説明

背の低い植物及び/又は背の高い植物により人工又は天然の面を緑化するための植生エレメント並びに植生エレメントを製造する方法

本発明は、背の低い植物及び/又は背の高い植物(22)により人工又は天然の面を緑化するための植生エレメント(10)に関する。植生エレメント(10)は、根が貫通可能な担体(18)と、締め固めた土壌(14)からなる下位の層と、植物(22)のための培地としての基材とを有しており、機械を用いて剥離可能かつ巻取可能に形成されている。本発明では、締め固めた土壌(14)からなる層上に、根が貫通可能なシート(16)が配置されており、シート(16)上に担体(18)が敷設され、担体(18)上に基材層(20)が配置されている。基材層(20)内には、背の高い植物又は背の低い植物(22)の発芽可能な植物材料が装入されており、背の高い植物又は背の低い植物(22)の生育した根(24)は、基材層(20)内を伸び、担体(18)及びシート(16)を貫通して、締め固めた土壌(14)からなる下位の層内を伸び、かつ定着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段部に記載の背の低い植物及び/又は背の高い植物により人工又は天然の面を緑化するための植生エレメント並びにこの植生エレメントを製造する方法に関する。
【0002】
請求項1の前段部に記載の植生エレメントは、既に欧州特許第1139717号明細書において公知であり、本発明は、当該刊行物において公知の植生エレメントから出発している。
【0003】
公知の植生エレメントは、巻き芝あるいは既製芝の製造時に用いられる技術が、双子葉の植物、特に根張りが弱い多肉植物(セダム種)、ハーブ、コケ、シダ、地衣類その他の植物による人工緑化の分野に転用可能であるという利点を有している。これにより、植生エレメントを安価かつ省労力に製造し、これにより、植生エレメントを比較的に安価なものとすることが可能である。
【0004】
上述の利点は、公知の植生エレメントでは、植生エレメントの耕作が行われる在来(anstehend)の土壌が不活性化あるいは無菌化(keimfrei)されることにより達成可能である。在来の土壌は、一般に、いつもは農業に利用される圃場若しくは農地、又は人工的に形成され、積み上げられた土壌である。ここでの不活性化とは、土壌消毒のみを意味するものではない。土壌消毒では、有害生物、特に線虫及び微生物のみが死滅されるにすぎないからである。重要なことは、特に、雑草の種子及び胚並びに所望されない植物要素を全滅させることである。
【0005】
公知の植生エレメントでは、土壌が不活性でなければ、土壌中に存在する所望されない植物種は、下から上に植生エレメント内に侵入し、ひいては植生エレメントの適当な耕作を破壊する。それゆえ、まさに植生エレメントの危険な発芽及び根付きの期間中、土壌の不活性状態は、大きな意味を有している。これは、さもなければ成長した所望されない植物種が、植生エレメントの植物と、根のスペース並びに水及び栄養の取り分を巡って争うことになるからである。
【0006】
公知の植生エレメントにおいて、土壌は、「Basamid」という商品名で公知の剤を用いた薫蒸により化学的に不活性化される。しかし、「Basamid」を用いたこのような土壌殺菌は、特に薫蒸時に毒性のガスが放出される可能性があるとともに、有害な副作用が発生する可能性があるとの理由から、今や、EU圏全体においてもはや認可されていない。
【0007】
在来の土壌中に存在する所望されない異種の種子の発芽を回避するために、確かに、土壌を機械的に処理して、雑草を全滅させることも考え得る。しかし、この方法は、作業コストが極めて高く、手間がかかる。つまり、「Basamid」の今後の使用禁止は、結果的に、公知の植生エレメントがその主要な効果をもはや奏し得ないことを意味している。
【0008】
本発明の課題は、在来の土壌が不活性に形成されることなしに、依然として安価かつ省作業の植生エレメントを提供すること、さらには、既製芝又は巻き芝を製造する際に用いられる技術を人工緑化の分野に依然として転用可能な、植生エレメントを製造する方法を提供することである。
【0009】
