織物型電子素子パッケージ及びその製造方法と織物型電子素子パッケージの実装方法
【課題】織物型電子素子パッケージ及びその製造方法、
実装方法を提供する。
【解決手段】織物型電子素子パッケージは、織物ベース102と、前記織物ベース102の上段に形成される織物型電子素子及び、終端接点106aを有する多数の伝導性パターン106と、前記織物ベース102の下段に形成される熱可塑性接着剤104と、前記熱可塑性接着剤104上にパターン形成され、それぞれ伝導性パターン106と対向する多数のマウンティングパッド110と、前記多数の伝導性パターン106の各終端接点106a、前記織物ベース102及び前記熱可塑性接着剤104を貫通する形態で形成されて各伝導性パターン106と各マウンティングパッド110を電気的に連結させる多数のビアホール型連結部112とを備える。
実装方法を提供する。
【解決手段】織物型電子素子パッケージは、織物ベース102と、前記織物ベース102の上段に形成される織物型電子素子及び、終端接点106aを有する多数の伝導性パターン106と、前記織物ベース102の下段に形成される熱可塑性接着剤104と、前記熱可塑性接着剤104上にパターン形成され、それぞれ伝導性パターン106と対向する多数のマウンティングパッド110と、前記多数の伝導性パターン106の各終端接点106a、前記織物ベース102及び前記熱可塑性接着剤104を貫通する形態で形成されて各伝導性パターン106と各マウンティングパッド110を電気的に連結させる多数のビアホール型連結部112とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は織物型電子素子パッケージの構造に関し、更に詳しくは、織物又は衣服上にコンピューティングシステムを具現するのに適した特化した織物型電子素子パッケージ及びその製造方法と織物型電子素子パッケージの実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピューティング技術の発展に伴い、携帯機器の性能と機能が飛躍的に発展した。ユビキタスコンピューティングの概念が確立された後、いつでもどこでもコンピューティング環境を使用しようとする努力が進められることにより、個人が持ち歩く個人用携帯機器の重要性が増している状況である。
【0003】
このような努力の一環として、個人がモバイルフォン或いはスマートフォンのように、デジタル機器を携帯するよりは人間が日常生活を営みながら使用してきた衣服、時計、ネックレスなどのような日常用品に適用しようとする試みがなされている。
【0004】
特に、このような多様な試みのうち、織物上に既存の硬い素材からなる電子素子(又は部品)を織物或いは衣服に適した形態にし、実装しようとする研究が行われてきたが、まだ初期段階にとどまっているのが現状である。織物に実装される電子回路は活動するのに不便があってはならず、活動が発生し得る曲げ、伸ばしなどのように既存の電子機器で考慮していなかった様々な劣悪な条件を克服しなければならない課題が散在している。
【0005】
このような問題を解決しようとする既存の方法を詳察すると、学会PersonalandUbiquitousComputing2009に紹介された“Fabric PCBs,electronicsequins,andsocketbuttons:techniquesfore-textilecraft”論文では伝導性コーティング糸(又は伝導性繊維糸)を用いて既存の電子素子を環状素子に改造した後、針仕事をして相互連結する技術を公開し、学会ISWC2005で発表された“EmbroideringElectricalInterconnectswithConductiveYarnforTheIntegrationofFlexibleElectronicModulesintoFabric”論文では既存の電子素子を軟性印刷回路ボード(FlexiblePCB)に具現し、衣服上に軟性印刷回路ボードにある連結パッド(PAD)を刺繍機で返し縫をして連結する技術を提案した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような既存の方法は、軟性印刷回路ボードや織物からなる回路ボードを伝導性コーティング糸(又は伝導性繊維糸)或いは伝導性フィラメント糸を用いてミシンで裁縫するか、針仕事をして衣服或いは織物に形成された回路と連結し、結びつける方法を用いているが、ミシンの特性上、微細なパターンを具現することは難しく、量産のために機械化するのには不十分な面がある。特に、伝導性フィラメント糸を用いる場合には接合段階でフィラメント被覆を除去しなければならないという技術的な困難が伴う。
【0007】
そこで、本発明の目的は、織物型電子素子パッケージの製作方法及び製作されたパッケージを用いて織物上の回路パターンに容易に連結できる方法を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、織物上に電子回路を構成するにおいて、織物電子素子パッケージを製作し、製作された織物電子素子パッケージを織物上に容易に連結できる実装方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、一様態によれば、織物ベースと、前記織物ベースの上段に形成される 織物型電子素子及び終端接点を有する多数の伝導性パターンと、前記織物ベースの下段に形成される熱可塑性接着剤と、前記熱可塑性接着剤上にパターン形成され、それぞれ伝導性パターンと対向する多数のマウンティングパッドと、前記多数の伝導性パターンの各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を貫通する形態で形成されて各伝導性パターンと各マウンティングパッドを電気的に連結させる多数のビアホール型連結部とを備える織物型電子素子パッケージを提供する。
【0010】
本発明の他の様態によれば、織物ベースの下段に熱可塑性接着剤を塗布する過程と、前記織物ベースの上段に織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンとを形成する過程と、前記熱可塑性接着剤上に 前記多数の伝導性パターンの各終端接点に対向する多数のマウンティングパッドをそれぞれ形成する過程と、前記各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を順次穿孔することによって、前記多数のマウンティングパッドの上部一部をそれぞれ露出させる多数のビアホールを形成する過程と、前記多数のビアホールのそれぞれに伝導性高分子を埋め込んで各伝導性パターンと各マウンティングパッドを電気的に連結する多数のビアホール型連結部を形成する 過程とを含む織物型電子素子パッケージの製造方法を提供する。
【0011】
また、本発明の他の様態によれば、織物ベースの上段に織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンが形成され、その下段に熱可塑性接着剤と伝導性高分子からなる多数のマウンティングパッドが形成され、前記多数の伝導性パターンの各終端接点と対向する各マウンティングパッドを電気的に連結させる多数のビアホール型連結部が形成される織物型電子素子パッケージを準備する過程と、前記織物型電子素子パッケージを伝導性回路パターンを有する織物の目標位置に整列させる過程と、前記織物型電子素子パッケージと前記伝導性回路パターン間の当接する領域に熱を加えて、前記伝導性高分子の焼成と同時に、前記織物型電子素子パッケージを前記織物に接着させる過程とを含む織物型電子素子パッケージの実装方法を提供する。
【0012】
更に、本発明の他の様態によれば、 織物ベースと、前記織物ベースの上段に形成される織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンと、前記織物ベースの下段に形成される熱可塑性接着剤と、前記多数の伝導性パターンの各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を貫通する形態で形成されて各伝導性パターンと電気的に連結され、多数のビアホール型連結部とを備える織物型電子素子パッケージを提供する。
【0013】
