自動取引装置
【課題】顧客の操作により現金取引を行う自動取引装置1において、取引時間が長くなることなく、また、取引手数料も増加することなく、顧客へのサービスを向上させるようにする。
【解決手段】一回の取引にて、取引金額と、かかるメモを複数回繰り返して入力可能な入力手段(操作部16)と、当該取引の結果として前記複数回繰り返して入力された金額および前記メモを関連付けて通帳に印字する印字手段(通帳記帳部24)を備えた。或いはさらに、入力手段(操作部16)を、一回の取引にて、取引金額の合計金額として入力し、当該合計金額を分割して所望の金額ごとにかかるメモを複数回繰り返して入力できるようにした。
【解決手段】一回の取引にて、取引金額と、かかるメモを複数回繰り返して入力可能な入力手段(操作部16)と、当該取引の結果として前記複数回繰り返して入力された金額および前記メモを関連付けて通帳に印字する印字手段(通帳記帳部24)を備えた。或いはさらに、入力手段(操作部16)を、一回の取引にて、取引金額の合計金額として入力し、当該合計金額を分割して所望の金額ごとにかかるメモを複数回繰り返して入力できるようにした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、銀行などの金融機関やコンビニエンスストアなどに設置され、現金取引を行って当該取引結果を所定の媒体に記録して出力する現金自動預払機等の自動取引装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、現金自動預払機等の自動取引装置においては、付加価値として顧客に対するサービスをさらに向上させることが急務となってきている。このサービスの向上の一つとして通帳を備忘録あるいは家計簿の代わりに使用できるように、支払金額を指定した後、メモ入力ボタンの押下によりメモ入力画面を表示し、指定金額の用途を入力可能にし、取引終了後に、通帳の所定欄に指定された金額を前記入力されたメモとともに印字する技術はあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−165869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の自動取引装置では、複数の用途で出金し複数のメモを入力するためには支払取引を用途ごとに数回に分けて行わなくてはならず、取引に時間がかかり、また、手数料がかかる場合はその回数分の手数料を支払うことになってしまうといった問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前述の課題を解決するため次の構成を採用する。すなわち、顧客の操作により現金取引を行う自動取引装置において、一回の取引にて、取引金額と、かかるメモを複数回繰り返して入力可能な入力手段と、当該取引の結果として前記複数回繰り返して入力された金額および前記メモを関連付けて取引履歴記録媒体に記録する記録手段を備えた。
【発明の効果】
【0006】
本発明の自動取引装置によれば、顧客の操作により現金取引を行う自動取引装置において、一回の取引にて、取引金額と、かかるメモを複数回繰り返して入力可能な入力手段と、当該取引の結果として前記複数回繰り返して入力された金額および前記メモを関連付けて取引履歴記録媒体に記録する記録手段を備えたので、取引時間が長くなることなく、また、取引手数料も増加することなく、顧客へのサービスを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1の自動取引装置の外観斜視図である。
【図2】実施例1の自動取引装置の制御系ブロック図である。
【図3】実施例1の自動取引装置の動作フローチャート図である。
【図4】実施例1の自動取引装置の操作画面例である。
【図5】実施例1の自動取引装置の操作画面例である。
【図6】実施例1の自動取引装置の操作画面例である。
【図7】実施例1の自動取引装置の操作画面例である。
【図8】実施例1の自動取引装置のレシートおよび通帳印字例である。
【図9】実施例2の自動取引装置の動作フローチャート図である。
【図10】実施例2の自動取引装置の操作画面例である。
【図11】実施例2の自動取引装置の操作画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係わる実施の形態例を、図面を用いて説明する。図面に共通する要素には同一の符号を付す。なお、以下の説明では、支払取引を例として説明するが入金取引、振込取引あるいは振替取引であっても本発明を同様に適用することができる。また、取扱う現金として紙幣を例として説明するが硬貨も取扱う場合であっても本発明を同様に適用することができる。
