説明

耐圧縮性の吸収構造を備えた薄く柔らかい生理用ナプキン

【課題】薄く柔らかくて、Z方向で耐圧縮性で、中程度から高程度の量の経血を吸収して収容するのに十分な吸収力を有する、生理用ナプキンを提供する。
【解決手段】吸収手段を具備する薄く柔らかい生理用ナプキン310であって、吸収手段350が、約110kg/cm3 より大きい耐圧縮性、約400グラム未満の曲げ抵抗、約5.0グラム以上の試験容量、および、約10グラム以上の全容量、を有する。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔技術分野〕
本発明は、女性の衛生用の生理用ナプキンに関する。より詳しく言うと、本発明は、耐圧縮性の吸収構造を備え、非常に効果的な吸収器具を得るために生理用ナプキンの自己整合性が持続する解剖学的協調性(continuously self-conforming anatomical cooperation)を促進する構成によって増強されたフィット感(fit)および快適さ(comfort)を装着者に提供する、薄く柔らかい生理用ナプキンに関する。
【0002】
〔背景技術〕
月経分泌物(menses)、尿(urine)、および、糞便(feces)などの体液を吸収するように構成されたあらゆる種類および変種の生理用ナプキンが、もちろん、知られている。女性用の保護器具に関しては、当該分野では、2つの基本的なタイプが提供されていて、すなわち、生理用ナプキンが外陰部の領域に対して外側から装着するように開発され、タンポンが膣腔からの経血を阻止するために膣腔内に内側に装着するように開発されてきた。
【0003】
生理用ナプキンには、体液を吸収および捕獲し、体の表面を乾燥した快適な状態に保つための、広範囲なさまざまな用途が見出される。それらのナプキンは、一般的に、装着者の体の表面に最も近く配置されその製品によって吸収された液体の主要な貯蔵部として役に立つ吸収材料からなることもある液体透過層を含んでいる。そのナプキンは、液体透過層、液体透過層の下側の別個の吸収材料、および、吸収材料内に吸収された液体に対して不浸透で吸収材料と装着者の衣類との間の保護バリアとして役に立つ液体不透過層を含んだ多層製品であることもある。そのナプキンは、液体を受容し吸収材料へ移送するための比較的大きい空隙体積を備えた比較的連続した構造(relatively open structure)の獲得または移送層をも含んでいることがある。吸収材料は、典型的には、液体透過層および移送層に比べてより高い液体吸収容量を有し、木材パルプ、クレープセルロース詰め綿(creped cellulose wadding)、吸収発泡体およびスポンジ、高分子繊維、水性液体吸収ポリマー、および、それらの材料の組み合わせ、から作ることができる。
【0004】
本発明に関連する少なくとも2つの大まかな分類の生理用ナプキンが存在する。そのような分類の一つは、中程度から高程度の量の経血を吸収するためのものである。それらの生理用ナプキンは、かなり大きい吸収容量を提供する。
【0005】
そのような生理用ナプキンは、理論的には、大きい吸収容量を有しているが、生理用ナプキンが着用されて装着者の大腿および外陰部の領域の圧縮力にさらされると、綿毛パルプコア(fluff pulp core)は単純に小さくなりまたはコアの厚みおよび幅が圧縮され、または、任意の形状に、しかし通常はロープに類似した形状に束になる。そのようなナプキンは一般にその元の位置からずれて、短い装着時間が経過しただけで、ナプキンは部分的に、またはまったく、装着者の膣口または膣前庭の下に移ることがある。したがって、使用中に、これらの生理用ナプキンは、ごく僅かしか吸収力を提供しないことがある。さらに、これらのナプキンの回転またはねじれが、装着者のパンティーおよび皮膚の表面を汚すこともある。さらに、これらのナプキンのかさ高さ(bulkiness)が、高い程度の装着感を引き起こし、窮屈なスラックス、ボディースーツ、または、水着を着用したときにナプキンをきわめて目立ちすぎるものにすることもある。
【0006】
これらの従来の生理用ナプキンは、綿、木材パルプ、またはレーヨンなどのセルロース繊維、ポリエチレン/ポリエステル複合繊維などのセルロース繊維および合成繊維の混合物で形成された吸収材料を含んでいる。これらのナプキンは、必須の吸収力を得るために、一般的にかなりの厚み(>5mm)を有する。そのような製品の厚みは、高い程度の装着感を引き起こすことがあり、使用者の不快感、および/または、装着者の体の表面と衣類との間の適合性の悪さを結果としてもたらすことも多い。ある程度柔軟で体に適合するが、厚い生理用ナプキンは、圧縮性で、使用中に変形しすなわち束になりがちであり、装着者のさらなる不快感、および、吸収力が最も必要とされる箇所で吸収力を喪失する可能性を伴う。この吸収材料を備えたナプキンが、典型的には使用中に経験される圧縮性の負荷にさらされた場合、その構造が潰され、その結果、液体が吸収材料から搾り出され、液体が最初に吸収材料へと導かれるときに通過した層を再び濡らすことになる。典型的な移送層および液体透過性の体の表面に向かい合う層は、一般的にほとんど吸収容量を有しない材料から作られているので、吸収材料から排出された液体は、装着者の体の表面に隣接して留まるようになり、その結果、不快感および装着者の衣類を汚す可能性をもたらす。
【0007】
この課題のひとつの解決方法は、高吸水性材料としても知られている水性液体吸収ポリマーを吸収材料内に組み入れることである。単位体積当たりの高い水性液体吸収容量を備えた材料が開発されることによって、生理用ナプキンの予め必要とされる全体の厚みが実質的に低減され、装着するのにより目立たない製品が提供された。水性液体吸収ポリマーを繊維状の吸収材料と組み合わせることによって、比較的薄く、すなわち3mm未満で、その製品の装着時に遭遇する圧縮性の負荷にさらされたときに吸収された液体をほぼ保持する生理用ナプキンが開発された。例えば、オズボーン三世(Osborn, III)に付与された米国特許第4,950,264号は、パルプ綿毛および高吸水性粒子などの通常の吸収材料を含んだほぼ圧縮性の吸収手段を備えた比較的薄い、すなわち、2.6mm未満の厚さの、生理用ナプキンを開示していて、その生理用ナプキンは、約300グラム未満の曲げ抵抗、約8.0グラム以上の試験容量、および、約20.0グラム以上の全容量を有している。同様に、ブラッドストリートおよびローラー(Bradstreet and Roller)に付与された米国特許第4,217,901号は、約3.0mmから約7.0mmまでの厚みを有し、粒状の高吸水性材料を含み、側面からの圧縮、すなわち、生理用ナプキンの横方向の圧縮に対してのみ耐性を有する、高密度吸収層を含む、薄い生理用ナプキンを開示している。
【0008】
圧縮性の吸収構造は、使用中に潰れて、吸収手段のずれ、および/または、使用者の下着内で、または、使用者の体に対抗して、生理用ナプキンを束にし、または、よじらせる。これによって、液体が吸収されず、使用者の体の表面に残留し、および/または、使用者の下着をおそらく汚す。
【0009】
女性の衛生用の従来の吸収製品は、一般的に、装着者の体の表面に最も近く配置されその製品によって吸収された液体の主要な貯蔵部として役に立つ吸収材料からなることもある液体透過層を含んでいる。その製品は、液体透過層、液体透過層の下側の別個の水性液体吸収材料、および、吸収材料内に吸収された液体に対して不浸透で吸収材料と装着者の衣類との間の保護バリアとして役に立つ液体不透過層を含んだ多層製品であることもある。その製品は、液体を受容し吸収材料へ移送するための比較的大きい空隙体積を備えた比較的連続した構造(relatively open structure)の獲得または移送層をも含んでいることがある。水性液体吸収材料は、典型的には、液体透過層および移送層に比べてより高い液体吸収容量を有し、木材パルプ、クレープセルロース詰め綿(creped cellulose wadding)、吸収発泡体およびスポンジ、高分子繊維、水性液体吸収ポリマー、および、それらの材料の組み合わせ、から作ることができる。
【0010】
第2の分類の従来の生理用ナプキンは、軽いすなわち少ない程度の量の経血用に意図されていて、一般的に、パンティーライナーと呼ばれている。陰唇間での使用のために、または、ひも状下着(thong underwear)のような特殊下着で用いるために、設計された生理用ナプキンも、おそらくこの分類に含まれる。この分類の生理用ナプキンは、グループとして、第1の分類と比べて、より柔軟であり、一般的により快適であるが、一般的に、第1の分類の従来のナプキンの吸収容量を欠いている。
【0011】
したがって、薄くて柔らかく耐圧縮性であって、増加されたフィット感および快適さを提供し、依然として中程度から高程度の量の経血に用いるのに十分に大きな流体容量を備え、漏れおよび汚れに対する使用者の恐れを和らげる、生理用ナプキンが、消費者によって真に必要とされている。
【0012】
したがって、本発明の目的は、薄く柔らかくて、Z方向で耐圧縮性で、中程度から高程度の量の経血を吸収して収容するのに十分な吸収力を有する、生理用ナプキンを提供することである。その結果提供される生理用ナプキンは、整合性を有し、快適で、下着および使用者の体の両方に自由に適合することができる。
【0013】
本発明のこれらのおよびその他の目的は、以下の記載を参照して考慮したとき、および、添付の図面と共に考慮したときに、より容易に明らかとなるであろう。
【0014】
〔発明の概要〕
本発明の第1の実施の形態に基づけば、下着のクロッチ部分に配置するように適合され、体に向かい合う表面および衣類に向かい合う表面を備えた、女性の衛生用の生理用ナプキンが提供され、その生理用ナプキンは、液体透過性のカバー層、液体不透過性のバリア手段、および、カバー層およびバリア手段の間の吸収手段、を具備する。その吸収手段は、約110kg/cm3 より大きい耐圧縮性(compression resistance)を有し、生理用ナプキンは、約400.0グラム未満の曲げ抵抗(flexural resistance)、約5.0グラム以上の試験容量(test capacity)、および、約10.0グラム以上の全容量、を有する。生理用ナプキンは、比較的高い柔軟性を有し、中程度から高程度の量の経血を取り扱うのに十分な大きさの容量を有する。
