自動分析装置及びチューブ継手
【課題】本発明の目的は、先端にフランジを備えたチューブを用いる配管において、管接続部のデッドボリュームを低減するチューブ継手及びそのチューブ継手を備えた自動分析装置を提供することにある。
【解決手段】上記目的を達成するために、フランジを有するチューブと、前記フランジに接続される被接続体と、前記被接続体と螺合するボルトと、前記フランジの前記ボルト側に配置されたワッシャを備え、前記チューブの外壁と前記ワッシャの内壁との間の相対移動を防止する固定部材により、前記チューブと前記ワッシャが接続することを特徴とするチューブ継手及びそのチューブ継手を供えた自動分析装置を提供する。
【解決手段】上記目的を達成するために、フランジを有するチューブと、前記フランジに接続される被接続体と、前記被接続体と螺合するボルトと、前記フランジの前記ボルト側に配置されたワッシャを備え、前記チューブの外壁と前記ワッシャの内壁との間の相対移動を防止する固定部材により、前記チューブと前記ワッシャが接続することを特徴とするチューブ継手及びそのチューブ継手を供えた自動分析装置を提供する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動分析装置に関し、特に自動分析装置に用いられるチューブ継手に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種試薬および試料を配管によって移送する自動分析装置においては、耐熱性・耐薬品性に優れ、化学的安定性が高く、かつ柔らかく配管の取り回しが容易なフッ素樹脂製のチューブが配管として用いられている。
【0003】
この樹脂チューブの継手部分には、適切なシール圧により液漏れが生じないこと、チューブの引き抜き抵抗が十分であること、配管内のデッドボリュームを極力抑えることが求められている。デッドボリュームは継手部の段差や流路の凹凸によって液が流れにくくなる領域に生じ、このデッドボリュームに反応液や洗浄液が残存すると、前の測定で用いた液体が測定結果に悪影響を及ぼすキャリーオーバーが発生する。このため、分析装置の継手には、継手部の段差や流路の凹凸を低減し、デッドボリュームを極力少なくすることが求められている。
【0004】
従来のこの種の継手構造の代表例を図2に示す。図2の継手はチューブ1の先端にフランジ加工を施し、このフランジ1aをボルト2によって被接続体3に押付けて、チューブ1と被接続体3を接続するものである。ここで、被接続体3にはチューブ1と同様に耐薬品性に優れ、化学的安定性の高い材料が用いられ、ボルトにはチューブよりも硬い材料が用いられる。この構造では、ボルト2の締め付けによってフランジ4がボルト2と被接続体3の間で圧縮されて潰れることで、フランジ4と被接続体が強固に接続されるため、引き抜き抵抗とシール圧を高く保つことができる。
【0005】
その他の従来の樹脂チューブの継手構造としては、特許文献1に記載されているフェルール158を用いるフランジレスの継手構造もある。しかし、フランジレスの継手では液体を吸引する際に配管内が負圧になると、フェルール158とチューブ144の間のシール圧が低下し液漏れが発生するという問題がある。一方、フランジを圧縮してシールする図2の継手であれば、配管内が負圧になる条件であってもシール圧の低下は起こらないという利点がある。また、図2の継手構造ではチューブ1が配管とシールの2つの役割を果たすため、配管内を流れる液体が被接続体とチューブ以外の材料に触れることがなく、化学的安定性の高い材料のみで配管を構成できるという利点がある。なお、この種の継手には図3のようにフランジ1aとボルト2の間にワッシャ4が配置されているものもある。図3の継手では、ボルト2を被締結体3にねじ込む際に、フランジ1aとワッシャ4の接触面または、ワッシャ4とボルト2の接触面が滑ることで、ボルト2のねじ込みによって生じるチューブ1のねじれを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許US6200113号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したとおりチューブ1の先端にフランジ1aを設ける継手構造では多くの利点を有する。しかしながら図3のフランジ1aを拡大して描くと図4のようになり、フランジの角部1cには丸みがあるためデッドボリューム10が生じてしまう。例えば市販の外径1.4mm,内径0.8mmのチューブの先端を、チューブの半径方向外側に折り曲げてフランジに加工すると、フランジの角部1cの曲率半径は最小でも0.1mm程度となる。よって、チューブ1と被接続体3の接続部の内径d2は1.0mm以上となり、チューブの内径d1=0.8mmに比べて内径が25%広がってしまい、チューブ1と被接続体3の接続部にはデッドボリューム10が生じる。フランジの角部1cの曲率半径をより小さくすることでこのデッドボリュームを低減できるが、曲率半径が0.1mm以下となるように樹脂チューブの先端をフランジ成形することは困難である。
【0008】
