説明

脱着式仮設事務所

【課題】 仮設事務所の脱着作業を容易化し、仮設事務所の容積を拡大し、不陸な地面であっても円滑に設置できる。
【解決手段】 脱着式仮設事務所1は、後部が開口した主箱体2と、前部が開口した拡張部箱体3と、から構成され、主箱体2の底板20に前脚3Aと、ローラ付後脚4と、を備え、主箱体2の前板21に固定される掛合部材5を備え、主箱体2の後端部の下部にレール状部材6を結合し、拡張部箱体3が長手方向後方へスライドするよう、主箱体2と拡張部箱体3とにガイド部材7を設け、コンテナ脱着装置付車両100に脱着式仮設事務所1が積載されて移動するとき拡張部箱体3が主箱体2内に収納されレール状部材6が起立し、コンテナ脱着装置付車両100から降ろされ地面に設置されるとき、レール状部材6を倒伏させ、横方向にし、拡張部箱体3が長手方向後方へとスライドし、レール状部材6上を移動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテナ脱着装置付車両を利用して移動可能な脱着式仮設事務所に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の考案は、コンテナ脱着装置付車両に積載する仮設住宅において、拡張部箱体は移動時には主箱体内に収納されていて、設置時には極めて容易に前記主箱体から引き出して、荷台の側方へと横スライドでき内部空間を広く確保できて、設置するのにも撤去するのにも手間が掛からずに、仮設事務所等として設置できることを目的とし、コンテナ脱着装置付車両Tの荷台に積載される主箱体2と、移動時には前記主箱体2内に収納されていて、設置時にはレールと車輪により荷台の側方へと横スライドする拡張部箱体3とから構成している。
【0003】
特許文献2に記載の発明は、低コスト、簡素な構造で移動性を高めつつ、メンテナンスを改善するコンテナハウスを提供するものであり、コンテナハウス1は、事務所として利用するものであり、少なくとも、底板2と、底板2に固定される前板3と、前脚4と、ローラ5を備える後脚6と、前板3に固定される掛合部材7と、を備えてコンテナ脱着装置付車両に積み降ろし自在に構成される鉄鋼製のコンテナ8とを備え、コンテナハウス1は、底板2上及び前板3の裏面に固定されるハウス9を備え、ハウス9は、窓10を設けたハウジング11と、ハウジング11の後面に形成される観音開き式の開閉扉12と、開閉扉12を開閉させるヒンジ13と、開閉扉12をロックするロック装置14と、底板2の裏面には、一対のレール23と、複数のリブ24と、走行時にコンテナ8を自動車に固縛する固縛装置とを備えるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平6−83473号公報
【特許文献2】特開2007−277840号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の特許文献1の考案は、コンテナ脱着装置付車両への積み下ろしが面倒であり不便であった。また、歩行、風などにより床が揺れるなど不安定であった。さらに、重心のバランスを確保するため、拡張容積には上限があった。
【0006】
また、一方、特許文献2の発明は、コンテナ脱着装置付車両への積み下ろしは便利であるが、コンテナ脱着装置付車両を利用するため、道路交通法等の規定によって、コンテナハウスの大きさの上限が規定されている。したがって、既定の容量以下に制限されるため、容積が拡張できず、事務所等として利用する際に容積が小さく、実用面で課題があった。さらに容積拡張時の作業が面倒であった。
【0007】
そこで、仮設事務所の脱着作業を容易化し、かつ、仮設事務所の容積を拡大することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題に鑑み、請求項1の発明は、後部が開口した主箱体と、前部が開口した拡張部箱体と、から構成され、前記主箱体の底板に前脚と、ローラ付後脚と、を備え、前記主箱体の前板に固定される掛合部材を備え、前記主箱体の後端部の下部に連結が可能なレール状部材を備え、前記拡張部箱体が長手方向後方へスライドするよう、前記主箱体と前記拡張部箱体とにガイド部材を設け、前記主箱体と前記拡張部箱体とがコンテナ脱着装置付車両に対し積み下ろし可能に構成され、前記コンテナ脱着装置付車両から前記主箱体と前記拡張部箱体とが降ろされて設置されるときには、前記拡張部箱体が長手方向後方へスライドしながら、前記レール状部材上を移動することにより、容積を拡張することを特徴とする脱着式仮設事務所である。さらに、請求項2の発明は、一側部が開口した主箱体と、一側部が開口した拡張部箱体と、から構成され、前記主箱体の底板に前脚と、ローラ付後脚と、を備え、前記主箱体の前板に固定される掛合部材を備え、前記主箱体の側端部の下部に連結が可能なレール状部材を備え、前記拡張部箱体が側方向へスライドするよう、前記主箱体と前記拡張部箱体とにガイド部材を設け、前記主箱体と前記拡張部箱体とがコンテナ脱着装置付車両に対し積み下ろし可能に構成され、前記コンテナ脱着装置付車両から前記主箱体と前記拡張部箱体とが降ろされて設置されるときには、前記拡張部箱体が側方向へスライドしながら、前記レール状部材上を移動することにより、容積を拡張することを特徴とする脱着式仮設事務所である。
