説明

自動器機による培養基盤にサンプルを塗抹する方法。

【課題】 自動器機による培養基盤にサンプルを塗抹する方法。
【解決手段】 この発明は、ほぼ液体のサンプルをペトリデッシュ上の培養基盤に塗抹するための方法に関係する。培養基盤に互いに平行である少なくとも二本の線(99)を含むパターンを描く。その線はいくつかのグループを形成する円であり、各々のグループはそれぞれサンプルの密度があるのが好ましい。このような方法により、分析結果をより簡単により確実に得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
この発明は、培養基盤に分析するべきサンプル、一般的にほぼ液体のサンプルを塗抹することができる自動器機の分野に関係する。
この発明は、特に塗抹の方法,特に培養基盤にサンプルを塗抹するパターンに関係する。
【背景技術】
それぞれのサンプルは、サンプルの容器の中から自動器機のスタイラスによって採取される。そして、その同じスタイラスにより培養基盤の表面に塗抹される。
前ジェネレーションの器機においては、サンプルは培養基盤にスパイラルの形をしたパターンにより塗抹される。ペトリディッシュが自身の回りに一定のアンギュラー型スピードで回転する時、スタイラスを一定の線的スピードで径方向に動かすことによってパターンは実現される。この方法は、特に培養基盤の表面のサンプルの密度がペトリディッシュの中心から遠くなるにつれて徐々に小さくなることが有利である。しかし、結果の解釈は複雑で、使用された塗抹器機に独特の計算法を必要とする。解釈エラーのリスクは大きい。
この発明は、分析結果をより簡単により確実に得ることができる方法を提供することが目的である。
この発明によると、ほぼ液体のサンプルを培養基盤に塗抹するために、一つの方法は、培養基盤に互いに平行である少なくとも二本の線を含むパターンを描く。その線は直線でも曲線でも良い。それらは、互いにひきのばし変換した形をしているのが好ましい。それらの形は正方形でもありうる。
その上、これらの線は少なくとも二つのグループがあり、各々のグループは他のグループと違った線型の密度を持つ。
線はまた同心円を持ついくつかの弧を含みうる。有利に、パターンは、径方向に隣り合い各グループがそれぞれ互いに離れているいくつかの円の一つ又はいくつかの弧のグループを含む。
一番最初の実地への適用によると、いくつかの弧は培養基盤を回転させる軸の回りに同心円であるので、パターンの全ての弧は同一で一定のアンギュラー型スピードで描かれる。
この方法の第二の実地への適用によると、いくつかの弧は培養基盤を回転させる軸の回りに同心円であるので、同じグループの全ての円の弧は同一で一定の線的速度で描かれる。
全ての円の弧は完全な円を形作りうる。
【発明を実施するための最良の形態】
発明の製作の幾つかの方法は、制限なしの例として添付の図式に参照すると以下のように表示される。
【図面の簡単な説明】
− 図1は、この発明による自動塗抹装置の運行を図式的に表している;
− 図2は、図1の自動塗抹装置を供給するための、この発明による装置を図式的に表している断面図である、この装置は回転する小塔の上にアームを含む;
− 図3は、図2のアームの最端にスタイラスを固定する方法を図式的に表す半断面図である;
− 図4と図5は、この発明による塗抹の方法を実施するいくつかの違ったやり方を図式的に表している;
− 図6は、図1の自動塗抹装置において塗抹される物質のストックゾーンと採取の断面図である;
− 図7は、図3のスタイラスをクリーニングするための方法の断面図である;
− 図8は、図4と図5の図に類似していて、ペトリディッシュは正方形で、塗抹は互いに平行な直線の形を成している;そして、
− 図9は、図8の図に類似していて、塗抹はやや引き延ばされた数個の正方形の形を成している。
図1は分析すべきサンプル3と培養基盤2を塗抹するための自動器機を表示する。図表の例の中で、培養基盤はペトリディッシュ4の中にジェルの形態で含まれ、物質3はほぼ液状である。
図式に表示されたシステムは、分析すべきサンプルの為の供給ゾーン11と塗抹ゾーン12を含む。そのシステムは、供給ゾーン内のサンプル3を採取するため、そして、少なくともその一部を培養基盤2の表面に塗抹する為の手段10を含む。自動器機は垂直軸X6の周りに回転する一つの盆6、を含む。その盆6はペトリディッシュ4のための支えを形成する。それは少なくとも間接的にモーター7によりその軸X6の回りを回転するよう動かされる。
この発明による塗抹の方法は、特に図4と図5に表される。
