説明

腹腔において開かれた魚の臓物を抜くためのツール、装置及び方法

本発明は、吸引によって内臓を抜き取るための吸引エレメント(23)として設計された、腹腔(11)において開かれた魚(12)を臓物抜きするためのツール(13)であって、吸引エレメント(23)に、除去しようとする内臓の締め付け及び/又は絞りを行うためのエレメント(35)が配備されていることが特徴であるツールに関する。さらになお本発明は、吸引によって内臓を抜き取るためのツール(13)と、特定の魚のデータを検出するように構成された測定計器(14)と、測定計器(14)によって検出された特定の魚のデータに応じてツール(13)を制御するための少なくとも1個の制御ユニットとを備えた、腹腔(11)において開かれた魚(12)の臓物を抜くための装置であって、ツール(13)が上述のように設計されていることを特徴とする装置に関する。本発明はさらに、魚(12)の臓物を抜くための対応する方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸引によって内臓を抜き取るための吸引エレメントとして設計された、腹腔において開かれた魚の臓物を抜くためのツールに関する。さらに本発明は、吸引によって内臓を抜き取るためのツールと、特定の魚のデータを検出するように構成された測定計器と、測定計器によって検出された特定の魚のデータに応じてツールを制御するための少なくとも1つの制御ユニットとを含めて、腹腔において開かれた魚の臓物を抜くための装置に関する。さらに本発明は、魚を腹腔で開いて臓物を抜くための方法を含む。
【背景技術】
【0002】
特にサケ種の魚をさばく場合、例えばDE69824008T2によって知られているような自動化された装置が通常実用的に使用されている。この場合、魚の腹腔を、刃物などを用いて中央で開いて、内臓、腎臓、皮、その他のはらわたを、少なくとも1個の吸引エレメントを有する処理ステーションによって吸引により除去する。魚の臓物抜きは魚の掃除とも呼ぶこともできる。しかし、臓物抜きすなわち掃除では、さまざまな内臓の残物、すなわち胃の残物、腎臓の残物、はらわたの残物、腹腔内での血の蓄積が残存し、これらを次のステップで排除すなわち除去しなければならない。特に肛門につながる腸は、臓物抜き/掃除のときに腹腔の中に残存する。内臓とは、とりわけ魚のすべてのはらわた、すなわち腎臓、血の残物、皮、腸などを意味する。
【0003】
実際、臓物を抜いた後に魚は監視ベルトの上に導かれ、ここで魚は作業者によって監視され、次いで通常は手動で掃除される。後に続く掃除もまた臓物抜き作業である。このために作業者は、普通は手動の吸引デバイスや水洗エレメントなどを使用する。しかしこの処理手順は労働集約型であり、したがって費用がかさむ。さらに、現に自動化されている臓物抜き過程が中断される。臓物抜きされた魚の自動化された後に続く掃除を可能にする、臓物抜き又は掃除又は後に続く掃除のための装置も知られている。これらの装置は、腹腔の中に降ろされて腹腔の中に残った残物を吸引によって抜き取るいくつかの吸引エレメントを有する。しかし、吸引による後に続く掃除にもかかわらず、残物はなお腹腔の中に残ることが分かっている。これは特に肛門の領域に位置して肛門につながり、次いで人手で除去しなければならない腸に関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって本発明の目的は、腸などの内臓の確実な除去を可能にするツールを提供することである。さらにまた本発明の目的は、内臓を除去するための装置と対応する方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本目的は、上に述べた種類のツールによって、吸引エレメントに、除去しようとする内臓の締め付け及び/又は絞りを行うためのエレメントが配備されることによって達成される。この結果、さらに腹腔及び/又は肛門もしくは魚のどこかに接合している内臓が確実に除去されることを保証することができる。締め付け/絞りは、特に腸を肛門において直接離して除去することができるという点で有利である。
【0006】
ツールを、内臓の締め付け及び/又は絞りのための締め付け機構が吸引エレメントの一体部分であるように、組合せツールとして設計することが好ましい。これは、特にコンパクトで信頼性のある構造、一方では締め付け/絞り、他方では吸引による抜き取りのための単一ツールとしての設計を保証し、内臓の確かな除去を可能にする。
【0007】
