説明

自動精米装置

【課題】 白米ホッパ内に異物が入り込むことを防止できる自動精米装置を得る。
【解決手段】 本自動精米装置では、装置本体11の排出口44A及び白米ホッパ26の上端開口部26Aは、カバー72(メンテカバー74及び開閉カバー76)により覆われている。したがって、白米ホッパ26内(集積される簡易無洗米KM)に虫などの異物が入り込むことを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投入されたコイン又は挿入されたプリペイドカードに応じて作動して玄米等の米粒を白米に処理する自動精米装置に関する。
【背景技術】
【0002】
投入されたコインに応じて作動し、投入された米粒(玄米)を白米に処理するコイン精米装置が知られており、さらに、コインのみならず挿入されたプリペイドカードに応じても作動する自動精米装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような自動精米装置では、機体の内部には精白ロールを備えた精米機が配置されている。また、機体の前面壁には米粒が投入される張込みホッパが設けられており、張込みホッパは昇降機等の搬送機器を介して精米機に連結されている。さらに機体の前面壁には、コイン投入部及びカード挿入部が設けられており、コインを投入できると共にカードが挿入できる。
【0004】
この自動精米装置では、張込みホッパへ米粒を投入すると共に、コイン投入部へ所定枚数のコインを投入し、またはカード挿入部へプリペイドカードを挿入し、次いで運転スイッチを操作すると、投入された米粒が昇降機等によって搬送されて精米機に供給され、さらに精米機の精白ロールが回転して米粒に精米処理が施される。
【0005】
また、このような自動精米装置では、機体の前面壁を貫通して配置された排出樋を備えており、精米処理された米粒はこの排出樋を介して機体外に排出される。排出樋の下方には、上端側が開口した箱状に形成された集積タンク(白米ホッパ)が配設されており、排出樋から排出された米粒は白米ホッパ内に流下して集積されるようになっている。白米ホッパの下部には開閉可能なシャッタが設けられており、利用者は、白米ホッパの下方に袋をセットしてシャッタを開放することで、袋の中に白米を集積できる構成となっている。
【0006】
ところで、上記構成の自動精米装置では、上述の如く白米ホッパの上部が開口した構成とされているため、当該開口部を介して白米ホッパ内の白米に異物が入り込む可能性があり(例えば、夏場には、蚊、蛾、うんか等の虫が入り込む可能性があり)、これを防止する対策が求められている。特に、上述の如き自動精米装置では、供給された米粒を所謂簡易無洗米にすることができる機種もあるが、簡易無洗米の場合、水でさっと軽く洗っただけで炊飯されるため、精米処理の段階で虫などの異物が混入することは問題である。
【特許文献1】特開平6−269688号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記事実を考慮し、白米ホッパ内に異物が入り込むことを防止できる自動精米装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の自動精米装置は、機体の内部に投入されたコイン又は挿入されたプリペイドカードに応じて所定時間作動することにより、前記機体内部に投入された米粒を精米処理すると共に、前記精米処理後の米粒を前記機体の側壁に設けられた排出口から前記機体外へ排出する装置本体と、上端側が開口した箱状に形成されると共に前記排出口の下方に配置され、前記排出口から前記開口部を介して内部に流入する米粒を集積する白米ホッパと、前記装置本体の前記排出口及び前記白米ホッパの前記開口部を覆うカバーと、を備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項1記載の自動精米装置では、装置本体の機体の内部にコインが投入されるか或いはプリペイドカードが挿入されると、機体の内部に投入された米粒に精米処理が施される。精米処理された米粒は、機体の側壁に設けられた排出口から機体外に排出される。排出口の下方には、上端側が開口した箱状に形成された白米ホッパが配置されており、排出口から排出された米粒は、上記開口部を介して白米ホッパ内に流入して集積される。
【0010】
ここで、この自動精米装置では、装置本体の排出口及び白米ホッパの開口部は、カバーにより覆われている。したがって、白米ホッパ内に虫などの異物が入り込むことを防止できる。
【0011】
請求項2に係る発明の自動精米装置は、請求項1記載の自動精米装置において、前記カバーは、全部又は一部が透明な材料により形成される、ことを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の自動精米装置では、カバーは、全部又は一部が透明な材料により形成されている。このため、白米ホッパ内の状態(米粒が集積されているか否か)などを目視にて容易に確認することができる。