サンプル採取の手段は、モーター15により垂直軸X13の回りに回転する移動性がある小塔13を含む。この小塔はアーム14を備えている。アーム14は小塔13と連結し、小塔13によって動くほぼ水平の軸X14の回りを回転し垂直面で移動性がある。アーム14の最端16は、柔軟なチューブ17を備え、その端18はアーム16から下の方へ伸びて、スタイラスを形成する。
小塔については、図式2と図式3において、より詳しく述べる。チューブはあまり粘着しない物質、例えばポリテトラフリュオロエティレン(PTFE)で作られるのが好ましい。この手段は、サンプルが比較的に濃く粘りやすい固さである時に、特に粘着が限られる長所がある。
図式1の自動器機は、その上、スタイラスのためのクリーニングの手段20を含む。図式の例によると、クリーニングの手段20は、排水のための容器21、排水のための容器21からクリーニング用の廃水を排出するための手段22、このようにしてポンプにより排出された廃水をストックするためのビン23から成る。図式の例では、廃水を排出するための手段22はメンブレンヌポンプを含む。廃水をストックするためのビン23は栓24で閉められる。栓はチューブの形をした通気口25があいている。大気が不測の微生物学的汚染から保護されるよう、このチューブは0,2μmのフィルター26を備えている。排水のための容器21とその使用については、図式7においてより詳しく述べる。
図式1の自動器機はまた、スタイラス18のクリーニング用の液体を入れるための容器31と32も含む。その容器は、各々が取り外しができ、必要があれば、満杯の容器で取り替えができることが好ましい。この容器31と32の各々は、栓33で閉められたビンの形をしており、栓33は、ビンの中にある液体を採取する度にビン内部の気圧を保つために気孔34が付いている。
各々の気孔34は、対応する容器の中の液体の無菌状態を確保するために、例えば0,2μmのフィルター35を備えている。二つの容器のうち第一の容器31は、消毒剤36、図式の例ではアルコール36を含む。第二の容器32は、リンス液37、図式の例では蒸留水37を含む。
自動器機は、その上、ポンプ装置40と自動器機1により操作される違った液体3、36、37を配分する手段41を含む。図式の例において、ポンプの手段は、円筒42とその中を動くピストン43から成るシリンジ40を含む。このピストン43はモーター44、好ましくは、ステッパーモーターにより作動される。
液体を配分する手段は、ここに三つの水門の扉50、51として図式化されている。三つの扉のうち第一の扉50は二つのポジションを含む。図式1に描かれているように第一のポジションは、チューブ17を通し流体をを吸入したり、排出するのを可能にする。第一の扉の第二のポジションは、シリンジ40とクリーニングのための液体36、37を供給するための導管52を連結するのを可能にする。導管52には二つの枝521と522があり、各々の枝はそれぞれクリーニング用の液体を入れるための容器31と32と連結する。
第二と第三の扉51の各々は、クリーニング用の液体36、37を入れる容器31、32に充てられる。第一の開いたポジション51Aでは、各々の扉51は導管52を通しそれぞれの液体が流れるのを可能にする。図式1に表示されているように第二の閉まったポジション51Bでは、各々の扉51は導管52からそれぞれの液体が流れるのを防ぐ。
センサー55が分枝521,522のそれぞれに備え付けられている。センサー55は、対応する分枝の中の液体の有無を探知するよう定められている。一つの分枝内に液体がないと、自動器機の停止、対応する液体を含む容器の交換またはそれを満たす事を命令する。
チューブに採取されたサンプルは、シリンジ40の十分に下流に保たれることが好ましい。それはシリンジがサンプルから汚染されないようにするためである。このように、チューブは、その内部のボリュームが塗抹に十分なサンプルを含むよう、十分な長さがあらかじめ決定されている。自動器機1の内部にチューブのこの長さを配置するためには、自動器機は円筒57を含む。
そして、その円筒の回りにはチューブ17の一部17Aが巻かれている。円筒57はねじの刻みの形を含み、チューブの一部17Aは、それに沿い配置されるのが好ましく、ねじの刻みの内側に爪車装置により固定されるのが好ましい。
このように配置され、チューブ17は、その全体の長さ全体が目に見えて、手にとることができる。それは、道具なしで分解できるよう、ほぞ継ぎと爪車装置により組み立てられている。