【実施例1】
【0009】
(構成)
図1は、顧客の操作により現金の預入取引や支払取引、入金取引等ができる実施例1の自動取引装置1の外観を示す斜視図である。
【0010】
同図に示したように自動取引装置1の外側には、赤外光等を発光しその反射光を検知する近接センサなどの顧客センサ10と、本人確認を行うためのキャッシュカードを挿入し出力するカード挿入出力口11と、液晶表示器に透明タッチパネルを積層してなる顧客の入力手段としての操作部16と、紙幣を投入または出金する紙幣入出金口14と、硬貨を入金または出金する硬貨入出金口15と、通帳での取引を行う場合に通帳を挿入または出力する通帳挿入出力口12と、取引結果を印字したレシートを出力するレシート出力口13を備える。
【0011】
実施例1の自動取引装置1の制御系は、図2に示したような構成となっている。すなわち、自動取引装置1の制御系は、各部を制御する主制御部20に、前述の操作部16と、スピーカ等から構成され音声案内を行なう音声案内部22と、キャッシュカードに記録された情報のリードライトを行うカード処理部23と、通帳記帳等の通帳処理を行う印字手段としての通帳記帳部24と、前記レシートに印字を行うレシート印字部25と、投入された紙幣を鑑別計数し収納する入金処理および紙幣を出金する出金処理を行う紙幣入出金部26と、硬貨について同様の処理を行う硬貨入出金部27が接続された構成となっている。
【0012】
さらに、主制御部20の記憶部として機能するメモリ部29と、自動取引装置1で行った取引のデータ等の管理を行う金融機関等のホスト装置40と回線31にて接続されるインタフェイスを制御するインタフェイス部30が主制御部20に接続され、また、各部に電源を供給する電源部28が備えられた構成となっている。
【0013】
(動作)
以上の構成により実施例1の自動取引装置は、以下のように動作する。この動作を図3の動作フローチャート、図4ないし図7の操作画面例、図8のレシートおよび通帳印字例を用いて支払取引の動作を以下詳細に説明する。
【0014】
まず、顧客が自動取引装置1に近づき顧客センサ10により顧客を検知すると、主制御部20は操作部16の操作画面に取引選択画面を表示する。そして、表示された取引メニューから支払取引が選択されると、主制御部20は操作部16の操作画面にキャッシュカードの挿入を促すガイダンスを表示する。
【0015】
そして、キャッシュカードがカード挿入出力口11から挿入されると(ステップS01)、カード処理部23にてキャッシュカードに記録された情報から口座番号を取得し、暗証番号入力画面を表示する(ステップS02)。
【0016】
そして、暗証番号が入力され本人確認が完了すると(ステップS03)、図4に示したような支払う金額を入力する金額入力画面を表示する(ステップS04)。
【0017】
そして、支払金額が入力され(ステップS05)、「メモ入力」キー101が押下されると(ステップS06)、図5のメモ入力画面を表示する(ステップS07)。すると、顧客は「項目」キー51や「入力」キー53を用いて支払取引における現金の用途を入力フィールド52に入力する(ステップS08)。本例では、金額「20,000円」の用途が「ガクヒ」である例となっている。
【0018】
用途の入力が完了し、「確認」キー103が押下されると、支払金額と用途の入力結果を確認するための図6(a)に示したような金額およびメモ確認画面を表示する(ステップS09)。
【0019】
そして、顧客が支払う金額をさらに追加したい場合は、「金額追加」キー104を押下すると(ステップS10)、主制御部20は図7に示したような追加金額入力画面を表示し(ステップS11)、顧客は追加する支払金額を入力する(ステップS12)。
【0020】
顧客が入力した金額に対してその用途を入力したい場合は、「メモ入力」キー111を押下すると(ステップS13)、ステップS07に戻り、主制御部20は図5のメモ入力画面を表示する。そして、顧客が、メモの追加分として、例えば金額「10,000円」を指定しその用途を「ショクヒ」として入力し「確認」キー103を押下すると、図6(b)のように追加分の金額およびメモ確認画面を表示する。
【0021】
