説明

自動二輪車

【課題】従来例は、シートの底板に上方に凹む凹部を形成し、該凹部内に通信装置を収納しているので、通信装置用に広い配置スペースを確保することが困難であり、シートの底板の形状も複雑になる。
【解決手段】エンジンを搭載したメインフレームと、該メインフレームから後方に延びる後部フレーム3a、3bと、該後部フレームに支持されたシート7,8と、前記後部フレームの左右側方を車幅方向の外方から覆うカウル22と、自車の位置を測定し、測定した位置情報を無線発信可能な通信装置30と、を備えている自動二輪車である。かかる自動二輪車において、前記通信装置30は、前記後部フレームの車幅方向外方側の一方又は両方の位置であって、前記カウル22により、少なくとも上方、車幅方向外方及び下方が覆われる位置に配置されている。好ましくは、前記通信装置として、盗難対策装置が取り付けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動二輪車に関し、特に盗難対策に適した通信装置を備えた自動二輪車に関する。
【背景技術】
【0002】
自動二輪車の盗難対策として、盗難に遭った車輌を探し出すために、GPS(Global Positioning System)機能を有する通信装置を搭載した自動二輪車が開発されており、GPS機能によって検出された位置情報を、発信するようになっている。
【0003】
従来、前記のような自動二輪車の盗難対策用の通信装置は、シートの下側に配置されたり(特許文献1)、あるいはシートレールの後端部の上方あるいは後方に配置されたり(特許文献2)、している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−111185号公報
【特許文献2】特開2010−116128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前者の従来例の場合、具体的には、シートの底板に上方に凹む凹部を形成し、該凹部内に通信装置を収納しているので、通信装置用に広い配置スペースを確保することが困難であり、シートの底板の形状も複雑になる。また、シートの厚みが薄くなることにより、乗り心地にも影響が及ぶ。さらに、通信装置の上方がシートにより覆われるので、人工衛星等との間の電波の送受信の障害になる。
【0006】
後者の従来例では、盗難対策装置等の通信装置を、後部フレームの後端部近傍に配置しているので、車体後部のボリュームが大きくなり、デザイン性が損なわれ、車輌全体の前後の重量バランスを採るのが難しくなる。
【0007】
本発明は、配置スペースが確保し易く、かつ、電波の送受信に対する影響の少ない箇所に、盗難対策用等の通信装置を配置できる自動二輪車を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本発明は、エンジンを搭載したメインフレームと、該メインフレームから後方に延びる後部フレームと、該後部フレームに支持されたシートと、前記後部フレームの左右側方を車幅方向の外方から覆うカウルと、自車の位置を測定し、測定した位置情報を無線発信可能な通信装置と、を備えている自動二輪車において、前記通信装置は、前記後部フレームの車幅方向外方側の一方又は両方の位置であって、前記カウルにより、少なくとも上方、車幅方向外方及び下方が覆われる位置に配置されている。
【0009】
本発明は、上記内容に加え、好ましくは、次の構成を備えることができる。
(a)前記通信装置を支持する支持ブラケットは、前記シートを支持するシートブラケットと共に、共通のボルトにより、前記後部フレームに固定されている。
【0010】
(b)前記通信装置は、電波の送受信用のアンテナが上方に向くように配置されている。
【0011】
(c)前記通信装置は、弾性部材が被覆されると共に該弾性部材が前記支持ブラケットに支持されている。
【0012】
(d)前記通信装置が盗難対策装置であり、前記盗難対策装置が警告音発生装置と接続されており、前記盗難対策装置が、一方の前記後部フレーム部材の車幅方向外方側の一方の位置であって、前記カウルにより、少なくとも上方、車幅方向外方及び下方が覆われる位置に配置され、前記警告音発生装置が他方の位置に配置されている。この場合、好ましくは、前記警告音発生装置を支持する支持ブラケットは、前記シートブラケットと共に、共通のボルトにより、前記後部フレームに固定されている。
【発明の効果】
【0013】
