウムイオン、ナトリウムイオン、及び硫酸イオンの合計が0.005質量%以上、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上である。(b)成分又は(b’)成分の含有量は、処理表面の触感への影響を考慮しながら10質量%まで配合することができるが、(b)成分又は(b’)成分由来の固体物質の対象表面の残留を抑制するため、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下である。
【0055】
なお、カリウムイオン、ナトリウムイオンの感触改善剤中の濃度は、原子吸光法で直接定量することができ、また、硫酸イオンの感触改善剤中の濃度は、イオンクロマトグラフィーで測定することが可能である。
【0056】
本発明の(a)成分は、(b)成分又は(b’)成分の機能を促進させるために用いられる。即ち(a)成分は、噴霧や塗布後の乾燥を促進し、(b)成分又は(b’)成分に由来する無機塩の対象物表面への析出を促進させる目的で用いられる。このような効果を得るために本発明では、感触改善剤中の(a)成分の含有量は、好ましくは1〜70質量%、より好ましくは5〜60質量%、特に好ましくは15〜60質量%である。
【0057】
また、本発明の効果を向上させる目的から、(d)成分及び(e)成分を、感触改善剤に含有させることが好ましい。
【0058】
(d)成分の含有量は、好ましくは0.001〜2質量%、より好ましくは0.005〜1質量%、特に好ましくは0.01〜0.5質量%である。なお(d)成分以外に香料成分を配合する場合は、(d)成分との合計で2質量%以下、更には1質量%以下、特には0.5質量%以下が好ましい。
【0059】
(e)成分の含有量は、好ましくは0.005〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%、更に好ましくは0.05〜1質量%である。
【0060】
また本発明では、貯蔵安定性の改善や粘度調整のために(f)成分を含有することができるが、本発明の効果を妨げないことが重要であり、感触改善剤中の含有量は、1質量%未満、好ましくは0.5質量%未満、より好ましくは0.2質量%以下である。
【0061】
本発明では、(c)成分である水の感触改善剤中の含有量は、好ましくは30〜99質量%、より好ましくは30〜95質量%、特に好ましくは40〜85質量%である。
【0062】
本発明の感触改善剤は、20℃におけるpHを3〜9、好ましくは4〜8に調整することが好適である。pH調整剤としては(b)成分又は(b’)成分の組み合わせである硫酸、及び水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムを用いることが好ましい。
【0063】
本発明の感触改善剤は、好ましくは(a)成分、(b)成分又は(b’)成分、(c)成分と、所望により(d)成分、(e)成分の合計が95〜100質量%、より好ましくは98〜100質量%、最も好ましくは実質的に(a)〜(e)成分のみ又は(a)、(b’)、(c)、(d)、(e)成分のみから構成されることが望ましい。
【0064】
本発明の感触改善剤は、対象物への処理のし易さ、及び感触改善効果を向上させる目的から、20℃における粘度を15mPa・s以下、好ましくは1〜10mPa・sに調整することが好適である。このような粘度に調整することで対象物を均一に処理することができ、更に乾燥や(b)成分又は(b’)成分の析出を促進させることができる。
【0065】
本発明でいう粘度は以下のようにして測定する。まずTOKIMEC.INC製B型粘度計モデルBMに、ローター番号No.1のローターを備え付けたものを準備する。試料をトールビーカーに充填し20℃の恒温槽内にて20℃に調製する。恒温に調製された試料を粘度計にセットする。ローターの回転数を60r/mに設定し、回転を始めてから60秒後の粘度を本発明の粘度とする。
【0066】
<感触改善方法>
本発明の感触改善剤を用いた、繊維製品の感触改善方法の一具体例について説明する。
【0067】
