自動倉庫の入出庫装置

【構成】入庫口７に入庫された物品は、バーコードリーダ等で物品のデータを読み込み、在庫管理装置で複数の入庫ポート８のうちの空きポートを探すとともに、物品保管棚２の入庫先を決定する。コンベヤ制御装置により、物品は複数の平行な直線コンベヤで構成された入庫用自動仕分けコンベヤ５を搬送中に仕分けされ、上記決定された入庫ポート８に到着する。到着した物品はループ式軌道台車４で入出庫コンベヤ３に搬送され、スタッカクレーン１によって所定の物品保管棚２に収納される。一方、出庫する場合は、逆の経路でループ式軌道台車４により出庫用ポート９に搬送され、複数の直線コンベヤで構成された出庫用自動仕分けコンベヤ６で仕分けされ所定の出庫口に搬送される。
【効果】自動倉庫設備の入出庫設備として、他の方式と同じスペースであれば、物品を搬送する能力が他の方式に比べて高く、同等の能力であれば少ないスペースで設置することができる。

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は自動倉庫の入出庫装置に係り、特に、比較的小形かつ定型の物品を連続的に処理する自動倉庫設備に関する。
【０００２】
【従来の技術】物品の仕分けを自動的に行う装置については、例えば、ホクショウ株式会社オートソーターカタログに記述されている（ホクショウ(株)オートソーターカタログＰ.２〜Ｐ.３)。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】物品の仕分けを自動的に行う装置の従来例の一つが、ホクショウ(株)オートソーターカタログに示されている。本従来例では直線コンベアを走行する物品を走行方向に対して右及び左斜め前方に数カ所仕分けする構造であり、物品を仕分けするだけの効果はあるが、自動倉庫のように物品を入出庫する設備ではスペース効率が悪く、通常物品を出庫するラインでの使用を前提としている。また、物品の搬送コンベアの長さも長くなるなど問題があった。
【０００４】本発明の目的は、物品の自動的な仕分けを入庫及び出庫の両方に使用でき、且つ、省スペースでレイアウトの変更が容易にできる自動倉庫の入出庫装置を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】物品を自動的に仕分け，入出庫する装置を、少ないスペースで設置するには、搬送されてきた物品に対して直角または並行に配置された多数の直線コンベアで構成され、自動的に物品の仕分けが可能な設備を装備し、不要な部分を削除した入庫及び出庫コンベアを組み合わせることで有効に達成される。
【０００６】
【作用】連続して搬送されてくる物品を、多数の直線コンベア上で仕分けすることにより、自動倉庫設備の入庫及び出庫口の両方に配置でき直線コンベアの組み合わせであること及びコンベアの不要な部分を削除することで、無駄なスペースをなくすことができる。また、直線コンベアであるので能力の増減があった場合にも容易にレイアウトを変更することができる。
【０００７】
【実施例】本発明の一実施例を図１を用いて説明する。図１はスタッカクレーン１で物品を物品保管棚２に入出庫する自動倉庫設備で、入出庫コンベア３，ループ式軌道台車４，入庫用自動仕分けコンベア５，出庫用自動仕分けコンベア６で構成された設備の全体を示す平面図である。
【０００８】図１において、物品は入庫口７から搬送され、直線コンベアで構成された入庫用自動仕分けコンベア５を搬送中に仕分けされ、入庫用ポート８に到着する。到着した物品はループ式軌道台車４で入出庫コンベア３に搬送され、スタッカクレーン１によって物品保管棚２に収納される。一方、物品を出庫する場合は、逆の経路でループ式軌道台車４により出庫用ポート９に物品が搬送され、直線コンベアで構成された出庫用自動仕分けコンベア６で仕分けされ所定の位置に搬送される。本発明の全体構成は上記の通りであるが、詳細を以下図２を使用して説明する図２において、物品１０は一個所の入庫口７から入庫される。入庫口７では、例えば、バーコードリーダ１１等で物品１０のデータを読み込み、コンベア制御装置１２で入庫ポート８のＩ〜VIの空きポートを確認し、搬送先を決定する。このデータは設備全体の物品情報を管理する計算機１３へ送られ、指定された物品保管棚２へ物品１０を搬送する。データを読みとった物品１０はコンベア１４ａで搬送され、方向転換機１５により進行方向を変える。例えば、入庫ポート８のIIへ物品１０を搬送する場合は、コンベア１４ｂで物品１０を搬送し、センサ１６で物品１０の載荷を検出し、方向転換機１５によりコンベア１４ｃへ物品１０を搬送する。物品１０はコンベア１４ｃ上を搬送され、入庫ポート８のIIに到着する。この様にして、物品１０は仕分けされながら、入庫ポート８へ搬送される。出庫の場合も同様にして物品１０が搬送される。
【０００９】本発明の他の実施例を図３に示す。図３は物品１０を搬送するためのコンテナ１７に物品データの記録部１８（例えば、バーコード，磁気テープ等）を持ち、コンベア１４上を搬送しながらセンサ１６により物品１０のデータを読みとり入庫ポートのどこに搬送するかを決定する方法である。出庫の場合も同様である。
【００１０】
【発明の効果】本発明によれば、自動倉庫設備の入出庫設備として、他の方式と同じスペースであれば、物品を搬送する能力が他の方式に比べて高く、同等の能力であれば少ないスペースで設置するこができる。また、能力の増減に対してコンベアを増減することで容易にレイアウトを変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例の自動倉庫の全体構成を示す平面図。
【図２】本発明の一実施例の自動倉庫の入出庫装置を示す平面図。
【図３】本発明の他の実施例の自動倉庫の入出庫装置を示す平面図。
【符号の説明】
１…スタッカクレーン、２…物品保管棚、３…入出庫コンベア、４…ループ式軌道台車、５…入庫用自動仕分けコンベア、６…出庫用自動仕分けコンベア、７…入庫口、８…入庫用ポート、９…出庫用ポート。

【特許請求の範囲】
【請求項１】物品保管棚，物品入出庫コンベア，有軌道台車により構成される自動倉庫設備において、物品の入庫及び出庫を一個所から行い直線レーンを走行させながら物品の仕分けを自動的に行うことを特徴とする自動倉庫の入出庫装置。

【図１】