一方、図4の金額入力画面で「確認」ボタン102が押下された場合(ステップS06)および図6の金額およびメモ確認画面で「確認」ボタン105が押下された場合(ステップS10)並びに図7の追加金額入力画面で「確認」ボタン112が押下された場合は(ステップS13)、ステップS14に進み、それまでに入力された支払金額の合計分の支払処理を行い(ステップS14)、キャッシュカード、現金および図8(a)に示したように取引メモ121を付記したレシートを受取り(ステップS15)、本処理を終了する。なお、顧客がレシートの出力を選択しなかったときは、操作部16の操作画面に支払金額とともに入力された取引メモを表示するとよい。
【0022】
このとき、自動取引装置1からホストコンピュータ40には、一回の取引にて合計金額「30,000円」が指定されて取引を行ったものとして送信し、手数料を一回の支払取引にて発生する手数料とする。
【0023】
そして、次の取引にて、顧客が、操作部16の操作画面に表示される取引選択画面にて通帳記帳取引を選択すると、図8(b)のように支払金額とともに入力した用途が取引メモ122として印字されて顧客に返却される。
【0024】
(実施例1の効果)
以上のように実施例1の自動取引装置によれば、顧客の操作により現金取引を行う自動取引装置において、一回の取引にて、取引金額と、かかるメモを複数回繰り返して入力可能な入力手段と、当該取引の結果として前記複数回繰り返して入力された金額および前記メモを関連付けて通帳に印字する印字手段を備えたので、取引時間が長くなることなく、また、取引手数料も増加することなく、顧客へのサービスを向上させることができる。
【実施例2】
【0025】
(構成)
実施例2の自動取引装置の構成および制御系の構成は実施例1と同様であるので、簡略化のためにその詳細な説明は省略する。
【0026】
(動作)
以上の構成により、実施例2の自動取引装置は以下のように動作する。この動作を図9の動作フローチャート図、図10および図11の操作画面例を用いて以下詳細に説明する。なお、ステップS21〜S26、ステップS33、S34は実施例1のステップS01〜S06、ステップS14、S15と同様であるので、その説明を簡略化する。
【0027】
まず、顧客が自動取引装置1に近づき顧客センサ10により顧客を検知すると、主制御部20は操作部16の操作画面に取引選択画面を表示し、顧客が取引メニューから支払取引を選択すると、主制御部20は操作部16の操作画面にキャッシュカードの挿入を促すガイダンスを表示する。
【0028】
次に、顧客がキャッシュカードをカード挿入出力口11から挿入すると、カード処理部23にてキャッシュカードに記録された情報から口座番号を取得し、暗証番号入力画面を表示する(ステップS21、S22)。
【0029】
そして、顧客が暗証番号を入力し本人確認が完了すると、前述図4に示したような支払う金額を入力する金額入力画面を表示し(ステップS23、S24)、支払い合計金額、例えば30,000円を入力し(ステップS25)、金額入力画面の「メモ入力」キー101を押下すると(ステップS26)、図10のメモ入力を行う金額入力画面を表示する(ステップS27)。
【0030】
そして、前記ステップS25で入力した支払金額、30,000円から用途のメモを入力したい金額、例えば20,000円を入力する(ステップS28)。
【0031】
そして、金額の入力が完了し、「確認」キー201を押下すると、前述図5のメモ入力画面を表示し(ステップS29)、メモを入力したい金額として入力した20,000円の用途を、例えば「ガクヒ」として入力し、「確認」キー103を押下すると(ステップS30)、図11に示したような金額およびメモ入力確認画面を表示する(ステップS31)。
【0032】
そして、メモ追加可能金額214を参照し、まだ、メモ入力していない支払金額にメモ入力を追加したい場合、「メモ追加」キー211を押下すると(ステップS32)、ステップS27に戻って、図10のメモ入力を行う金額入力画面を表示し(ステップS27)、用途のメモを入力したい金額と当該メモを入力し以降同様に行う。
【0033】
一方、ステップS26にて「確認」キーが押下された場合およびステップS32にて図11の金額およびメモ確認画面にて「確認」キー212が押下された場合は、ステップS33に進み、それまでに入力された支払金額の合計分の支払処理を行い、顧客がキャッシュカード、現金、さらにレシート出力が選択されたときは、実施例1と同様、図8(a)に示したように取引メモ121を付記したレシートを受取り(ステップS33、S34)、本処理を終了する。
【0034】
このとき、実施例1と同様、自動取引装置1からホストコンピュータ40には、一回の取引にて合計金額「30,000円」が指定されて取引を実施したものとして送信し、手数料を一回の支払取引にて発生する手数料とする。