また更に、本発明の他の様態によれば、織物ベースの下段に熱可塑性接着剤を塗布する過程と、前記織物ベースの上段に織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンを形成する過程と、
前記各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を順次穿孔して多数のビアホールを形成する過程と、前記ビアホールが形成された前記織物ベースを伝導性回路パターンを有する織物の目標位置に整列させる過程と、前記多数のビアホールのそれぞれに伝導性高分子を埋め込む過程と、前記織物ベースと前記織物の伝導性回路パターン間の当接する領域に熱を加えて、前記伝導性高分子の焼成と同時に、前記織物ベースを前記織物に接着させる過程とを含む織物型電子素子パッケージの製造及び実装方法を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、織物型或いは衣服型コンピューティングシステムを具現するにおいて既存の電子素子或いは織物に基づいて作られた電子素子を織物形態のパッケージで構成することによって、織物或いは衣服基盤の電子回路の具現に適した形態を有する。
【0015】
また、本発明の織物型電子素子パッケージ及び実装方法は、部品を半田付けして取り付ける既存の電子回路を構成する方法と比較すると、製作上、大きな差がないため、既存の電子素子及びパッケージメーカーが受け入れやすい構造を有しており、電子衣類製品を製作するにおいても、衣類に柄や文字を熱圧着により付着する既存の実装方法と大きく変わらないため、適用における汎用性を確保でき、工程の単純化を通じた生産性の向上を実現できるという効果を奏する。
【0016】
更に、従来の針仕事、或いは裁縫を用いた接着方法は、特性上、微細なパターンを接合するのには限界が伴わざるを得ず、特に既に製作された衣服のように、裏地及び表地が既に作られている場合、一方の生地にだけ返し縫をするには困難な点があり、製作者が必ず針仕事のような手作業を利用して織物型電子素子パッケージを実装せざるを得ないが、本発明は熱圧着を用いた接着方式で織物型電子素子パッケージを織物又は衣服に接着できるため、既に製作された衣服或いは織物のどんな位置にも織物型電子素子パッケージを容易に接着できるという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】本発明の実施形態による織物型電子素子パッケージの構造図である。
【図1B】本発明の実施形態による織物型電子素子パッケージの構造図である。
【図2】本発明の実施形態による織物型電子素子パッケージのビアホール型連結溝の細部構造を示す拡大断面図である。
【図3A】本発明による織物型電子素子パッケージを織物に接着した構造を示す構成例示図である。
【図3B】本発明による織物型電子素子パッケージを織物に接着した構造を示す構成例示図である。
【図4A】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図4B】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図4C】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図4D】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図4E】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図4F】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図4G】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図5】本発明の他の実施形態による織物型電子素子パッケージの構造図である。
【図6】本発明の他の実施形態による織物型電子素子パッケージのビアホール型連結溝の細部構造を示す拡大断面図である。
【図7A】本発明の他の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造して織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図7B】本発明の他の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造して織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図7C】本発明の他の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造して織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図7D】本発明の他の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造して織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図7E】本発明の他の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造して織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付する図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【実施形態1】
【0019】
図1A及び図1Bは、本発明の実施形態による織物型電子素子パッケージの構造図である。図1Aを参照すれば、本実施形態の織物型電子素子パッケージ100は、織物ベース102の上段に織物型電子素子108と織物型電子素子108と電気的に連結される、終端接点106aを有する多数の伝導性パターン106が形成され、織物ベース102の下段(即ち、織物に接着された部分)に熱可塑性接着剤104が形成される構造を有する。織物型電子素子パッケージ100は、織物或いは衣服に実装(又は接着)して使用可能な程度に十分な柔軟性を有する。織物ベース102は、例えば、織物、転写紙或いはシームシーリング(seamsealing)テープのような衣類副資材を含むことができる。
【0020】
織物型電子素子108と伝導性パターン106は、この技術分野においてよく知られている通常の技法で織物ベース102に実装され得、熱可塑性接着剤104としては、例えば、衣類副資材であるホットフィックス又はホットメルトなどに用いられる熱可塑性接着剤を用いてもよく、熱可塑性接着剤が塗布された転写紙を織物ベースとして用いてもよい。
【0021】
また、織物ベース102の上段に実装される電子素子108は、例えば、受動素子、能動素子、高集積ICなどが使用され得るが、そのために、伝導性パターン106は電子素子108に実装される電子部品が有する電極数だけのパターン数で形成され得る。
【0022】
織物型電子素子パッケージ100の背面図である図1Bを参照すれば、熱可塑性接着剤104側には柔軟性を有する伝導性高分子(例えば、伝導性インク又は伝導性接着剤)からなる多数のマウンティングパッド110が形成される。多数のマウンティングパッド110は織物ベース102の長手方向の両側の周辺部に沿って織物ベース102の上段側に形成された伝導性パターン106の終端接点106aと対向する位置にそれぞれ形成される。
【0023】
マウンティングパッド110は、例えば、スクリーンマスクを用いるシルクスクリーン印刷技法でパターン形成されることができる。このとき、各伝導性パターン106の終端接点106aと各マウンティングパッド110の間には織物ベース102と熱可塑性接着剤104を貫通してその内部が伝導性高分子で埋め込まれた多数のビアホール型連結部112がそれぞれ形成されるが、このような構造は、一例として、図2に示す通りである。
【0024】
図2は、本発明の実施形態による織物型電子素子パッケージのビアホール型連結部の細部構造を示す拡大断面図である。
【0025】
図2を参照すれば、ビアホール型連結部112は、織物ベース102と熱可塑性接着剤104を貫通して各伝導性パターン106と各マウンティングパッド110とを電気的にそれぞれ連結させる。ビアホール型連結部112は、伝導性パターン106の終端接点106a、織物ベース102及び熱可塑性接着剤104を順次穿孔してビアホールを規定した後、ビアホールを伝導性高分子で埋め込むか、充填して形成される。
【0026】
