説明

美容器具及びこれを用いる美容エクササイズ法

【課題】 人目を気にせず使用することができ、顔面からデコルテまでの引き締め、小顔化に確実な効果のある美容器具、及びこれを用いる美容エクササイズ法の提供。
【解決手段】 本発明の美容器具は、弾力性を有する材質でタバコに似せた棒状に形成すると共に、中心部に長手方向に沿って小孔を形成した。本美容器具の端部を上下の唇で挟みつつ、「エー」と発音しながら息を吐く工程と、口をすぼめて前記美容器具の小孔を通じて空気を口内に吸い込む工程とを交互に行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、顔面からデコルテまでの美容に効果のある美容器具及びこれを用いる美容エクササイズ法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、頬や顎、首筋などをすっきりさせ、顔を小顔にするための美容器具として、バネ性を有するものを口にくわえ、口を開いたり閉じたりして顔面の筋肉を鍛えるものがあった(例えば、特許文献1参照。)。しかしこのような器具を口にはめ、大きく口を開けたりすぼめたりしている様を人に見られるのは非常に恥ずかしいものであり、人前では到底使用できなかった。
【0003】
特許文献2には、「ダイエットパイプ」なる器具が記載され、これはタバコのような太さと長さを有し、一端側が開放し、他端側は蓋で塞がれており、蓋に小孔が形成されている。この器具は、タバコのように開放端側を口にくわえ、パイプに強く息を吹き込んで小孔から吐き出すことで、腹筋が鍛えられ、ダイエット効果が得られるというものである。しかし、そのようなパイプを口にくわえて小さい孔から息を吹き出しても、腹筋には効くかもしれないが、顔や首の筋肉の運動にはならず、少なくとも弛んだ頬を上に持ち上げる効果はないので、小顔化の効果はほとんど期待できないものと推察される。その一方で、呼吸を制限するため、体内にストレスを与えることになり、血圧、心臓、呼吸器系等、健康に不安のある人には不向きである。さらに、このパイプは硬いプラスチックで形成してあるので、唇でくわえたときの感触が悪く、長時間くわえ続けるのは辛いものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−131578号公報
【特許文献2】実用新案登録第3134424号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、人目を気にせず使用することができ、顔面からデコルテまでの引き締め、小顔化に確実な効果のある美容器具、及びこれを用いる美容エクササイズ法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明による美容器具は、弾力性を有する材質でタバコに似せた棒状に形成され、中心部に長手方向に沿って小孔が形成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明による美容器具は、請求項1記載の発明の構成に加え、小孔の径が0.5〜2mmであることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明による美容器具は、請求項1又は2記載の発明の構成に加え、断面が八角形であることを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明による美容器具は、請求項1,2又は3記載の発明の構成に加え、一端側と他端側とで太さを2mm程度違わせてあることを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の美容器具を用いる美容エクササイズ法であって、前記美容器具の端部を上下の唇で挟み、口角を上に持ち上げるようにしながら息を吐く工程と、口をすぼめて前記美容器具の小孔を通じて空気を口内に吸い込む工程とを交互に行うことを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明による美容エクササイズ法は、請求項5記載の発明の構成に加え、前記美容器具を唇に挟みつつ息を吐く工程を、「エー」と発音するようにしながら行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明による美容器具は、タバコに似せた棒状なので持っているところを見られても恥ずかしくなく、本美容器具を口にくわえて行う美容エクササイズ法は、ちょうどタバコを吸っているように見えるため、人目を気にせずに行うことができる。本美容器具は、弾力性を有する材質で形成されているため、唇にはさんだ感触が良好で、長時間くわえていても苦にならず、また余計な部品が付いていないため簡単に水洗いできて衛生的である。
【0013】
請求項2記載の発明による美容器具は、小孔の径を0.5〜2mmとしたことにより、口内の陰圧を用いて口内に空気を吸って溜めていくときに、適度な負荷をかけてゆっくり行うことができる。
【0014】
請求項3記載の発明による美容器具は、断面を八角形にしたことで、平らなところに置いても転がって落ちにくくでき、且つ有効な弾力を得ることができる。
【0015】
請求項4記載の発明による美容器具は、一端側と他端側とで太さを2mm程度違わせてあるので、一端側をくわえたときと他端側をくわえたときとで、ストレッチ時の負荷を変えることができる。
【0016】
請求項5記載の発明による美容エクササイズ法は、この美容器具の端部を上下の唇で挟み、口角を上に持ち上げるようにしながら息を吐く工程と、口をすぼめて前記美容器具の小孔を通じて空気を口内に吸い込む工程とを交互に行うことで、顔面の筋肉や首すじ等に適度な負荷がかかり、曖昧になった輪郭にメリハリをつける、下がった口角を上げる、弛んだ口元に締りを与える、頬の弛みをとる、二重あごを解消しデコルトラインをすっきりさせる、笑顔をつかさどる筋肉が鍛えられ表情が明るくなる、顔が小顔になるといった、美容上極めて有効な効果が多面的に得られる。本美容エクササイズ法は、はたから見ればタバコを吸っているように見えるので、人目を気にせずいつでもどこでも気軽に行うことができる。