このデッドボリュームを低減するその他の方法としては、図5のようにワッシャ4の内径をチューブ1の外径とほぼ等しい寸法とし、このワッシャ4を用いてフランジ1aを圧縮することが考えられる。しかしながら、一般的にフッ素樹脂は摩擦係数が小さいため、図5の構造ではボルト2を被接続体3に螺合する際に、チューブ1の外壁1bとワッシャ4の内壁4aの間にはすべりが生じる。よってこの壁面の間に働くチューブ1の軸方向の力は非常に小さいため、フランジ1aがチューブ1の軸方向に圧縮される領域は図中のeの領域に限られる。つまり、図5の構造ではフランジの角部1cは軸方向に圧縮されないため、デッドボリューム10を低減することができないという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、先端にフランジを備えたチューブを用いる配管において、管接続部のデッドボリュームを低減するチューブ継手及びそのチューブ継手を備えた自動分析装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、フランジを有するチューブと、前記フランジに接続される被接続体と、前記被接続体と螺合するボルトと、前記フランジの前記ボルト側に配置されたワッシャを備え、前記チューブの外壁と前記ワッシャの内壁との間の相対移動を防止する固定部材により、前記チューブと前記ワッシャが接続することを特徴とするチューブ継手及びそのチューブ継手を供えた自動分析装置を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明のチューブ継手では、チューブの外壁とワッシャの内壁との間の相対移動を防止する固定部材により、チューブとワッシャが接続するため、ボルトを被接続体に螺合する際に、ワッシャとチューブが一体となってチューブの軸方向に圧縮される。これによりフランジの角部が被接続体にねじれることなく押付けられて、管接続部のデッドボリュームを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態における継手のボルト締結後の状態を示す断面図である。
【図2】従来の継手構造を示す断面図である。
【図3】従来の継手構造を示す断面図である。
【図4】従来の継手構造を示す断面図である。
【図5】従来の継手構造を示す断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態における継手のボルト締結前の状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態における継手の、ボルト締結時のフランジの変形過程を示す断面図である。
【図8】本発明の第1実施形態における継手のボルト締結後の状態を示す断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態における継手のボルト締結後の状態を示す断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態において、チューブとワッシャの接着方法を説明する断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態において、チューブとワッシャの接着方法を説明する断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態における継手のボルト締結後の状態を示す断面図である。
【図13】本発明の第1実施形態において、フランジの厚みがチューブの半径方向に対して分布を持っているチューブに、ワッシャを接着した状態を示す断面図である。
【図14】図13の継手をボルトおよび被接続体3圧縮する際の、ワッシャおよび接着剤の変形を誇張して表示した断面図である。
【図15】本発明の第3実施形態において、チューブとワッシャを接着した後の状態を説明する断面図である。
【図16】本発明の第3実施形態において、半硬化状態のワッシャを成形する方法を説明する断面図である。
【図17】本発明の第3実施形態において、半硬化状態のワッシャをフランジの上に配置した状態を説明する断面図である。
【図18】本発明の第3実施形態において、半硬化状態のワッシャをボルトで押しつぶして成形する状態を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0014】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態の継手構造について、図1を参照しながら説明する。図1はこの継手のボルト締結後の状態を示す断面図である。この継手は、図1に示すとおり、先端にフランジ1aを有するチューブ1と、フランジ1aの上に配置されたワッシャ4と、フランジ1aに接続する被接続体3と、被接続体3に螺合し、ワッシャ4およびフランジ1aを押しつぶすボルト2から構成されており、チューブ1の外壁1bとワッシャ4の内壁4aが接着剤5によって接着されている。チューブ1は耐熱性・耐薬品性に優れ、化学的安定性が高く柔らかいフッ素樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE),テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA),テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)からなる。ボルト2とワッシャ4はフッ素樹脂よりも硬い樹脂であれば特に制限はないが、例えばテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE),ポリエーテルエーテルケトン(PEEK),ポリプロピレン(PP),ポリアセタール(POM)からなる。また、被接続体3は化学的安定性が高く、フッ素樹脂よりも硬い材料、例えばPEEKまたはステンレス鋼からなる。