【0015】
本発明の別の実施の形態に基づけば、下着のクロッチ部分に配置するように適合され、長手方向の軸を備えた、女性の衛生用の生理用ナプキンが、提供される。その生理用ナプキンは、液体透過性の体に向かい合う層、液体不透過性の衣類に向かい合う層、体に向かい合う層および衣類に向かい合う層の間に配置された吸収手段、および、吸収手段の長手方向のエッジの一つに隣接して整合された周縁ゾーン、を具備する。その吸収手段は、生理用ナプキンの長手方向の軸に沿って長手方向に延在して、生理用ナプキンの長手方向の軸に沿って整合した中央吸収ゾーンを形成し、吸収手段は、2つの両側の長手方向エッジ、および、2つの両側の横方向エッジ、を有する。周縁ゾーンは、体に向かい合う層、衣類に向かい合う層、および、それらの層の間の吸収材料、を具備する。周縁ゾーンは、約5g/gより大きい吸収力、約4mm未満の厚さ、および、約110kg/cm3 より大きい耐圧縮性、によって特徴付けられる。中央吸収ゾーンおよび周縁ゾーンは、各々のガーレイ剛性(Gurley stiffness)を有し、周縁ゾーンのガーレイ剛性は、中央吸収ゾーンのガーレイ剛性よりも小さい。
【0016】
本発明のその他の態様および特徴は、当業者には、添付の図面と共に本発明の具体的な実施の形態の以下の詳細な説明を吟味することで、明らかになるであろう。
【0017】
本明細書は、本発明を詳しく指し示し明確に主張した特許請求の範囲をもって結ばれているが、本発明は、類似の参照符号が同じ要素を示し、コンポーネントの厚みが図示を容易にするために誇張されている、以下の図面、と共に以下の説明からより良好に理解されるであろうことが確信される。
【0018】
〔発明の詳細な説明〕
本発明は、女性の衛生用の生理用ナプキンに関し、より詳しく言うと、薄く柔軟であると共に耐圧縮性の吸収手段を備えた、生理用ナプキンに関する。本発明の生理用ナプキンは、耐圧縮性の吸収材料から形成された吸収手段を具備し、その吸収手段は、非常に効果的かつ目立ちすぎない吸収器具を得るために、生理用ナプキンの自己整合性が持続する解剖学的協調性(continuously self-conforming anatomical cooperation)を促進する構成によって、増強されたフィット感(fit)および快適さ(comfort)を装着者に提供する。
【0019】
本明細書で用いられる場合、用語「生理用ナプキン(sanitary napkin)」は、女性によって外陰部の領域に隣接して装着され、体から放出されるさまざまな滲出物(例えば、血液、月経分泌物、および、尿)を吸収および収容することが意図され、一回使用された後に廃棄されることが意図されている(すなわち、洗濯される、または、復活すなわち再利用されることが意図されていない。)、製品を意味する。本明細書で用いられる場合、用語「外陰部の(pudendal)」は、外部から目視できる女性の生殖器を意味し、大陰唇(labia majora)、小陰唇(labia minora)、陰核(clitoris)、および、膣前庭(vestibule)に限定される。一部が装着者の膣前庭内に残留し別の部分が膣前庭外に残留する、陰唇間器具(interlabial devices)も、本発明の範囲内にある。ひも状の下着(thong underwear)のような特殊下着(specialty undergarments)に合うように設計された生理用ナプキンも本発明の範囲内に含まれる。
【0020】
図1および図2を参照すると、本発明のある実施の形態が示されている。図1および図2では、生理用ナプキン10は、吸収手段20、および、液体不透過性のバリア手段40、を具備している。吸収手段20は、大まかに言って、整合可能(conformable)で、患者の皮膚に刺激を与えず、月経分泌物(menses)、血液、および、尿などの体の滲出物を吸収および収容でき、約110kg/cm3 より大きい耐圧縮性を有する、任意の手段であってよい。吸収手段20は、図2に示されている、第1の主面11、および、第2の主面12、を具備している。バリア手段40は、吸収手段20の第2の主面12に隣接している。バリア手段40は、柔らかく液体不浸透性で吸収手段20によって吸収されて収容された滲出物が下着などの生理用ナプキン10に接している物品を濡らすことを防止する任意の手段であってよい。生理用ナプキン10は、約400グラム未満の曲げ抵抗、約5.0グラム以上の試験容量、および、約10グラム以上の全容量、を有する。
【0021】
本発明の生理用ナプキン10は、非常に柔軟で、女性の泌尿性器領域のさまざまな形状に非常によく整合(conform)し、したがって低い曲げ抵抗(flexural resistance)を有する。用語「柔軟な(flexible)」は、生理用ナプキンが人体および/または装着者の下着の外形(contours)に整合(conform)する能力を意味し、曲げ抵抗としてまたはガーレイ剛性として定義される。生理用ナプキンの曲げ抵抗は、生理用ナプキンの剛性のもう一つの尺度であり、ピーク値曲げ剛性(peak bending stiffness)によって測定される。非常に柔らかく整合性の高い本発明の生理用ナプキンは、約400g未満の曲げ抵抗を有し、より好ましくは約250g未満の曲げ抵抗を有し、さらにより好ましくは約175g未満の曲げ抵抗を有し、最も好ましくは約130g未満の曲げ抵抗を有する。曲げ抵抗(ピーク値曲げ剛性とも呼ばれることが多い。)は、ASTM D 4032−82 円形曲げ手順(CIRCULAR BEND PROCEDURE)にならって作られた試験によって測定され、その手順は、試験方法の段落で詳述されるように、大幅に変更され実施される。円形曲げ手順は、標本の一方の面が凹面になり、もう一方の面が凸面になる、材料の同時的な複数の方向での変形である。円形曲げ手順は、全ての方向で同時に剛性を平均する、曲げ抵抗に関連する値を与える。
【0022】
おおまかに言って、ガーレイ剛性の値が小さいほど、材料はより柔らかい。ガーレイ剛性を測定する手順は、試験手順の段落に記載されている。本発明の生理用ナプキンは、約400mg未満のガーレイ剛性を有し、好ましくは約250mg未満のガーレイ剛性を有し、さらにより好ましくは約100mg未満のガーレイ剛性を有する。
【0023】
非常に柔軟な構造は、ドレープ性である(drapeable)と呼ばれる。用語「ドレープ性の(drapeable)」および用語「ドレープ性(drapability)」は、交換可能に用いられ、2000年1月4日に出願されたブライズボイスら(Brisebois, et al)による米国特許出願第09/477,244号の実施例の段落に記載されているように変形円形屈曲試験(Modified Circular Bend Test)ASTM4032−82によって試験されるように約35グラム(g)以下の曲げ抵抗(flexural resistance)を有することを意味し、この米国特許出願は、参照することによって本明細書に組み込まれる。本発明の水性液体吸収材料を含むドレープ性の製品は、約35g以下の曲げ抵抗を有することも見出されている。
【0024】
耐圧縮性(compression resistance)は、吸収材料の圧縮可能性(compressibility)の尺度であり、圧縮力に対する抵抗が大きいほど、耐圧縮性の値がより大きい。耐圧縮性の生理用ナプキンは、生理用ナプキンが装着されたときに生ずるような加えられた負荷にさらされたときに容易に潰れない材料で構成されている。その結果、生理用ナプキンは、よじれ(twisting)、束になること(bunching)、および、Z方向に潰れること(collapse)を阻止する。本発明の生理用ナプキンは、約110kg/cm3 より大きい耐圧縮性を有し、より好ましくは、250kg/cm3 より大きい耐圧縮性を有する。
【0025】
図1および図2に示された実施の形態では、吸収手段20は、液体透過性のカバー層25、必要に応じて設けられる液体透過性の移送層28、および、吸収材料23、を具備している。
【0026】
生理用ナプキン10は、液体透過性のカバー層25によってほぼ画定される体に向かい合う表面225、および、液体不透過性のバリア手段40によってほぼ画定される衣類に向かい合う表面240を有し、体に向かい合う表面225および衣類に向かい合う表面240は図2に示されているように厚さ30を画定している。
【0027】
本明細書で用いられる場合、用語「薄い(thin)」は、生理用ナプキンの厚み(thickness)すなわち厚さ(caliper)30を意味する。厚さは、生理用ナプキンの2つの両側の最も外側の表面すなわち表面225および表面240の間の距離として定義され、吸収手段20を収容する製品の領域内で測定される。例えば、製品のある領域が、カバー、移送層、吸収材料、および、バリア手段を含み、製品のその他の領域が単に、カバー、移送層、および、バリア手段だけを含む、ある実施の形態では、厚さは、吸収材料を収容している領域で測定されるであろう。厚さを測定する手順は、試験方法の段落で記載される。本発明の生理用ナプキン10の柔らかさの要件によって、本発明の生理用ナプキンはかなり薄くなり得る。生理用ナプキンが使用中に目立ちすぎず使用者がその生理用ナプキンをあまり意識しないようにするために、本発明の生理用ナプキン10が薄いままで留められることが好ましい。好ましくは、本発明の生理用ナプキンの厚さは、約4mm未満である。より好ましくは、厚さは、約3mm未満であり、さらにより好ましくは、厚さは約2mm未満である。
【0028】
上述されたように、本発明の生理用ナプキン10は、中程度から高程度の量の経血を吸収するのに十分な大きさの液体容量を有する。生理用ナプキンの寸法に応じて変わり同じ値であることもある2つの容量、すなわち、試験容量および全容量が、測定できる。好ましくは、本発明のナプキン10は、約5.0グラム以上の試験容量を有し、より好ましくは約10.0グラム以上の試験容量を有し、最も好ましくは、約15.0グラム以上の試験容量を有する。好ましくは、本発明のナプキン10は、約10.0グラム以上の全容量を有し、より好ましくは約20.0グラム以上の全容量を有し、最も好ましくは約30.0グラム以上の全容量を有する。試験容量および全容量を測定する手順は、試験方法の段落に記載されている。
【0029】
