説明

自動販売システムおよび自動販売装置

【課題】購入した一般用医薬品について服用指導をする自動販売システムを実現する。
【解決手段】自動販売装置10とネットワーク端末21とをネットワークを介して接続し、ネットワーク端末21の有資格オペレータがテレビ電話で自動販売装置10を利用するユーザと問診し、その結果に基づきネットワーク端末21から自動販売装置10に対してユーザに販売可能な一般用医薬品を表示するよう指示し、これに従って表示された販売可能商品の中からユーザ選択商品の購入を可能にする。自動販売装置10は、ユーザに販売した商品の服用情報と、当該服用情報を参照して服用指導するアプリとをユーザ携帯端末90にダウンロードする。ユーザ携帯端末90では、ダウンロードしたアプリを実行させると、服用時間をアラーム報知する服用案内や一緒に服用してはいけない薬を知らせる併用禁忌案内が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般用医薬品を自動販売する自動販売システムおよび自動販売装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般用医薬品は、薬剤師又は薬種商販売業でしか販売することが許可されておらず、怪我や急な発熱等の緊急時に入手が非常に困難であった。なお、ここで言う一般用医薬品とは、処方薬とは異なり、軽度な疾病に伴う症状の改善や生活習慣病などの予防、健康維持などセルフメディケーションを目的としたものを指す。近年では、改正薬事法により登録販売業者制度が取り入れられ、薬局以外でも店舗販売業である「コンビニ」や「スーパーマーケット」あるいは「ホームセンター」などでも販売が可能になっている。
【0003】
しかしながら、副作用などにより健康被害の虞がある第2類、第3類医薬品を販売する為には、購入者への注意事項を説明する薬剤師又は登録販売資格を有する店員を店舗常駐させる必要があるが、24時間常駐による人件費増大に起因して、とりわけ深夜や早朝に医薬品を販売する店舗が極めて少ないという現状にある。
【0004】
上述した背景に基づき、近年では、例えば特許文献1に開示されるように、自動販売機1と医師又は薬剤師が常駐する問診室3とを通信回線で接続し、この通信回線を介した画像通信(テレビ電話)による問診に基づき購買者の症状に適した医薬品商品を医師又は薬剤師が判断し、その判断結果に基づき通信回線で自動販売機1に販売指示を送ることにより購買者に適した医薬品商品の購入を可能にする販売システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−114932号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した特許文献1に開示の販売システムでは、単にテレビ電話を用いた遠隔的な問診を行い、その問診の結果に応じて自動販売機1の販売動作を制御するだけに過ぎず、例えばユーザが購入した一般用医薬品の服用時間を知らせる服用案内や、一緒に服用してはいけない薬を知らせる併用禁忌案内などの服用指導をすることが出来ない、という問題がある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、購入した一般用医薬品について服用指導をすることができる自動販売システムおよび自動販売装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、互いにテレビ電話機能を備える自動販売装置とネットワーク端末とをネットワークを介して接続し、ネットワーク端末の有資格オペレータがテレビ電話で自動販売装置を利用するユーザと問診した結果に基づきネットワーク端末から自動販売装置に対してユーザに販売可能な一般用医薬品を表示するよう指示し、この指示に従って自動販売装置に表示された販売可能な一般用医薬品の中からユーザが選択した一般用医薬品の購入を可能にする自動販売システムにおいて、自動販売装置に設けられ、ユーザに販売した一般用医薬品に関する服用情報および当該服用情報を参照して服用指導するアプリケーションプログラムとをユーザ所有の携帯端末にダウンロードするダウンロード手段と、ユーザ所有の携帯端末に設けられ、前記自動販売装置からダウンロードされたアプリケーションプログラムが服用情報を参照して服用指導を実行する服用指導手段とを具備することを特徴とする。