図示された例の中で自動器機は、ステンレス製のボディを含み、その上にそれを形成する違った要素が組み立てられている。このボディは図式1には表示されていない。このボディは、特にほぼ水平なプラットフォーム62を含み、特に図式2、6、7、8に表示される。
それでは今、塗抹のサイクルについて一般的に述べてみよう。
サンプルはまず供給のゾーン、たとえば容器60の中で供給される。
アーム14は、スタイラス18が容器60の真上にあるよう、採取のポジション14Aに導かれる。アーム14は、それから、スタイラスがサンプルの中に深さPAに浸るよう、下に降ろされる。扉50は50Aのポジションにあり、十分な量のサンプルは、シリンジ40によりチューブの中に吸入される。
アームはその後、上に上がり、特に図式1に表示されているように、培養基盤2への塗抹のために、軸X13の回りに回転する小塔13のローテーションによりポジション14Bへと導かれる。
アーム14は、スタイラスの尖端が、培養基盤にサンプルを希望する正確さで塗抹するために、培養基盤に十分に近くなるよう下に降ろされる。軸X13の回りに回転する小塔13の回転運動と軸X6の回りに回転する盆の回転運動のコンビネーションにより、サンプルは予め決定されたモチーフに従って自動的に塗抹される。モチーフは、図式4と5に表示されるように、スパイラル又は点及び/又は円のコンビネーション又は同心円になりうる。
塗抹が終了すると、アームは上に上がり、スタイラスのクリーニングのために、軸X13の回りに回転する小塔13の回転運動により、クリーニングのポジション14Cへと導かれる。チューブの中にまだ余分に残っているサンプルは、シリンジ40により放出容器21の中に排除される。その時、第一の扉50は50Aのポジションにある。スタイラス18が放出容器21の中に浸るよう、アーム14を下に降ろす。
扉50はポジション50B、第三の扉51はポジション51Bで閉まっていて、第二の扉51はポジション51Aで、シリンジはアルコール36で満杯になるよう作動される。それから、第一の扉50と第二の扉51のポジションは反対になり、ピストン43は円筒42の中を押され、アルコール36はチューブ17の長さ全体を回り、容器21の中に排出される。チューブ17の内部はこのようにして、完全に消毒される。スタイラスに対してチューブの外側は、容器21にアルコールが満杯になるにつれて、それ自身消毒される。
扉50はポジション50B、第二の扉51はポジション51Bで閉まっていて、第三の扉51はポジション51Aで、シリンジは蒸留水で満杯になるよう作動される。それから、第一の扉50と第三の扉51のポジションは反対になり、ピストン43は円筒42の中を押され、蒸留水はチューブ17の長さ全体を回り、容器21の中に排出される。チューブ17の内部はこのようにして、完全にすすがれる。スタイラスに対してチューブの外側は、容器21に蒸留水が満杯になるにつれて、それ自身すすがれる。
その時、新しいサイクルを始めることができる。
サンプルはシリンジの下流に保たれていて、シリンジとチューブの上流部は、交互にアルコール36か蒸留水37しか含まない。まずサンプルが採取され、そして塗抹されるため操作される時、廃水が、シリンジ40のピストン43とサンプルの間の流動ピストンとして使われる。
それでは今、図式2に表示される小塔13について述べてみよう。小塔は、ほぼ円盤の形をした、周囲に裾部610がある土台61を含む。プラットフォーム62は円形の穴63を含む。反り返った部分64は、プラットフォーム62の中、穴63の周りに形成されている。裾部610は、反り返った部分64をすっぽり覆うよう定められている。それはその部分全体が、自動器機のボディの内部65の中に液体及び/又は固体が入ることを防ぐためにある。
連動操作の手段66は、土台の下からボディの内部へ発展している。それは、少なくとも、間接的に小塔13のモーター15に連結している。その上、この土台はアーム14の動きの平行軸X14を決定し、アームを保持する構造67を支える。主軸は、努力なしにアームを動かすために、軸X14に関連するその最端16の反対の位置に分銅69が固定された最端部分を含む。最端部68と分銅69は土台61に均衡がとれている。
ジャッキ71は土台61より垂直に上方に出ている。このジャッキは、構造67と最端16の間、構造67の近くに配置される。アームは、垂直的に移動性があり、ジャッキ71の最端72にその固有の重さにより据えられている。このように、アーム14は小塔13により垂直に支えられた図面において移動性がある。アーム14の最端16は、ジャッキ71の最端72と共に、上に上がったり、下に降りたりする。半球状の蓋73がかぶせられ,小塔73の内部を保護する。
