説明

胴割れ玄米発芽胚芽米製法

【課題】胴割れ玄米中にあるアブシジン酸・フィチン酸を除去し、ヒトの健康によい発芽玄米を得る方法を提供する。
【解決手段】(1)厳選した低温保存有機栽培胴割れ玄米を、28℃の水に浸漬し、曝気しながら、発芽させる。(2)発芽玄米を80℃の水に30秒浸漬し、発芽を止める。(3)次に3℃の冷水に1分間浸漬する。(4)水を切り、含水量13%台まで乾燥する。(5)乾燥発芽玄米の胚芽を残して精米し、アリューロン層にあるアブシジン酸・フィチン酸を除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般家庭に於ける発芽玄米炊飯を摂る健康増進に関する。
【背景技術】
【0002】
従来一般生活者に於いて発芽玄米を摂っている方法に短所のあるものについて次に挙げる。玄米浸漬自然発芽玄米・市販発芽玄米・乾式精米発芽玄米各飯の三つの炊飯方法がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題、現在、市販されている玄米は、水質汚染から水稲種子(玄米)の細胞結合が弱く、最上の発酵肥料以外の肥料をもって栽培を行った玄米は99%胴割れが入っていて図1・写真1の通り玄米胚芽に接続している胴割れ片は、玄米胚芽の発芽作用により、ミトコンドリア機能障害分子(冷え症)であるアブシジン酸・ミネラル結合分子のフイチン酸塩は、変移化して消去されるが玄米胚芽に未接続片に含有している微量のアブシジン酸・フイチン酸塩は変移化し消去されるが大半のアブシジン酸・フイチン酸塩は未変移化の侭残る。このアブシジン酸・フイチン酸塩の変移化に関して現時点では種子発芽の生理作用・長時間をかけた微生物発酵によりアブシジン酸・フイチン酸塩を変移化しヒトの生体に有効作用させる以外にみちがない。以上の様に一般生活者が摂取している発芽玄米には、浸漬自然発芽玄米・市販発芽玄米・乾式精米発芽玄米(未発芽が大半)の三つの炊飯方法にアブシジン酸・フイチン酸塩が未変移化の侭、残る短所がある。以上が本発明の解決しようとする課題である。
* 発明者根本が圧力炊飯玄米飯摂取開始5年後に冷え症になり17年間、圧力炊飯玄米飯、摂取を続け冷え症に苦しんだ。(アブシジン酸・フイチン酸塩の障害)その時点で水中精米発芽玄米炊飯(1っ気圧摂氏100度炊飯)を摂り17年間続いた冷え症が根治した。
【課題を解決するための手段】
【0004】
現在一般生活者が摂取している発芽玄米に短所がある玄米浸漬自然発芽玄米・市販発芽玄米・乾式精米発芽玄米の三つの炊飯方法の課題を解決するための手段を次の(い)(ろ)(は)にあげる。
(い)課題を解決するための手段浸漬自然発芽玄米の短所の解決するための手段は、厳選した低温保存有機栽培玄米を凍蔵庫保存(保存環境の悪い玄米は発芽率が極度に低下する)し、その玄米(発芽地より寒冷地の水稲栽培玄米)を水に浸漬し発芽させた場合、最上の発酵肥料以外の肥料をもって栽培を行った玄米であっても細胞結合が弱く99%胴割れが入っていて、図1・写真1の様に、胚芽に接続している胴割れ片の胚芽・アリューロン層に含有しているアブシジン酸・フイチン酸塩は玄米発芽の生理作用により分解されるが、玄米胚芽に未接続片のアリューロン層に、含有しているアブシジン酸・フイチン酸塩の微量は分解されるが図1の様に大半のアブシジン酸・フイチン酸塩は未分解の侭、残るのが短所である。既述の短所を改善する方法は 請求項1の(1)(2)(3)(4)(5)に記述した方法で課題を解決できる。これを本発明とする。
(ろ)市販発芽玄米の短所の解決するための手段
市販発芽玄米の短所は(い)同様玄米胚芽に未接続片のアリューロン層に含有しているアブシジン酸の微量は分解されるが図1図解の通り大半のアブシジン酸は未分解の侭のこる。又、浸漬発芽玄米を流通する為に乾燥する際、アブシジン酸が再産生する為に多量のアブシジン酸・フイチン酸塩(未再産生)が残るのが短所である。既述の短所を改善する方法は 請求項1の(1)(2)(3)(4)(5)に記述した方法で課題を解決できる。これを本発明とする。
(は)乾式精米発芽玄米の短所の解決するための手段
乾式精米発芽玄米の短所の課題と解決方法の課題の例を次に挙げる。
(21)出願番号 特願20001−088432 (71)出願人:みのる産業株式会社 研米機・新型家庭用ハンデー精米機お米じまんは高速回転撹拌精米方法である為に金属や硬質合成樹脂の高速回転撹拌衝撃で玄米胚芽の脱落・胚芽損傷と高速回転撹拌摩擦によって精米容器・玄米に高ボルトの静電気が帯電し放電時に強い電磁波が起き玄米胚芽細胞に損傷が起き玄米発芽の生理作用が著しく低下する。又、乾式精米玄米の大半が発芽の生理作用が起こらない為に大半のアブシジン酸・フイチン酸塩は未分解の侭、残るのが短所である。既述の短所を改善する方法は 請求項1の(1)(2)(3)(4)(5)に記述した方法で課題を解決できる。これを本発明とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
本発明は図1・写真1の様に胴割れ発芽玄米は、その発芽玄米胚芽に接続している胴割れ発芽玄米片は玄米発芽の生理作用によりジベレリンが産生し、そのジベレリンが作用して胴割れ発芽玄米片に含有するアブシジン酸・フイチン酸塩は完全に変移化するが、発芽玄米胚芽に未接続している胴割れ発芽玄米片は微量のアブシジン酸・フイチン酸塩は変移化するが、大半のアブシジン酸・フイチン酸塩は未変移化の侭残る。アブシジン酸・フイチン酸塩はヒトの生体にとっては毒素である。その毒素によるミトコンドリアの機能障害から内体温低下化が起きる。その内体温低下を防止する為にはアブシジン酸・フイチン酸塩の除去が不可欠である。そのアブシジン酸・フイチン酸塩を除去する方法を次の(A)(B)(C)(D)(E)に挙げる。尚、これ等に付帯する説明に写真2・3・4・5を添付する。
(A)厳選した有機栽培水稲(寒冷地栽培の水稲玄米)の胴割れ玄米籾を低温で十分乾燥し通気性の良い入れ物に入れ摂氏15度・湿度50%・暗室環境に発芽せいが低下しない様、保存し、その発芽直前に胴割れ玄米籾殻を剥離し、その胴割れ玄米の3倍量の摂氏28度浸漬水(十分に曝気しながら)に浸漬し平均1.0mmを発芽させる。その発芽玄米胚芽に接続している胴割れ片に含有する栄養素を玄米発芽の生理作用により玄米の栄養素(アブシジン酸・フイチン酸塩を含む)を最高度に変移化させヒトの生体細胞に有効作用させる。
(B)(A)の様に玄米の栄養素を最高度に変移化させた発芽玄米の栄養素を異化(退化)させない為に摂氏100度の沸騰水に30秒間浸漬し玄米の発芽を枯死させ発芽玄米が保有する最高度の栄養素を炊飯時まで保持させる。
(C)(B)の発芽玄米を即摂氏3度の冷水に発芽玄米を1分間浸漬、冷却して澱粉のα化を防ぎ発芽玄米炊飯の味覚低下を防止する。
(D)(C)発芽玄米を流通する為に(3)の冷却発芽玄米の水を切った後、発芽玄米の含水量を13%台に乾燥する。
(E)(D)の乾燥発芽玄米の胚芽を残しアリューロン層に含有しているアブシジン酸・フイチン酸塩を剥離(胚芽精米)する。記述の(A)(B)(C)(D)(E)に挙げた製法を怠るとアブシジン酸・フイチン酸塩が多量に残存する。以上(A)(B)(C)(D)(E)に挙げた製法をもって図1・写真1の様に胴割れ発芽玄米に残存しているアブシジン酸・フイチン酸塩を除去する事が出来る。したがって玄米発芽胚芽米(図5参照)炊飯をヒトが摂る事が最良の形態である。これを本発明とする。
【図面の簡単な説明】