【0009】
上記請求項1に従属する請求項2に記載の発明では、前記ダウンロード手段は、販売品目毎の服用情報を記憶する服用情報データベース手段と、前記服用情報データベース手段が記憶する販売品目毎の服用情報の内からユーザに販売した一般用医薬品の服用情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された服用情報と、当該服用情報を参照して服用指導するアプリケーションプログラムとをユーザ所有の携帯端末へ無線送信する無線送信手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
上記請求項1に従属する請求項3に記載の発明では、前記服用指導手段は、ユーザが購入した一般用医薬品の服用時間をアラーム報知する服用案内を行うことを特徴とする。
【0011】
上記請求項1に従属する請求項4に記載の発明では、前記服用指導手段は、ユーザが購入した一般用医薬品と一緒に服用してはいけない薬を知らせる併用禁忌案内を行うことを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明では、ネットワークを介して接続されるネットワーク端末の有資格オペレータとユーザがテレビ電話で問診した結果に基づいてユーザに販売可能な一般用医薬品を表示し、その中からユーザが選択した一般用医薬品の購入を可能にする自動販売装置において、販売品目毎の服用情報を記憶する服用情報データベース手段と、前記服用情報データベース手段が記憶する販売品目毎の服用情報の内からユーザに販売した一般用医薬品に関する服用情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された服用情報と、当該服用情報を参照して服用指導するアプリケーションプログラムとをユーザ所有の携帯端末へ無線送信する無線送信手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明では、購入した一般用医薬品について服用指導をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】自動販売システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】一般用医薬品自動販売装置10の外観を示す外観図である。
【図3】一般用医薬品自動販売装置10の構成を示すブロック図である。
【図4】サポートセンター20に配備されるネットワーク端末21の構成を示すブロック図である。
【図5】ユーザ携帯端末90の構成を示すブロック図である。
【図6】自動販売システムの全体動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
A.構成
(1)システム構成
図1は、実施の一形態による自動販売シテムの全体構成を示すブロック図である。この図に示す自動販売システムは、各所に設置される複数の一般用医薬品自動販売装置10−1〜10−Nと、公衆回線網を含むネットワークNTを介して一般用医薬品自動販売装置10−1〜10−Nに接続されるサポートセンター20(ネットワーク端末21)と、一般用医薬品自動販売装置10と無線通信にてデータ授受するユーザ携帯端末90とから構成される。
【0016】
(2)一般用医薬品自動販売装置10の構成
一般用医薬品自動販売装置10は、図2に図示するように、その外観は従来と同様に直方体状の箱体から成る。箱体の正面上部には、カラーLCDパネルから構成される表示部10eを備える。表示部10eには、販売可能な商品群(一般用医薬品)が画面表示される。また、この表示部10eは、後述するテレビ電話のディスプレイとしても機能する。箱体の正面下部には、購入商品を選択する複数の選択ボタンと、金銭投入口と、商品取り出し口とが設けられ、商品代金の入金(金銭投入)に応じて箱体内部の搬出手段により搬出される商品(一般用医薬品)が商品取り出し口から取り出し可能となる。
【0017】