【0035】
そして、次の取引にて、顧客が、操作部16の操作画面に表示される取引選択画面にて通帳記帳取引を選択すると、実施例1と同様、図8(b)のように支払金額とともに入力した用途が取引メモ122として印字されて顧客に返却される。
【0036】
(実施例2の効果)
以上のように実施例2の自動取引装置によれば、一回の取引にて、取引金額の合計金額を入力し、当該合計金額を分割して所望の金額ごとにかかるメモを複数回繰り返して入力できるようにしたので、実施例1の効果に加え、取引する合計金額を最初に入力した後で所望の金額ごとにメモを入力することができ、メモを入力し易くすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上述べたように、本発明は、現金取引を行い、当該取引結果を所定の媒体に記録して出力する現金自動預払機等の自動取引装置に広く用いることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 自動取引装置
13 レシート出力口
14 紙幣入出金口
15 硬貨入出金口
16 操作部
20 主制御部
23 カード処理部
24 通帳記帳部
25 レシート印字部
26 紙幣入出金部
27 硬貨入出金部
【技術分野】
【0001】
この発明は、銀行などの金融機関やコンビニエンスストアなどに設置され、現金取引を行って当該取引結果を所定の媒体に記録して出力する現金自動預払機等の自動取引装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、現金自動預払機等の自動取引装置においては、付加価値として顧客に対するサービスをさらに向上させることが急務となってきている。このサービスの向上の一つとして通帳を備忘録あるいは家計簿の代わりに使用できるように、支払金額を指定した後、メモ入力ボタンの押下によりメモ入力画面を表示し、指定金額の用途を入力可能にし、取引終了後に、通帳の所定欄に指定された金額を前記入力されたメモとともに印字する技術はあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−165869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の自動取引装置では、複数の用途で出金し複数のメモを入力するためには支払取引を用途ごとに数回に分けて行わなくてはならず、取引に時間がかかり、また、手数料がかかる場合はその回数分の手数料を支払うことになってしまうといった問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、前述の課題を解決するため次の構成を採用する。すなわち、顧客の操作により現金取引を行う自動取引装置において、一回の取引にて、取引金額と、かかるメモを複数回繰り返して入力可能な入力手段と、当該取引の結果として前記複数回繰り返して入力された金額および前記メモを関連付けて取引履歴記録媒体に記録する記録手段を備えた。
【発明の効果】
【0006】
本発明の自動取引装置によれば、顧客の操作により現金取引を行う自動取引装置において、一回の取引にて、取引金額と、かかるメモを複数回繰り返して入力可能な入力手段と、当該取引の結果として前記複数回繰り返して入力された金額および前記メモを関連付けて取引履歴記録媒体に記録する記録手段を備えたので、取引時間が長くなることなく、また、取引手数料も増加することなく、顧客へのサービスを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例1の自動取引装置の外観斜視図である。
【図2】実施例1の自動取引装置の制御系ブロック図である。
【図3】実施例1の自動取引装置の動作フローチャート図である。
【図4】実施例1の自動取引装置の操作画面例である。
【図5】実施例1の自動取引装置の操作画面例である。
【図6】実施例1の自動取引装置の操作画面例である。
【図7】実施例1の自動取引装置の操作画面例である。
【図8】実施例1の自動取引装置のレシートおよび通帳印字例である。
【図9】実施例2の自動取引装置の動作フローチャート図である。
【図10】実施例2の自動取引装置の操作画面例である。
【図11】実施例2の自動取引装置の操作画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明に係わる実施の形態例を、図面を用いて説明する。図面に共通する要素には同一の符号を付す。なお、以下の説明では、支払取引を例として説明するが入金取引、振込取引あるいは振替取引であっても本発明を同様に適用することができる。また、取扱う現金として紙幣を例として説明するが硬貨も取扱う場合であっても本発明を同様に適用することができる。
