説明

置換Sym−トリインドール

各種帯電防止、制電、コンデンサ、電池、化学センサー、表示素子、有機EL材料、太陽電池、フォトダイオード、フォトトランジスタ、非線形材料、フォトリフラクティブ材料、防錆剤、接着剤、繊維、帯電防止塗料、電着塗料、メッキプライマー、電気防食等に幅広く適応可能な、新規な置換Sym−トリインドール誘導体を提供する。
本発明は、一般式(1)
【化1】


(式中、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1−C6アルキル基等を表す。ただしR、R、R、Rは全て同時に水素になることは無い。)で表される置換Sym−トリインドール誘導体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規な置換Sym−トリインドール誘導体及びその製造方法を提供するものである。本発明の置換Sym−トリインドール誘導体は、各種帯電防止、制電、コンデンサ、電池、化学センサー、表示素子、有機EL材料、太陽電池、フォトダイオード、フォトトランジスタ、非線形材料、フォトリフラクティブ材料、防錆剤、接着剤、繊維、帯電防止塗料、電着塗料、メッキプライマー、電気防食等に幅広く適応可能である。
【背景技術】
【0002】
Sym−トリインドール誘導体の2置換誘導体は報告されているが、その合成法では 3置換以上のSym−トリインドール誘導体の合成は困難であった。(特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】特開 2000−105139号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、各種帯電防止、制電、コンデンサ、電池、化学センサー、表示素子、有機EL材料、太陽電池、フォトダイオード、フォトトランジスタ、非線形材料、フォトリフラクティブ材料、防錆剤、接着剤、繊維、帯電防止塗料、電着塗料、メッキプライマー、電気防食等に幅広く適応可能な、新規な置換Sym−トリインドール誘導体を提供することを課題としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記のような状況に鑑み、本発明者が置換Sym−トリインドール誘導体を製造する方法について鋭意研究を重ねた結果、意外にも、置換オキシインドール類とオキシ塩化リン等のオキシハロゲン化リンを反応させることにより、3置換以上のSym−トリインドール誘導体を選択的に合成できること、即ち、上記課題を解決できることが判り、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
【発明の効果】
【0006】
本発明方法により、各種帯電防止、制電、コンデンサ、電池、化学センサー、表示素子、有機EL材料、太陽電池、フォトダイオード、フォトトランジスタ、非線形材料、フォトリフラクティブ材料、防錆剤、接着剤、繊維、帯電防止塗料、電着塗料、メッキプライマー、電気防食等に幅広く適応可能な、新規な置換Sym−トリインドール誘導体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】Sym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−ホルミルフェニル)トリインドール(化36)の、可視から紫外領域の光吸収スペクトルを示す図である。
【図2】ジクロロメタン溶液状態のSym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−ホルミルフェニル)トリインドール(化36)の蛍光スペクトルを示す図である。
【図3】固体状態のSym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−ホルミルフェニル)トリインドール(化36)の蛍光スペクトルを示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明について詳細に説明する。本発明は下記〔1〕乃至〔14〕に記載の発明を提供するものである。
【0009】
〔1〕一般式(1)
【0010】
【化1】

【0011】
(式中、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、置換C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、置換C2−C6アルケニル基、C2−C6アルキニル基、置換C2−C6アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C6アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基、アシルアミノ基、メルカプト基、C1−C6アルキルスルフェニル基、C1−C6ハロアルキルスルフェニル基、アリールスルフェニル基、置換アリールスルフェニル基、C1−C6アルキルスルフィニル基、C1−C6ハロアルキルスルフィニル基、アラルキルスルフェニル基、アリールスルフィニル基、置換アリールスルフィニル基、C1−C6アルキルスルホニル基、C1−C6ハロアルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アリールスルホニル基、スルホン酸基(ヒドロキシスルホニル基)、アリール基、置換アリール基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、C1−C6アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、N−モノ置換カルバモイル基、N,N−ジ置換カルバモイル基、ヒドラゾノメチル基(−CH=N-NH基)、N−モノ置換ヒドラゾノメチル基、N,N−ジ置換ヒドラゾノメチル基、オキシムメチル基(ヒドロキシイミノメチル基)、C1−C6アルコキシイミノメチル基、アリールオキシイミノメチル基を示し、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表す。ただしR、R、R、Rは全て同時に水素になることは無い。)
で表されることを特徴とする置換Sym−トリインドール誘導体。
【0012】
〔2〕一般式(2)
【0013】
【化2】

【0014】
(式中、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、置換C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、置換C2−C6アルケニル基、C2−C6アルキニル基、置換C2−C6アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C6アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基、アシルアミノ基、メルカプト基、C1−C6アルキルスルフェニル基、C1−C6ハロアルキルスルフェニル基、アラルキルスルフェニル基、アリールスルフェニル基、置換アリールスルフェニル基、C1−C6アルキルスルフィニル基
、C1−C6ハロアルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、置換アリールスルフィニル基、C1−C6アルキルスルホニル基、C1−C6ハロアルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アリールスルホニル基、スルホン酸基(ヒドロキシスルホニル基)、アリール基、置換アリール基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、C1−C6アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、N−モノ置換カルバモイル基、N,N−ジ置換カルバモイル基、ヒドラゾノメチル基(−CH=N-NH基)、N−モノ置換ヒドラゾノメチル基、N,N−ジ置換ヒドラゾノメチル基、オキシムメチル基(ヒドロキシイミノメチル基)、C1−C6アルコキシイミノメチル基、アリールオキシイミノメチル基を示し、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表す。ただしR、R、R、Rは全て同時に水素になることは無い。)
で表される置換オキシインドールをオキシハロゲン化リンと反応させる事を特徴とする、一般式(1)
【0015】
【化3】

【0016】
(式中、R、R、R、R、Rは前記と同じ意味を示す。)
で表される置換Sym−トリインドール誘導体の製造方法。
【0017】
〔3〕一般式(3)
【0018】
【化4】

【0019】
(式中、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表し、Rは水素、ホルミル基、シアノ基、C1−C6アルコキシカルボニル基、ジシアノビニル基、アリール基又は置換アリール基を示す。)
で表されることを特徴とするSym−トリインドール誘導体。
【0020】
〔4〕一般式(4)
【0021】
【化5】

【0022】
(式中、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表し、Xはハロゲンを表す。)
で表されるN−置換−5−ハロ−オキシインドールをオキシハロゲン化リンと反応させ、一般式(5)
【0023】
【化6】

【0024】
(式中、R及びXは前記と同じ意味を示す。)
で表されるN−置換−5−ハロ−トリインドール誘導体を得て、更にこの誘導体を一般式(6)
【0025】
【化7】

【0026】
(式中、Rは水素、ホルミル基、シアノ基、C1−C6アルコキシカルボニル基、アリール基又は置換アリール基を表し、R、Rは各々独立に水素原子、C1−C6アルキル基又は置換基を有しても良いフェニル基を表し、R、Rは結合して環を形成しても良い。)
で表されるホウ酸化合物と反応させる事を特徴とする、一般式(7)
【0027】
【化8】

【0028】
(式中、R及びRは前記と同じ意味を示す。)
で表されるSym−トリインドール誘導体の製造方法。
【0029】
〔5〕一般式(5)
【0030】
【化9】

【0031】
(式中、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表し、Xはハロゲンを表す。)
で表されるN−置換−5−ハロ−トリインドール誘導体を、一般式(6)
【0032】
【化10】

【0033】
(式中、Rは水素、ホルミル基、シアノ基、C1−C6アルコキシカルボニル基、アリール基又は置換アリール基を表し、R、Rは各々独立に水素原子、C1−C6アルキル基又は置換基を有しても良いフェニル基を表し、R、Rは結合して環を形成しても良い。)
で表されるホウ酸化合物と反応させる事を特徴とする、一般式(7)
【0034】
【化11】

【0035】
(式中、R及びRは前記と同じ意味を示す。)
で表されるSym−トリインドール誘導体の製造方法。
【0036】
〔6〕一般式(4)
【0037】
【化12】

【0038】
(式中、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12
ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表し、Xはハロゲンを表す。)
で表されるN−置換−5−ハロ−オキシインドールをオキシハロゲン化リンと反応させる事を特徴とする、一般式(5)
【0039】
【化13】

【0040】
(式中、R及びXは前記と同じ意味を示す。)
で表されるN−置換−5−ハロ−トリインドール誘導体の製造方法。
【0041】
〔7〕一般式(8)
【0042】
【化14】

【0043】
(式中、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表す。)
で表されるトリインドール誘導体と、一般式(9)
【0044】
【化15】

【0045】
(式中、Rは水素又はシアノ基を表し、Rはシアノ基、カルボン酸基、C1−C6アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリール基を表す。)
で表されるメチレン化合物と反応させることを特徴とする、一般式(10)
【0046】
【化16】

【0047】
(式中、R、R、Rは前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−トリインドール誘導体の製造方法。
【0048】
〔8〕一般式(11)
【0049】
【化17】

【0050】
(式中、Rは水素又はシアノ基を表し、Rはシアノ基、カルボン酸基、C1−C6アルコキシカルボニル基、アリール基、又は置換アリール基を表し、R10はC2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を表す。)
で表されることを特徴とするSym−トリインドールビニル誘導体。
【0051】
〔9〕一般式(12)
【0052】
【化18】

【0053】
(式中、R10はC2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を表し、Xはハロゲンを表す。)
で表されるオキシインドール化合物をオキシハロゲン化リンと反応させ、一般式(13)
【0054】
【化19】

【0055】
(式中、R10及びXは前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体を得て、これにブチルリチウムの存在下、ホルミル化剤でホルミル化を行い、一般式(14)
【0056】
【化20】

【0057】
(式中、R10は前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−ホルミルトリインドール誘導体を得て、これを一般式(9)
【0058】
【化21】

【0059】
(式中、Rは水素又はシアノ基を表し、Rはシアノ基、カルボン酸基、C1−C6アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリール基を表す。)
で表されるメチレン化合物と反応させることを特徴とする、一般式(11)
【0060】
【化22】

【0061】
(式中、R、R、R10は前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−トリインドール誘導体の製造方法。
【0062】
〔10〕一般式(14)
【0063】
【化23】