【0015】
上記構成の継手においてボルト2を被接続体3に締結する前は、図6のようにフランジの角部1cには、フランジ加工によって作られた丸みが残っている。この図6の状態からボルト2を被接続体3にねじ込んでいく際のフランジの角部1cの変形に関して、図7を参照しながら説明する。
【0016】
図7は本実施形態における継手の、ボルト締結過程でのフランジの変形を示すための接続部近傍の断面拡大図であり、チューブの変形を分かりやすくするために、チューブとワッシャの接着部の最大高さ位置11を記している。図7(a)はフランジ1aと被接続体3が接触する位置までボルト2を被接続体3にねじ込んだ際の接続部近傍の断面拡大図である。このときのチューブとワッシャの接着部の最大高さ位置11から被接続体までの高さをh0とする。図7(a)の状態では、フランジ1aがボルト2によって圧縮されていないため、フランジの角部1cには、フランジ加工によって作られた丸みが残っている。この図7(a)の状態から、上記の高さがh1,h2(h2<h1<h0)となるまでボルト2をさらにねじ込んでいくと、接続部近傍の断面拡大図は図7(b)および図7(c)のようになり、チューブ1は柔らかく変形しやすいため、フランジ1aがワッシャ4と被接続体3の間で圧縮されて潰れる。一方、ワッシャ4はチューブ1よりも硬いため、その圧縮変形量はチューブ1よりも小さく、ほぼ元の形状を保ったまま被締結体3の方向に移動する。このとき、チューブ1の外壁1bとワッシャ4の内壁4aが接着剤5によって接着されているため、チューブ1の外壁1bはワッシャ4と一体となって被接続体3の方向に移動する。これによってチューブ1の全体が被接続体3の方向に移動し、フランジの角部1cが被接続体3に押付けられることで、フランジの角部1cが圧縮変形する。この圧縮変形によってフランジの角部1cの丸みがつぶれ、図7(c)のように接続部のデッドボリューム10を低減することができる。以上が図1に示した本実施形態の継手構造の特徴と、その効果の説明である。
【0017】
なお、図1の継手構造ではチューブ1とワッシャ4が接着されているため、ワッシャ4とボルト2の摩擦係数が大きい場合には、ボルト2を被締結体3にねじ込む際に、ワッシャ4とボルト2の間の摩擦力によりワッシャ4がチューブの軸周りに回転し、チューブ1にチューブ1の軸周りのねじれが発生することがある。このような場合は図8のごとく、ワッシャ4とボルト2の間に摩擦係数の小さい環状摺動板7を設けると良い。この構造では、ボルト2を被締結体3にねじ込む際に、ワッシャ4と環状摺動板7の接触面または、環状摺動板7とボルト2の接触面が滑ることで、チューブのねじれを防止することができる。なお、環状摺動板7には摩擦係数が小さい樹脂、例えばポリアミド(PA),ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリアセタール(POM)などが好適である。
【0018】
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態の継手構造について、図9を参照しながら説明する。図9はこの継手のボルト締結後の状態を示す断面図である。第2実施形態は第1実施形態の変形であり、ボルト2の先端にワッシャ4を嵌合する凹部2aが設けられている以外は第1実施形態と同じである。
【0019】
本実施形態ではボルト2の先端にワッシャ4を嵌合する凹部2aが設けられているため、ボルト2とワッシャ4の軸が一致する。これによりチューブ1と被接続体3の軸も一致させることができ、チューブ1と被接続体3の接続部の軸ずれによって生じるデッドボリュームを低減することができる。本実施形態において上記の効果を得るには、チューブ1の軸とワッシャ4の軸が一致していることが前提となるが、このチューブ1の軸とワッシャ4の軸を一致させるためには、図10のような固定治具6を用いてチューブ1とワッシャ4を接着するとよい。固定治具6は内径がワッシャ4と等しい円形の凹部6aを有し、この凹部6aの中心にはチューブ1の内径と等しい径のピン6bが設けられている。固定治具6のピン6bにチューブ1を刺して固定した後、固定治具6の凹部6aにワッシャ4を固定して、チューブ1の外壁1bとワッシャ4の内壁4aの間に接着剤5を流し込み接着する。このような固定治具6を用いることで、図11のようにチューブの肉厚に偏りがあり、チューブの外周の軸と内周の軸が一致していないチューブであっても、チューブ1の軸(ここでは内周の軸)とワッシャ4の軸を精度よく一致させることができる。なお、本実施形態においては、ボルト2の先端の凸部2bを延伸し、図12のごとく被接続体3と接触させる構造としてもよい。この構造ではボルト2の先端の凸部2bと被接続体3が接触することで、ボルト2を締結する際にトルク管理を行わなくても、ボルト2の過剰な締め付けを防ぐことができる。
【0020】
