説明

美容器機

【課題】磁界により皮膚の活性化を高めることができる美容器機を提供する。
【解決手段】本発明の美容器機1は、グリップ3と、グリップ3に回転自在に軸支されたローラ5とを備え、ローラ5には周方向の一部にマグネット13a、13bが固定されており、マグネット13a、13bは棒磁石でありローラ5の軸線方向にN極とS極とが配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚の活性化を図る美容器機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ローラ内部に円柱状のマグネットを固定して、ローラと共にマグネットが回転する美容器機が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−235289号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の美容器機では、ローラの周面全面に磁界が形成されているため、皮膚には常時磁界が作用する。このため、ローラ使用時に磁界による作用を受けることができるが、磁界による刺激を得ることができないため、皮膚の活性化に限度があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、磁界により皮膚の活性化を高めることができる美容器機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、グリップと、グリップに回転自在に軸支されたローラとを備え、ローラには周方向の一部にマグネットが固定されており、マグネットは棒磁石でありローラの軸線方向にN極とS極とが配置されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、マグネットはローラの周方向に間隔をあけて複数配置してあり、各マグネットは周方向に隣りあう磁極を互いに異ならせていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、ローラ表面はプラチナ及びゲルマニウムを混入したアルミニウム材でできていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、ローラ表面に多数の凹凸を形成してあることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載された発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、ローラ軸には、軸線方向に磁性体が配置されており、磁性体はマグネットに対峙して配置してあることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載された発明によれば、ローラに配置されたマグネットはローラの軸線方向の磁束による磁界を形成しているので、皮膚にローラをあてて転がすと、皮膚には磁界が作用するときと作用しないときとが生じて、皮膚には磁界が間欠的に作用する。磁界が皮膚に作用することにより血行を促すことが知られているが、磁界が常時作用するのでなく、間欠的に磁界を作用することにより血液の流れを刺激的に促進でき、皮膚の活性化を図ることができる。
【0012】
請求項2に記載された発明によれば、請求項1に記載された発明と同様の効果を奏すると共に、隣り合うマグネットはローラの軸線方向に対して各々逆方向の磁界を生じるので、血液に交互に方向が異なる磁界による刺激を与えることができ、更なる皮膚の活性化を促進できる。
【0013】
請求項3に記載された発明によれば、請求項2に記載された発明と同様の効果を奏すると共に、プラチナ及びゲルマニウムにより活性電子を放出するので、しみ、そばかす等の除去や老廃物の分解除去を促進できる。
【0014】
請求項4に記載された発明によれば、請求項3に記載された発明と同様の効果を奏すると共に、皮膚のもみ機能を同時に行うことができ、血行の促進や皮膚の活性化を更に高めることができる。
【0015】
請求項5に記載された発明によれば、請求項1〜4の何れか一項に記載された発明と同様の効果を奏すると共に、ローラ軸に配置された磁性体はマグネットの磁極と対向する部分がマグネットの磁極と反対の極性に磁化されると共に、マグネットと磁性体間で磁界が形成される。この磁界はローラの表面よりも径方向外側に食み出して形成されるから、ローラを皮膚に転がせば、食み出した磁界を皮膚が間欠的に受けて、皮膚の活性化を図ることができる。また、少ないマグネットの数で、強い磁界を付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。図1は本実施の形態に係る美容器機の図であり、(a)は(b)に示すA―A断面図であり、(b)は美容器機の縦断面図であり、図2は図1に示す美容器機の分解断面図であり、(a)は固定部であり、(b)は回転部の断面であり、図3は本実施の形態に係る美容器機の使用状態を示す斜視図である。
【0017】
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る美容器機1は、ブリップ3と、グリップ3に回転自在に軸支されたローラ5とを有し、グリップ3にはローラ軸7が嵌合固定されている。
【0018】
ローラ5は、円筒形状の表面材9と、表面材9の内周に設けたマグネット固定部材11a、11bとを有し、マグネット固定部材11a、11bは表面材9の各端部から圧入されており、マグネット固定部材11a、11b間には、2つのマグネット13a、13bが挟持されている。
【0019】
マグネット固定部材11a、11bは、内周がローラ軸7の周囲を摺動可能に配置されており、マグネット13a、13b及び表面材9がローラ軸7に対して一体に回転するようになっている。
【0020】
ローラ軸7の先端側には、キャップ15がネジ固定されており、キャップ15の鍔部15aにより先端側マグネット固定部材11aがローラ軸7から抜けないように保持している。
【0021】
ローラ軸7の基端側(グリップ側)には係合部17が設けてあり、グリップ側マグネット固定部材11bのグリップ側への移動を規制している。
【0022】
表面材9は、プラチナ及びゲルマニウムを混入したアルミニウム材でできており、外周面に梨地状に多数の凹凸19が形成してある(図3に一点鎖線で抜き出して示す)。