次に、図3を参照して一般用医薬品自動販売装置10の電気的構成について説明する。図3において、CPU10aは、操作部10dが発生する操作イベントに応じて装置各部を制御する。ROM10bには、CPU10aで実行される各種制御プログラムの他、服用情報を販売品目毎に登録した服用情報データベースが記憶される。服用情報とは、商品(一般用医薬品)の注意書きとして記載される内容に相当するものであり、例えば服用の仕方や併用禁忌などを含む情報である。また、ROM10bには、服用情報に基づき服用案内又は併用禁忌案内する為のアプリケーションプログラムが記憶される。このアプリケーションプログラムは、服用情報と共にユーザ携帯端末90にダウンロードされ、ダウンロードされたユーザ携帯端末90において実行されるものである。
【0018】
RAM10cは、CPU10aのワークエリアとして用いられ、各種レジスタ・フラグデータを一時記憶する。操作部10dは、上述した選択ボタンの他、購入要求ボタンやテレビ電話機能用の操作スイッチなどを備え、操作されるボタンやスイッチに応じた操作イベントを発生する。操作部10dが発生する操作イベントはCPU10aに取り込まれる。
【0019】
表示部10eは、CPU10aの制御の下に、後述する通信部10kがネットワークNTを介してサポートセンター20側と行う画像通信をテレビ電話画面として表示する。無線部10fは、ユーザ携帯端末90と短距離無線通信にてデータ授受する。ここで言う短距離無線通信とは、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、無線LANなどを指す。無線部10fを介してユーザ携帯端末90側へ送信されるデータは、ユーザが購入した一般用医薬品の服用情報と、その服用情報に基づき服用案内又は併用禁忌案内する為のアプリケーションプログラムである。
【0020】
カメラ10gは、ユーザ(購入者)の顔を撮影してテレビ電話用の送出画像データを発生する。マイク10hは、ユーザ(購入者)が発声する音声を取り込んでテレビ電話用の音声データを発生する。スピーカ10iは、CPU10aの制御の下に、後述する通信部10kがネットワークNTを介してサポートセンター20側と行う画像通信に基づくテレビ電話の音声を再生する。
【0021】
商品取り出し部10jは、CPU10aにより制御される搬出手段(不図示)を備え、商品代金分の金銭投入に応じて搬出手段により商品(一般用医薬品)を商品取り出し口に搬出する。通信部10kは、CPU10aの制御の下に、ネットワークNTを介してサポートセンター20側とテレビ電話用の画像通信を行う。すなわち、サポートセンター20側から送信される映像/音声データを受信する一方、カメラ10gが発生する送出画像データとマイク10hにより取り込んだ音声データとをサポートセンター20側へ送信する。
【0022】
(3)サポートセンター20に配備されるネットワーク端末21の構成
サポートセンター20は、ネットワークNTを介して接続される複数の一般用医薬品自動販売装置10−1〜10−Nを監視制御する複数のネットワーク端末21を備える。図4は、ネットワーク端末21の構成を示すブロック図である。この図において、CPU21aは、操作部21dが発生する入力イベントに応じて端末各部を制御する。ROM21bは、CPU21aで実行される各種制御プログラムを記憶する。RAM21cは、CPU21aのワークエリアとして用いられ、各種レジスタ・フラグデータを一時記憶する。操作部21dは、キーボードやマウスなどの入力デバイスから構成され、ユーザ入力操作に応じた入力イベントを発生する。操作部10dが発生する入力イベントはCPU21aに取り込まれる。
【0023】
表示部21eは、CPU10aの制御の下に、後述する通信部21fがネットワークNTを介して一般用医薬品自動販売装置10側と行う画像通信をテレビ電話画面として表示する。カメラ21fは、薬剤師又は登録販売資格を有するオペレータの顔を撮影してテレビ電話用の送出画像データを発生する。マイク21gは、薬剤師又は登録販売資格を有するオペレータが発声する音声を取り込んでテレビ電話用の音声データを発生する。
【0024】
スピーカ21hは、CPU10aの制御の下に、後述する通信部21iがネットワークNTを介して一般用医薬品自動販売装置10側と行う画像通信に基づくテレビ電話の音声を再生する。通信部21fは、CPU21aの制御の下に、ネットワークNTを介して一般用医薬品自動販売装置10と画像通信する。すなわち、一般用医薬品自動販売装置10側から送信される映像/音声データを受信する一方、カメラ21fが発生する送出画像データとマイク21hにより取り込んだ音声データとを一般用医薬品自動販売装置10側へ送信する。