(1)本発明によると、通信装置は、後部フレームの車幅方向の外方に配置され、カウルで覆われているだけであるので、配置スペースを確保し易く、かつ、電波の送受信に障害となる部材が無く、送受信性能が良好に維持される。また、エンジンから離れた車輌後部に通信装置が配置されているので、エンジンの熱の影響を受けにくい。
【0014】
(2)構成(a)によると、共通のボルトを利用して、シートブラケットと通信装置用の支持ブラケットとを取り付けるので、取付用の部品点数を削減でき、また、取付作業工程が削減できる。
【0015】
(3)構成(b)によると、通信装置が人工衛星との間で送受信する構成において、送受信性能が向上する。
【0016】
(4)構成(c)によると、車体振動が通信装置に伝わるのを、弾性部材の緩衝作用により防ぎ、振動による通信装置の故障を防ぐことができる。また、通信装置を外部から保護できる。
【0017】
(5)構成(d)のように、通信装置が盗難対策装置の場合に、後部フレームの両側方の空間を、盗難対策装置と警告音発生装置との配置に有効に利用でき、両装置を左右に振り分けることで、各空間を小さくすることができる。また、共通のボルトでシートブラケットと警告音発生装置用支持ブラケットとを、取り付けるので、取付用部材が削減でき、取付作業の工程も削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明に係る自動二輪車の右側面図である。
【図2】図1の自動二輪車の左側面図である。
【図3】図1の自動二輪車の平面図である。
【図4】図1の自動二輪車の後部フレームの平面図である。
【図5】図1の自動二輪車の後部フレームを右側の前上方から見た斜視図である。
【図6】図1の自動二輪車の後部フレームを左側の前上方から見た斜視図である。
【図7】図5と同様の斜視図であって、盗難対策装置及び警告音発生装置を取り外した状態で示す斜視図である。
【図8】図4のVIII-VIII断面拡大図である。
【図9】図8の矢印IX部分の分解断面図である。
【図10】図8の矢印X部分の分解断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1乃至図10は、本発明に係る通信装置、たとえば盗難対策装置を備えた自動二輪車であり、これらの図面に基づいて、本発明の一実施の形態を説明する。なお、説明の都合上、乗車したライダーから見た右左を、車輌の左右として説明する。
【0020】
「自動二輪車全体の構成」
自動二輪車の右側面図及び左側面図を示す図1及び図2において、車体フレームは、エンジン4を搭載したメインフレーム2と、該メインフレーム2から後方に延びる後部フレーム3と、を備えており、メインフレーム2及び後部フレーム3の上方には、前から順に、燃料タンク6、ライダー用の前シート7及び同乗者用の後シート8が配置されている。メインフレーム2の前端のヘッドパイプ10には、操舵軸(図示せず)及び上下一対のブラケット12a、12bを介して左右一対のフロントフォーク11が左右に回動自在に支持され、該フロントフォーク11の下端部に前車輪13が支持されている。上側のブラケット12aにはハンドル18が支持されている。また、前車輪13の上側にはフロントフェンダー15が設けられている。
【0021】
メインフレーム2の後下端部には、スイングアームブラケット2aが一体に設けられており、該スイングアームブラケット2aには後方に延びるスイングアーム16が上下方向揺動可能に支持され、スイングアーム16の後端部に、後車輪17が支持されている。
【0022】
車体を覆うカウリングとして、ハンドル18の前方及び左右側方並びにエンジン4の左右側方及び下方を覆う樹脂製のメインカウル(フロントカウル及びサイドカウル等を含む)20と、燃料タンク6の後下部の左右側方及び前シート7の前部の下方を覆う樹脂製の中間カウル21と、前シート7の後部の下方から後シート8の下方を覆う樹脂製の後部カウル22と、を備えている。また、後車輪17の右側方に排気マフラー23が配置されている。
【0023】
自動二輪車の平面図を示す図3において、後部フレーム3は、左右一対の後部フレーム部材3a、3bを備えており、右側後部フレーム部材3bの右側に盗難対策装置30が配置され、左側後部フレーム部材3aの左側に、サイレン等の警告音発生装置31が配置されている。すなわち、後部フレーム3の車幅方向外方の一方側(右側)に、盗難対策装置30が配置され、後部フレーム3の車幅方向の他方側(左側)に、サイレン等の警告音発生装置31が配置されている。GPS機能を有する盗難対策装置30は、周知のように、人工衛星との間の通信により、自車の位置を測定し、測定した位置情報を無線発信する、機能を有している。
