説明

耐酸性セメント組成物

【課題】 コンクリートやモルタル等の硬化体にした場合に、酸と接しても容易に劣化しないだけでなく、酸による中性化進行も同時に抑えることができ、長期にわたって耐酸性を有する耐酸性セメント組成物を提供する。
【解決手段】 本発明に係る耐酸性セメント組成物は、普通ポルトランドセメントと、シリカフュームと、高炉水砕スラグ粉とからなる3成分系であって、高炉水砕スラグ粉の含有量を、前記普通ポルトランドセメントの含有量と同等か又はそれより多くし、普通ポルトランドセメントを30〜40質量%、シリカフュームを12〜25質量%、高炉水砕スラグ粉を40〜58質量%とし、これら3成分で100質量%とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸性環境下で使用されるコンクリートやモルタル等の製造に好適に用いることができる耐酸性セメント組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
下水道関連施設などの酸性環境下でコンクリートが使用されると、コンクリートはアルカリ性のため、セメントの水和生成物である水酸化カルシウムと硫酸などの酸との中和反応が起こる。この反応により、コンクリートの膨張の原因となる硫酸カルシウムが生成したり、中性化により鉄筋保護能力が低下したりすることに起因してコンクリート構造物の劣化が起こる。その対策のため、従来から結合材として種々の耐酸性セメント組成物が用いられている。中でも、フライアッシュ、高炉スラグ、シリカフュームといった材料は広くセメントコンクリートの分野で使用されており、入手し易く安価であり、廃棄物利用にもなるので、種々検討されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、セメント組成物を、ポルトランドセメント、フライアッシュ、高炉スラグ微粉末、シリカフュームの4成分からなるようにするとともに、セメント組成物100重量部に対して、ポルトランドセメントを15〜25重量部、フライアッシュを40〜60重量部、高炉スラグ微粉末を10〜30重量部、シリカフュームを5〜15重量部とする防蝕モルタルが記載されている。また、水酸化カルシウム生成量を抑制すべく、高ビーライト系のセメントを用いたものも知られている。
【特許文献1】特許第3429689号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような4成分系のセメント組成物を用いたコンクリートやモルタルは、水和反応で水酸化カルシウムがポゾラン反応によって消費されているので、所定材齢まで水中養生した試験体を硫酸水溶液に浸漬して重量の減少率を測定する耐酸性試験(試験方法1)においては、硫酸カルシウムの生成が抑えられ、浸漬材齢28日までの重量減少率が小さくなることから、優れた耐酸性を有すると評価されている。しかしながら、このような4成分系のセメント組成物を用いたコンクリートやモルタルは、短中期材齢では耐酸性を有するものの、表面からの硫酸浸透が速く進み、この硫酸浸透により重量減少には至らないまでも、コンクリートやモルタルの表面だけでなく深い位置でも容易に中性化が起こることから、長期材齢でのコンクリートやコンクリート構造物の劣化が懸念され、長期にわたって耐酸性に優れているとは一概に言えないという問題があることが判明した。そして、上記耐酸性試験(試験方法1)のみの評価では不十分であり、硫酸浸透による中性化深さを測定する耐酸性試験(試験方法2)も行ったことが良いことが判明した。
【0005】
一方、上記4成分系では、均一に混合する手間がかかるとともに、比重や粒径が異なるので、材料分離を起こし易く、均一性を維持するのが難しいという問題もある。また、高ビーライト系セメントを用いたものは、入手が容易とは言えず、価格も普通ポルトランドセメントよりも高価であり、シリカフュームは更に高価なので、高ビーライト系セメントとシリカフュームを併用する場合は大量には使用し難い。
【0006】
そこで本発明は、上記の問題に鑑み、コンクリートやモルタル等の硬化体にした場合に、酸と接しても容易に劣化しないだけでなく、酸による硬化体内部への中性化進行も同時に抑えることができ、長期にわたって良好な耐酸性を有するとともに、できるだけ使用材料の種類を少なく抑えることができ、安価で入手の容易な耐酸性セメント組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、試験方法1および2を用いて、上記4成分系のセメント組成物について改良を試みた結果、フライアッシュを用いないことにより、一般的な普通ポルトランドセメントを用いた場合でも、目に見える劣化(重量減少)だけでなく、酸による硬化体内部への中性化進行も同時抑えることができることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明に係る耐酸性セメント組成物は、普通ポルトランドセメントと、シリカフュームと、高炉水砕スラグ粉とからなる3成分系の耐酸性セメント組成物であって、前記高炉水砕スラグ粉の含有量が、前記普通ポルトランドセメントの含有量と同等か又はそれより多く、普通ポルトランドセメントが30〜40質量%、シリカフュームが12〜25質量%、高炉水砕スラグ粉が40〜58質量%で、これら3成分で100質量%となることを特徴とするものである。
【0008】
前記シリカフュームと前記高炉水砕スラグ粉との割合は、質量比で、高炉水砕スラグ粉/シリカフューム=2.0〜3.2とすることが好ましい。前記普通ポルトランドセメントと前記シリカフュームとの割合は、質量比で、普通ポルトランドセメント/シリカフューム=1.9〜2.5とすることが好ましい。前記高炉水砕スラグ粉は、ブレーン比表面積が4000〜10000cm2/gのものが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、セメント組成物を普通ポルトランドセメントと、シリカフュームと、高炉水砕スラグ粉の3成分のみにするとともに、前記高炉水砕スラグ粉の含有量が、前記普通ポルトランドセメントの含有量と同等か又はそれより多くなるように、これら3成分を上記の所定の配合量にすることで、実用上の必要な強度や流動性を維持しつつ、セメント組成物によって得られる硬化体においては、硬化体の硫酸侵食による重量減少を抑えるだけでなく、硬化体内部への硫酸浸透速度をも抑え、中性化進行も同時に抑えることができる。また、3成分系であるので混合し易い。更に、一般的な材料からなるので、入手も容易で比較的安価である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明に係る耐酸性セメント組成物の一実施の形態を説明する。本発明に係る耐酸性セメント組成物は、普通ポルトランドセメントと、シリカフュームと、高炉水砕スラグ粉とのみからなる3成分系の耐酸性セメント組成物である。
