説明

肥満の処置のためのプロスタグランジン化合物

有効量のプロスタグランジン化合物、特に式(I)の化合物を含む肥満の処置用組成物を提供する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は肥満の処置のための方法および組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
肥満はその原因によって2つの群、即ち、一次性肥満(単純性肥満)および二次性肥満 (症候性肥満)に分類される。一次性肥満の原因には、過剰のエネルギー摂取、不十分なエネルギー消費および熱産生の低下が含まれる。今日、一次性肥満は肥満の診断症例の大多数を占める。一次性肥満の進行と持続は様々な健康上の問題を引き起こしうる。
【0003】
二次性肥満は特定の基礎疾患によって引き起こされ、肥満であるとも診断される。二次性肥満の例としては、内分泌性肥満、視床下部性肥満、遺伝性肥満および薬物誘導性肥満が挙げられる。
【0004】
肥満は健康にとっての危険因子である。それは、循環系に対する緊張、代謝異常、例えば、糖尿病、肝臓-または胆管-系障害、呼吸障害および骨と関節に対する過剰の加重を誘導しうる。
【0005】
肥満の処置に用いられる治療アプローチとしては、食餌療法、運動療法、行動療法、心理療法および薬物療法が挙げられる。食餌療法は栄養制限食によって総カロリー摂取量を減らすことにより体重を減少させる。しかしこの方法の結果、安静代謝率が落ちることがよくあり、これによっていったん患者が体重を落としてもそれを維持することが困難となる。運動療法はエネルギー消費を増加させるだけでなく、安静代謝率も上昇させ、インスリン抵抗性を正常化させ、体脂肪を効率よく減少させることが出来る。運動療法の大きな問題は長期にわたって治療を継続することが困難なことである。行動療法および心理療法は食餌療法および/または運動療法を補助するために行われるが、なかなか十分な効果は得られない。
【0006】
薬物療法に用いられる肥満治療薬の例としては、食欲抑制剤、例えば、マジンドール、フェンフルラミン、フルオキセチンおよびコレシストキニン、消化管吸収を減少させる薬剤、例えば、アカルボース、ボグリボースおよびリポスタチン(lipostatin)、脂肪蓄積を阻害する薬剤、例えば、ナフェノピン(nafenopin)、ヒドロキシシュウ酸およびイミダゾールアセトフェン、および代謝促進剤、例えばβ3受容体刺激薬が挙げられる。しかし、かかる従来の肥満治療薬は薬物依存等の有害な副作用を引き起こすことがあり、かかる薬剤を投与された患者は短期間でその薬剤に抵抗性となりうる。したがって、従来用いられていた肥満治療薬は長期間継続する治療には好適ではない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
副作用がないか、副作用が少なく、患者に負荷を与えることなく長期にわたって継続使用できる有効な抗肥満薬の開発が当該技術分野において望まれていた。
【0008】
プロスタグランジン類(以後PG(類)として示す)はヒトまたは他の哺乳類の組織または器官に含有され、広範囲の生理学的活性を示す有機カルボン酸の1クラスのメンバーである。天然に存在するPG類(天然PG類)は一般に、式(A)に示すプロスタン酸骨格を有する。
【化1】

【0009】
一方天然PG類の幾つかの合成類似体は修飾された骨格を持っている。天然PG類は5員環部分の構造特性によって、PGA類、PGB類、PGC類、PGD類、PGE類、PGF類、PGG類、PGH類、PGI類およびPGJ類に分類され、さらに炭素鎖部分の不飽和結合の数と位置によって、以下の3つのタイプに分類される。
下付1:13,14−不飽和−15−OH
下付2:5,6−および13,14−ジ不飽和−15−OH
下付3:5,6−、13,14−および17,18−トリ不飽和−15−OH。
【0010】
さらに、PGF類は9位の水酸基の配置によってα(水酸基がα配置である)およびβ(水酸基がβ配置である)に分類される。
【0011】
PGE、PGEおよびPGEは血管拡張、血圧降下、胃液分泌減少、腸管運動亢進、子宮収縮、利尿、気管支拡張および抗潰瘍活性をもつことが知られている。また、PGF1α、PGF2αおよびPGF3αは血圧上昇、血管収縮、腸管運動亢進性、子宮収縮、黄体退行および気管収縮特性を有することが知られている。
【0012】
しかし、どのようにしてプロスタグランジン化合物が肥満に対して作用するかは知られていない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
(発明の概要)
本発明は哺乳類対象における肥満の処置方法に関し、該方法は有効量のプロスタグランジン化合物をかかる処置を必要とする対象に投与することを含む。
【0014】
本発明はさらに哺乳類対象における肥満の処置用の医薬組成物に関し、該組成物は有効量のプロスタグランジン化合物を含む。