【0025】
(3)ユーザ携帯端末90の構成
次に、図5を参照してユーザ携帯端末90の構成を説明する。図5は、携帯端末90の構成を示すブロック図である。この図において、送受信部90bは、制御部90aの制御の下で無線信号の送信及び受信を行う。変復調部90cは、制御部90aの制御の下で送受信するデータの変調・復調を行う。記憶部90dは、プログラム、音声、映像、メール、ウェブ、その他のユーザデータ等を記憶する。記憶部90dに記憶されるプログラムは、制御部90aにより実行される。
【0026】
表示部90eは、カラーLCDパネル等から構成され、メール画面、ウェブ閲覧画面、基本操作画面等を表示する。キー入力部90fは、テンキー、ファンクションキー、タッチパネル等におけるユーザからの入力を取り込んで制御部90aに供給する。音声入出力部90gは、入力された音声を信号に変換するマイク等の音声入力部、音声を出力するスピーカ等の音声出力部を備えている。また、音声出力部のスピーカは、音声の他にアラーム報知音なども出力する。
【0027】
短距離無線通信部90hは、制御部90aの制御の下に、一般用医薬品自動販売装置10の無線部10f(図2参照)と短距離無線通信にてデータ授受する。ここで言う短距離無線通信とは、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、無線LANなどを指す。短距離無線通信部90hを介して一般用医薬品自動販売装置10の無線部10fから受信するデータは、ユーザが購入した一般用医薬品の服用情報と、その服用情報に基づき服用案内又は併用禁忌案内する為のアプリケーションプログラムとから構成され、記憶部90dに記憶される。
【0028】
制御部90aでは、例えばユーザがキー入力部105を介して音声通話操作を行うと、記憶部90dに記憶される音声通話用の通信回線確立処理プログラムに基づいて送受信部90bを制御し、無線通信回線を確立する。通信回線が確立したらその旨を表示部90eに表示し、音声入出力部90gから入力された音声信号を変復調部90cにより変調し、送受信部90bを介して通話相手に送信し、一方、送受信部90bを介して受信した音声データを変復調部90cにより復調し、音声入出力部90gから音声信号として出力させる制御を実行する。
【0029】
また、制御部90aでは、短距離無線通信部90hを介して一般用医薬品自動販売装置10側からユーザが購入した一般用医薬品の服用情報と、その服用情報に基づき服用案内又は併用禁忌案内する為のアプリケーションプログラムとがダウンロードされると、当該アプリケーションプログラムおよび服用情報を記憶部90dに記憶する。そして、ユーザ操作に応じて、記憶部90dに記憶したアプリケーションプログラムを実行させると、服用情報に基づき購入した一般用医薬品の服用時間をアラーム報知して服用案内したり、一緒に服用してはいけない薬を知らせる併用禁忌案内したりする服用指導が行われるようになっている。
【0030】
B.動作
次に、図6を参照して上記構成による自動販売システムの動作を説明する。先ずユーザが一般用医薬品自動販売装置10に設けられる購入要求ボタンを押下したとする(ステップS100)。そうすると、一般用医薬品自動販売装置10では、ステップS101に処理を進め、通信部10kを介してサポートセンター20側のネットワーク端末21に回線接続要求を発生する。
【0031】
一方、サポートセンター20側のネットワーク端末21では、一般用医薬品自動販売装置10からの回線接続要求に応じて、ステップS102を実行して画像通信を確立し、これによりユーザと薬剤師又は登録販売資格を有するオペレータ(以下、有資格オペレータと略称する)とがテレビ電話で対話可能な状態となる。
【0032】
そして、テレビ電話で対話可能になる状態、すなわち一般用医薬品自動販売装置10の表示部10eに、サポートセンター20側の有資格オペレータの顔とユーザ自身の顔とが画面表示される状態になると、ステップS103に進み、有資格オペレータからの問診に応じてユーザが症状などを回答する診断のやり取りが為される。