本発明の好ましい開発例では、内臓の締め付け及び/又は絞りのためエレメントは、上部の待機位置から下部の締め付け位置に、及びこの逆に移動可能である滑りエレメントから構成される。この結果、内臓を締め付け、離し、次いでさらに特に腹腔の縁部領域において、例えば肛門の領域において特に巧妙に吸引によって抜き取ることができる。
【0008】
適切な一実施態様は、吸引エレメントがかき取りエレメントとして配備されることを提供する。かき取りエレメントによって腹腔を効果的に掃除することができる。
【0009】
かき取りエレメントが、魚の背骨の方に面するその下側に突出部を有することは有利である。この突出部は、いわゆる骨内ポケットの中に係合するのに適しているので、特に、腹腔の後部領域すなわち肛門の領域における骨内ポケットは完全に掃除される。
【0010】
さらになお、本目的は先に述べた種類の装置によって、ツールが請求項1から20のいずれか一項に従って設計されることにより達成される。結果として得られる利点は上に記載したので、この点についての反復は省略する。
【0011】
ツールが魚の搬送方向T又は搬送方向Tと逆の方向に移動可能であることは有利である。これは腹腔内の移動を能動的に可能にするので、腹腔内の所定の位置を制御することができる。この結果、ツールを、とりわけ腸などの内臓又は内臓の残物を離して除去しなければならない位置に正確に移動させることができる。
【0012】
本目的もまた、先に述べた方法によって達成され、この方法は次のステップ、すなわち測定計器による特定の魚のデータを検出するステップ、吸引によって内臓を抜き取るためのツールを開かれた腹腔の中に突っ込むステップ、測定計器とツールに機能的に連結された制御ユニットを使用して腹腔の内部における所定の位置にツールを進めるステップ、ツールによって内臓の締め付け/絞りを行うステップ、魚とツールとの間に相対移動を生じさせるステップ、及びツールを用いて吸引によって先のステップにより離された内臓を抜き取るステップによって特徴付けられる。結果的に得られる利点については先の段落が参照される。
【0013】
さらなる特徴及び好ましい及び/又は適切な実施形態及び開発例は、従属する特許請求の範囲及び説明から明らかになる。特に好ましい実施形態を、添付の図面を用いてさらに詳しく説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
図示したツール及び装置は、すでに臓物が抜かれて事前に掃除された魚を続いて掃除するために役立つ。当然これらのツール及び装置を、魚自体を臓物抜きし、又は掃除するためにも使用することができる。
【0015】
図1に、腹腔11が開かれた魚12の臓物を抜くための装置10を示すが、これを個別モジュールとして、又は魚さばき機もしくは魚さばき機ライン全体の一部として使用することができる。装置10自体は、腹腔11から内臓を特に吸引によって抜き取るための少なくとも1個のツール13と、測定計器14と、少なくとも1個の制御ユニット(図示せず)を含む。測定計器14は、特定の魚のデータを検出することができるように設計又は構成されている。そのデータは特に、魚12の長さと高さ、尻びれ15の位置、及び連結された肛門自体の位置に関する。上記の幾何学的データに加えて、画像データなどのさらに別のデータを検出することができる。図示した実施形態では、測定計器14は、特に尻びれ15の正確な位置、したがって肛門の位置を検出することができる舌状感触器である。他の機械的及び/又は非接触測定手段、特に例えばカメラなどの光学エレメントもまた可能である。制御ユニットは測定計器14をツール13に接続する。さらに精密にするために、ツール13を、測定計器14によって検出されたデータに基づいて、制御ユニットを用いて制御することができる。
【0016】
通常ハウジング16の中に位置付けられるかフレームの上に配置される装置10には、コンベヤ17が配備されるが、コンベヤ17は装置10の一部であってもよい。コンベヤ17は魚12を入れるための少なくとも1つの、しかし好ましくはいくつかの容器18を有する。コンベヤ17は、魚12を搬送方向TFに沿って測定計器14及びツール13の下方を搬送するように配置されている。この過程では、図示した例における魚12は尾を先にして背を下にした状態で搬送される。別の搬送方向と魚の配向もまた可能である。
【0017】