【0024】
図4は前後のシート7,8及び後部カウル22を取り外して示す後部フレーム3の平面図、図5は後部フレーム3を右側の前上方から見た斜視図、図6は後部フレームを左側の前上方から見た斜視図、図7は、盗難対策装置及び警告装置を取り外した状態で示す図5と同様の斜視図である。図4において、左右の後部フレーム部材3a、3bは、後端が後端クロス部材41により一体に連結され、前部が前部クロス部材42により一体に連結されており、前記後端クロス部材41及び前部クロス部材42は、いずれも溶接により左右の後部フレーム部材3a、3bに固着されている。これら前後のクロス部材41,42の前後方向間に、前後一対のシートブラケット43,44が架設されている。前後のシートブラケット43,44は、左右方向に細長く延びる板状部材であり、前後のシートブラケット43,44の車幅方向の中央部間には、シート支持ダンパー46aを有する板部材46が取り付けられている。
【0025】
図5において、後部フレーム3の右側に配置された盗難対策装置30は、上下方向に扁平な角箱状(マッチ箱状)に形成され、その外周面にはゴム製の保護カバー32が被せられ、右側後部フレーム部材3bの右面に沿った状態で、かつ、アンテナ面(指向面)を上に向けた状態で、配置されている。
【0026】
盗難対策装置30の前後方向の配置位置は、前記前後のシートブラケット43,44間であり、盗難対策装置30は、後で詳しく説明するが、右側後部フレーム部材3bの右側に配置された盗難対策装置用の右側支持ブラケット50を介して、右側後部フレーム部材3bに取り付けられている。盗難対策装置30は、接続端子部30aが前方に向いており、前記接続端子部30aに対し、前方から電気配線(ハーネス)52のコネクタ53が接続されている。
【0027】
図6において、後部フレーム3の左側に配置された警告音発生装置31は、その外周面にはゴム製の保護カバー33が被せられており、円形状のスピーカー面が左方に向いた縦向き状態で、前側シートブラケット43の左側に配置されている。そして、左側後部フレーム部材3aに固定された警告音発生装置用の左側支持ブラケット55に支持されている。
【0028】
図7において、盗難対策装置用の右側支持ブラケット50は、前端部に略水平面状の前側取付面50aが形成され、後端部に略垂直面状の後側取付面50bが形成され、前側取付面50aには前後一対のボルト挿通孔60が形成され、後側付取付面50bには一つのボルト挿通孔61が形成されている。さらに、右側支持ブラケット50の下端には、右方に突出する前後一対の支持片50cが一体に形成されている。
【0029】
警告音発生装置用の左側支持ブラケット55は、上端に略水平面状の取付面55aが形成されており、該取付面55aには前後一対のボルト挿通孔63が形成されている。さらに、左側支持ブラケット55には、左方に突出する上下一対の支持片55bが一体に形成されている。
【0030】
後側シートブラケット44は、左右両端部に下方に突出する折れ曲がり部44a、44bが一体に形成されており、各折れ曲がり部44a、44bの下端が左右の後部フレーム部材3a、3bにそれぞれ溶接により固着されている。右端部の折れ曲がり部44bには盗難対策装置取付用のめねじ孔65が形成されており、前記右端部の折れ曲がり部44bに、右側支持ブラケット50の後側取付面50bがボルト70により固定される。
【0031】
前側シートブラケット43は、前後端部に上方へ折れ曲がるリブが形成されると共に、左右両端部に前後一対のボルト挿通孔66a、66bがそれぞれ形成されている。一方、左右の後部フレーム部材3a、3bには、断面コの字形の取付台57a、57bがそれぞれ溶接により固着されている。
【0032】
図8において、前記盗難対策装置30及び警告音発生装置31は上方、下方及び車幅方向の外方が、前記後部カウル22によりそれぞれ覆われた状態で、次のように、後部フレーム3に取り付けられている。
【0033】
左右の取付台57a、57bの上壁の裏面には、それぞれナット58a、58bが溶接により固着されている。
【0034】
前側シートブラケット43の右端部は、盗難対策装置用右側支持ブラケット50の前側取付面50aと共に、前後一対の共通のボルト71により、右側取付台57bに固定されており、一方、前側シートブラケット43の左端部は、警告音発生装置用左側支持ブラケット55の取付面55aと共に、共通のボルト72により、左側取付台57aに固定されている。尚、後部カウル22の下端部には、インナー式のリヤフェンダー59が取り付けられている。