【0015】
さらに、本発明は、哺乳類対象における肥満の処置用の医薬組成物の製造におけるプロスタグランジン化合物の使用に関する。
【0016】
(発明の詳細な説明)
本発明のPG化合物の命名に際しては、前記式(A)に示したプロスタン酸の番号を用いる。
【0017】
前記式(A)はC−20の基本骨格のものであるが、本発明では炭素数がこれによって限定されるものではない。即ち、式(A)においてPG化合物の基本骨格を構成する炭素の番号はカルボン酸を1とし5員環に向かって順に2〜7までをα鎖上の炭素に、8〜12までを5員環の炭素に、13〜20までをω鎖上に付しているが、炭素数がα鎖上で減少する場合、2位から順次番号を抹消して命名する。炭素数がα鎖上で増加する場合、カルボキシル基(C−1)の代わりに2位において対応する置換基を有する置換化合物として命名する。同様に炭素数がω鎖上で減少する場合、20位から順次番号を抹消して命名する。また、炭素数がω鎖上で増加する場合、21番目以後の炭素原子は置換基として命名する。また、立体配置に関しては、特に断りのない限り、上記基本骨格(A)の有する立体配置に従うものとする。
【0018】
また、例えばPGD、PGE、PGFは、9位および/または11位に水酸基を有するPG化合物をいうが、本発明では、9位および/または11位の水酸基に代えて他の基を有するものも包含する。これらの化合物を命名する場合、9−デヒドロキシ−9−置換−PG化合物あるいは11−デヒドロキシ−11−置換−PG化合物の形で命名する。なお、水酸基の代わりに水素を有するPG化合物は、単に9−あるいは11−デヒドロキシ−PG化合物と称する。
【0019】
前述のように、PG化合物の命名はプロスタン酸骨格に基づいて行うが、上記化合物がプロスタグランジンと類似の部分構造を有する場合には、簡略化のため「PG」の略名を利用することがある。この場合、α鎖の骨格炭素数が2個延長されたPG化合物、すなわちα鎖の骨格炭素数が9であるPG化合物は、2−デカルボキシ−2−(2−カルボキシエチル)−PG化合物と命名する。同様に、α鎖の骨格炭素数が11であるPG化合物は、2−デカルボキシ−2−(4−カルボキシブチル)−PG化合物と命名する。また、ω鎖の骨格炭素数が2個延長されたPG化合物、すなわちω鎖の骨格炭素数が10であるPG化合物は、20−エチル−PG化合物と命名する。なお、命名はこれをIUPAC命名法に基づいて行うことも可能である。
【0020】
アナログ(置換体を含む)または誘導体の例は、上記PG類のα鎖末端のカルボキシル基がエステル化された化合物、α鎖が延長された化合物、それらの生理学的に許容し得る塩、2−3位の炭素結合が2重結合あるいは5−6位の炭素結合が3重結合を有する化合物、3位、5位、6位、16位、17位、18位、19位および/または20位の炭素に置換基を有する化合物、9位および/または11位の水酸基の代りに低級アルキル基またはヒドロキシ(低級)アルキル基を有する化合物等である。
【0021】
本発明において3位、17位、18位および/または19位の好適な置換基としては、例えば炭素数1〜4のアルキル基が挙げられ、特にメチル基、エチル基が挙げられる。16位の好適な置換基としては、メチル、エチル等の低級アルキル、ヒドロキシ、塩素、フッ素等のハロゲン原子、およびトリフルオロメチルフェノキシ等のアリールオキシが挙げられる。17位の好適な置換基としては、メチル、エチル等の低級アルキル、ヒドロキシ、塩素、フッ素等のハロゲン原子、およびトリフルオロメチルフェノキシ等のアリールオキシが挙げられる。20位の好適な置換基としては、C1−4アルキルのような飽和または不飽和の低級アルキル基、C1−4アルコキシのような低級アルコキシ基、C1−4アルコキシ−C1−4アルキルのような低級アルコキシアルキルを含む。5位の好適な置換基としては、塩素、フッ素などのハロゲン原子を含む。6位の好適な置換基としては、カルボニル基を形成するオキソ基を含む。9位および/または11位にヒドロキシ基、低級アルキルまたはヒドロキシ(低級)アルキル置換基を有する場合のPG類の立体配置はα,βまたはそれらの混合物であってもかまわない。
【0022】
さらに、上記アナログまたは誘導体は、ω鎖が天然のPG類より短い化合物のω鎖末端にアルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルキルオキシ基、フェノキシ基、フェニル基等の置換基を有する化合物であってもよい。
【0023】
本発明において用いられる好適な化合物は下記式(I)で表される:
【化2】

[式中、L、MおよびNは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソ(ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、五員環は少なくとも1つの二重結合を有していてもよい);
