脳磁計
【課題】外耳道へ耳チップを挿入せずとも音刺激を可能とする脳磁計を実現する。
【解決手段】小型スピーカの音出力口に一端が接続された音伝送用チューブと、この音伝送用チューブの他端に側面が接続されたリング状のO型クッションと、このO型クッションの一方の周縁に周縁が接続された板状のカバーと、このカバーを覆い前記O型クッションの一方の周縁に接続され前記カバーと室を構成する固定用側部バルーンと、前記室に一端が連通し前記室にエアーを供給するエアーチューブとを具備したことを特徴とする脳磁計である。
【解決手段】小型スピーカの音出力口に一端が接続された音伝送用チューブと、この音伝送用チューブの他端に側面が接続されたリング状のO型クッションと、このO型クッションの一方の周縁に周縁が接続された板状のカバーと、このカバーを覆い前記O型クッションの一方の周縁に接続され前記カバーと室を構成する固定用側部バルーンと、前記室に一端が連通し前記室にエアーを供給するエアーチューブとを具備したことを特徴とする脳磁計である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脳磁計に関するものである。
更に詳述すれば、本発明は、神経細胞の活動に伴い発生する微弱脳磁場を測定する脳磁計に関わるもので、聴覚誘発反応脳磁場計測において測定者への聴覚刺激をするための器具を有する脳磁計に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図6は、従来より一般に使用されている従来例の構成説明図、図7は図6のA−A断面図である。
図において、計測部1は、ベッド部2の一端側に設けられ、頭部挿入部3を有する。
ベッド部2の、計測部1側には、頭部支え部4が設けられている。
頭部支え部4には、顎を固定する顎固定用ベルト6が設けられている。
【0003】
固定用のエアチューブ11は、計測部1に設けられ、エア圧により伸縮自在に変形し頭部をこの計測部1にフィット固定する。
固定用のエアチューブ11は、この場合は、額固定用のエアチューブ111と顎固定用のエアチューブ112と後頭部固定用のエアチューブ113とよりなる。
【0004】
額固定用のエアチューブ111は、図7に示す如く、額部を固定し、計測部1に直接設けられている。
顎固定用のエアチューブ112は、図7に示す如く、顎部を固定し、計測部1に、顎固定用ベルト6とベッド部2を介して設けられている。
【0005】
後頭部固定用のエアチューブ113は、図7に示す如く、後頭部を固定し、計測部1に、頭部支え部4とベッド部2を介して設けられている。
エアチューブ111,112,113は、この場合は、ナイロン材が使用されている。
【0006】
エア供給手段12は、エアチューブ111,112,113へ空気を供給する。
この場合は、図7に示す如く、エアチューブ111,112,113に一端が接続された手動のエアポンプ12が使用されている。
計測センサ101は、計測部1に設けられている。
【0007】
以上の構成において、被測定者Bをベッド部2に乗せ、被測定者Bの頭部を、計測部1の頭部挿入部3に挿入する。
それぞれのエアポンプ12により、エアチューブ111,112,113へ手動により空気が供給される。
エアチューブ111,112,113により、被測定者Bの頭部Cが確りとフィット固定され、計測センサ101により、微弱脳磁場が測定される。
【0008】
図8は、従来より一般に使用されている他の従来例の要部構成説明図で、聴覚神経系を計測する、いわゆる、聴覚誘発反応脳磁場計測に使用される脳磁計の従来例、図9は図8の動作説明図である。
図において、小型スピーカ21の音出力口211に一端が接続された音伝送用チューブ22と、この音伝送用チューブ22の他端に一端側が接続された接続アダプタ23と、接続アダプタ23の他端側に取り付けられた挿入型耳チップ24とにより構成されている。
【0009】
図9に示す如く、挿入型耳チップを被測定者の外耳道内に挿入し音を伝送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2000−102516号公報
【非特許文献1】高倉公朋・大久保昭行編『MEG−脳磁図の基礎と臨床』(株)朝倉書店,1994 P130−P131
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このような装置においては、以下の問題点がある。
図6従来例では、脳磁計測時に頭部固定方法として、頭部の額と顎に対しエア圧をかけ頭部を固定を行っているが、額は球面であるため圧力をかけると頭部が計測部より押し出されてしまうことがある。
【0012】
図8従来例では、挿入型耳チップを被測定者の外耳道内に挿入し音を伝送する。