【0035】
図9は盗難対策装置30の取付部分の分解断面図である。ゴム製の保護カバー32の下壁には、左右方向に略水平に貫通する支持孔32aが形成されており、該支持孔32aに、盗難対策装置用右側支持ブラケット50の支持片50cを挿通することにより、盗難対策装置30を支持している。
【0036】
図10は警告音発生装置31の取付部分の分解図である。ゴム製の保護カバー33の上下端壁には、左右方向に略水平に貫通する上下一対の支持孔33aが形成されており、該支持孔33aに、左側支持ブラケット55の上下一対の支持片55bをそれぞれ挿通することにより、警告音発生装置31を支持している。
【0037】
[盗難対策装置30及び警告音発生装置31の取付作業]
図10により、警告音発生装置31の取付作業を説明する。まず、左側後部フレーム部材3aの左側取付台57a上に、前側シートブラケット43の左端部及び警告音発生装置用左側支持ブラケット55の取付面55aを順に重ね、共通のボルト72を、上方から取付面55aのボルト挿通孔63及び前側シートブラケット43のボルト挿通孔66aに順に挿通し、ナット58aに螺着する。これにより、前側シートブラケット43の左端部及び左側支持ブラケット55が、共通のボルト72により、左側取付台57aに共締めされる。
【0038】
そして、左側取付台57aに固定された左側支持ブラケット55の支持片55bに、左方から警告音発生装置31のゴム製保護カバー33の支持孔33aを嵌合することにより、左側支持ブラケット55に警告音発生装置31を支持する。
【0039】
次に、図7及び図9により、盗難対策装置30の取付作業を説明する。まず、図7において、右側支持ブラケット50の後側取付面50bを、ボルト70により、後側シートブラケット44の右端折り曲げ部44bに固定する。次に、右側後部フレーム部材3bの左側取付台57b上に、前側シートブラケット43の右端部及び盗難対策装置用右側支持ブラケット50の前側取付面50aを順に重ね、共通のボルト71を、上方から取付面50aのボルト挿通孔60及び前側シートブラケット43のボルト挿通孔66bに順に挿通し、図9に示すナット58bに螺着する。これにより、前側シートブラケット43の右端部及び右側支持ブラケット50が、共通のボルト71により、右側取付台57bに共締めされる。
【0040】
そして、右側取付台57bに固定された右側支持ブラケット50の支持片50cに、図9のように、右方方から盗難対策装置30のゴム製保護カバー32の支持孔32aを嵌合することにより、右側支持ブラケット50に盗難対策装置30を支持する。
【0041】
[実施の形態の効果]
(1)図8のように、盗難対策装置30は、後部フレーム3の車幅方向の外方近傍位置(たとえば右方近傍位置)に配置されており、上下及び車幅方向の外方(右方)が樹脂製の後部カウル22で覆われているだけであるので、盗難対策装置30の配置スペースを簡単に確保でき、かつ、後部カウル22自体は電波の送受信に障害となることがなく、人口衛星等との送受信性能が良好に維持される。特に、盗難対策装置30は、アンテナ面が上向きになるように配置されているので、上方の人工衛星との間の送受信が良好に行える。
【0042】
(2)図8のように、盗難対策装置30は、上下及び車幅方向の外方(右方)が樹脂製の後部カウル22で覆われているので、石や水等、外部からの飛散物から保護することができる。
【0043】
(3)図1のように、盗難対策装置30は、後部フレーム3の側方に配置されているので、エンジン4からの熱影響を受け難い。
【0044】
(4)警告音発生装置31についても、前記盗難対策装置30と同様に、配置スペースを簡単に確保でき、かつ、左右の重量バランスを考慮して左右に分配でき、しかも、警告音の障害となることが少ないので、音による警告性能が良好に維持される。また、後部カウル22により、外部の飛散物から保護される。
【0045】
(5)図8のように、後部フレーム3の車幅外方の右方に盗難対策装置30を、左方に警告音発生装置31を、振り分けて配置しているので、後部フレーム3の左右の空き空間を、有効に利用して、コンパクトに配置できる。
【0046】
(6)図7のように、盗難対策装置用右側支持ブラケット50は、右側後部フレーム部材3bに対し、前側シートブラケット43の右端部と共に、共通のボルト71により固定されているので、取付用の部品点数を削減でき、また、取付作業工程が削減できる。
【0047】