【図1】胴割れ発芽玄米断面図
【符号の説明】
(1)籾殻
(2)表皮
(3)アルューロン層
(4)種子
(5)胚乳
(6)縦点線、胴割れ線
(7)斜め曲点線、胚座線
(8)突起部分、発芽
【写真1】
胴割れ玄米全体写真(浸漬1時間後)
【写真2】
玄米全体写真
【写真3】
発芽0.5mm胴割れ発芽玄米全体写真
【写真4】
発芽1.0mm胴割れ発芽玄米全体写真
【写真5】
発芽2.0mm胴割れ発芽玄米全体写真

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本発明は胴割れ発芽玄米に含有するアブシジン酸・フイチン酸塩によるミトコンドリアの機能障害から生じる内体温低下を防止する為のアブシジン酸・ミネラル結合分子のフイチン酸塩を除去する方法である。そのアブシジン酸・フイチン酸塩の除去方法を次の(1)(2)(3)(4)(5)に挙げる順序でミトコンドリア機能障害分子(冷え症)のアブシジン酸・ミネラル結合分子のフイチン酸塩を除去する。
(1)厳選した有機栽培水稲(寒冷地栽培の水稲玄米)の胴割れ玄米籾を低温で十分乾燥し通気性の良い入れ物に入れ摂氏15度・湿度50%・暗室環境に発芽せいが低下しない様、保存し、その発芽直前に胴割れ玄米籾殻を剥離し、その胴割れ玄米の3倍量の摂氏28度浸漬水(十分に曝気しながら)に浸漬し平均1.0mmを発芽させる。その発芽玄米胚芽に接続している胴割れ片に含有する栄養素を玄米発芽の生理作用により玄米の栄養素(アブシジン酸・フイチン酸塩を含む)を最高度に変移化させヒトの生体細胞に有効作用させる。
(2)(1)の様に玄米の栄養素を最高度に変移化させた発芽玄米の栄養素を異化(退化)させない為に摂氏80度の高温水に30秒分間浸漬し玄米の発芽を枯死させ発芽玄米が保有する最高度の栄養素を炊飯時まで保持させる。
(3)(2)の発芽玄米を即摂氏3度の冷水に発芽玄米を1分間浸漬、冷却してβ型澱粉のα化を防ぎ発芽玄米炊飯の味覚低下を防止する。
(4)(3)の発芽玄米を流通する為に(3)の冷却発芽玄米の水を切った後、発芽玄米の含水量を13%台に乾燥する。
(5)(4)の乾燥発芽玄米の胚芽を残しアリューロン層に含有しているアブシジン酸・フイチン酸塩を剥離(芽胚精米)し玄米発芽胚芽米(図5参照)にする。以上(1)(2)(3)(4)(5)に挙げた製法をもって胴割れ発芽玄米に残存しているアブシジン酸・フイチン酸塩を除去する事が出来る。これを本発明とする。

【図1】
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【公開番号】特開2007−61078(P2007−61078A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−282948(P2005−282948)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(505356848)
【Fターム(参考)】