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態の継手構造について、図13から図15を参照しながら説明する。図13はフランジ1aの厚みがチューブ1の半径方向に対して分布を持っているチューブ1に、第1実施形態のワッシャ4を接着した状態を示す断面図である。図14は、図13の継手をボルト2および被接続体3(図示せず)で圧縮する際の、ワッシャ4および接着剤5の変形を誇張して表示した断面図である。図15は本実施形態においてチューブ1とワッシャ4を接着した状態を示す断面図である。
【0021】
チューブ1の先端にフランジ加工を施すと、図13に示すように、フランジ1aの厚みはチューブ1の半径方向内側から外側に向かって薄くなる。これは一般的なパイプの拡管加工において、増径加工された部分のパイプの肉厚が、もとのパイプの肉厚よりも薄くなる現象と同じであり、径が太くなるほど肉厚が薄くなるためである。図13の継手をボルト2および被接続体3で圧縮すると、フランジ1aの厚み分布は傾きをもっているため、ワッシャ4および接着剤5が傾いて変形し、チューブ1の外壁1bと接着剤5の間が剥離することがある。この剥離を防止するため、本実施形態の継手においては図15のごとくワッシャ4の厚みとフランジ1aの厚みの和が、チューブ1の半径方向に一定となるワッシャ4を用いる。この構造ではボルト1の先端でワッシャ4を押しつぶす際にワッシャ4が傾いて変形することがなく、ワッシャ4とチューブの間の接着の剥離を防止することができる。
【0022】
上記のワッシャ4を作成する際には、フランジ1aの厚み分布を測定し、このフランジ1aの厚み分布からワッシャ4の厚み分布を決定して、ワッシャ4を加工または成形すれば良い。しかしながらフランジ1aの厚み分布の個体差が大きい場合は、ワッシャ4の厚みとフランジ1aの厚みの和をチューブ1の半径方向に一定にすることは困難であり、剥離の問題は避けられない。
【0023】
フランジ1aの厚み分布の個体差が大きい場合においても、ワッシャ4の厚みとフランジ1aの厚みの和が一定となるワッシャ4の作り方に関して、図16から図18を参照しながら説明する。まず図16のように、型8の凹部8aに離型剤を塗布し、この凹部8aに熱硬化樹脂を注入する。ここで型8の凹部8aの内径はチューブ1の外径よりも大きく、凹部8aの外径はフランジ1aの外径よりも小さい寸法とする。次にこの型8を高温炉に入れ、樹脂が半分硬化するまで加熱したあと、半硬化状態のワッシャ4を型8から取り出す。このようにして作成した半硬化状態のワッシャ4を、図17のようにチューブ1に通してフランジ1aの上に配置し、チューブ1を成形治具9のピン部9aに刺して固定する。ここでピン部9aの径はチューブ1の内径と等しい寸法となっている。また、成形治具9の外周側にはボルト2と螺合するためのねじ部9bおよび、ボルト2と接触する接触端部9cが設けられている。図17の状態からボルト2を成形治具9に螺合し、図18のようにボルト2が接触端部9cに接触するまでワッシャ4を圧縮すると、ワッシャ4は半硬化状態のためフランジ1aよりも柔らかく、容易に押しつぶされる。このワッシャ4が押しつぶされた状態では、図18のようにワッシャ4の厚みとフランジ1aの厚みの和が一定となっているため、この状態を保ったまま成形治具9を加熱してワッシャ4をさらに硬化させれば、ワッシャ4はチューブ1よりも硬くなり、最終的にワッシャ4の厚みとフランジ1aの厚みの和が一定となるワッシャ4を得ることができる。
【符号の説明】
【0024】
1 樹脂チューブ
1a フランジ
1b チューブの外壁
1c フランジの角部
2 ボルト
2a ボルト先端の凹部
2b ボルト先端の延伸部
3 被接続体
4 ワッシャ
4a ワッシャの内壁
5 接着剤
6 固定治具
6a 固定治具の凹部
6b 固定治具のピン部
7 環状摺動板
8 型
8a 型の凹部
9 成形治具
9a 成形治具のピン部
9b 成形治具のねじ部
9b 成形治具の接触端部
10 デッドボリューム
11 チューブとワッシャの接着部の最大高さ位置
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動分析装置に関し、特に自動分析装置に用いられるチューブ継手に関するものである。
【背景技術】
【0002】
各種試薬および試料を配管によって移送する自動分析装置においては、耐熱性・耐薬品性に優れ、化学的安定性が高く、かつ柔らかく配管の取り回しが容易なフッ素樹脂製のチューブが配管として用いられている。
【0003】
この樹脂チューブの継手部分には、適切なシール圧により液漏れが生じないこと、チューブの引き抜き抵抗が十分であること、配管内のデッドボリュームを極力抑えることが求められている。デッドボリュームは継手部の段差や流路の凹凸によって液が流れにくくなる領域に生じ、このデッドボリュームに反応液や洗浄液が残存すると、前の測定で用いた液体が測定結果に悪影響を及ぼすキャリーオーバーが発生する。このため、分析装置の継手には、継手部の段差や流路の凹凸を低減し、デッドボリュームを極力少なくすることが求められている。
【0004】