装置10はさらに、ツール13を上下に動かすための手段19を含む。この手段19を、ツール13に配備される例えば空気圧シリンダなどとして通常の方法で設計することができる。この手段19によって、ツール13を腹腔11の中に、すなわち作業位置に実質的に垂直下向きに降ろし、及び上向きすなわち待機位置に上げることができる。図1において移動の方向はBVで記されている。ツール13はその上、実質的に水平方向(矢印BHを参照)すなわち搬送方向TFに、又は搬送方向TFとは反対の方向に移動可能である。この目的のために、説明する実施形態におけるツール13は、ステッピング・モータ21などによって歯形ベルト22などを介して駆動することができるキャリッジ20などの上に配置される。しかし、移動のためのキャリッジ20又はツール13の能力をある別に方法で達成することができる。
【0018】
装置10の中心的構成要素は、既存のさばき装置及び/又は掃除装置の上の構成要素部分として後から取り付けることもできるツール13である。このツールは、吸引によって内臓を抜き取るための吸引エレメント23として設計される。しかし下に説明するツール13は、伝統的な吸引エレメントと比較されるいくつかの機能を有する。吸引スクレーパとして設計された吸引エレメント23は、真空系統(図示せず)に連結された吸引チャネル24を有する。吸引エレメント23はその自由端25に、吸引チャネル24から端部に出る第1開口部26を有する。この開口部26は特に、吸引によって腎臓又はその内容物を抜き取るために役立つ。
【0019】
吸引エレメント23はさらに、同様に自由端25の領域に位置する第2開口部27を有する。しかし第2開口部27は、吸引チャネル24から見て半径方向に向いている。横向きの開口部27は3つの側方に向き、特に吸引によって内臓、特に腸を抜き取るために役立つ。開口部27を必要であれば少なくとも部分的に閉じるか覆うことができる。さらに正確には、横向きの開口部27は、内臓の方に面する側で閉鎖可能である。これは、バルブ、スライド、あるいはその他のものによって達成することができる。開口部27の一部を閉鎖する好ましい方法を下に説明する。開口部27が部分的にすなわち一方の側で閉じられた場合、それでも2つの対向する側が開いたままであり、この結果、開口部27は一種の貫通開口部を形成し、貫通開口部は吸引チャネル24を横断し、これを貫いている。
【0020】
吸引エレメント23はさらに、内臓に対して直接作用することができるエレメント35が配備されている。言い方を変えると、ツールは組合せツールである。エレメント35は、除去しようとする内臓の締め付け及び/又は絞りを行うために役立つ。この目的のために、エレメント35のさまざまな実施形態が適切であり、例えば回転ローラ、クランプ、その他の単一部品又は複数部品の構成要素である。下にさらに詳しく説明する締め付け機構は、いくつかの機能を単一ツール13として実施できるように吸引エレメント23の一体部分であることが好ましい。
【0021】
エレメント35、すなわち締め付け機構は、上部の待機位置(図2、3を参照)から下部の締め付け位置(図4、5を参照)に、及びこの逆に移動可能である滑りエレメント28を備えている。さらに正確には、滑りエレメント28は吸引エレメント23の長手方向に上下に移動可能である。下部の締め付け位置では、滑りエレメント28は吸引エレメント23に機能的に連結される。この目的のために、滑りエレメント28の形状は開口部27に適合している。言い方を変えると、滑りエレメント28は開口部27の形状に適合したショベル状の自由端29を有し、すなわち開口部27の面前において形状嵌合関係で滑り可能であり、こうして、集められて取り上げられた内臓や腸などを、滑りエレメント28と吸引エレメント23の下部壁30との間で締め付けることができる。
【0022】
吸引エレメント23にはさらに、任意にかき取りエレメント31が配備されている。かき取りエレメント31は、滑りエレメント28とは反対の側で吸引エレメント23に解除可能に取り付けられる。かき取りエレメント31はかき取り板32として設計され、吸引エレメント23の長手方向に変位可能である。この結果、吸引エレメント23の自由端25を越えて突出するかき取り板32の長さを変えることができる。かき取り板32の下端部に、すなわち魚12の背骨の方に面する側に、かき取り板32は、突出部33を有し、この突出部33によって魚12の骨内ポケットの中に係合することができる。その上、かき取り板32は横方向両側に、追加の掃除効果を得ることができる構造34を有することができる。例証として側縁部の溝切りが示される。
【0023】