生理用ナプキン10のいくつかの要素をより詳しく見てみると、吸収手段20は吸収材料23から形成されていて、吸収手段20は、装着者の皮膚に整合でき、装着者の皮膚に刺激を与えず、体の滲出物を吸収および収容でき、耐圧縮性の任意の手段であってよい。吸収手段20は、第1の主面231、第2の主面232、一対の端部エッジ252、および、一対の側面エッジ255、を有している。吸収手段20は、広範囲のさまざまな寸法および形状(例えば、長方形、つづみ形(hourglass)など)で製造されてよい。吸収手段20の好ましい形状は、図1に示された実質的な楕円形である。吸収手段20は、製造を容易にするために、および、生理用ナプキン10を装着されるべき方向で適正に配置するのに装着者が意識的な努力を必要としないように、対称的な構造で構成されていることが好ましい。吸収手段20の寸法は、装着者のサイズの変動に適応するように、および、滲出液の体積の予想量に幅を持たせるために、変更されてもよい。吸収手段20は、材料の第1の主面231または第2の主面232をそれぞれ覆って、液体透過性のカバー層25、必要に応じて設けられる液体透過性の移送層28、または、バリア手段40のような隣接する部材に、スプレー接着(spray-gluing)、または、列状またはスポット状の接着剤などの当業者によく知られた任意の手段によって、付着されてよい。そのような付着によって、使用時の吸収材料の完全性が促進され、最適な程度の吸収が維持される。
【0030】
吸収手段20は、もちろん結果的な吸収手段20が装着者の皮膚に対しておおむね整合し、装着者の皮膚に刺激を与えず、体の滲出液を吸収および収容でき、耐圧縮性であることを前提として、使い捨て式の生理用ナプキン、おむつ、および、その他の生理用ナプキンで広く用いられている広範囲のさまざまな液体吸収材料23から製造されてよい。適切な吸収材料の非限定的な例には、微粉砕された木材パルプ、クレープされたセルロース詰め綿(creped cellulose wadding)、吸収発泡体、吸収スポンジ、合成短繊維(synthetic staple fibers)、高分子繊維、ヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤(hydrogel-forming polymer gelling agents)、または、それらの材料の任意の等価な材料若しくは組み合わせ、などがある。とりわけ好ましい吸収材料は、ポリマーゲル化剤である。ポリマーゲル化剤は、水または体液のような流体(すなわち、液体)と接触したときに、その流体を吸収しそれによってヒドロゲルを形成する材料である。このようにして、吸収材料23内に放出された流体は、ポリマーゲル化剤によって獲得および保持されて、それによって増強された吸収容量および/または改善された流体保持性能を備えた製品がこうして提供される。吸収材料23で用いられるポリマーゲル化剤は、実質的に水不溶性で、わずかに架橋結合した、部分的に中和された、ヒドロゲル形成高分子材料の粒子を一般的に含むであろう。
【0031】
本発明の実施の形態での液体不透過性のバリア手段40は、液体の通過を防止および/または阻止するが、必ずしも気体の通過を防止しない。好ましい適切な材料には、ポリエチレンフィルムまたはポリプロピレンフィルムなどがある。液体不透過性のバリア手段として用いられる他の材料には、ポリエステル、ポリアミド、エチレンビニルアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、セロファン、ニトロセルロース、および、セルロースアセテート、などがある。上記の材料の同時押し出しされ積層された組み合わせは、フィルムの化学的な特性および物理的な特性によって可能であれば、そのような組み合わせが用いられてもよい。液体不透過性の網状フォーム(reticulated foams)が用いられてもよい。構造10を使用者の下着に位置決めするための接着剤コーティングが、液体不透過層としても役立つこともある。
【0032】
液体の浸透を妨害または阻止するが気体の蒸発は許容する液体不透過層、すなわち、「呼吸可能なバリア」が、液体不透過性のバリア手段40として用いられてもよい。微孔性フィルム、織物、および、それらの組み合わせの一つまたは複数の層は、曲がりくねった通路を提供し、および/または、それらの表面の特性が液体の浸透に対して撥水面を提供し、それらの層が、そのような呼吸可能なバリアを提供するために用いられてもよい。呼吸可能な液体不透過性のバリア手段として特に有用な不織布ウェブは、スパンボンデッドのポリプロピレンウェブであり、液体の滲み通りに対して阻止効果は提供するが必ずしも完全なバリアではない。
【0033】
液体透過性のカバー層25は、使用時に液体を吸収手段20へ向けて通過させる、体に向かい合う層である。液体透過性のカバー層25は、使用者の皮膚に対してなじみやすく(compliant)、ソフトな触感で(soft feeling)、そして、刺激を与えず、好ましくは、迅速な液体の滲み通り(strikethrough)を示すと共に再び濡れる傾向が少なく、体からの分泌物が迅速にカバー層25に浸透して次の下側の吸収手段20に向けて流れるようにすると同時にそのような分泌物が液体透過性の層を通って皮膚に向けて逆流するのを阻止する。適切な液体透過性のカバー層25は、以下に限定されないが、織布、不織布、有孔の成形高分子フィルム、多孔性発泡体、網状発泡体、網状熱可塑性フィルム、熱可塑性スクリム(thermoplastic scrims)などの広範囲の材料から製造される。さらに、液体透過性のカバー層は、不織布および有孔の成形高分子フィルムの複合層などの、上記の材料のひとつまたは複数の組み合わせから組み立てられてもよい。液体透過性のカバー層25にとりわけ適切な液体透過材料には、熱接着された多デニール(multidenier:3デニールおよび5デニール)のポリプロピレン不織布ウェブ、および、ポリエチレン製シースおよびポリプロピレン製コアの複合コンポーネント繊維を含む、直通空気接着された(through-air bonded)不織布、などがある。液体透過性のカバー層25は、構造10を直接使用者の皮膚に付着するために、その体に向かい合う表面上で接着剤を用いてもよい。体への付着のために適した接着剤の例には、以下に限定されないが、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン・オイルゲル、ポリエチレングリコール−ポリ−HEMA、およびダウ・コーニング(Dow Corning)#9600のようなシリコーンなどがある。
【0034】
図1および図2に示された、本発明のとりわけ好ましい実施の形態では、吸収材料23は、水性液体吸収材料を含んでいる。水性液体吸収材料(ALAM:aqueous liquid absorbing material)は、約1重量%よりも多い量の水性液体吸収ポリマーを含有する吸収性の熱溶融型接着剤を含んでいる。ALAMを含む吸収材料23は、ティーバッグ法によって測定される約5グラム/グラムより大きい吸収力、および、約400mg未満のガーレイ剛性、を有する。この好ましい実施の形態では、生理用ナプキンも400mg未満のガーレイ剛性を有し、そして、約4mm未満の厚さを有する。好ましくは、生理用ナプキン10は、約3mm未満の厚さを有し、より好ましくは約2mm未満の厚さを有する。
【0035】
この好ましい実施の形態では、吸収材料23は、約1重量%より多い量の水性液体吸収ポリマーを含む熱溶融型接着剤の均質混合物を含んでいる。その水性液体吸収材料は、水性液体吸収ポリマー内に液体を吸収し捕獲できるが、吸収された液体に溶けない。水性液体吸収材料は、約10%から50%のブロック共重合体、約20%から80%の粘着性付与樹脂、および、約1%より大きい水性液体吸収ポリマーを、溶融混合機(melt mixer)または押出し機(extruder)のような適切な粘着処理装置内で各々の溶融点より高い温度で均一に混合されるまで混ぜ合わせることによって形成される。水性液体吸収ポリマーの量が、材料の吸収力を決めることになり、より多くの水性液体吸収ポリマーが加えられるほど、吸収力がより大きくなる。
【0036】
本発明で用いるのに適したブロック共重合体には、式(A−B)x の線状(linear)または放射状(radial)共重合体構造があり、ここで、ブロックAはポリビニルアレーンブロックであり、ブロックBはポリ(モノアルケニル)ブロックであり、xは重合体の腕の数を表し、ここで、xは1以上の整数である。適切なブロックAのポリビニルアレーンには、以下に限定されないが、ポリスチレン、ポリアルファメチルスチレン(Polyalphamethylstyrene)、ポリビニルトルエン、および、それらの混合物などがある。適切なブロックBのポリ(モノアルケニル)ブロックには、以下に限定されないが、例えば、ポリブタジエンまたはポリイソプレンのような共役ジエンエラストマー、または、エチレンブチレンまたはエチレンプロピレンまたはポリイソブチレンのような水素化エラストマー、または、それらの組み合わせなどがある。それらのタイプのブロック共重合体の市販されているものの例には、シェル・ケミカル・カンパニー(Shell Chemical Company)からのクラトン(Kraton:商標)エラストマー、デキシコ(Dexco)からのベクター(Vector:商標)エラストマー、エニチェム・エラストマーズ(Enichem Elastomers)からのソルプレン(Solprene:商標)、および、ファイヤーストン・タイヤ・アンド・ラバー・コーポレーション(Firestone Tire & Rubber Co.)からのステレオン(Stereon:商標)などがある。
【0037】