従来のこの種の継手構造の代表例を図2に示す。図2の継手はチューブ1の先端にフランジ加工を施し、このフランジ1aをボルト2によって被接続体3に押付けて、チューブ1と被接続体3を接続するものである。ここで、被接続体3にはチューブ1と同様に耐薬品性に優れ、化学的安定性の高い材料が用いられ、ボルトにはチューブよりも硬い材料が用いられる。この構造では、ボルト2の締め付けによってフランジ4がボルト2と被接続体3の間で圧縮されて潰れることで、フランジ4と被接続体が強固に接続されるため、引き抜き抵抗とシール圧を高く保つことができる。
【0005】
その他の従来の樹脂チューブの継手構造としては、特許文献1に記載されているフェルール158を用いるフランジレスの継手構造もある。しかし、フランジレスの継手では液体を吸引する際に配管内が負圧になると、フェルール158とチューブ144の間のシール圧が低下し液漏れが発生するという問題がある。一方、フランジを圧縮してシールする図2の継手であれば、配管内が負圧になる条件であってもシール圧の低下は起こらないという利点がある。また、図2の継手構造ではチューブ1が配管とシールの2つの役割を果たすため、配管内を流れる液体が被接続体とチューブ以外の材料に触れることがなく、化学的安定性の高い材料のみで配管を構成できるという利点がある。なお、この種の継手には図3のようにフランジ1aとボルト2の間にワッシャ4が配置されているものもある。図3の継手では、ボルト2を被締結体3にねじ込む際に、フランジ1aとワッシャ4の接触面または、ワッシャ4とボルト2の接触面が滑ることで、ボルト2のねじ込みによって生じるチューブ1のねじれを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許US6200113号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述したとおりチューブ1の先端にフランジ1aを設ける継手構造では多くの利点を有する。しかしながら図3のフランジ1aを拡大して描くと図4のようになり、フランジの角部1cには丸みがあるためデッドボリューム10が生じてしまう。例えば市販の外径1.4mm,内径0.8mmのチューブの先端を、チューブの半径方向外側に折り曲げてフランジに加工すると、フランジの角部1cの曲率半径は最小でも0.1mm程度となる。よって、チューブ1と被接続体3の接続部の内径d2は1.0mm以上となり、チューブの内径d1=0.8mmに比べて内径が25%広がってしまい、チューブ1と被接続体3の接続部にはデッドボリューム10が生じる。フランジの角部1cの曲率半径をより小さくすることでこのデッドボリュームを低減できるが、曲率半径が0.1mm以下となるように樹脂チューブの先端をフランジ成形することは困難である。
【0008】
このデッドボリュームを低減するその他の方法としては、図5のようにワッシャ4の内径をチューブ1の外径とほぼ等しい寸法とし、このワッシャ4を用いてフランジ1aを圧縮することが考えられる。しかしながら、一般的にフッ素樹脂は摩擦係数が小さいため、図5の構造ではボルト2を被接続体3に螺合する際に、チューブ1の外壁1bとワッシャ4の内壁4aの間にはすべりが生じる。よってこの壁面の間に働くチューブ1の軸方向の力は非常に小さいため、フランジ1aがチューブ1の軸方向に圧縮される領域は図中のeの領域に限られる。つまり、図5の構造ではフランジの角部1cは軸方向に圧縮されないため、デッドボリューム10を低減することができないという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、先端にフランジを備えたチューブを用いる配管において、管接続部のデッドボリュームを低減するチューブ継手及びそのチューブ継手を備えた自動分析装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、フランジを有するチューブと、前記フランジに接続される被接続体と、前記被接続体と螺合するボルトと、前記フランジの前記ボルト側に配置されたワッシャを備え、前記チューブの外壁と前記ワッシャの内壁との間の相対移動を防止する固定部材により、前記チューブと前記ワッシャが接続することを特徴とするチューブ継手及びそのチューブ継手を供えた自動分析装置を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明のチューブ継手では、チューブの外壁とワッシャの内壁との間の相対移動を防止する固定部材により、チューブとワッシャが接続するため、ボルトを被接続体に螺合する際に、ワッシャとチューブが一体となってチューブの軸方向に圧縮される。これによりフランジの角部が被接続体にねじれることなく押付けられて、管接続部のデッドボリュームを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態における継手のボルト締結後の状態を示す断面図である。
【図2】従来の継手構造を示す断面図である。
【図3】従来の継手構造を示す断面図である。
【図4】従来の継手構造を示す断面図である。
【図5】従来の継手構造を示す断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態における継手のボルト締結前の状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第1実施形態における継手の、ボルト締結時のフランジの変形過程を示す断面図である。
