説明

自動販売機における商品見本展示装置

【課題】複雑な構造を採用することなく、商品見本を容易に展示可能であるとともに光源用の電源を確保可能とした商品見本展示装置を提供すること。
【解決手段】自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間12内に商品見本を展示するための商品見本展示装置であって、商品見本を照らすための光源7と、商品見本を支持するための支持部材2を具備して、前記光源7は自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続することで電源を得ることを可能にしており、支持部材2に商品見本を支持し、前記光源7を自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続することで光源7を点灯させ、光源7によって商品見本を照らして、商品見本を目立たせることを可能とし、これにより、複雑な構造を用いることなく、商品見本の展示作業を容易にするとともに、光源の電源を確保可能にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自動販売機における商品見本展示装置に係り、より詳しくは、自動販売機において、複雑な構造を採用することなく、商品見本の展示作業を容易にすることを可能とした商品見本展示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動販売機においては、販売している商品の内容を利用者に知らせるために、フロント扉の内部に商品見本を展示している。
【0003】
ここで、図10及び図11は自動販売機における商品見本の展示方法を説明するための図であり、図10は自動販売機の一部切欠斜視図、図11は図10における縦断側面図であり、図において31が自動販売機である。そして、一般的に自動販売機31は、開閉自在としたフロント扉32を有しており、このフロント扉32の内部に商品見本を展示する構造となっている。
【0004】
即ち、フロント扉32は、商品見本収納空間33が内部に形成されたフロント扉本体34を有しており、このフロント扉本体34は、商品見本収納空間33に対向する部分が透明な窓部となっており、この窓部には商品選択ボタン39が備えられている。また、フロント扉本体34には、商品見本収納空間33を後側から閉鎖可能なように後方側扉35が回動自在に装着されている。
【0005】
そして、後方側扉35には、側面形状を鉤状としたサンプルステージ36が多段に亘って装着されており、このサンプルステージ36の上面には孔が形成され、この孔の上方に、複数の商品見本37が装着されている。
【0006】
また、前記サンプルステージ36における孔の下側、及び、商品見本収納空間33の上部には蛍光灯による光源38が装着され、これにより、光源38を点灯することで、商品見本37を浮き上がらすようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平05−324999号公報
【特許文献2】特開2003−228756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、従来は、後方側扉35にサンプルステージ36が多段に亘って装着され、このサンプルステージ36の上に商品見本37が装着されるとともに、商品見本収納空間33の上部及びサンプルステージ36の下側に光源としての蛍光灯38を配置していた。
【0009】
そのために、従来の方法では、光源としての蛍光灯のための電源を確保しなければならず、また構造も複雑になり、コスト高になるとともに、見本の装着作業も面倒であり、更に、サンプルステージ36の存在等により影ができてしまう等の問題点も指摘されていた。
【0010】
また、後方側扉にサンプルステージを装着していたために、例えば、季節に合わせた商品宣伝のためのポスターを後方側扉に装着する場合には、このポスターを装着する箇所が少なく、例えばサンプルステージ間に細長いポスターを横向きにして装着しなければならず、大きいポスターや看板を自由に装着することができず、装着作業にも手間がかかっていた。
【0011】
そこで、本発明は、複雑な構造を採用することなく、商品見本を展示可能であるとともに光源用の電源を容易に確保可能であり、商品見本の装着作業も容易であり、更に電力コストを抑えることもできる自動販売機における商品見本展示装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置は、
自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間内に商品見本を展示するための自動販売機における商品見本展示装置であって、
商品見本を照らすための光源と、
商品見本を支持するための支持部材と、を具備して、
前記光源は、自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続することで電源を得ることを可能にしたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、商品見本を照らすための光源と、商品見本を支持するための支持部材を有しており、光源は、自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続することで電源を得ることを可能にしている。
【0014】
このように、本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、光源を自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続することで、光源の電源を得ることを可能にしているため、特に複雑な構造を採用することなく、光源の電源を確保することができる。
【0015】
また、従来の商品見本の展示方法と異なり、従来の展示方法において使用されていた後方側扉に装着されたサンプルステージを不要としているために、後方扉の全面を自由に使用することができるので、商品宣伝を表示したポスターや、電飾パネルを自由に装着することが可能となり、ポスター等の商品広告の装着が容易となった。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例を説明するための斜視図である。
【図2】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例の側面を示す図である。
【図3】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の実施例の作用を説明するための図である。
【図4】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の他の形態を説明するための斜視図である。