図式3はチューブをアーム14の最端16に固定するための特殊な工程を表示する。この工程は次の要素を含み、各々回転の要素で、互いにそれぞれ同じ軸をもつよう組み立てられている:
− 最端16を上から下まで通過するくぼみ75;
− チューブに接着される輪76、そしてチューブの一部は、下流部でスタイラス18を形成するその輪を突き出る;
− その輪をくぼみに保持するためのナット77。
くぼみ75は、下から上まで、スタイラス18を通すのに十分な小直径の円筒の部分81、だんだん広くなる円錐形の部分82,円錐形の部分と共に支える壁85を形成する大直径の円筒の部分84を含む。85の部分の内部は雌ネジを切ってある。
輪76は下流部から上流部まで、くぼみ75の部分82に等しい角度で徐々に広がる円錐形の部分81を含む。これらの円錐形の部分は、くぼみ75の中に輪が水平に及び縦に互いにうまく位置するよう、つまり、スタイラスはアーム14の一番端に、定められている。部分91の一番大きい直径は、部分91が円筒の部分84の内部に、部分82の上に広がるように、円錐形の部分82の一番大きい直径を上回る。円錐形の部分91の上に、輪は、輪の形をした格縁93を含み、その輪の形をした格縁93は、円錐形の部分の上に放射状に広がり、そしてこの格縁93から外れて放射状に広がる円筒の部94を含む。
ナット77は、輪76の円筒の部分94の通過のための円筒形の軸に沿って貫通する穴96、及び輪の格縁93を支えるための前部の面97を含む。このようにして、この工程が実現されると、ナットはくぼみ75の雌ネジと合い、ナットの前面は格縁を支え、輪をくぼみの中に正しく保持する。従って、スタイラスは、アームの最端16に関連して決定され固定された位置に保持される。
【発明の効果】
これから、図式4において、ペトリディシュの塗抹のために改善されたパターン群について述べる。
以前の自動塗抹器機では、サンプルは培養基盤上にスパイラルのパターンを描いて塗抹されている。そのパターンはスタイラスを一定の線型スピードで径方向に動かしながら、同時にペトリディシュは自身の回りを、一定のアンギュラー型スピードで回転してできるパターンである。このような手段は、ペトリディシュの中央から離れるにつれてサンプルを培養基盤上に塗抹する密度を徐々に減少することができるのが、特に有利な点である。しかし、結果の解釈は複雑で、使用された塗抹器機に合った特殊の計数器を必要とする。解釈エラーの危険性は大きい。
この発明では、同心円99の形でパターンを実現することが提案されている。塗抹の密度は、以前のスパイラル自動塗抹器機のように、ペトリディシュの中央からの距離により変わる。しかし、この密度は、同じ円の上では一定で、結果の解釈は、培養の結果がどの角度から見られているかによらず、簡単である。図式4に表示された例のように、パターンは三つの接近した円の三つのグループを含む。各々のグループの円はほぼ非常に接近しているので、各々の密度は非常に近い。このように、各グループは、定められた濃縮度に対応する。結果の正確さを改良するために、同じグループの円では、密度が同一であるように、自動塗抹器機が、ペトリディシュの回転速度を変化させる手段を含むのは、有利な点である。
縮小された図式5を実現するにあたり、円群は円の弧99に限られている。このパターンは同様の結果をもたらす。しかし、円が閉まる時、すでに塗抹された部分にサンプルを塗抹するのを避ける事ができる。
それでは、ただ今、図式6の断面図にある採取ゾーン11について述べよう。採取ゾーン11は、プラットフォーム62の中に円形の穴101を含み、その穴の周囲の裾は、反り返った部分102の形をしている。円筒の容器103はこの穴101の中に位置する。裾104は容器の最上端105から広がり、プラットフォーム62の上、反り返った部分102の回りに据えられている。裾104は、反り返った部分102と、自動塗抹器機1のボディの内部65に液体及び/又は固体が侵入することを避けるために、重なるように据えられている。
塗抹されるべき物質、つまりサンプル3は小ビーカー106の中に入っている。そのビーカーの最上部107は、容器103の最上部105に据えられている。このように、サンプル3は、容器103により保護されている器機のボディの内部に、ひっくり返るというリスクなしに供給され、または塗抹器機から取り出される。その上、もし物質3が容器の中にひっくり返っても、この容器は取り外し可能で、清掃のために取り出すことができる。
サンプル採取の折、スタイラス18は,小ビーカー106の端107から測りPAの深さに沈むよう定められている。
