膨張式救命用具
本発明の救命用具(10)は、ボディハーネス部(14)と膨張式の救命胴衣部(12)とを備える。ボディハーネス部(14)を着用者の上体に配置し、かつ、救命胴衣部(12)を着用者の首周りに配置した状態で、救命胴衣部(12)をボディハーネス部(14)に簡易着脱コネクタ(54)によって着脱自在に固定する。救命胴衣部(12)をボディハーネス部(14)から分離させ、ボディハーネス部(14)を着用者に残した状態で、救命胴衣部(12)を着用者の首周りから取り外せば、救命胴衣部(12)を着用者から除去した状態とすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、救命用具、特に、簡単に取り外すことが可能な小型の救命用具に関する。
【背景技術】
【0002】
膨張式救命胴衣は、ハーネスやバックルなどの手段を用いて、着用者の体にフィットさせることができる。あるいは、救命胴衣は、衣類または水中救命服などの専用着に組み込まれている。
【0003】
救命胴衣を膨張させるためのさまざまな手段が開発されている。自動的に膨張する救命胴衣としては、感圧式および/または水感知式のものがある。これは、着用者が水に落ちた場合などに起動し、自動的に膨張媒体を膨張可能なブラダー内に放出するものである。あるいは、手動で起動させて膨らませる機構を備えた救命胴衣もある。このタイプの場合、着用者がその機構を起動させて、膨張媒体を放出させる。膨張媒体は、通常、カートリッジに加圧下で保持されたガスである。このような膨張媒体として、たとえば二酸化炭素があげられる。
【0004】
着用時の動きが阻害されないように、救命胴衣は、折畳み状態または収縮状態、すなわち膨張可能なブラダーが可撓性ケーシング内に収容された状態で提供される。膨張させると、膨張可能なブラダーが、可撓性ケーシングに打ち勝って、制御された方法により開いた状態となる。
【0005】
救命胴衣の一例としては、前部が2つの部分に分れている馬蹄型の救命胴衣がある。このタイプの救命胴衣は、着用者の首の周りにフィットするとともに、着用者の上体に沿って伸長する2つの平行な脚を有する。この救命胴衣は、可撓性ケーシング内に組み込まれた膨張型ブラダーを備える。着用者の体へ固定するために、救命胴衣にハーネスが取り付けられていたり、または、ケーシングが衣服に固定されるようになっていたりする。このようなケーシングの形状により、救命胴衣による干渉が最小限に抑えられ、着用者の動作範囲がより大きくなっている。この前部が2つの部分に分れているタイプの救命胴衣を膨らませると、着用者の上体に沿った前側の脚と、着用者の首周りにあるカラー部とが膨らむことで、着用者に浮力が付与される。カラー部を設けることで、着用者の首と頭に浮力を与えるという効果が得られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】英国特許公開第1249496号公報
【特許文献2】英国特許公開第2256832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、簡易迅速に取り外すことが可能な膨張式救命用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ボディハーネス部と、該ボディハーネス部に着脱自在に取り付けられている膨張可能な救命胴衣部とを備える救命用具を提供する。前記ボディハーネス部は、着用者の腰周りに配置可能な腰ベルトを備える。また、第1端部とループ状の第2端部を有するボディストラップが備えられ、該第1端部は前記腰ベルトに固定され、該ループ状の第2端部は着用者の顎の近傍に配置可能となっている。
【0009】
前記救命胴衣部は、収縮した状態から膨張した状態に膨らませることができる、膨張可能なブラダーを備える。外側ケーシングが収縮した前記膨張可能なブラダーの周囲に配置可能となっている。該外側ケーシングは、略U字状に形成されている、カラー部と、縦方向に伸長する第1および第2の脚とを備える。第1のストラップ部と第2のストラップ部を有するネックストラップが備えられ、該第1のストラップ部は前記第1の脚に固定され、該第2のストラップ部は前記第2の脚に固定される。該第1のストラップ部と該第2のストラップ部とを着脱自在に接続する簡易着脱コネクタが備えられる。
【0010】
前記第1ストラップ部を前記ボディハーネス部のボディストラップのループ状の第2端部に通して取外し可能に装着することにより、前記救命胴衣部が該ボディハーネス部に着脱自在に接続される。該第1ストラップ部は、簡易着脱コネクタにより、該第2ストラップ部に取外し可能に接続される。
【0011】
前記ネックストラップの第1ストラップ部を前記簡易着脱コネクタから取り外すことで、前記救命胴衣部が前記ボディハーネス部から分離される。該第1ストラップ部は、前記ボディハーネス部のボディストラップのループ状の第2端部から抜き取られる。
【0012】
使用の際には、前記ボディハーネス部は、着用者に対して配置される。前記腰ベルトは、着用者の腰周りに着脱自在に配置され、前記ボディストラップ部のループ状の第2端部は、着用者の顎の下、胸の前に配置される。
【0013】
前記救命胴衣部は、着用者の首周りに配置される。該救命胴衣部が着用者に固定され、前記ネックストラップの第1ストラップ部が、前記ボディストラップのループ状の第2端部に通され、前記ネックストラップの第2ストラップ部の簡易着脱コネクタに着脱自在に連結される。
【0014】
前記ネックストラップの第1ストラップ部を前記ネックストラップの第2ストラップの簡易着脱コネクタから取り外すことにより、前記救命胴衣部を着用者から取り外すことが可能となる。前記第1ストラップ部は、前記ボディストラップのループ状の第2端部から抜き取られる。前記ボディハーネス部を着用者に残した状態で、前記救命胴衣部は、着用者の首周りから取り除かれる。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、膨張式救命用具を、相互に分離可能なボディハーネス部と救命胴衣部とにより構成することで、着用者に装着した状態から、膨張式救命用具が膨張した状態と収縮した状態とのいずれにおいても、簡易迅速に取り外すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の救命用具を示す正面斜視図である。
【図2】図2は、図1に示した救命用具のボディハーネス部を示す正面斜視図である。
【図3】図3は、図1に示した救命用具の救命胴衣部を示す正面斜視図である。
【図4】図4は、図3に示した救命胴衣部の断面図である。
【図5】図5は、図1に示した救命用具の着用者への着用状態を示す概略正面斜視図である。
【図6】図6は、図1に示した救命用具の着用者への着用状態を示す概略側面図である。
【図7】図7は、図1に示した救命用具の着用時における膨張した状態を示す概略側面図である。
【図8】図8は、図3に示した救命胴衣部に使用される、簡易着脱コネクタの典型例を示す斜視図である。
【図9】図9は、図1に示した救命用具が衣服と共に使用されている状態を示す概略正面斜視図である。
【図10】図10は、図2に示したボディハーネス部が衣服と共に使用されている状態を示す概略正面斜視図である。
【図11】図11は、図3に示した救命胴衣部を衣服に着脱自在に接続するための1つの手段を示す断面図である。
【図12】図12は、図3に示した救命胴衣部を衣服に着脱自在に接続するための別の手段を示す断面図である。