【0033】
この診断のやり取りに基づき有資格オペレータがユーザの症状改善に適した商品(一般用医薬品)を特定すると、ステップS104において、特定した品目以外の商品群、つまり一般用医薬品自動販売装置10で販売中の商品群の中からユーザに販売してはいなけい品目を表すデータを、サポートセンター20側のネットワーク端末21から一般用医薬品自動販売装置10へ送出する。
【0034】
一般用医薬品自動販売装置10では、ユーザに販売してはいなけい品目を表すデータを受領すると、テップS105に進み、表示部10eに表示中の販売可能な商品群の内、ユーザに販売してはいなけい商品についてディスプレイ表示を消去する。これにより、ユーザが誤った商品を購入するのを防止すると共に、ユーザに対して購入可能な商品群を提示することが可能になる。そして、表示部10eに表示され、購入可能な商品群の中からユーザが必要な商品を選択ボタン操作で選択した後、その選択した商品代金を金銭投入口に入金して商品取り出し口から所望の商品を入手する(ステップS106)。
【0035】
この後、ユーザが所持する携帯端末90の短距離無線通信部90h(図5参照)と、一般用医薬品自動販売装置10の無線部10f(図3参照)とが所定のプロトコルに従って無線接続すると、一般用医薬品自動販売装置10では、ステップS107において、ROM10bに格納される服用指導データベースから販売した一般用医薬品に関する服用情報を抽出すると共に、当該服用情報を参照して服用指導するためのアプリケーションプログラムをROM10bから読み出し、抽出した服用情報およびアプリケーションプログラムを、無線部10fを介してユーザ携帯端末90側へダウンロードする。
【0036】
すると、携帯端末90では、ステップS108を実行し、一般用医薬品自動販売装置10側からダウンロードされた服用情報と、当該服用情報を参照して服用指導するためのアプリケーションプログラムとを記憶部90dに格納保存したことをユーザに報知する。そして、ユーザ操作に応じて、記憶部90dに記憶したアプリケーションプログラムを実行させると、携帯端末90では、ステップS109を実行し、服用情報に基づき購入した一般用医薬品の服用時間をアラーム報知して服用案内したり、一緒に服用してはいけない薬を知らせる併用禁忌案内したりする服用指導が行われる。
【0037】
一方、服用情報およびアプリケーションプログラムを携帯端末90にダウンロードし終えた一般用医薬品自動販売装置10では、ステップS110において、ユーザに販売した商品の属性を表す販売情報をサポートセンター20側のネットワーク端末21へ送出する。そして、サポートセンター20側のネットワーク端末21では、一般用医薬品自動販売装置10から受領した販売情報に基づき当該一般用医薬品自動販売装置10の在庫管理を行うと共に、仕入れ処理や在庫補充処理を行う(ステップS111)。
【0038】
以上のように、本実施形態では、互いにテレビ電話機能を備える一般用医薬品自動販売装置10とサポートセンター20のネットワーク端末21とをネットワークを介して接続し、ネットワーク端末21の有資格オペレータがテレビ電話で一般用医薬品自動販売装置10を利用するユーザと問診した結果に基づきネットワーク端末21から一般用医薬品自動販売装置10に対してユーザに販売可能な一般用医薬品を表示するよう指示し、この指示に従って一般用医薬品自動販売装置10に表示された販売可能な一般用医薬品の中からユーザが選択した一般用医薬品の購入を可能にする自動販売システムにおいて、ユーザに販売した商品の服用情報と、当該服用情報を参照して服用指導するアプリケーションプログラムとをユーザ携帯端末90にダウンロードするダウンロード手段を一般用医薬品自動販売装置10に設け、このダウンロード手段により服用情報およびアプリケーションプログラムがダウンロードされた携帯端末90では、ユーザ操作に応じて実行されるアプリケーションプログラムが服用情報を参照して服用時間をアラーム報知する服用案内や、一緒に服用してはいけない薬を知らせる併用禁忌案内するので、購入した一般用医薬品について服用指導をすることができる。
【0039】