Aは、−CHまたは−CHOH、−COCHOH、−COOHまたはそれらの官能性誘導体;
Bは、単結合、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH−CH−CH−、−CH=CH−CH−、−CH−CH=CH−、−C≡C−CH−または−CH−C≡C−;
Zは
【化3】

または単結合
(ここでRおよびRは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、ただし、RおよびRが同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはない);
は、非置換またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基で置換された飽和または不飽和二価低〜中級脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素における少なくとも1の炭素原子は任意に酸素、窒素または硫黄によって置換されていてもよい;そして、
Raは、非置換またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基で置換された飽和または不飽和の低〜中級脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基]。
【0024】
本発明において用いられる好ましい化合物は、式(II)で表される:
【化4】

[式中、LおよびMは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソ(ただし、LおよびMの基のうちの少なくとも1つは、水素以外の基であり、5員環は1または複数の二重結合を有していてもよい);
Aは、−CH、または−CHOH、−COCHOH、−COOHまたはそれらの官能性誘導体;
Bは、単結合、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH−CH−CH−、−CH=CH−CH−、−CH−CH=CH−、−C≡C−CH−または−CH−C≡C−;
Zは
【化5】

または単結合
(ここでRおよびRは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、ただし、RおよびRが同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはない)
およびXは、水素、低級アルキルまたはハロゲン;
は、非置換またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環で置換された、二価の飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素における少なくとも1の炭素原子は任意に酸素、窒素または硫黄によって置換されていてもよい;
は、単結合または低級アルキレン;そして、
は、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基]。
【0025】
上記式中、RおよびRaの定義における「不飽和」の語は、主鎖および/または側鎖の炭素原子間の結合として、1つまたはそれ以上の二重結合および/または三重結合を孤立、分離または連続して含むことを意味する。通常の命名法に従って、連続する2つの位置間の不飽和結合は若い方の位置番号を表示することにより示し、連続しない2つの位置間の不飽和結合は両方の位置番号を表示して示す。
【0026】
「低〜中級脂肪族炭化水素」の語は、炭素原子数1〜14の直鎖または分枝鎖(ただし、側鎖は炭素原子数1〜3のものが好ましい)を有する炭化水素基を意味し、好ましくは炭素原子数1〜10、特に1〜8の炭化水素基である。
【0027】
「ハロゲン原子」の語は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を包含する。
【0028】
「低級」の語は、特にことわりのない限り炭素原子数1〜6を有する基を包含するものである。
【0029】
「低級アルキル」の語は、炭素原子数1〜6の直鎖または分枝状の飽和炭化水素基を意味し、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチルおよびヘキシルを含む。
【0030】
「低級アルキレン」の語は、炭素原子数1〜6の直鎖または分枝状の二価飽和炭化水素基を意味し、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、t−ブチレン、ペンチレンおよびヘキシレンを含む。
【0031】
「低級アルコキシ」の語は、低級アルキルが上述と同意義である低級アルキル−O−基を意味する。
【0032】
