説明

織機のヒ口を形成するカム機構、織機とカム機構のローラからカムを離脱させる方法

【課題】
機構のローラからカムを離脱できる確実で安価なレベリング装置から成るカム機構を備えること。
【解決手段】
この織機のヒ口を形成するカム機構(M)は、ヘルドフレームを作動させる振動レバー(1)から成り、レバー(1)が共通軸(2)に旋回されて機構に属するカム(5)によって作用されるように設計されたローラ(4)を備えている。軸(2)がローラからカムを離脱させるために、カムからローラの半径方向引き出しの方向(D)に沿って機構の支持構造(3)に対して並進的に移動できる。この目的のために、この機構は方向(D)に並進的に沿って案内する少なくとも一つのコラム(6)から成り、このコラム(6)が機構の支持構造(3)に対して固定されていて、この軸の長手方向軸線(X2 )に対して並進的に延びているレバー軸(2)の座部(23)に受けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は織機のヒ口を形成するカム機構と、織機と、カム機構からカムを離脱させる方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
織機では、カム機構が一般に共通軸によって支持された一連の振動レバーから成り、レバーの数はこの機構が取付けられる織機に据え付けられたヘルドフレームの数に等しい。各振動レバーは一つのフレームに連結され、機構のすべてのカムに共通する軸によって旋回された補足カムの軌道により作動された二つのローラを有する。カムの旋回は、カム軸を中心に互いに関して角度間隔に適切に片寄っていて、レバーを作動させ、フレームを上下に移動させる。
【0003】
織機のある保守或いは調整作用のためにカムがカム機構のローラから離脱されなければならなく且つ織機のすべてのフレームが互いにレベルに形成されなければならない、又はそれらのいずれか一方でなければならない。レベリングは同じ位置にすべてのレバーを置くためにカムからローラから離脱させることを必要である。フランス特許第2693482号明細書(特許文献1)は偏心型レベリング装置を装備したカム機構を開示する。この構造では、レバーが支持される軸の端部は偏心輪を備えていて、その偏心輪の角度運動はレベリング方向において機構の支持構造に対してレバー軸の並進運動を発生させ、レバー軸が支持構造に設けられたスロットによってその外径にその運動で案内されている。そのようなレベリング装置の信頼性は複雑な幾何学のかなり正確で丈夫な部品の生産をさせる。しかしながら、幾つかの適用では、保守の頻度はそのような複雑で高価なレベリング装置を据え付けることを正当化できない。
【特許文献1】フランス特許第2693482号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、さらに、特に、機構のローラからカムを離脱できる確実で安価なレベリング装置から成るカム機構を備えることによってこの問題を取り組む。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このために、この発明の主題は、ヘルドフレームを作動させる振動レバーから成り、レバーが共通軸に旋回されて機構に属するカムによって作用されるように設計されたローラを備えていて、レバーの軸がカムからローラの半径方向引き出しの方向に沿って機構の支持構造に対して並進的に移動できてローラからカムを離脱させる、織機のヒ口を形成するカム機構において、前記機構は前記方向に沿って延びていて且つ側面方向に沿って並進的にレバーの軸を案内するように設計される少なくとも一つのガイドコラムから成り、コラムが機構の支持構造に対して固定されていて、この軸の長手方向軸線に対して並進的に延びているレバー軸の座部に受けられていることを特徴とするカム機構である。
【0006】
この発明の他の有益な特徴によって、個別に或いは任意の技術的に可能な組合せで採用される:
・ガイドコラムが少なくとも部分的に座部に受けられ、機構の作用構成とカムがローラから離脱される構成との両方に受けられている;
・ガイドコラムは外部クロス部分が座部のクロス部分に補足し合ってそして座部の内部周面と相対摺動の運動に係止する少なくとも一つの部分から成る; ・ガイドコラムは円筒状であるけれども、座部がレバー軸に形成された円筒状孔である;
・座部はレバー軸をずうっと通過させ、ガイドコラムは機構が作用構造にあるときに座部の両端から突き出す;