適切な粘着性付与樹脂には、天然樹脂および改質樹脂(modified resin)、天然樹脂および改質樹脂のグリセロールエステルおよびペンタエリトリトールエステル、ポリテルペン樹脂、天然テルペンの二元共重合体または三元共重合体、改質フェノールテルペン樹脂およびその水素化誘導体、脂肪族石油樹脂およびその水素化誘導体、芳香族石油樹脂およびその水素化誘導体、脂肪族または芳香族石油樹脂およびその水素化誘導体、および、それらの組み合わせなどがある。これらの樹脂の市販されているものの例には、ヘルクレス(Hercules)からのフォーラル(Foral:登録商標)水素化ロジンエステル、ステイブライト(Staybelite:登録商標)水素化改質ロジン、ポリペイル(Poly−pale:登録商標)重合ロジン、パーマリン(Permalyn:登録商標)ロジンエステル、ペンタリン(Pentalyn:登録商標)ロジンエステル、アダック(Adtac:登録商標)油変性炭化水素樹脂、ピコペイル(Piccopale:登録商標)芳香族炭化水素、ピッコタック(Piccotac:登録商標)、ヘルコタック(Hercotac:登録商標)芳香族改質脂肪族炭化水素、リガルレッツ(Regalrez:登録商標)脂環式樹脂、または、ピッコライト(Piccolyte:登録商標)、エクソン・ケミカル(Exxon Chemical)からのエセルメンツ(Eselementz:登録商標)脂肪族炭化水素および脂環式樹脂、芳香族改質変種を含むグッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・コーポレーション(Goodyear Tire & Rubber Co.)からのウイングタック(Wingtack:登録商標)合成ポリテルペン樹脂、アラカワ・ケミカルズ(Arakawa Chemicals)からの部分的および十分に水素化された芳香族樹脂であるアルコン(Arkon:登録商標)、アリゾナ・ケミカル(Arizona Chemical)からのゾナタック(Zonatac:登録商標)スチレン化テルペン樹脂、ゾナレツ(Zonarez:登録商標)ロジンエステル、および、ゾネスター(Zonester:登録商標)ロジンエステル、および、ネビル・ケミカル・カンパニー(Neville Chemical Company)からのネブタック(Nevtac:登録商標)芳香族改質脂肪族炭化水素、などがある。
【0038】
水性液体吸収材料に含まれるのに適した水性液体吸収ポリマーは、高吸水材料または熱可塑性高分子組成物のような熱可塑性ヒドロゲルを含み、熱可塑性ヒドロゲルは、水溶性の柔らかいセグメントおよびひとつまたは複数の硬いセグメントから形成されている。硬いセグメントは溶融加工できるものでなければならず、すなわち、使用温度では、ポリマー中の硬いセグメントは、その溶融温度よりも低く、加工温度では、硬いセグメントはその溶融温度よりも高く、熱溶融型接着剤の組成のその他の全ての成分の分解温度よりも低い。硬いセグメントは、水に対して実質的に不溶性であり、柔らかいセグメントとは相分離(phase separate)している。適切な硬いセグメントの例には、以下に限定されないが、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレア、および、それらの組み合わせなどがある。適切な柔らかいセグメントの例には、以下に限定されないが、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリサッカリド、ポリ無水マレイン酸、ポリエチリンオキシドおよびポリプロピレンオキシドのランダム共重合体、および、それらの組み合わせなどがある。柔らかいセグメントおよび硬いセグメントは、ウレタン、アミド、エステル、または、二次的な尿素結合(secondary urea linkages)、または、それらの組み合わせ、によって互いに共有結合されていてよい。水性液体吸収熱可塑性高分子組成物の市販されているものの例には、ティンデイル・プレインズ−ハンター・リミテッド(Tyndale Plains-Hunter Ltd.)からの親水性ポリウレタン、および、スミトモ・セイカ・ケミカルス・コーポレーション・リミテッド(Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd.)からのアクアコルク(Aquacaulk:登録商標)熱可塑性ポリマーなどがある。適切な高吸水性材料は、今日市販されている通常の高吸水性粒子または高吸水性繊維の何れでもよい。適切な高吸水性材料の例には、スミトモ・セイカ・ケミカルス・コーポレーション・リミテッドのからのアクアキープ(Aquakeep)SA−70およびJ−550Pがある。高吸水性材料は、好ましくは、約150μm未満の平均粒度(average particle size)の高吸水性粒子である。より好ましくは、高吸水性粒子は、約125μm未満の平均粒度を有する。最も好ましくは、高吸水性粒子は、約75μm未満の平均粒度を有する。小さい粒度の水性液体吸収ポリマーは、より多くの吸収ポリマーが水性液体吸収材料の表面で露出されるようにし、均質な混合物を得るためおよび通常の熱溶融型接着剤を塗布する装置で材料を加工するのを容易にするために必要不可欠なものである。
【0039】
本発明で用いるのに適した可塑剤は、大まかに言って、硬度(hardness)および弾性率(modulus)を減らし、粘着度(pressure sensitive tack)を増加し、溶融粘度(melt viscosity)および溶液粘度(solution viscosity)を低減する、任意の通常の可塑剤などである。可塑剤は水溶性(water soluble)または水分散性(water dispersible)であり、または、その代わりに、ポリエチレングリコール、グリセリン、グリセロール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、または、ソルビトールのようなワックスに類似の物質であることが好ましい。好ましい可塑剤の一例は、ユニオン・カーバイド(Union Carbide)からのカーボワックス(Carbowax:登録商標)ポリエチレングリコールである。
【0040】
本発明で用いるのに適した抗酸化剤は、通常の抗酸化剤のいずれかであり、好ましくは、例えば、エチル・コーポレーション(Ethyl Corporation)から市販されているエタノックス(Ethanox)330wである1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼンのようなヒンダードフェノール(hindered phenols)である。
【0041】
特に好ましい実施の形態では、水性液体吸収材料は、(重量で)約10%から50%のブロック共重合体(好ましくは、約10より大きいメルトインデックスを有する。)、約20%から80%の粘着性付与樹脂(好ましくは、約105℃未満の軟化点を有する。)、約1%より多い水性液体吸収ポリマー、約0%から40%の可塑剤(適用温度で1センチポイズから500センチポイズの粘度を有する。)、および、約0%から2.0%の抗酸化剤、を含んでいる。
【0042】
水性液体吸収材料は、熱溶融型接着剤スロットコーティングヘッド、熱溶融型接着剤うず巻き噴霧アプリケーター(市販されているものの例は、ノードソン・コントロール・ファイバリゼーション(Nordson Control Fiberization:登録商標)である。)のような適切な通常の接着剤加工装置を用いて、熱溶融型接着剤マイクロファイバーアプリケーター(それらのアプリケーターの市販されているものの例には、ノードソン・コントロール・コート(Nordson Control Coat:登録商標))、アイ・ティー・ダブリュー・ダイナファイバー(ITW Dynafiber:登録商標)、ジェイ・アンド・エム・メルトブローン(J&M Meltblown)、および、メイ・コーティング(May Coating)のアキューファイバー(Accufiber:登録商標)などがある。)を用いて、または、パターンコーティングを生み出すために熱溶融型接着剤ロータリースクリーンアプリケーター(この装置の例には、ノードソンおよびクレーマー(Kraemer)のロータリースクリーンアプリケーターがある。)を用いて、液体不透過性のバリア手段40、または、生理用ナプキン10のその他の層に、すなわち、必要に応じて設けられる液体透過性の移送層28に適用されて、吸収手段20が形成される。
【0043】
吸収材料23の全吸収容量は、生理用ナプキン10の意図されている用途のために滲出物を充填する設計との適合性を有していなければならない。すなわち、吸収材料23の全吸収容量は、装着者の滲出液の体積の予想量の変動に適応するように変更されてよい。例えば、異なる吸収容量が、夜間に使用することを意図されているものに比較して昼間に使用することを意図されている生理用ナプキンに用いられてよく、または、さらに熟年の女性による使用を意図されているものに比較して十代の女性による使用を意図されている生理用ナプキンに用いられてよい。
【0044】
本発明の範囲が高吸水性材料をまったく含まない生理用ナプキンに及ぶことを意図していないことが注意されなければならない。
【0045】
好ましくは、液体透過性のカバー層25および液体不透過性のバリア手段40は、吸収材料23よりもおおむね大きい長さおよび幅を有し、吸収材料23のエッジ252およびエッジ255を越えて延在していて、エッジを越えたところで液体透過性のカバー層25および液体不透過性のバリア手段40は適切な方法で関連付けられている。本明細書で用いられる場合、用語「関連付けられている」は、第1の部材が第2の部材に直接結合されている構成、および、第1の部材が、第1の部材を中間の部材に取り付け、中間の部材を第2の部材に取り付けることによって、第2の部材に間接的に結合されている構成、を包含している。吸収材料23の端部エッジ252および吸収材料23の側面エッジ255を越えている液体透過性のカバー層25および/またはバリア手段40の拡張部は、生理用ナプキン10の端部エッジ14および側面エッジ15を各々形成している。好ましい実施の形態では、バリア手段40および液体透過性のカバー層25は、楕円形の形状を有し、吸収材料23を越えて約1.0センチメートル以上に亘って延在し、その吸収材料を越えて延在する部分ではバリア手段40および液体透過性のカバー層25は当業者によく知られた付着手段によって互いに直接結合されている。
【0046】
付着手段は、例えば、均一な連続した層の接着剤、パターン状の層の接着剤、または、別個のラインまたはスポットの配列の接着剤であってよい。
【0047】
本発明の生理用ナプキンでは、生理用ナプキンを装着者の下着に付着するための付着手段(図示せず)は、液体不透過性のバリア手段40の衣類に向かい合う表面42の一部および/または液体透過性のカバー層25の体に向かい合う表面21の一部を占めていてよい。接着剤(図示せず)は、液体透過性層を使用者の体に直接付着するために体に向かい合う表面21に塗布されていてもよい。体への付着に適した接着剤の例には、以下に限定されないが、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン石油ゲル、ポリエチレングリコール−ポリ−HEMA、および、ダウ・コーニング(Dow Corning)#9600のようなシリコーンなどがある。
【0048】
代わりに、位置決め用の接着剤、機械的な締結具、または、高い摩擦係数の材料が、図1および図2の生理用ナプキンを使用者の衣類に取り外し可能に接着するために、表面42に取り付けられてもよい。または、バリア層自体が、天然ゴムまたは合成ゴムなどの高い摩擦係数の材料で構成されていて、それによって下着への付着のための追加の材料の必要をなくしていてもよい。好ましくは、位置決め用の接着剤が、生理用ナプキン10を使用者の下着のクロッチ部分に接着するのに用いられる。本発明の生理用ナプキンに適した位置決め用接着剤は、当業者にはよく知られていて、ひとつの知られた分類は、スチレンブロック共重合体である。接着剤を生理用ナプキンに塗付するために用いられる方法は、以下に限定されないが、スロットコーティング(slot coating)、溶射(spraying)、ナイフ塗布(knife coating)、押し出しコーティング(extrusion coating)、および、トランスファー塗布(transfer coating)などがある。接着剤は、ノードソン・コーポレーション(Nordson Corporation)から市販されている器具を用いるなどによって、塗付される前に発泡されてもよい。接着剤は、エマルジョンまたは溶液から、連続的なまたは離散的なパターンで、製品の基板に直接コーティングされるか、または、剥離基板にコーティングされてから剥離基板と共に製品の基板に移されてもよい。
【0049】
本発明の生理用ナプキン10は、低い曲げ抵抗を有する。したがって、本発明の生理用ナプキン10は、非常に柔らかく、女性の泌尿性器領域のさまざまな形状に非常によく整合する。好ましくは、本発明の生理用ナプキン10は、約400グラム未満の曲げ抵抗を有し、より好ましくは約250グラム未満の曲げ抵抗を有し、さらにより好ましくは約175グラム未満の曲げ抵抗を有し、最も好ましくは約130グラム未満の曲げ抵抗を有する。
【0050】
生理用ナプキンの曲げ抵抗は、ピーク曲げ剛性によって測定される。ピーク曲げ剛性は、ASTM D4032−82円形曲げ手順(CIRCULAR BEND PROCEDURE)にならった試験によって測定され、その手順は、試験方法の段落で詳述されるようにかなり変更され実施される。円形曲げ手順は、標本の一方の面が凹面になり、もう一方の面が凸面になる、材料の同時的な複数の方向での変形である。円形曲げ手順は、全ての方向で同時に剛性を平均して、曲げ抵抗に関連する値を与える。
【0051】
上述されたように、本発明の生理用ナプキン10は、中程度から高程度の量の経血を吸収するのに十分な大きさの液体容量を有する。生理用ナプキンの寸法に応じて変わり同じ値であることもある2つの容量、すなわち、試験容量および全容量が、測定できる。好ましくは、本発明のナプキン10は、約5.0グラム以上の試験容量を有し、より好ましくは約10.0グラム以上の試験容量を有し、最も好ましくは、約18.0グラム以上の試験容量を有する。好ましくは、本発明のナプキン10は、約10.0グラム以上の全容量を有し、より好ましくは約25.0グラム以上の全容量を有し、最も好ましくは約40.0グラム以上の全容量を有する。試験容量および全容量を測定する方法は、試験方法の段落に記載されている。
【0052】
表1は、水性液体吸収材料(ALAM)を含む本発明の好ましい生理用ナプキンのある実施の形態の、以下の試験方法の段落に記載された方法に基づいて評価される、ガーレイ剛性および耐圧縮性を、例示的な従来技術の生理用ナプキンと比較している。例1のALAMを含む生理用ナプキンは、4つの層、すなわち、30g/m2 の3および5デニールのマルチデニールポリプロピレン不織布、65g/m2 のALAM、および、2.286/1000cm(0.9ミル)のピンクポリエチレンバリアフィルム、を含んでいる。
【表1】

【0053】
図3および図4を参照すると、本発明の別の実施の形態である、下着のクロッチ部分に配置されるように適合され、長手方向の軸380を備えた、女性の衛生用の生理用ナプキン310が示されている。生理用ナプキン310は、図3に示すように、液体透過性の体に向かい合う層360、液体不透過性の衣類に向かい合う層340、体に向かい合う層に隣接して配置された必要に応じて設けられる移送層370、移送層および下着に向かい合う層の間に配置された吸収手段350、および、少なくとも一つの周縁ゾーン390、を具備している。吸収手段350は、生理用ナプキン310の長手方向の軸380に沿って整合した長手方向に延在する中央吸収ゾーン355、長手方向の軸380と平行にかつ離れて配置された2つの両側の長手方向エッジ351,352、および、2つの横方向エッジ353,354、を有している。周縁ゾーン390は、吸収手段350の長手方向エッジ351,352の一つに隣接して整合していて、生理用ナプキン310の側面エッジ315,316から離れてかつ内側に配置されている。周縁ゾーン390は、体に向かい合う層360、必要に応じて設けられる移送層370、衣類に向かい合う層340、および、吸収材料320、を含んでいる。周縁ゾーン390は、約5g/gより大きい吸収力、約4mm未満の厚さ330、約110kg/cm3 より大きい耐圧縮性、によって特徴付けられる。中央吸収ゾーン355は、周縁ゾーン390のガーレイ剛性より大きいガーレイ剛性を有している。中央吸収ゾーン355および周縁吸収ゾーン390のガーレイ剛性の差によって、柔らかく下着のクロッチ部分に容易に整合すると同時に束になることおよびよじれることを阻止する生理用ナプキンがもたらされる。
【0054】
本発明に基づく生理用ナプキンは、異なるガーレイ剛性を有し、同じ若しくは異なる吸収力を有する少なくとも2つのゾーンを提供する。さらに、周縁ゾーンは、約110kg/cm3 より大きい耐圧縮性を有し、より好ましくは約250kg/cm3 より大きい対圧縮性を有する。ガーレイ剛性が吸収ゾーン355および周縁ゾーン390で異なるこの構成によって、柔軟性およびZ方向での耐圧縮性だけでなく、使用者に対する整合性および快適さによって特徴付けられる生理用ナプキンが提供される。柔らかく耐圧縮性の周縁ゾーンは、使用中に整合性を有し快適であり、漏れの防止を損なうこともある圧縮または束になることなく吸収性である。
【0055】
本発明の生理用ナプキンでは、周縁ゾーン390は、好ましくは、200mg未満のガーレイ剛性を有し、より好ましくは100mg未満のガーレイ剛性を有し、最も好ましくは50mg未満のガーレイ剛性を有する。好ましくは、中央吸収ゾーンおよび周縁ゾーンのガーレイ剛性の差は、500mg未満であり、より好ましくはその差は200mg未満であり、最も好ましくは、中央吸収ゾーンおよび周縁ゾーンのガーレイ剛性の差は50mg未満である。最も好ましい実施の形態では、吸収材料320は、吸収手段350に平行にかつ隣接して配置されていて、図4に示されているように吸収手段350によって部分的に覆われている。この実施の形態は、非常に柔らかく、生理用ナプキンの側面に沿って毛管作用により流体を吸収するための高い吸収性の周縁ゾーンを提供し、したがって、この構成の生理用ナプキンでの横漏れ事故を低減すると同時に、使用中の高い整合性および快適さを維持する。この実施の形態に基づけば、吸収手段は、生理用ナプキンの吸収材料を形成するために用いられる通常の材料から形成されてよい。付着手段(図示せず)は、図1および図2の説明で既に記載された。
【0056】
吸収手段350で用いられる吸収材料の代表的な非限定的な一覧には、次のような繊維状材料、例えば、天然セルロース誘導体すなわち綿および木材パルプ、再生セルロース誘導体すなわちレーヨンおよび酢酸セルロース、泥炭コケ(peat moss)、高吸水材料と広く呼ばれている、繊維または粒子の形態のヒドロゲル形成ポリマー(hydrogel-forming polymers)、およびそれらの類似物などがある。発泡体のような別の吸収材料が用いられてもよい。適切な発泡体吸収材料の非限定的な例は、セルロース発泡体またはポリエーテル発泡体のような連続気泡発泡体である。2つ以上のタイプの吸収材料が、さまざまな異なる条件の下でも用いることができる液体管理製品の性能を最適にするために用いられてもよい。例えば、吸収手段は、形成された構造に構造上の完全性を提供するために、または、液体不透過層にヒートシール適性(heat sealability)を提供するために、吸収材料および熱可塑性繊維の混合物を含んでいてもよい。有用な熱可塑性繊維は、ポリプロピレン繊維およびポリエチレン繊維のようなポリオレフィンである。熱可塑性繊維は、第1の溶融温度を有する第1のコンポーネント、および、第1の溶融温度とは異なる溶融温度を有する2つ以上の別のコンポーネント、を含む、複合繊維(bi-component fiber)すなわち多成分繊維(multi-component fiber)であってよい。複合繊維は、典型的には、シース・コア(sheath-core)またはサイド・バイ・サイド(side-by-side)に構成されている。適切な複合繊維には、ポリエステル/ポリエチレン、および、ポリプロピレン/ポリエチレン、などがある。
【0057】
ある好ましい例では、吸収手段は、セルロース繊維および高吸水粉末を含む材料である。その材料は、好ましくは、約40重量%から約95重量%までのセルロース繊維を含有し、より好ましくは、約60重量%から約80重量%までのセルロース繊維を含有する。その材料は、約5重量%から約60重量%までの高吸水粉末(superabsorbent powder:SAP)を含み、好ましくは、約20重量%から約55重量%までのSAPを含み、さらに好ましくは、約30重量%から約45重量%までのSAPを含み、最も好ましくは、約40重量%のSAPを含む。
【0058】
本発明の具体的な実施の形態が例示され説明されたが、当業者には、その他の変形および変更が本発明の真髄および範囲を逸脱せずに行えることが明らかであろう。
【0059】
[試験方法]
厚さ.
上述したように、柔らかい水性液体吸収構造は、好ましくは、約4mm以下の厚さを有する。生理用ナプキンの厚さを測定するのに必要な装置は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ウォルサム(Waltham)のビー・シー・エイムス・カンパニー(B.C. Ames Company)から入手できるフットダイヤル(厚さ)ゲージ・モデル番号ADP1116であり、この装置は、スタンド付の直径29.6mmのフットを有し、56.7グラムの静荷重を有し、0.0254mmまでの精度を有する。デジタルタイプの装置が好ましい。水性液体吸収構造のサンプルが個別に折りたたまれており、および/または包装されている場合には、サンプルは測定の前に手作業で開封されて慎重に平らにされる。ゲージのフットが持ち上げられて、サンプルはゲージのフットがサンプルのほぼ中央に(または注目されるサンプルの注目される位置に)位置するようにアンビル上に配置される。フットを下げるとき、フットが「落下する」のを防ぐように、または、過度の力が加わらないように、注意が払われる。安定化のための読み取りが約5秒間に亘って行われる。次に、厚さの読み取りが行われる。試験される各サンプルに対して、5回の読み取りが記録され、平均が計算されて、mmを単位とする厚さが報告される。
【0060】
変更された円形曲げ剛性.
装置.
円形曲げ手順に必要な装置は、以下の部品を有する、変更された円形曲げ剛性テスターである。
【0061】
18.75mmの直径のオリフィスを備えた102.0mm×102.0mm×6.35mmの滑らかな金属製磨き板のプラットホーム。オリフィスのラップエッジは、45度の角度で4.75mmの深さでなければならない。
【0062】
全長72.2mmおよび直径6.25mmで、半径が2.97mmのボールノーズ、および、直径が0.33mmの基部および半径が0.5mm未満の先端を有すると共にボールノーズから0.88mmだけ延出するニードル先端、を備えたプランジャであって、プランジャはオリフィスと同軸的に取り付けられていて、全ての側面で等しい間隙を有している。ニードル先端は試験の間に試験標本の横方向の動きを防止するだけであることが注意される。したがって、ニードル先端が試験標本に有意に悪い影響を及ぼす(例えば、膨らまされた構造に穴を開けるなどの)場合には、ニードル先端は用いられるべきではない。プランジャの底部は、オリフィスプレートの上部の十分上方に配置されなければならない。この位置から、ボールノーズの下向きの行程は、正確にプレートオリフィスの底部までである。
【0063】
力測定ゲージ、より詳しく言うと、インストロン(Instron)反転圧縮負荷セル。負荷セルは、約0.0グラムから約2000.0グラムまでの負荷範囲を有する。
【0064】
アクチュエータ、より詳しく言うと、反転圧縮負荷セルを備えたインストロンのモデル1122。インストロンのモデル1122は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州カントンのインストロン・エンジニアリング・コーポレーションによって製造されている。
【0065】
標本の個数および準備.
この試験を実施するために、以下に記載されるように、5個の代表的な生理用ナプキンが必要とされる。試験される5個のナプキンのうちの一つから、37.5mm×37.5mmのある個数「Y」の試験標本が切断される。液体透過性のカバー層がバリア層に直接結合されている部分、または、液体透過性のカバー層、2つ以下のティシューシート、およびバリア手段の積層体である部分、を含む標本は、試験されるべきではない。そのような標本が試験されない理由は、液体透過性のカバー層がナプキンの周縁部の吸収材料のエッジを越えてバリア手段と直接結合されていて、そのような部分が非常に柔らかいという従来技術のナプキンが存在するという認識を原因としている。しかし、本発明は、生理用ナプキンの周縁部だけでなく生理用ナプキンの全体の柔らかさに注目するものであり、したがって、本発明の柔らかさは、生理用ナプキンの有意に吸収性の部分の柔らかさにより注目するものである。生理用ナプキンのこれらの有意に吸収性の部分のいずれかがこの試験のパラメーターに合致する場合には、その生理用ナプキンはこの試験に合格する。したがって、各生理用ナプキンから複数の異なる標本が試験されなければならない。確かに、上記の除外された部分を除く、生理用ナプキンの構造的に最も柔らかい部分が試験されなければならない。試験標本は、試験者によって折りたたまれたり曲げられたりしてはならず、標本の取り扱いは、柔らかさおよび耐圧縮性の特性への影響を回避するために、最小に、そしてエッジに限定されなければならない。残りの4個の生理用ナプキンから、最初のナプキンから切断された標本と同じ、「Y」個の37.5mm×37.5mmの標本が切断される。したがって、試験者は同じ5個の標本の「Y」個の集合を得なければならない。
【0066】
手順.
円形曲げ手順の手順は以下の通りである。標本が、2時間に亘って21.0+/−0.1℃および50.0+/−0.2%の相対湿度の室内に配置されて調節(condition)される。試験プレートが水平にされる。プランジャ速度が、全行程長当たり毎分50.0センチメートルに設定される。標本は、標本の体に向かい合う表面26がプランジャに向かい、標本の衣類に向かい合う表面17がオリフィスプラットホームに向かうように、プランジャの下でオリフィスプラットホームの中心に配置される。表示器の零がチェックされ、必要な場合には調節される。プランジャが駆動される。試験中の標本への接触は避けられなければならない。直近のグラムに対する最大の力の読み取り値が記録される。上記のステップが、同じ5個の標本の全てが試験されるまで、繰り返される。
【0067】
計算.
各標本に対するピーク値曲げ剛性は、その標本に対する最大の力の読み取り値である。同じ5個の標本の「Y」個の集合が切断されたことが思い出される。同じ5個の標本の各集合が試験され、その集合に対して得られた5個の値が平均される。すなわち、試験者は、このとき、試験された「Y」個の集合の各々に対して平均値を得たことになる。生理用ナプキンの有意に吸収性の部分のいずれかが必要な曲げ抵抗を有する場合には、そのナプキンがこの試験のパラメーターを満たすことが、思い出される。したがって、具体的に設計された生理用ナプキンの曲げ抵抗は、平均のピーク値曲げ抵抗のうちの最も大きい値である。
【0068】
ガーレイ剛性.
ガーレイ剛性は、柔らかさのさまざまな指標の一つである。ガーレイ剛性は、吸収材料の屈曲可能性または可撓性を測定する。ガーレイ剛性の値が低いほど、材料はより柔軟である。ガーレイ剛性は、アメリカ合衆国ニューヨーク州トロイ(Troy)のガーレイ・プレシジョン・インスツルメンツ(Gurley Precision Instruments)によって製造されたガーレイ剛性テスター(モデル番号4171D)を用いて測定される。その装置は、一端が固定され、もう一端に集中された負荷が加えられた、特定の寸法の試験細片に所定のたわみを引き起こすのに必要な外部から加えられたモーメントを測定する。試験の結果は、ミリグラムを単位とする「ガーレイ剛性」値として得られる。ガーレイ剛性を測定するための手順は以下の通りである。
1.水性液体吸収材料(ALAM:Aqueous liquid absorbing material)を含む試験される製品のY個の領域を配置し、識別のためにこれらの領域に印をつける(例えば、ゾーン1、ゾーン2、ゾーン3、など)。
2.別個の各領域に対して、25.0ミリメートル(mm)幅×50.0mm長さの長方形のサンプルを打ち抜く(die cut)。
注)ALAM領域の寸法が、25.0mm×50.0mm未満の場合には、変化分12.0mmで長方形の寸法を減らしながら、次の最大のサンプルサイズで打ち抜く(ガーレイ剛性で許容される最小のサイズは、12mm幅×24mm長さであることが注意される)。
3.サンプルの表面に存在する全ての剥離紙を除去し、タルカムパウダー(talcum powder)の層を塗付して全てのしわを伸ばすことによって、存在する全ての粘着性を除去する。
4.ガーレイテスターを製造業者の取扱説明書にしたがって較正する。
5.アームをガーレイ装置の上で右側に位置決めする。
6.製造業者の取扱説明書にしたがって、一回に一つのサンプルをクランプ内に挿入して、サンプルのより長いエッジがクランプと平行になるようにサンプルを固定する。
7.振り子(pendulum)が零で静止していることを確かめ、スイッチを左に動かしてサンプル全体が振り子を横切って移動するようにする。
8.振り子を再び零で静止させ、スイッチを右に動かしてサンプル全体が振り子を横切って移動するようにする。
9.デジタル表示の剛性の読み取り値を記録する。
10.ステップ1からステップ9を、識別されたY個の各ゾーンに対してn=5になるまで繰り返す(ゾーン1に対してn=5、ゾーン2に対してn=5,以下同様)。
11.各ゾーンからの読み取り値をゾーンごとに平均して、最も小さい読み取り値の平均値を試験されたサンプルの剛性値として報告する。
【0069】
吸収力.
本発明の柔らかい水性液体吸収構造およびその構造を含む製品の吸収力が、ティーバッグ試験を用いて測定される。ティーバッグ試験は、自由膨張吸収力(freeswell absorbency:ティーバッグ容量(Tea Bag Capacity))を測定し、測定結果は、乾燥した試験される水性溶液吸収材料(ALAM)の1グラム当たりの吸収された液体のグラム数(g/g)として表現される。ティーバッグ試験を本発明の構造および製品に適用する手順は以下の通りである。
【0070】
ALAMの乾燥重量の測定.
1.試験される水性液体吸収材料(ALAM)を含む構造または製品からY個の吸収領域を位置決めする。
2.直径60mmの円形のサンプル、または、このサイズのサンプルが打ち抜けない場合には等しい面積(2828mm2 )のサンプルを、ALAMから打ち抜く。
3.ALAMを含む層を乱すことなく、構造または製品から多くの層を物理的に取り除き、サンプルの重さを量る。
4.ALAMが化学的な除去によってさらに分離される場合には、ALAMを分離して、残りの材料の重さを量る。
5.ALAMの乾燥重量が、ステップ4で量られた重さをステップ3で量られた重さから減算することによって、算出される。ステップ4が行えない場合には、ALAMの乾燥重量はステップ3で量られる。
6.Y個の各領域に対して、n=5までステップ1からステップ5を繰り返す。
7.各領域に対してALAMの乾燥重量を5個の測定値の平均値として算出する。
8.最も小さい平均値が、ALAM(E)の乾燥重量として報告される。
【0071】
ALAMを備えた構造または製品によって吸収された液体の測定.
1.試験される水性液体吸収材料(ALAM)を含む構造または製品からY個の最大吸収領域を位置決めする。
2.直径60mmの円形のサンプル、または、このサイズのサンプルが打ち抜けない場合には等しい面積(2828mm2 )のサンプルを、ALAMから打ち抜く。
3.2つの70mm×140mmの長方形のティーバッグ布地片(ティーバック布地は、アメリカ合衆国コネチカット州ウィンザー・ロックスのアルストロム−デキスター・コーポレーション(Ahlstrom-Dexter Corporation)によって製造されたコード01234T9である。)を打ち抜く。
4.ティーバッグを折り曲げてエッジから約3mmの3辺でヒートシールすることによって、試験される打ち抜かれたサンプルをひとつのティーバッグ内に包む。
5.2番目のティーバッグをサンプル無しで同様に折り曲げてヒートシールする。このティーバッグがブランクとして役に立つことになる。
6.2つのティーバッグの重量を記録する。
7.2つの密封されたティーバッグを、30分間に亘って、0.9%の食塩水を収容した容器内に配置する(ティーバッグは食塩水中に沈められなければならない)。
8.30分が経過した後、サンプルのティーバッグおよびブランクのティーバッグが、食塩水から取り出され、クリップを用いて10分間に亘って垂直に吊り下げる(サンプルは、必ずティーバッグの布地のみがクリップ留めされるようにする)。
9.10分が経過した後、2つのティーバッグの湿重量が量られ記録される。
10.サンプルのグラム/グラム容量が以下のようにして算出される。
吸収力すなわちティーバッグ容量(g/g)=(A−B−(C−D))/E
ここで、A=サンプルの湿重量(wet weight)
B=ブランクの湿重量
C=ティーバッグに包まれたサンプルの乾燥重量
D=ブランクのティーバッグの乾燥質量
E=ALAMの乾燥重量
11.Y個の各領域に対して、n=5まで、ステップ1からステップ10を繰り返す。
12.5個の測定値の平均値として各領域の吸収力を算出する。
13.最大の平均値が、試験されたサンプルのティーバッグ容量すなわち吸収力として報告される。
【0072】
負荷が加えられているときの厚さ.
概観.
この試験手順は、加えられた負荷の関数としての材料の厚さを測定する。この試験手順を用いて得られたデータは、加えられた負荷の関数としての圧縮可能性および耐圧縮性を算出するのに用いられる。
【0073】
有効範囲.
この試験手順は、0.2mmから5mmまでの厚さの材料に適用される。この試験手順で試験されるサンプルは、平坦で、著しい湾曲を有していてはならない。材料の上部表面および底部表面は、本質的に平行でなければならない。
【0074】
サンプリング.
サンプルは、サンプルを圧縮するのに用いられる直径25.4mmのプラテンより大きいように切断されなければならない。3.81cm×6.99cmの長方形の切断ダイが適切である。試験される領域は、平坦に配置されるものでなければならない。サンプルは、個々の材料若しくは完成した製品から切断されてよいが、切断された領域はしわまたは湾曲がないものでなければならず、サンプリング手順は、材料の大きさを歪めてはならない。例えば、完成した製品をサンプリングする場合、サンプルの材料は残りの材料からきれいに切り離されなければならない。少なくとも3個の異なるサンプルが、平均の結果を報告するために、測定されなければならない。
【0075】
装置.
定速拡張(CRE:constant rate of extension)テスターを用いる。適切なCREテスターは、アメリカ合衆国マサチューセッツ州カントンのインストロン・コーポレーションから入手できるインストロン・モデル5564である。CREテスターは、クロスヘッド位置を0.01mmの精度で正確に制御し測定しなければならない。CREテスターは、負荷を0.5g・f(mN)の精度で測定できなければならない。CREテスターは、加えられたIN負荷で0.02mm未満のコンプライアンスを有していなければならない。移動するクロスヘッドは、負荷セルに強固に取り付けられた直径25.4mm(面積5.07cm2 )の円形の平坦なプラテンディスクに適合しなければならない。直径が少なくとも100mmの円形の平坦なプラテンが、下側の静止クランプにしっかりと固定されなければならない。それらの面は、0.02mm以下の許容誤差で互いに平行でなければならない。
【0076】
手順.
1.サンプルの坪量が、直近の0.0002gに対して、正確に知られた100cm2 以上の面積を化学天秤で量ることによって、測定される。
2.既知の間隔だけ離れた平行な2つのプラテンを用いて、平坦なサンプルが下側のプラテンに配置される。1.00mmの厚さのサンプルに対して、3.00mmが推奨される開始間隔である。CRE負荷セルは、プラテンがサンプルに接触していない状態で、各試験の開始時に零に調節されなければならない。
3.CREテスターは、上側のプラテンをサンプルに向けて2.54mm/分の速度で下降させ、サンプルが圧縮されて20キログラム(kg)重の負荷に達するまで、1mmの移動毎に少なくとも100個のデータ点を記録する。
加えられたいずれの負荷に対しても、材料の厚さが、上側プラテンの位置によって測定される。厚さは、10kg重および20kg重の負荷に対して測定されなければならない。
【0077】
計算.
圧縮性が、10kgおよび20gの間の応力ひずみ曲線の正割勾配(secant slope)を算出し、その勾配を圧縮された面積で除算することで、求められる。圧縮性の単位は、キログラム(kg)/cm2 である。この勾配は、負荷の変化分を厚さの変化分で除算することで算出される。例えば、ある材料が、負荷が10kgから20kgへ変化したときに、0.014mmだけ変化した場合、
(20kg−10kg)/0.014mm=714kg/mmの圧縮性
として勾配が算出される。
【0078】
同様に、耐圧縮性は、圧縮性を、試験されたサンプルの面積(cm2 )で除算することで、算出される。
耐圧縮性=圧縮性/面積
【0079】
試験容量および全容量.