【図13】図13は、図3に示した救命胴衣部を衣服に着脱自在に接続するためのフックループストラップシステムを示す断面図である。
【図14】図14は、図13に示したフックループストラップシステムの接続状態を示す断面図である。
【図15】図15は、図13に示したフックループストラップシステムであって、簡易着脱コネクタを備えているものを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明について、図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、図において、同じ要素には同じ符号を付している。
【0018】
図1に、本発明の救命用具10を示す。救命用具10は、救命胴衣部12およびボディハーネス部14を備え、ボディハーネス部14によって、救命胴衣部12が着用者の体に固定される。
【0019】
図2に示すように、ボディハーネス部14は、着用者の腰周りに配置される調節可能な腰ベルト16を備えている。腰ベルト16は、着用者の腰周りに固定するためのバックルやクリップなどのコネクタ18を備えている。また、ボディストラップ20が備えられており、ボディストラップ20の第1端部22は腰ベルト16に取り付けられ、ボディストラップ20の第2端部24は、ループ26を有している。
【0020】
図3および図4に示すように、救命胴衣部12は、外側ケーシング30の内側に収納された膨張可能なブラダー28を備えている。外側ケーシング30は、可撓性ファブリックによりチューブ状に形成されており、その自由縁32,34が相互にジッパー、フックループファスナなどの固定機構36により接続されている。固定機構36の典型例は、米国特許第4297758号公報,同第6589088号公報、同第6832415号に開示されている。なお、これらの公報の内容全体は、本明細書に組み込まれているものとする。
【0021】
救命胴衣部12の膨張可能なブラダー28は、外側ケーシング30の中に収縮した状態で折畳まれている。救命胴衣部12は馬蹄型(U字状)であり、カラー部38と縦方向に伸長する一対の脚40,42を備えている。
【0022】
縦方向に伸長する脚40,42の少なくとも一方に、膨張機構44が備えられている。膨張機構44は、膨張媒体を収容するシリンダなどの容器を備える。膨張媒体を容器から放出させるためのリリース機構46が設けられている。リリース機構46は、手動式または自動式のいずれかの形態をとることができる。リリース機構の典型例は、米国特許第6589088号公報に開示されており、その内容全体は、本明細書に組み込まれているものとする。
【0023】
手動式のリリース機構の場合には、膨張タブ47が備えられており、これを引くことにより膨張媒体が容器から放出され、膨張可能なブラダー28を膨らませる。膨張可能なブラダー28が膨らむと、固定機構36に打ち勝って、ケーシング30の縁部32,34を離間させ、外側ケーシング30が開いて、膨張可能なブラダー28を膨張させることができる。
【0024】
膨張機構44に加えて、手動式の膨張機構をさらに備えることもできる。膨張可能なブラダー28と連通する膨張チューブを備える手動式の膨張機構は公知である。膨張チューブの途中に逆止弁を設けることで、膨張可能なブラダー28から空気の抜けを防止することができる。膨張可能なブラダー28を膨張させるには、着用者が膨張チューブを通じて膨張可能なブラダー28に息を吹く。手動式の膨張機構は、膨張可能なブラダー28を完全な膨張状態としたり、その後もその状態を維持したりするために使用される。
【0025】
縦方向に伸長する脚40,42には、これらの横断方向にネックストラップ48が接続されている。ネックストラップ48は、簡易着脱コネクタ54によって相互に連結される第1および第2のストラップ部50,52を備えている。簡易着脱コネクタ54を操作して、第1ストラップ部50を第2ストラップ部52から分離させることができる。
【0026】
図1に示すように、救命胴衣部12のネックストラップ48を、ボディハーネス部14のボディストラップ20のループ26に通すことにより、救命胴衣部12がボディハーネス部14に接続される。この接続は次のように行う。最初に簡易着脱コネクタ54を操作して、ネックストラップ48の第1および第2のストラップ部50,52を分離させる。ネックストラップ48の第1ストラップ部50を、ボディストラップ20のループ26に通し、ネックストラップ48の第1および第2ストラップ部50,52を、簡易着脱コネクタ54によって再び連結する。
【0027】
図5および図6に示すように、救命用具10は着用される。救命胴衣部12が着用者の頭の上から被るように配置され、カラー部38は、着用者の首周り後方に位置し、縦方向に伸長する脚40,42は、着用者の上体に沿ってカラー部から下方向に伸長する。
【0028】
腰ベルト16は、着用者の腰周りに配置されて固定される。腰ベルト16は、着用者の腰周りに適度にフィットするように長さが調節される。
【0029】
ボディストラップ20は、ボディストラップ20のループ26が着用者の顎の下方に位置するように、着用者の上体に沿って配置される。ボディストラップ20のループ26に、ネックストラップ48が通されているため、ネックストラップ48は着用者の顎の下方で、胸を横断する方向に配置される。ネックストラップ48の長さは、救命胴衣部12が着用者に適度にフィットするように調節可能である。
【0030】
救命胴衣部12の縦方向に伸長する脚40,42の下端56,58は、ボディハーネス部14に対して着脱自在に固定することができる。このためには、たとえば、フックループファスナを腰ベルト16と縦方向に伸長する脚40,42の下端56,58とに設ければよい。
【0031】
図7に示すように、救命胴衣部12を膨らませるために、着用者は膨張機構44に接続された膨張タブ47を引き、膨張媒体を容器から放出させる。膨張可能なブラダー28が膨らむと、固定機構36に打ち勝って、外側ケーシング30の縁部32,34が離間し、外側ケーシング30が開いて、膨張可能なブラダー28が膨張することができる。
【0032】
カラー部38および縦方向に伸長する脚40,42が膨張し、着用者に浮力を与える。カラー部38が着用者の首周りの後方に位置していることと、着用者の顎の下にあるネックストラップ48とにより、膨張可能なブラダー28が着用者の頭の上まで浮上してしまうことが防止される。
【0033】
着用者から救命胴衣部12を取り外すには、コネクタ18を開いて腰ベルト16を着用者の腰から取り外す。簡易着脱コネクタ54によりネックストラップ48を緩め、着用者の頭の上に救命胴衣部12を引き上げることができる程度まで、縦方向に伸長する脚40,42の間隔を広げる。この方法により、膨張した状態と収縮した状態との両方において、救命胴衣部12を着用者から取り外すことが可能となる。
【0034】
救命胴衣部12を着用者から簡易迅速に取り外すためには、簡易着脱コネクタ54を使用して、ネックストラップ48の第1および第2ストラップ部50,52を分離させる。ネックストラップ48の第1のストラップ部50を、ボディハーネス部14のボディストラップ20のループ26から抜き取って、救命胴衣部12をボディハーネス部14から分離させる。縦方向に伸長する脚40,42は、ネックストラップ48とはすでに接続されていないため、縦方向に伸長する脚40,42を広げて、救命胴衣部12を着用者から取り外すことが可能となる。この方法では、ボディハーネス部14は着用者に残される。この方法によって、膨張した状態と収縮した状態との両方において、救命胴衣部12を着用者から簡易迅速に取り外すことが可能となる。