「ヒドロキシ(低級)アルキル」の語は、少なくとも1つのヒドロキシ基で置換された上記のような低級アルキルを意味し、例えばヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチルおよび1−メチル−1−ヒドロキシエチルが挙げられる。「低級アルカノイルオキシ」の語は、式RCO−O−(ここで、RCO−は上記のような低級アルキル基が酸化されて生じるアシル基、例えばアセチル)で示される基を意味する。
【0033】
「シクロ(低級)アルキル」の語は、炭素原子3個以上を含む上記のような低級アルキル基が閉環して生ずる環状基を意味し、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルを含む。
【0034】
「シクロ(低級)アルキルオキシ」の語は、シクロ(低級)アルキルが上述と同意義であるシクロ(低級)アルキル−O−基を意味する。
【0035】
「アリール」の語は、非置換または置換の芳香族炭化水素環基を包含し、(好ましくは単環式基の)、例えばフェニル、トリル、キシリルが例示される。置換基としては、ハロゲン原子、ハロ(低級)アルキル(ここで、ハロゲン原子および低級アルキルは前記の意味)が含まれる。
【0036】
「アリールオキシ」の語は、式ArO−(ここで、Arは上記のようなアリール)で示される基を意味する。
【0037】
「複素環基」の語としては、置換されていてもよい炭素原子および、窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1種または2種のヘテロ原子を1〜4個、好ましくは1〜3個含む、5〜14員環、好ましくは5〜10員環の、単環式〜3環式、好ましくは単環式の複素環基が含まれる。複素環基としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、フラザニル基、ピラニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジル基、ピラジニル基、2−ピロリニル基、ピロリジニル基、2−イミダゾリニル基、イミダゾリジニル基、2−ピラゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、モルホリノ基、インドリル基、ベンゾチエニル基、キノリル基、イソキノリル基、プリニル基、キナゾリニル基、カルバゾリル基、アクリジニル基、フェナントリジニル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズイミダゾリニル基、ベンゾチアゾリル基、フェノチアジニル基などが例示される。置換基としてはハロゲン、ハロゲン置換低級アルキル基(ここで、ハロゲンおよび低級アルキル基は前記の意味)が例示される。
【0038】
「複素環オキシ基」の語は、式HcO−(ここでHcは上記のような複素環基)で示される基を意味する。
【0039】
Aの「官能性誘導体」の語は、塩(好ましくは、医薬上許容し得る塩)、エーテル、エステルおよびアミド類を含む。
【0040】
適当な「医薬上許容し得る塩」としては、慣用される非毒性塩を含み、無機塩基との塩、例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグネシウム塩等)、アンモニウム塩;または有機塩基との塩、例えばアミン塩(例えばメチルアミン塩、ジメチルアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、ベンジルアミン塩、ピペリジン塩、エチレンジアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、トリス(ヒドロキシメチルアミノ)エタン塩、モノメチル−モノエタノールアミン塩、プロカイン塩、カフェイン塩等)、塩基性アミノ酸塩(例えばアルギニン塩、リジン塩等)、テトラアルキルアンモニウム塩等が挙げられる。これらの塩類は、例えば対応する酸および塩基から常套の反応によってまたは塩交換によって製造し得る。
【0041】
エーテルの例としてはアルキルエーテル、例えば、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、イソブチルエーテル、t−ブチルエーテル、ペンチルエーテル、1−シクロプロピルエチルエーテル等の低級アルキルエーテル;オクチルエーテル、ジエチルヘキシルエーテル、ラウリルエーテル、セチルエーテル等の中級または高級アルキルエーテル;オレイルエーテル、リノレニルエーテル等の不飽和エーテル;ビニルエーテル、アリルエーテル等の低級アルケニルエーテル;エチニルエーテル、プロピニルエーテル等の低級アルキニルエーテル;ヒドロキシエチルエーテル、ヒドロキシイソプロピルエーテル等のヒドロキシ(低級)アルキルエーテル;メトキシメチルエーテル、1−メトキシエチルエーテル等の低級アルコキシ(低級)アルキルエーテル;例えばフェニルエーテル、トシルエーテル、t−ブチルフェニルエーテル、サリチルエーテル、3,4−ジメトキシフェニルエーテル、ベンズアミドフェニルエーテル等の所望により置換されたアリールエーテル;およびベンジルエーテル、トリチルエーテル、ベンズヒドリルエーテル等のアリール(低級)アルキルエーテルが挙げられる。