この課題は、請求項1の前段部に記載の植生エレメントにおいて、請求項1の特徴部に記載の特徴により解決される。方法に関する課題は、請求項8の特徴部に記載の特徴により解決される。
【0010】
本発明では、締め固めた土壌からなる層上に、新規に、根が貫通可能なシートが存在し、シート上に、担体が敷設されている。担体上には、基材層が存在する。基材層内には、背の高い植物及び/又は背の低い植物の発芽可能な植物材料が装入されている。完成した植生エレメントにおいて、背の高い植物及び/又は背の低い植物の根は、耕作期の終了後、基材層内を伸び、担体及びシートを貫通して、締め固めた土壌からなる下位の層内を伸びる。
【0011】
本発明の主要な利点は、土壌を不活性化するための土壌の化学処理がもはや不要である点にある。これにより、毒性のガスはもはや発生せず、有毒な副作用も存在しない。このことは、有害な剤である「Basamid」を使用することなく、土壌を実質的に不活性化することを可能にする、新規に使用されるシートによって達成される。
【0012】
すなわち、シートによって、シートの下に存在する在来の土壌から光の因子が取り除かれることにより、土壌中での所望されない植物種の発芽は抑制される。つまり、シートは、在来の土壌内での所望されない異種植生種子のための遮断部材として機能する。さらにシートは、在来の土壌内の所望されない異種植生が上方にシートを通して成長することを防止するので、機械的な遮断部材としても機能する。つまり結果的に、本発明においては、公知の植生エレメントと同様、不活性の土壌が形成、ただし、化学剤の使用なしに形成される。シートも担体も、根が貫通可能に形成されているので、背の高い植物及び/又は背の低い植物の根は、所望の形式で下位の土壌内へと伸びることが可能である。
【0013】
公知の植生エレメントと比較した本発明の別の利点は、別個の土壌改良基材がもはや不要であり、しかも、公知の植生エレメントにおいて予定されている、加圧下で行う土壌の上位の層と基材の混合も省略可能である点にある。
【0014】
すなわち、シートの使用により、在来の土壌と被せられた基材との間の隔離が実施される。その結果、シートの下に存在する土壌のpH値は、ネガティブな影響を受けず、土壌は、以後の農業用途に利用可能である。
【0015】
本発明の有利な態様は、シートが生分解可能であり、シートの腐朽時点が、シートが植生エレメントの機械を用いた収穫の時点で少なくとも大部分腐朽しているように設定されていることにある。
【0016】
シートの耐久性は、例えば、原油からなる敏感度の低い生分解性材料、例えば分解可能な脂肪族ポリエステル若しくはポリビニルアルコール(PVA)、又は再生可能原料、例えばデンプン、セルロース、ポリ乳酸をベースとする再生可能原料からなるプラスチックの混合により調節可能である。
【0017】
本発明において、シートの腐朽時点が、シートが機械を用いた収穫の時点で実質的に腐朽しているように設定されていると、好ましくは、植生エレメントの収穫の機械的なプロセスが、シートにより妨害され得ない。
【0018】
本発明の別の態様は、担体も生分解可能であることにある。本態様において、その腐朽時点は、担体が、収穫して植生エレメントの新しい仕向け地において作業した後に初めて腐朽するように設定される。
【0019】
担体の役割は、植生エレメントの収穫中、輸送中及び完成した植生エレメントの仕向け地での取り扱い中、例えば屋根の緑化作業時の、植生エレメントの機械的な安定化及び発生する引っ張り力の吸収にある。従来は、格子状織物(Gittergewebe)からなる担体のために、生分解不能な合成材料が使用されていた。この場合、植生エレメントの機械を用いた収穫の際に、合成材料の残留物が、後に残される土壌内に留まったままになる場合があり、これにより、在来の土壌に明白な影響が生じるという欠点がある。
【0020】
本発明の上述の有利な態様において、担体が生分解可能であり、その腐朽時点が、担体が収穫して植生エレメントの新しい仕向け地において作業した後に腐朽しているように設定されていると、新しい仕向け地での植生エレメントの処理後、残渣が残らない。確かに、先の収穫の際に、ある程度の残渣が土壌中に残される場合があるが、これは腐朽してしまうので、これにより欠点は生じない。すべての要素、つまり、シート及び担体は、生分解性のために、自然のサイクルに供給される。しかし、担体は、収穫中はまだ腐朽していないので、その役割を果たすことができ、機械的な安定化及び引っ張り強度の向上のために役立つことができる。