・ガイドコラムはレバー軸を機構の支持構造に固定する部材を通過させる内部孔から成る;
・固定部材は機構の作用構成とカムがローラから離脱される構成において機構の支持構造のタップ穴に係止するねじ筋部をもつボルトである;
・ガイドコラムはレバー軸が支持構造に支持される位置に接近して機構の支持構造に固定されている;
・ガイドコラムが延びているのに沿う前記方向は、機構が作用構成であるときにレバーの軸の軸線により且つ軸のカムの軸線により定義された平面と平行である;
・機構はレバー軸の二端が支持構造に支持される位置に接近して機構の支持構造に固定されている二つのガイドコラムから成る;
・機構は工具を備えていて、工具の第一部品が機構の支持構造に取り外し可能に固定され得るけれども、工具の第二部品が第一部品に対して移動できてレバー軸を移動させ得る。
【0007】
この発明は、さらに、上述のようなカム機構から成る織機に関する。
【0008】
最終的に、この発明は、上述のようなカム機構からのローラからカムを離脱させる方法に関し、この方法はレバー軸の二つの端部が前記方向に沿って同時に並進的に移動されて、少なくとも一つのガイドコラムとレバー軸の座部の間に相対摺動をさせる少なくとも一つの工程から成る。レバー軸の二つの端部は、機構の支持構造に対して固定された一つの部品と固定部品に対して移動できる一つの部品とを有する工具によって移動されていて、移動部品がレバー軸の端部を保持する二つのアームを備えている。
【0009】
この発明の特徴と利点は、この発明の織機のカム機構と離脱方法の二つの実施態様の次の記載によって明らかになる。この記載は添付図面を参照して例によって純粋に与えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
この発明では、カム機構の「非レベル構成」或いは「作用構成」という表現は、取付けられている織機が作用構成にあるときに当接される機構の構成を意味する。さらに、カム機構の「レベル構成」という表現は、カムがレバーローラから離脱される、言い換えると、ローラとの接触から解放される機構の構成を意味する。図1乃至図3に示されたカム機構Mは幾つかのヘルドフレームから成る織機(示されていない)に使用され、そのフレームの交互縦方向運動が機構Mによって制御されている。
【実施例】
【0011】
機構Mは一連の振動レバー1から成り、長手方向軸線X2 の共通非回転可能な軸2を中心に旋回するためにすべて据え付けられた織機の各ヘルドフレームの一つであり、軸が機構の支持構造3によって支持される。軸2を中心にレバー1の回転案内は転がり接触軸受11によって設けられている。各レバー1は織機のヘルドフレームの一つに係止されて、図2と図3に見られ得る二つのローラ4を備えていて、それらローラは機構Mが非レベル構成であるときに補足的カム5の軌道によって作動される。機構Mのすべてのカム5は軸線X2 にほぼ平行に、軸線X50の駆動軸50に取付けられている。それで、機構Mが非レベル構成にあるときに、各レバー1が連結される回転カム5の軌道の幾何学により課された運動に追従し、それで、対応するヘルドフレームの縦方向振動の運動をもたらす。
【0012】
図1は、機構が非レベル構成にあるときに機構Mの支持構造3にレバー1を保持する軸2の配列を示す。明確さのために、この図は機構の非レベル構成における各レバー1のローラ4或いはレバーの空間を示さない。この非レベル構成には、軸2の各端21は支持構造3に形成された軸受ハウジング31に支持されている。機構Mは各軸受ハウジング31にて支持構造3に固定されている二つのガイドコラム6から成る。軸2が軸受ハウジング31に支持されるときに、二つのコラム6がこの軸の二つの端部21で、軸線X2 に直角に軸2を通過する二つの貫通座部23に受けられている。
【0013】
例示された例では、各コラム6は円形断面シリンダであり、その軸線はコラムの長手方向軸線X6 であって、コラムのねじ筋部63を支持構造の対応するタップ穴33へねじ込むことによりフレーム3に固定されている。それらコラムが支持構造3にねじ込まれるときに、二つのコラム6が機構Mのカム5からローラ4の半径方向引き出しの方向Dに延びている。この実施態様では、方向Dは軸2の長手方向軸線X2 におよそ垂直であって、軸2が軸受ハウジング31にこの軸を支持する面から離れているように配向されて、座部23は軸線X2 におよそ垂直である。特に、各コラム6の軸線X6 はカム軸50の軸線X50により且つ軸2の軸線X2 により定義された平面と平行であるように位置決めされている。示された例では、各コラム6の軸線X6 とカム軸50の軸線X50とが交差する。それで、二つのコラム6は機構Mの非レベル構成(図2に示された)と機構Mのレベル構成(図3に示された)との間に方向Dに沿って並進的に軸2を案内でき、軸2は機構が非レベル構成であったときにとった位置に平行に残っている。