すでに上に述べたように、吸引エレメント23は真空系統に連結される。さらに、ツール13と上流の測定手段との間の機能的接続部を作るために、ツール13を制御ユニットに接続することができる。
【0024】
魚12の臓物抜き又は特にさらなる掃除を、図を用いてさらに詳しく下に説明する。尻びれ15したがって肛門の位置を測定計器14によって正確に決定する。決定されたデータに基づいて、ツール13を、制御ユニットによって尻びれ15の面前で魚12の搬送方向TFに腹腔11の中に移動し、これは、ツール13又は吸引エレメント23の自由端25が魚12の背骨の上に着くような深さになることが好ましい。次いで吸引エレメント23を、魚12が装置10を通って搬送方向TFに連続的に搬送されながら、肛門まで移動させるが、これは搬送方向TFに対応する移動方向VIにある。同時に、特に圧力の効果の下で腎臓を掃除するために、任意に背骨上の吸引エレメント23の圧力を垂直方向に維持することができる。ツール13又は吸引エレメント23を移動させる速度は、魚12の搬送速度よりも速い。
【0025】
吸引エレメント23が腹腔11の中にある間に、内臓などが吸引によって離されて抜き取られる。これは特に吸引エレメント23の開口部26を通じて行われる。特に肛門につながる腸もまた吸引エレメントによって吸い上げられ、これは吸引エレメント23における開口部27を通じて行われる。上述の作業ステップ中に、エレメント35すなわち滑りエレメント28は上部待機位置にあるので、開口部27は完全に開いている。吸引エレメント23が肛門に到着すると、滑りエレメント28は下方に向かって締め付け位置に移動するので、腸は滑りエレメント28と吸引エレメント23との間に締め付けられる。締め付けによって開口部27は肛門又は腸の方に面する側で閉じられ、この間、腸は開口部27の残りの側部開口部を通じてさらに吸い上げられる。尻尾の方向に移動する間に、魚12の骨内ポケットは特に突出部33を有するかき取り板32によって掃除される。
【0026】
魚12が搬送方向TFにさらに搬送され、吸引エレメント23が肛門に到達すると停止し、又はそれでも頭に向かって反対方向VIIに移動することによって、腸は肛門において直接裂け、ここで腸は腸壁が薄いために一種の貫通穴を有する。頭の方向に移動する間、頭の領域における腹腔11の端部までのかき取りと吸引によって腎臓がさらに掃除される。この結果、続いて手で掃除する必要がなくさらに処理することができる完全に掃除された魚12となる。
【0027】
説明したように、本方法は特に、実際の臓物抜き過程中に腹腔の中に残された残物に加えて、肛門から腸を解除及び除去することによってすでに臓物が抜かれた魚12を、続いて掃除するために役立つ。もちろん、その他の臓物抜きステップ又は掃除ステップもまた対応する形で可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明によるツールによって腹腔において開かれた魚の臓物を抜くための、本発明による装置の概略図である。
【図2】開位置にある、すなわち締め付け及び/又は絞りのためのエレメントが待機位置にある、臓物を抜くためのツールの側面図である。
【図3】図2によるツールの前面図である。
【図4】閉位置にある、すなわち締め付け及び/又は絞りのためのエレメントが締め付け位置にある、臓物を抜くためのツールの側面図である。
【図5】図4によるツールの前面図である。
【図6】図2から5までによるツールの一部としてのかき取りエレメントの前面図である。
【図7】腹腔内のツールの移動方向の一例を示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸引によって内臓を抜き取るための吸引エレメント(23)として設計された、腹腔(11)が開かれた魚(12)を臓物抜きするためのツール(13)であって、前記吸引エレメント(23)には、除去しようとする前記内臓の締め付け及び/又は絞りを行うためのエレメント(35)が配備されていることを特徴とするツール。
【請求項2】
前記吸引エレメント(23)が吸引スクレーパとして設計されていることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項3】
前記内臓の締め付け及び/又は絞りを行うための締め付け機構が前記吸引エレメント(23)の一体部分であるような組合せツールとして設計されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のツール。
【請求項4】