【図5】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の他の形態を説明するための斜視図である。
【図6】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の他の形態を説明するための斜視図である。
【図7】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の他の形態を説明するための斜視図である。
【図8】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の他の形態を説明するための斜視図である。
【図9】本発明の自動販売機における商品見本展示装置の他の形態を説明するための斜視図である。
【図10】従来の商品見本展示方法を説明するための図である。
【図11】従来の商品見本展示方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、商品見本を照らすための光源を有している。
【0018】
また、本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、商品見本を支持するための支持部材を有している。
【0019】
そして、前記光源は、自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続することで電源を得ることを可能にしており、これによって、光源の電源として商品選択ボタンに供給される電源を使用可能にして、複雑な構造を採用することなく、光源の電源を確保可能としている。
【0020】
ここで、前記支持部材を、自動販売機のフロント扉に係止可能にするとよく、それにより、商品見本を支持した支持部材をフロント扉に係止することのみで自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間内に商品見本を展示することができるので、商品見本の装着作業が極めて容易であるとともに、サンプルステージが不要になる。従って、複雑な構造を用いる必要もなくなり、サンプルステージの存在による陰ができることも無くなり、更に、商品収納空間の背後側がフリーな状態になり、この部分に商品広告のためのポスター、看板、電飾等を備えることが可能となる。
【0021】
また、前記支持部材を、商品見本を前記光源の前面側で支持可能な配置で備えると良く、これにより、光源が効果的に商品見本を照らすことが可能となる。
【0022】
更に、前記支持部材を、例えばPET等の樹脂製の柔軟で透光性を有する素材により形成するとよく、これにより、支持部材の後方側も明るくすることが可能となる。
【0023】
また、前記支持部材は、前記光源に電気的に接続される導線を有するとともに、この導線に、自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続される連結部を備えて、前記光源を前記導線に接続するとともに前記連結部を自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続することで、前記光源を自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続可能にするとよく、これにより、支持部材を自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続するのみで、光源の電源を確保することが可能となる。
【0024】
更に、前記支持部材に、任意の文字、模様等を表示するとよく、これにより、商品見本の背後側にあるバックパネルに、支持部材に描いた文字、模様等を映し出すことが可能となる。
【0025】
またその他、前記支持部材を前記光源で支持する構成にしてもよく、これによれば、支持部材を小さくすることが可能であるとともに、商品見本の支持を容易に行うことが可能である。
【実施例1】
【0026】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置(以下単に「商品見本展示装置」という。)の実施例について図面を参照して説明すると、図1は、本実施例の商品見本展示装置を説明するための斜視図であり、また図2は本実施例の商品見本展示装置の側面を示す図であり、図において1が本実施例の商品見本展示装置である。
【0027】
また、図において17は、自動販売機内に展示される商品見本であり、本実施例において商品見本は、飲料缶の見本缶としており、PET等の透光性の樹脂により形成された半円筒状としている。
【0028】
そして、本実施例の商品見本展示装置1は、この商品見本17を、自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間内に展示可能としている。
【0029】
即ち、図において2が支持部材であり、本実施例においては、この支持部材2によって前記商品見本17を支持することとしている。
【0030】
ここで、前記支持部材2について説明すると、図において、本実施例における支持部材2は、平板状の底面部301と、この底面部301の後端部分に、底面部301と直交する上方へ向けて連設された平板状の背面部302とを具備しており、平板状の素材を、側面形状が略L字状になるようにした本体部3を有している。
【0031】
そして、この本体部3は、商品見本を支持可能な幅を有しており、具体的に本実施例においては、支持する商品見本の幅と同等寸法の幅としている。但し、支持部材2の幅寸法、形状は特に限定されず、商品見本を支持可能であればいずれでもよい。
【0032】
また、本実施例において前記本体部3は、PET等の柔軟な樹脂素材により形成されており、更に、透光性を有している。
【0033】
次に、本実施例において前記支持部材2は、連結部と、この連結部が接続された導線を有しており、連結部を、自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続することとしている。具体的には、自動販売機の商品選択ボタンの裏面に、自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に電気的に接続された端子(以下「接続端子」と言う。)を配設し、この接続端子に前記連結部を接続することとしている。
【0034】
即ち、図において4が連結部であり、この連結部4は、前記底面部301の先端部分に、底面部301から突出する形態で備えられている。
【0035】
一方、前記底面部301内には、導線5が挿装されており、前記連結部4の基端部分は、前記導線5に接続されている。
【0036】
そして、前記連結部4を、前記接続端子に接続することで、前記支持部材2は、自動販売機のフロント扉に係止可能としている。
【0037】