【図8】本発明の第1実施形態における継手のボルト締結後の状態を示す断面図である。
【図9】本発明の第2実施形態における継手のボルト締結後の状態を示す断面図である。
【図10】本発明の第2実施形態において、チューブとワッシャの接着方法を説明する断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態において、チューブとワッシャの接着方法を説明する断面図である。
【図12】本発明の第2実施形態における継手のボルト締結後の状態を示す断面図である。
【図13】本発明の第1実施形態において、フランジの厚みがチューブの半径方向に対して分布を持っているチューブに、ワッシャを接着した状態を示す断面図である。
【図14】図13の継手をボルトおよび被接続体3圧縮する際の、ワッシャおよび接着剤の変形を誇張して表示した断面図である。
【図15】本発明の第3実施形態において、チューブとワッシャを接着した後の状態を説明する断面図である。
【図16】本発明の第3実施形態において、半硬化状態のワッシャを成形する方法を説明する断面図である。
【図17】本発明の第3実施形態において、半硬化状態のワッシャをフランジの上に配置した状態を説明する断面図である。
【図18】本発明の第3実施形態において、半硬化状態のワッシャをボルトで押しつぶして成形する状態を説明する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0014】
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態の継手構造について、図1を参照しながら説明する。図1はこの継手のボルト締結後の状態を示す断面図である。この継手は、図1に示すとおり、先端にフランジ1aを有するチューブ1と、フランジ1aの上に配置されたワッシャ4と、フランジ1aに接続する被接続体3と、被接続体3に螺合し、ワッシャ4およびフランジ1aを押しつぶすボルト2から構成されており、チューブ1の外壁1bとワッシャ4の内壁4aが接着剤5によって接着されている。チューブ1は耐熱性・耐薬品性に優れ、化学的安定性が高く柔らかいフッ素樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE),テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA),テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)からなる。ボルト2とワッシャ4はフッ素樹脂よりも硬い樹脂であれば特に制限はないが、例えばテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE),ポリエーテルエーテルケトン(PEEK),ポリプロピレン(PP),ポリアセタール(POM)からなる。また、被接続体3は化学的安定性が高く、フッ素樹脂よりも硬い材料、例えばPEEKまたはステンレス鋼からなる。
【0015】
上記構成の継手においてボルト2を被接続体3に締結する前は、図6のようにフランジの角部1cには、フランジ加工によって作られた丸みが残っている。この図6の状態からボルト2を被接続体3にねじ込んでいく際のフランジの角部1cの変形に関して、図7を参照しながら説明する。
【0016】
図7は本実施形態における継手の、ボルト締結過程でのフランジの変形を示すための接続部近傍の断面拡大図であり、チューブの変形を分かりやすくするために、チューブとワッシャの接着部の最大高さ位置11を記している。図7(a)はフランジ1aと被接続体3が接触する位置までボルト2を被接続体3にねじ込んだ際の接続部近傍の断面拡大図である。このときのチューブとワッシャの接着部の最大高さ位置11から被接続体までの高さをh0とする。図7(a)の状態では、フランジ1aがボルト2によって圧縮されていないため、フランジの角部1cには、フランジ加工によって作られた丸みが残っている。この図7(a)の状態から、上記の高さがh1,h2(h2<h1<h0)となるまでボルト2をさらにねじ込んでいくと、接続部近傍の断面拡大図は図7(b)および図7(c)のようになり、チューブ1は柔らかく変形しやすいため、フランジ1aがワッシャ4と被接続体3の間で圧縮されて潰れる。一方、ワッシャ4はチューブ1よりも硬いため、その圧縮変形量はチューブ1よりも小さく、ほぼ元の形状を保ったまま被締結体3の方向に移動する。このとき、チューブ1の外壁1bとワッシャ4の内壁4aが接着剤5によって接着されているため、チューブ1の外壁1bはワッシャ4と一体となって被接続体3の方向に移動する。これによってチューブ1の全体が被接続体3の方向に移動し、フランジの角部1cが被接続体3に押付けられることで、フランジの角部1cが圧縮変形する。この圧縮変形によってフランジの角部1cの丸みがつぶれ、図7(c)のように接続部のデッドボリューム10を低減することができる。以上が図1に示した本実施形態の継手構造の特徴と、その効果の説明である。
【0017】