【0011】
本発明では、普通ポルトランドセメントを使用する。ポルトランドセメントには、その他に、早強、中庸熱、低熱がある。しかしながら、早強では、C3Sの量が多いので水酸化カルシウムの生成量が多くなり易く好ましくない。中庸熱や、低熱では、高炉水砕スラグ粉が十分に活性化されず、短期強度の確保も難しい。よって、普通ポルトランドセメント以外では、本発明のような3成分系で目的とする耐酸性セメント組成物を得るのが難しい。
【0012】
なお、普通ポルトランドセメントは、JIS規格のものが好ましい。
【0013】
シリカフュームは、シリカ質を主成分とする超微粒子の活性シリカ材料であり、高強度セメント製品に広く用いられている。本発明に使用するシリカフュームは、JIS A6207に規定される「コンクリート用シリカフューム」の品質規格を満足するものが好ましいが、特に限定されない。また、シリカフュームのBET比表面積は、15〜22m2/gが好ましい。シリカフュームは、ポゾラン反応によりC−S−Hゲルの生成に寄与する他、コンクリート等の硬化体マトリクスの緻密化にも寄与し、中性化進行を抑制する。
【0014】
高炉水砕スラグ粉は、高炉から生成する溶融スラグに多量の圧力水を噴射することにより急冷した砂状のスラグの粉砕物である。本発明に使用する高炉水砕スラグ粉は、高炉セメントや従来のセメント混和材に用いられているものなら使用できるが、中でも、JIS A6206に規定される「コンクリート用高炉スラグ微粉末」の品質規格を満足するものが好ましい。また、高炉水砕スラグ粉はブレーン比表面積が4000〜10000cm2/gのものが好ましい。ブレーン比表面積をこの範囲内にすることで、適度な流動性を維持しつつ、必要強度も確保し易い。4000cm2/g未満では、十分な強度が得られず、10000cm2/gを超えると、硬化体の緻密性を維持しつつ流動性も維持することが、難しくなる。ブレーン値をこの範囲にするには、例えば、高炉水砕スラグ粉をチューブミル又はローラーミル等で粉砕し、セパレーター等で分級する。
【0015】
本発明に係る3成分系の耐酸性セメント組成物は、高炉水砕スラグ粉の含有量を普通ポルトランドセメントの含有量と同等か又はそれより多くする必要がある。そうでないと、普通ポルトランドセメントを用いた3成分系のセメント組成物では目的とする耐酸性が得られ難い。普通ポルトランドセメントよりも高炉水砕スラグの含有量を多くした方がより好ましい。本発明に係る3成分系の耐酸性セメント組成物の具体的な配合割合は、前記条件を満たしつつ、普通ポルトランドセメントを30〜40質量%、シリカフュームを12〜25質量%、高炉水砕スラグ粉を40〜58質量%含むものであり、これら3成分で100質量%となる。
【0016】
普通ポルトランドセメントが30質量%未満では、実用上十分な強度が確保できない。一方、普通ポルトランドセメントが40質量%を超えると、目的とする耐酸性が得られ難い。好ましくは33〜36質量%である。また、シリカフュームが12質量%未満では、前述のシリカフューム作用効果が十分に得られず、硬化体マトリクスの緻密性、必要強度の確保、目的とする耐酸性などの点で不十分となる場合が生じる。一方、シリカフュームが25質量%を超えると、流動性が悪くなり、作業性が悪くなる。好ましくは15〜17質量%である。さらに、高炉水砕スラグ粉が40質量%未満では、目的とする耐酸性が得られない。一方、高炉水砕スラグ粉が58質量%を超えると、実用上必要な強度が確保し難く、耐酸性も悪くなる。好ましくは47〜52質量%であり、この範囲で普通ポルトランドセメントの1.3〜1.6倍の量となっていることがより好ましい。
【0017】
以上から、特に好ましいのは、普通ポルトランドセメントを33〜36質量%、シリカフュームを15〜17質量%、高炉水砕スラグ粉を47〜52質量%であり、且つ高炉水砕スラグ粉/普通ポルトランドセメント=1.3〜1.6(質量比)である。
【0018】
一方、ポゾラン物質であり、共に水酸化カルシウムの生成を抑制するシリカフュームと高炉水砕スラグ粉との割合を、質量比で、高炉水砕スラグ粉/シリカフューム=2.0〜3.2とすることも好ましい。ポゾラン活性や粉末度の異なる高炉水砕スラグ粉をシリカフュームに対して、この割合の範囲内にすることで、適度な流動性を維持しつつ、目的とする耐酸性(重量減少の抑制、中性化進行の抑制)を長期にわたって維持することができる。
【0019】
一方、普通ポルトランドセメントとシリカフュームとの割合を、質量比で、普通ポルトランドセメント/シリカフューム=1.9〜2.5とすることも好ましい。普通ポルトランドセメントをシリカフュームに対して、この割合の範囲内にすることで、目的とする耐酸性を得つつ、短期材齢での強度の確保や混練時の適度な流動性が得られ易くなる。
【0020】
本発明に係る耐酸性セメント組成物は、耐酸性のコンクリートやモルタルの製造に用いることができる。コンクリートを製造する場合、例えば、本発明に係る耐酸性セメント組成物100質量部に対して、細骨材を90〜350質量部、粗骨材を200〜400質量部加えることが好ましい。骨材は、石灰石以外の一般的なコンクリート用骨材を使用できるが、公知の耐酸性骨材を用いることが好ましい。また、水/耐酸性セメント組成物比(質量比)は30〜60%とすることが好ましい。このコンクリートを用いて、下水管やマンホール、杭等のコンクリート製品を製造できる。モルタルを製造する場合、例えば、本発明に係る耐酸性セメント組成物100質量部に対して、細骨材を90〜350質量部加えることが好ましい。また、水/耐酸性セメント組成物比(質量比)は25〜55%とすることが好ましい。このモルタルは、耐酸被覆材として使用できる。
【0021】
本発明に係る耐酸性セメント組成物は、例えば、工場で上記材料を従来通りの方法で既調合(プレミックス)して、通常袋詰めなどの形態で施工現場に供給し、施工現場でミキサを用いて水と混練して使用することが好ましい。混練方法は特に限定されない。また、混練に用いる装置も特に限定されるものではなく、ハンドミキサ、パン型ミキサ、二軸練りミキサ、傾胴ミキサ等の慣用のミキサなどを使用することができる。
【実施例】
【0022】
以下に、本発明に係る耐酸性セメント組成物の実施例および比較例について記載する。表1に示すように、実施例1〜9及び比較例1〜7のセメント組成物をプレミックスし調製した。
【0023】
【表1】