【実施例1】
【0009】
(構成)
図1は、顧客の操作により現金の預入取引や支払取引、入金取引等ができる実施例1の自動取引装置1の外観を示す斜視図である。
【0010】
同図に示したように自動取引装置1の外側には、赤外光等を発光しその反射光を検知する近接センサなどの顧客センサ10と、本人確認を行うためのキャッシュカードを挿入し出力するカード挿入出力口11と、液晶表示器に透明タッチパネルを積層してなる顧客の入力手段としての操作部16と、紙幣を投入または出金する紙幣入出金口14と、硬貨を入金または出金する硬貨入出金口15と、通帳での取引を行う場合に通帳を挿入または出力する通帳挿入出力口12と、取引結果を印字したレシートを出力するレシート出力口13を備える。
【0011】
実施例1の自動取引装置1の制御系は、図2に示したような構成となっている。すなわち、自動取引装置1の制御系は、各部を制御する主制御部20に、前述の操作部16と、スピーカ等から構成され音声案内を行なう音声案内部22と、キャッシュカードに記録された情報のリードライトを行うカード処理部23と、通帳記帳等の通帳処理を行う印字手段としての通帳記帳部24と、前記レシートに印字を行うレシート印字部25と、投入された紙幣を鑑別計数し収納する入金処理および紙幣を出金する出金処理を行う紙幣入出金部26と、硬貨について同様の処理を行う硬貨入出金部27が接続された構成となっている。
【0012】
さらに、主制御部20の記憶部として機能するメモリ部29と、自動取引装置1で行った取引のデータ等の管理を行う金融機関等のホスト装置40と回線31にて接続されるインタフェイスを制御するインタフェイス部30が主制御部20に接続され、また、各部に電源を供給する電源部28が備えられた構成となっている。
【0013】
(動作)
以上の構成により実施例1の自動取引装置は、以下のように動作する。この動作を図3の動作フローチャート、図4ないし図7の操作画面例、図8のレシートおよび通帳印字例を用いて支払取引の動作を以下詳細に説明する。
【0014】
まず、顧客が自動取引装置1に近づき顧客センサ10により顧客を検知すると、主制御部20は操作部16の操作画面に取引選択画面を表示する。そして、表示された取引メニューから支払取引が選択されると、主制御部20は操作部16の操作画面にキャッシュカードの挿入を促すガイダンスを表示する。
【0015】
そして、キャッシュカードがカード挿入出力口11から挿入されると(ステップS01)、カード処理部23にてキャッシュカードに記録された情報から口座番号を取得し、暗証番号入力画面を表示する(ステップS02)。
【0016】
そして、暗証番号が入力され本人確認が完了すると(ステップS03)、図4に示したような支払う金額を入力する金額入力画面を表示する(ステップS04)。
【0017】
そして、支払金額が入力され(ステップS05)、「メモ入力」キー101が押下されると(ステップS06)、図5のメモ入力画面を表示する(ステップS07)。すると、顧客は「項目」キー51や「入力」キー53を用いて支払取引における現金の用途を入力フィールド52に入力する(ステップS08)。本例では、金額「20,000円」の用途が「ガクヒ」である例となっている。
【0018】
用途の入力が完了し、「確認」キー103が押下されると、支払金額と用途の入力結果を確認するための図6(a)に示したような金額およびメモ確認画面を表示する(ステップS09)。
【0019】
そして、顧客が支払う金額をさらに追加したい場合は、「金額追加」キー104を押下すると(ステップS10)、主制御部20は図7に示したような追加金額入力画面を表示し(ステップS11)、顧客は追加する支払金額を入力する(ステップS12)。
【0020】
顧客が入力した金額に対してその用途を入力したい場合は、「メモ入力」キー111を押下すると(ステップS13)、ステップS07に戻り、主制御部20は図5のメモ入力画面を表示する。そして、顧客が、メモの追加分として、例えば金額「10,000円」を指定しその用途を「ショクヒ」として入力し「確認」キー103を押下すると、図6(b)のように追加分の金額およびメモ確認画面を表示する。
【0021】