まず、カーペット、畳、布団等の処理対象に対して、適量の感触改善剤を噴霧器を用いて噴霧した後、放置乾燥する。この放置乾燥の間に、(a)成分及び(c)成分が揮発され、(b)成分又は(b’)成分を含む固形物が析出する。すなわち、本発明の感触改善剤は、適用後、放置乾燥の間に繊維製品の表面繊維(パイルや起毛等)に作用する。次に、適用後、適当な摩擦力を付与することで、パイルの倒伏、結束等の状況が回復し、風合い改善効果を付与できる。さらに、ブラシ掛けで払い落とす、掃除機等で吸引する等して析出物を除去することが、感触を向上させる点で好ましい。
【0068】
ここで摩擦力は、掃除機やホウキ、ブラシ等を用いて対象物に対して均一に付与しても良いが、日常の生活に伴う行為、例えば歩行等によってもたらされるものであっても構わない。本発明においては、均一に高い感触改善の効果を得る目的から、掃除機掛け又はブラシ掛けが好ましい。
【0069】
また、摩擦力は本発明の感触改善剤を処理対象に噴霧した直後の未乾燥状態で付加してもよいが、乾燥後ないし半乾燥状態で付加するのが好ましく、乾燥後に付加するのが特に好ましい。ここでいう乾燥とは、湿った感触がしなくなる程度の水準でよく、乾燥してから摩擦力を付加するまでに、特に時間的な制限はなく、乾燥直後でもよく、数十分〜数時間後でもよく、また、半日〜数日後でもよい。好ましくは、乾燥直後〜12時間以内、より好ましくは乾燥直後から6時間以内、特に好ましくは乾燥30分〜3時間以内である。例えば、夜半に本発明の感触改善剤を噴霧して、翌朝処理対象の表面に摩擦力を付加するような態様も可能である。また、噴霧後に天日に干す、室内に干す、扇風機やエアコンの風を当てる、ドライヤー等の温風を当てる等も、乾燥を促進する目的で好ましい。
【0070】
また、処理対象への適用に用いる噴霧器としては、トリガー式噴霧器、又はエアゾール式噴霧器を用いることが好ましく、特にトリガー式噴霧器がより好ましい。
【0071】
トリガー式噴霧器を用いる場合、噴霧器は1回のストロークで0.1g〜2.0g、好ましくは0.2〜1.5g、更に好ましくは0.3g〜1.0g噴出するものが良好である。本発明で使用するトリガー式スプレー容器としては、実開平4−37554号公報に開示されているような蓄圧式トリガーが、噴霧の均一性の点で特に良好である。
【0072】
エアゾール式噴霧器を用いる場合、該噴霧器は1秒あたり0.5〜5.0g、好ましくは1秒あたり1.0〜3.0gを噴霧するものが良好である。エアゾールの噴射剤としては、液化プロパンガス、ジメチルエーテル、窒素、二酸化炭素、空気などを用いることが出来るが、噴射特性の点からは、液化プロパンガスが好ましく、安全性の点からは窒素、二酸化炭素、空気が好ましい。
【0073】
噴霧特性としては、特に地面に垂直に置いた対象物に15cm離れた場所からスプレーしたときの液のかかる面積が100〜800cm2、好ましくは150〜600cm2になるトリガー式噴霧器が好ましい。また本発明では、(b)成分又は(b’)成分を対象物1000cm2当たり1〜10mg、好ましくは1〜5mgになるように均一に対象物にスプレーし、乾燥させることで高い感触改善効果を得ることができる。
【0074】
スプレー装置は、液を泡立たせにくい形式のものが好ましい。本発明において好ましいスプレー装置は、23℃条件下にて、100ml比色管(アズワン(株)扱い、硬質ガラス製・共通摺り合わせ、胴径28mm×長さ260mm、テーパー24/30)内に対して、試験液10gを噴霧した際の泡部高さが5cm以下、好ましくは3cm以下、更に好ましくは1cm以下になるものである。
【0075】
乾燥は、自然乾燥が容易であるが、換気や扇風機や送風機により十分な乾燥を促進することが好ましい。また温風や熱風を用いた強制的な乾燥も可能である。対象面が未だ濡れている過程にあっては、対象面をブラシ等で擦らない、掃除機をかけない、その上を歩かない、等に留意することが重要である。対象面をブラシ等で擦る等した場合、上記したような(b)成分又は(b’)成分から構成される無機塩からなる固形物が形成されにくくなるため、感触改善効果が低下する。
【0076】