したがって、外耳等への異物挿入に嫌悪感を感じる被測定者がある。
外耳道奇形による耳チップ挿入困難な被測定者がある。
乳児・小児など外耳道の異物挿入を拒否する被測定者がある。
【0013】
音伝送用チューブの張力により耳チップが外耳道より抜けてしまう場合がある。
テープ等で補助的な固定を必要とするため、被測定者の顔に固定のための粘着質材が残り不快感を与える。
頭部を固定するための構造は無い。
【0014】
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、外耳道へ耳チップを挿入せずとも音刺激を可能とする脳磁計を提供することにある。
また、同時に頭部を固定する器具を付随し、頭部を固定して、容易に脳磁計測ができる脳磁計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
このような課題を達成するために、本発明では、請求項1の脳磁計においては、
小型スピーカの音出力口に一端が接続された音伝送用チューブと、この音伝送用チューブの他端に側面が接続されたリング状のO型クッションと、このO型クッションの一方の周縁に周縁が接続された板状のカバーと、このカバーを覆い前記O型クッションの一方の周縁に接続され前記カバーと室を構成する固定用側部バルーンと、前記室に一端が連通し前記室にエアーを供給するエアーチューブとを具備したことを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項2の脳磁計においては、請求項1記載の脳磁計において、
前記O型クッションに設けられ頭部用固定ベルトが取り付けられる頭部フックを具備したことを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項3の脳磁計においては、請求項1又は請求項2記載の脳磁計において、
前記O型クッションに設けられ顎部用固定ベルトが取り付けられる顎部フックを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の請求項1によれば、次のような効果がある。
聴覚誘発反応脳磁場計測において、被測定者に嫌悪感や痛みを与えることなく、あらゆる状態に対応可能な脳磁計が得られる。
【0019】
特に、小児において、装置を容易に装着可能であるため、被測定者の心理状態に合わせ即座に脳磁計計測が可能となる脳磁計が得られる。
頭部側面の平面で、装置に付随する固定用側部バルーンを膨らませ圧迫固定するため頭部位置がずれること無く容易に脳磁計計測が可能となる脳磁計が得られる。
【0020】
本発明の請求項2によれば、次のような効果がある。
O型クッションに設けられ頭部用固定ベルトが取り付けられる頭部フックが設けられたので、更に、装置の固定が容易になる脳磁計が得られる。
【0021】
本発明の請求項3によれば、次のような効果がある。
O型クッションに設けられ顎部用固定ベルトが取り付けられる顎部フックが設けられたので、更に、装置の固定が容易になる脳磁計が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施例の要部構成説明図である。
【図2】図1の要部構成説明図である。
【図3】図2のA-A断面図である。
【図4】図1のB-B断面図である。
【図5】図1の動作説明図である。
【図6】従来より一般に使用されている従来例の要部構成説明図である。
【図7】図6の要部構成説明図である。
【図8】従来より一般に使用されている他の従来例の要部構成説明図である。
【図9】図8の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例の要部構成説明図、図2は図1の要部構成説明図で、(a)は正面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(a)の背面図、図3は図1(a)のA−A断面図、図4は図1(a)のB−B断面図である。
図において、図6と同一記号の構成は同一機能を表す。
以下、図6との相違部分のみ説明する。
【0024】
図において、音伝送用チューブ22は、小型スピーカ21の音出力口に一端が接続されている。
O型クッション31は、この音伝送用チューブ22の他端に側面が接続され、リング状をなす。
この場合は、音伝送用チューブ22とO型クッション31との接続部には、音伝送用チューブ用アダプタ311が設けられている。
【0025】
カバー32は、このO型クッション31の一方の周縁に周縁が接続され、板状をなす。
固定用側部バルーン33は、このカバー32を覆い、O型クッションの一方の周縁に接続され、カバー32と室34を構成する。
エアーチューブ35は、室34に一端が連通し、室34にエアーを供給する。