【0042】
エステルとしては、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、t−ブチルエステル、ペンチルエステル、1−シクロプロピルエチルエステル等の低級アルキルエステル;ビニルエステル、アリルエステル等の低級アルケニルエステル;エチニルエステル、プロピニルエステル等の低級アルキニルエステル;ヒドロキシエチルエステル等のヒドロキシ(低級)アルキルエステル;メトキシメチルエステル、1−メトキシエチルエステル等の低級アルコキシ(低級)アルキルエステルのような脂肪族エステル;および例えばフェニルエステル、トリルエステル、t−ブチルフェニルエステル、サリチルエステル、3,4−ジメトキシフェニルエステル、ベンズアミドフェニルエステル等の所望により置換されたアリールエステル;ベンジルエステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステル等のアリール(低級)アルキルエステルが挙げられる。
【0043】
Aのアミドは、式−CONR’R''(式中、R’およびR''はそれぞれ水素、低級アルキル、アリール、アルキル−またはアリール−スルホニル、低級アルケニルおよび低級アルキニル)で示される基を意味し、例えばメチルアミド、エチルアミド、ジメチルアミド、ジエチルアミド等の低級アルキルアミド;アニリド、トルイジド等のアリールアミド;メチルスルホニルアミド、エチルスルホニルアミド、トリルスルホニルアミド等のアルキルもしくはアリールスルホニルアミド等が挙げられる。
【0044】
好ましいLおよびMの例は、ヒドロキシ、オキソを含み、特にMがヒドロキシでLがオキソであるいわゆるPGEタイプと称される5員環構造を有するものを含む。
【0045】
好ましいAは、−COOH、その医薬上許容し得る塩、エステルまたはアミドである。
【0046】
好ましいXおよびXの例は、フッ素であり、いわゆる16,16−ジフルオロタイプと称されるものを含む。
【0047】
好ましいRは、炭素原子数1〜10であり、好ましくは炭素原子数6〜10の炭化水素残基である。脂肪族炭化水素における少なくとも1の炭素原子は酸素、窒素または硫黄で置換されていてもよい。
【0048】
の具体例としては、例えば、次のものが挙げられる。
−CH−CH−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH=CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH=CH−、
−CH−C≡C−CH−CH−CH−、
−CH−CH−CH−CH−O−CH−、
−CH−CH=CH−CH−O−CH−、
−CH−C≡C−CH−O−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH=CH−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH−CH=CH−、
−CH−C≡C−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH−CH(CH)−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH(CH)−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH=CH−CH−CH−CH−CH−CH−、
−CH−CH−CH−CH−CH−CH−CH=CH−、
−CH−C≡C−CH−CH−CH−CH−CH−、および、
−CH−CH−CH−CH−CH−CH−CH(CH)−CH−。
【0049】
好ましいRaは、1−10炭素原子、より好ましくは1−8炭素原子を有する炭化水素である。Raは1の炭素原子を有する1または2の側鎖を有していてもよい。
【0050】
上記式(I)および(II)における環、および、α−および/またはω−鎖の配置は、天然PG類の配置と同じであっても異なっていてもよい。しかしながら、本発明は、天然タイプの配置を有する化合物と非天然タイプの配置を有する化合物の混合物も包含する。
【0051】
本発明において、13と14位が飽和し、15位がケト(=O)であるPG化合物は、11位のヒドロキシと15位のケト間のへミアセタール形成により、ケト−ヘミアセタール平衡を生ずる場合がある。
【0052】
例えば、XおよびXの両方がハロゲン原子、特にフッ素原子の場合、化合物は互変異性体、二環式化合物を含むことが確認されている。
【0053】
このような互変異性体が存在する場合、両異性体の存在比率は他の部分の構造または置換基の種類により変動し、場合によっては一方の異性体が圧倒的に存在することもあるが、本発明においてはこれら両者を含むものとする。