【0014】
方向Dに沿って並進運動で軸2を効率的に案内できるために、各コラム6のクロス部分は基本的に軸2の座部23に補足していて、座部に軸が受けられ、各座部23がコラム6と同じ方向に延びている円筒状孔である。機構Mの非レベル構成とレベル構成の間のスイッチは、対応するコラム6に関して軸2の各座部23の内部周面の相対摺動運動によって行われる。各コラム6が取付けされる軸受ハウジング31から突き出す各コラム6の長さは適合されるので、コラム6が機構Mの非レベル構成とレベル構成の両方で少なくとも部部的に座部23に受けられている。結果として、各コラム6は機構Mが非レベル構成であるときに対応する座部23から両端に突き出す。
【0015】
コラム6に関して座部23の摺動中に生じる応力を最小にするために、軸2は各座部23で対応するコラム6の外周面との作用隙間を有する。支持構造3に対しての軸2の軸方向位置決めは、軸線X2 に沿って測定された軸2の全隙間を調整することにより、軸線X2 と共軸方向に、各端部21の軸2に収容された二つの位置決めによってさらに正確に行われる。この調整は軸2の長手方向軸線X2 に垂直な方向Dに沿ってコラム6により案内された軸2の移動を防止することなしに生じる。
【0016】
機構Mの非レベル構成では、軸2は軸受ハウジング31に支持された端部21をねじ込むことにより支持構造3に固定されている。各端部21は対応軸受ハウジング31に固定されているコラム6の内部孔61を通過する固定ボルト8によってねじ込まれる。各ボルト8はヘッド81とねじ筋端部85をもつ柄83とを有し、柄が支持構造3において対応タップ穴35にねじ込まれる。機構Mが非レベル構成であるときに、換言すると、軸2が軸受ハウジング31に支持されているときに、各ボルト8のヘッド81は肩座金9を介して座部23に接近する軸2に形成された窪み25に静止するけれども、柄83がこの座部23の内側にコラム6の内部孔61を通過し、そのねじ筋端85がコラム6を越えて通過してタップ穴35と適合する。各ボルト8の長さが支持構造3内に横たわり、支持構造3のタップ穴35にねじ込む柄83の長さはL1 で示される。
【0017】
機構Mを非レベル構成からレベル構成へ変更するために、ボルト8は長さL2 の移行を介して支持構造から緩められ得る。長さL2 はボルト8のヘッド81が支持フレーム3に取付けられたストッパ38に合うときに一致する。ボルト8の最高移行L2 がボルト8の支持構造3への貫通の長さL1 より少なく行われる。それで、ボルト8が全移行L2 に緩められるときに、これらボルト8が支持構造3のタップ穴35にさらに十分に係留されて、支持構造に適切な場所に残る。これは、ボルト8がかなり遠く緩められて外へ落ちる危険を除去し、タップ穴35へのボルト8の繰り返した挿入から生じた支持構造3への損傷を阻止する。ボルト8を緩めることはコラム6に影響を与えなく、支持構造3に固定されるコラム6は機構Mの非レベル構成とレベル構成の間に同じ位置を保つ。
【0018】
ボルト8のヘッド81と軸2の窪み25の間の座金9の存在は、固定力がコラム6により保持されないことを保証する。この目的のために、各座金9は逆孔91になって軸受ハウジング31から連動されたコラム6の反対端の周りに隙間を備える。逆孔91の深さはコラム6が窪み25の表面上に突き出しでき、ボルト8が機構Mの非レベル構成に静止し、コラム6が機構Mの非レベル構成に対応する第一位置と機構Mのレベル構成に対応する第二位置との間の軸2の運動に適する長さを介して案内され得る。
【0019】
機構Mのローラ4からカム5を離脱させる方法は工程から成る:
最初に、機構Mを保護するキャップは、軸2の端部21に接近できるように取り外される。
【0020】
次に、レベリング工具は機構Mの支持構造3の取付けられて支持構造3に対して同時に軸2の二つの端部21を移動させる。
【0021】
図4に示される如く、工具10は支持構造3に取付けられるように設計された部品12と、部品12に対して移動できる部品14とから成る。部品12は二つの側面パネル121を有し、各側面パネルが端舌片123をもつ。二枚の側面パネル121は、支持構造3に取付けられたボルト8のヘッド18の間に舌片123を固定することにより支持構造3に取り外し可能に且つ再生産可能に固定されるように設計されている。さらに、この目的のために各アーム121に形成されたオリフィス125を通過するピン19は支持構造3に対して各アーム121を固定するのを助ける。