各ビアホール型連結部112は、1つのビア孔ではなく、多数のビア孔(即ち、微細孔束)で形成され得るが、これは織物型電子素子パッケージの使用特性上、伸ばしと曲げなどのような物理的、構造的な変化にも十分に堅固性を維持できるようにするためである。従って、微細孔束を構成する孔の数は製造上の困難性がない範囲内で最大限多数にすることが好ましい。ここで、ビアホール型連結部112を構成する微細孔束は、例えば、微細レーザ穿孔機を用いて形成され得る。
【0027】
図3は、本発明による織物型電子素子パッケージを織物に接着した構造を示す構成例示図であって、図3Aは織物300に伝導性回路パターン302が形成された例示図であり、このような伝導性回路パターン302は、この技術分野においてよく知られている伝導性インクを用いる印刷技法や伝導性コーティング糸又は伝導性フィラメント糸を用いて刺繍或いは裁縫を通じた方式で形成され得る。
【0028】
図3Bは、伝導性回路パターン302が形成された織物300に本実施形態によって製造された織物型電子素子パッケージを接着した構成例示図を示す。
【0029】
図4A〜図4Fは、本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【0030】
まず、説明の便宜と理解の促進のために、図4では、終端接点106a、ビアホール型連結部112及びマウンティングパッド110を中心に説明する。
【0031】
図4Aを参照すれば、接着剤塗布工程を実施することによって、織物ベース102の下段に熱可塑性接着剤104を塗布する。このような熱可塑性接着剤104は、例えば、ホットメルト又はホットフィックスなどに用いられる熱可塑性接着剤を利用でき、また熱可塑性接着剤が塗布された転写紙を織物ベースとして利用することも可能である。
【0032】
次に、この技術分野においてよく知られている通常の技法、例えば、スクリーンマスクを用いるシルクスクリーン印刷を実施することによって、図4Bに示すように、織物ベース102の上段に終端接点106aを有する伝導性パターン106を印刷して形成する。また、スクリーンマスクを用いるシルクスクリーン印刷を実施することによって、図4Cに示すように、織物ベース102の下段部分に柔軟性を有する伝導性高分子(例えば、伝導性インク又は伝導性接着剤)からなるマウンティングパッド110をパターン形成する。
【0033】
続いて、微細レーザ穿孔機などを用いる穿孔工程を実施して伝導性パターン106の終端接点106a、織物ベース102及び熱可塑性接着剤104を順次穿孔することによって、図4Dに示すように、マウンティングパッド110の上部一部を露出させる多数のビアホール112aを形成する。ここで、ビアホール112aは1つのビア孔ではなく、多数のビア孔(即ち、微細孔束)で形成され得るが、これは織物型電子素子パッケージの使用特性上、伸ばしと曲げなどのような物理的、構造的な変化にも十分に堅固性を維持できるようにするためである。
【0034】
次に、スクリーンマスクを用いるシルクスクリーン印刷工程を実施することによって、図4Eに示すように、微細孔束に伝導性高分子を埋め込むか、充填することで、終端接点106aを通じて伝導性パッド110と伝導性パターン106とを電気的に連結するビアホール型連結部112を形成し、伝導性パターン106上の目標位置に織物型電子素子又は電子素子を実装して織物型電子素子パッケージを完成する。
【0035】
続いて、塗布工程を実施することによって、図4Fに示すように、完成した織物型電子素子パッケージの各マウンティングパッド110に伝導性接着剤(又はACF(異方性伝導性フィルム))111を塗布する。
【0036】
その後、完成した織物型電子素子パッケージを伝導性回路パターン302を有する織物300(又は衣服)の目標位置に整列(即ち、織物型電子素子パッケージの各伝導性接着剤111が織物に形成された対応する各伝導性回路パターン302上に接触整列)させ、熱圧着装置(例えば、レーザ接合機、アイロン、半田ごて、超音波接合機など)を用いて織物型電子素子パッケージと織物300が当接する領域に熱を加えることによって、一例として、図4Gに示すように、伝導性接着剤111の焼成と同時に、織物型電子素子パッケージを織物300に接着させる。ここで、伝導性接着剤111は一定量の熱により焼成されなければ伝導度が発生しない伝導性インク又は伝導性接着剤であり、熱の放射方向は織物の背面側或いは織物型電子素子パッケージが実装された側になり得る。
【0037】
即ち、本実施形態によれば、熱圧着装置を用いる焼成工程を通じて一度に織物型電子素子パッケージの電極(即ち、マウンティングパッド)と織物の電極(即ち、伝導性回路パターン)を相互連結すると同時に、織物型電子素子パッケージの熱可塑性接着剤と織物を接着させる。従って、接着力が相対的に弱くなり得る伝導性高分子(伝導性接着剤)の接着力を周囲の熱可塑性接着剤が強く補完することによって、全体的な接着力を増大させることができ、これを通じて織物に変形(例えば、伸ばし、曲げなど)が加えられても柔軟性を維持すると共に、優れた堅固性及び織物の接着力を維持できる。
【実施形態2】
【0038】
図5は、本発明の他の実施形態による織物型電子素子パッケージの構造図であり、図6は、本発明の他の実施形態による織物型電子素子パッケージのビアホール型連結部の細部構造を示す拡大断面図である。
【0039】
図5及び図6を参照すれば、本実施形態2の織物型電子素子パッケージ500は、前述した実施形態1の織物型電子素子パッケージ100の構造でマウンティングパッドを形成しない点を除いた残りの構成は実質的に同一である。
【0040】
即ち、参照番号502は図1の102に、504は図1の104に、506は図1の106に、506aは図1の106aに、508は図1の108に、512は図1の112にそれぞれ対応する。そして、図6において、説明していない参照番号600は織物を指し、602は伝導性回路パターンを指す。
【0041】
また、本実施形態2のビアホール型連結部512は、実施形態1のビアホール型連結部112と同様に、1つのビア孔ではなく、多数のビア孔(即ち、微細孔束)で形成されるものであって、織物型電子素子パッケージ500の伝導性パターン506と織物600の伝導性回路パターン602を電気的に連結させる構造を有する。
【0042】
ただし、本実施形態2においては、熱可塑性接着剤504上にマウンティングパッドを形成しない点に差があり、このような構造的な差によって織物型電子素子パッケージを織物(又は衣服)に実装(接着)する工程が変わる差異点を有するが、これについては、その製造工程を示す図7を参照して以下で詳細に記述する。
【0043】
図7A〜図7Eは、本発明の他の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造して織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【0044】
図7A及び図7Bを参照すれば、前述した実施形態1の図4A及び図4Bと同様に、織物ベース502の下段部分に熱可塑性接着剤504を塗布し、織物ベース502の上段部分にそれぞれの終端接点506aを有する多数の伝導性パターン506を形成する。
【0045】
次に、前述した実施形態1と同様に、微細レーザ穿孔機などを用いる穿孔工程を実施して伝導性パターン506の終端接点506a、織物ベース502及び熱可塑性接着剤504を順次穿孔することによって、図7Cに示すように、終端接点506aから熱可塑性接着剤504までを完全に貫通する形態の 多数のビアホール512aを形成する。
【0046】
ビアホール512aは、1つのビア孔ではなく、多数のビア孔(即ち、微細孔束)で形成され得るが、これは、前述した実施形態1と同様に、織物型電子素子パッケージ500の使用特性上、伸ばしと曲げなどのような物理的、構造的な変化にも十分に堅固性を維持できるようにするためである。
【0047】
続いて、伝導性パターン506上の目標位置に織物型電子素子又は電子素子を実装して織物型電子素子パッケージ500を完成する。
【0048】
次に、ビアホール512aが形成された織物型電子素子パッケージ500を、伝導性回路パターン602を有する織物600(又は衣服)の目標位置に整列(即ち、織物型電子素子パッケージ500の各ビアホール512aが織物600に形成された対応する各伝導性回路パターン602上に接触整列)させた後、熱圧着装置(例えば、レーザ接合機、アイロン、半田ごて、超音波接合機など)を用いて織物型電子素子パッケージ500と織物600が当接する領域に熱を加えることによって、図7Dに図示されたように、織物型電子素子パッケージ500を織物600に一時接着又は先行接着させる。