【0009】
ここでいう「レール状部材」は、その上で拡張部箱体が前後に移動できる機能を備えたものであれば良く、細長い剛性部材の他に、複数のローラが整列したもの、あるいは、無端状に配置したローラを備えたコンベアなどでもよい。配置する個数は単数、複数いずれでもよい。また、例えば、ハンドル又はモータ駆動で駆動するコンベアでもよい。コンベアは手動、チェーン駆動いずれでもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明は以上説明したように構成されているので、事務所の拡張容積を一層拡大しても重心バランスを保つことができ、かつ、仮設事務所のコンテナ脱着装置付車両への脱着作業を容易化できる。容積拡張時の作業が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態の脱着式仮設事務所1の正面図である。
【図2】脱着式仮設事務所1の左側面図である。
【図3】脱着式仮設事務所1の右側面図である。
【図4】脱着式仮設事務所1の内部構造を示す右側面断面図である。
【図5】脱着式仮設事務所1の図4の部分拡大図である。
【図6】脱着式仮設事務所1の底面図である。
【図7】コンテナ脱着装置付車両100に脱着式仮設事務所1が脱着される様子を示す説明図である。
【図8】本発明の別の実施形態の脱着式仮設事務所101の平面図である。
【図9】脱着式仮設事務所101の右側面図である。
【図10】脱着式仮設事務所101の脱着式レールを取り付けた状態を示す右側面図である。
【図11】脱着式仮設事務所101の脱着式レールを取り付けた状態を示す平面図である。
【図12】脱着式仮設事務所1の拡張時の平面図である。
【図13】脱着式仮設事務所1の拡張時の右側面図である。
【図14】脱着式仮設事務所201の脱着式レールを取り付けた状態を示す右側面図である。
【図15】脱着式仮設事務所201の拡張時の右側面図である。
【図16】脱着式仮設事務所201の脱着式レールを取り付けた状態を示す平面図である。
【図17】脱着式仮設事務所201の拡張時の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の好適な実施形態である脱着式仮設事務所1について図面を参照して説明する。
【0013】
この脱着式仮設事務所1は、後部が開口した主箱体2と、前部が開口した拡張部箱体3と、から構成されている。そして、主箱体2の底板20に前脚3Aと、ローラ付後脚4と、を備え、主箱体2の前板21に固定される掛合部材5を備えている。図4に示す通り主箱体2が開放面26、拡張部箱体3が開放面36を備える。前脚3Aがジャッキを備え、上下に伸縮自在とする構成である。これにより主箱体2、拡張部箱体3、底板20等の傾斜角度を変更できるようになる。
【0014】
主箱体2の後端部の下部に倒伏と起立が可能にレール状部材6を結合し、拡張部箱体3が長手方向後方へスライドするよう、主箱体2と拡張部箱体3とにガイド部材7を設けている。
【0015】
そして、コンテナ脱着装置付車両100に脱着式仮設事務所1が積載されて移動するときには拡張部箱体3が主箱体2内に収納されレール状部材6が起立している。一方、コンテナ脱着装置付車両100から降ろされて地面に設置されるときには、レール状部材6を倒伏させ、横方向にし、拡張部箱体3が長手方向後方へとスライドするとともに、レール状部材6上を移動することを特徴とする。以下、形状、構造等を詳細に説明する。
【0016】
主箱体2は底板20、前板21、2枚の側板22,23、天板24を備えている。
【0017】
拡張部箱体3は底板30、後板31、2枚の側板32,33、天板34を備えている。また円滑なスライドを行うため、ローラ37を設けている。
【0018】
掛合部材5の下部には支持構造体8を設けてある。支持構造体8の下部にある底板20に前脚3Aが固定される。
【0019】