なお、図1の継手構造ではチューブ1とワッシャ4が接着されているため、ワッシャ4とボルト2の摩擦係数が大きい場合には、ボルト2を被締結体3にねじ込む際に、ワッシャ4とボルト2の間の摩擦力によりワッシャ4がチューブの軸周りに回転し、チューブ1にチューブ1の軸周りのねじれが発生することがある。このような場合は図8のごとく、ワッシャ4とボルト2の間に摩擦係数の小さい環状摺動板7を設けると良い。この構造では、ボルト2を被締結体3にねじ込む際に、ワッシャ4と環状摺動板7の接触面または、環状摺動板7とボルト2の接触面が滑ることで、チューブのねじれを防止することができる。なお、環状摺動板7には摩擦係数が小さい樹脂、例えばポリアミド(PA),ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリアセタール(POM)などが好適である。
【0018】
〔第2実施形態〕
本発明の第2実施形態の継手構造について、図9を参照しながら説明する。図9はこの継手のボルト締結後の状態を示す断面図である。第2実施形態は第1実施形態の変形であり、ボルト2の先端にワッシャ4を嵌合する凹部2aが設けられている以外は第1実施形態と同じである。
【0019】
本実施形態ではボルト2の先端にワッシャ4を嵌合する凹部2aが設けられているため、ボルト2とワッシャ4の軸が一致する。これによりチューブ1と被接続体3の軸も一致させることができ、チューブ1と被接続体3の接続部の軸ずれによって生じるデッドボリュームを低減することができる。本実施形態において上記の効果を得るには、チューブ1の軸とワッシャ4の軸が一致していることが前提となるが、このチューブ1の軸とワッシャ4の軸を一致させるためには、図10のような固定治具6を用いてチューブ1とワッシャ4を接着するとよい。固定治具6は内径がワッシャ4と等しい円形の凹部6aを有し、この凹部6aの中心にはチューブ1の内径と等しい径のピン6bが設けられている。固定治具6のピン6bにチューブ1を刺して固定した後、固定治具6の凹部6aにワッシャ4を固定して、チューブ1の外壁1bとワッシャ4の内壁4aの間に接着剤5を流し込み接着する。このような固定治具6を用いることで、図11のようにチューブの肉厚に偏りがあり、チューブの外周の軸と内周の軸が一致していないチューブであっても、チューブ1の軸(ここでは内周の軸)とワッシャ4の軸を精度よく一致させることができる。なお、本実施形態においては、ボルト2の先端の凸部2bを延伸し、図12のごとく被接続体3と接触させる構造としてもよい。この構造ではボルト2の先端の凸部2bと被接続体3が接触することで、ボルト2を締結する際にトルク管理を行わなくても、ボルト2の過剰な締め付けを防ぐことができる。
【0020】
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態の継手構造について、図13から図15を参照しながら説明する。図13はフランジ1aの厚みがチューブ1の半径方向に対して分布を持っているチューブ1に、第1実施形態のワッシャ4を接着した状態を示す断面図である。図14は、図13の継手をボルト2および被接続体3(図示せず)で圧縮する際の、ワッシャ4および接着剤5の変形を誇張して表示した断面図である。図15は本実施形態においてチューブ1とワッシャ4を接着した状態を示す断面図である。
【0021】
チューブ1の先端にフランジ加工を施すと、図13に示すように、フランジ1aの厚みはチューブ1の半径方向内側から外側に向かって薄くなる。これは一般的なパイプの拡管加工において、増径加工された部分のパイプの肉厚が、もとのパイプの肉厚よりも薄くなる現象と同じであり、径が太くなるほど肉厚が薄くなるためである。図13の継手をボルト2および被接続体3で圧縮すると、フランジ1aの厚み分布は傾きをもっているため、ワッシャ4および接着剤5が傾いて変形し、チューブ1の外壁1bと接着剤5の間が剥離することがある。この剥離を防止するため、本実施形態の継手においては図15のごとくワッシャ4の厚みとフランジ1aの厚みの和が、チューブ1の半径方向に一定となるワッシャ4を用いる。この構造ではボルト1の先端でワッシャ4を押しつぶす際にワッシャ4が傾いて変形することがなく、ワッシャ4とチューブの間の接着の剥離を防止することができる。
【0022】
上記のワッシャ4を作成する際には、フランジ1aの厚み分布を測定し、このフランジ1aの厚み分布からワッシャ4の厚み分布を決定して、ワッシャ4を加工または成形すれば良い。しかしながらフランジ1aの厚み分布の個体差が大きい場合は、ワッシャ4の厚みとフランジ1aの厚みの和をチューブ1の半径方向に一定にすることは困難であり、剥離の問題は避けられない。
【0023】
フランジ1aの厚み分布の個体差が大きい場合においても、ワッシャ4の厚みとフランジ1aの厚みの和が一定となるワッシャ4の作り方に関して、図16から図18を参照しながら説明する。まず図16のように、型8の凹部8aに離型剤を塗布し、この凹部8aに熱硬化樹脂を注入する。ここで型8の凹部8aの内径はチューブ1の外径よりも大きく、凹部8aの外径はフランジ1aの外径よりも小さい寸法とする。次にこの型8を高温炉に入れ、樹脂が半分硬化するまで加熱したあと、半硬化状態のワッシャ4を型8から取り出す。このようにして作成した半硬化状態のワッシャ4を、図17のようにチューブ1に通してフランジ1aの上に配置し、チューブ1を成形治具9のピン部9aに刺して固定する。ここでピン部9aの径はチューブ1の内径と等しい寸法となっている。また、成形治具9の外周側にはボルト2と螺合するためのねじ部9bおよび、ボルト2と接触する接触端部9cが設けられている。図17の状態からボルト2を成形治具9に螺合し、図18のようにボルト2が接触端部9cに接触するまでワッシャ4を圧縮すると、ワッシャ4は半硬化状態のためフランジ1aよりも柔らかく、容易に押しつぶされる。このワッシャ4が押しつぶされた状態では、図18のようにワッシャ4の厚みとフランジ1aの厚みの和が一定となっているため、この状態を保ったまま成形治具9を加熱してワッシャ4をさらに硬化させれば、ワッシャ4はチューブ1よりも硬くなり、最終的にワッシャ4の厚みとフランジ1aの厚みの和が一定となるワッシャ4を得ることができる。