なお、上述した実施形態では、ユーザに販売した商品の服用情報と、当該服用情報を参照して服用指導するアプリケーションプログラムとをユーザ携帯端末90にダウンロードする態様としたが、これに限らず、ユーザ携帯端末90側に服用指導するアプリケーションプログラムが搭載されているか否かを一般用医薬品自動販売装置10が判別し、搭載済みならば服用情報だけをダウンロードし、未搭載ならば服用情報と共にアプリケーションプログラムをダウンロードする態様としても構わない。
【0040】
また、一般用医薬品自動販売装置10からダウンロードする形態に替えて、無線通信網を介して直接サポートセンター20(ネットワーク端末21)にアクセスして服用情報やアプリケーションプログラムをダウンロードする形態とすることも勿論可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0041】
10 一般用医薬品自動販売装置
10a CPU
10b ROM
10c RAM
10d 操作部
10e 表示部
10f 無線部
10g カメラ
10h マイク
10i スピーカ
10j 商品取り出し部
10k 通信部
20 サポートセンター
21 ネットワーク端末
21a CPU
21b ROM
21c RAM
21d 操作部
21e 表示部
21f カメラ
21g マイク
21h スピーカ
21i 通信部
90 ユーザ携帯端末
90a 制御部
90b 送受信部
90c 変復調部
90d 記憶部
90e 表示部
90f キー入力部
90g 音声入出力部
90h 短距離無線通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いにテレビ電話機能を備える自動販売装置とネットワーク端末とをネットワークを介して接続し、ネットワーク端末の有資格オペレータがテレビ電話で自動販売装置を利用するユーザと問診した結果に基づきネットワーク端末から自動販売装置に対してユーザに販売可能な一般用医薬品を表示するよう指示し、この指示に従って自動販売装置に表示された販売可能な一般用医薬品の中からユーザが選択した一般用医薬品の購入を可能にする自動販売システムにおいて、
自動販売装置に設けられ、ユーザに販売した一般用医薬品に関する服用情報および当該服用情報を参照して服用指導するアプリケーションプログラムとをユーザ所有の携帯端末にダウンロードするダウンロード手段と、
ユーザ所有の携帯端末に設けられ、前記自動販売装置からダウンロードされたアプリケーションプログラムが服用情報を参照して服用指導を実行する服用指導手段と
を具備することを特徴とする自動販売システム。
【請求項2】
前記ダウンロード手段は、
販売品目毎の服用情報を記憶する服用情報データベース手段と、
前記服用情報データベース手段が記憶する販売品目毎の服用情報の内からユーザに販売した一般用医薬品の服用情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された服用情報と、当該服用情報を参照して服用指導するアプリケーションプログラムとをユーザ所有の携帯端末へ無線送信する無線送信手段と
を具備することを特徴とする請求項1記載の自動販売システム。
【請求項3】
前記服用指導手段は、ユーザが購入した一般用医薬品の服用時間をアラーム報知する服用案内を行うことを特徴とする請求項1記載の自動販売システム。
【請求項4】
前記服用指導手段は、ユーザが購入した一般用医薬品と一緒に服用してはいけない薬を知らせる併用禁忌案内を行うことを特徴とする請求項1記載の自動販売システム。
【請求項5】
ネットワークを介して接続されるネットワーク端末の有資格オペレータとユーザがテレビ電話で問診した結果に基づいてユーザに販売可能な一般用医薬品を表示し、その中からユーザが選択した一般用医薬品の購入を可能にする自動販売装置において、
販売品目毎の服用情報を記憶する服用情報データベース手段と、
前記服用情報データベース手段が記憶する販売品目毎の服用情報の内からユーザに販売した一般用医薬品に関する服用情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された服用情報と、当該服用情報を参照して服用指導するアプリケーションプログラムとをユーザ所有の携帯端末へ無線送信する無線送信手段と
を具備することを特徴とする自動販売装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate