説明

耐火層の間で仕切られた可燃材料を有する耐火性マットレス

耐火材料層の間の寝具材料を仕切る難燃性マットレス。マットレスは、内部の支持区画と、内部の支持区画の少なくとも1つの側部に隣接した第1の耐火材料層と、第1の耐火材料層に隣接した少なくとも1つのクッション材料層と、少なくとも1つのクッション層に隣接した第2の耐火材料層とを含み、第2の耐火材料層は、第1の耐火材料層に対して遠位にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、マットレス、特に、難燃性(a fire-retardant)マットレス及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
少なくとも1960年代後期以降、マットレス製造業者は、寝室火災に伴うマットレスの火災に関心を持ってきた。火災の殆どは、人々がベッドで喫煙したことによる、マットレスでのタバコの点火に起因すると判断されており、この間のほぼ30,000件の寝室火災は、マットレスに起因すると考えられる。さらなる22,000件の火災は、マットレスの裸火の点火に起因すると考えられる。多数の火災がタバコの喫煙に起因すると考えられることを鑑みて、マットレスの上で起きた火災の拡がりを抑えるための連邦標準が導入された。
【0003】
1980年代後期には、マットレス火災の主な原因として、裸火の点火がタバコの点火を越えた。後に、いくつかの研究により、寝室火災の主な発生源は、マットレスの上に置かれた寝具類の燃焼であると判断された。さらに、これらの火災の大多数が、子供たちがライタ、マッチ、及びろうそくなどの点火源を使って遊んだため、シート、毛布、及び枕などのベッド上の付属品が点火したことに起因することが分かった。
【0004】
このような調査の結果、マットレス火災についての理解を向上させるための研究が行われた。これらの研究により、燃えている寝具類の点火源を正確にかつ首尾一貫してシミュレートし得る試験装置が開発された。
【0005】
試験では、スチール製のツインサイズのベッドフレームの上にマットレス/土台を配置して、受け台の底部に形成されているセメントの繊維板の表面上に載るようにした。燃えている寝具類の熱の衝撃を模倣するために、1対のガスバーナが設計された。1つのバーナはマットレス面の上部に当たり、第2のバーナはマットレス側の近くに当たるよう置かれた。側部のバーナによって作り出される炎は50秒間燃焼することが可能であり、上部のバーナからの炎は70秒間燃焼した。これらのバーナによって作り出された火災の監視が行われ、代表的なマットレスが約3分でフラッシュオーバ値に達することが観察された。
【0006】
これらの研究の結果、カリフォルニアでは、マットレスでの火災の場合、火災の最初の10分間に熱が25メガジュールを超えないこと、又は30分間に渡って200kWの放熱量の最高定格出力を超えないことを命じる規制法(技術会報603)が設立された。この基準に達するための問題点は、バリアを難燃性のものにすると、マットレスの表面が固くなり、触り心地が良くないので、マットレスの外側に難燃性バリアを配置することが困難なことである。このため、マットレスの外部層は、通常、かなり簡単に燃焼する、かつ犠牲材料と考えられる、ある種のキルト又はティッキング材料である。
【0007】
住宅の寝室火災においては、異なる3種類の人々が、火災により危険にさらされる。これらの人々の第1は、火災が起きた、かつ火災に極めて近い部屋の中にいる人である。この人は、通常、マットレスの上にいる者である。第2の人は、火災が起きた部屋の中ではあるが、火災にそれ程近くない所にいる。これは、マットレスに火がついた寝室の椅子に座っている者、又は火災を起こして、ドレッサの後ろに隠れている子供であり得る。第3の人は、火災が起きた部屋の中におらず、また火災にそれ程近くない者である。この中には、マットレスに火がついた家の中の別の部屋にいる者が含まれる。
【0008】