【0021】
収穫中の植生エレメントの引っ張り強度の保証は、一部において使用される植物、例えばセダムが、密度の低いフラットな根鉢を形成し、これにより、基材の、収穫プロセス時の植生エレメントの十分な安定性を保証する程度に強い根張りを行わないために、必要である。
【0022】
別の有利な態様において、担体が、網、格子状織物、不織布若しくはランダム配向層(Wirrlage)又は繊維混合物(Fasergemisch)により形成される。本態様は、担体が特に良好に、背の低い植物及び/又は背の高い植物の根のための支持点として役立ち得ることを保証する。さらに植生エレメントに十分な引っ張り強度も付与する。
【0023】
本発明の別の有利な態様は、シートが穿孔されていることにある。これにより、パーフォレーションを施されたシートは、ある程度、点状に水を透過するので、余分な水は、パーフォレーションを通して在来の土壌に浸透可能であり、有害な水溜まりは回避される。余分な水は、降雨又は人工灌水時に発生する可能性がある。さらに、シートのパーフォレーションにより、背の低い植物及び/又は背の高い植物がさらに良好にシートを通して在来の土壌に根張り可能であることが達成される。
【0024】
本発明の別の有利な態様において、シートと担体とが、互いに結合されて1つのユニットを形成している。この目的で、シートと担体とは、互いに縫合されていてよい。これにより、シート及び格子状織物の、締め固めた土壌への被覆は、2つの個別の部材の代わりに、シートと担体とからなるユニットのみが設置されればよいので、容易になる。
【0025】
本発明の別の有利な態様は、担体上にグリップ層あるいはつめ層(Krallschicht)が配置されており、グリップ層内に基材層が存在することにある。自体公知のグリップ層は、プラスチックからなる耐紫外線性の織物又は椰子繊維織物からなっていてよい。グリップ層によって、基材層が水及び風により動かされたり、押し流されたり、又は剥ぎ取られたりすることが防止される。
【0026】
本発明の別の有利な態様は、シートと、担体と、グリップ層とが、互いに結合されて1つの結合体を形成していることにある。これにより、3つの部材、すなわち、シート、担体及びグリップ層の、締め固めた土壌への被覆が簡単になる。さらに3つの部材の被覆は、耕地での設置中、無風か否かに左右されない。
【0027】
本発明の別の有利な態様において、基材層に乾式接着剤(Trockenkleber)が混合されている。乾式接着剤は、グリップ層に対して択一的に使用されてもよく、グリップ層と同様に、浸食に対する基材層の保護のために役立つ。
【0028】
請求項1記載の植生エレメントを製造する本発明に係る方法は、
a)耕作基盤(Kulturgrundlage)として機能する在来の土壌を締め固めて、締め固めた土壌からなる層を形成し、
b)締め固めた土壌からなる層上に、根が貫通可能なシートを敷設し、
c)シート上に、根が貫通可能な担体を敷設し、
d)担体上に基材を積み上げて、背の低い植物及び/又は背の高い植物のための苗床として機能する基材層を形成し、
e)基材層内に、背の低い植物及び/又は背の高い植物の発芽可能な植物材料を播種又は散布し、
f)こうして形成した植生エレメントを、背の低い植物及び/又は背の高い植物が生育するまで、園芸技術的に手入れし、
g)植生エレメントを、機械を用いて剥離して収穫する、
という方法ステップを特徴とする。
【0029】