【0013】
請求項3に係る発明の自動精米装置は、請求項1記載又は請求項2記載の自動精米装置において、前記カバーは、全部又は一部が開閉可能とされる、ことを特徴としている。
【0014】
請求項3記載の自動精米装置では、カバーは、全部又は一部が開閉可能とされている。このため、カバーを開放することで、白米ホッパ内の米粒(白米)の状態(精米処理の状態)を確認することができる。
【0015】
請求項4に係る発明の自動精米装置は、請求項3記載の自動精米装置において、前記カバーの開閉状態を検出し、前記カバーが開いている状態では前記装置本体の作動開始を阻止すると共に、前記装置本体の作動中に前記カバーが開けられた際には前記装置本体の作動を続行させる制御手段を備えた、ことを特徴としている。
【0016】
請求項4記載の自動精米装置では、制御手段は、カバーが開いている状態では装置本体の作動開始を阻止する。したがって、カバーの閉じ忘れによって、装置本体の作動中(精米処理中)に白米ホッパ内に虫などの異物が入り込むことを防止できる。また、制御手段は、装置本体の作動中にカバーが開けられた際には装置本体の作動を続行させる。したがって、精米処理された米粒が白米ホッパ内に流入している状態(精米処理の途中)でも、カバーを開けて米粒の状態を確認することができる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明に係る自動精米装置では、白米ホッパ内に異物が入り込むことを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図5には、本発明の実施の形態に係る自動精米装置10の全体構成が概略図にて示されている。また、図4には、この自動精米装置10の前面側の構成が斜視図にて示されている。
【0019】
自動精米装置10は、装置本体11を備えており、装置本体11は、機体12を有している。なお、装置本体11は、図示しない屋外用建物内に設置されている。機体12の前面壁(側壁)には、米粒(籾米M又は玄米G)が投入される張込みホッパ14が機体12の外側に露出する状態で設けられている。張込みホッパ14は米粒搬送用のスクリュウコンベア15を内蔵しており、さらに、機体12内に配置された昇降機16に連結されている。昇降機16は、張込みホッパ14へ投入されスクリュウコンベア15によって供給された米粒を機体12上部へ持ち上げ搬送できる。
【0020】
昇降機16の上端部に設けられた放出口16Aには、切換弁17が取付けられている。この切換弁17は、作動することにより、米粒の供給方向を変更することができる。切換弁17は、後述する操作パネル28に設けられた籾ボタン46が操作されることで昇降機16によって持ち上げ搬送された米粒を後述する籾摺り機18へ供給するが、操作パネル28に設けられた玄米ボタン48が操作された場合には、切り換わることにより、後述する石抜き機20へ供給する。
【0021】
機体12内の昇降機16の側方には、脱ぷ部としての籾摺り機18が昇降機16の放出口16Aに対応して配置されている。籾摺り機18は、一対のゴムロール機構を備えたロール式とされており、米粒(籾米M)の脱ぷ処理ができる。なお、この脱ぷ部は、他の型式のもの例えば、高速回転羽を備えた衝撃式の遠心脱ぷ機であっても差し支えない。
【0022】
籾摺り機18の側方には、石抜き機20が配置されており、籾摺り機18の排出口18Aに対応している。このため、籾摺り機18を経由した後の玄米Gは石抜き機20へ供給されるようになっている。なお、この石抜き機20は、前述の切換弁17が作動した場合には、昇降機16によって持ち上げ搬送された米粒を直接に(籾摺り機18を介さないで)受け取ることができる。
【0023】
また、機体12内には、精米部としての精米機22が配置されており、石抜き機20を経由後の玄米Gが供給されるようになっている。精米機22は、精白ロールを備えた縦型円筒摩擦式とされており、玄米Gの精米処理ができる。なおこの精米部は、他の型式のもの例えば、横型円筒式のものや、循環機構を備えた循環式のもの、あるいは金剛砥石ロールを備えた研削式のものであっても差し支えない。
【0024】
精米機22の側方には糠回収機24が配置されており、精米処理の際に発生する米糠を回収し糠袋25の集積できる。この糠袋25は自由に取り替えることが可能である。
【0025】
さらに、精米機22の下流側には、精米機22の放出口22Aに対応して研米機38が配置されている。この研米機38は、精米機22によって処理された後の白米Hを更に研いでこの白米Hの表面に付着している糠粉を取り除き、光沢のあるきれいな所謂簡易無洗米KM(水でさっと軽く洗うだけで炊飯できる白米)とすることができる。