技術会報603において発布された規制法では、危険にさらされた人々が火災を発見して、これから逃げるための、貴重な30分の枠を規定している。さらに、低い定格出力の放熱量制限により、火災の蔓延及び強度が実質的に遅延する。これらの要件が組み合わさると、住宅の他の箇所への素早いフラッシュオーバの危険性が著しく減少し、したがって、消費者が寝室火災から逃げる機会が実質的に増す。
【0009】
火災の大きさ及び蔓延速度を減少させることにより、ベッド火災の死傷者を2分の1〜3分の2だけ減少させることができる。これは、特に火災にそれ程近くない個人が、住宅から逃げるための余分な時間ができるためである。さらに、隔絶された燃焼である場合には(そのような場合がもしあれば、であるが)、マットレスの上にいる人が逃げるための追加時間もできる。
【0010】
実際には、マットレス製造業者は、火災の危険性の減少に対する2つの手法、即ち、(a)点火が持続する可能性を減少させること、及び(b)点火による結果を軽減することのいずれか又はその両方に従う。これらの目標を達成するのを助けるために、代表的な耐火性(a fire-resistant)マットレスは、マットレスの外部層の近くに置かれた耐火バリアを備えており、この外部層は、キルト又はティッキング材料製である。しかし、この耐火バリアは、大抵機能しているものであるが、バリアが故障した場合には、火災がマットレスを通って内部の支持区画へと素早く拡がるのを防止する方法はない。これにより、フラッシュオーバが生じ、マットレス全体が炎に包み込まれる。このため、第1の耐火バリアに侵入した火災の拡がりを鈍化させることができることは、当業界においては重要な改良となろう。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
発明の簡単な概要
本発明は、マットレスの火災の蔓延を著しく減少させる、耐火層の間で仕切られた材料を有する耐火性マットレスに関する。一実施形態においては、耐火性マットレスは、内部の支持区画と、内部の支持区画の少なくとも1つの側部に隣接した第1の耐火材料層と、第1の耐火材料層に隣接した少なくとも1つの材料層と、少なくとも1つの層に隣接した第2の耐火材料層とを含み、第2の耐火材料層は、第1の耐火材料層に対して遠位にある。
【0012】
本発明のさらに別の実施形態においては、内部の支持区画は、6つの側部を有し、第1の難燃性材料層が、内部の支持区画のそれぞれの側部に隣接し、少なくとも1つの材料層が、内部の支持区画のそれぞれの側で第1の難燃性材料層に隣接し、第2の難燃性材料層が、第1の難燃性材料層に対して遠位にある内部の支持区画のそれぞれの側で少なくとも1つの材料層に隣接する。
【0013】
本発明のさらに別の実施形態においては、マットレスは、内部の支持区画と、第1の側部と第2の側部とを有する耐火絶縁層(第1の側部は、内部の支持区画の少なくとも1つの側部に隣接する)と、耐火層の第2の側部に隣接した第1の材料層と、第1の側部と第2の側部とを有するキルト層(キルト層の第1の側部は、耐火層から遠位にある第1の材料層に隣接する)と、キルト層の第2の側部に隣接した第2の材料層と、第2の材料層に隣接しておりかつキルト層から遠位にある第2の耐火性布張り層と、第2の耐火層に隣接した外部のティッキング層とを含む。
【0014】
本発明はまた、耐火性マットレスを製造する方法を含む。
【0015】
本発明の耐火性についての利点は、本明細書に記載されている本発明についての記載より明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
発明の詳細な説明
図2〜図7は、マットレス10に火がついた結果、マットレス10が炎に完全に包み込まれるのを遅延させ、防止できるようにもするために、耐火材料層14、18を使用してマットレス10内の材料16を仕切る、耐火性マットレス10に関する本発明を示している。
【0017】