レール状部材6は図1、3に示す通り、ヒンジ9で主箱体2の底板20に連結されている。レール状部材6は、複数個のローラ60が横方向に連設されているローラ部61と、このローラ部61に連結する脚部62を備えている。レール状部材6は起立した状態において、図示は略すが、拡張部箱体3の後板31にロックできるようになっている。レール状部材6はこれに限定されず、同様の機能を達成できる構造であればよく、例えば、ハンドル又はモータ駆動で駆動するコンベアでもよい。コンベアはチェーン駆動が好ましい。レール状部材6は、拡張部箱体3の引き出し、収容の際の安定性のため、左右一対設けてある。なお、前記レール状部材6は底板20に脱着自在な構造でもよく、コンテナ脱着装置付車両100から降ろした場合には、底板20に連結させ、積載する場合には、底板20から取り外しても良い。
【0020】
ガイド部材7は、図4,5に示す通り、拡張部箱体3の底板30の裏面に形成したレール70と、レール70の下部に設けたガイドバー71と、主箱体2の底板20の上面に設けた一対のレール72と、を備えたものである。レール72はガイドバー71の左右の動きを規制するものである。ガイド部材7はローラ37と干渉しないようにするために相違する領域に、ずらして配置されている。なお、ガイドバー71に代えて、ローラ、突起等、同様の機能を備えたものでもよい。
【0021】
主箱体2の側板23に窓10、前板21に換気扇11、拡張部箱体3の後板31にドア12を備えている。
【0022】
さらに、底板20には固縛部13を有し、コンテナ脱着装置付車両100に脱着する場合に、仮設事務所1をコンテナ脱着装置付車両100に固縛することができる。また、底板20を円滑に案内する案内板14を備えている。底板20に補強用のリブ15を備えている。
【0023】
なお、図示は略すが、主箱体2の後端面と拡張部箱体3の前端面とは、夫々の当接部にパッキング材が付設されており、主箱体2及び拡張部箱体3はそれぞれパッキング材に圧接している。このため、移動中で拡張部箱体3を主箱体2内に収納しているときも、設置中で拡張部箱体3を主箱体2内から引き出しているときも、風雨に対して水密構造となっている。
【0024】
実施形態の動作、作用効果を説明する。コンテナ脱着装置付車両100に脱着式仮設事務所1が積載されて移動するときには、図7に示す通り、掛合部5にフックが掛けられて、アームによって、脱着式仮設事務所1を長手方向に移動させて装着させる。このとき、拡張部箱体3は主箱体2内に収納されている。レール状部材6を起立させ後板31にロックさせてもよいし、底板20から取り外してもよい。拡張部箱体3が収納されているので、装着作業は円滑に簡単に行うことができる。
【0025】
一方、コンテナ脱着装置付車両100から降ろされて地面に設置されるときには、アームによって脱着式仮設事務所1を長手方向に移動させてコンテナ脱着装置付車両100から離脱させる。このときも拡張部箱体3が収納されているので、離脱作業は、円滑に簡単に行うことができる。そして、レール状部材6を倒伏させ、横方向にし、地面に設置する。レール状部材6が脱着式の場合には取り付ける。地面に凹凸あるいは傾斜があっても、脚部162の高さを調整できる。レール状部材6により、重心バランスを保持しつつ、円滑に地面に設置できる。つぎに、拡張部箱体3が長手方向後方へとスライドするとともに、レール状部材6のローラ60上を移動する。拡張部箱体3は主箱体2から引き出された後、レール状部材6の上に支持される。このように拡張部箱体3がレール状部材6上を移動するので、脱着式仮設事務所1の容積拡張が、重心バランスを保ちながら、円滑かつ容易にできる。レール状部材6は脚部62によって地面に設置されているので、脱着式仮設事務所1の重心位置も問題ない。
【0026】
なお、本発明の実施の形態は、上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができるものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれ、該技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることは言うまでもない。例えば、レール状部材6を底板20に脱着自在な構造とし、コンテナ脱着装置付車両100から降ろした場合に、底板20に連結させ、コンテナ脱着装置付車両100に搭載する場合に、底板20から外して、脱着式仮設事務所1内に収容しておいてもよい。
【0027】
以下に、本発明の好適な別の実施形態である脱着式仮設事務所101について図面を参照して説明する。
【0028】
この脱着式仮設事務所101は、側部が開口した主箱体102と、一側部が開口した拡張部箱体103と、から構成されている。そして、主箱体102の底板120に前脚103A(図示せず)と、ローラ付後脚104と、を備え、主箱体102の前板121に固定される掛合部材105を備えている。
【0029】
主箱体102の側部の下部にレール状部材106を結合し、拡張部箱体103が短手方向側方へスライドするよう、主箱体102と拡張部箱体103とにスライドのためのガイド部材107を設けている。
【0030】