前記吸引エレメント(23)が、端部において1つの開口部(26)と、半径方向に少なくとも1つの横向きの開口部(27)とを有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のツール。
【請求項5】
前記横向きの開口部(27)が、3つの側に向かって半径方向に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のツール。
【請求項6】
前記横向きの開口部(27)が、前記内臓の方に面する側で閉鎖可能であることを特徴とする請求項5に記載のツール。
【請求項7】
前記横向きの開口部(27)が、前記内臓の方に面する前記開口部(27)の側が閉鎖された状態で貫通開口部として設計されていることを特徴とする請求項6に記載のツール。
【請求項8】
前記内臓の締め付け及び/又は絞りを行うための前記エレメント(35)が、上部待機位置から下部締め付け位置に向けて、及びその反対に移動可能である滑りエレメント(28)で構成されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のツール。
【請求項9】
下部締め付け位置にある前記滑りエレメント(28)が前記吸引エレメント(23)に機能的に連結されることを特徴とする請求項8に記載のツール。
【請求項10】
前記滑りエレメント(28)が前記吸引エレメント(23)の長手方向に上下に移動可能であることを特徴とする請求項8又は9に記載のツール。
【請求項11】
前記締め付け位置にある前記滑りエレメント(28)が形状嵌合関係で前記吸引エレメント(23)に対して当接することを特徴とする請求項8から10のいずれか一項に記載のツール。
【請求項12】
前記吸引エレメント(23)にかき取りエレメント(31)が配備されていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のツール。
【請求項13】
前記かき取りエレメント(31)が前記滑りエレメント(28)の反対側に位置することを特徴とする請求項12に記載のツール。
【請求項14】
前記かき取りエレメント(31)がかき取り板(32)として設計され、前記吸引エレメント(23)の上に解除可能に配置されることを特徴とする請求項12又は13に記載のツール。
【請求項15】
前記かき取りエレメント(31)が前記吸引エレメント(23)の長手方向に変位可能であることを特徴とする請求項12から14のいずれか一項に記載のツール。
【請求項16】
前記かき取りエレメント(31)が前記吸引エレメント(23)の自由端(25)を越えて一定長さだけ突出していることを特徴とする請求項12から15のいずれか一項に記載のツール。
【請求項17】
前記突出長さが可変であることを特徴とする請求項16に記載のツール。
【請求項18】
前記かき取りエレメント(31)が前記魚(12)の背骨の方に面するその下部側に突出部(33)を有することを特徴とする請求項12から17のいずれか一項に記載のツール。
【請求項19】
前記吸引エレメント(23)を真空系統又は同様の部材に連結することができることを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載のツール。
【請求項20】
制御ユニットに接続可能であり、特定の魚のデータを検出するための測定計器に前記制御ユニットによって機能的に接続することができることを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載のツール。
【請求項21】
吸引によって内臓を抜き取るためのツール(13)と、特定の魚のデータを検出するように構成された測定計器(14)と、前記測定計器(14)によって検出された特定の魚のデータに応じて前記ツール(13)を制御するための少なくとも1個の制御ユニットとを備え、腹腔(11)が開かれた魚(12)の臓物を抜くための装置であって、前記ツール(13)が、請求項1から20のいずれか一項によって設計されることを特徴とする装置。
【請求項22】
前記ツール(13)を上下に移動させるための手段を含むことを特徴とする請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記ツール(13)に空気圧シリンダなどが配備されていることを特徴とする請求項21又は22に記載の装置。
【請求項24】
前記ツール(13)が前記魚(12)の搬送方向TFに、又は前記魚(12)の搬送方向TFとは反対の方向に移動可能であることを特徴とする請求項21から23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