【0064】
(式中、R10はC2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を表す。)
で表されるSym−ホルミルトリインドール誘導体を、一般式(9)
【0065】
【化24】

【0066】
(式中、Rは水素又はシアノ基を表し、Rはシアノ基、カルボン酸基、C1−C6アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリール基を表す。)
で表されるメチレン化合物と反応させることを特徴とする、一般式(11)
【0067】
【化25】

【0068】
(式中、R、R、R10は前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−トリインドール誘導体の製造方法。
【0069】
〔11〕一般式(13)
【0070】
【化26】

【0071】
(式中、R10はC2−C12アルキル基、C2−C12置換アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を表し、Xはハロゲンを表す。)
で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体に、ブチルリチウムの存在下、ホルミル
化剤でホルミル化を行うことを特徴とする、一般式(14)
【0072】
【化27】

【0073】
(式中、R10は前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−ホルミルトリインドール誘導体の製造方法。
【0074】
〔12〕一般式(15)
【0075】
【化28】

【0076】
(式中、R10はC2−C12アルキル基、C2−C12置換アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を示し、R11はアリール基又は置換アリール基を表す。)
で表されることを特徴とするSym−トリインドール誘導体。
【0077】
〔13〕一般式(13)
【0078】
【化29】

【0079】
(式中、R10はC2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を示し、Xはハロゲンを表す。)
で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体を、一般式(16)
【0080】
【化30】

【0081】
(式中、R11はアリール基又は置換アリール基を表し、R12は水素又はトリメチルシリル基を表す。)
で表されるアセチレン誘導体と反応させることを特徴とする、一般式(15)
【0082】
【化31】

【0083】
(式中、R10、R11は前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−トリインドール誘導体の製造方法。
【0084】
〔14〕一般式(13)
【0085】
【化32】

【0086】
(式中、R10はC2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を示し、Xはハロゲンを表す。)
で表されることを特徴とするSym−ハロ−トリインドール誘導体。
【0087】
本明細書において用いる用語について説明する。
【0088】
「C1−C6」等の表現は、これに続く基の炭素数が、この場合では1乃至6であることを示す。
【0089】
「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を示す。
【0090】
「C1−C6アルキル基」とは、炭素数炭素数1乃至6の直鎖又は分岐C1〜C6アルキル基を示し、具体的には例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、3,3−ジメチルブチル基等を例示できる。
【0091】
「C2−C12アルキル基」とは、炭素数炭素数2乃至12の直鎖又は分岐C2−C12アルキル基を示し、具体的には例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−
ペンチル基、n−ヘキシル基、3,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチルき基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基等を例示できる。
【0092】
「アリール基」とは、異項原子を含んでも良い、5員環又は6員環の単環又は5員環及び/又は6員環が任意に縮合した縮合環である芳香族基を示し、例えばフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラニル基、2−アントラニル基、9−アントラニル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、9−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基等の単環或いは縮合環の芳香族炭化水素基;又は、2−ピリジル基、3−ピリジル基、ピロール基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、キノリニル基、インドリル基、イソインドリル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフリル基、チアゾリル基、オキサジアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基等の、異項原子として1以上の窒素、酸素、硫黄を有する単環或いは縮合環の芳香族複素環基を例示できる。
【0093】
「置換アリール基」とは、前記意味を有するハロゲン、シアノ基、ホルミル基、アリール基の1−7個で独立的に置換された、前記意味を有するアリール基を示し、例えば2−クロロフェニル基、4−シアノフェニル基、4−ホルミルフェニル基、2−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基、2−(4−n−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基、2−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基、2−(4−n−ヘキシルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基等を例示できる。
【0094】
「C1−C6アルコキシ基」とは、「(前記意味を有するC1−C6アルキル)−O−基」を示し、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等を例示できる。
【0095】
C1−C6アルコキシカルボニル基とは、「(前記意味を有するC1−C6アルコキシ)−CO−基」を示し、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等を例示できる。
【0096】
「アリールオキシ基」とは、「(前記意味を有するアリール)−O−基」を示し、例えばフェノキシ基等を例示できる。
【0097】
「C1−C6ハロアルキル基」とは、同一又相異なった前記意味を有すハロゲンの1乃至13個で置換された直鎖又は分岐C1〜C6アルキル基を示し、例えばクロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基等を例示できる。
【0098】
「C2−C12ハロアルキル基」とは、同一又相異なった前記意味を有すハロゲンの1乃至13個で置換された直鎖又は分岐C2〜C12アルキル基を示し、例えばクロロエチル基、1,1−ジクロロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基等を例示できる。
【0099】
「置換C1−C6アルキル基」とは、同一又相異なったヒドロキシ基、前記意味を有するC1−C6アルコキシ基、前記意味を有するアリール基の1乃至13個で置換された直鎖又は分岐C1〜C6アルキル基を示し、例えば、ヒドロキシメチル基、メトキシメチル基、フェニルエチル基を例示できる。
【0100】
「置換C2−C12アルキル基」とは、同一又相異なった前記意味を有するヒドロキシ
基、前記意味を有するC1−C6アルコキシ基の1乃至13個で置換された直鎖又は分岐C2〜C12アルキル基を示し、例えば、ヒドロキシエチル基、メトキシエチル基を例示できる。
【0101】
「アリールC1−C6アルキル基」とは、同一又相異なった、前記意味を有するアリール基の1乃至13個で置換された直鎖又は分岐C2〜C12アルキル基を示し、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基等を例示できる。
【0102】
「C2−C6アルケニル基」とは、直鎖又は分岐C2〜C6アルケニル基を示し、例えばビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基等を例示できる。
【0103】
「カルボキシル基」とは、カルボキシル基又は塩を形成しているカルボキシル基を示し、例えばカルボン酸(−COOH)、カルボン酸ナトリウム(−COONa)、カルボン酸カリウム(−COOK)、カルボン酸リチウム(−COOLi)、カルボン酸ピリジニウム(−COOH・Pyridine)等の基を例示できる。
【0104】
「置換C2−C6アルケニル基」とは、同一又相異なった前記意味を有するシアノ基、前記意味を有するカルボン酸基、前記意味を有するC1−C6アルコキシカルボニル基、前記意味を有するアリール基、前記意味を有する置換アリール基の1乃至11個で置換された、直鎖又は分岐C2〜C6アルケニル基を示し、例えば2,2−ジシアノビニル基、(2−シアノ−2−エトキシカルボニル)ビニル基、(2−シアノ−2−カルボキシ)ビニル基、(2−シアノ−2−フェニル)ビニル基、(2−シアノ−2−(4−ニトロフェニル))ビニル基、(2−シアノ−2−(4−ピリジル))ビニル基等を例示できる。
【0105】
「C2−C6アルキニル基」とは、直鎖又は分岐C2〜C6アルキニル基を示し、例えば、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基等を例示できる。
【0106】
「置換C2−C6アルキニル基」とは、前記意味を有するアリール基の1乃至9個で置換された直鎖又は分岐C2〜C6アルキニル基を示し、例えばフェニルエチニル基、(4−ピリジル)エチニル等を例示できる。
【0107】
「アシル基」とは、「(前記意味を有するC1−C6アルキル)−CO−基」、「(前記意味を有するC1−C6ハロアルキル)−CO−基」、「(前記意味を有するアリール)−CO−基」、又は「(前記意味を有する置換アリール)−CO−基」を示し、例えば例えばアセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等を例示できる。
【0108】
「モノ置換アミノ基」とは、前記意味を有するC1−C6アルキル基又は前記意味を有するアリール基でモノ置換されたアミノ基を示し、例えばメチルアミノ基、エチルアミノ基、フェニルアミノ基等を例示できる。
【0109】
「ジ置換アミノ基」とは、同一又は異なった前記意味を有するC1−C6アルキル基又は前記意味を有するアリール基でジ置換されたアミノ基を示し、例えば、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基等を例示できる。
【0110】
「アシルアミノ基」とは、前記意味を有するC1−C6アシル基でモノ置換されたアミノ基を示し、例えばアセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチリルアミノ基等を例示できる。
【0111】
「C1−C6アルキルスルフェニル基」とは、「(前記意味を有するC1−C6アルキル)−S−基」を示し、例えばメチルスルフェニル基(メチルチオ基)、エチルスルフェ
ニル基(エチルチオ基)を例示できる。
【0112】
「アリールスルフェニル基」とは、「(前記意味を有するアリール)−S−基」を示し、例えばフェニルスルフェニル基(フェニルチオ基)を例示できる。
【0113】
「置換アリールスルフェニル基」とは、「(前記意味を有する置換アリール)−S−基」を示し、例えば(4−クロロフェニル)スルフェニル基((4−クロロフェニル)チオ基)を例示できる。
【0114】
「C1−C6ハロアルキルスルフェニル基」とは、「(前記意味を有するC1−C6ハロアルキル)−S−基」を示し、例えばトリフルオロメチルスルフェニル基(トリフルオロメチルチオ基)等を例示できる。
【0115】
「アラルキルスルフェニル基」とは、「(前記意味を有するアリール)−(前記意味を有するアルキル)−S−基」又は、「(前記意味を有する置換アリール)−(前記意味を有するアルキル)−S−基」を示し、例えばベンジルスルフェニル基(ベンジルチオ基)、(4−クロロベンジル)スルフェニル基((4−クロロベンジル)チオ基)等を例示できる。
【0116】
「C1−C6アルキルスルフィニル基」とは、「(前記意味を有するC1−C6アルキル)−SO−基」を示し、例えば例えばメチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基等を例示できる。
【0117】
「C1−C6ハロアルキルスルフィニル基」とは、「(前記意味を有するC1−C6ハロアルキル)−SO−基」を示し、例えばトリフルオロメチルスルフィニル基、クロロメチルスルフィニル基、2−クロロエチルスルフィニル基等を例示できる。
【0118】
「アリールスルフィニル基」とは、「(前記意味を有するアリール)−SO−基」を示し、例えばフェニルスルフィニル基を例示できる。
【0119】
「置換アリールスルフェニル基」とは、「(前記意味を有する置換アリール)−SO−基」を示し、例えば4−クロロフェニルスルフィニル基等を例示できる。
【0120】
「C1−C6アルキルスルホニル基」とは、「(前記意味を有するC1−C6アルキル)−SO−基」を示し、例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル基等を例示できる。
【0121】
「C1−C6ハロアルキルスルホニル基」とは、「(前記意味を有するC1−C6ハロアルキル)−SO−基」を示し、例えばトリフルオロメタンスルホニル基、クロロメタンスルホニル基、2−クロロエタンスルホニル基等を例示できる。
【0122】
「アリールスルホニル基」とは、「(前記意味を有するアリール)−SO−基」を示し、例えばフェニルスルホニル基を例示できる。
【0123】
「置換アリールスルホニル基」とは、「(前記意味を有する置換アリール)−SO−基」を示し、例えば(4−クロロフェニル)スルホニル基等を例示できる。
【0124】
「スルホン酸基」とは、−SO−OH基を示す。
【0125】
「N−モノ置換カルバモイル基」とは、前記意味を有するC1−C6アルキル基又は前
記意味を有するアリール基で窒素原子がモノ置換されたカルバモイル基を示し、例えばメチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基等を例示できる。
【0126】
「N,N−ジ置換カルバモイル基」とは、前記意味を有するC1−C6アルキル基又は前記意味を有するアリール基で窒素原子がジ置換されたカルバモイル基を示し、例えばジメチルカルバモイル基、ジフェニルカルバモイル基等を例示できる。
【0127】
「ヒドラゾノメチル基」とは、−CH=N−NH基を示す。
【0128】
「N−モノ置換ヒドラゾノメチル基」とは、前記意味を有するC1−C6アルキル基又は前記意味を有するアリール基で窒素原子がモノ置換されたヒドラゾノメチル基を示し、例えばメチルヒドラゾノメチル基、フェニルヒドラゾノメチル基等を例示できる。
【0129】
N,N−ジ置換ヒドラゾノメチル基とは、前記意味を有するC1−C6アルキル基又は前記意味を有するアリール基で窒素原子がジ置換されたヒドラゾノメチル基を示し、例えばジメチルヒドラゾノメチル基、ジフェニルヒドラゾノメチル基等を例示できる。
【0130】
「オキシムメチル基(ヒドロキシイミノメチル基)」とは、−CH=N−OH基を示す。「C1−C6アルコキシイミノメチル基」とは、前記意味を有するC1−C6アルキル基で酸素原子が置換されたオキシイミノメチル基を示し、例えばメトキシイミノメチル基、エトキシイミノメチル基等を例示できる。
【0131】
「アリールオキシイミノメチル基」とは、前記意味を有するアリール基で酸素原子が置換されたオキシイミノ−メチル基を示し、例えばフェノキシイミノメチル基等を例示できる。
【0132】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0133】
本発明〔1〕は一般式(1)で表されるSym−トリインドール誘導体である。一般式(1)中のR、R、R、Rは同一又は相異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、置換C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、置換C2−C6アルケニル基、C2−C6アルキニル基、置換C2−C6アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C6アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基、アシルアミノ基、メルカプト基、C1−C6アルキルスルフェニル基、C1−C6ハロアルキルスルフェニル基、アリールスルフェニル基、置換アリールスルフェニル基、C1−C6アルキルスルフィニル基、C1−C6ハロアルキルスルフィニル基、アラルキルスルフェニル基、アリールスルフィニル基、置換アリールスルフィニル基、C1−C6アルキルスルホニル基、C1−C6ハロアルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アリールスルホニル基、スルホン酸基(ヒドロキシスルホニル基)、アリール基、置換アリール基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、C1−C6アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、N−モノ置換カルバモイル基、N,N−ジ置換カルバモイル基、ヒドラゾノメチル基(−CH=N-NH基)、N−モノ置換ヒドラゾノメチル基、N,N−ジ置換ヒドラゾノメチル基、オキシムメチル基(ヒドロキシイミノメチル基)、C1−C6アルコキシイミノメチル基、アリールオキシイミノメチル基を示し、
は、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表す。ただしR、R、R、Rは全て同時に水素になることは無い。
【0134】
従って、本発明化合物としては、(表1)に挙げる化合物を例示することができる。な
お、以下の記載において各表中に用いられる略号は、各々、以下の意味を示す。
【0135】
MeO:メトキシ基
COOMe:メトキシカルボニル基
COOEt:エトキシカルボニル
Ph:フェニル基
NHBn:ベンジルアミノ基
SPh:フェニルスルフェニル基(フェニルチオ基)
SOPh:フェニルスルフィニル基
SOPh:フェニルスルホニル基
COMe:アセチル基
CONHPh:フェニルカルバモイル基
NHCOPh:ベンソイルアミノ基
vinyl:ビニル基
Et:エチル基
n-Pr:n-プロピル基
Bu:n−ブチル基
Pen:n−ペンチル基
n−Hex:n-ヘキシル基
(2−Et)Hex:2−エチルヘキシル基
dicyanovinyl:2,2−ジシアノビニル基
Py:ピリジル基
TMS−Ethynyl:トリメチルシリルエチニル基
【0136】
【化33】