【0049】
織物型電子素子パッケージ500を織物600に一時接着させる理由は、後続する伝導性高分子の埋め込み工程時に織物型電子素子パッケージ500と織物600間の整列がずれるのを防止するためである。
【0050】
続いて、ディスペンサなどのような定量吐出システムを用いて各ビアホール512aに伝導性高分子物質を一定量だけ選択的に吐出してその内部を埋め込むことで、ビアホール型連結部512を形成し、熱圧着装置(例えば、レーザ接合機、アイロン、半田ごて、超音波接合機など)を用いて織物型電子素子パッケージ500と織物600(又は織物回路)が当接する領域に熱を加えることによって、一例として、図7Fに示すように、伝導性高分子の焼成と同時に、織物型電子素子パッケージ500を織物600に接着させる。ここで、伝導性高分子は一定量の熱により焼成されなければ伝導度が発生しない伝導性インク又は伝導性接着剤であり、熱の放射方向は織物の背面側或いは織物型電子素子パッケージが実装された側になり得る。
【0051】
即ち、本実施形態によれば、熱圧着装置を用いる焼成工程を通じて一度に織物型電子素子パッケージの電極と織物の電極(伝導性回路パターン)を相互連結すると同時に、織物型電子素子パッケージの熱可塑性接着剤と織物を接着させる。従って、接着力が相対的に弱くなり得る伝導性高分子(伝導性接着剤)の接着力を周囲の熱可塑性接着剤が強く補完することによって、全体的な接着力を増大させることができ、これを通じて織物に変形、例えば、伸ばし、曲げなどが加えられても柔軟性を維持すると共に、優れた堅固性及び織物の接着力を維持できる。
【0052】
以上の説明では、本発明の好適な実施形態を提示して説明したが、本発明が必ずこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で多様な置換、変形及び変更が可能であることが容易に分かる。
【技術分野】
【0001】
本発明は織物型電子素子パッケージの構造に関し、更に詳しくは、織物又は衣服上にコンピューティングシステムを具現するのに適した特化した織物型電子素子パッケージ及びその製造方法と織物型電子素子パッケージの実装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピューティング技術の発展に伴い、携帯機器の性能と機能が飛躍的に発展した。ユビキタスコンピューティングの概念が確立された後、いつでもどこでもコンピューティング環境を使用しようとする努力が進められることにより、個人が持ち歩く個人用携帯機器の重要性が増している状況である。
【0003】
このような努力の一環として、個人がモバイルフォン或いはスマートフォンのように、デジタル機器を携帯するよりは人間が日常生活を営みながら使用してきた衣服、時計、ネックレスなどのような日常用品に適用しようとする試みがなされている。
【0004】
特に、このような多様な試みのうち、織物上に既存の硬い素材からなる電子素子(又は部品)を織物或いは衣服に適した形態にし、実装しようとする研究が行われてきたが、まだ初期段階にとどまっているのが現状である。織物に実装される電子回路は活動するのに不便があってはならず、活動が発生し得る曲げ、伸ばしなどのように既存の電子機器で考慮していなかった様々な劣悪な条件を克服しなければならない課題が散在している。
【0005】
このような問題を解決しようとする既存の方法を詳察すると、学会PersonalandUbiquitousComputing2009に紹介された“Fabric PCBs,electronicsequins,andsocketbuttons:techniquesfore-textilecraft”論文では伝導性コーティング糸(又は伝導性繊維糸)を用いて既存の電子素子を環状素子に改造した後、針仕事をして相互連結する技術を公開し、学会ISWC2005で発表された“EmbroideringElectricalInterconnectswithConductiveYarnforTheIntegrationofFlexibleElectronicModulesintoFabric”論文では既存の電子素子を軟性印刷回路ボード(FlexiblePCB)に具現し、衣服上に軟性印刷回路ボードにある連結パッド(PAD)を刺繍機で返し縫をして連結する技術を提案した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような既存の方法は、軟性印刷回路ボードや織物からなる回路ボードを伝導性コーティング糸(又は伝導性繊維糸)或いは伝導性フィラメント糸を用いてミシンで裁縫するか、針仕事をして衣服或いは織物に形成された回路と連結し、結びつける方法を用いているが、ミシンの特性上、微細なパターンを具現することは難しく、量産のために機械化するのには不十分な面がある。特に、伝導性フィラメント糸を用いる場合には接合段階でフィラメント被覆を除去しなければならないという技術的な困難が伴う。
【0007】
そこで、本発明の目的は、織物型電子素子パッケージの製作方法及び製作されたパッケージを用いて織物上の回路パターンに容易に連結できる方法を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、織物上に電子回路を構成するにおいて、織物電子素子パッケージを製作し、製作された織物電子素子パッケージを織物上に容易に連結できる実装方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、一様態によれば、織物ベースと、前記織物ベースの上段に形成される 織物型電子素子及び終端接点を有する多数の伝導性パターンと、前記織物ベースの下段に形成される熱可塑性接着剤と、前記熱可塑性接着剤上にパターン形成され、それぞれ伝導性パターンと対向する多数のマウンティングパッドと、前記多数の伝導性パターンの各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を貫通する形態で形成されて各伝導性パターンと各マウンティングパッドを電気的に連結させる多数のビアホール型連結部とを備える織物型電子素子パッケージを提供する。
【0010】
本発明の他の様態によれば、織物ベースの下段に熱可塑性接着剤を塗布する過程と、前記織物ベースの上段に織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンとを形成する過程と、前記熱可塑性接着剤上に 前記多数の伝導性パターンの各終端接点に対向する多数のマウンティングパッドをそれぞれ形成する過程と、前記各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を順次穿孔することによって、前記多数のマウンティングパッドの上部一部をそれぞれ露出させる多数のビアホールを形成する過程と、前記多数のビアホールのそれぞれに伝導性高分子を埋め込んで各伝導性パターンと各マウンティングパッドを電気的に連結する多数のビアホール型連結部を形成する 過程とを含む織物型電子素子パッケージの製造方法を提供する。
【0011】
また、本発明の他の様態によれば、織物ベースの上段に織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンが形成され、その下段に熱可塑性接着剤と伝導性高分子からなる多数のマウンティングパッドが形成され、前記多数の伝導性パターンの各終端接点と対向する各マウンティングパッドを電気的に連結させる多数のビアホール型連結部が形成される織物型電子素子パッケージを準備する過程と、前記織物型電子素子パッケージを伝導性回路パターンを有する織物の目標位置に整列させる過程と、前記織物型電子素子パッケージと前記伝導性回路パターン間の当接する領域に熱を加えて、前記伝導性高分子の焼成と同時に、前記織物型電子素子パッケージを前記織物に接着させる過程とを含む織物型電子素子パッケージの実装方法を提供する。
【0012】