【0035】
図8に、簡易着脱コネクタ54の典型例を示す。簡易着脱コネクタ54は、ネックストラップ48の第2ストラップ部52に取り付けられた第1および第2のリング部材60,62を備える。ネックストラップ48の第1ストラップ部50は、第1および第2のリング部材60,62を通して巻付けられ、ネックストラップ48の第1および第2ストラップ部50,52が相互に固定される。ネックストラップ48の長さは、第1のストラップ部50を第1および第2のリング部材60,62からさらに引っ張ることで調節可能である。リリースタブ64が第2のリング部材62に接続され、これをネックストラップ48の第2のストラップ部52の方向に引くと、第1および第2のリング部材60,62が引き上げられ、第1のストラップ部50が第1および第2のリング部材60,62に対して緩んだ状態となり、取り外すことが可能となる。「ストラップ閉止具」に関する米国特許第4175304号公報に、上述したような簡易着脱コネクタの例があげられているが、その内容全体は、本明細書に組み込まれているものとする。
【0036】
また、他の簡易着脱コネクタが、米国特許第3277543号公報、同第4670945号公報、同第5438734号公報にも開示されており、それらの内容全体が本明細書に組み込まれているものとする。ただし、上記の簡易着脱コネクタは単なる典型例にすぎず、その他の簡易着脱ストラップコネクタを使用することも想定される。
【0037】
救命用具10は、特殊分野で使用される衣服に適用して、衣服を脱ぐことなく救命胴衣部12を簡易迅速に取り外せるようにできる。また、救命胴衣部12を外すことなく衣服を脱ぐこともできる。
【0038】
図9および図10に、特殊分野で使用される衣服の典型例として、防弾チョッキ70を示す。使用時に、着用者は、救命用具10のボディハーネス部14を最初に着用する。腰ベルト16は、着用者の腰周りに配置され固定される。腰ベルト16は、着用者の腰に適度にフィットするように調節される。ループ26が着用者の顎の下方に位置するように、ボディストラップ20が着用者の上体に沿って配置される。
【0039】
防弾チョッキ70は、ボディハーネス部14の上に着用する。ボディストラップ20のループ26は、着用者の顎の下に位置して、防弾チョッキ70から露出する。
【0040】
救命胴衣部12は、着用者の頭上から配され、カラー部38は着用者の首周りの後方に巻かれ、縦方向に伸長する脚40,42は、着用者の上体に沿って、防弾チョッキ70の外表面71に沿って下方に伸長する。ネックストラップ48はボディストラップ20のループ26に通され、第1および第2ストラップ部50,52は簡易着脱コネクタ54により接続される。救命胴衣部12が着用者に適度にフィットするように、ネックストラップ48の長さは調節可能である。
【0041】
または、最初に救命用具10が着用者に着用され、次いで、防弾チョッキ70が救命胴衣部12の下に配置されて、防弾チョッキ70がボディハーネス部14を覆った状態とする。救命胴衣部12が着用者の防弾チョッキ70に適度にフィットするように、ネックストラップ48の長さは調節可能である。
【0042】
救命胴衣部12を着用者から簡易迅速に取り外すためには、簡易着脱コネクタ54を使用して、ネックストラップ48の第1および第2のストラップ部50,52を分離させる。ネックストラップ48の第1ストラップ部50が、ボディハーネス部14のボディストラップ20のループ26から抜かれ、救命胴衣部12をボディハーネス部14から分離させる。縦方向に伸長する脚40,42は、ネックストラップ48にはすでに接続されていないので、縦方向に伸長する脚40,42を広げて、救命胴衣部12を着用者の首周りから取り外すことができる。ボディハーネス部14は、防弾チョッキ70の下に着用されているため、救命胴衣部12を取り外すために防弾チョッキ70を脱ぐ必要はない。この方法により、膨張した状態と収縮した状態との両方で、救命胴衣部12を着用者から簡易迅速に取り外すことができる。
【0043】
また、救命胴衣部12を取り外すことなく防弾チョッキ70を脱ぐことができる。図9に示すように、防弾チョッキ70は、上体ストラップと肩ストラップのセットにより、着用者に固定される。救命胴衣部12がボディストラップ20のループ26によってのみ固定されているため、防弾チョッキ70の上体ストラップおよび肩ストラップを取り外して、防弾チョッキ70を救命胴衣部12の下でスライドさせて、防弾チョッキ70を救命胴衣部12から取り除くことができる。
【0044】
図11に示すように、救命胴衣部12は、防弾チョッキ70に対して着脱自在に固定可能である。たとえば、防弾チョッキ70の前面71と縦方向に伸長する脚40,42の背面73とに、フックループファスナ72を設ければよい。フックループファスナ72を分離させて、救命胴衣部12を、防弾チョッキ70から取り外すことができる。
【0045】
他の実施形態では、取付けクリップにより、救命胴衣部12が防弾チョッキ70に着脱自在に固定される。図12に示すように、縦方向に伸長する脚40,42の下端74,76には、それぞれ取付けクリップ78の第1の部位77が備えられる。取付けクリップ78の第2の部位79は、防弾チョッキ70に取り付けられている。取付けクリップ78の第1および第2の部位77,79は、着脱自在に相互に接続され、救命胴衣部12が防弾チョッキ70に固定される。救命胴衣部12は、取付けクリップ78を分離させるか、クリップ78を回転するように引き上げて、生地から分離させることで、防弾チョッキ70から離脱させることができる。
【0046】
図13および図14に示すように、縦方向に伸長する脚40,42のそれぞれの背面73は、フックループストラップ80を備えている。各フックループストラップ80は、縦方向に伸長する脚40,42の背面73に取り付けられた第1部位82と、第2部位84とを有し、第1および第2部位82,84は、それらの上端86で相互に接続している。
【0047】
フックループストラップ80の第2部位84は、防弾チョッキ70の外表面71に設けられたストラップ90,92に通される。第2部位84を、きつく引っ張ると、第1部位82に押し付けられるので、救命胴衣部12が防弾チョッキ70に固定される。フックループストラップ80の第2部位84を第1部位82から分離させ、第2部位84を防弾チョッキ70のストラップ90,92から取り外せば、救命胴衣部12を防弾チョッキ70から取り外せるようになる。
【0048】
図15に示すように、フックループストラップ80に、さらに簡易着脱コネクタ98を備えることができる。簡易着脱コネクタ98は、フックループストラップ80の第1部位82の下端100に接続される。第2部位84の下端部102が簡易着脱コネクタ98を通るようにして巻かれ、下端100,102が相互に固定される。
【0049】
フックループストラップ80の第2部位84を第1部位82から分離させることで、救命胴衣部12を防弾チョッキ70から取り外すことができる。まず、第2部位84の下端102が簡易着脱コネクタ98から取り除かれる。第1および第2部位82,84が離れるので、第2部位84を防弾チョッキ70のストラップ90,92,94から取り外すことができる。
【0050】