【0026】
この場合は、エアーチューブ35と固定用側部バルーン33との接続部には、エアーチューブ用アダプタ331が設けられている。
この場合は、音伝送用チューブ用アダプタ311とエアーチューブ用アダプタ331とは、カバー32に固定されている。
【0027】
手動式エアーポンプ36は、エアーチューブ35の一端にエアーを供給する。
この場合は、O型クッション31には、頭部用補助バンドフック41と顎部用補助バンドフック42とが設けられている。
図5に示す如く、頭部用補助バンドフック41には、頭部用補助バンド411が取り付けられる。
顎部用補助バンドフック42には、顎部用補助バンド421が取り付けられる。
なお、図5(a)は正面図、図5(b)は側面図である。
【0028】
以上の構成において、小型スピーカの音出力口に音伝送用チューブ22を取り付け、その最終出力口に本装置を取り付ける。
本装置と被測定者の接触面には、O型クッション31を設け、接触感を和らげる。
音伝送用チューブ22は、カバー32の内側(被測定者接触面側)にくるよう取り付けられている。
【0029】
カバー32の外側(脳磁計計測部壁面側)には、固定用側部バルーン33を装備している。
手動式エアーポンプ36で固定用側部バルーン33を膨らませることにより、カバー32が側頭部に密着され、外部に音が漏れにくくなると共に、頭部が脳磁計本体装置内に固定される仕組みとなっている。
【0030】
この結果、聴覚誘発反応脳磁場計測において、被測定者に嫌悪感や痛みを与えることなく、あらゆる状態に対応可能な脳磁計が得られる。
特に、小児において、装置を容易に装着可能であるため、被測定者の心理状態に合わせ即座に脳磁計計測が可能となる脳磁計が得られる。
頭部側面の平面で、装置に付随する固定用側部バルーン33を膨らませ圧迫固定するため頭部位置がずれること無く容易に脳磁計計測が可能となる脳磁計が得られる。
【0031】
O型クッション31に設けられ、頭部用固定ベルトが取り付けられる頭部フック41が設けられたので、更に、装置の固定が容易になる脳磁計が得られる。
【0032】
O型クッション31に設けられ、顎部用固定ベルトが取り付けられる顎部フック42が設けられたので、更に、装置の固定が容易になる脳磁計が得られる。
【0033】
なお、
聴覚刺激器具としての使用の場合
通常聴覚刺激は両耳で行う為、左右計2セット使用する。
図5に示す如く、本装置を取り付ける際、附属される頭部用及び顎用の補助バンド411,421で本器具を定位置にセットすることも出来る。
本装置を補助バンド411,421等で頭部にセット後、脳磁計本体の計測部1に頭部を挿入。本装置の2個のエアーチューブ35をY字管等で接続し、左右一度にエアーを送り双方の固定用側部バルーン33を膨らませる。
【0034】
同時に膨らませることにより、脳磁計計測部1の中心に頭部を配置することが可能となり、安定した計測が可能となる。
額に比べ限りなく平面に近い側頭部耳介周りにおいてエア圧で固定する為、頭部が脳磁計計測部1から押し出されることは無い。
【0035】
頭部固定具としての使用の場合
単に頭部固定器具としても使用できる。
その時は、本発明装置を2個でなく、1個を使用しても良い。
より明瞭な反応を計測できるために、頭部半球を脳磁計計測部1に近接し計測したい場合特に有効である。
【0036】
なお、以上の説明は、本発明の説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。
したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
【符号の説明】
【0037】
1 計測部
21 小型スピーカ
211 音出力口
22 音伝送用チューブ
23 接続アダプタ
24 挿入型耳チップ
31 O型クッション
311 音伝送用チューブ用アダプタ
32 カバー
33 固定用側部バルーン
331 エアーチューブ用アダプタ
34 室
35 エアーチューブ
36 手動式エアーポンプ
41 頭部用補助バンドフック
411 頭部用補助バンド
42 顎部用補助バンドフック
421 顎部用補助バンド
【技術分野】
【0001】
本発明は、脳磁計に関するものである。
更に詳述すれば、本発明は、神経細胞の活動に伴い発生する微弱脳磁場を測定する脳磁計に関わるもので、聴覚誘発反応脳磁場計測において測定者への聴覚刺激をするための器具を有する脳磁計に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図6は、従来より一般に使用されている従来例の構成説明図、図7は図6のA−A断面図である。
図において、計測部1は、ベッド部2の一端側に設けられ、頭部挿入部3を有する。