図1に示されているように、従来の耐火性又は難燃性マットレス100には、1つの耐火性材料層17が含まれる。この耐火層17は、マットレス100の外部層19の直ぐ下ではないにしても、この近くに置かれている。たとえば、マットレス100の上の寝具(図示せず)に火がついたことに起因するマットレス火災の場合には、炎は、キルト又はティッキングの可燃性の外部層19を通って燃焼する。耐火層17は、大抵機能しているものであるが、炎が層17に侵入した場合(即ち、層17を通って燃焼した場合)、火災がマットレス100の残りの部分を通って素早く拡がるのを防止するための、さらなる保護又はバリアがなく、これにより、マットレス100の燃焼速度が高くなる。先行技術のさらに別の実施形態においては、外部層19自体が、耐火性であり得る。この場合、図1の17などの、第2の耐火層は不要となる。
【0018】
本発明において、フラッシュオーバとは、部屋の中で燃えている物品が十分なエネルギを作り出して、部屋のすべての構成要素を殆ど同時に燃焼させる時点のことである。この時点は、通常、標準的な大きさの寝室においては、約1,000kWであると考えられる。さらに、本発明においては、用語「耐火性」と「難燃性」とは、交換可能に使用される。
【0019】
図2は、耐火性マットレス10が、内部の支持区画12と、内部の支持区画12の少なくとも1つの側部13に隣接した第1の耐火材料層14と、第1の耐火材料層14に隣接した少なくとも1つの材料層16と、少なくとも1つの層16に隣接した第2の耐火材料層18とを含み、第2の耐火材料層18が第1の耐火材料層14に対して遠位にある、本発明の一実施形態を示している。このような層16のそれぞれの側部の耐火材料層14、18の使用により、火災が、耐火層14、18の1つに侵入しても、マットレス10全体に拡がるのを封じ込めるのを助ける区画20が作られる。
【0020】
耐火層14、18の間で仕切られた少なくとも1つの材料層16は、可燃材料及びクッション材料であり得る。さらに、材料層16は、耐火性化学物質で処理された可燃材料であり得る。
【0021】
船が浸水した場合にも防水ドアにより完全な防水性が実現されるのとほぼ同様に、材料16を仕切ることにより、マットレス10の完全な耐火性が生じる。つまり、一定の区画内への浸水を封じ込めることにより、船が完全に浸水するのが防止され、これにより、船全体が助かる機会が増える。本発明によるマットレス10においては、火災が、層の1つに侵入した場合にも、耐火層14、18の間の区画20内に封じ込められる。
【0022】
図2に示されているように、本発明によるマットレス10の外部層22のさらに内側に、かつ第2の耐火層18より内部の支持区画12の近くに、置かれた第1の耐火材料層14の使用により、さらなる火災保護層が設けられ、これにより、火災の進行が鈍化し、個人がマットレスの置かれた部屋又は建物から逃げるための追加の時間ができる。
【0023】
図2、図3、図4、図6、及び図8は、少なくとも1つの材料層16が、内部の支持区画12の1つの側13に位置決めされた、第1の耐火材料層14と第2の耐火材料層18との間に置かれた、本発明によるマットレス10の一実施形態を示している。この種のマットレス10は、内部の支持区画12の上部側が、底部又は第2の側部より厚い布張り材料で盛り上がっており、片面マットレスとして公知である。このような片面マットレスにおいては、睡眠用の側部と反対の内部の支持区画12の側部が、1つ以上の布張り層で覆われることがある。しかし、これは睡眠用の面として設計されているわけではない。勿論、図4に示されているように、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、発泡体、キルト、及び布張り上部層などの、追加の材料層23が、耐火材料層14、18の間に含まれることがある。
【0024】
使用中に、図2〜図9に示されているマットレス10の上部で火災が起きた場合には、炎は、即座に、キルト又はティッキングの外部層22、及び他の任意の犠牲可燃材料(例えば、図4及び図6の25)に貫通する。しかし、炎が第2の耐火材料層18に達すると、その貫通速度は、完全には停止しないまでも、鈍化する。
【0025】
マットレス10内で使用される耐火材料層14、18は、バリアシート又は嵩高い綿シートとして製造され得る。層14、18は、合成繊維又は天然繊維の混合であり得る。このような耐火層14、18は、バソフィルファイバー(Basofil Fibers)、LLC、レガットアンドプラット(Leggett & Platt)、及びジョーンズファイバー(Jones Fiber)を含むが、これらに限定されるものではない、数社によって製造されている。
【0026】
火災が、耐火層の裂け、材料の傷、又は他の任意の理由により、第2の耐火材料層18に侵入した場合、第2の耐火層18の直ぐ下の1つ又は複数の材料層16を通って拡がる。火災は、第1の耐火材料層14に達するまで引き続き制御された形で進行し、ここで再び鈍化し、これにより、マットレス10全体が巻き添えになるのが遅延される。
【0027】
第1の(即ち、内部の)耐火材料層14によって生じた、この追加の保護バリアが、2つの耐火材料層14、18によって境界付けられた区画20内に火災を封じ込めるのを助ける。このように火災を仕切ることにより、マットレス10が火災に完全に包み込まれることが鈍化し又は防止され、これにより、マットレスのある部屋又は建物の中にいる居住者が安全なところに逃れる時間が長くなる。
【0028】
100%確実なフールプルーフではないが、第1の(即ち、内部の)耐火材料層14によって提供される特別な保護は、火災によって作り出される熱の量を減少させるのを助け、これにより、マットレスが、200kWを超えることなく30分間燃焼することが可能となる。
【0029】
本発明によるマットレスの内部の支持区画12は、バネ、空気、水、発泡体、又は繊維を含む、当業者に公知の任意の好適な材料が埋め込まれることがある。図2〜図5、図8、及び図9は、バネ24が埋め込まれた内部の支持区画12を示し、図6及び図7は、発泡体、繊維、又は他の材料26が埋め込まれた区画12を示している。材料層23はまた、図4〜図7に示されているように、少なくとも1つのクッション材料層16に対して遠位にある又は近位にある第2の耐火材料層18に隣接して置かれることがある。クッション材料16はまた、発泡体及び/又は繊維を含む、任意の好適な材料製であり得る。
【0030】
図3に示されているように、本発明の別の実施形態においては、少なくとも1つの布張り層30は、内部の支持区画12の少なくとも1つの側部13に隣接し、第1の耐火材料層14は、少なくとも1つの布張り層30に隣接しているが、内部の支持区画12の少なくとも1つの側部13に対して遠位にある。このことにより、1つ以上の材料層30を、内部の支持区画12と第1の耐火材料層14との間に置くことができる。内部の支持区画12はまた、図5及び図7に示されているように、難燃性材料層38によって囲まれた外周部11を有することがある。
【0031】
図5及び図7に示されているように、本発明のさらに別の実施形態においては、内部の支持区画12は、少なくとも1つの側部13と反対の第2の側部15を有する。第3の耐火材料層32は、内部の支持区画12の第2の側部15に隣接して置かれ、少なくとも1つの材料層34は、第3の耐火材料層32に隣接し、第4の耐火材料層36は、第3の耐火材料層32から遠位にある少なくとも1つの材料層34に隣接している。この種のマットレス10は、クッション材料が内部の支持区画12の両側に置かれており、両面マットレスとして公知である。
【0032】
内部の支持区画12の第2の側部15の少なくとも1つの材料層34を仕切ることは、第1の側部13で仕切ることと同様に機能する。つまり、第3の及び第4の耐火材料層32、36は、2つの防水ドアが船上の特定の区画内への浸水を封じ込める場合とほぼ同様に、これらの間の区域内に火災を封じ込めるよう作用する。片面マットレスと同様に、第3の耐火材料層32と第4の耐火材料層36との間に置かれた少なくとも1つの材料層34は、発泡体を含むが、これに限定されるものではない、可燃材料及び/又はクッション材料製であり得る。層34はまた、耐火性化学物質で処理された可燃材料製であり得る。
【0033】