【0023】
マグネット13a、13bは各々周方向に等間隔に配置されて棒磁石であり、ローラ軸の軸線方向にN極とS極とを配置している。また、一方のマグネット13aと他方のマグネット13bとは、周方向に隣り合う磁極を互い異ならせており、一方のマグネット13aは磁束Eが先端側(N極)からブリップ側(S極)に向かう磁界を形成し、他方のマグネット13aは磁束Fがブリップ側(N極)から先端側(S極)に向かう磁界を形成しており、互いに異なる向きの磁界としてある。
【0024】
図2を参照して、本実施の形態に係る美容器機1の製造方法について説明する。グリップ3にローラ軸7の係合部17(グリップ側端)を圧入する。一方、表面材9の内周側にマグネット13a、13bを挟むようにして、円筒形状の表面材9の各端側からマグネット固定部材11a、11bを圧入してローラ5を組み立てる。次に、ローラ3のマグネット固定部材11a、11bの内周をローラ軸7に挿入して、キャップ15をローラ軸7の先端に螺合する。
【0025】
次に、本実施の形態に係る美容器機1の使用方法、作用効果について説明する。
【0026】
図3に示すように、使用時には、グリップ3を手に持って、ローラ5の表面を皮膚にあててローラ5を皮膚に沿って転がす。
【0027】
本実施の形態によれば、ローラ表面の凹凸19により皮膚をもみつつ、マグネット13a、13bによる磁界が間欠的に皮膚に作用し、皮膚に磁界の刺激を与える。しかも、本実施の形態では、磁界は反対方向の磁界を交互に皮膚に与える。
【0028】
同時に、ローラ5の表面からは表面材9に含まれるプラチナ及びゲルマニウムによる活性酸素が供給される。
【0029】
ローラ5に配置されたマグネット13a、13bはローラ5の軸線方向の磁束による磁界を形成しているので、皮膚にローラ5をあてて転がすと、皮膚には磁界が作用するときと作用しないときとが生じて、皮膚には磁界が間欠的に作用する。磁界が常時作用するのでなく、間欠的に磁界を作用することにより血液の流れを刺激的に促進でき、皮膚の活性化を図ることができる。
【0030】
更に、隣り合うマグネット13a、13bはローラの軸線方向に対して各々逆方向の磁界を生じるので、血液に交互に方向が異なる磁界による刺激を与えることができ、更なる皮膚の活性化を促進できる。
【0031】
プラチナ及びゲルマニウムにより活性電子を放出するので、しみ、そばかす等の除去や老廃物の分解除去を促進できる。
【0032】
ローラ5の凹凸19により皮膚のもみ機能を同時に行うことができ、血行の促進や皮膚の活性化をし易くなる。
【0033】
美容器機1の組立ては、マグネット13a、13bを円筒状表面材9の両端からマグネット固定部材11a、11bを各マグネット13a、13bを挟持するようにして圧入により組み立てるので、容易にできる。
【0034】
本発明は、前述した実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
【0035】
例えば、マグネット13a、13bは、周方向2つ配置することに限らず、3つ、4つ等間隔をあけて配置するものであれば、数は制限されない。
【0036】
上述した実施の形態において、図4に示すように、ローラ軸7には、軸線方向に鉄等の磁性体21を配置しても良い。この変形例によれば、上述した実施の形態と、同様の効果を奏すると共に、ローラ軸7に配置された磁性体21はマグネット13a、13bの磁極S、Nと対向する部分が対向する各マグネット13a、13bの磁極S(N)と反対の極性N(S)に磁化されると共に、各マグネット13a、13bと磁性体21との間で且つマグネット13a、13bの上下方向中央から上下に異なる方向の磁束E、Fによる磁界が形成される。各磁界はローラの表面よりも径方向外側に食み出して形成されるから、ローラを5皮膚に転がせば、食み出した磁界を皮膚が間欠的に受けて、皮膚の活性化を図ることができる。また、少ないマグネット13a、13bの数で、強い磁界を付与することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本実施の形態に係る美容器機の図であり、(a)は(b)に示すA―A断面図であり、(b)は美容器機の縦断面図である。
【図2】図1に示す美容器機の分解断面図であり、(a)は固定部であり、(b)は回転部の断面である。
【図3】本実施の形態に係る美容器機の使用状態を示す斜視図である。
【図4】本実施の形態の変形例に係る美容器機の図であり、(a)は(b)に示すA―A断面図であり、(b)は美容器機の縦断面図であり、(C)はマグネットと磁性体との間に形成される磁界を説明した図である。
【符号の説明】
【0038】
1 美容器機
3 グリップ
5 ローラ
7 ローラ軸
9 表面材
13a マグネット
13b マグネット
19 凹凸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
グリップと、グリップに回転自在に軸支されたローラとを備え、ローラには周方向の一部にマグネットが固定されており、マグネットは棒磁石でありローラの軸線方向にN極とS極とが配置されていることを特徴とする美容器機。
【請求項2】
マグネットはローラの周方向に間隔をあけて複数配置してあり、各マグネットは周方向に隣りあう磁極を互いに異ならせていることを特徴とする請求項1に記載の美容器機。
【請求項3】
ローラ表面はプラチナ及びゲルマニウムを混入したアルミニウム材でできていることを特徴とする請求項2に記載の美容器機。
【請求項4】
ローラ表面に多数の凹凸を形成してあることを特徴とする請求項3に記載の美容器機。
【請求項5】
ローラ軸には、軸線方向に磁性体が配置されており、磁性体はマグネットに対峙して配置してあることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の美容器機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2010−29423(P2010−29423A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−194419(P2008−194419)
【出願日】平成20年7月29日(2008.7.29)
【出願人】(502010136)株式会社フューテック (8)
【Fターム(参考)】