前記ツール(13)がステッピング・モータ(21)又は同様の部材によって駆動されるキャリッジ(20)の上に配置されることを特徴とする請求項21から24のいずれか一項に記載の装置。
【請求項26】
処理しようとする前記魚(12)を入れるための少なくとも1個の容器(18)を有するコンベヤ(17)を含むことを特徴とする請求項21から25のいずれか一項に記載の装置。
【請求項27】
前記コンベヤ(17)が、背を下にして置かれた魚(12)を受け容れるように、及び尻尾を先にして魚を搬送するように設計されていることを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
魚のためのさばき機の一部を形成することを特徴とする請求項21から27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
測定計器(14)によって特定の魚のデータを検出する処理ステップと、
吸引によって内臓を抜き取るためのツール(13)を、開かれた腹腔(11)の中に突っ込む処理ステップと、
前記測定計器(14)と前記ツール(13)とに機能的に接続された制御ユニットを用いて、前記ツール(13)を前記腹腔(11)内部の所定の位置に進める処理ステップと、
前記ツール(13)によって前記内臓の締め付け/絞りを行う処理ステップと、
前記魚(12)と前記ツール(13)との間に相対移動を生じさせる処理ステップと、
先のステップで解除された前記内臓を、前記ツール(13)を用いて吸引により抜き取る処理ステップと
を有することを特徴とする、前記腹腔(11)において開かれた魚(12)の臓物抜きをするための方法。
【請求項30】
臓物抜きが連続する前記魚(12)の掃除であることを特徴とする請求項29に記載の方法。
【請求項31】
肛門の位置が、前記ツール(13)が前記腹腔(11)の中に突っ込まれた後に肛門まで移動されるように、決定されることを特徴とする請求項29又は30に記載の方法。
【請求項32】
前記肛門に位置する腸を前記ツール(13)によって締め付けて離すことを特徴とする請求項31に記載の方法。
【請求項33】
離すことが、尻尾を先にして搬送される前記魚(12)の搬送方向TFとは反対の方向への前記ツール(13)の相対移動によって行われることを特徴とする請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記ツール(13)が能動的に駆動されることを特徴とする請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記ツール(13)が、前記肛門に向かって及び前記肛門から遠ざかるように水平移動する間に、前記魚(12)又はその背骨に対して垂直方向に押圧されることを特徴とする請求項29から34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
請求項1から20のいずれか一項に記載のツール、又は請求項21から28のいずれか一項に記載の装置が臓物抜きのために使用されることを特徴とする請求項29から35のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−536024(P2009−536024A)
【公表日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−508159(P2009−508159)
【出願日】平成19年4月11日(2007.4.11)
【国際出願番号】PCT/EP2007/003355
【国際公開番号】WO2007/128386
【国際公開日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(591042838)ノルデイシェル・マシーネンバウ・ルド・バアデル・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニ・カーゲー (9)
【氏名又は名称原語表記】NORDISCHER MASCHINENBAU RUD.BAADER GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG+COMPAGNIE KOMMANDITGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】