それでは、ただ今、図式7に関連する排水のための容器の機能とクリーニングの過程について述べよう。
排水のための容器21は、垂直な軸の回りに回転した形を持つ。それは、同一の軸を持ち、共通の土台113を持つ二つの鉢111と112を含む。内側の鉢111は、特にスタイラス18とクリーニング用溶液36、37を受け入れるよう前もって決められている。これは、動径状に十分な場所を提供するように細い形をしている。しかしそれは、スタイラスを置き、スタイラスの回りに液体36、37が流れるためであって、度を超さぬほどである。外側の鉢112は、内側の鉢111が溢れる時、内側の鉢から流れ出る液体を回収するためにある。二つの鉢111、112は、土台113に形成されるそれぞれの排水管114と115を含み、それは排水ポンプ22に接続した唯一の管116となる。
小塔13と容器103のように、排水のための容器21は、プラットフォーム62の円形の穴117の中に位置づけられている。容器21は、裾119を含む。そしてその裾は、外側の鉢112の最上端121からひろがり、穴117の周囲の反り返った部分118の回りの据えられている。この配置は前に容器103にて説明されたように、内部65を保護し、特にクリーニングのために、簡単に容器21が取り外しができるようになっている。
培養基盤2の塗抹が終了するとき、前に説明されたように、アーム14の最先端は、14Cの位置に据えられる。そしてチューブ17から、塗抹に使われなかったサンプルの残りを完全に除くために、スタイラス18は、容器21の真上、好ましくは外側の鉢112の真上に位置する。
それから、アームは14C1の位置に移動され、スタイラス18は内側の鉢111の中に深さPBまで沈む。スタイラスは消毒の操作の間、この位置を保持される。前述したように、この操作の時、アルコール36はチューブを通り、スタイラス18まで流れる。アルコールは内側の鉢を満たし、端120を越えて外側の鉢に流れ込む。このように、内側の鉢111のアルコールの水準は常時一定で、容器111の最も高いところとほぼ同一である。深さPBは小ビーカーの中のサンプル採取の深さPAより上回るよう選択されてある。この過程は、採取の折、スタイラス18が汚染されたかもしれない高さの全体に渡る完全な消毒を保証する。
それから、アームは14C2の位置に移動され、スタイラス18は内側の鉢111の中に深さPCまで沈む。スタイラスはリンスの操作の間、この位置を保持される。前述したように、この操作の時、蒸留水37はチューブを通り、スタイラス18まで流れる。蒸留水は内側の鉢を満たし、端120を越えて外側の鉢に流れ込む。このように、内側の鉢111の蒸留水の水準は常時一定で、鉢111の最も高いところとほぼ同一である。深さPCは、消毒のために前述された深さPBより上回るよう選択されてある。この過程は、前回スタイラス18の外側を消毒するのに使われたアルコールが、完全にリンスされ、次回の塗抹をまちがって無菌化しないよう、保証する。
図式8と図式9はこの発明による塗抹方法のための実地への適用の二つのモードを表示する。この例では、ペトリデッシュ4は正方形である。
図式8に表示された例では、塗抹は互いに平行で、ほぼ同じ長さである直線131の形で実現されている。直線131は三本の直線から成る三つのグループに結集される。同じグループの直線は互いにほぼ同じ密度である。一番左のグループは高い密度の三本の直線、一番右のグループは低い密度の三本の直線、真ん中のグループは中間の密度の三本の直線を含む。
図式9に表示された例では、塗抹は正方形132に結集された直線の形で実現されている。これらの正方形は、互いに同じ中心があり、引き延ばしされた正方形である。正方形132は二つの正方形から成る三つのグループに結集される。同じグループの正方形の全ての線は互いにほぼ同じ密度である。一番内側のグループは高い密度の線、一番外側のグループは低い密度の線、真ん中のグループは中間の密度の線を含む。
勿論、この発明は、上記された数例に限らない。
このように、スタイラスには小塔よりも、直線的な移動の手段も予想される。
また、排水のための容器又は採取ゾーンの容器も取り外しできる代わりに、塗抹器機のプラットフォームの中に固定して、直接型打ちされることも予想される。
図式1に大づかみに表示されるように、排水のための容器は平行六面体の形をしていて、二つのコンパートメントを含み、一つのコンパートメントから他方のコンパートメントに液体が流出するために仕切りに隔離されていることも予想される。
円形のモチーフばかりではなく、多かれ少なかれ密度の高い点の形をしたパターンもまた予想される。





【特許請求の範囲】

サンプルで培養基盤の上に、互いに平行で少なくとも二つの線(99,131,132)を含むパターンを描くことが特徴である、ペトリディッシュ(4)の培養基盤(2)にほぼ液体のサンプル(3)を塗抹するための方法。

請求項1による、パターンの線が好ましくは互いにひきのばし変換した形(99、132)を構成するのが特徴である方法。

請求項1又は請求項2のいずれかの請求項による、これらの線は少なくとも二つのグループがあり、各々のグループは他のグループと違った線型の密度を持つことが特徴である方法。

請求項1による、パターンの線が互いに同心円である少なくとも二つの円の弧(99)を含むことが特徴である方法。

請求項4による、パターンが、径方向に隣り合い、各グループがそれぞれ互いに径方向に離れているいくつかの円の一つ又はいくつかの弧のグループを含むことが特徴である方法。

請求項4又は請求項5による、いくつかの弧は培養基盤を回転させる軸(X6)の回りに同心円であるので、パターンの全ての弧は同一で一定のアンギュラー型スピードで描かれることが特徴である方法。

請求項5による、いくつかの弧は培養基盤を回転させる軸(X6)の回りに同心円であるので、同じグループの全ての円の弧は同一で一定の線的スピードで描かれることが特徴である方法。

請求項4から請求項7のいずれか一つの請求項による、全ての円の弧が完全な円を形作ることが特徴である方法。

請求項2又は請求項3による、線が正方形を構成することが特徴である方法。
10
請求項1による、線が直線であることが特徴である方法。

【公開番号】特開2011−50375(P2011−50375A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−137694(P2010−137694)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(509336587)
【Fターム(参考)】