図8は、マットレス10が、内部の支持区画12と、第1の側部が内部の支持区画12の少なくとも1つの側部に隣接するよう位置決めされた第1の側部と第2の側部とを有する耐火絶縁層14と、第1の耐火層14の第2の側部に隣接した第1の材料層16と、キルト裏地層42の第1の側部が第1の耐火層14からさらに遠位にある第1の材料層16に隣接するよう位置決めされた第1の側部と第2の側部とを有するキルト裏地層42と、キルト裏地層42の第2の側部に隣接した第2の材料層44と、第2の材料層44に隣接して置かれており、かつキルト層42から遠位にある第2の耐火絶縁層18と、第2の耐火層18に隣接した、ティッキング層などの外部層46とを有する、本発明のさらに別の実施形態を示している。繰り返すが、寝具材料16、42、44が置かれた区画20を確立するために、第1の及び第2の耐火材料層14、18を使用してマットレスを盛り上がらせた、このような配置は、マットレスの火災の蔓延を減少させる助けとなる。
【0034】
図9は、マットレス10が、マットレス10の上部層50に固定された、少なくとも1つの追加の材料層48を含む、本発明のさらに別の実施形態を示している。ピロートップ又はユーロトップマットレスとして公知の、この実施形態においては、少なくとも1つの追加の可燃材料層48は、マットレス10の外周部の内側の上部層50に接合される。これにより、マットレス10の上部層50と少なくとも1つの追加の層48との間に、空所又は「口を開けたような部分(smile)」52が作られる。追加の耐火材料層28が、少なくとも1つの追加の層48に隣接してマットレス10の長さに沿って延在する。少なくとも1つの材料層16は、内部の支持区画12の近位にある、追加の耐火材料層28の隣に置かれる。第1の耐火材料層14は、可燃材料16と内部の支持区画12との間の少なくとも1つの可燃材料層16の内側に置かれ、第2の耐火材料層18は、2つの可燃材料層16の間に置かれる。
【0035】
本発明はまた、耐火性マットレスを製造する方法を含む。この製造方法は、(a)内部の支持区画を設けるステップと、(b)内部の支持区画の第1の側部に第1の耐火材料層を配置するステップと、(c)第1の耐火材料層に隣接した少なくとも1つの可燃材料層を位置決めするステップと、(d)第1の耐火材料層に対して遠位にある少なくとも1つの可燃材料層上に第2の耐火材料層を整列させるステップと、(e)内部の支持区画に対して遠位にある第2の耐火材料層の外側に第2の犠牲可燃材料層を配置するステップとを含む。これらの材料は、それぞれ独立している場合もあれば、キルトの中に封じ込められている場合もある。
【0036】
本明細書に引用した、刊行物、特許出願、及び特許を含む、すべての参考文献は、参照により援用されており、かつその全体が本明細書に記載されている、それぞれの参考文献が、個々にかつ具体的に示されているのと同様に、参照により本明細書に援用されている。
【0037】
単数形(「a」及び「an」及び「the」)の用語の使用、及び本発明について(特に頭記の特許請求の範囲について)記載する場合の同様の参照先は、本明細書において別段の記載がない限り、又は内容が明らかに矛盾していない限り、単数形及び複数形の両方を含むものと解釈される。本明細書の値の範囲についての記載は、本明細書において別段の記載がない限り、その範囲内に包含されるそれぞれの別個の値を個々に言及するための単なる省略表現としてのものであり、それぞれの別個の値は、本明細書に個々に言及されているかのように本明細書内に援用されている。本明細書に記載されているすべての方法は、本明細書において別段の記載がない限り、又は内容が明らかに矛盾していない限り、任意の好適な順序で実施され得る。任意の及びすべての例、又は本明細書に記載されている文言の例(例えば、「などの」)の使用は、単に本発明をより良く例示するためであり、別段の請求がない限り、本発明の範囲に対して限定を課すものではない。本明細書における文言は、請求されていない要素が本発明を実施するのに不可欠なものであることを示すものと解釈してはならない。
【0038】
発明者らが本発明を実施する際の公知の最良の形態を含む、本発明の好ましい実施形態が、本明細書に記載されている。例示されている実施形態は、単なる例であり、本発明の範囲を限定するものと解釈してはならないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】先行技術に従って構築されたマットレスの一部分を示す破断斜視図である。
【図2】本発明の原理に従って作られたマットレスの一実施形態の一部分を示す破断斜視図である。