【0024】
なお、実施例および比較例に用いた材料は、以下の通りである。
(1)普通ポルトランドセメント:太平洋セメント社製。計算による鉱物組成は、エーライトが60%、ビーライトが14%。比表面積は3340cm2/gで、密度は3.16g/cm3であった。
(2)シリカフューム:エルケム社製。BET比表面積は、16.7m2/gであった。
(3)高炉水砕スラグ粉:デイ・シイ社製。ブレーン比表面積が4400cm2/gで、密度が2.91g/cm3であるAと、ブレーン比表面積が8760cm2/gで、密度が2.91g/cm3であるBを用いた。
(4)フライアッシュ:電源開発社製。
【0025】
(1.セメントペースト供試体による耐酸性試験)
次に、これら実施例および比較例の各セメント組成物について、JIS R5201に準拠して、水を混合して調製したセメントペーストから供試体を成形した。そして、各供試体について、以下の耐酸性試験を行った。先ず、マクロ的な耐酸性を見るために、供試体を材齢28日まで水中養生した後、5%硫酸水溶液に56日間浸漬し、その間の供試体の重量変化率(重量減少)を測定した。また、供試体内部への硫酸浸透(中性化)の進行度を見るために、重量変化率を測定した供試体を切断し、現れた断面にフェノールフタレイン溶液を塗布し、非呈色部分の表面からの深さ(すなわち、硫酸が浸透して中性化した深さ)を測定した。これらの結果を表2に示す。なお、実施例および比較例のいずれの供試体についても、水セメント組成物比(質量比)は50%とした。
【0026】
【表2】