そして、コンテナ脱着装置付車両100に脱着式仮設事務所101が積載されて移動するときには、拡張部箱体103が主箱体102内に収納される。また、レール状部材106も取り外して、脱着式仮設事務所101に収容して移動させるか、または、別途、運搬する。
【0031】
一方、脱着式仮設事務所101がコンテナ脱着装置付車両100から降ろされて地面に設置されるときには、レール状部材106を取り付け、拡張部箱体103が側方向へスライドするとともに、レール状部材106上を移動することを特徴とする。以下、形状、構造等を詳細に説明する。
【0032】
主箱体102は、底板120、前板121、側板122、天板124、後板125、開放面126を備えている。天板124の上面には補強部材128が設けてある。
【0033】
拡張部箱体103は底板130、後板131、側板132、天板134、前板135、開放面136を備えている。天板134の上面、後板131の側面には補強部材138が設けてある。
【0034】
掛合部材105の下部で底板120に前脚(図示略)が固定される。
【0035】
レール状部材106は、脱着式であり、主箱体102の底板120に取り付けて連結される(図10参照)。レール状部材106にフック165を設け、主箱体102の底板120の穴に係合させてもよい。レール状部材106は、レール160と、レール160の上部に設けて、スライドを円滑にするローラ161と、レール160に連結し支持する脚部162を備えている。レール状部材106はこれに限定されず、同様の機能を達成できる構造であればよく、例えば、ハンドル又はモータで駆動するコンベア、ローラ構造物等でもよい。コンベアであればチェーン駆動が好ましい。レール状部材106は、拡張部箱体103の引き出し、収容の際の安定性のため、間隔を設けて複数本、例えばここでは一対が設けてある。
【0036】
ガイド部材107は、図10、図13に示す通り、拡張部箱体103の底板130の裏面に形成したスライドレール170と、スライドレール170を誘導する、主箱体102の底板120の上面に形成されたローラ173と、を備えている。スライドする場合に、スライドレール170の動きを規制するガイド部材を主箱体102の底板120の上面に設けてもよい。
【0037】
主箱体102又は拡張部箱体103に適宜、窓、換気扇、ドアを備えることが好ましい。
【0038】
さらに、底板120に、コンテナ脱着装置付車両100に脱着する場合に、仮設事務所101をコンテナ脱着装置付車両100に固縛する固縛部(図示略)、底板120を円滑に案内する案内板114を備えている。
【0039】
なお、図示は略すが、主箱体102の開口側端面と拡張部箱体103の開口側端面とは、夫々の当接部にパッキング材が付設されており、主箱体102及び拡張部箱体3は、それぞれがパッキング材に圧接している。このため、移動中で拡張部箱体103を主箱体102内に収納しているときも、あるいは、拡張部箱体103を主箱体102内から引き出しているときも、風雨に対して水密構造となっている。
【0040】
実施形態の動作、作用効果を説明する。コンテナ脱着装置付車両100に脱着式仮設事務所101が積載されて移動するときには、図7に示す通り、掛合部105にフックが掛けられて、アームによって、脱着式仮設事務所101を長手方向に移動させて装着させる。このとき、レール状部材106は取り外され、拡張部箱体103は主箱体102内に収納されているので、装着作業は円滑に簡単に行うことができる。
【0041】
一方、コンテナ脱着装置付車両100から降ろされて地面に設置されるときには、アームによって脱着式仮設事務所101を長手方向に移動させてコンテナ脱着装置付車両100から離脱させる。このときも、拡張部箱体103は主箱体102に収容されているので、離脱作業は円滑に簡単に行うことができる。そして、脱着式仮設事務所101を地面に設置する。地面に凹凸あるいは傾斜があっても、脚部162の高さを調整できる。レール状部材106により重心バランスを保持できる。つぎに、拡張部箱体103が側方向へとスライドするとともに、レール状部材106のローラ161上を移動する。拡張部箱体103は主箱体102から引き出された後、レール状部材106の上に支持される。このように、拡張部箱体103がレール状部材106上を移動するので、脱着式仮設事務所101の容積拡張を重心バランスが保たれながら円滑かつ容易にできる。レール状部材106は脚部162によって地面に設置されるので、脱着式仮設事務所1の重心位置も問題ない。
【0042】