【0017】
さらに本美容エクササイズ法は、請求項6記載の発明のように、息を吐くときに「エー」と発音するようにすれば、自然と顔の筋肉や首すじ等のストレッチ効果が高められ、且つ息をゆっくりと時間をかけて吐き出すことになるため、上述の小顔化等の効果を最大限に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】(a)は本発明の美容器具の一実施形態を示す左側面図、(b)は同正面図、(c)は同右側面図である。
【図2】本発明の美容器具を用いた美容エクササイズ法を行っている様子を順に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の美容器具の一実施形態を示している。本美容器具1は、断面が八角形の棒状に形成され、中心に長手方行に沿って小孔2が形成されている。本美容器具は、全体がシリコンゴムで一体に形成されている。本美容器具1の長さLは6cm〜7cm、一端側の太さD1が9mm、他端側の太さD2が7mmとなっている。小孔2の径は、0.5〜2mmとしてある。本美容器具1は、材質がシリコンゴムで白色であり、且つ長さと太さを上記寸法としたため、ちょうどタバコのように見える。一端側の太さ9mm、他端側の太さ7mmは、通常サイズのタバコとスリムサイズのタバコの太さに合わせたものである。
【0020】
次に、本美容器具を用いて行う美容エクササイズ法について説明する。
1.図2(a)に示すように、美容器具1のいずれか一方の端部を上下の唇の中央に軽く挟む。
2.そのまま挟む力を加えてゆき、図2(b)に示すように、本美容器具1を上下唇で絞るように唇を口の中へゆっくりと巻き込み、「エー」と発音するようにする。こうすることで、口角が自然と上に持ち上がり、頬の筋肉や首すじなどがストレッチされる。
3.ゆっくりと唇を元に戻す。
4.図2(c)に示すように、本美容器具1を唇に挟んだままゆっくりと唇を尖らせ、ストローで水を吸うように口内の陰圧を用いて空気を口内に溜めてゆく。小孔2の径を0.5〜2mmとしたことで、空気を吸い込むのに適度な負荷がかかり、且つゆっくりと時間をかけて空気を吸い込むことができる。
5.「3」に戻って、顎、顔面の力を一旦抜く。
6.「2」から「5」までを、数回ゆっくり時間をかけて行う。
【0021】
上述の美容エクササイズ法は、顔面の筋肉や首すじ等に適度な負荷がかかり、曖昧になった輪郭にメリハリをつける、下がった口角を上げる、弛んだ口元に締りを与える、頬の弛みをとる、二重あごを解消しデコルトラインをすっきりさせる、笑顔をつかさどる筋肉が鍛えられ表情が明るくなる、顔が小顔になるといった、美容上極めて有効な効果が多面的に得られる。本美容エクササイズ法は、はたから見ればタバコを吸っているように見えるので、人目を気にせずいつでもどこでも気軽に行うことができる。手を使わないので、車を運転しているときなどに行うこともできる。また、口内へ空気を溜めるときには口内での陰圧を活用し、その最中でも鼻から絶えず呼吸ができるし、また息を吐くときも抵抗がなく、発音せずに使用すれば鼻での呼吸が可能なので呼吸に一切制限を与えず、高血圧等の健康に不安のある人でも実施できる。
【0022】
本美容器具1は、全体が弾力のあるシリコンゴム製であるため、唇に挟んだ感触が良好で、長時間くわえていても苦にならず、また余計な部品が付いていないため簡単に水洗いできて衛生的である。また、断面を八角形にしたことで、平らなところに置いても転がって落ちにくくでき、且つ有効な弾力を得ることができる。また本美容器具1は、長さが6cm〜7cmと、長すぎず短すぎない長さとなっており、手の中に納まり、且つ誤って喉奥にまで入りにくい。さらに本美容器具1は、片方の太さを9mm、もう片方の太さを7mmとしてあるので、唇に挟む方を変えることでストレッチ時の負荷の強さを選択できる。
【0023】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。美容器具1の形状は、断面が円形や六角形等であってもよく、また太さが一定のものであってもよい。息を吐くのは、「エー」と発音せずに行ってもよい。
【符号の説明】
【0024】
1 美容器具
2 小孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾力性を有する材質でタバコに似せた棒状に形成され、中心部に長手方向に沿って小孔が形成されていることを特徴とする美容器具。
【請求項2】
小孔の径が0.5〜2mmであることを特徴とする請求項1記載の美容器具。
【請求項3】
断面が八角形であることを特徴とする請求項1又は2記載の美容器具。
【請求項4】
一端側と他端側とで太さを2mm程度違わせてあることを特徴とする請求項1,2又は3記載の美容器具。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかに記載の美容器具を用いる美容エクササイズ法であって、前記美容器具の端部を上下の唇で挟み、口角を上に持ち上げるようにしながら息を吐く工程と、口をすぼめて前記美容器具の小孔を通じて空気を口内に吸い込む工程とを交互に行うことを特徴とする美容エクササイズ法。
【請求項6】
前記美容器具を唇に挟みつつ息を吐く工程を、「エー」と発音するようにしながら行うことを特徴とする請求項5記載の美容エクササイズ法。

【図1】
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【図2】
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