【図3】本発明の原理に従って構築されたマットレスの上部部分を示す破断斜視図である。
【図4】本発明の原理に従って作られた片面マットレスの一実施形態を示す断面図である。
【図5】2つの耐火材料層の間で仕切られた可燃材料で保護されたマットレスの外周部を示す、本発明の原理に従って作られた両面マットレスの一実施形態を示す断面図である。
【図6】発泡体が埋め込まれた内部の支持区画を示す、本発明の原理に従って作られたマットレスの片面の実施形態を示す断面図である。
【図7】発泡体が埋め込まれた内部の支持区画、及び可燃材料を仕切る2つの耐火材料層の外周部を示す、本発明の原理に従って作られたマットレスの両面の実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明に従って構築されたマットレスの上部部分を示す破断斜視図である。このマットレスは、2つの耐火材料層の間に複数の可燃材料層を有する。
【図9】ピロートップマットレスを示す断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部の支持区画と、
前記内部の支持区画の少なくとも1つの側部に隣接した第1の耐火材料層と、
前記第1の耐火材料層に隣接した少なくとも1つの材料層と、
前記少なくとも1つの材料層に隣接した第2の耐火材料層と、を含む難燃性マットレスであって、
前記第2の耐火材料層は、前記第1の耐火材料層に対して遠位にある、
難燃性マットレス。
【請求項2】
前記第1の耐火材料層に隣接した前記少なくとも1つの材料層は、可燃性である、
請求項1に記載の難燃性マットレス。
【請求項3】
前記第1の耐火材料層に隣接した前記少なくとも1つの材料層は、クッション材料である、
請求項1に記載の難燃性マットレス。
【請求項4】
前記第1の耐火材料層に隣接した前記少なくとも1つのクッション材料層は、発泡体製である、
請求項3に記載の難燃性マットレス。
【請求項5】
前記内部の支持区画は、バネ、空気、水、繊維、又は発泡体からなる群から選択される材料が埋め込まれた、
請求項1に記載の難燃性マットレス。
【請求項6】
第2の材料層が、前記少なくとも1つの材料層に対して遠位にある前記第2の耐火材料層に隣接して置かれた、
請求項1に記載の難燃性マットレス。
【請求項7】
前記第2の材料層は、クッション材料である、
請求項6に記載の難燃性マットレス。
【請求項8】
前記第2のクッション材料層は、ティッキングである、
請求項7に記載の難燃性マットレス。
【請求項9】
前記第2のクッション材料層は、発泡体製である、
請求項7に記載の難燃性マットレス。
【請求項10】
少なくとも1つの布張り上層が、前記内部の支持区画の前記少なくとも1つの側部に隣接し、
前記第1の耐火材料層は、前記内部の支持区画の前記少なくとも1つの側部に対して遠位にある、前記少なくとも1つの布張り上層に隣接する、
請求項1に記載の難燃性マットレス。
【請求項11】
前記内部の支持区画は、外周部を有し、難燃性材料の層が、前記外周部を囲む、
請求項1に記載の難燃性マットレス。
【請求項12】
前記マットレスが、
外縁部と、
前記マットレスの前記外縁部の内側に、前記第2の耐火材料層に装着されたピロートップ層と、
を有する、
請求項1に記載の難燃性マットレス。
【請求項13】
前記内部の支持区画は、前記少なくとも1つの側部と反対の第2の側部を有し、
第3の耐火材料層が、前記内部の支持区画の前記第2の側部に隣接して置かれ、
少なくとも1つの材料層が、前記第3の耐火材料層に隣接し、
第4の耐火材料層が、前記第3の耐火材料層から遠位にある前記第2の材料層に隣接する、
請求項1に記載の難燃性マットレス。
【請求項14】
前記少なくとも1つの材料層は、クッション材料である、
請求項13に記載の難燃性マットレス。
【請求項15】
前記マットレスは、前記マットレスの上部層に固定された少なくとも1つの追加の可燃材料層を含み、
前記少なくとも1つの追加の可燃材料層は、前記マットレスの外周部の内側の前記上部層に接合され、
第2の耐火材料層が、前記少なくとも1つの追加の層が前記マットレスの前記上部層に接合するところに隣接して前記マットレスの長さに沿って延在し、