生理用ナプキンの試験容量および全容量は、以下のように求められる。全てのパンティー接着剤剥離紙が、試験されるナプキンから除去される。試験容量を求めるために、4.75cm×14.0cmの、または、66.5cm2 の面積のその他の形状の生理用ナプキンの部分が、生理用ナプキンが装着されたときに膣口の下で中心に配置されることになる生理用ナプキンの部分から、切り取られる。全容量は、生理用ナプキン全体から全ての剥離紙を取り除いたものを用いて求められる。製品は、直近の0.1グラムに対して重さが量られる。製品は次に滅菌食塩水(アメリカ合衆国イリノイ州ディアフィールドのバクスター・トラベノル・カンパニー(Baxter Travenol Company)から入手できる。)のビーカー内に、製品の全体が浸漬されて製品が曲げられ若しくはよじれたり折れ曲がったりしないように、浸漬される。製品は10分間に亘って浸漬される。製品は、滅菌食塩水から取り出されて、2分間に亘って垂直な姿勢で吊り下げられて、食塩水が製品から排水されるようにする。次にその製品は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州マウント・ホーリー・スプリングズ(Mount Holly Springs)のイートン−ダイクマン・ディビジョン(Eaton-Dikeman Division)のフィルトレーション・サイエンス・コーポレーション(Filtration Science Corp.,)から入手できる濾紙#631のような吸収濾紙上に体に向かい合う面を下にして配置される。17.6g/cm2 の均一な負荷が、製品に加えられて、過剰な流体を搾り出す。吸収濾紙は、30秒間で吸収濾紙に移動する流体の量が0.5グラム未満になるまで、30秒毎に交換される。次に、製品は、直近の0.1グラムに対して重さを量られ、乾燥時の製品の重量が減算される。重さの差が、何れの場合でも、その製品の試験容量または全容量である。
【0080】
本発明の具体的な実施の形態が例示され説明されたが、当業者には、その他の変形および変更が本発明の真髄および範囲を逸脱せずに行えることが明らかであろう。
【0081】
〔実施の態様〕
この発明の具体的な実施態様は以下の通りである。
(1)下着のクロッチ部分に配置されるように適合され、体に向かい合う表面および下着に向かい合う表面を備えた、女性の衛生用の生理用ナプキンであって、
液体透過性のカバー層と、
液体不透過性のバリア手段と、
前記カバー層および前記バリア手段の間に配置された吸収手段と、
を具備し、
前記吸収手段が、110kg/cm3 より大きい耐圧縮性を有し、
前記生理用ナプキンが、400.0g未満の曲げ抵抗、5.0g以上の試験容量、および、20.0g以上の全容量、を有する、
生理用ナプキン。
(2)前記実施態様(1)記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、250.0g未満の曲げ抵抗を有する、
生理用ナプキン。
(3)前記実施態様(1)記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、4mm以下の厚さを有する、
生理用ナプキン。
(4)前記実施態様(1)記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、3mm以下の厚さを有する、
生理用ナプキン。
(5)前記実施態様(1)記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、2.2mm以下の厚さを有する、
生理用ナプキン。
【0082】
(6)前記実施態様(3)記載の生理用ナプキンであって、
前記吸収手段が、250kg/cm3 より大きい耐圧縮性を有する、
生理用ナプキン。
(7)前記実施態様(3)記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、175.0g未満の曲げ抵抗を有する、
生理用ナプキン。
(8)前記実施態様(3)記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、15.0g以上の試験容量を有する、
生理用ナプキン。
(9)前記実施態様(3)記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、130.0g未満の曲げ抵抗を有する、
生理用ナプキン。
(10)前記実施態様(3)記載の生理用ナプキンであって、
前記吸収手段の少なくとも一部が、ヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤をさらに含む、
生理用ナプキン。
【0083】
(11)前記実施態様(10)記載の生理用ナプキンであって、
前記吸収手段が、吸収材料を含み、
前記吸収材料が、5重量%から85重量%までの粒子状のヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤を含んでいる、
生理用ナプキン。
(12)前記実施態様(3)記載の生理用ナプキンであって、
前記吸収手段が、前記吸収材料の上に配置された移送層をさらに含む、
生理用ナプキン。
(13)前記実施態様(3)記載の生理用ナプキンであって、
前記吸収手段が、ヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤、および、移送層、をさらに含み、
前記カバー層が、有孔フィルムを含む、
生理用ナプキン。
(14)前記実施態様(3)記載の生理用ナプキンであって、
前記バリア手段がバリアシートを含み、
前記吸収手段が、前記吸収材料の上に配置された液体透過性の高分子製の表面シートを含み、
前記表面シートが前記バリアシートと関連付けられている、
生理用ナプキン。
(15)下着のクロッチ部分に配置されるように適合され、長手方向の軸を備えた、生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、
液体透過性の体に向かい合う層と、
液体不透過性の衣類に向かい合う層と、
前記体に向かい合う層および前記衣類に向かい合う層の間に配置された吸収手段であって、前記吸収手段が、前記生理用ナプキンの前記長手方向の軸に沿って整合された長手方向に延在する中央吸収ゾーンを有し、前記中央吸収ゾーンが、両側の2つの長手方向エッジ、および、両側の2つの横方向エッジ、を有する、吸収手段と、
前記吸収ゾーンの前記長手方向エッジの一つに隣接して整合した周縁ゾーンであって、前記周縁ゾーンが、前記体に向かい合う層、前記衣類に向かい合う層、および、前記体に向かい合う層および前記衣類に向かい合う層の間の吸収材料、を含み、前記周縁ゾーンが、5g/gより大きい吸収力、3mm未満の厚さ、および、110kg/cm3 より大きい耐圧縮性、によって特徴付けられる、周縁ゾーンと、
を具備し、
前記中央吸収ゾーンおよび前記周縁ゾーンが、各々のガーレイ剛性を有し、
前記周縁ゾーンのガーレイ剛性が、前記中央吸収ゾーンのガーレイ剛性より小さい、
生理用ナプキン。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】下側の構造を示すために一部が引き剥がされた、本発明のある実施の形態の上面図である。
【図2】図1の線2−2’に沿った図1に示された実施の形態の端面図である。
【図3】下側の構造を示すために一部が引き剥がされた、本発明の別の実施の形態の上面図である。
【図4】図3の線3−3’に沿った図3に示された実施の形態の端面図である。
【符号の説明】
【0085】
10 生理用ナプキン
11 第1の主面
12 第2の主面
14 端部エッジ
15 側面エッジ
20 吸収手段
21 体に向かい合う表面
23 吸収材料
25 カバー層
28 移送層
30 厚さ
40 バリア手段
42 衣類に向かい合う表面
225 体に向かい合う表面
231 第1の主面
232 第2の主面
240 衣類に向かい合う表面
252 端部エッジ
255 側面エッジ
310 生理用ナプキン
315,316 側面エッジ
320 吸収材料
330 厚さ
340 衣類に向かい合う層
350 吸収手段
351,352 長手方向エッジ
353,354 横方向エッジ
355 中央吸収ゾーン
360 体に向かい合う層
370 移送層
380 長手方向の軸
390 周縁ゾーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下着のクロッチ部分に配置されるように適合され、体に向かい合う表面および下着に向かい合う表面を備えた、女性の衛生用の生理用ナプキンであって、
液体透過性のカバー層と、
液体不透過性のバリア手段と、
前記カバー層および前記バリア手段の間に配置された吸収手段と、
を具備し、
前記吸収手段が、110kg/cm3 より大きい耐圧縮性を有し、
前記生理用ナプキンが、400.0g未満の曲げ抵抗、5.0g以上の試験容量、および、20.0g以上の全容量、を有する、
生理用ナプキン。
【請求項2】
請求項1記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、250.0g未満の曲げ抵抗を有する、
生理用ナプキン。
【請求項3】
請求項1記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、4mm以下の厚さを有する、
生理用ナプキン。
【請求項4】
請求項1記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、3mm以下の厚さを有する、
生理用ナプキン。
【請求項5】
請求項1記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、2.2mm以下の厚さを有する、
生理用ナプキン。
【請求項6】
請求項3記載の生理用ナプキンであって、
前記吸収手段が、250kg/cm3 より大きい耐圧縮性を有する、
生理用ナプキン。
【請求項7】
請求項3記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、175.0g未満の曲げ抵抗を有する、
生理用ナプキン。
【請求項8】
請求項3記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、15.0g以上の試験容量を有する、
生理用ナプキン。
【請求項9】
請求項3記載の生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、130.0g未満の曲げ抵抗を有する、
生理用ナプキン。
【請求項10】
請求項3記載の生理用ナプキンであって、
前記吸収手段の少なくとも一部が、ヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤をさらに含む、
生理用ナプキン。
【請求項11】
請求項10記載の生理用ナプキンであって、
前記吸収手段が、吸収材料を含み、
前記吸収材料が、5重量%から85重量%までの粒子状のヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤を含んでいる、
生理用ナプキン。
【請求項12】
請求項3記載の生理用ナプキンであって、
前記吸収手段が、前記吸収材料の上に配置された移送層をさらに含む、
生理用ナプキン。
【請求項13】
請求項3記載の生理用ナプキンであって、
前記吸収手段が、ヒドロゲル形成ポリマーゲル化剤、および、移送層、をさらに含み、
前記カバー層が、有孔フィルムを含む、
生理用ナプキン。
【請求項14】
請求項3記載の生理用ナプキンであって、
前記バリア手段がバリアシートを含み、
前記吸収手段が、前記吸収材料の上に配置された液体透過性の高分子製の表面シートを含み、
前記表面シートが前記バリアシートと関連付けられている、
生理用ナプキン。
【請求項15】
下着のクロッチ部分に配置されるように適合され、長手方向の軸を備えた、生理用ナプキンであって、
前記生理用ナプキンが、
液体透過性の体に向かい合う層と、
液体不透過性の衣類に向かい合う層と、
前記体に向かい合う層および前記衣類に向かい合う層の間に配置された吸収手段であって、前記吸収手段が、前記生理用ナプキンの前記長手方向の軸に沿って整合された長手方向に延在する中央吸収ゾーンを有し、前記中央吸収ゾーンが、両側の2つの長手方向エッジ、および、両側の2つの横方向エッジ、を有する、吸収手段と、
前記吸収ゾーンの前記長手方向エッジの一つに隣接して整合した周縁ゾーンであって、前記周縁ゾーンが、前記体に向かい合う層、前記衣類に向かい合う層、および、前記体に向かい合う層および前記衣類に向かい合う層の間の吸収材料、を含み、前記周縁ゾーンが、5g/gより大きい吸収力、3mm未満の厚さ、および、110kg/cm3 より大きい耐圧縮性、によって特徴付けられる、周縁ゾーンと、
を具備し、
前記中央吸収ゾーンおよび前記周縁ゾーンが、各々のガーレイ剛性を有し、
前記周縁ゾーンのガーレイ剛性が、前記中央吸収ゾーンのガーレイ剛性より小さい、
生理用ナプキン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−500061(P2007−500061A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533295(P2006−533295)
【出願日】平成16年5月20日(2004.5.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/016033
【国際公開番号】WO2004/105666
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(591252839)マクニール−ピーピーシー・インコーポレイテッド (69)
【氏名又は名称原語表記】MCNEIL−PPC,INCORPORATED
【Fターム(参考)】