【0054】
さらに、本発明に用いられる15−ケト−PG化合物には、二環式化合物およびそのアナログまたは誘導体が含まれる。
【0055】
二環式化合物は下記式(III)で表される:
【化6】

[式中、Aは、−CH、または−CHOH、−COCHOH、−COOHまたはそれらの官能性誘導体;
’およびX’は、水素、低級アルキルまたはハロゲン;
Yは、
【化7】

(ここでR’およびR’は、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、ただし、R’およびR’が同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはない);
は、非置換またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環で置換された、二価の飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基;そして、脂肪族炭化水素における少なくとも1つの炭素原子は酸素、窒素または硫黄で置換されていてもよい、
’は、非置換またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基で置換された飽和または不飽和の低〜中級の脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基;
’は、水素、低級アルキル、シクロ(低級)アルキル、アリールまたは複素環基]。
【0056】
本発明に用いられる化合物は、異性体の存在の有無にかかわりなくケト型の構造式または命名法によって化合物を表わすことがあるが、これは便宜上のものであってヘミアセタール型の化合物を排除しようとするものではない。
【0057】
本発明においては、個々の互変異性体、その混合物、または光学異性体、その混合物、ラセミ混合物、その他の立体異性体等の異性体も、同じ目的に使用することが可能である。
【0058】
本発明において用いられる化合物の一部は米国特許第5073569号、5166174号、5221763号、5212324号、5739161号、および6242485号(これらの引用文献は引用により本出願にその内容が含まれる)に開示された方法によって製造し得る。
【0059】
本発明によると、本発明に用いる化合物を投与することによって、哺乳類対象を処置することができる。対象はヒトを含むいかなる哺乳類であってもよい。化合物は全身的に投与しても局所的に投与してもよい。通常、化合物は、経口投与、静脈注射(点滴を含む)、皮下投与、直腸内投与、膣内投与、経皮投与などの方法で投与される。投与量は動物の種類、年令、体重、処置されるべき症状、所望の治療効果、投与経路、処置期間等により変化するが、1日1〜4分割用量または持続形態で全身投与する場合、1日当たり0.001〜1000μg/kg、より好ましくは0.01〜100μg/kg、もっとも好ましくは0.1〜10μg/kgの投与量で満足な効果が得られる。
【0060】
化合物は、常套手段における投与に好適な医薬組成物として製剤するのが好ましい。組成物は、経口投与薬、注射薬、点滴薬、外用薬、座薬および膣座薬等として好適なものとすればよい。
【0061】
本発明の組成物は生理学的に許容される添加剤と併用しても良い。添加剤はプロスタグランジン化合物と併用される成分を含み、例えば、賦形剤、希釈剤、増量剤、溶剤、滑沢剤、補助剤、結合剤、崩壊剤、被覆剤、カプセル化剤、軟膏基材、座薬用基材、エアゾール剤、乳化剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤、保存剤、抗酸化剤、矯味剤、芳香剤、着色剤、機能性素材(例えばシクロデキストリン、生体内分解高分子など)、安定剤が挙げられる。これらの添加剤は当該技術分野で周知であり、製剤学に関する一般書籍に記載されているものから適宜選択すればよい。
【0062】
本発明の組成物中の上記化合物の量は薬剤の形態にもよるが、通常0.00001〜10.0重量%、より好ましくは0.0001〜1.0重量%、もっとも好ましくは0.001〜0.1重量%である。
【0063】
経口投与のための固体組成物としては、錠剤、トローチ、舌下錠、カプセル、丸剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。このような固体組成物においては1つまたはそれ以上の活性成分を、少なくとも1つの不活性な希釈剤と混合することにより調製される。組成物は、例えば滑沢剤、崩壊剤、安定剤などの不活性な希釈剤以外の添加剤をさらに含んでいても良い。錠剤および丸剤は所望により腸溶性または胃溶性のフィルムで被覆しても良い。また、2以上の層で被覆してもよい。更に、徐放性物質に吸着させてもよく、マイクロカプセル剤としてもよい。さらにゼラチンのような容易に崩壊され得る物質のカプセル剤としてもよい。さらに脂肪酸またはそのモノ、ジ、トリグリセリドなどの適当な溶媒に溶解させてソフトカプセルとしても良い。速効性を必要とするときは、舌下錠としてもよい。