(7)図7のように、警告音発生装置31についても、前記盗難対策装置30と同様に、左側後部フレーム部材3aに対し、前側シートブラケット43の左端部と共に、共通のボルト72により固定されているので、取付用の部品点数を削減でき、また、取付作業工程が削減できる。
【0048】
(8)図9のように、盗難対策装置30の外周に、ゴム製の保護カバー32が嵌着され、該ゴム製の保護カバー32を介して右側支持ブラケット50に支持されているので、ゴム製の保護カバー32の緩衝作用により防ぎ、振動による盗難対策装置30の故障を防ぐことができる。
【0049】
(9)図10のように、警告音発生装置31についても、前記盗難対策装置30と同様に、ゴム製の保護カバー33が嵌着され、該ゴム製の保護カバー33を介して左側支持ブラケット55に支持されているので、ゴム製の保護カバー33の緩衝作用により防ぎ、振動による警告音発生装置31の故障を防ぐことができる。
【0050】
[その他の実施の形態]
(1)本発明は、盗難対策以外の目的、たとえば単なるナビゲータとして使用する通信装置を備えた自動二輪車にも適用できることは、いうまでもない。
【0051】
(2)盗難対策装置30等の通信装置の配置は、後部フレーム3の右方には限定されず、左方でも良く、また左右両方に分けて配置することもできる。また、警告音発生装置31の配置についても、後部フレーム3の左右のうち、いずれに配置することも可能である。
【0052】
(3)警告音発生装置の他に、警告灯等の警報装置を配置することも可能である。
【0053】
(4)盗難対策装置30や警告音発生装置31を、後部カウル22に取り付ける構造とすることも可能である。
【符号の説明】
【0054】
2 メインフレーム
3 後部フレーム
3a、3b 後部フレーム部材
4 エンジン
22 後部カウル(カウルの一例)
30 盗難対策装置(通信装置の一例)
31 警告音発生措置
32 ゴム製の保護カバー(弾性部材)
33 ゴム製の保護カバー(弾性部材)
43 前側シートブラケット
44 後側シートブラケット
50 盗難対策装置用支持ブラケット
55 警告音発生用支持ブラケット
57a、57b 取付台
71 共通のボルト
72 共通のボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンを搭載したメインフレームと、該メインフレームから後方に延びる後部フレームと、該後部フレームに支持されたシートと、前記後部フレームの左右側方を車幅方向の外方から覆うカウルと、自車の位置を測定し、測定した位置情報を無線発信可能な通信装置と、を備えている自動二輪車において、
前記通信装置は、前記後部フレームの車幅方向外方側の一方又は両方の位置であって、前記カウルにより、少なくとも上方、車幅方向外方及び下方が覆われる位置に配置されている、ことを特徴とする自動二輪車。
【請求項2】
請求項1記載の自動二輪車において、
前記通信装置を支持する支持ブラケットは、前記シートを支持するシートブラケットと共に、共通のボルトにより、前記後部フレームに固定されている、自動二輪車。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の自動二輪車において、
前記通信装置は、電波の送受信用のアンテナが上方に向くように配置されている、
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一つに記載の自動二輪車において、
前記通信装置は、弾性部材が被覆されると共に該弾性部材が前記支持ブラケットに支持されている、自動二輪車。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一つに記載の自動二輪車において、
前記通信装置が盗難対策装置であり、
前記盗難対策装置が警告音発生装置と接続されており、
前記盗難対策装置が、一方の前記後部フレーム部材の車幅方向外方側の一方の位置であって、前記カウルにより、少なくとも上方、車幅方向外方及び下方が覆われる位置に配置され、前記警告音発生装置が他方の位置に配置されている、自動二輪車。
【請求項6】
請求項5記載の自動二輪車において、
前記警告音発生装置を支持する支持ブラケットは、前記シートブラケットと共に、共通のボルトにより、前記後部フレームに固定されている、自動二輪車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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