【0022】
それで、部品12が支持構造3に固定されているときに、保持アームを形成する可動部品14の二つの側面ウイング141は軸2の端部21と係合するように設計されている。さらに正確に、各アーム141は軸2の対応端部21をその内部容積に収容するように設計されたU字状開口143から成る。それで、固定部品12に対して可動部品14の相対運動によって、軸の二端部21が同時に且つ支持構造3に対する運動の同じ振幅により移動され得る。
【0023】
可動部品14は旋回軸線X10を中心に固定部品12に蝶番で取付けられている。部品12が支持構造3に取付けられるときに、軸線X10は軸線X2 におよそ平行である。可動部品14は工具10−作動ボルト15によって軸線X10を中心に固定部品12に対して旋回され、ボルトの柄153が最初に孔127を通過して部品14の対応タップ孔147に通過され、この孔127は二枚の側面パネル121を連結させる部品12の中央パネル129に形成されている。ボルト15のヘッド151は中央パネル129とそのパネル129に据え付けられたストッパ126との間に配置されているので、ボルト15は失われることがない。中央パネル129は可動部品14の側面パネルにおいて円弧の形状のスロット148に包囲された二つのピン128を横方向に備えている。それで、ボルト15をヘッド151を通して旋回してボルト15を駆動することにより、ピン128をスロット148に沿って前進させると同時に、孔127と147を互いへ或いは互いに離れて移動させることが可能である。これは、可動部品14を旋回軸線X10を中心に固定部品12に対して旋回させる。特に、ストッパ126はボルトヘッド151がそれ自体を中央パネル129から分離しないので、中央パネル129或いはストッパ126にボルトヘッド151の接触の反応のために、可動部品14の孔147が固定部品12の孔127へ或いは孔127から離れて移動するように強いられる。
【0024】
レベリング工具10が図2に見られ得る如く支持構造3に取付けられたときに、軸2の端部21が開口143に受けられ、端部21が二本のボルト8を緩めることによって支持構造3から解放され、各ボルト8のヘッド81が対応ストッパ38に到達するまで、ボルト8が軸2を支持構造3に固定する。
【0025】
次に、工具10−作動ボルト15は、図2の矢印R1 により表現される如く、即ち開口143が軸2の端部21を支持構造3の軸受ハウジング31から離れて移動させる方向において可動部品14を固定部品12に対して旋回させるように、レベリングを行う方向に旋回される。可動部品14が固定部品12に対して旋回するときに、開口143は軸線X10を中心に円弧を描き、その間にコラム6により案内される軸2は、コラム6に対して座部23の内部周面の相対摺動によって、方向Dに沿ってそれ自体に平行に並進的に移動する。この運動のコースには、軸2の端部21が工具10の開口143の保持面に対して摺動する。
【0026】
図3に見られ得る機構Mのレベル構成は、軸2が緩められたボルト8のヘッド81の下面と接触して置かれた座金9に隣接するときに、達成される。機構Mのレバー1のローラ4はもはやカム5と接触しなく、レバー1が重力の下で支持構造3のストッパ39に揺動される。織機のすべてのレバーとヘルドフレームは今は同じレベルであり、ローラ5から離脱されたカム5は織機の保守或いは調整のために接近できる。
【0027】
機構Mのレベル構成では、軸2はレベリング工具10により且つコラム6により支持されて、コラムは軸2の座部23に部分的に包囲される。
【0028】
カム5の作業が終了されたときに、軸2が軸受ハウジング31に静止する位置まで旋回されて、機構Mの非レベル構成に対応する。この目的のために工具10−作動ボルト15は、図3の矢印R2 により例示される如く、レベリング方向と反対方向に旋回されるので、可動部品14が軸線X10を中心に固定部品12に対して逆方向に旋回し、そして、開口143が軸2の端部21をコラム6に沿って支持構造3の軸受ハウジング31へ移動させる。
【0029】
機構Mの非レベル構成は、軸2が軸受ハウジング31に静止しているときに達成される。次に、軸2の各端部21は、対応コラム6の内部孔61へ通過するボルト8を締め付けることによって支持構造3に対して固定されている。次に、レベリング工具10が支持構造3から取り外される。最終的に機構Mのキャップは適切な位置に後方に置かれる。織機は今は再び作動されるように準備される。