一方、図4の金額入力画面で「確認」ボタン102が押下された場合(ステップS06)および図6の金額およびメモ確認画面で「確認」ボタン105が押下された場合(ステップS10)並びに図7の追加金額入力画面で「確認」ボタン112が押下された場合は(ステップS13)、ステップS14に進み、それまでに入力された支払金額の合計分の支払処理を行い(ステップS14)、キャッシュカード、現金および図8(a)に示したように取引メモ121を付記したレシートを受取り(ステップS15)、本処理を終了する。なお、顧客がレシートの出力を選択しなかったときは、操作部16の操作画面に支払金額とともに入力された取引メモを表示するとよい。
【0022】
このとき、自動取引装置1からホストコンピュータ40には、一回の取引にて合計金額「30,000円」が指定されて取引を行ったものとして送信し、手数料を一回の支払取引にて発生する手数料とする。
【0023】
そして、次の取引にて、顧客が、操作部16の操作画面に表示される取引選択画面にて通帳記帳取引を選択すると、図8(b)のように支払金額とともに入力した用途が取引メモ122として印字されて顧客に返却される。
【0024】
(実施例1の効果)
以上のように実施例1の自動取引装置によれば、顧客の操作により現金取引を行う自動取引装置において、一回の取引にて、取引金額と、かかるメモを複数回繰り返して入力可能な入力手段と、当該取引の結果として前記複数回繰り返して入力された金額および前記メモを関連付けて通帳に印字する印字手段を備えたので、取引時間が長くなることなく、また、取引手数料も増加することなく、顧客へのサービスを向上させることができる。
【実施例2】
【0025】
(構成)
実施例2の自動取引装置の構成および制御系の構成は実施例1と同様であるので、簡略化のためにその詳細な説明は省略する。
【0026】
(動作)
以上の構成により、実施例2の自動取引装置は以下のように動作する。この動作を図9の動作フローチャート図、図10および図11の操作画面例を用いて以下詳細に説明する。なお、ステップS21〜S26、ステップS33、S34は実施例1のステップS01〜S06、ステップS14、S15と同様であるので、その説明を簡略化する。
【0027】
まず、顧客が自動取引装置1に近づき顧客センサ10により顧客を検知すると、主制御部20は操作部16の操作画面に取引選択画面を表示し、顧客が取引メニューから支払取引を選択すると、主制御部20は操作部16の操作画面にキャッシュカードの挿入を促すガイダンスを表示する。
【0028】
次に、顧客がキャッシュカードをカード挿入出力口11から挿入すると、カード処理部23にてキャッシュカードに記録された情報から口座番号を取得し、暗証番号入力画面を表示する(ステップS21、S22)。
【0029】
そして、顧客が暗証番号を入力し本人確認が完了すると、前述図4に示したような支払う金額を入力する金額入力画面を表示し(ステップS23、S24)、支払い合計金額、例えば30,000円を入力し(ステップS25)、金額入力画面の「メモ入力」キー101を押下すると(ステップS26)、図10のメモ入力を行う金額入力画面を表示する(ステップS27)。
【0030】
そして、前記ステップS25で入力した支払金額、30,000円から用途のメモを入力したい金額、例えば20,000円を入力する(ステップS28)。
【0031】
そして、金額の入力が完了し、「確認」キー201を押下すると、前述図5のメモ入力画面を表示し(ステップS29)、メモを入力したい金額として入力した20,000円の用途を、例えば「ガクヒ」として入力し、「確認」キー103を押下すると(ステップS30)、図11に示したような金額およびメモ入力確認画面を表示する(ステップS31)。
【0032】
そして、メモ追加可能金額214を参照し、まだ、メモ入力していない支払金額にメモ入力を追加したい場合、「メモ追加」キー211を押下すると(ステップS32)、ステップS27に戻って、図10のメモ入力を行う金額入力画面を表示し(ステップS27)、用途のメモを入力したい金額と当該メモを入力し以降同様に行う。
【0033】
一方、ステップS26にて「確認」キーが押下された場合およびステップS32にて図11の金額およびメモ確認画面にて「確認」キー212が押下された場合は、ステップS33に進み、それまでに入力された支払金額の合計分の支払処理を行い、顧客がキャッシュカード、現金、さらにレシート出力が選択されたときは、実施例1と同様、図8(a)に示したように取引メモ121を付記したレシートを受取り(ステップS33、S34)、本処理を終了する。
【0034】
このとき、実施例1と同様、自動取引装置1からホストコンピュータ40には、一回の取引にて合計金額「30,000円」が指定されて取引を実施したものとして送信し、手数料を一回の支払取引にて発生する手数料とする。