上記方法ステップb)の、締め固めた土壌からなる層上に、根が貫通可能なシートを敷設する方法ステップは、特に重要である。本発明において、意図的に、在来の土壌を化学剤により不活性化することを省略した以上、在来の土壌中に所望されない植物残留物及び異種植生種子が存在することを前提としなければならない。シートにより、在来の土壌中の所望されない植物種子から、光の因子が取り除かれる。これにより、所望されない植物種子の必要な発芽は、防止され、ひいては所望されない植物は、下方から植生エレメント内に成長できない。さらにシートは、場合によっては上方に成長した所望されない植物がシートを貫通して侵入することを防止するので、機械的なバリアとしても機能する。シートは、根が貫通可能に形成されているので、所望の背の低い植物及び/又は背の高い植物の根は、それにもかかわらず、シートを貫いてその下にある在来の土壌内に伸びることができる。
【0030】
請求項1記載の植生エレメントを製造する本発明に係る別の方法は、締め固めた土壌からなる層上に、根が貫通可能なシートと、根が貫通可能な担体とからなる1つのユニットを敷設することにある。請求項13に記載のその他の方法ステップは、不変である。ユニットの使用により、耕地又は在来の土壌への設置は簡単になる。
【0031】
最後に、請求項1記載の植生エレメントを製造する本発明に係る別の方法は、締め固めた土壌からなる層上に、根が貫通可能なシートと、根が貫通可能な担体と、グリップ層とからなる1つの結合体を敷設することにある。グリップ層内には基板が装入されて、背の低い植物及び/又は背の高い植物のための苗床として機能する基材層が形成される。請求項13に記載のその他の方法ステップは、維持される。グリップ層により、基材層は浸食を防止されている。さらに結合体により、3つの部材、すなわち、シート、担体及びグリップ層の敷設は、大幅に簡単になり、さらに被覆は、被覆中に無風状態が支配しているか否かに左右されない。
【0032】
以下に、図面に示した実施の形態を参照しながら本発明について詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る植生エレメントの第1の実施の形態の概略断面図である。
【図2】本発明に係る植生エレメントの第2の実施の形態の概略断面図である。
【0034】
図1に示した植生エレメント10は、複数の層を有している。層は、明りょうにするために、互いに間隔を置いて区分けされて図示されている。まず、在来の土壌12を締め固めて、締め固めた土壌14よりなる層を生じる。在来の土壌12を締め固めたことで、土壌の上を、後の収穫時に相応の収穫機により走行することができる。
【0035】
締め固めた土壌14上には、根が貫通可能なシート16が敷設されている。シート16上には、担体18が配置されている。シート16は、穿孔されて、所定の水透過性を有しており、一般には、有機又は無機の物質を含むシートであってよい。担体18は、例えばPPネットにより形成される。最後に、担体18上には、さらに1つの基材層20が積層される。基材層20は、背の高い植物及び/又は背の低い植物22のための苗床として機能する。基材層の厚さは、0.5cm〜5.0cmである。
【0036】
基材層20は、使用される植物の種類に応じて有機の物質が添加された空気透過性の鉱物混合物により形成されている。基材層20には、背の低い植物及び/又は背の高い植物の発芽可能な植物材料が播種されるか、又は発芽可能な植物材料が、基材層20上に散布される。
【0037】
その後、植生エレメント10は、背の高い植物及び/又は背の低い植物22が生育するまで園芸技術的に手入れされる。背の高い植物及び/又は背の低い植物22の根24は、基材層20内を伸び、担体18及びシート16を貫通して、締め固めた土壌14内を伸びる。園芸技術的な手入れの後、植生エレメント10が完成した暁には、植生エレメント10を図示しない剥離機により分離線26に沿って土壌12から切り離して巻き取ることによって、植生エレメント10を分離線26に沿って自体公知の形式で収穫する。こうして形成されたロールは、その後、例えば屋根を植生エレメント10で緑化するために、所望の仕向け地へと輸送される。
【0038】
図1では、シート16と担体18とが、互いに結合されて、1つのユニット30を形成しているので、両エレメント、すなわち、担体18とシート16とは、まとめて1回の作業工程で、締め固めた土壌14上に敷設可能である。
【0039】