【0026】
なお、研米機38としては種々の型式のものが適用可能であるが、乾式タイプのものであれば、研米処理を白米同士の研磨作用によって行う摩擦式のタイプや研米処理をブラシによって行うブラシ式のタイプのものであっても適用できる。
【0027】
また、この研米機38によって研米された簡易無洗米KMの放出口38Aに対応して、昇降機42が立設されている。昇降機42は、研米機38の放出口38Aから取り出される簡易無洗米KMを、機体12の上部へ持ち上げ搬送できる。
【0028】
また、昇降機42の上端部に設けられた放出口42Aに対応して砕粒選別機44が配置されている。砕粒選別機44は、精米処理及び研米処理後の簡易無洗米KMの中から糠玉及び砕粒を取り除き、糠玉及び砕粒の取り除かれた良質の美味しい簡易無洗米(澱粉粒の流れ出しによるべた付きがなく炊飯できる簡易無洗米)KMとすることができる。
【0029】
また、砕粒選別機44には、筒状に形成された排出口44Aの一端部が接続されている。排出口44Aは、機体12の前面壁を貫通しており、他端側が機体12の外側へ露出している。この排出口44Aは、他端側が下を向くように傾斜して配置されており、砕粒選別機44による処理を終えた簡易無洗米KMを機体12の外側へ排出することができる。
【0030】
排出口44Aの下方には、白米ホッパ26が配置されている。詳細は後で説明するが、白米ホッパ26は、排出口44から排出された簡易無洗米KMを集積することができる。
【0031】
一方、機体12の前面壁には、操作パネル28が配置されている。図3に示す如く、操作パネル28にはコイン金額識別部30及びカード度数識別部32が設けられている。コイン金額識別部30では、操作パネル28に開口する投入口34が設けられており、所定のコイン(例えば、100円硬貨)が投入でき、これを識別可能である。これに対し、カード度数識別部32では、操作パネル28に開口する挿入口36が設けられており、所定のカード(例えば、所謂クローズド型のプリペイドカード)が挿入でき、これを識別可能である。これらのコイン金額識別部30及びカード度数識別部32は制御手段を構成する制御装置50に接続されている。
【0032】
図2には、制御装置50の概略構成が示されている。制御装置50は、中央演算処理装置(CPU)52、リードオンメモリ(ROM)54、ランダムアクセスメモリ(RAM)56、入力ポート58、出力ポート60を含んで構成されている。入力ポート58には前述のコイン金額識別部30及びカード度数識別部32が接続されている。また、出力ポート60には、張込みホッパ14のスクリューコンベア15、昇降機16、籾摺り機18、石抜き機20、精米機22、研米機38、昇降機42、及び砕粒選別機44の各駆動モータがそれぞれ接続されている。また、ROM54には、自動精米装置10の満了作動時間の所定の値および所定の運転プログラムが記憶されており、この運転プログラムに従ってCPU52が前記各駆動部を制御する。
【0033】
次に、前述した白米ホッパ26を含む周辺部材の構成について説明する。
【0034】
図1に示す如く、白米ホッパ26は、上端側が開口した箱状に形成されており、前述した如く排出口44Aの下方に配置されている。白米ホッパ26は、機体12の前面壁に取付けられており、排出口44Aから排出された簡易無洗米KMは、白米ホッパ26の上端開口部26Aを介して白米ホッパ26内に流入するようになっている。
【0035】
また、白米ホッパ26の下端側は、断面形状が下側へ向かうに従い徐々に狭くなるテーパ形状となっており、白米ホッパ26の下端部には図示しない放出口が形成されている。この放出口は、白米ホッパ26の下端部に支軸62により回動可能に支持された開閉シャッタ64によって通常は閉塞されており、白米ホッパ26内に流入した簡易無洗米KMは、白米ホッパ26内に集積される(なお、開閉シャッタ64は、シャッタカバー65(図4参照)により被覆されている)。
【0036】
開閉シャッタ64の支軸62の一端部には、レバー63の一端部が連結されている。レバー63の他端部には、捩じりコイルばね66の一端部が係止されており、捩じりコイルばね66の他端部は、白米ホッパ26に係止されている。この捩じりコイルばね66は、レバー63及び支軸62を介して開閉シャッタ64を上記閉塞位置に保持している。
【0037】
また、レバー63の他端部には、シャフト68の一端部が連結されており、シャフト68の他端部は、白米ホッパ26の下方に配置されたペダル70に連結されている。このペダル70が踏み込まれると、シャフト68が下方に引き込まれ、レバー63及び支軸62と一体で開閉シャッタ64が回動するようになっている。これにより、利用者は、白米ホッパ26の下方に袋27(図5参照)をセットしてペダル70を踏み込むことで、白米ホッパ26内に集積された簡易無洗米KMを袋27内に集積できる構成となっている。