【符号の説明】
【0024】
1 樹脂チューブ
1a フランジ
1b チューブの外壁
1c フランジの角部
2 ボルト
2a ボルト先端の凹部
2b ボルト先端の延伸部
3 被接続体
4 ワッシャ
4a ワッシャの内壁
5 接着剤
6 固定治具
6a 固定治具の凹部
6b 固定治具のピン部
7 環状摺動板
8 型
8a 型の凹部
9 成形治具
9a 成形治具のピン部
9b 成形治具のねじ部
9b 成形治具の接触端部
10 デッドボリューム
11 チューブとワッシャの接着部の最大高さ位置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フランジを有するチューブと、前記フランジに接続される被接続体と、前記被接続体と螺合するボルトと、前記フランジの前記ボルト側に配置されたワッシャを備え、前記チューブの外壁と前記ワッシャの内壁との間の相対移動を防止する固定部材により、前記チューブと前記ワッシャが接続することを特徴とするチューブ継手。
【請求項2】
請求項1のチューブ継手において、
前記フランジは、前記ワッシャと前記被接続体との間の圧力に応じて変形可能であることを特徴とするチューブ継手。
【請求項3】
請求項1のチューブ継手において、
前記ボルトの先端には、前記ワッシャを嵌合する凹部が設けられていることを特徴とするチューブ継手。
【請求項4】
請求項1のチューブ継手において、
前記ワッシャは、前記ワッシャの厚みと前記フランジの厚みの和が、前記チューブの半径方向に一定となる形状であることを特徴とするチューブ継手。
【請求項5】
請求項1のチューブ継手において、
前記ワッシャと前記ボルトとの間に環状摺動板を設けたことを特徴とする樹脂チューブ継手。
【請求項6】
請求項1のチューブ継手において、
前記チューブの外壁と前記ワッシャの内壁が接着剤で固定されていることを特徴とするチューブ継手。
【請求項7】
フランジを有するチューブと、前記フランジに接続される被接続体と、前記被接続体と螺合するボルトと、前記フランジの前記ボルト側に配置されたワッシャを備え、前記チューブの外壁と前記ワッシャの内壁との間の相対移動を防止する固定部材により、前記チューブと前記ワッシャが接続されたチューブ継手を供えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項1】
フランジを有するチューブと、前記フランジに接続される被接続体と、前記被接続体と螺合するボルトと、前記フランジの前記ボルト側に配置されたワッシャを備え、前記チューブの外壁と前記ワッシャの内壁との間の相対移動を防止する固定部材により、前記チューブと前記ワッシャが接続することを特徴とするチューブ継手。
【請求項2】
請求項1のチューブ継手において、
前記フランジは、前記ワッシャと前記被接続体との間の圧力に応じて変形可能であることを特徴とするチューブ継手。
【請求項3】
請求項1のチューブ継手において、
前記ボルトの先端には、前記ワッシャを嵌合する凹部が設けられていることを特徴とするチューブ継手。
【請求項4】
請求項1のチューブ継手において、
前記ワッシャは、前記ワッシャの厚みと前記フランジの厚みの和が、前記チューブの半径方向に一定となる形状であることを特徴とするチューブ継手。
【請求項5】
請求項1のチューブ継手において、
前記ワッシャと前記ボルトとの間に環状摺動板を設けたことを特徴とする樹脂チューブ継手。
【請求項6】
請求項1のチューブ継手において、
前記チューブの外壁と前記ワッシャの内壁が接着剤で固定されていることを特徴とするチューブ継手。
【請求項7】
フランジを有するチューブと、前記フランジに接続される被接続体と、前記被接続体と螺合するボルトと、前記フランジの前記ボルト側に配置されたワッシャを備え、前記チューブの外壁と前記ワッシャの内壁との間の相対移動を防止する固定部材により、前記チューブと前記ワッシャが接続されたチューブ継手を供えたことを特徴とする自動分析装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−47209(P2012−47209A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−187777(P2010−187777)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】
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