【0064】
経口投与のための液体組成物としては、乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、エリキシル剤等が例示される。この組成物は一般的に用いられる不活性な希釈剤、例えば精製水、エタノール等を含んでいてもよい。不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁化剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、防腐剤などの添加剤を含有していてもよい。
【0065】
本発明の組成物としては、スプレー剤の形態としてもよく、これは1またはそれ以上の活性成分を含み、それ自体公知の方法により処方される。
【0066】
本発明による非経口投与のための注射剤としては無菌の水性または非水性の液剤、懸濁剤、乳剤を包含する。水性の液剤、懸濁剤用媒体としては、例えば注射用蒸留水、生理食塩水およびリンゲル液が含まれる。
【0067】
非水性の液剤、懸濁剤用媒体としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベート等が挙げられる。このような組成物は、さらに防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤のような添加剤を含んでいてもよい。これらは例えばバクテリア保留フィルターを通す濾過、殺菌剤の配合、ガス滅菌または放射線滅菌によって無菌化される。これら注射用組成物はまた無菌の粉末組成物として提供し、使用前に無菌の注射用溶媒に溶解させることもできる。
【0068】
本発明による外用薬としては、軟膏剤、クリーム、ローション、スプレーなど皮膚、耳鼻咽喉科の分野などで用いられる全ての外用製剤を含む。
【0069】
別の形態は坐薬または膣坐薬である。これらの坐薬はカカオ脂等の体温で軟化する常套の基剤に活性成分を混合して作ることができ、適当な軟化温度を有する非イオン界面活性剤を用いて吸収性を向上させてもよい。
【0070】
本発明において、「処置」の語は、予防、治療、症状の軽減、症状の減退、進行停止等、あらゆる管理が含まれる。
【0071】
更に、本発明の医薬組成物においては、本発明の目的に反しない限り、他の薬理活性成分を適宜含有させることもできる。
【0072】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、これは本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0073】
13,14−ジヒドロ−15−ケト−16,16−ジフルオロ−PGEを被験物質として用いた。24μgの被験物質を含む経口投与用被験カプセルと被験カプセルと同一の不活性成分からできたプラセボカプセルを調製した。
【0074】
ボランティアを4群に分けた。被験群にはそれぞれ毎日24、48および72μgの被験物質を与え、対照群にはプラセボを与えた。すべてのボランティアに各食事の前に毎日1カプセル、21位日間服用するよう指示した(朝、昼および夕方)。被験群I(27名のボランティア)には朝に被験カプセルを与え、昼と夕方はプラセボカプセルを与えることにより、毎日24μgの被験物質を与えた;被験群II(32名のボランティア)には朝と夕方に被験カプセルを与え、昼にプラセボカプセルを与えることにより、毎日48μgの被験物質を与えた;被験群III(32名のボランティア)には1日3回被験カプセルを与えることにより毎日72μgの被験物質を与えた。対照群(33名のボランティア)には毎回プラセボカプセルを与えた。ボランティアには食事前に8オンスの水と共に各カプセルを服用するよう指示した。体重を投与開始前と投与開始の三週間後に測定した。
【0075】
図1は投与開始前の値からの投与開始3週間後の各群における体重の変化を示す。図1に示すように、すべての被験群において体重の減少が観察されたのに対し、対照群においては増加が観察された。被験群の体重は用量依存的に減少した。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】図1は実施例の結果を表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効量のプロスタグランジン化合物を対象に投与することを含む、哺乳類対象における肥満の処置方法。
【請求項2】
該プロスタグランジン化合物が下記一般式(I)によって示される化合物である請求項1に記載の方法:
【化1】