更に、本発明の他の様態によれば、 織物ベースと、前記織物ベースの上段に形成される織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンと、前記織物ベースの下段に形成される熱可塑性接着剤と、前記多数の伝導性パターンの各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を貫通する形態で形成されて各伝導性パターンと電気的に連結され、多数のビアホール型連結部とを備える織物型電子素子パッケージを提供する。
【0013】
また更に、本発明の他の様態によれば、織物ベースの下段に熱可塑性接着剤を塗布する過程と、前記織物ベースの上段に織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンを形成する過程と、
前記各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を順次穿孔して多数のビアホールを形成する過程と、前記ビアホールが形成された前記織物ベースを伝導性回路パターンを有する織物の目標位置に整列させる過程と、前記多数のビアホールのそれぞれに伝導性高分子を埋め込む過程と、前記織物ベースと前記織物の伝導性回路パターン間の当接する領域に熱を加えて、前記伝導性高分子の焼成と同時に、前記織物ベースを前記織物に接着させる過程とを含む織物型電子素子パッケージの製造及び実装方法を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、織物型或いは衣服型コンピューティングシステムを具現するにおいて既存の電子素子或いは織物に基づいて作られた電子素子を織物形態のパッケージで構成することによって、織物或いは衣服基盤の電子回路の具現に適した形態を有する。
【0015】
また、本発明の織物型電子素子パッケージ及び実装方法は、部品を半田付けして取り付ける既存の電子回路を構成する方法と比較すると、製作上、大きな差がないため、既存の電子素子及びパッケージメーカーが受け入れやすい構造を有しており、電子衣類製品を製作するにおいても、衣類に柄や文字を熱圧着により付着する既存の実装方法と大きく変わらないため、適用における汎用性を確保でき、工程の単純化を通じた生産性の向上を実現できるという効果を奏する。
【0016】
更に、従来の針仕事、或いは裁縫を用いた接着方法は、特性上、微細なパターンを接合するのには限界が伴わざるを得ず、特に既に製作された衣服のように、裏地及び表地が既に作られている場合、一方の生地にだけ返し縫をするには困難な点があり、製作者が必ず針仕事のような手作業を利用して織物型電子素子パッケージを実装せざるを得ないが、本発明は熱圧着を用いた接着方式で織物型電子素子パッケージを織物又は衣服に接着できるため、既に製作された衣服或いは織物のどんな位置にも織物型電子素子パッケージを容易に接着できるという長所を有する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1A】本発明の実施形態による織物型電子素子パッケージの構造図である。
【図1B】本発明の実施形態による織物型電子素子パッケージの構造図である。
【図2】本発明の実施形態による織物型電子素子パッケージのビアホール型連結溝の細部構造を示す拡大断面図である。
【図3A】本発明による織物型電子素子パッケージを織物に接着した構造を示す構成例示図である。
【図3B】本発明による織物型電子素子パッケージを織物に接着した構造を示す構成例示図である。
【図4A】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図4B】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図4C】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図4D】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図4E】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図4F】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図4G】本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図5】本発明の他の実施形態による織物型電子素子パッケージの構造図である。
【図6】本発明の他の実施形態による織物型電子素子パッケージのビアホール型連結溝の細部構造を示す拡大断面図である。
【図7A】本発明の他の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造して織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図7B】本発明の他の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造して織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図7C】本発明の他の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造して織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図7D】本発明の他の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造して織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【図7E】本発明の他の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造して織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付する図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【実施形態1】
【0019】
図1A及び図1Bは、本発明の実施形態による織物型電子素子パッケージの構造図である。図1Aを参照すれば、本実施形態の織物型電子素子パッケージ100は、織物ベース102の上段に織物型電子素子108と織物型電子素子108と電気的に連結される、終端接点106aを有する多数の伝導性パターン106が形成され、織物ベース102の下段(即ち、織物に接着された部分)に熱可塑性接着剤104が形成される構造を有する。織物型電子素子パッケージ100は、織物或いは衣服に実装(又は接着)して使用可能な程度に十分な柔軟性を有する。織物ベース102は、例えば、織物、転写紙或いはシームシーリング(seamsealing)テープのような衣類副資材を含むことができる。
【0020】
織物型電子素子108と伝導性パターン106は、この技術分野においてよく知られている通常の技法で織物ベース102に実装され得、熱可塑性接着剤104としては、例えば、衣類副資材であるホットフィックス又はホットメルトなどに用いられる熱可塑性接着剤を用いてもよく、熱可塑性接着剤が塗布された転写紙を織物ベースとして用いてもよい。
【0021】
また、織物ベース102の上段に実装される電子素子108は、例えば、受動素子、能動素子、高集積ICなどが使用され得るが、そのために、伝導性パターン106は電子素子108に実装される電子部品が有する電極数だけのパターン数で形成され得る。
【0022】
織物型電子素子パッケージ100の背面図である図1Bを参照すれば、熱可塑性接着剤104側には柔軟性を有する伝導性高分子(例えば、伝導性インク又は伝導性接着剤)からなる多数のマウンティングパッド110が形成される。多数のマウンティングパッド110は織物ベース102の長手方向の両側の周辺部に沿って織物ベース102の上段側に形成された伝導性パターン106の終端接点106aと対向する位置にそれぞれ形成される。
【0023】
マウンティングパッド110は、例えば、スクリーンマスクを用いるシルクスクリーン印刷技法でパターン形成されることができる。このとき、各伝導性パターン106の終端接点106aと各マウンティングパッド110の間には織物ベース102と熱可塑性接着剤104を貫通してその内部が伝導性高分子で埋め込まれた多数のビアホール型連結部112がそれぞれ形成されるが、このような構造は、一例として、図2に示す通りである。
【0024】