少なくとも1つの可燃材料層が、前記内部の支持区画の近位にある、前記第2の耐火材料層に隣接して置かれ、
第1の耐火材料層が、前記可燃材料と前記内部の支持区画との間の前記少なくとも1つの可燃材料層の内側に置かれた、
請求項1に記載の難燃性マットレス。
【請求項16】
6つの側部を有する内部の支持区画と、
前記内部の支持区画のそれぞれの側部に隣接した第1の難燃性材料層と、
前記内部の支持区画のそれぞれの側部の前記第1の難燃性材料層に隣接した少なくとも1つの材料層と、
前記第1の難燃性材料層に対して遠位にある前記内部の支持区画のそれぞれの側部の前記少なくとも1つの材料層に隣接した第2の難燃性材料層と、
を含む難燃性マットレス。
【請求項17】
前記少なくとも1つの材料層は、クッション材料である、
請求項16に記載の難燃性マットレス。
【請求項18】
前記クッション材料は、発泡体である、
請求項17に記載の難燃性マットレス。
【請求項19】
少なくとも1つの布張り上層が、前記内部の支持区画のそれぞれの側部に隣接し、
前記第1の難燃性材料層は、前記内部の支持区画の前記側部から遠位にある前記少なくとも1つの布張り上層に隣接する、
請求項16に記載の難燃性マットレス。
【請求項20】
内部の支持区画と、
第1の側部と第2の側部とを有する耐火絶縁層であって、前記第1の側部が、前記内部の支持区画の少なくとも1つの側部に隣接した、耐火絶縁層と、
前記耐火層の前記第2の側部に隣接した第1の材料層と、
第1の側部と第2の側部とを有するキルト層であって、前記キルト層の前記第1の側部が、前記耐火層から遠位にある前記第1の材料層に隣接した、キルト層と、
前記キルト層の前記第2の側部に隣接した第2の材料層と、
前記第2の材料層に隣接し、かつ前記キルト層から遠位にある第2の耐火絶縁層と、
前記第2の耐火層に隣接した外部のティッキング層と、
を含む難燃性マットレス。
【請求項21】
前記第1の及び第2の材料層は、クッション材料である、
請求項20に記載の難燃性マットレス。
【請求項22】
前記クッション材料は、発泡体である、
請求項21に記載の難燃性マットレス。
【請求項23】
耐火性マットレスを製造する方法であって、
内部の支持区画を設けるステップと、
前記内部の支持区画の第1の側部に第1の耐火材料層を配置するステップと、
前記第1の耐火材料層に隣接した少なくとも1つの材料層を位置決めするステップと、
前記第1の耐火材料層に対して遠位にある前記少なくとも1つの可燃材料層上に第2の耐火材料層を整列させるステップと、
前記内部の支持区画に対して遠位にある前記第2の耐火材料層の外側に第2の材料層を配置するステップと、
を含む方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの材料層及び前記第2の材料層は、可燃性である、
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記少なくとも1つの材料層及び前記第2の材料層は、クッション材料である、
請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記クッション材料は、発泡体である、
請求項25に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公表番号】特表2008−513050(P2008−513050A)
【公表日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−530259(P2007−530259)
【出願日】平成17年8月31日(2005.8.31)
【国際出願番号】PCT/US2005/030807
【国際公開番号】WO2006/028801
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(507069265)
【出願人】(507069298)
【出願人】(507069302)
【出願人】(507069287)
【出願人】(507069254)
【出願人】(507069276)
【Fターム(参考)】