なお、本発明の感触改善剤の適用対象としては、カーペットやラグ等の敷物、布製ソファー、ふとん、毛布、枕、ベッドパッド等の寝具、ぬいぐるみ、布製クッション、鞄、衣類等を挙げることができ、中でもカーペット等、パイル構造又は起毛構造を有する繊維製品が好適である。
【実施例】
【0077】
表に示す感触改善剤を調整し、感触の改善効果についての評価を行った。
【0078】
〔感触評価(A)〕
4年間家庭で使用された中古カーペット(羊毛製、ループパイル)を30cm角に裁断した。裁断したカーペットに、サンプルを均一に1gスプレーした。スプレーするために、アイロン仕上げ剤として市販されているスムーザー〔花王(株)製〕のトリガー容器を用いた。該トリガー容器の1回のストロークの噴霧量は0.3gであり、垂直に置かれた対象面に15cm離れた場所からのスプレーしたときの液のかかる面積は420cm2であった。室温で1時間乾燥させた後に、吸引仕事率530Wの掃除機(日立製作所、CV−CD4)を用い、強モードにて3秒間をかけて2往復の掃除機掛けを行った。これらスプレー、乾燥、掃除機掛けの操作を合計20回繰り返し、評価用カーペット試験片(サンプルT群)を得た。また、スプレーを行わずに、同様の掃除機掛けを20回繰り返したものを対照(サンプルR)として用意した。
【0079】
その後、10人のパネラーを用意し、問う者も問われる者も実施例番号が判らない条件下で、サンプルRと比べた場合にサンプルT群それぞれについてどちらの感触が好ましいかについて意見を求めた。その結果を、「サンプルTの方が、感触が好ましい」と答えた人数で評価した。表1中、例えば10人中8人のパネラーが「サンプルTの方が、感触が好ましい」と答えた場合、8/10として表1中に示した。
【0080】
〔感触評価(B)〕
3年間家庭で使用された中古カーペット(アクリル製、カットパイル)を用いて、感触評価(A)と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
【0081】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(a)成分、(b)成分及び(c)成分を含有する繊維製品の感触改善剤。
(a)成分:水と共沸混合物を形成し、1013.25hPaにおける水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物
(b)成分:感触改善剤中の液体成分の蒸発により、下記一般式(1)で示される化合物を含む固体を形成するもの
xNay(SO4)2 (1)
〔式中、xは0.8〜3.6の数、yは0.4〜3.2の数であり、x+yは4である。〕
(c)成分:水
【請求項2】
下記(a)成分、(b’)成分及び(c)成分を含有する繊維製品の感触改善剤。
(a)成分:水と共沸混合物を形成し、1013.25hPaにおける水との共沸温度が100℃未満になる有機化合物
(b’)成分:カリウムイオン/ナトリウムイオンが2/8〜9/1のモル比となるカリウムイオン、ナトリウムイオン、及び硫酸イオンの組合せ
(c)成分:水
【請求項3】
(a)成分がエタノール、1−プロパノール及び2−プロパノールから選ばれる1種以上である請求項1又は2記載の繊維製品の感触改善剤。
【請求項4】
更に(d)成分として、節足動物忌避剤を含有する請求項1又は2記載の繊維製品の感触改善剤。
【請求項5】
更に(e)成分として、水溶性高分子化合物を含有する請求項1、2又は4記載の繊維製品の感触改善剤。
【請求項6】
請求項1〜5の何れか1項記載の感触改善剤を繊維製品に適用した後、摩擦力を付加する工程を有する繊維製品の感触改善方法。
【請求項7】
繊維製品が、パイル構造を有する繊維製品である請求項6記載の感触改善方法。

【公開番号】特開2006−45717(P2006−45717A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−228458(P2004−228458)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】