[式中、L、MおよびNは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン原子、低級アルキル、ヒドロキシ(低級)アルキル、低級アルカノイルオキシまたはオキソ(ここでLおよびMの少なくとも1つは水素以外の基であり、五員環は少なくとも1つの二重結合を有していてもよい);
Aは、−CHまたは−CHOH、−COCHOH、−COOHまたはその官能性誘導体;
Bは、単結合、−CH−CH−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH−CH−CH−、−CH=CH−CH−、−CH−CH=CH−、−C≡C−CH−または−CH−C≡C−;
Zは
【化2】

または単結合
(ここでRおよびRは、水素、ヒドロキシ、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシまたはヒドロキシ(低級)アルキルであり、ただし、RおよびRが同時にヒドロキシおよび低級アルコキシであることはない);
は、非置換またはハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、オキソ、アリールまたは複素環基で置換された飽和または不飽和二価低〜中級脂肪族炭化水素残基であり、脂肪族炭化水素における少なくとも1の炭素原子は任意に酸素、窒素または硫黄によって置換されていてもよい;そして、
Raは、非置換またはハロゲン、オキソ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、低級アルカノイルオキシ、シクロ(低級)アルキル、シクロ(低級)アルキルオキシ、アリール、アリールオキシ、複素環基または複素環オキシ基で置換された飽和または不飽和の低〜中級脂肪族炭化水素残基;低級アルコキシ;低級アルカノイルオキシ;シクロ(低級)アルキル;シクロ(低級)アルキルオキシ;アリール;アリールオキシ;複素環基;複素環オキシ基]。
【請求項3】
該プロスタグランジン化合物が16−モノまたはジハロゲン−プロスタグランジン化合物である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
該プロスタグランジン化合物が13,14−ジヒドロ−16−モノまたはジハロゲン−プロスタグランジン化合物である請求項1に記載の方法。
【請求項5】
該プロスタグランジン化合物が13,14−ジヒドロ−15−ケト−16−モノまたはジハロゲン−プロスタグランジン化合物である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
該プロスタグランジン化合物が13,14−ジヒドロ−16−モノまたはジフルオロ−プロスタグランジン化合物である請求項1に記載の方法。
【請求項7】
該プロスタグランジン化合物が13,14−ジヒドロ−15−ケト−16−モノまたはジフルオロ−プロスタグランジン化合物である請求項1に記載の方法。
【請求項8】
該プロスタグランジン化合物が13,14−ジヒドロ−16−モノまたはジハロゲン−プロスタグランジンE化合物である請求項1に記載の方法。
【請求項9】
該プロスタグランジン化合物が13,14−ジヒドロ−15−ケト−16−モノまたはジハロゲン−プロスタグランジンE化合物である請求項1に記載の方法。
【請求項10】
該プロスタグランジン化合物が13,14−ジヒドロ−16,16−ジフルオロ−プロスタグランジンE化合物である請求項1に記載の方法。
【請求項11】
該プロスタグランジン化合物が13,14−ジヒドロ−15−ケト−16,16−ジフルオロ−プロスタグランジンE化合物または13,14−ジヒドロ−15−ケト−16,16−ジフルオロ−18−メチル−プロスタグランジンE化合物である請求項1に記載の方法。
【請求項12】
1日当たり1〜4回の全身投与または1日当たり0.01〜100μg/kgの量の連続投与を含む請求項1に記載の方法。
【請求項13】
投与が1日当たり0.1〜10μg/kgの量である請求項12に記載の方法。
【請求項14】
活性成分としてプロスタグランジン化合物を含む肥満の処置用組成物。
【請求項15】
肥満の処置薬の製造のためのプロスタグランジン化合物の使用。

【図1】
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【公表番号】特表2006−506381(P2006−506381A)
【公表日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−546433(P2004−546433)
【出願日】平成15年10月22日(2003.10.22)
【国際出願番号】PCT/JP2003/013453
【国際公開番号】WO2004/037268
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(501131276)スキャンポ・アーゲー (37)
【氏名又は名称原語表記】Sucampo AG
【Fターム(参考)】