ベッド部2の、計測部1側には、頭部支え部4が設けられている。
頭部支え部4には、顎を固定する顎固定用ベルト6が設けられている。
【0003】
固定用のエアチューブ11は、計測部1に設けられ、エア圧により伸縮自在に変形し頭部をこの計測部1にフィット固定する。
固定用のエアチューブ11は、この場合は、額固定用のエアチューブ111と顎固定用のエアチューブ112と後頭部固定用のエアチューブ113とよりなる。
【0004】
額固定用のエアチューブ111は、図7に示す如く、額部を固定し、計測部1に直接設けられている。
顎固定用のエアチューブ112は、図7に示す如く、顎部を固定し、計測部1に、顎固定用ベルト6とベッド部2を介して設けられている。
【0005】
後頭部固定用のエアチューブ113は、図7に示す如く、後頭部を固定し、計測部1に、頭部支え部4とベッド部2を介して設けられている。
エアチューブ111,112,113は、この場合は、ナイロン材が使用されている。
【0006】
エア供給手段12は、エアチューブ111,112,113へ空気を供給する。
この場合は、図7に示す如く、エアチューブ111,112,113に一端が接続された手動のエアポンプ12が使用されている。
計測センサ101は、計測部1に設けられている。
【0007】
以上の構成において、被測定者Bをベッド部2に乗せ、被測定者Bの頭部を、計測部1の頭部挿入部3に挿入する。
それぞれのエアポンプ12により、エアチューブ111,112,113へ手動により空気が供給される。
エアチューブ111,112,113により、被測定者Bの頭部Cが確りとフィット固定され、計測センサ101により、微弱脳磁場が測定される。
【0008】
図8は、従来より一般に使用されている他の従来例の要部構成説明図で、聴覚神経系を計測する、いわゆる、聴覚誘発反応脳磁場計測に使用される脳磁計の従来例、図9は図8の動作説明図である。
図において、小型スピーカ21の音出力口211に一端が接続された音伝送用チューブ22と、この音伝送用チューブ22の他端に一端側が接続された接続アダプタ23と、接続アダプタ23の他端側に取り付けられた挿入型耳チップ24とにより構成されている。
【0009】
図9に示す如く、挿入型耳チップを被測定者の外耳道内に挿入し音を伝送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2000−102516号公報
【非特許文献1】高倉公朋・大久保昭行編『MEG−脳磁図の基礎と臨床』(株)朝倉書店,1994 P130−P131
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
このような装置においては、以下の問題点がある。
図6従来例では、脳磁計測時に頭部固定方法として、頭部の額と顎に対しエア圧をかけ頭部を固定を行っているが、額は球面であるため圧力をかけると頭部が計測部より押し出されてしまうことがある。
【0012】
図8従来例では、挿入型耳チップを被測定者の外耳道内に挿入し音を伝送する。
したがって、外耳等への異物挿入に嫌悪感を感じる被測定者がある。
外耳道奇形による耳チップ挿入困難な被測定者がある。
乳児・小児など外耳道の異物挿入を拒否する被測定者がある。
【0013】
音伝送用チューブの張力により耳チップが外耳道より抜けてしまう場合がある。
テープ等で補助的な固定を必要とするため、被測定者の顔に固定のための粘着質材が残り不快感を与える。
頭部を固定するための構造は無い。
【0014】
本発明の目的は、上記の課題を解決するもので、外耳道へ耳チップを挿入せずとも音刺激を可能とする脳磁計を提供することにある。
また、同時に頭部を固定する器具を付随し、頭部を固定して、容易に脳磁計測ができる脳磁計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
このような課題を達成するために、本発明では、請求項1の脳磁計においては、
小型スピーカの音出力口に一端が接続された音伝送用チューブと、この音伝送用チューブの他端に側面が接続されたリング状のO型クッションと、このO型クッションの一方の周縁に周縁が接続された板状のカバーと、このカバーを覆い前記O型クッションの一方の周縁に接続され前記カバーと室を構成する固定用側部バルーンと、前記室に一端が連通し前記室にエアーを供給するエアーチューブとを具備したことを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項2の脳磁計においては、請求項1記載の脳磁計において、
前記O型クッションに設けられ頭部用固定ベルトが取り付けられる頭部フックを具備したことを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項3の脳磁計においては、請求項1又は請求項2記載の脳磁計において、
前記O型クッションに設けられ顎部用固定ベルトが取り付けられる顎部フックを具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明の請求項1によれば、次のような効果がある。
聴覚誘発反応脳磁場計測において、被測定者に嫌悪感や痛みを与えることなく、あらゆる状態に対応可能な脳磁計が得られる。
【0019】
特に、小児において、装置を容易に装着可能であるため、被測定者の心理状態に合わせ即座に脳磁計計測が可能となる脳磁計が得られる。
頭部側面の平面で、装置に付随する固定用側部バルーンを膨らませ圧迫固定するため頭部位置がずれること無く容易に脳磁計計測が可能となる脳磁計が得られる。
【0020】
本発明の請求項2によれば、次のような効果がある。
O型クッションに設けられ頭部用固定ベルトが取り付けられる頭部フックが設けられたので、更に、装置の固定が容易になる脳磁計が得られる。
【0021】
本発明の請求項3によれば、次のような効果がある。
O型クッションに設けられ顎部用固定ベルトが取り付けられる顎部フックが設けられたので、更に、装置の固定が容易になる脳磁計が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施例の要部構成説明図である。
【図2】図1の要部構成説明図である。
【図3】図2のA-A断面図である。
【図4】図1のB-B断面図である。
【図5】図1の動作説明図である。
【図6】従来より一般に使用されている従来例の要部構成説明図である。
【図7】図6の要部構成説明図である。
【図8】従来より一般に使用されている他の従来例の要部構成説明図である。
【図9】図8の動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例の要部構成説明図、図2は図1の要部構成説明図で、(a)は正面図、(b)は(a)の側面図、(c)は(a)の背面図、図3は図1(a)のA−A断面図、図4は図1(a)のB−B断面図である。
図において、図6と同一記号の構成は同一機能を表す。
以下、図6との相違部分のみ説明する。
【0024】
図において、音伝送用チューブ22は、小型スピーカ21の音出力口に一端が接続されている。
O型クッション31は、この音伝送用チューブ22の他端に側面が接続され、リング状をなす。
この場合は、音伝送用チューブ22とO型クッション31との接続部には、音伝送用チューブ用アダプタ311が設けられている。
【0025】
カバー32は、このO型クッション31の一方の周縁に周縁が接続され、板状をなす。
固定用側部バルーン33は、このカバー32を覆い、O型クッションの一方の周縁に接続され、カバー32と室34を構成する。
エアーチューブ35は、室34に一端が連通し、室34にエアーを供給する。
【0026】
この場合は、エアーチューブ35と固定用側部バルーン33との接続部には、エアーチューブ用アダプタ331が設けられている。
この場合は、音伝送用チューブ用アダプタ311とエアーチューブ用アダプタ331とは、カバー32に固定されている。
【0027】
手動式エアーポンプ36は、エアーチューブ35の一端にエアーを供給する。
この場合は、O型クッション31には、頭部用補助バンドフック41と顎部用補助バンドフック42とが設けられている。
図5に示す如く、頭部用補助バンドフック41には、頭部用補助バンド411が取り付けられる。
顎部用補助バンドフック42には、顎部用補助バンド421が取り付けられる。
なお、図5(a)は正面図、図5(b)は側面図である。
【0028】
以上の構成において、小型スピーカの音出力口に音伝送用チューブ22を取り付け、その最終出力口に本装置を取り付ける。
本装置と被測定者の接触面には、O型クッション31を設け、接触感を和らげる。
音伝送用チューブ22は、カバー32の内側(被測定者接触面側)にくるよう取り付けられている。
【0029】
カバー32の外側(脳磁計計測部壁面側)には、固定用側部バルーン33を装備している。
手動式エアーポンプ36で固定用側部バルーン33を膨らませることにより、カバー32が側頭部に密着され、外部に音が漏れにくくなると共に、頭部が脳磁計本体装置内に固定される仕組みとなっている。
【0030】
この結果、聴覚誘発反応脳磁場計測において、被測定者に嫌悪感や痛みを与えることなく、あらゆる状態に対応可能な脳磁計が得られる。
特に、小児において、装置を容易に装着可能であるため、被測定者の心理状態に合わせ即座に脳磁計計測が可能となる脳磁計が得られる。
頭部側面の平面で、装置に付随する固定用側部バルーン33を膨らませ圧迫固定するため頭部位置がずれること無く容易に脳磁計計測が可能となる脳磁計が得られる。
【0031】
O型クッション31に設けられ、頭部用固定ベルトが取り付けられる頭部フック41が設けられたので、更に、装置の固定が容易になる脳磁計が得られる。
【0032】
O型クッション31に設けられ、顎部用固定ベルトが取り付けられる顎部フック42が設けられたので、更に、装置の固定が容易になる脳磁計が得られる。
【0033】
なお、
聴覚刺激器具としての使用の場合
通常聴覚刺激は両耳で行う為、左右計2セット使用する。
図5に示す如く、本装置を取り付ける際、附属される頭部用及び顎用の補助バンド411,421で本器具を定位置にセットすることも出来る。
本装置を補助バンド411,421等で頭部にセット後、脳磁計本体の計測部1に頭部を挿入。本装置の2個のエアーチューブ35をY字管等で接続し、左右一度にエアーを送り双方の固定用側部バルーン33を膨らませる。
【0034】
同時に膨らませることにより、脳磁計計測部1の中心に頭部を配置することが可能となり、安定した計測が可能となる。
額に比べ限りなく平面に近い側頭部耳介周りにおいてエア圧で固定する為、頭部が脳磁計計測部1から押し出されることは無い。
【0035】
頭部固定具としての使用の場合
単に頭部固定器具としても使用できる。
その時は、本発明装置を2個でなく、1個を使用しても良い。
より明瞭な反応を計測できるために、頭部半球を脳磁計計測部1に近接し計測したい場合特に有効である。
【0036】
なお、以上の説明は、本発明の説明および例示を目的として特定の好適な実施例を示したに過ぎない。
したがって本発明は、上記実施例に限定されることなく、その本質から逸脱しない範囲で更に多くの変更、変形をも含むものである。
【符号の説明】
【0037】
1 計測部
21 小型スピーカ
211 音出力口
22 音伝送用チューブ
23 接続アダプタ
24 挿入型耳チップ
31 O型クッション
311 音伝送用チューブ用アダプタ
32 カバー
33 固定用側部バルーン
331 エアーチューブ用アダプタ
34 室
35 エアーチューブ
36 手動式エアーポンプ
41 頭部用補助バンドフック
411 頭部用補助バンド
42 顎部用補助バンドフック
421 顎部用補助バンド
【特許請求の範囲】
【請求項1】
小型スピーカの音出力口に一端が接続された音伝送用チューブと、
この音伝送用チューブの他端に側面が接続されたリング状のO型クッションと、
このO型クッションの一方の周縁に周縁が接続された板状のカバーと、
このカバーを覆い前記O型クッションの一方の周縁に接続され前記カバーと室を構成する固定用側部バルーンと、
前記室に一端が連通し前記室にエアーを供給するエアーチューブと
を具備したことを特徴とする脳磁計。
【請求項2】
前記O型クッションに設けられ頭部用固定ベルトが取り付けられる頭部フック
を具備したことを特徴とする請求項1記載の脳磁計。
【請求項3】
前記O型クッションに設けられ顎部用固定ベルトが取り付けられる顎部フック
を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の脳磁計。
【請求項1】
小型スピーカの音出力口に一端が接続された音伝送用チューブと、
この音伝送用チューブの他端に側面が接続されたリング状のO型クッションと、
このO型クッションの一方の周縁に周縁が接続された板状のカバーと、
このカバーを覆い前記O型クッションの一方の周縁に接続され前記カバーと室を構成する固定用側部バルーンと、
前記室に一端が連通し前記室にエアーを供給するエアーチューブと
を具備したことを特徴とする脳磁計。
【請求項2】
前記O型クッションに設けられ頭部用固定ベルトが取り付けられる頭部フック
を具備したことを特徴とする請求項1記載の脳磁計。
【請求項3】
前記O型クッションに設けられ顎部用固定ベルトが取り付けられる顎部フック
を具備したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の脳磁計。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2011−83433(P2011−83433A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−238525(P2009−238525)
【出願日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願人】(000006507)横河電機株式会社 (4,443)
【Fターム(参考)】
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