【0030】
それで、この発明によるカム機構Mは、軸2の座部23に受けられるコラム6から成る確実で安価な装置により機構のローラ4からカムMを離脱させることが可能である。特に、この発明のカム機構Mは、先行技術のレベリング装置を制御する偏心輪と他の成分が簡単な円筒状幾何学をもつコラム6に交換されるから、レベリングに必要な多数の部品を減少させてこれら部品の幾何学を簡略化させる。さらに、レベリング作用が純粋に機械的であり、電子制御を必要としない。
【0031】
この発明は上記例に限定されていない。特に、この例では、機構Mのローラ4からのカムの離脱は、機構を備えた織機のフレームのレベリングと連動されている。しかしながら、さらに一般に、この発明によるカム機構のローラからのカムの離脱はフレームをレベリングすることなしに実施され得て、例えば潤滑或いは他の保守作業のためにカムに接近できるか、或いは機械からカムを取り外しできる。それ故に、ローラからのカムの離脱はレバー或いはフレームの位置から独立していて、機構を備えた織機では、必ずしもすべて同じレベルではない。
【0032】
さらに、図5に例示された第二実施態様に示される如く、第一実施態様の部品に対応する部品が等しい参照符号を与えられ、ボルト8の移行を制限する各ストッパ38は支持構造3に取付けられることに代わって、支持構造3の一体部品であり、軸2が支持構造3に固定される。
【0033】
他の態様(図示されていない)では、コラム6は第一と第二実施態様に記載された位置からある距離に支持構造3に固定され得る。特に、各コラム6は連動支持構造3の軸受ハウジング31から離れて横に変位され得る。軸2の座部23は同様に軸線X2 から離れて配置され得るので、座部23に受けられたコラム6が軸線X2 から離れて変位されている。さらに、軸2の座部23は目らである必要なく、しかし軸2の外面に通してすべての通路を通過でき、それでコラム6の受け溝を形成する。次に軸2の座部23は適切な幾何学のコラム6と係合するポストの形状を採り得る。態様として、軸2の座部23は同様に軸2に据え付けられた部品に形成されている。ガイドコラム6と軸2の座部23の数は同様に二つ以外である。
【0034】
最後に、示されていないこの発明の態様では、各ガイドコラム6は軸2に対して固定され得て、支持構造3に対して摺動することにより軸2を案内し得る。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】非レベル構成に示されたこの発明の第一実施態様の織機のカム機構を通る部分概略断面である;
【図2】非レベル構成の図1に見られる機構の部分概略側面図であり、レベリング工具が機構の支持構造に取付けられている;
【図3】機構のレベル構成の図2と同様な図である;
【図4】図2と図3に見られる機構の支持構造に取付けられたレベリング工具の斜視図である;
【図5】レベル構成に示されたこの発明の第二実施態様の織機のカム機構を通る部分概略断面である。
【符号の説明】
【0036】
1.....振動レバー
2.....軸
3.....支持構造
4.....ローラ
5.....カム
6.....コラム
8.....ボルト
9.....座金
10....レベリング工具
12....固定部品
14....可動部品
15....作動ボルト
19....ピン
21....端部
23....座部
25....窪み
31....軸受ハウジング
35....タップ穴
38....対応ストッパ
39....逆ストッパ
61....内部孔
81....ヘッド
121...側面パネル
126...ストッパ
127...孔
128...ピン
129...中央パネル
143...開口
153...柄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘルドフレームを作動させる振動レバー(1)から成り、レバー(1)が共通軸(2)に旋回されて機構に属するカム(5)によって作用されるように設計されたローラ(4)を備えていて、レバー(1)の軸(2)がカム(5)からローラ(4)の半径方向引き出しの方向(D)に沿って機構の支持構造(3)に対して並進的に移動できてローラからカムを離脱させる、織機のヒ口を形成するカム機構(M)において、前記機構は前記方向(D)に沿って延びていて且つ側面方向(D)に沿って並進的にレバーの軸(2)を案内するように設計される少なくとも一つのガイドコラム(6)から成り、コラム(6)が機構の支持構造(3)に対して固定されていて、この軸の長手方向軸線(X2 )に対して並進的に延びているレバー軸(2)の座部(23)に受けられていることを特徴とする機構。