図2に示した植生エレメント10は、実質的に図1に示した植生エレメント10に相当する。しかし、付加的に、図2では、担体18上にグリップ層28が設けられており、このグリップ層28内に上述の基材層20が存在している。シート16と、担体18と、グリップ層28とは、互いに結合、例えば互いに縫合されており、1つの結合体32を形成している。結合体32は、唯一の作業工程で、締め固めた土壌14上に敷設可能である。グリップ層28は、グリップ層28内に存在する基材層20を浸食から保護している。
【0040】
シート16が担体18から少なくとも長手方向で若干張り出していると、有利である。これにより、植生エレメント10のウェブが並んで位置するとき、常に、シート16からなる閉鎖された層が形成されるので、所望されない植物又は雑草が土壌12から上方に成長しないことが達成される。
【0041】
図1においても、図2においても、根が貫通可能なシート16と、根が貫通可能な担体18とが、生分解可能である。これにより、シート16及び担体18の各要素は、自らに課された機能を果たした後、腐朽して、自然界のサイクルに供給される。
【符号の説明】
【0042】
10 植生エレメント
12 在来の土壌
14 締め固めた土壌
16 シート
18 担体
20 基材層
22 植物
24 根
26 分離線
28 グリップ層
30 ユニット
32 結合体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背の低い植物及び/又は背の高い植物(22)により人工又は天然の面を緑化するための植生エレメント(10)であって、根が貫通可能な担体(18)と、締め固めた土壌(14)からなる下位の層と、植物のための培地としての基材とを備え、機械を用いて剥離可能かつ巻取可能に形成されている植生エレメント(10)において、前記締め固めた土壌(14)からなる層上に、根が貫通可能なシート(16)が配置されており、該シート(16)上に前記担体(18)が敷設されており、該担体(18)上に基材層(20)が配置されており、該基材層(20)内に、背の高い植物又は背の低い植物(22)の発芽可能な植物材料が装入されており、該背の高い植物又は背の低い植物(22)の生育した根(24)が、前記基材層(20)内を伸び、前記担体(18)及び前記シート(16)を貫通して、前記締め固めた土壌(14)からなる下位の層内を伸び、かつ定着することを特徴とする、背の低い植物及び/又は背の高い植物により人工又は天然の面を緑化するための植生エレメント。
【請求項2】
前記シート(16)は、生分解可能であり、該シート(16)の腐朽時点は、該シート(16)が、機械を用いた収穫の時点で少なくとも大部分腐朽しているように設定されている、請求項1記載の植生エレメント。
【請求項3】
前記担体(18)は、生分解可能であり、該担体(18)の腐朽時点は、該担体(18)が、収穫して植生エレメント(10)の新しい仕向け地において作業した後に腐朽するように設定されている、請求項1及び/又は2記載の植生エレメント。
【請求項4】
前記担体(18)は、網、格子状織物、不織布又は繊維混合物である、請求項1記載の植生エレメント。
【請求項5】
前記シート(16)は、穿孔されている、請求項1記載の植生エレメント。
【請求項6】
前記シート(16)と前記担体(18)とは、互いに結合されて1つのユニット(30)を形成している、請求項1から5までのいずれか1項記載の植生エレメント。
【請求項7】
前記担体(18)上にグリップ層(28)が配置されており、該グリップ層(28)内に前記基材層(20)が存在する、請求項1から5までのいずれか1項記載の植生エレメント。
【請求項8】
前記シート(16)と、前記担体(18)と、前記グリップ層(28)とは、互いに結合されて1つの結合体(32)を形成している、請求項7記載の植生エレメント。
【請求項9】
前記基材層(20)の厚さは、0.5cm〜5cmである、請求項1から8までのいずれか1項記載の植生エレメント。
【請求項10】
前記基材層(20)に乾式接着剤が混合されている、請求項1から9までのいずれか1項記載の植生エレメント。
【請求項11】
前記基材層(20)は、前記背の低い植物及び/又は背の高い植物(22)のための培地を形成する、異種の種子を含まない空気透過性の鉱物混合物により形成されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の植生エレメント。
【請求項12】
前記鉱物混合物は、有機の成分を有している、請求項11記載の植生エレメント。
【請求項13】
請求項1記載の植生エレメント(10)を製造する方法であって、
a)耕作基盤として機能する在来の土壌(12)を締め固めて、締め固めた土壌(14)からなる層を形成し、
b)該締め固めた土壌(14)からなる層上に、根が貫通可能なシート(16)を敷設し、
c)該シート(16)上に、根が貫通可能な担体(18)を敷設し、
d)該担体(18)上に基材を積み上げて、背の低い植物及び/又は背の高い植物(22)のための苗床として機能する基材層(20)を形成し、
e)該基材層(20)内に、前記背の低い植物及び/又は背の高い植物(22)の発芽可能な植物材料を播種又は散布し、
f)こうして形成した植生エレメントを、前記背の低い植物及び/又は背の高い植物(22)が生育するまで、園芸技術的に手入れし、
g)前記植生エレメント(10)を、機械を用いて剥離して収穫する、
という方法ステップを備えることを特徴とする、植生エレメントを製造する方法。
【請求項14】
請求項1記載の植生エレメント(10)を製造する方法であって、
a)耕作基盤として機能する在来の土壌(12)を締め固めて、締め固めた土壌(14)からなる層を形成し、
b)該締め固めた土壌(14)からなる層上に、根が貫通可能なシート(16)と、根が貫通可能な担体(18)とからなる1つのユニット(30)を敷設し、
c)該ユニット(30)の担体(18)上に基材を積み上げて、背の低い植物及び/又は背の高い植物(22)のための苗床として機能する基材層(20)を形成し、
d)該基材層(20)内に、前記背の低い植物及び/又は背の高い植物(22)の発芽可能な植物材料を播種又は散布し、
e)こうして形成した植生エレメントを、前記背の低い植物及び/又は背の高い植物(22)が生育するまで、園芸技術的に手入れし、
f)前記植生エレメント(10)を、機械を用いて剥離して収穫する、
という方法ステップを備えることを特徴とする、植生エレメントを製造する方法。
【請求項15】
請求項1記載の植生エレメント(10)を製造する方法であって、
a)耕作基盤として機能する在来の土壌(12)を締め固めて、締め固めた土壌(14)からなる層を形成し、
b)該締め固めた土壌(14)からなる層上に、根が貫通可能なシート(16)と、根が貫通可能な担体(18)と、グリップ層(28)とからなる1つの結合体(32)を敷設し、
c)前記グリップ層(28)内に基材を装入し、背の低い植物及び/又は背の高い植物(22)のための苗床として機能する基材層(20)を形成し、
d)前記基材層(20)内に、前記背の低い植物及び/又は背の高い植物(22)の発芽可能な植物材料を播種又は散布し、
e)こうして形成した植生エレメントを、前記背の低い植物及び/又は背の高い植物(22)が生育するまで、園芸技術的に手入れし、
f)前記植生エレメント(10)を、機械を用いて剥離して収穫する、
という方法ステップを備えることを特徴とする、植生エレメントを製造する方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2013−519358(P2013−519358A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552253(P2012−552253)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際出願番号】PCT/DE2010/001480
【国際公開番号】WO2011/098058
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(512110536)エックスエフ テクノロジーズ ベスローテン フェノーツハップ (2)
【氏名又は名称原語表記】XF Technologies B.V.
【住所又は居所原語表記】Westervoortsedijk 73, 6827AV Arnhem, Netherlands
【Fターム(参考)】