図2は、本発明の実施形態による織物型電子素子パッケージのビアホール型連結部の細部構造を示す拡大断面図である。
【0025】
図2を参照すれば、ビアホール型連結部112は、織物ベース102と熱可塑性接着剤104を貫通して各伝導性パターン106と各マウンティングパッド110とを電気的にそれぞれ連結させる。ビアホール型連結部112は、伝導性パターン106の終端接点106a、織物ベース102及び熱可塑性接着剤104を順次穿孔してビアホールを規定した後、ビアホールを伝導性高分子で埋め込むか、充填して形成される。
【0026】
各ビアホール型連結部112は、1つのビア孔ではなく、多数のビア孔(即ち、微細孔束)で形成され得るが、これは織物型電子素子パッケージの使用特性上、伸ばしと曲げなどのような物理的、構造的な変化にも十分に堅固性を維持できるようにするためである。従って、微細孔束を構成する孔の数は製造上の困難性がない範囲内で最大限多数にすることが好ましい。ここで、ビアホール型連結部112を構成する微細孔束は、例えば、微細レーザ穿孔機を用いて形成され得る。
【0027】
図3は、本発明による織物型電子素子パッケージを織物に接着した構造を示す構成例示図であって、図3Aは織物300に伝導性回路パターン302が形成された例示図であり、このような伝導性回路パターン302は、この技術分野においてよく知られている伝導性インクを用いる印刷技法や伝導性コーティング糸又は伝導性フィラメント糸を用いて刺繍或いは裁縫を通じた方式で形成され得る。
【0028】
図3Bは、伝導性回路パターン302が形成された織物300に本実施形態によって製造された織物型電子素子パッケージを接着した構成例示図を示す。
【0029】
図4A〜図4Fは、本発明の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造し、これを織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【0030】
まず、説明の便宜と理解の促進のために、図4では、終端接点106a、ビアホール型連結部112及びマウンティングパッド110を中心に説明する。
【0031】
図4Aを参照すれば、接着剤塗布工程を実施することによって、織物ベース102の下段に熱可塑性接着剤104を塗布する。このような熱可塑性接着剤104は、例えば、ホットメルト又はホットフィックスなどに用いられる熱可塑性接着剤を利用でき、また熱可塑性接着剤が塗布された転写紙を織物ベースとして利用することも可能である。
【0032】
次に、この技術分野においてよく知られている通常の技法、例えば、スクリーンマスクを用いるシルクスクリーン印刷を実施することによって、図4Bに示すように、織物ベース102の上段に終端接点106aを有する伝導性パターン106を印刷して形成する。また、スクリーンマスクを用いるシルクスクリーン印刷を実施することによって、図4Cに示すように、織物ベース102の下段部分に柔軟性を有する伝導性高分子(例えば、伝導性インク又は伝導性接着剤)からなるマウンティングパッド110をパターン形成する。
【0033】
続いて、微細レーザ穿孔機などを用いる穿孔工程を実施して伝導性パターン106の終端接点106a、織物ベース102及び熱可塑性接着剤104を順次穿孔することによって、図4Dに示すように、マウンティングパッド110の上部一部を露出させる多数のビアホール112aを形成する。ここで、ビアホール112aは1つのビア孔ではなく、多数のビア孔(即ち、微細孔束)で形成され得るが、これは織物型電子素子パッケージの使用特性上、伸ばしと曲げなどのような物理的、構造的な変化にも十分に堅固性を維持できるようにするためである。
【0034】
次に、スクリーンマスクを用いるシルクスクリーン印刷工程を実施することによって、図4Eに示すように、微細孔束に伝導性高分子を埋め込むか、充填することで、終端接点106aを通じて伝導性パッド110と伝導性パターン106とを電気的に連結するビアホール型連結部112を形成し、伝導性パターン106上の目標位置に織物型電子素子又は電子素子を実装して織物型電子素子パッケージを完成する。
【0035】
続いて、塗布工程を実施することによって、図4Fに示すように、完成した織物型電子素子パッケージの各マウンティングパッド110に伝導性接着剤(又はACF(異方性伝導性フィルム))111を塗布する。
【0036】
その後、完成した織物型電子素子パッケージを伝導性回路パターン302を有する織物300(又は衣服)の目標位置に整列(即ち、織物型電子素子パッケージの各伝導性接着剤111が織物に形成された対応する各伝導性回路パターン302上に接触整列)させ、熱圧着装置(例えば、レーザ接合機、アイロン、半田ごて、超音波接合機など)を用いて織物型電子素子パッケージと織物300が当接する領域に熱を加えることによって、一例として、図4Gに示すように、伝導性接着剤111の焼成と同時に、織物型電子素子パッケージを織物300に接着させる。ここで、伝導性接着剤111は一定量の熱により焼成されなければ伝導度が発生しない伝導性インク又は伝導性接着剤であり、熱の放射方向は織物の背面側或いは織物型電子素子パッケージが実装された側になり得る。
【0037】
即ち、本実施形態によれば、熱圧着装置を用いる焼成工程を通じて一度に織物型電子素子パッケージの電極(即ち、マウンティングパッド)と織物の電極(即ち、伝導性回路パターン)を相互連結すると同時に、織物型電子素子パッケージの熱可塑性接着剤と織物を接着させる。従って、接着力が相対的に弱くなり得る伝導性高分子(伝導性接着剤)の接着力を周囲の熱可塑性接着剤が強く補完することによって、全体的な接着力を増大させることができ、これを通じて織物に変形(例えば、伸ばし、曲げなど)が加えられても柔軟性を維持すると共に、優れた堅固性及び織物の接着力を維持できる。
【実施形態2】
【0038】
図5は、本発明の他の実施形態による織物型電子素子パッケージの構造図であり、図6は、本発明の他の実施形態による織物型電子素子パッケージのビアホール型連結部の細部構造を示す拡大断面図である。
【0039】
図5及び図6を参照すれば、本実施形態2の織物型電子素子パッケージ500は、前述した実施形態1の織物型電子素子パッケージ100の構造でマウンティングパッドを形成しない点を除いた残りの構成は実質的に同一である。
【0040】
即ち、参照番号502は図1の102に、504は図1の104に、506は図1の106に、506aは図1の106aに、508は図1の108に、512は図1の112にそれぞれ対応する。そして、図6において、説明していない参照番号600は織物を指し、602は伝導性回路パターンを指す。
【0041】
また、本実施形態2のビアホール型連結部512は、実施形態1のビアホール型連結部112と同様に、1つのビア孔ではなく、多数のビア孔(即ち、微細孔束)で形成されるものであって、織物型電子素子パッケージ500の伝導性パターン506と織物600の伝導性回路パターン602を電気的に連結させる構造を有する。
【0042】
ただし、本実施形態2においては、熱可塑性接着剤504上にマウンティングパッドを形成しない点に差があり、このような構造的な差によって織物型電子素子パッケージを織物(又は衣服)に実装(接着)する工程が変わる差異点を有するが、これについては、その製造工程を示す図7を参照して以下で詳細に記述する。
【0043】
図7A〜図7Eは、本発明の他の実施形態によって織物型電子素子パッケージを製造して織物に接着させる過程を示す製造工程図である。
【0044】
図7A及び図7Bを参照すれば、前述した実施形態1の図4A及び図4Bと同様に、織物ベース502の下段部分に熱可塑性接着剤504を塗布し、織物ベース502の上段部分にそれぞれの終端接点506aを有する多数の伝導性パターン506を形成する。
【0045】
次に、前述した実施形態1と同様に、微細レーザ穿孔機などを用いる穿孔工程を実施して伝導性パターン506の終端接点506a、織物ベース502及び熱可塑性接着剤504を順次穿孔することによって、図7Cに示すように、終端接点506aから熱可塑性接着剤504までを完全に貫通する形態の 多数のビアホール512aを形成する。
【0046】
ビアホール512aは、1つのビア孔ではなく、多数のビア孔(即ち、微細孔束)で形成され得るが、これは、前述した実施形態1と同様に、織物型電子素子パッケージ500の使用特性上、伸ばしと曲げなどのような物理的、構造的な変化にも十分に堅固性を維持できるようにするためである。