【0137】
【表1】

【0138】
本発明〔2〕は、一般式(2)で表されるオキシインドールとオキシハロゲン化リンを反応させることによる、一般式(1)で表される置換Sym−トリインドール誘導体の製造方法である。
【0139】
まず本発明の原料として用いる一般式(2)で表されるオキシインドールについて説明する。
【0140】
一般式(2)中のR、R、R、Rは各々独立であり互いに同一又は相異なっていてもよく、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、置換C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、置換C2−C6アルケニル基、C2−C6アルキニル基、置換C2−C6アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C6アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基、アシルアミノ基、メルカプト基、C1−C6アルキルスルフェニル基、C1−C6ハロアルキルスルフェニル基、アラルキルスルフェニル基、アリールスルフェニル基、置
換アリールスルフェニル基、C1−C6アルキルスルフィニル基、C1−C6ハロアルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、置換アリールスルフィニル基、C1−C6アルキルスルホニル基、C1−C6ハロアルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アリールスルホニル基、スルホン酸基(ヒドロキシスルホニル基)、アリール基、置換アリール基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、C1−C6アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、N−モノ置換カルバモイル基、N,N−ジ置換カルバモイル基、ヒドラゾノメチル基(−CH=N-NH基)、N−モノ置換ヒドラゾノメチル基、N,N−ジ置換ヒドラゾノメチル基、オキシムメチル基(ヒドロキシイミノメチル基)、C1−C6アルコキシイミノメチル基、アリールオキシイミノメチル基を示し、
は、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表す。ただしR、R、R、Rは全て同時に水素になることは無い。
【0141】
一般式(2)中のR〜Rにおけるハロゲンとしては、反応性と工業的入手容易性の兼ね合いから臭素が好ましく、又、RとしてはC2−C12アルキル基が好ましく、中でも、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基が好ましい。
【0142】
従って当該反応に使用できるオキシインドールとして、具体的に例えば、N−エチル−5−ブロモオキシインドール、N−エチル−6−ブロモオキシインドール、N−エチル−7−ブロモオキシインドール、N−エチル−5,6−ジブロモオキシインドール、N−エチル−5,7−ジブロモオキシインドール、N−エチル−5−クロロオキシインドール、N−エチル−5−ヨードオキシインドール、N−プロピル−5−ブロモオキシインドール、N−iso−プロピル−5−ブロモオキシインドール、N−(n−ヘキシル)−5−ブロモオキシインドール、N−(n−オクチル)−5−ブロモオキシインドール、N−(2−エチル)ヘキシル−5−ブロモオキシインドール、N−(n−ヘキシル)−5−メチルオキシインドール等を挙げることができる。
【0143】
本発明に用いられるオキシインドールは公知であるか、対応するアニリンを塩化アルミニウムの存在下、クロロアセチルクロリドと反応する方法で製造することができる。
【0144】
オキシハロゲン化リンとしては、例えばオキシ塩化リン、オキシ臭化リン等を例示でき、普通にはオキシ塩化リンが好ましく用いられる。
【0145】
原料に用いられるオキシインドールとオキシハロゲン化リンのモル比は、撹拌が可能であれば如何なるモル比でも良いが、好ましくは、原料のオキシインドール1モルに対し、0.5〜30L、好ましくは1〜10Lの範囲を例示できる。
【0146】
当該反応の反応温度は、反応が進行する温度であれば特にこだわらないが、好ましくは80℃から還流温度の範囲を例示できる。
【0147】
当該反応の反応時間は特に制限されないが、好ましくは1時間から48時間を例示できる。
【0148】
なお、R、R、R、Rがヒドラゾノメチル基、N−モノ置換ヒドラゾノメチル基、N,N−ジ置換ヒドラゾノメチル基である化合物は、上記のごとく得られた、R1、R、R、Rがホルミル基である化合物に、ヒドラジン、例えばメチルヒドラジン、エチルヒドラジン等のC1−C6アルキルヒドラジンやフェニルヒドラジン等に代表される、N−モノ置換ヒドラジン、或いは例えばN,N−ジメチルヒドラジン、N,N−ジエチルヒドラジン等のジ(C1−C6アルキル)ヒドラジンやジフェニルヒドラジン等に代
表される、N,N−ジ置換ヒドラジンを反応させることにより製造することができる。
【0149】
又、R、R、R、Rがオキシムメチル基(ヒドロキシイミノメチル基)やC1−C6アルコキシイミノメチル基、アリールオキシイミノメチル基のごときO−置換オキシイミノメチル基である化合物は、上記のごとくして得られた、R、R、R、Rがホルミル基である化合物にヒドロキシルアミン又はその塩を反応させることにより、あるいは、R、R、R、Rがホルミル基である化合物に、例えばメトキシアミン(メタノールアミン)又はその塩、エトキシアミン(エタノールアミン)又はその塩等のC1−C6アルコキシアミン(アルカノールアミン)又はその塩や、フェノキシアミン等に代表されるアリールオキシアミン等のO−置換オキシアミンを反応させることにより製造することができる。
【0150】
本発明〔3〕は一般式(3)で表されるSym−トリインドール誘導体である。一般式(4)中のRは、水素原子;ホルミル基;シアノ基;ジシアノビニル基;例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル基等のC1−C6アルコキシカルボニル基;例えばオキサジアゾリル基等のアリール基又は2−クロロフェニル基、4−シアノフェニル基、4−ホルミルフェニル基、2−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基、2−(4−n−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基、2−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基、2−(4−n−ヘキシルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−5−イル基等の置換アリール基を表す。
【0151】
従って、本発明化合物としては、(表2)に挙げる化合物を例示することができる。
【0152】
【化34】