【0027】
表2に示すように、重量変化率の測定では、実施例1〜9の供試体は、浸漬開始から7日後は、硫酸カルシウム(石膏)が形成されるために重量が増加するものの、浸漬開始から56日後でも重量の減少は見られず、マクロ的には耐酸性に優れた結果となった。一方、比較例1、4、5の各供試体は、硫酸水溶液浸漬による重量の減少が見られ、マクロ的にも耐酸性に劣る結果となった。また、表2に示すように、中性化深さの測定では、実施例1〜9の供試体は、浸漬開始から56日経っても中性化深さが1.1mm以下で、進行速度も減少しており、中性化進行に対しても耐酸性に優れた結果となった。これに対し、比較例2、3、6、7では、重量変化率の測定で重量の減少はみられないものの、中性化深さの測定では、浸漬開始から56日後で1.4mm以上と中性化深さがかなり進行しており、進行も止まる傾向が見られないことから、長期的な耐酸性に懸念が生ずる結果となった。
【0028】
また、参考として、実施例の各供試体について、示差熱分析(リガク社TG8120)により供試体中の水酸化カルシウムの含有率を調べる試験を行った。すなわち、供試体を室温から1000℃まで10℃/分で加熱して、その間の重量を測定した。400℃から500℃の間の重量減少が全て水酸化カルシウムの分解によるものとして、その重量減少率からCa(OH)2の含有率を求めた。その結果を表3に示す。なお、供試体は、水中養生での材齢7日と材齢28日のものを用いた。
【0029】
【表3】

【0030】
表3に示すように、材齢とともにCa(OH)2含有率は減少し、材齢28日では1.8〜3.2%程度となった。
【0031】
(2.セメントペースト供試体による圧縮強度の試験)
表1の実施例および比較例の各セメント組成物につき、JIS R5201に準じて、所定の材齢まで水中養生したセメントペースト供試体での圧縮強度試験を行った。その結果を表4に示す。表4に示すように、実施例1〜9のいずれの供試体も、実用上の必要な強度を得られることがわかった。
【0032】
【表4】

【0033】
(3.コンクリート供試体によるフレッシュ性状と圧縮強度の確認試験)
表1の実施例1、4、8および比較例3の各セメント組成物につき、表5に示す骨材と表6に示す混和剤を用いて、表7に示すコンクリート配合でJIS規格に準じてフレッシュ性状試験と、所定の材齢まで水中養生した供試体による圧縮強度試験を行った。その結果を表8に示す。表8に示すように、実施例1、4、8のいずれの供試体も、良好なフレッシュ性と強度発現性を有することを確認した。
【0034】
【表5】

【0035】
【表6】

【0036】
【表7】

【0037】
【表8】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
普通ポルトランドセメントと、シリカフュームと、高炉水砕スラグ粉とからなる3成分系の耐酸性セメント組成物であって、前記高炉水砕スラグ粉の含有量が、前記普通ポルトランドセメントの含有量と同等か又はそれより多く、前記普通ポルトランドセメントが30〜40質量%、前記シリカフュームが12〜25質量%、前記高炉水砕スラグ粉が40〜58質量%で、これら3成分で100質量%となる耐酸性セメント組成物。
【請求項2】
前記シリカフュームと前記高炉水砕スラグ粉との割合が、質量比で、高炉水砕スラグ粉/シリカフューム=2.0〜3.2である請求項1に記載の耐酸性セメント組成物。
【請求項3】
前記普通ポルトランドセメントと前記シリカフュームとの割合が、質量比で、普通ポルトランドセメント/シリカフューム=1.9〜2.5である請求項1又は2に記載の耐酸性セメント組成物。
【請求項4】
前記高炉水砕スラグ粉は、ブレーン比表面積が4000〜10000cm2/gである請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐酸性セメント組成物。



【公開番号】特開2010−155734(P2010−155734A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−333883(P2008−333883)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【出願人】(592037907)株式会社デイ・シイ (36)
【Fターム(参考)】