【0047】
続いて、伝導性パターン506上の目標位置に織物型電子素子又は電子素子を実装して織物型電子素子パッケージ500を完成する。
【0048】
次に、ビアホール512aが形成された織物型電子素子パッケージ500を、伝導性回路パターン602を有する織物600(又は衣服)の目標位置に整列(即ち、織物型電子素子パッケージ500の各ビアホール512aが織物600に形成された対応する各伝導性回路パターン602上に接触整列)させた後、熱圧着装置(例えば、レーザ接合機、アイロン、半田ごて、超音波接合機など)を用いて織物型電子素子パッケージ500と織物600が当接する領域に熱を加えることによって、図7Dに図示されたように、織物型電子素子パッケージ500を織物600に一時接着又は先行接着させる。
【0049】
織物型電子素子パッケージ500を織物600に一時接着させる理由は、後続する伝導性高分子の埋め込み工程時に織物型電子素子パッケージ500と織物600間の整列がずれるのを防止するためである。
【0050】
続いて、ディスペンサなどのような定量吐出システムを用いて各ビアホール512aに伝導性高分子物質を一定量だけ選択的に吐出してその内部を埋め込むことで、ビアホール型連結部512を形成し、熱圧着装置(例えば、レーザ接合機、アイロン、半田ごて、超音波接合機など)を用いて織物型電子素子パッケージ500と織物600(又は織物回路)が当接する領域に熱を加えることによって、一例として、図7Fに示すように、伝導性高分子の焼成と同時に、織物型電子素子パッケージ500を織物600に接着させる。ここで、伝導性高分子は一定量の熱により焼成されなければ伝導度が発生しない伝導性インク又は伝導性接着剤であり、熱の放射方向は織物の背面側或いは織物型電子素子パッケージが実装された側になり得る。
【0051】
即ち、本実施形態によれば、熱圧着装置を用いる焼成工程を通じて一度に織物型電子素子パッケージの電極と織物の電極(伝導性回路パターン)を相互連結すると同時に、織物型電子素子パッケージの熱可塑性接着剤と織物を接着させる。従って、接着力が相対的に弱くなり得る伝導性高分子(伝導性接着剤)の接着力を周囲の熱可塑性接着剤が強く補完することによって、全体的な接着力を増大させることができ、これを通じて織物に変形、例えば、伸ばし、曲げなどが加えられても柔軟性を維持すると共に、優れた堅固性及び織物の接着力を維持できる。
【0052】
以上の説明では、本発明の好適な実施形態を提示して説明したが、本発明が必ずこれに限定されるものではなく、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で多様な置換、変形及び変更が可能であることが容易に分かる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
織物型電子素子パッケージにおいて、
織物ベースと、
前記織物ベースの上段に形成される織物型電子素子及び終端接点を有する多数の伝導性パターンと、
前記織物ベースの下段に形成される熱可塑性接着剤と、
前記熱可塑性接着剤上にパターン形成され、それぞれ伝導性パターンと対向する多数のマウンティングパッドと、
前記多数の伝導性パターンの各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を貫通する形態で形成されて各伝導性パターンと各マウンティングパッドを電気的に連結させる多数のビアホール型連結部と
を備える織物型電子素子パッケージ。
【請求項2】
前記織物ベースは、
織物、転写紙或いはシームシーリングテープを含む衣類副資材を含むことを特徴とする請求項1に記載の織物型電子素子パッケージ。
【請求項3】
前記多数のビアホール型連結部のそれぞれは、
その内部が伝導性高分子で埋め込まれたビアホール束の形態を有することを特徴とする請求項1に記載の織物型電子素子パッケージ。
【請求項4】
織物型電子素子パッケージの製造方法において、
織物ベースの下段に熱可塑性接着剤を塗布する過程と、
前記織物ベースの上段に織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンとを形成する過程と、
前記熱可塑性接着剤上に 前記多数の伝導性パターンの各終端接点に対向する多数のマウンティングパッドをそれぞれ形成する過程と、
前記各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を順次穿孔することによって、前記多数のマウンティングパッドの上部一部をそれぞれ露出させる多数のビアホールを形成する過程と、
前記多数のビアホールのそれぞれに伝導性高分子を埋め込んで各伝導性パターンと各マウンティングパッドを電気的に連結する多数のビアホール型連結部を形成する過程と
を含む織物型電子素子パッケージの製造方法。
【請求項5】
前記織物ベースは、
織物、転写紙或いはシームシーリングテープを含む衣類副資材を含むことを特徴とする請求項4に記載の織物型電子素子パッケージの製造方法。
【請求項6】
前記多数のビアホール型連結部のそれぞれは、
その内部が伝導性高分子で埋め込まれたビアホール束の形態で形成されることを特徴とする請求項4に記載の織物型電子素子パッケージの製造方法。
【請求項7】
前記多数のビアホールは、
シルクスクリーン印刷技法を用いて伝導性高分子で埋め込まれることを特徴とする請求項4に記載の織物型電子素子パッケージの製造方法。
【請求項8】
織物型電子素子パッケージの実装方法において、
織物ベースの上段に織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンが形成され、その下段に熱可塑性接着剤と伝導性高分子からなる多数のマウンティングパッドが形成され、前記多数の伝導性パターンの各終端接点と対向する各マウンティングパッドを電気的に連結させる多数のビアホール型連結部が形成される織物型電子素子パッケージを準備する過程と、
前記織物型電子素子パッケージを伝導性回路パターンを有する織物の目標位置に整列させる過程と、
前記織物型電子素子パッケージと前記伝導性回路パターン間の当接する領域に熱を加えて、前記伝導性高分子の焼成と同時に、前記織物型電子素子パッケージを前記織物に接着させる過程と
を含む織物型電子素子パッケージの実装方法。
【請求項9】
前記織物型電子素子パッケージは、
それぞれの前記マウンティングパッド上に形成される伝導性接着剤又はACF(異方性伝導性フィルム)を用いて前記織物に接着されることを特徴とする請求項8に記載の織物型電子素子パッケージの実装方法。
【請求項10】
前記熱は、
レーザ接合機、アイロン、半田ごて、超音波接合機のいずれか1つである熱圧着装置を用いて発生されることを特徴とする請求項8に記載の織物型電子素子パッケージの実装方法。
【請求項11】
織物型電子素子パッケージにおいて、
織物ベースと、
前記織物ベースの上段に形成される織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンと、
前記織物ベースの下段に形成される熱可塑性接着剤と、
前記多数の伝導性パターンの各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を貫通する形態で形成されて各伝導性パターンと電気的に連結され、多数のビアホール型連結部と
を備える織物型電子素子パッケージ。
【請求項12】
前記織物ベースは、
織物、転写紙或いはシームシーリングテープを含む衣類副資材を含むことを特徴とする請求項11に記載の織物型電子素子パッケージ。
【請求項13】
前記多数のビアホール型連結部のそれぞれは、
その内部が伝導性高分子で埋め込まれたビア孔束の形態を有することを特徴とする請求項11に記載の織物型電子素子パッケージ。
【請求項14】
織物型電子素子パッケージの製造及び実装方法において、
織物ベースの下段に熱可塑性接着剤を塗布する過程と、
前記織物ベースの上段に織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンを形成する過程と、
前記各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を順次穿孔して多数のビアホールを形成する過程と、
前記ビアホールが形成された前記織物ベースを伝導性回路パターンを有する織物の目標位置に整列させる過程と、
前記多数のビアホールのそれぞれに伝導性高分子を埋め込む過程と、
前記織物ベースと前記織物の伝導性回路パターン間の当接する領域に熱を加えて、前記伝導性高分子の焼成と同時に、前記織物ベースを前記織物に接着させる過程と
を含む織物型電子素子パッケージの製造及び実装方法。
【請求項15】
前記多数のビアホールのそれぞれに伝導性高分子を埋め込んで各伝導性パターンと各マウンティングパッドを電気的に連結する多数のビアホール型連結部を形成する
ことを特徴とする請求項14に記載の織物型電子素子パッケージの製造及び実装方法。
【請求項16】
前記伝導性高分子の埋め込み前に前記織物ベースと前記織物間の当接する領域に熱を加えて前記織物ベースを前記織物に先行して接着させる過程を更に含むことを特徴とする請求項14に記載の織物型電子素子パッケージの製造及び実装方法。
【請求項17】
前記熱は、
レーザ接合機、アイロン、半田ごて、超音波接合機のいずれか1つである熱圧着装置を用いて発生されることを特徴とする請求項16に記載の織物型電子素子パッケージの製造及び実装方法。
【請求項1】
織物型電子素子パッケージにおいて、
織物ベースと、
前記織物ベースの上段に形成される織物型電子素子及び終端接点を有する多数の伝導性パターンと、
前記織物ベースの下段に形成される熱可塑性接着剤と、
前記熱可塑性接着剤上にパターン形成され、それぞれ伝導性パターンと対向する多数のマウンティングパッドと、
前記多数の伝導性パターンの各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を貫通する形態で形成されて各伝導性パターンと各マウンティングパッドを電気的に連結させる多数のビアホール型連結部と
を備える織物型電子素子パッケージ。
【請求項2】
前記織物ベースは、
織物、転写紙或いはシームシーリングテープを含む衣類副資材を含むことを特徴とする請求項1に記載の織物型電子素子パッケージ。
【請求項3】
前記多数のビアホール型連結部のそれぞれは、
その内部が伝導性高分子で埋め込まれたビアホール束の形態を有することを特徴とする請求項1に記載の織物型電子素子パッケージ。
【請求項4】
織物型電子素子パッケージの製造方法において、
織物ベースの下段に熱可塑性接着剤を塗布する過程と、
前記織物ベースの上段に織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンとを形成する過程と、
前記熱可塑性接着剤上に 前記多数の伝導性パターンの各終端接点に対向する多数のマウンティングパッドをそれぞれ形成する過程と、
前記各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を順次穿孔することによって、前記多数のマウンティングパッドの上部一部をそれぞれ露出させる多数のビアホールを形成する過程と、
前記多数のビアホールのそれぞれに伝導性高分子を埋め込んで各伝導性パターンと各マウンティングパッドを電気的に連結する多数のビアホール型連結部を形成する過程と
を含む織物型電子素子パッケージの製造方法。
【請求項5】
前記織物ベースは、
織物、転写紙或いはシームシーリングテープを含む衣類副資材を含むことを特徴とする請求項4に記載の織物型電子素子パッケージの製造方法。
【請求項6】
前記多数のビアホール型連結部のそれぞれは、
その内部が伝導性高分子で埋め込まれたビアホール束の形態で形成されることを特徴とする請求項4に記載の織物型電子素子パッケージの製造方法。
【請求項7】
前記多数のビアホールは、
シルクスクリーン印刷技法を用いて伝導性高分子で埋め込まれることを特徴とする請求項4に記載の織物型電子素子パッケージの製造方法。
【請求項8】
織物型電子素子パッケージの実装方法において、
織物ベースの上段に織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンが形成され、その下段に熱可塑性接着剤と伝導性高分子からなる多数のマウンティングパッドが形成され、前記多数の伝導性パターンの各終端接点と対向する各マウンティングパッドを電気的に連結させる多数のビアホール型連結部が形成される織物型電子素子パッケージを準備する過程と、
前記織物型電子素子パッケージを伝導性回路パターンを有する織物の目標位置に整列させる過程と、
前記織物型電子素子パッケージと前記伝導性回路パターン間の当接する領域に熱を加えて、前記伝導性高分子の焼成と同時に、前記織物型電子素子パッケージを前記織物に接着させる過程と
を含む織物型電子素子パッケージの実装方法。
【請求項9】
前記織物型電子素子パッケージは、
それぞれの前記マウンティングパッド上に形成される伝導性接着剤又はACF(異方性伝導性フィルム)を用いて前記織物に接着されることを特徴とする請求項8に記載の織物型電子素子パッケージの実装方法。
【請求項10】
前記熱は、
レーザ接合機、アイロン、半田ごて、超音波接合機のいずれか1つである熱圧着装置を用いて発生されることを特徴とする請求項8に記載の織物型電子素子パッケージの実装方法。
【請求項11】
織物型電子素子パッケージにおいて、
織物ベースと、
前記織物ベースの上段に形成される織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンと、
前記織物ベースの下段に形成される熱可塑性接着剤と、
前記多数の伝導性パターンの各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を貫通する形態で形成されて各伝導性パターンと電気的に連結され、多数のビアホール型連結部と
を備える織物型電子素子パッケージ。
【請求項12】
前記織物ベースは、
織物、転写紙或いはシームシーリングテープを含む衣類副資材を含むことを特徴とする請求項11に記載の織物型電子素子パッケージ。
【請求項13】
前記多数のビアホール型連結部のそれぞれは、
その内部が伝導性高分子で埋め込まれたビア孔束の形態を有することを特徴とする請求項11に記載の織物型電子素子パッケージ。
【請求項14】
織物型電子素子パッケージの製造及び実装方法において、
織物ベースの下段に熱可塑性接着剤を塗布する過程と、
前記織物ベースの上段に織物型電子素子及び、終端接点を有する多数の伝導性パターンを形成する過程と、
前記各終端接点、前記織物ベース及び前記熱可塑性接着剤を順次穿孔して多数のビアホールを形成する過程と、
前記ビアホールが形成された前記織物ベースを伝導性回路パターンを有する織物の目標位置に整列させる過程と、
前記多数のビアホールのそれぞれに伝導性高分子を埋め込む過程と、
前記織物ベースと前記織物の伝導性回路パターン間の当接する領域に熱を加えて、前記伝導性高分子の焼成と同時に、前記織物ベースを前記織物に接着させる過程と
を含む織物型電子素子パッケージの製造及び実装方法。
【請求項15】
前記多数のビアホールのそれぞれに伝導性高分子を埋め込んで各伝導性パターンと各マウンティングパッドを電気的に連結する多数のビアホール型連結部を形成する
ことを特徴とする請求項14に記載の織物型電子素子パッケージの製造及び実装方法。
【請求項16】
前記伝導性高分子の埋め込み前に前記織物ベースと前記織物間の当接する領域に熱を加えて前記織物ベースを前記織物に先行して接着させる過程を更に含むことを特徴とする請求項14に記載の織物型電子素子パッケージの製造及び実装方法。
【請求項17】
前記熱は、
レーザ接合機、アイロン、半田ごて、超音波接合機のいずれか1つである熱圧着装置を用いて発生されることを特徴とする請求項16に記載の織物型電子素子パッケージの製造及び実装方法。
【図1A】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【図1B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図7E】
【公開番号】特開2011−193001(P2011−193001A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58333(P2011−58333)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
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