【0035】
そして、次の取引にて、顧客が、操作部16の操作画面に表示される取引選択画面にて通帳記帳取引を選択すると、実施例1と同様、図8(b)のように支払金額とともに入力した用途が取引メモ122として印字されて顧客に返却される。
【0036】
(実施例2の効果)
以上のように実施例2の自動取引装置によれば、一回の取引にて、取引金額の合計金額を入力し、当該合計金額を分割して所望の金額ごとにかかるメモを複数回繰り返して入力できるようにしたので、実施例1の効果に加え、取引する合計金額を最初に入力した後で所望の金額ごとにメモを入力することができ、メモを入力し易くすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上述べたように、本発明は、現金取引を行い、当該取引結果を所定の媒体に記録して出力する現金自動預払機等の自動取引装置に広く用いることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 自動取引装置
13 レシート出力口
14 紙幣入出金口
15 硬貨入出金口
16 操作部
20 主制御部
23 カード処理部
24 通帳記帳部
25 レシート印字部
26 紙幣入出金部
27 硬貨入出金部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客の操作により現金取引を行う自動取引装置において、
一回の取引にて、取引金額と、かかるメモを複数回繰り返して入力可能な入力手段と、
当該取引の結果として前記複数回繰り返して入力された金額および前記メモを関連付けて取引履歴記録媒体に記録する記録手段を備えたことを特徴とする自動取引装置。
【請求項2】
前記入力手段は、一回の取引にて、取引金額と、かかるメモを順次複数回繰り返して入力できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動取引装置。
【請求項3】
前記入力手段は、一回の取引にて、取引金額の合計金額として入力し、当該合計金額を分割して所望の金額ごとにかかるメモを複数回繰り返して入力できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動取引装置。
【請求項4】
前記取引は、入出金取引または振込取引若しくは振替取引であることを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか記載の自動取引装置。
【請求項5】
前記取引履歴記録媒体は通帳またはレシートであって、前記記録手段は印字手段としたことを特徴とする請求項1記載の自動取引装置。
【請求項1】
顧客の操作により現金取引を行う自動取引装置において、
一回の取引にて、取引金額と、かかるメモを複数回繰り返して入力可能な入力手段と、
当該取引の結果として前記複数回繰り返して入力された金額および前記メモを関連付けて取引履歴記録媒体に記録する記録手段を備えたことを特徴とする自動取引装置。
【請求項2】
前記入力手段は、一回の取引にて、取引金額と、かかるメモを順次複数回繰り返して入力できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動取引装置。
【請求項3】
前記入力手段は、一回の取引にて、取引金額の合計金額として入力し、当該合計金額を分割して所望の金額ごとにかかるメモを複数回繰り返して入力できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の自動取引装置。
【請求項4】
前記取引は、入出金取引または振込取引若しくは振替取引であることを特徴とする請求項1ないし請求項3いずれか記載の自動取引装置。
【請求項5】
前記取引履歴記録媒体は通帳またはレシートであって、前記記録手段は印字手段としたことを特徴とする請求項1記載の自動取引装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−133705(P2012−133705A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−287031(P2010−287031)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】
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