【0038】
一方、白米ホッパ26の上側には、カバー72が設けられている。カバー72は、鉄板等により上壁、前側壁、及び左右の側壁を有する箱状に形成されて機体12の前面壁に一体的に取り付けられたメンテカバー74を有している。メンテカバー74は、機体12側及び下側が開口しており、排出口44Aの他端部(機体12の外側に露出した部分)を内側に収容した状態で、白米ホッパ26の上端開口部26Aのうち機体12側の部位を被覆している。
【0039】
また、カバー72は、透明な樹脂材料などにより矩形の板状に形成された開閉カバー76を有している。この開閉カバー76は、白米ホッパ26の上端開口部26Aのうち機体12と反対側の部位(上端開口部26Aのうちメンテカバー74で被覆されていない部位)を被覆(閉塞)している。ただし、この開閉カバー76は、メンテカバー74側の端縁部に取り付けられたヒンジ78によってメンテカバー74に取り付けられており、ヒンジ78周りに回動することで白米ホッパ26の上端開口部26Aを開放可能とされている。
【0040】
また、白米ホッパ26の上端部には、制御手段を構成する検出器80(例えば、リミットスイッチなど)が取り付けられている。この検出器80は、前述した制御装置50の入力ポート58に接続されており、制御装置50は、検出器80からの電気信号に基づいて開閉カバー76の開閉状態を検出できるようになっている。
【0041】
ここで、この自動精米装置10では、制御装置50は、開閉カバー76が開いている状態では装置本体11(張込みホッパ14のスクリューコンベア15、昇降機16、籾摺り機18、石抜き機20、精米機22、研米機38、昇降機42、及び砕粒選別機44の各駆動モータ)の作動開始を阻止すると共に、装置本体11の作動中に開閉カバー76が開けられた際には装置本体11の作動を続行させるようになっている。
【0042】
次に、本実施の形態の作用について説明する。
【0043】
上記構成の自動精米装置10を利用する際には、コインをコイン金額識別部30の投入口34へ投入するか、カードをカード度数識別部32の挿入口36へ挿入すると共に、張込みホッパ14へ籾米Mあるいは玄米Gを投入する。次いで、籾ボタン46又は玄米ボタン48を操作した後に運転スイッチ(白度選択スイッチ49A、49B、49C)を操作すると、装置本体11(張込みホッパ14のスクリューコンベア15、昇降機16、籾摺り機18、石抜き機20、精米機22、研米機38、及び昇降機42の各駆動モータ)が作動されて運転が開始される。
【0044】
但し、この自動精米装置10では、白米ホッパ26の開閉カバー76が開いていることが検出器80及び制御装置50によって検出された状態では、運転スイッチが操作されても制御装置50によって装置本体11の作動開始が阻止される。したがって、利用者は、運転スイッチを操作する前に開閉カバー76の開閉状態を確認し、開閉カバー76が開いている場合にはこれを閉じてから運転スイッチを操作する必要がある。
【0045】
運転が開始されると、張込みホッパ14へ投入された籾米Mは、スクリューコンベア15及び昇降機16によって籾摺り機18へ供給されて脱ぷ処理される(籾ボタン46が操作された場合)。さらに、脱ぷ処理後は、石抜き機20へ供給される。
【0046】
なお、張込みホッパ14へ玄米Gが投入された場合には、昇降機16によって持ち上げ搬送された後に切換弁17の作動によって、籾摺り機18を介さないでそのまま石抜き機20へ供給される(玄米ボタン48が操作された場合)。
【0047】
石抜き機20によって石抜きされた米粒(玄米G)は、さらに精米機22へ供給される。精米機22では、玄米Gの精米処理が実施される。また、この精米機22による精米処理の際に発生する米糠は、糠回収機24によって回収されて糠袋25に集積される。
【0048】
さらに、精米機22によって精米された白米Hは、研米機38へ供給され、この研米機38によって、当該白米Hの表面に付着している糠粉が取り除かれ、光沢のあるきれいな簡易無洗米KM(水でさっと軽く洗うだけで炊飯できる白米)とされる。
【0049】
またさらに、研米機38によって処理された簡易無洗米KMは、昇降機42によって持ち上げ搬送されて砕粒選別機44へ供給され、この砕粒選別機44によって、糠玉及び砕粒の取り除かれた良質の美味しい簡易無洗米(澱粉粒の流れ出しによるべた付きがなく炊飯できる簡易無洗米)KMとされる。
【0050】
砕粒選別機44による処理を終えた簡易無洗米KMは、砕粒選別機44に接続された排出口44Aを介して機体12の外側へ排出され、排出口44Aの下方に配置された白米ホッパ26内に流入して集積される。そして、利用者が白米ホッパ26の下方に袋27をセットしてからペダル70を踏み込むと、開閉シャッタ64が回動し、これにより、白米ホッパ26内の簡易無洗米KMが袋27内に流下して集積される。
【0051】
ここで、本実施の形態に係る自動精米装置10では、装置本体11の排出口44A及び白米ホッパ26の上端開口部26Aは、カバー72(メンテカバー74及び開閉カバー76)により覆われている。したがって、白米ホッパ26内(集積される簡易無洗米KM)に虫などの異物が入り込むことを防止できる。
【0052】
しかも、本実施の形態に係る自動精米装置10では、開閉カバー76が透明な樹脂材料により形成されているため、開閉カバー76が閉じている状態でも白米ホッパ26内の状態(米粒が集積されているか否かなど)を目視にて容易に確認することができる。
【0053】
さらに、本実施の形態に係る自動精米装置10では、開閉カバー76が開閉可能とされているため、開閉カバー76を開放することで、白米ホッパ26内の米粒(簡易無洗米KM)の状態(精米処理の状態)を確認することができる。
【0054】
またさらに、本実施の形態に係る自動精米装置10では、制御装置50は、開閉カバー76が開いている状態では装置本体11の作動開始を阻止する。したがって、開閉カバー76の閉じ忘れによって、装置本体11の作動中(精米処理中)に白米ホッパ26内に虫などの異物が入り込むことを防止できる。また、制御装置50は、装置本体11の作動中に開閉カバー76が開けられた際には、装置本体11の作動を続行させる。したがって、簡易無洗米KMが白米ホッパ26内に流入している状態(精米処理の途中)でも、開閉カバー76を開けて簡易無洗米KMの状態(精米処理の状態)を確認することができる。
【0055】
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る自動精米装置10では、白米ホッパ26内に異物が入り込むことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施の形態に係る自動精米装置の白米ホッパを含む周辺部材の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る自動精米装置の制御装置の構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る自動精米装置の操作パネルの正面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る自動精米装置の前面側の構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る自動精米装置の全体構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0057】
10 自動精米装置
11 装置本体
12 機体
26 白米ホッパ
26A 開口部
44A 排出口
50 制御装置(制御手段)
72 カバー
74 メンテカバー
76 開閉カバー
80 検出器(制御手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体の内部に投入されたコイン又は挿入されたプリペイドカードに応じて所定時間作動することにより、前記機体内部に投入された米粒を精米処理すると共に、前記精米処理後の米粒を前記機体の側壁に設けられた排出口から前記機体外へ排出する装置本体と、
上端側が開口した箱状に形成されると共に前記排出口の下方に配置され、前記排出口から前記開口部を介して内部に流入する米粒を集積する白米ホッパと、
前記装置本体の前記排出口及び前記白米ホッパの前記開口部を覆うカバーと、
を備えた自動精米装置。
【請求項2】
前記カバーは、全部又は一部が透明な材料により形成される、ことを特徴とする請求項1記載の自動精米装置。
【請求項3】
前記カバーは、全部又は一部が開閉可能とされる、ことを特徴とする請求項1記載又は請求項2記載の自動精米装置。
【請求項4】
前記カバーの開閉状態を検出し、前記カバーが開いている状態では前記装置本体の作動開始を阻止すると共に、前記装置本体の作動中に前記カバーが開けられた際には前記装置本体の作動を続行させる制御手段を備えた、ことを特徴とする請求項3記載の自動精米装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−320786(P2006−320786A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−144008(P2005−144008)
【出願日】平成17年5月17日(2005.5.17)
【出願人】(000144898)株式会社山本製作所 (144)
【Fターム(参考)】