【0153】
【表2】

【0154】
以下に、本発明により例示できる代表的な化合物である、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−ホルミルフェニル)トリインドール(化35)の、可視から紫外領域の光吸収スペクトル(図1)、蛍光スペクトル(図2:ジクロロメタン溶液で測定,図3:固体状態で測定)を例示する。
【0155】
【化35】

【0156】
本発明で得られる化合物は、400nmから700nm付近に蛍光スペクトルを有することより、有機EL材料や太陽電池等に使用できることが期待できる。
【0157】
本発明〔4〕は、一般式(4)で表されるN−置換−5−ハロ−オキシインドールをオキシハロゲン化リンと反応させ、一般式(5)
【0158】
【化36】

【0159】
(式中、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表し、Xはハロゲンを表す。)
で表される、N−置換−5−ハロ−トリインドールを得て(第一工程)、更に一般式(6)で表されるホウ酸化合物を反応させる(第二工程)ことを特徴とする一般式(7)で表されるSym−トリインドール誘導体の製造法である。
【0160】
まず本発明の第一工程について説明する。本工程は、一般式(4)で表されるN−置換−5−ハロ−オキシインドールとオキシハロゲン化リンを反応させ、N−置換−5−ハロ−トリインドールを製造する工程である。
【0161】
本工程の原料に用いられる、一般式(4)で表されるN−置換−5−ハロ−オキシインドールとオキシハロゲン化リンのモル比は、撹拌が可能であれば如何なるモル比でも良いが、好ましくは、原料のオキシインドール1モルに対し、0.5〜30L、好ましくは1〜10Lの範囲を例示できる。
【0162】
当該反応の反応温度は、反応が進行する温度であれば特にこだわらないが、好ましくは80℃から還流温度の範囲を例示できる。
【0163】
当該反応の反応時間は特に制限されないが、好ましくは1時間から48時間を例示できる。
【0164】
次に第二工程について説明する。本工程は、前工程で得られた、N−置換−5−ハロ−オキシインドールと一般式(6)で表されるホウ酸化合物と反応させ、一般式(7)で表されるSym−トリインドール誘導体を製造する工程である。
【0165】
本工程の原料である一般式(6)で表されるホウ酸化合物を説明する。一般式(6)中のRは水素原子;ホルミル基;シアノ基;例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n−プロポキシカルボニル、iso−プロポキシカルボニル等のC1−C6アルコキシカルボニル基を表し、R、Rはそれぞれは各々独立に水素原子、C1−C6アルキル基又は置換基を有しても良いフェニルを示し、R、Rは結合して環を形成しても良い。(従って、R−B−Rは、ホウ酸基;例えば、メトキシホウ酸、エトキシホウ酸、iso−プロポキシホウ酸等の直鎖又は分岐C1〜C12アルキルホウ酸エステル;4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イルや5,5−ジメチル−1,3,2−ジオキサボロキサン−2−イル等の環状ホウ酸エステルを示す。)
従って、当該反応に使用できる一般式(6)で表されるホウ酸化合物は、具体的に例えば、フェニルホウ酸、フェニルホウ酸メチル、フェニルホウ酸エチル、フェニルホウ酸イソプロピル、2−ホルミルフェニルホウ酸、3−ホルミルフェニルホウ酸、4−ホルミルフェニルホウ酸、メチル 4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾエート、エチル 4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾエート、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル、4−(5,5−ジ
メチル−1,3,2−ジオキサボロキサン−2−イル)ベンズアルデヒド等を例示できる。
【0166】
当該反応に用いる一般式(6)で表されるホウ酸化合物とN−置換−5−ハロ−トリインドール誘導体のモル比は、如何なるモル比でも反応するが好ましくはN−置換−5−ハロ−トリインドール誘導体1モルに対し3〜15モルの範囲を例示できる。
【0167】
当該反応は、溶媒を用いて行われる。使用しうる溶媒としては、本反応を阻害しなければ使用に制限されないが、好ましくは、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;例えば、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒類;例えば、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等の環状エーテル類;例えば、モノグライム、ジグライム等の鎖状エーテル類;例えば、メタノール、エタノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、PEG−400等のアルコール類;水等が用いられる。
【0168】
当該反応に用いられる溶媒は、単独又は、任意の割合の混合溶媒として用いることができる。
【0169】
当該反応に用いる溶媒量は、撹拌が可能であれば如何なる範囲でも構わないが、好ましくは原料のSym−N−置換−5−ハロ−トリインドール1モルに対し、0.1L〜10Lの範囲を例示できる。
【0170】
当該反応の反応温度は、反応が進行する範囲であれば特に制限されないが、好ましくは40℃〜用いる溶媒の還流温度を例示できる。又、当該反応の反応時間は、特に制限されないが、0.5時間〜48時間を例示できる。
【0171】
本発明〔5〕は前記、本発明〔4〕の第二工程である。
【0172】
本発明〔6〕は前記、本発明〔4〕の第一工程である。
【0173】
本発明〔7〕は、一般式(8)で表されるSym−トリインドール誘導体と一般式(9)で表されるメチレン化合物とを反応させることによる、一般式(10)で表されるSym−トリインドール誘導体の製造工程である。
【0174】
当該反応に用いられる一般式(9)で表されるメチレン化合物中のRは水素原子又はシアノ基を表し、Rはシアノ基;例えばカルボン酸、カルボン酸ナトリウム、カルボン酸カリウム、カルボン酸リチウム、カルボン酸ピリジニウム等のカルボン酸基;例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等のC1−C6アルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;フェニル基、ナフチル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピリミジン基、4−ピリミジン基、トリアジン基等のアリール基;例えば、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基、4−ホルミルフェニル基、4−シアノフェニル基、6−メチル−2−ピリジン基等の置換アリール基を表すが、Rの置換アリール基が例えばピリジンのような異項原子として窒素を含む複素環の場合には、その塩も含まれる。
【0175】
従って、当該反応に使用できる一般式(9)で表されるメチレン化合物としては、例えば、アセトニトリル、マロノニトリル、酢酸メチル、酢酸エチル、シアノ酢酸、シアノ酢酸メチル、シアノ酢酸エチル、シアノ酢酸フェニル、シアノ酢酸(4−ニトロフェニル)、2―シアノメチルピリジン、3−シアノメチルピリジン、4−シアノメチルピリジン、2−シアノメチルピリミジン、ベンジルシアニド、4−ニトロベンジルシアニド等が例示
できる。
【0176】
当該反応に用いられる一般式(9)で表されるメチレン化合物のモル比は反応が阻害されなければ、如何なるモル比でも反応は進行するが、一般式(8)で表されるSym−トリインドール誘導体1モルに対し、0.1〜30モル、好ましくは1〜10モルが良い。
【0177】
当該反応は通常、溶媒を用いて反応を行う。当該反応に用いられる溶媒としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルイミダゾリノン、テトラメチルウレア等の非プロトン性極性溶媒類;例えば、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類;例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類;例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;例えばアセトニトリル等のニトリル類が例示できる。当該反応に用いる溶媒は、単独又は任意の割合の混合溶媒として用いることができる。
【0178】
当該反応に用いる溶媒量は、撹拌が可能であれば如何なる範囲でも構わないが、好ましくは原料の一般式(8)で表されるSym−トリインドール誘導体1モルに対し、0.1L〜30L、好ましくは0.5L〜10Lを例示できる。
【0179】
当該反応の反応温度は、反応が進行すれば如何なる温度でも良いが、好ましくは−20℃〜使用する溶媒の還流温度の範囲を例示できる。
【0180】
当該反応の反応時間は、特に制限されないが、好ましくは、1時間〜48時間の範囲を例示できる。
【0181】
本発明〔8〕は、一般式(11)で表されるSym−ビニルトリインドール誘導体である。一般式(11)中のRは水素原子又はシアノ基を表し、Rはシアノ基;例えばカルボン酸、カルボン酸ナトリウム、カルボン酸カリウム、カルボン酸リチウム、カルボン酸ピリジニウム等のカルボン酸基;例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等のC1−C6アルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル等のアリールカルボニル基;フェニル基、ナフチル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピリミジン基、4−ピリミジン基、トリアジン基等のアリール基;例えば、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基、4−ホルミルフェニル基、4−シアノフェニル基、6−メチル−2−ピリジン基等の置換アリール基を表す。
【0182】
従って、本発明化合物としては、(表3)に挙げる化合物を例示することができる。
【0183】
【化37】

【0184】
【表3】

【0185】
本発明〔9〕は一般式(12)で表されるオキシインドール化合物をオキシハロゲン化リンと反応させ、一般式(13)で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体とし(第一工程)、ブチルリチウムの存在下、ホルミル化剤と反応させ、一般式(14)で表されるSym−ホルミルトリインドール誘導体とし(第二工程)、更に一般式(9)で表されるメチレン化合物と反応させること(第三工程)を特徴とする一般式(11)で表されるSym−トリインドール誘導体の製造法である。
【0186】
まず、本発明の第一工程である、オキシインドールとオキシハロゲン化リンの反応について説明する。
【0187】
まず、原料として用いられる、一般式(12)で表されるオキシインドール化合物について説明する。
【0188】
一般式(12)中のR10は例えば、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−プロピル基、2−エチルヘキシル基等の直鎖又は分岐C2〜C12アルキル基;クロロエチル基、ジクロロエチル基、トリフルオロエチル基等の直鎖又は分岐C2〜C12ハロアルキル基等を表す。
【0189】
従って本発明に使用できる、一般式(12)で表されるオキシインドール化合物としては、N−エチル−4−ブロモオキシインドール、N−エチル−5−ブロモオキシインドール、N−エチル−6−ブロモオキシインドール、N−エチル−7−ブロモオキシインドール、N−(n−プロピル)−5−ブロモオキシインドール、N−(n−ブチル)−5−ブロモオキシインドール、N−(n−ペンチル)−5−ブロモオキシインドール、N−(n−ヘキシル)−5−ブロモオキシインドール、N−(iso−プロピル)−5−ブロモオキシインドール、N−(2−エチルヘキシル)−5−ブロモオキシインドール等を例示できる。
【0190】
本発明に用いられるオキシインドールは公知であるか、対応するアニリンを塩化アルミニウムの存在下、クロロアセチルクロリドと反応する方法で製造することができる。
【0191】
原料に用いられるオキシインドールとオキシハロゲン化リンのモル比は、撹拌が可能であれば如何なるモル比でも良いが、好ましくは、原料のオキシインドール1モルに対し、0.5L〜30L、好ましくは1L〜10Lの範囲を例示できる。
【0192】
オキシハロゲン化リンとしては、例えばオキシ塩化リン、オキシ臭化リン等を例示でき、普通にはオキシ塩化リンが好ましく用いられる。
【0193】
当該反応の反応温度は、反応が進行する温度であれば特にこだわらないが、好ましくは80℃から還流温度の範囲を例示できる。
【0194】
当該反応の反応時間は特に制限されないが、好ましくは1時間から48時間を例示できる。
【0195】
次に第二工程のホルミル化について説明する。
【0196】
本発明の第二工程は一般式(13)で表されるSym−ハロ−インドールをブチルリチウムの存在下、ホルミル化剤と反応させ、一般式(14)で表される、Sym−ホルミルトリインドールを製造する工程である。
【0197】
本発明に用いられるホルミル化剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ホルムアミド、N−ホルミルピペリジン、N−ホルミルピロリジン等が挙げられるが、好ましくはジメチルホルムアミド、N−ホルミルピペリジンが良い。ホルミル化剤と原料の一般式(13)で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体のモル比は、反応が阻害されなければ如何なる範囲でも進行するが、一般式(13)で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体1モルに対し3〜30モル、好ましくは3〜9モルを例示できる。
【0198】
本工程は同時にブチルリチウムを使用する。本工程で使用するブチルリチウムのモル比は、反応を阻害しなければ如何なるモル比でも反応するが、一般式(13)で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体1モルに対し3〜15モル、好ましくは、3〜6モルを例示できる。
【0199】
本工程は一般に溶媒を用いて行う。本工程に用いられる溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類、ヘキサメチルフォスフォリックトリアミド(HMPA)等が例示できるが、好ましくはテトラヒドロフラン(THF)が良い。当該反応に用いる溶媒は、単独又は任意の割合の混合溶媒として用いることができる。
【0200】
当該反応に用いる溶媒量は、撹拌が可能であれば如何なる範囲でも構わないが、好ましくは原料のSym−ハロ−トリインドール誘導体1モルに対し、0.1L〜10Lの範囲を例示できる。
【0201】
当該反応の反応温度は、反応が進行する範囲であれば特に制限されないが、好ましくは−100℃〜用いる溶媒の還流温度、好ましくは−78℃〜30℃を例示できる。
【0202】
又、当該反応の反応時間は、特に制限されないが、0.5時間〜48時間を例示できる

【0203】
第三工程は第二工程で得られた一般式(14)で表されるSym−ホルミルトリインドール誘導体と一般式(9)で表されるメチレン化合物と反応させ一般式(11)で表されるSym−トリインドール誘導体の製造工程である。
【0204】
当該反応に用いられる一般式(9)で表されるメチレン化合物中のRは水素原子又はシアノ基を表し、Rはシアノ基;例えばカルボン酸、カルボン酸ナトリウム、カルボン酸カリウム、カルボン酸リチウム、カルボン酸ピリジニウム等のカルボン酸基;例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のC1−C6アルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;フェニル基、ナフチル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピリミジン基、4−ピリミジン基、トリアジン基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、キノリニル基、インドリル基、イソインドリル基、チエニル基、ベンゾチエニル基、フリル基、ベンゾフリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基等の、異項原子として窒素、酸素、硫黄を有する単環或いは縮合環の芳香族複素環基等のアリール基;例えば、2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−ニトロフェニル基、4−ホルミルフェニル基、4−シアノフェニル基、6−メチル−2−ピリジン基等の置換アリール基を表す。
【0205】
従って、当該反応に使用できる一般式(9)で表されるメチレン化合物としては、アセトニトリル、マロノニトリル、酢酸メチル、酢酸エチル、シアノ酢酸、シアノ酢酸メチル、シアノ酢酸エチル、シアノ酢酸フェニル、シアノ酢酸 (4−ニトロフェニル)、2―シアノメチルピリジン、3−シアノメチルピリジン、4−シアノメチルピリジン、2−シアノメチルピリミジン、ベンジルシアニド、4−ニトロベンジルシアニド等が例示できる。当該反応に用いられる一般式(9)で表されるメチレン化合物のモル比は反応が阻害されなければ、如何なるモル比でも反応は進行するが、一般式(14)で表されるSym−ホルミルトリインドール誘導体1モルに対し、0.1〜30モル、好ましくは1〜10モルが良い。
【0206】
当該反応は通常、溶媒を用いて反応を行う。当該反応に用いられる溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジエチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルイミダゾリノン、テトラメチルウレア等の非プロトン性極性溶媒類;例えば、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類;例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等の鎖状又は環状エーテル類;例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;例えばアセトニトリル等のニトリル類が例示できる。当該反応に用いる溶媒は、単独又は任意の割合の混合溶媒として用いることができる。
【0207】
当該反応に用いる溶媒量は、撹拌が可能であれば如何なる範囲でも構わないが、好ましくは原料の一般式(14)で表されるSym−ホルミルトリインドール誘導体1モルに対し、0.1L〜30L、好ましくは0.5L〜10Lを例示できる。
【0208】
当該反応の反応温度は、反応が進行すれば如何なる温度でも良いが、好ましくは−20℃〜使用する溶媒の還流温度の範囲を例示できる。
【0209】
当該反応の反応時間は、特に制限されないが、好ましくは、1時間〜48時間の範囲を例示できる。
【0210】
本発明〔10〕について説明する。本発明は前記、本発明〔9〕の第三工程である。
【0211】
本発明〔11〕について説明する。本発明は前記、本発明〔9〕の第二工程である。
【0212】
本発明〔12〕について説明する。本発明は、一般式(15)で表される、Sym−トリインドール誘導体誘導体である。式中、R10は前記と同じ意味を表し、R11は、フェニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピリミジン基等のアリール基;例えば、4−ニトロフェニル基、4−シアノフェニル基、4−(メトキシカルボニル)フェニル基等の置換アリール基を例示できる。。
【0213】
従って本発明化合物としては、(表4)に挙げる化合物を例示することができる。
【0214】
【化38】

【0215】
【表4】

【0216】
本発明〔13〕について説明する。
【0217】
本発明は一般式(13)で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体を一般式(16)で表されるアセチレン誘導体と反応させ一般式(15)で表されるSym−トリインドール誘導体誘導体の製造方法である。
【0218】
当該反応に用いられる一般式(16)中のR11は、フェニル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピリミジン基等のアリール基;例えば、4−ニトロフェニル基、4−シアノフェニル基、4−(メトキシカルボニル)フェニル基等の置換アリール基を例示でき、R12は水素原子又はトリメチルシリル基を表す。
【0219】
従って当該反応に用いられる一般式(16)で表されるアセチレン誘導体としては、フ
ェニルアセチレン、1−フェニル−2−トリメチルシリルアセチレン、(ピリジン−2−イル)アセチレン、(ピリジン−3−イル)アセチレン、(ピリジン−4−イル)アセチレン、(4−シアノフェニル)アセチレン、1−(ピリジン−4−イル)−2−トリメチルシリルアセチレン等が例示できる。
【0220】
当該反応における一般式(13)で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体と一般式(16)で表されるアセチレン誘導体のモル比は如何なるモル比でも反応は進行するが、好ましくは、一般式(13)で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体1モルに対し、一般式(16)で表されるアセチレン誘導体を3〜10モルが良い。
【0221】
当該反応は一般に溶媒を用いて行う。当該反応に使用できる溶媒として例えば、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類;例えばジクロロメタン、クロロホルム等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類;例えばジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒類;例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン等の鎖上又は環状エーテル類;例えばメタノール、エタノール等のアルコール類;例えばPEG−400等のポリエチレングリコール類;例えばアセトニトリル等のニトリル類;例えば、ピロリジン、トリエチルアミン、ピリジン等の含窒素塩基類;水等が挙げられる。当該反応に用いる溶媒は、単独又は任意の割合の混合溶媒として用いることができる。
【0222】
当該反応に用いる溶媒量は、撹拌が可能であれば如何なる範囲でも構わないが、好ましくは原料の一般式(13)で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体1モルに対し0.1〜20Lが良い。
【0223】
当該反応の反応温度は、反応が進行すれば如何なる温度でも良いが、好ましくは 20℃〜使用する溶媒の還流温度の範囲を例示できる。
【0224】
当該反応の反応時間は、特に制限されないが、好ましくは、1時間〜48時間の範囲を例示できる。
【0225】
本発明〔14〕について説明する。本発明は前記本発明〔9〕の第一工程である。
【実施例】
【0226】
次に、実施例を挙げて本発明化合物の製造方法を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例によって何ら限定されるものではない。
【0227】
実施例1:Sym−N−(n−ヘキシル)−5−ブロモトリインドールの製造
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた500mlの三口フラスコに、N−(n−ヘキシル)−5−ブロモオキシインドール40gとオキシ塩化リン240mlを入れ8時間加熱還流した。反応終了後、減圧下でオキシ塩化リンを回収した。その残渣に、冷却下、水と水酸化ナトリウム水溶液を加えた。生成した結晶をろ過し、トルエン300mlに溶解、熱ろ過し不溶物を除去した。トルエン層は水洗後、濃縮し、生成した残渣を再結晶(トルエン:酢酸エチル=1:9)を行いSym−N−(n−ヘキシル)−5−ブロモトリインドール10.9gを得た。収率29%
【0228】
融点:205〜207℃
FAB−Mass(NBA,Positive);〔(M+H)〕=835
H−NMR(300MHz、CDCl)、δ(ppm);0.84(t,J=6.6Hz,9H)、1.20−1.41(m,18H)、1.88−2.20(br,6H)、4.59(t,J=8.1Hz,6H)、7.41(t,J=8.7Hz,3H)、7
.52(dd,J=1.5,8.7Hz,3H)、8.21(d,J=1.5Hz,3H)
【0229】
実施例2:Sym−N−(n−ヘキシル)−5−フェニルトリインドールの製造
アルゴン雰囲気下、マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた50mlの三口フラスコにSym−N−(n−ヘキシル)−5−ブロモトリインドール165mg、テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム(0)35mg、トルエン20mlを入れた。そこに、フェニルボロン酸109mgのエタノール5ml溶液と飽和重曹水10mlを加え、5時間加熱還流した。反応終了後、室温まで冷却し、ろ過を行った。得られたろ液に、酢酸エチル50ml、飽和食塩水30mlを加え分液した。酢酸エチル層は濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー分離(クロロホルム)を行い、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−フェニルトリインドール39mgを得た。収率23.8%
【0230】
FAB−Mass(NBA,Positive);〔(M+H)〕=826
H−NMR(270MHz、CDCl)、δ(ppm);0.74(t,J=7.1Hz,9H)、1.10−1.25(m,18H)、2.00−2.10(br,6H)、4.96(t,J=7.9Hz,6H)、7.30−7.41(m,3H)、7.48−7.55(m,6H)、7.64−7.78(m,12H)、8.49(s,3H)
【0231】
実施例3:Sym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−ホルミルフェニル)トリインドールの製造
実施例2のフェニルボロン酸の代わりに、4−ホルミルフェニルボロン酸150mgを用いたところ、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−ホルミルフェニル)トリインドール35mgを得た。収率19.3%
【0232】
融点;245〜257℃
FAB−Mass(NBA,Positive);〔(M+H)〕=910
H−NMR(270MHz、CDCl)、δ(ppm);0.73(t,J=7.1Hz,9H)、1.00−1.30(m,18H)、2.00−2.20(br,6H)、4.98(t,J=8.1Hz,6H)、7.74(s,6H)、7.91(d,J=8.2Hz,6H)、8.03(d,J=8.6Hz)、8.54(s,3H)、10.10(s,3H)
【0233】
実施例4:Sym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−エトキシカルボニルフェニル)トリインドールの製造
実施例2のフェニルボロン酸の代わりに、エチル 4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾエート247mgを用いたところ、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−エトキシカルボニルフェニル)トリインドール78mgを得た。収率37.7%
【0234】
融点:203〜213℃
FAB−Mass(NBA,Positive);〔(M+H)〕=1042
H−NMR(270MHz、CDCl)、δ(ppm);0.74(t,J=7.1Hz,6H)、1.02−1.28(m,18H)、1.45(t,J=6.9,7.2Hz,9H)、2.00−2.18(br,6H)、4.44(q,J=6.9,7.2Hz,6H)、4.92(t,J=7.9Hz,6H)、7.68−7.74(m,6H)、7.80(d,J=8.2Hz,6H)、8.19(d,J=8.2Hz,6H)、8.50(s,3H)
【0235】
実施例5:Sym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−シアノフェニル)トリインドール
の製造
実施例2のフェニルボロン酸の代わりに、4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンゾニトリル206mgを用いたところ、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−シアノフェニル)トリインドール21.5mgを得た。収率11.9%
【0236】
融点;297〜303℃
FAB−Mass(NBA,Positive);〔(M+H)〕=901
H−NMR(270MHz、CDCl)、δ(ppm);0.74(t,J=7.1Hz,9H)、1.05−1.25(m,18H)、1.98−2.11(br,6H)、4.94(t,J=7.5Hz,6H)、7.69(d,J=8.1Hz,3H)、7.73(d,J=8.4Hz,3H)、7.79(d,J=8.7Hz,6H)、7.83(d,J=8.6Hz,6H)、8.46(s,3H)
【0237】
実施例6:Sym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−(2,2−ジシアノビニル)フェニル)トリインドールの製造
アルゴン雰囲気下、マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた50mlの三口フラスコにSym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−ホルミルフェニル)トリインドール50mg、マロノニトリル16mg、THF5.5mlを入れた。そこに、酢酸0.165mg、ピロリジン2.3mgを加え室温で4時間撹拌した。反応終了後、濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー分離(クロロホルム)を行いSym−N−(n−ヘキシル)−5−(4−(2,2−ジシアノビニル)フェニル)トリインドール25mgを得た。収率43.2%
【0238】
融点:281〜291℃
FAB−Mass(NBA,Positive);〔(M+H)〕=1054
【0239】
実施例7:Sym−N−(n−ヘキシル)−5−メチルトリインドールの製造
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた100mlの三口フラスコに、N−(n−ヘキシル)−5−メチルオキシインドール7.60g、オキシ塩化リン60mlを入れ100℃で11時間反応した。反応終了後、オキシ塩化リンを回収し、水を加え水酸化ナトリウムで中和した。析出した結晶は、濾別後、トルエン250mlに溶解した。トルエン層は不溶物を濾過し、水洗後、硫酸ナトリウムにて乾燥した。トルエン層を濃縮後、再結晶(トルエン−酢酸エチル=1:9)を行い、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−メチルトリインドール2.16gを得た。収率31%
【0240】
融点:160℃
EI−Mass;(M)=639
H−NMR(300MHz、CDCl)、δ(ppm);0.83(t,J=6.6Hz,9H)、1.20−1.45(m,18H)、2.03(quint,J=7.8Hz,6H)、2.61(s,9H)、4.83(t,J=8.1Hz,6H)、7.25(bd,J=8.4Hz,3H)、7.50(d,J=8.4Hz,3H)、8.06(bs,3H)
【0241】
実施例8;Sym−N−(n−ヘキシル)−5−ホルミルトリインドールの製造
窒素気流下、マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた300mlの三口フラスコに、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−ブロモトリインドール1.5g、テトラヒドロフラン(THF)180mlを入れ、−78℃に冷却した。そこに、1.57M−ノルマルブチルリチウム6.9mlをゆっくり滴下し、同温で1時間反応した。その後、N−ホルミルピペリジン1.2gをゆっくり加え、−78℃で1時間反応した。この溶液
を0℃まで昇温し希塩酸を加え加水分解した後、トルエンで抽出した。トルエン層は硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮、得られた残渣を再結晶(テトラヒドロフラン(THF))し、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−ホルミルトリインドール1.01gを得た。収率82%
【0242】
融点:185−187℃
FAB−Mass(NBA,Positive);〔M〕=681
IR(KBr,cm−1);1687
H−NMR(300MHz、CDCl)、δ(ppm);0.80(t,J=7.2Hz,9H)、1.20−1.40(m,18H)、2.03(br,6H)、4.93(t,J=7.8Hz,6H)、7.72(d,J=8.7Hz,3H)、8.02(dd,J=0.9,8.4Hz,3H)、8.77(d,J=1.2Hz,3H)、10.17(s,3H)
元素分析(Calcd for C4551)(%);理論値:C79.26,H7.54,N6.16;実測値:C79.20,H7.49,N6.19
【0243】
実施例9;Sym−N−(n−ヘキシル)−5−(2,2−ジシアノビニル)トリインドールの製造
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた50mlの三口フラスコに、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−ホルミルトリインドール1.00g、マロノニトリル0.437g、ピペリジン62.4mg、酢酸4.40mg及びテトラヒドロフラン(THF)10mlを入れ、50℃で3時間反応した。反応終了後、溶媒を留去し、得られた残渣を再結晶(テトラヒドロフラン(THF))し、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−(2,2−ジシアノビニル)トリインドール0.681gを得た。収率56%
【0244】
融点;254−258℃
FAB−Mass(NBA,Positive);〔(M+H)〕=826
IR(KBr,cm−1); 2223
H−NMR(300MHz、CDCl)、δ(ppm);0.69(t,J=7.2Hz,9H、)、1.05−1.30(m,18H)、1.82(br,6H)、5.09(t,J=7.2Hz,6H)、7.79(d,J=8.7Hz,3H)、7.94(s,3H)、7.97(dd,J=1.0,8.7Hz,3H)、8.95(d,J=1.0Hz,3H)
元素分析;Calcd for C5451(%);理論値C78.52,H6.22,N15.26;実測値C78.30,H6.26,N15.16
【0245】
実施例10;Sym−N−(n−ヘキシル)−(2−シアノ−2−エトキシカルボニルビニル)トリインドールの製造
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた50mlの三口フラスコに、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−ホルミルトリインドール100mg、シアノ酢酸エチル74.8mg、ピペリジン6.3mg及びテトラヒドロフラン(THF)15mlを入れ、50℃で12時間反応させた。反応終了後、溶媒を留去し、残渣を再結晶(テトラヒドロフラン(THF))し、Sym−N−(n−ヘキシル)−(2−シアノ−2−エトキシカルボニルビニル)トリインドール99.5mgを得た。収率70%
【0246】
融点:145−153℃
FAB−Mass(NBA,Positive);〔(M+H)〕=967
IR(KBr,cm−1);1590
H−NMR(300MHz、CDCl)、δ(ppm);0.68(t,J=7.2Hz,9H)、1.05−1.18(m,18H)、1.45(t,J=7.2Hz,9
H)、1.78−1.91(bs,6H)、4.44(q,J=7.2Hz,6H)、5.10(t,J=8.1Hz,6H)、7.76(d,J=8.7Hz,3H)、8.13(dd,J=1.0,8.7Hz,3H)、8.49(s,3H)、8.99(d,J=1.0Hz,3H)
【0247】
実施例11;Sym−N−(n−ヘキシル)−[2−シアノ−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]トリインドールの製造
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた50mlの三口フラスコに、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−ホルミルトリインドール100mg、4−ニトロベンジルシアニド107mg、ピペリジン6.3mg及びテトラヒドロフラン(THF)15mlを入れ、50℃で12時間反応させた。反応終了後、析出した結晶を濾取することにより、Sym−N−(n−ヘキシル)−[2−シアノ−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]トリインドール117mgを得た。
【0248】
融点:300℃以上
FAB−Mass(NBA,Positive);〔(M+H)〕=1114
IR(KBr,cm−1);2212,1340
【0249】
実施例12;Sym−N−(n−ヘキシル)−[2−シアノ−2−(4−ピリジル)ビニル]トリインドールの製造
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた50mlの三口フラスコに、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−ホルミルトリインドール100mg、4−シアノメチルピリジン120mg、ピペリジン6.3mg及びテトラヒドロフラン(THF)15mlを入れ、50℃で4時間反応させた。反応終了後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー分離を行い、Sym−N−(n−ヘキシル)−[2−シアノ−2−(4−ピリジル)ビニル]トリインドール131mgを得た。収率91%
【0250】
融点:255−260℃
FAB−Mass(NBA,Positive);〔(M+H)〕=983
IR(KBr,cm−1);2210
H−NMR(300MHz、CDCl)、δ(ppm);0.64(t,J=7.2Hz,9H)、0.90−1.14(m,18H)、1.82(br,6H)、4.81(t,J=7.2Hz,6H)、7.52(d,J=8.7Hz,3H)、7.59−7.61(m,6H)、7.82(s,3H)、7.96(dd,J=1.0,8.7Hz,3H)、8.63(bs,3H)、8.71−8.73(m,6H)
【0251】
実施例13;Sym−N−(2−エチルヘキシル)−5−ブロモトリインドールの製造
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた100mlの三口フラスコに、N−(2−エチルヘキシル)−5−ブロモオキシインドール5.0g及びオキシ塩化リン30mlを入れ、100℃で11時間反応した。反応終了後、減圧下、オキシ塩化リンを回収し、残渣に水及び水酸化ナトリウムを加え中和した。その後、トルエンで抽出し、トルエン層は濃縮、シリカゲルカラムクロマトグラフィー分離を行い、Sym−N−(2−エチルヘキシル)−5−ブロモトリインドールを1.11g得た。収率24%
EI−MS(M):918
【0252】
融点:161℃
H−NMR(300MHz、CDCl)、δ(ppm);0.26−0.33(m,9H)、0.56−0.65(m,9H)、0.74−1.04(m,24H)、1.61−1.72(br,3H)、4.07(d,J=7.2Hz,6H)、7.42(d,J=8.7Hz,3H)、7.58(dd,J=1.5,8.7Hz,3H)、7.75
(bs,3H)
【0253】
実施例14;Sym−N−(2−エチルヘキシル)−5−ホルミルトリインドールの製造
窒素気流下、マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた100mlの三口フラスコにSym−N−(2−エチルヘキシル)−5−ブロモトリインドール1.1g及びテトラヒドロフラン(THF)50mlを入れ、−78℃に冷却した。そこに、1.57M−ノルマルブチルリチウム4.2mlをゆっくり滴下した。同温で1時間熟成後、N−ホルミルピペリジン0.74gをゆっくり滴下し、更に−78℃で1時間反応した。その後、0℃まで昇温し希塩酸を加え加水分解後、トルエンで抽出した。トルエン層は濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー分離を行いSym−N−(2−エチルヘキシル)−5−ホルミルトリインドール0.80gを得た。収率87%
【0254】
融点:243℃
FAB−Mass(NBA,Positive);〔M〕=765
IR(KBr,cm−1);1684
H−NMR(300MHz、CDCl)、δ(ppm);0.33−0.39(m,9H)、0.52−0.60(m,9H)、0.61−0.96(m,24H)、1.74−1.88(br,3H)、4.67(d,J=6.3Hz,6H)、7.62(d,J=8.4Hz,3H)、8.06(dd,J=1.2,8.4Hz,3H)、8.51(bs,3H)、10.26(s,3H)
【0255】
実施例15;Sym−N−(2−エチルヘキシル)−5−(2,2−ジシアノビニル)トリインドールの製造
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた500mlの三口フラスコに、Sym−N−(2−エチルヘキシル)−5−ホルミルトリインドール0.80g、マロノニトリル0.31g、ピペリジン62.4mg及びテトラヒドロフラン(THF)150mlを入れ、50℃で3時間反応した。反応終了後、濃縮し残渣を再結晶(テトラヒドロフラン(THF))し、Sym−N−(2−エチルヘキシル)−5−(2,2−ジシアノビニル)トリインドール0.15gを得た。収率 16%
【0256】
融点:290℃(分解)
FAB−Mass(NBA,Positive);〔(M+H)〕=910
IR (KBr,cm−1);2224
H−NMR(300MHz、CDCl)、δ(ppm);0.43−0.56(m,9H)、0.62−0.70(m,9H)、0.72−1.11(m,24H)、1.86−2.20(br,3H)、4.99−5.60(m,6H)、7.76(d,J=8.4Hz,3H)、7.93(s,3H)、9.11(bs,3H)
【0257】
実施例16:Syn−N−(n−ヘキシル)−5−(フェニルエチニル)トリインドールの製造
窒素気流下、マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた100mlの三口フラスコにSym−N−(n−ヘキシル)−5−ブロモトリインドール100mg、ビストリフェニルフォスフィンパラジウム2塩化物8.35mg、ヨウ化銅(I)2.27mg、トリエチルアミン4ml及びトルエン4mlを入れ、70℃で9時間反応した。反応終了後、室温まで冷却し、希塩酸で中和した。それをトルエンで抽出し、有機層は水及び飽和食塩水で洗浄した。トルエン層は濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー分離を行ない、Sym−N−(n−ヘキシル)−5−(フェニルエチニル)トリインドール10mgを得た。収率9.3%
【0258】
融点:180−189℃
IR(KBr,cm−1);2927,1565,1494
H−NMR(300MHz,CDCl)、δ(ppm);0.758(t,J=7.2Hz,9H),1.15−1.50(m,18H)、2.00−2.17(m,6H)、4.79−4.87(m,6H)、7.34−7.42(m,9H)、7.56−7.66(m,12H)8.418(s,3H)
【0259】
実施例17:Syn−N−(n−ヘキシル)−5−[2−シアノ−2−(4−ピリジル)ビニル]トリインドール ヨウ化メチル塩の製造
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた25mlの反応フラスコにSym−N-(n−ヘキシル)−5−[2−シアノ−2−(4−ピリジル)ビニル]トリインドール100mg(0.10mmol)、ヨウ化メチル2mlを入れ、室温で12時間撹拌した。減圧濃縮し、残渣をヘキサン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフランで洗浄した。粗結晶を少量のメタノールに溶かし、ジクロロメタンを加えて再結晶させて、暗褐色結晶が114mg得られた。(収率81%)
【0260】
融点:236−238℃
IR(KBr)2214cm−1
H−NMR(300MHz、DMSO−d)、δ(ppm):0.44(t, J=6.9Hz, 9H)、0.72−0.98(m, 24H)、1.71(m, 6H)、4.34(s, 9H)、5.22(m, 6H)、8.27(d, J=9.3Hz)、8.39(d, J=9.0Hz, 3H)、8.44(d, J=6.6Hz)、9.01(s, 3H)、9.04(d, J=6.9Hz, 6H)、9.11(s, 3H)
【0261】
実施例18:Sym−N-(2−エチルヘキシル)−5−[2−シアノ−2−(4−ニトロフェニル)ビニル]トリインドールの製造
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた25mlの反応フラスコにSym−N−(2−エチルヘキシル)−5−ホルミルトリインドール200mg(0.26mmol)、4−シアノメチルニトロベンゼン254mg(1.56mmol)、ピぺリジン0.5ml、テトラヒドロフラン5mlを入れ、65℃で12時間撹拌した。TLCで原料の消失を確認後、水を加えて析出した赤褐色結晶を濾取し、トルエンで洗浄した。得られたケーキをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、橙色結晶が20mg得られた。(収率6%)
【0262】
融点:267−272℃
IR(KBr)854、1340、2210cm−1
H−NMR(300MHz、CDCl)、δ(ppm):0.45−0.54(m, 9H)、0.60−0.66(m, 9H)、0.68−1.12(m, 24H)、1.99(m, 3H)、5.11(m, 6H)、7.74(d, J=8.4Hz)、
7.87−7.96(m, 12H)、8.35(d, J=8.7Hz, 6H)、9.17(s, 3H)
元素分析;Calcd for C7575(%);理論値C75.16,H6.31,N10.52;実測値C75.13,H6.31,N10.38
【0263】
実施例19:Sym−N-(2−エチルヘキシル)−5−[2−シアノ−2−ヒドロキシカルボニルビニル]トリインドールの製造
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた50mlの反応フラスコにSym−N−(2−エチルヘキシル)−5−ホルミルトリインドール371mg(0.48mmol)、シアノ酢酸618mg(7.2mmol)、酢酸アンモニウム 112mg(1.44mmol)、テトラヒドロフラン20mlを入れ、65℃で12時間撹拌した。トルエンを加えて析出した黄色ケーキを濾取し、水、トルエンで洗浄した。粗ケーキをテト
ラヒドロフランに溶解し、トルエンを加えて再結晶させ、ケーキを濾取した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、さらにテトラヒドロフラン-トルエンから再結晶して黄色結晶376mgが得られた。
【0264】
FAB−Mass(NBA,Positive):(M)=967
融点:298−301℃
IR(KBr)1716、2224、2960cm−1
H−NMR(300MHz、DMSO−d)、δ(ppm):0.32−0.39(m, 9H)、0.51(m, 9H)、0.60−0.97(m, 24H)、1.77(m, 3H)、4.99(m, 6H)、8.07(d, J=8.7Hz, 3H)、8.62(s, 3H)、8.96(s, 3H)13.7(bs, 3H)
元素分析;Calcd for C6066(%);理論値C74.51,H6.88,N8.69;実測値C74.90,H6.93,N8.27
【0265】
実施例20
Sym−N-(2−エチルヘキシル)−5−シアノトリインドールの製造
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた200mlの反応フラスコにSym−N−(2−エチルヘキシル)−5−ホルミルトリインドール150mg(0.20mmol)、ヒドロキシルアミン塩酸塩50mg、酢酸ナトリウム60mg、メタノール50ml、トルエン50mlを入れ、室温で12時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去し、得られた結晶を水洗、乾燥した。
【0266】
マグネットスターラー、還流冷却器、温度計を備えた200mlの反応フラスコに先ほど得られた結晶、トルエン100ml、無水酢酸1gを入れ4時間加熱還流した。反応終了後、室温まで冷却し、水100mlを加え分液した。トルエン層は濃縮し、得られた残渣をカラムクロマトグラフィー分離しSym−N-(2−エチルヘキシル)−5−シアノトリインドールを14mg得た。(収率9.2%)
【0267】
FAB−Mass(NBA,Positive):[(M+H)]=757
融点:248℃
IR(KBr)2219cm−1
H−NMR(270MHz、CDCl)、δ(ppm):0.30−0.40(m,9H)、0.42−1.05(m,33H)、1.60−1.80(m,3H)、4.35(d,J=7.2Hz,6H)、7.75(d,J=8.2Hz,3H)、7.89(dd,J=1Hz,8.9Hz,3H)、7.93(s,3H)
【産業上の利用可能性】
【0268】
本発明は新規な置換Sym−トリインドール誘導体及びをその製造方法を提供するものである。置換Sym−トリインドール誘導体は各種帯電防止、制電、コンデンサ、電池、化学センサー、表示素子、有機EL材料、太陽電池、フォトダイオード、フォトトランジスタ、非線形材料、フォトリフラクティブ材料、防錆剤、接着剤、繊維、帯電防止塗料、電着塗料、メッキプライマー、電気防食等に幅広く適応可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)
【化1】


(式中、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、置換C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、置換C2−C6アルケニル基、C2−C6アルキニル基、置換C2−C6アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C6アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基、アシルアミノ基、メルカプト基、C1−C6アルキルスルフェニル基、C1−C6ハロアルキルスルフェニル基、アリールスルフェニル基、置換アリールスルフェニル基、C1−C6アルキルスルフィニル基、C1−C6ハロアルキルスルフィニル基、アラルキルスルフェニル基、アリールスルフィニル基、置換アリールスルフィニル基、C1−C6アルキルスルホニル基、C1−C6ハロアルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アリールスルホニル基、スルホン酸基(ヒドロキシスルホニル基)、アリール基、置換アリール基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、C1−C6アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、N−モノ置換カルバモイル基、N,N−ジ置換カルバモイル基、ヒドラゾノメチル基(−CH=N-NH基)、N−モノ置換ヒドラゾノメチル基、N,N−ジ置換ヒドラゾノメチル基、オキシムメチル基(ヒドロキシイミノメチル基)、C1−C6アルコキシイミノメチル基、アリー
ルオキシイミノメチル基を示し、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表す。ただしR、R、R、Rは全て同時に水素になることは無い。)
で表されることを特徴とする置換Sym−トリインドール誘導体。
【請求項2】
一般式(2)
【化2】

(式中、R、R、R、Rは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、C1−C6アルキル基、C1−C6ハロアルキル基、置換C1−C6アルキル基、C2−C6アルケニル基、置換C2−C6アルケニル基、C2−C6アルキニル基、置換C2−C6アルキニル基、ヒドロキシル基、C1−C6アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基、モノ置換アミノ基、ジ置換アミノ基、アシルアミノ基、メルカプト基、C1−C6アルキルスルフェニル基、C1−C6ハロアルキルスルフェニル基、アラルキルスルフェニル基、アリールスルフェニル基、置換アリールスルフェニル基、C1−C6アルキルスルフィニル基、C1−C6ハロアルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、置換アリールスルフィニル基、C1−C6アルキルスルホニル基、C1−C6ハロアルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、置換アリールスルホニル基、スルホン酸基(ヒドロキシスルホニル基)、アリール基、置換アリール基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基、C1−C6アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、N−モノ置換カルバモイル基、N,N−ジ置換カルバモイル基、ヒドラゾノメチル基(−CH=N-NH基)、N−モノ置換ヒドラゾノメチル基、N,N−ジ置換ヒドラゾノメチル基、オキシムメチル基(ヒドロキシイミノメチル基)、C1−C6アルコキシイミノメチル基、アリールオキシイミノメチル基を示し、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表す。ただしR、R、R、Rは全て同時に水素になることは無い。)
で表される置換オキシインドールをオキシハロゲン化リンと反応させる事を特徴とする、一般式(1)
【化3】

(式中、R、R、R、R、Rは前記と同じ意味を示す。)
で表される置換Sym−トリインドール誘導体の製造方法。
【請求項3】
一般式(3)
【化4】

(式中、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表し、Rは水素、ホルミル基、シアノ基、C1−C6アルコキシカルボニル基、ジシアノビニル基、アリール基又は置換アリール基を示す。)
で表されることを特徴とするSym−トリインドール誘導体。
【請求項4】
一般式(4)
【化5】

(式中、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表し、Xはハロゲンを表す。)
で表されるN−置換−5−ハロ−オキシインドールをオキシハロゲン化リンと反応させ、一般式(5)
【化6】

(式中、R及びXは前記と同じ意味を示す。)
で表されるN−置換−5−ハロ−トリインドール誘導体を得て、更にこの誘導体を一般式(6)
【化7】

(式中、Rは水素、ホルミル基、シアノ基、C1−C6アルコキシカルボニル基、アリール基又は置換アリール基を表し、R、Rは各々独立に水素原子、C1−C6アルキル基又は置換基を有しても良いフェニル基を表し、R、Rは結合して環を形成しても良い。)
で表されるホウ酸化合物と反応させる事を特徴とする、一般式(7)
【化8】

(式中、R及びRは前記と同じ意味を示す。)
で表されるSym−トリインドール誘導体の製造方法。
【請求項5】
一般式(5)
【化9】

(式中、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表し、Xはハロゲンを表す。)
で表されるN−置換−5−ハロ−トリインドール誘導体を、一般式(6)
【化10】

(式中、Rは水素、ホルミル基、シアノ基、C1−C6アルコキシカルボニル基、アリール基又は置換アリール基を表し、R、Rは各々独立に水素原子、C1−C6アルキル基又は置換基を有しても良いフェニル基を表し、R、Rは結合して環を形成しても良い。)
で表されるホウ酸化合物と反応させる事を特徴とする、一般式(7)
【化11】

(式中、R及びRは前記と同じ意味を示す。)
で表されるSym−トリインドール誘導体の製造方法。
【請求項6】
一般式(4)
【化12】

(式中、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表し、Xはハロゲンを表す。)
で表されるN−置換−5−ハロ−オキシインドールをオキシハロゲン化リンと反応させる事を特徴とする、一般式(5)
【化13】

(式中、R及びXは前記と同じ意味を示す。)
で表されるN−置換−5−ハロ−トリインドール誘導体の製造方法。
【請求項7】
一般式(8)
【化14】

(式中、Rは、C2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、アリールC1−C6アルキル基を表す。)
で表されるトリインドール誘導体と、一般式(9)
【化15】

(式中、Rは水素又はシアノ基を表し、Rはシアノ基、カルボン酸基、C1−C6アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリール基を表す。)
で表されるメチレン化合物と反応させることを特徴とする、一般式(10)
【化16】

(式中、R、R、Rは前記と同じ意味を表す)
で表されるSym−トリインドール誘導体の製造方法。
【請求項8】
一般式(11)
【化17】

(式中、Rは水素又はシアノ基を表し、Rはシアノ基、カルボン酸基、C1−C6アルコキシカルボニル基、アリール基、又は置換アリール基を表し、R10はC2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を表す。)
で表されることを特徴とするSym−トリインドールビニル誘導体。
【請求項9】
一般式(12)
【化18】

(式中、R10はC2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を表し、Xはハロゲンを表す。)
で表されるオキシインドール化合物をオキシハロゲン化リンと反応させ、一般式(13)
【化19】

(式中、R10及びXは前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体を得て、これにブチルリチウムの存在下、ホルミル化剤でホルミル化を行い、一般式(14)
【化20】

(式中、R10は前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−ホルミルトリインドール誘導体を得て、これを一般式(9)
【化21】

(式中、Rは水素又はシアノ基を表し、Rはシアノ基、カルボン酸基、C1−C6アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリール基を表す。)
で表されるメチレン化合物と反応させることを特徴とする、一般式(11)
【化22】

(式中、R、R、R10は前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−トリインドール誘導体の製造方法。
【請求項10】
一般式(14)
【化23】

(式中、R10はC2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を表す。)
で表されるSym−ホルミルトリインドール誘導体を、一般式(9)
【化24】

(式中、Rは水素又はシアノ基を表し、Rはシアノ基、カルボン酸基、C1−C6アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリール基を表す。)
で表されるメチレン化合物と反応させることを特徴とする、一般式(11)
【化25】

(式中、R、R、R10は前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−トリインドール誘導体の製造方法。
【請求項11】
一般式(13)
【化26】

(式中、R10はC2−C12アルキル基、C2−C12置換アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を表し、Xはハロゲンを表す。)
で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体に、ブチルリチウムの存在下、ホルミル化剤でホルミル化を行うことを特徴とする、一般式(14)
【化27】

(式中、R10は前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−ホルミルトリインドール誘導体の製造方法。
【請求項12】
一般式(15)
【化28】

(式中、R10はC2−C12アルキル基、C2−C12置換アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を示し、R11はアリール基又は置換アリール基を表す。)
で表されることを特徴とするSym−トリインドール誘導体。
【請求項13】
一般式(13)
【化29】

(式中、R10はC2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を示し、Xはハロゲンを表す。)
で表されるSym−ハロ−トリインドール誘導体を、一般式(16)
【化30】

(式中、R11はアリール基又は置換アリール基を表し、R12は水素又はトリメチルシリル基を表す。)
で表されるアセチレン誘導体と反応させることを特徴とする、一般式(15)
【化31】

(式中、R10、R11は前記と同じ意味を表す。)
で表されるSym−トリインドール誘導体の製造方法。
【請求項14】
一般式(13)
【化32】

(式中、R10はC2−C12アルキル基、置換C2−C12アルキル基、C2−C12ハロアルキル基、又はアリールC1−C6アルキル基を示し、Xはハロゲンを表す。)
で表されることを特徴とするSym−ハロ−トリインドール誘導体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【国際公開番号】WO2005/077956
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【発行日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−517995(P2005−517995)
【国際出願番号】PCT/JP2005/002140
【国際出願日】平成17年2月14日(2005.2.14)
【出願人】(000102049)イハラケミカル工業株式会社 (48)
【Fターム(参考)】