【請求項2】
ガイドコラム(6)が少なくとも部分的に座部(23)に受けられ、機構の作用構成とカム(5)がローラ(4)から離脱される構成との両方に受けられていることを特徴とする請求項1に記載の機構。
【請求項3】
ガイドコラム(6)は外部クロス部分が座部(23)のクロス部分に補足し合ってそして座部の内部周面と相対摺動の運動に係止する少なくとも一つの部分から成ることを特徴とする請求項1或いは請求項2に記載の機構。
【請求項4】
ガイドコラム(6)は円筒状であるけれども、座部(23)がレバー軸(2)に形成された円筒状孔であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の機構。
【請求項5】
座部(23)はレバー軸(2)をずうっと通過させ、ガイドコラム(6)は機構が作用構造にあるときに座部の両端から突き出すことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の機構。
【請求項6】
ガイドコラム(6)はレバー軸(2)を機構の支持構造(3)に固定する部材(8)を通過させる内部孔(61)から成ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の機構。
【請求項7】
固定部材は機構の作用構成とカム(5)がローラ(4)から離脱される構成において機構の支持構造(3)のタップ穴(35)に係止するねじ筋部(85)をもつボルト(8)であることを特徴とする請求項6に記載の機構。
【請求項8】
ガイドコラム(6)はレバー軸(2)が支持構造に支持される位置(31)に接近して機構の支持構造(3)に固定されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の機構。
【請求項9】
ガイドコラム(6)が延びているのに沿う前記方向(D)は、機構が作用構成であるときにレバー(1)の軸(2)の軸線(X2 )により且つ軸(50)のカム(5)の軸線(X50)により定義された平面と平行であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の機構。
【請求項10】
機構はレバー軸(2)の二端(21)が支持構造に支持される位置(31)に接近して機構の支持構造(3)に固定されている二つのガイドコラム(6)から成ることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の機構。
【請求項11】
工具を備えていて、工具の第一部品(12)が機構の支持構造(3)に取り外し可能に固定され得るけれども、工具の第二部品(14)が第一部品(12)に対して移動できてレバー軸(2)を移動させ得ることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の機構。
【請求項12】
織機は請求項1乃至11のいずれか一項に記載によるカム機構(M)から成ることを特徴とする織機。
【請求項13】
レバー軸(2)の二つの端部(21)が前記方向(D)に沿って同時に並進的に移動されて、少なくとも一つのガイドコラム(6)とレバー軸の座部(23)の間に相対摺動をさせる少なくとも一つの工程から成ることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載によるカム機構(M)のローラからカムを離脱させる方法。
【請求項14】
レバー軸(2)の二つの端部(3)は、機構の支持構造(3)に対して固定された一つの部品(12)と固定部品(12)に対して移動できる一つの部品(14)とを有する工具(10)によって移動されていて、移動部品(14)がレバー軸の端部(21)を保持する二つのアーム(141)を備えていることを特徴とする請求項13に記載の離脱方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−169539(P2008−169539A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−1094(P2008−1094)
【出願日】平成20年1月8日(2008.1.8)
【出願人】(591023572)シュトイブリー・ファベルゲ (31)