救命胴衣部12を着用者から簡易迅速に取り外すためには、救命胴衣部12の縦方向に伸長する脚40,42を、防弾チョッキ70の外表面71から離す。救命胴衣部12のネックストラップ48の簡易着脱コネクタ54を使用して、ネックストラップ48の第1および第2ストラップ部50,52を分離させる。ネックストラップ48の第1ストラップ部50をボディストラップ20のループ26から外して、救命胴衣部12をボディハーネス部14から取り外す。縦方向に伸長する脚40,42は、ネックストラップ48とはすでに接続していないので、縦方向に伸長する脚40,42を広げて、救命胴衣部12を着用者の首周りから取り除くことができる。ボディハーネス部14は、防弾チョッキ70の下で着用されているが、救命胴衣部12を取り外すために、防弾チョッキ70を脱ぐ必要はない。この方法により、膨張した状態と収縮した状態との両方において、救命胴衣部12を着用者から簡易迅速に取り外すことができる。
【0051】
または、救命胴衣部12を取り外すことなく防弾チョッキ70を脱ぐことができる。まず、救命胴衣部12の縦方向に伸長する脚40,42を防弾チョッキ70の外表面71から離す。図9に示すように、防弾チョッキ70は、上体ストラップおよび肩ストラップのセットにより、着用者に固定されている。次いで、上体ストラップおよび肩ストラップを取り外し、防弾チョッキ70を救命胴衣部12の下でスライドさせることで、防弾チョッキ70を救命胴衣部12の下から除去することが可能となる。
【0052】
上述の例では、救命胴衣部12は、膨張可能なブラダー28を1つだけ備えている。ただし、複数の膨張可能なブラダーを備えた救命胴衣部12も、当該分野ではすでに知られている。
【符号の説明】
【0053】
10 救命用具
12 救命胴衣部
14 ボディハーネス部
16 腰ベルト
18 コネクタ
20 ボディストラップ
22 第1端部
24 第2端部
26 ループ
30 外側ケーシング
38 カラー部
40,42 脚
48 ネックストラップ
50 第1ストラップ部
52 第2ストラップ部
54 簡易着脱コネクタ
60,62 リング部材
64 リリースタブ
【技術分野】
【0001】
本発明は、救命用具、特に、簡単に取り外すことが可能な小型の救命用具に関する。
【背景技術】
【0002】
膨張式救命胴衣は、ハーネスやバックルなどの手段を用いて、着用者の体にフィットさせることができる。あるいは、救命胴衣は、衣類または水中救命服などの専用着に組み込まれている。
【0003】
救命胴衣を膨張させるためのさまざまな手段が開発されている。自動的に膨張する救命胴衣としては、感圧式および/または水感知式のものがある。これは、着用者が水に落ちた場合などに起動し、自動的に膨張媒体を膨張可能なブラダー内に放出するものである。あるいは、手動で起動させて膨らませる機構を備えた救命胴衣もある。このタイプの場合、着用者がその機構を起動させて、膨張媒体を放出させる。膨張媒体は、通常、カートリッジに加圧下で保持されたガスである。このような膨張媒体として、たとえば二酸化炭素があげられる。
【0004】
着用時の動きが阻害されないように、救命胴衣は、折畳み状態または収縮状態、すなわち膨張可能なブラダーが可撓性ケーシング内に収容された状態で提供される。膨張させると、膨張可能なブラダーが、可撓性ケーシングに打ち勝って、制御された方法により開いた状態となる。
【0005】
救命胴衣の一例としては、前部が2つの部分に分れている馬蹄型の救命胴衣がある。このタイプの救命胴衣は、着用者の首の周りにフィットするとともに、着用者の上体に沿って伸長する2つの平行な脚を有する。この救命胴衣は、可撓性ケーシング内に組み込まれた膨張型ブラダーを備える。着用者の体へ固定するために、救命胴衣にハーネスが取り付けられていたり、または、ケーシングが衣服に固定されるようになっていたりする。このようなケーシングの形状により、救命胴衣による干渉が最小限に抑えられ、着用者の動作範囲がより大きくなっている。この前部が2つの部分に分れているタイプの救命胴衣を膨らませると、着用者の上体に沿った前側の脚と、着用者の首周りにあるカラー部とが膨らむことで、着用者に浮力が付与される。カラー部を設けることで、着用者の首と頭に浮力を与えるという効果が得られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】英国特許公開第1249496号公報
【特許文献2】英国特許公開第2256832号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、簡易迅速に取り外すことが可能な膨張式救命用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ボディハーネス部と、該ボディハーネス部に着脱自在に取り付けられている膨張可能な救命胴衣部とを備える救命用具を提供する。前記ボディハーネス部は、着用者の腰周りに配置可能な腰ベルトを備える。また、第1端部とループ状の第2端部を有するボディストラップが備えられ、該第1端部は前記腰ベルトに固定され、該ループ状の第2端部は着用者の顎の近傍に配置可能となっている。
【0009】
前記救命胴衣部は、収縮した状態から膨張した状態に膨らませることができる、膨張可能なブラダーを備える。外側ケーシングが収縮した前記膨張可能なブラダーの周囲に配置可能となっている。該外側ケーシングは、略U字状に形成されている、カラー部と、縦方向に伸長する第1および第2の脚とを備える。第1のストラップ部と第2のストラップ部を有するネックストラップが備えられ、該第1のストラップ部は前記第1の脚に固定され、該第2のストラップ部は前記第2の脚に固定される。該第1のストラップ部と該第2のストラップ部とを着脱自在に接続する簡易着脱コネクタが備えられる。
【0010】
前記第1ストラップ部を前記ボディハーネス部のボディストラップのループ状の第2端部に通して取外し可能に装着することにより、前記救命胴衣部が該ボディハーネス部に着脱自在に接続される。該第1ストラップ部は、簡易着脱コネクタにより、該第2ストラップ部に取外し可能に接続される。
【0011】
前記ネックストラップの第1ストラップ部を前記簡易着脱コネクタから取り外すことで、前記救命胴衣部が前記ボディハーネス部から分離される。該第1ストラップ部は、前記ボディハーネス部のボディストラップのループ状の第2端部から抜き取られる。
【0012】
使用の際には、前記ボディハーネス部は、着用者に対して配置される。前記腰ベルトは、着用者の腰周りに着脱自在に配置され、前記ボディストラップ部のループ状の第2端部は、着用者の顎の下、胸の前に配置される。
【0013】
前記救命胴衣部は、着用者の首周りに配置される。該救命胴衣部が着用者に固定され、前記ネックストラップの第1ストラップ部が、前記ボディストラップのループ状の第2端部に通され、前記ネックストラップの第2ストラップ部の簡易着脱コネクタに着脱自在に連結される。
【0014】
前記ネックストラップの第1ストラップ部を前記ネックストラップの第2ストラップの簡易着脱コネクタから取り外すことにより、前記救命胴衣部を着用者から取り外すことが可能となる。前記第1ストラップ部は、前記ボディストラップのループ状の第2端部から抜き取られる。前記ボディハーネス部を着用者に残した状態で、前記救命胴衣部は、着用者の首周りから取り除かれる。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、膨張式救命用具を、相互に分離可能なボディハーネス部と救命胴衣部とにより構成することで、着用者に装着した状態から、膨張式救命用具が膨張した状態と収縮した状態とのいずれにおいても、簡易迅速に取り外すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、本発明の救命用具を示す正面斜視図である。
【図2】図2は、図1に示した救命用具のボディハーネス部を示す正面斜視図である。
【図3】図3は、図1に示した救命用具の救命胴衣部を示す正面斜視図である。
【図4】図4は、図3に示した救命胴衣部の断面図である。
【図5】図5は、図1に示した救命用具の着用者への着用状態を示す概略正面斜視図である。
【図6】図6は、図1に示した救命用具の着用者への着用状態を示す概略側面図である。
【図7】図7は、図1に示した救命用具の着用時における膨張した状態を示す概略側面図である。
【図8】図8は、図3に示した救命胴衣部に使用される、簡易着脱コネクタの典型例を示す斜視図である。
【図9】図9は、図1に示した救命用具が衣服と共に使用されている状態を示す概略正面斜視図である。
【図10】図10は、図2に示したボディハーネス部が衣服と共に使用されている状態を示す概略正面斜視図である。
【図11】図11は、図3に示した救命胴衣部を衣服に着脱自在に接続するための1つの手段を示す断面図である。
【図12】図12は、図3に示した救命胴衣部を衣服に着脱自在に接続するための別の手段を示す断面図である。
【図13】図13は、図3に示した救命胴衣部を衣服に着脱自在に接続するためのフックループストラップシステムを示す断面図である。
【図14】図14は、図13に示したフックループストラップシステムの接続状態を示す断面図である。
【図15】図15は、図13に示したフックループストラップシステムであって、簡易着脱コネクタを備えているものを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明について、図面を参照しながら、詳細に説明する。なお、図において、同じ要素には同じ符号を付している。
【0018】
図1に、本発明の救命用具10を示す。救命用具10は、救命胴衣部12およびボディハーネス部14を備え、ボディハーネス部14によって、救命胴衣部12が着用者の体に固定される。
【0019】
図2に示すように、ボディハーネス部14は、着用者の腰周りに配置される調節可能な腰ベルト16を備えている。腰ベルト16は、着用者の腰周りに固定するためのバックルやクリップなどのコネクタ18を備えている。また、ボディストラップ20が備えられており、ボディストラップ20の第1端部22は腰ベルト16に取り付けられ、ボディストラップ20の第2端部24は、ループ26を有している。
【0020】
図3および図4に示すように、救命胴衣部12は、外側ケーシング30の内側に収納された膨張可能なブラダー28を備えている。外側ケーシング30は、可撓性ファブリックによりチューブ状に形成されており、その自由縁32,34が相互にジッパー、フックループファスナなどの固定機構36により接続されている。固定機構36の典型例は、米国特許第4297758号公報,同第6589088号公報、同第6832415号に開示されている。なお、これらの公報の内容全体は、本明細書に組み込まれているものとする。
【0021】
救命胴衣部12の膨張可能なブラダー28は、外側ケーシング30の中に収縮した状態で折畳まれている。救命胴衣部12は馬蹄型(U字状)であり、カラー部38と縦方向に伸長する一対の脚40,42を備えている。
【0022】
縦方向に伸長する脚40,42の少なくとも一方に、膨張機構44が備えられている。膨張機構44は、膨張媒体を収容するシリンダなどの容器を備える。膨張媒体を容器から放出させるためのリリース機構46が設けられている。リリース機構46は、手動式または自動式のいずれかの形態をとることができる。リリース機構の典型例は、米国特許第6589088号公報に開示されており、その内容全体は、本明細書に組み込まれているものとする。
【0023】
手動式のリリース機構の場合には、膨張タブ47が備えられており、これを引くことにより膨張媒体が容器から放出され、膨張可能なブラダー28を膨らませる。膨張可能なブラダー28が膨らむと、固定機構36に打ち勝って、ケーシング30の縁部32,34を離間させ、外側ケーシング30が開いて、膨張可能なブラダー28を膨張させることができる。
【0024】
膨張機構44に加えて、手動式の膨張機構をさらに備えることもできる。膨張可能なブラダー28と連通する膨張チューブを備える手動式の膨張機構は公知である。膨張チューブの途中に逆止弁を設けることで、膨張可能なブラダー28から空気の抜けを防止することができる。膨張可能なブラダー28を膨張させるには、着用者が膨張チューブを通じて膨張可能なブラダー28に息を吹く。手動式の膨張機構は、膨張可能なブラダー28を完全な膨張状態としたり、その後もその状態を維持したりするために使用される。
【0025】
縦方向に伸長する脚40,42には、これらの横断方向にネックストラップ48が接続されている。ネックストラップ48は、簡易着脱コネクタ54によって相互に連結される第1および第2のストラップ部50,52を備えている。簡易着脱コネクタ54を操作して、第1ストラップ部50を第2ストラップ部52から分離させることができる。
【0026】
図1に示すように、救命胴衣部12のネックストラップ48を、ボディハーネス部14のボディストラップ20のループ26に通すことにより、救命胴衣部12がボディハーネス部14に接続される。この接続は次のように行う。最初に簡易着脱コネクタ54を操作して、ネックストラップ48の第1および第2のストラップ部50,52を分離させる。ネックストラップ48の第1ストラップ部50を、ボディストラップ20のループ26に通し、ネックストラップ48の第1および第2ストラップ部50,52を、簡易着脱コネクタ54によって再び連結する。
【0027】
図5および図6に示すように、救命用具10は着用される。救命胴衣部12が着用者の頭の上から被るように配置され、カラー部38は、着用者の首周り後方に位置し、縦方向に伸長する脚40,42は、着用者の上体に沿ってカラー部から下方向に伸長する。
【0028】
腰ベルト16は、着用者の腰周りに配置されて固定される。腰ベルト16は、着用者の腰周りに適度にフィットするように長さが調節される。
【0029】
ボディストラップ20は、ボディストラップ20のループ26が着用者の顎の下方に位置するように、着用者の上体に沿って配置される。ボディストラップ20のループ26に、ネックストラップ48が通されているため、ネックストラップ48は着用者の顎の下方で、胸を横断する方向に配置される。ネックストラップ48の長さは、救命胴衣部12が着用者に適度にフィットするように調節可能である。
【0030】
救命胴衣部12の縦方向に伸長する脚40,42の下端56,58は、ボディハーネス部14に対して着脱自在に固定することができる。このためには、たとえば、フックループファスナを腰ベルト16と縦方向に伸長する脚40,42の下端56,58とに設ければよい。
【0031】
図7に示すように、救命胴衣部12を膨らませるために、着用者は膨張機構44に接続された膨張タブ47を引き、膨張媒体を容器から放出させる。膨張可能なブラダー28が膨らむと、固定機構36に打ち勝って、外側ケーシング30の縁部32,34が離間し、外側ケーシング30が開いて、膨張可能なブラダー28が膨張することができる。
【0032】
カラー部38および縦方向に伸長する脚40,42が膨張し、着用者に浮力を与える。カラー部38が着用者の首周りの後方に位置していることと、着用者の顎の下にあるネックストラップ48とにより、膨張可能なブラダー28が着用者の頭の上まで浮上してしまうことが防止される。
【0033】
着用者から救命胴衣部12を取り外すには、コネクタ18を開いて腰ベルト16を着用者の腰から取り外す。簡易着脱コネクタ54によりネックストラップ48を緩め、着用者の頭の上に救命胴衣部12を引き上げることができる程度まで、縦方向に伸長する脚40,42の間隔を広げる。この方法により、膨張した状態と収縮した状態との両方において、救命胴衣部12を着用者から取り外すことが可能となる。
【0034】
救命胴衣部12を着用者から簡易迅速に取り外すためには、簡易着脱コネクタ54を使用して、ネックストラップ48の第1および第2ストラップ部50,52を分離させる。ネックストラップ48の第1のストラップ部50を、ボディハーネス部14のボディストラップ20のループ26から抜き取って、救命胴衣部12をボディハーネス部14から分離させる。縦方向に伸長する脚40,42は、ネックストラップ48とはすでに接続されていないため、縦方向に伸長する脚40,42を広げて、救命胴衣部12を着用者から取り外すことが可能となる。この方法では、ボディハーネス部14は着用者に残される。この方法によって、膨張した状態と収縮した状態との両方において、救命胴衣部12を着用者から簡易迅速に取り外すことが可能となる。
【0035】
図8に、簡易着脱コネクタ54の典型例を示す。簡易着脱コネクタ54は、ネックストラップ48の第2ストラップ部52に取り付けられた第1および第2のリング部材60,62を備える。ネックストラップ48の第1ストラップ部50は、第1および第2のリング部材60,62を通して巻付けられ、ネックストラップ48の第1および第2ストラップ部50,52が相互に固定される。ネックストラップ48の長さは、第1のストラップ部50を第1および第2のリング部材60,62からさらに引っ張ることで調節可能である。リリースタブ64が第2のリング部材62に接続され、これをネックストラップ48の第2のストラップ部52の方向に引くと、第1および第2のリング部材60,62が引き上げられ、第1のストラップ部50が第1および第2のリング部材60,62に対して緩んだ状態となり、取り外すことが可能となる。「ストラップ閉止具」に関する米国特許第4175304号公報に、上述したような簡易着脱コネクタの例があげられているが、その内容全体は、本明細書に組み込まれているものとする。
【0036】
また、他の簡易着脱コネクタが、米国特許第3277543号公報、同第4670945号公報、同第5438734号公報にも開示されており、それらの内容全体が本明細書に組み込まれているものとする。ただし、上記の簡易着脱コネクタは単なる典型例にすぎず、その他の簡易着脱ストラップコネクタを使用することも想定される。
【0037】
救命用具10は、特殊分野で使用される衣服に適用して、衣服を脱ぐことなく救命胴衣部12を簡易迅速に取り外せるようにできる。また、救命胴衣部12を外すことなく衣服を脱ぐこともできる。
【0038】
図9および図10に、特殊分野で使用される衣服の典型例として、防弾チョッキ70を示す。使用時に、着用者は、救命用具10のボディハーネス部14を最初に着用する。腰ベルト16は、着用者の腰周りに配置され固定される。腰ベルト16は、着用者の腰に適度にフィットするように調節される。ループ26が着用者の顎の下方に位置するように、ボディストラップ20が着用者の上体に沿って配置される。
【0039】
防弾チョッキ70は、ボディハーネス部14の上に着用する。ボディストラップ20のループ26は、着用者の顎の下に位置して、防弾チョッキ70から露出する。
【0040】
救命胴衣部12は、着用者の頭上から配され、カラー部38は着用者の首周りの後方に巻かれ、縦方向に伸長する脚40,42は、着用者の上体に沿って、防弾チョッキ70の外表面71に沿って下方に伸長する。ネックストラップ48はボディストラップ20のループ26に通され、第1および第2ストラップ部50,52は簡易着脱コネクタ54により接続される。救命胴衣部12が着用者に適度にフィットするように、ネックストラップ48の長さは調節可能である。
【0041】
または、最初に救命用具10が着用者に着用され、次いで、防弾チョッキ70が救命胴衣部12の下に配置されて、防弾チョッキ70がボディハーネス部14を覆った状態とする。救命胴衣部12が着用者の防弾チョッキ70に適度にフィットするように、ネックストラップ48の長さは調節可能である。
【0042】
救命胴衣部12を着用者から簡易迅速に取り外すためには、簡易着脱コネクタ54を使用して、ネックストラップ48の第1および第2のストラップ部50,52を分離させる。ネックストラップ48の第1ストラップ部50が、ボディハーネス部14のボディストラップ20のループ26から抜かれ、救命胴衣部12をボディハーネス部14から分離させる。縦方向に伸長する脚40,42は、ネックストラップ48にはすでに接続されていないので、縦方向に伸長する脚40,42を広げて、救命胴衣部12を着用者の首周りから取り外すことができる。ボディハーネス部14は、防弾チョッキ70の下に着用されているため、救命胴衣部12を取り外すために防弾チョッキ70を脱ぐ必要はない。この方法により、膨張した状態と収縮した状態との両方で、救命胴衣部12を着用者から簡易迅速に取り外すことができる。
【0043】
また、救命胴衣部12を取り外すことなく防弾チョッキ70を脱ぐことができる。図9に示すように、防弾チョッキ70は、上体ストラップと肩ストラップのセットにより、着用者に固定される。救命胴衣部12がボディストラップ20のループ26によってのみ固定されているため、防弾チョッキ70の上体ストラップおよび肩ストラップを取り外して、防弾チョッキ70を救命胴衣部12の下でスライドさせて、防弾チョッキ70を救命胴衣部12から取り除くことができる。
【0044】
図11に示すように、救命胴衣部12は、防弾チョッキ70に対して着脱自在に固定可能である。たとえば、防弾チョッキ70の前面71と縦方向に伸長する脚40,42の背面73とに、フックループファスナ72を設ければよい。フックループファスナ72を分離させて、救命胴衣部12を、防弾チョッキ70から取り外すことができる。
【0045】
他の実施形態では、取付けクリップにより、救命胴衣部12が防弾チョッキ70に着脱自在に固定される。図12に示すように、縦方向に伸長する脚40,42の下端74,76には、それぞれ取付けクリップ78の第1の部位77が備えられる。取付けクリップ78の第2の部位79は、防弾チョッキ70に取り付けられている。取付けクリップ78の第1および第2の部位77,79は、着脱自在に相互に接続され、救命胴衣部12が防弾チョッキ70に固定される。救命胴衣部12は、取付けクリップ78を分離させるか、クリップ78を回転するように引き上げて、生地から分離させることで、防弾チョッキ70から離脱させることができる。
【0046】
図13および図14に示すように、縦方向に伸長する脚40,42のそれぞれの背面73は、フックループストラップ80を備えている。各フックループストラップ80は、縦方向に伸長する脚40,42の背面73に取り付けられた第1部位82と、第2部位84とを有し、第1および第2部位82,84は、それらの上端86で相互に接続している。
【0047】
フックループストラップ80の第2部位84は、防弾チョッキ70の外表面71に設けられたストラップ90,92に通される。第2部位84を、きつく引っ張ると、第1部位82に押し付けられるので、救命胴衣部12が防弾チョッキ70に固定される。フックループストラップ80の第2部位84を第1部位82から分離させ、第2部位84を防弾チョッキ70のストラップ90,92から取り外せば、救命胴衣部12を防弾チョッキ70から取り外せるようになる。
【0048】
図15に示すように、フックループストラップ80に、さらに簡易着脱コネクタ98を備えることができる。簡易着脱コネクタ98は、フックループストラップ80の第1部位82の下端100に接続される。第2部位84の下端部102が簡易着脱コネクタ98を通るようにして巻かれ、下端100,102が相互に固定される。
【0049】
フックループストラップ80の第2部位84を第1部位82から分離させることで、救命胴衣部12を防弾チョッキ70から取り外すことができる。まず、第2部位84の下端102が簡易着脱コネクタ98から取り除かれる。第1および第2部位82,84が離れるので、第2部位84を防弾チョッキ70のストラップ90,92,94から取り外すことができる。
【0050】
救命胴衣部12を着用者から簡易迅速に取り外すためには、救命胴衣部12の縦方向に伸長する脚40,42を、防弾チョッキ70の外表面71から離す。救命胴衣部12のネックストラップ48の簡易着脱コネクタ54を使用して、ネックストラップ48の第1および第2ストラップ部50,52を分離させる。ネックストラップ48の第1ストラップ部50をボディストラップ20のループ26から外して、救命胴衣部12をボディハーネス部14から取り外す。縦方向に伸長する脚40,42は、ネックストラップ48とはすでに接続していないので、縦方向に伸長する脚40,42を広げて、救命胴衣部12を着用者の首周りから取り除くことができる。ボディハーネス部14は、防弾チョッキ70の下で着用されているが、救命胴衣部12を取り外すために、防弾チョッキ70を脱ぐ必要はない。この方法により、膨張した状態と収縮した状態との両方において、救命胴衣部12を着用者から簡易迅速に取り外すことができる。
【0051】
または、救命胴衣部12を取り外すことなく防弾チョッキ70を脱ぐことができる。まず、救命胴衣部12の縦方向に伸長する脚40,42を防弾チョッキ70の外表面71から離す。図9に示すように、防弾チョッキ70は、上体ストラップおよび肩ストラップのセットにより、着用者に固定されている。次いで、上体ストラップおよび肩ストラップを取り外し、防弾チョッキ70を救命胴衣部12の下でスライドさせることで、防弾チョッキ70を救命胴衣部12の下から除去することが可能となる。
【0052】
上述の例では、救命胴衣部12は、膨張可能なブラダー28を1つだけ備えている。ただし、複数の膨張可能なブラダーを備えた救命胴衣部12も、当該分野ではすでに知られている。
【符号の説明】
【0053】
10 救命用具
12 救命胴衣部
14 ボディハーネス部
16 腰ベルト
18 コネクタ
20 ボディストラップ
22 第1端部
24 第2端部
26 ループ
30 外側ケーシング
38 カラー部
40,42 脚
48 ネックストラップ
50 第1ストラップ部
52 第2ストラップ部
54 簡易着脱コネクタ
60,62 リング部材
64 リリースタブ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディハーネス部と、該ボディハーネス部に対して着脱自在に取付け可能な救命胴衣部とを備える、救命用具。
【請求項2】
前記ボディハーネス部は、腰ベルトと、該腰ベルトに固定される第1端部およびループ状の第2端部を有するボディストラップとを備える、請求項1に記載の救命用具。
【請求項3】
前記救命胴衣部は、第1ストラップ部、第2ストラップ部、および前記第1ストラップ部を前記第2ストラップ部に着脱自在に接続する簡易着脱コネクタを有するネックストラップを備え、
該ネックストラップが、前記ボディストラップの前記ループ状の第2端部を通じて装着されることにより、前記救命胴衣部が前記ボディハーネス部に接続される、請求項2に記載の救命用具。
【請求項4】
前記ネックストラップの第1ストラップ部が、前記ボディハーネス部にある前記ボディストラップの前記ループ状の第2端部を通じて装着され、前記第1ストラップ部が前記第2ストラップ部に簡易着脱コネクタにより取外し可能に連結されることで、前記救命胴衣部が前記ボディハーネス部に着脱自在に接続される、請求項3に記載の救命用具。
【請求項5】
前記ネックストラップの第1ストラップ部を、前記簡易着脱コネクタから取り外し、該第1ストラップ部を、前記ボディハーネス部のボディストラップのループ状の第2端部から抜き取ることで、前記救命胴衣部が、前記ボディハーネス部から取外し可能となる、請求項4に記載の救命用具。
【請求項6】
前記救命胴衣部は、さらに、
収縮した状態から膨張した状態に膨張可能なブラダーと、
カラー部および2つの縦方向に伸長する脚を形成し、前記膨張可能なブラダーを収縮した状態で収容する、略U字状の外側ケーシングと、
前記膨張可能なブラダーに操作可能に接続される膨張機構とを備え、
前記ネックストラップが前記2つの縦方向に伸長する脚に固定されるとともに、これらの間に伸長する、請求項3に記載の救命用具。
【請求項7】
前記外側ケーシングは、前記膨張可能なブラダーが前記膨張した状態において膨らむことができるようにするための開口部を備える、請求項6に記載の救命用具。
【請求項8】
前記2つの縦方向に伸長する脚は、前記ボディハーネス部の前記腰ベルトに着脱自在に接続可能である、請求項7に記載の救命用具。
【請求項9】
腰ベルトと、該腰ベルトに取り付けられた第1端部、およびループ状の第2端部を有するボディストラップとを備えるボディハーネス部、および、
収縮した状態から膨張した状態に膨張可能なブラダーと、収縮した状態の前記膨張可能なブラダーの周囲に配置され、カラー部と縦方向に伸長する第1および第2の脚を形成する略U字状の外側ケーシングと、前記縦方向に伸長する第1脚に取り付けられる第1ネックストラップ部、前記縦方向に伸長する第2脚に取り付けられる第2ネックストラップ部、および前記第1ネックストラップ部を前記第2ネックストラップ部に着脱自在に接続する簡易着脱コネクタを含むネックストラップとを有する救命胴衣部を備え、
前記第1ネックストラップ部が前記ボディハーネス部にあるボディストラップのループ状の第2端部に通され、前記第1ネックストラップ部が前記第2ネックストラップ部に前記簡易着脱コネクタにより着脱自在に接続されることで、前記救命胴衣部が前記ボディハーネス部に対して着脱自在に接続される、救命用具。
【請求項10】
前記膨張可能なブラダーに操作可能に接続される膨張機構をさらに備える、請求項9に記載の救命用具。
【請求項11】
前記外側ケーシングは、前記膨張可能なブラダーが前記膨張した状態において膨らむことができるようにするための開口部を備える、請求項10に記載の救命用具。
【請求項12】
前記ネックストラップの第1ストラップ部が前記簡易着脱コネクタから取り外され、該第1ストラップ部が、前記ボディハーネス部にある前記ボディストラップのループ状の第2端部から抜き取られることで、前記救命胴衣部が前記ボディハーネス部から分離される、請求項11に記載の救命用具。
【請求項13】
着用者の腰に着脱自在に配される腰ベルトと、第1端部が前記腰ベルトに取り付けられ、ループ状の第2端部が着用者の胸に位置するボディストラップとを備えるボディハーネス部が着用者に取り付けられ、
前記ボディストラップの前記ループ状の第2端部に通された第1ストラップ部と、該第1ストラップ部と取外し可能に連結された簡易着脱コネクタを有する第2ストラップ部とを備えるネックストラップを有する救命胴衣部が着用者の首周りに配置されている状態において、
前記ネックストラップの第1ストラップ部を、前記ネックストラップの第2ストラップ部の簡易着脱コネクタから取り外し、
前記ボディストラップの前記ループ状の第2端部から前記第1ストラップ部を抜き取り、
前記ボディハーネス部を着用者に残した状態で、前記救命胴衣部を着用者の首周りから取り外す、
救命胴衣を着用者から取り外す方法。
【請求項1】
ボディハーネス部と、該ボディハーネス部に対して着脱自在に取付け可能な救命胴衣部とを備える、救命用具。
【請求項2】
前記ボディハーネス部は、腰ベルトと、該腰ベルトに固定される第1端部およびループ状の第2端部を有するボディストラップとを備える、請求項1に記載の救命用具。
【請求項3】
前記救命胴衣部は、第1ストラップ部、第2ストラップ部、および前記第1ストラップ部を前記第2ストラップ部に着脱自在に接続する簡易着脱コネクタを有するネックストラップを備え、
該ネックストラップが、前記ボディストラップの前記ループ状の第2端部を通じて装着されることにより、前記救命胴衣部が前記ボディハーネス部に接続される、請求項2に記載の救命用具。
【請求項4】
前記ネックストラップの第1ストラップ部が、前記ボディハーネス部にある前記ボディストラップの前記ループ状の第2端部を通じて装着され、前記第1ストラップ部が前記第2ストラップ部に簡易着脱コネクタにより取外し可能に連結されることで、前記救命胴衣部が前記ボディハーネス部に着脱自在に接続される、請求項3に記載の救命用具。
【請求項5】
前記ネックストラップの第1ストラップ部を、前記簡易着脱コネクタから取り外し、該第1ストラップ部を、前記ボディハーネス部のボディストラップのループ状の第2端部から抜き取ることで、前記救命胴衣部が、前記ボディハーネス部から取外し可能となる、請求項4に記載の救命用具。
【請求項6】
前記救命胴衣部は、さらに、
収縮した状態から膨張した状態に膨張可能なブラダーと、
カラー部および2つの縦方向に伸長する脚を形成し、前記膨張可能なブラダーを収縮した状態で収容する、略U字状の外側ケーシングと、
前記膨張可能なブラダーに操作可能に接続される膨張機構とを備え、
前記ネックストラップが前記2つの縦方向に伸長する脚に固定されるとともに、これらの間に伸長する、請求項3に記載の救命用具。
【請求項7】
前記外側ケーシングは、前記膨張可能なブラダーが前記膨張した状態において膨らむことができるようにするための開口部を備える、請求項6に記載の救命用具。
【請求項8】
前記2つの縦方向に伸長する脚は、前記ボディハーネス部の前記腰ベルトに着脱自在に接続可能である、請求項7に記載の救命用具。
【請求項9】
腰ベルトと、該腰ベルトに取り付けられた第1端部、およびループ状の第2端部を有するボディストラップとを備えるボディハーネス部、および、
収縮した状態から膨張した状態に膨張可能なブラダーと、収縮した状態の前記膨張可能なブラダーの周囲に配置され、カラー部と縦方向に伸長する第1および第2の脚を形成する略U字状の外側ケーシングと、前記縦方向に伸長する第1脚に取り付けられる第1ネックストラップ部、前記縦方向に伸長する第2脚に取り付けられる第2ネックストラップ部、および前記第1ネックストラップ部を前記第2ネックストラップ部に着脱自在に接続する簡易着脱コネクタを含むネックストラップとを有する救命胴衣部を備え、
前記第1ネックストラップ部が前記ボディハーネス部にあるボディストラップのループ状の第2端部に通され、前記第1ネックストラップ部が前記第2ネックストラップ部に前記簡易着脱コネクタにより着脱自在に接続されることで、前記救命胴衣部が前記ボディハーネス部に対して着脱自在に接続される、救命用具。
【請求項10】
前記膨張可能なブラダーに操作可能に接続される膨張機構をさらに備える、請求項9に記載の救命用具。
【請求項11】
前記外側ケーシングは、前記膨張可能なブラダーが前記膨張した状態において膨らむことができるようにするための開口部を備える、請求項10に記載の救命用具。
【請求項12】
前記ネックストラップの第1ストラップ部が前記簡易着脱コネクタから取り外され、該第1ストラップ部が、前記ボディハーネス部にある前記ボディストラップのループ状の第2端部から抜き取られることで、前記救命胴衣部が前記ボディハーネス部から分離される、請求項11に記載の救命用具。
【請求項13】
着用者の腰に着脱自在に配される腰ベルトと、第1端部が前記腰ベルトに取り付けられ、ループ状の第2端部が着用者の胸に位置するボディストラップとを備えるボディハーネス部が着用者に取り付けられ、
前記ボディストラップの前記ループ状の第2端部に通された第1ストラップ部と、該第1ストラップ部と取外し可能に連結された簡易着脱コネクタを有する第2ストラップ部とを備えるネックストラップを有する救命胴衣部が着用者の首周りに配置されている状態において、
前記ネックストラップの第1ストラップ部を、前記ネックストラップの第2ストラップ部の簡易着脱コネクタから取り外し、
前記ボディストラップの前記ループ状の第2端部から前記第1ストラップ部を抜き取り、
前記ボディハーネス部を着用者に残した状態で、前記救命胴衣部を着用者の首周りから取り外す、
救命胴衣を着用者から取り外す方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
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【図14】
【図15】
【公表番号】特表2011−511726(P2011−511726A)
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521219(P2010−521219)
【出願日】平成20年8月15日(2008.8.15)
【国際出願番号】PCT/US2008/073398
【国際公開番号】WO2009/026185
【国際公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(593107454)ザ・コールマン・カンパニー・インコーポレイテッド (44)
【氏名又は名称原語表記】THE COLEMAN COMPANY, INC.
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月15日(2008.8.15)
【国際出願番号】PCT/US2008/073398
【国際公開番号】WO2009/026185
【国際公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(593107454)ザ・コールマン・カンパニー・インコーポレイテッド (44)
【氏名又は名称原語表記】THE COLEMAN COMPANY, INC.
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