なお、本発明の実施の形態は、上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができるものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれ、該技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることは言うまでもない。たとえば、主箱体2、102または拡張部箱体3、103に簡易トイレを設けることができる。これにより、外部に設ける必要がなくなり、室内に居たままで用を足すことができ、大変便利である。また、糞尿を内部に貯留するため、環境面でも大変良好である。なお、簡易トイレを拡張部箱体3,103に設けることができるので、糞尿の取り出しに便利である。
【0043】
上記の脱着式仮設事務所101の変形の実施形態である脱着式仮設事務所201について図面を参照して説明する。脱着式仮設事務所201の各部については、特に示さない限り脱着式仮設事務所101の説明を援用し、符合を100番台から200番台に変更する。
【0044】
脱着式仮設事務所101においては、主箱体102の底板120の上面に形成されたローラ173と、レール状部材106に形成されたローラ161とを、拡張部箱体103のスライドを円滑にするために設けていたところ、脱着式仮設事務所201では、これらに対応するローラ237を拡張部箱体203の底板230の下面に設けたものである。拡張部箱体103の底板130の裏面に形成されていたスライドレール170に対応するスライドレール270は、主箱体202の底板220の上面に形成される。
【0045】
脱着式仮設事務所201における拡張部箱体203の引出しは、ローラ237の回転により拡張部箱体203の荷重を主箱体202のスライドレール270および取り付けられたレール260で支えながらスライド移動することにより行う。その他の脱着式仮設事務所201の動作、作用効果は脱着式仮設事務所101と同様である。
【0046】
なお、本発明の実施の形態は、上記の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができるものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれ、該技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0047】
1,101・・・脱着式仮設事務所
2,102・・・主箱体
3,103・・・拡張部箱体
3A・・・前脚
4,104・・・ローラ付後脚
5,105・・・掛合部材
6,106・・・レール状部材
7,107・・・ガイド部材
8・・・支持構造体
9・・・ヒンジ
10・・・窓
11・・・換気扇
12・・・ドア
13・・・固縛部
14,114・・・案内板
15,115・・・リブ
20,120・・・底板
21,121・・・前板
22,23,122・・・側板
24,124・・・天板
26,36・・・開放面
30,130・・・底板
31,131・・・後板
32,33,132・・・側板
34,134・・・天板
60・・・ローラ
61・・・ローラ部
62・・・脚部
70・・・レール
71・・・ガイドバー
72・・・レール
100・・・コンテナ脱着装置付車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
後部が開口した主箱体と、
前部が開口した拡張部箱体と、から構成され、
前記主箱体の底板に前脚と、ローラ付後脚と、を備え、
前記主箱体の前板に固定される掛合部材を備え、
前記主箱体の後端部の下部に連結が可能なレール状部材を備え、
前記拡張部箱体が長手方向後方へスライドするよう、前記主箱体と前記拡張部箱体とにガイド部材を設け、
前記主箱体と前記拡張部箱体とがコンテナ脱着装置付車両に対し積み下ろし可能に構成され、前記コンテナ脱着装置付車両から前記主箱体と前記拡張部箱体とが降ろされて設置されるときには、前記拡張部箱体が長手方向後方へスライドしながら、前記レール状部材上を移動することにより、容積を拡張することを特徴とする脱着式仮設事務所。
【請求項2】
一側部が開口した主箱体と、
一側部が開口した拡張部箱体と、から構成され、
前記主箱体の底板に前脚と、ローラ付後脚と、を備え、
前記主箱体の前板に固定される掛合部材を備え、
前記主箱体の側端部の下部に連結が可能なレール状部材を備え、
前記拡張部箱体が側方向へスライドするよう、前記主箱体と前記拡張部箱体とにガイド部材を設け、
前記主箱体と前記拡張部箱体とがコンテナ脱着装置付車両に対し積み下ろし可能に構成され、前記コンテナ脱着装置付車両から前記主箱体と前記拡張部箱体とが降ろされて設置されるときには、前記拡張部箱体が側方向へスライドしながら、前記レール状部材上を移動することにより、容積を拡張することを特徴とする脱着式仮設事務所。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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