次に、図において6は、商品見本を支持部材2に係止するための係止部材であり、本実施例において前記係止部材6は、商品見本を商品見本の左右側から挟持する一対の挟持片としている。
【0038】
そして、本実施例において前記係止部材6は、前記背面部302の側面部分に、正面側へ向けて、更に商品見本を挟持可能なように湾曲させた形状で連設されている。但し、係止部材6の形態は必ずしもこの構成には限定されず、商品見本を支持可能な形状であればいずれでもよく、また、必ずしも係止部材は必要なものではなく、支持部材に商品見本を支持可能であれば良く、支持の方法、及び手段は限定されない。
【0039】
次に、図において7は光源としてのLEDである。即ち、本実施例の商品見本展示装置1は光源としてのLEDを有しており、この光源7によって、支持部材2で支持している商品見本を照らすこととしている。
【0040】
そして、本実施例において前記光源7は、前記支持部材2の本体部3を構成する背面部302の上方部分に配設されており、即ち前記支持部材2が、商品見本17を前記光源7の前面側で支持しており、これにより、光源7は、商品見本17を商品見本17の背後から照らすこととしている。そのため、光源7によって、商品見本17を十分に浮かび上がらせることが可能である。
【0041】
なお、光源7としては、消費電力が少ないLEDを採用するのが好ましいが、必ずしもLEDには限定されず、商品見本を照ことが可能な手段であればいずれでもよい。また、図1においては、光源7は前記背面部302の上方部分に1個配設されているが、この配設箇所及び個数も特に限定されない。
【0042】
次に、図において8は、前記光源7に電源を供給するためのリード線であり、本実施例において前記リード線8は、図2にも示されるように、前記背面部302を縫うようにして支持部材2の背面部301に係止されており、その先端部は、前記底面部301内に挿装した導線5に接続され、リード線8を介して光源7を支持部材2で支持している。
【0043】
従って、前記連結部4を前記接続端子に接続することで、前記光源7を、自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続し、光源7に電源を供給可能としている。なお、図においては、接続端子を雌型の端子として、連結部4を雄型としているが、必ずしもこの形態には限定されず、自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に電気的に接続された接続端子と連結部4が接続できればよい。
【0044】
次に、このように構成される本実施例の自動販売機における商品見本展示装置の作用について説明すると、本実施例の商品見本展示装置1を用いて、自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間内に商品見本を展示する場合には、前記係止部材6を用いて支持部材2に商品見本を支持し、この状態において、前記連結部4を前記接続端子に接続する。
【0045】
そうすると、前記支持部材2が自動販売機のフロント扉の裏面側に係止され、これにより、支持部材2に支持されている商品見本が商品見本収納空間内に展示されるとともに、自動販売機のフロント扉の商品選択ボタンに供給される電源が光源7にも供給され、これによって、光源7が点灯して、光源7によって商品見本を照らして、商品見本を目立たせることが可能となる。
【0046】
この状態を示した側断面図が図3であり、図において11は自動販売機のフロント扉であり、13がフロント扉のバックパネル(図11における後方側扉35に相当する。)、12が商品見本を展示するための商品見本収納空間、そして、17が商品見本であり、この商品見本17は、本実施例の自動販売機における商品見本展示装置1に支持された状態で、前記商品見本収納空間12内に展示されている。
【0047】
また、図において14が商品選択ボタンであり、フロント扉11における前記商品選択ボタン14の裏面側には、商品選択ボタン14に電源を供給するための導線に接続された接続端子15が備えられており、この接続端子15に前記連結部4を挿入することで、連結部4を自動販売機のフロント扉の商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続することが可能となる。なお、図において16は、商品値段等が表示されたデータ表示部である。
【0048】
このように、本実施例の本実施例の自動販売機における商品見本展示装置では、支持部材2に商品見本17を支持した状態で、自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に電気的に接続された接続端子15に支持部材2の連結部4を接続することのみで、自動販売機の商品見本収納空間12内に商品見本17を展示することができるとともに、この商品見本17を光源7によって商品見本を照らすことができる。
【0049】
そのために、光源7の電源を確保するための配線等が不要になるとともに、サンプルステージ等を用いる必要が無くなるので、特に複雑な構造を採用することなく、光源の電源を確保することができ、また、商品見本の装着作業が極めて容易となり、更に、サンプルステージの存在による影ができることもない。
【0050】
また、前記支持部材2をPET等の樹脂製の柔軟で透光性を有する素材で構成するとともに、商品見本17を前記光源7の前面側で支持しているため、光源7が効果的に商品見本17を照らすことができるとともに、支持部材2の後方側を明るくすることも可能である。
【0051】
更に、サンプルステージを用いていないために、バックパネル13へのポスター、看板の装着が容易かつ自由になるという効果がある。
【0052】
即ち、サンプルステージを用いていた従来の方法では、サンプルステージをバックパネルに装着していたために、バックパネルに商品宣伝のためのポスターを装着する場合には、サンプルステージを装着していない箇所にしか装着できず、そのために装着作業が面倒であった。しかし、本実施例では、サンプルステージを用いていないために、図3に示されるように、バックパネル13と商品見本17との間に空間が形成される。そのため、バックパネル13の正面側は、全面を自由に使用できることとなるので、例えばオフセット印刷で印刷した大きなポスターをバックパネル13に貼ることもでき、ポスターのコスト、装着の手間を抑えることができ、更にその他、従来はフロント扉の外側に貼着していた広告をバックパネル13に容易に貼り付けることも可能となる。
【0053】
次に、図4は、本発明の自動販売機における商品見本展示装置の他の実施例を示す斜視図であり、本実施例の自動販売機における商品見本展示装置では、支持部材2を構成する本体部3の背面部302に、文字、模様を表示したことを特徴としている。
【0054】
即ち、図において18が文字部分であり、本実施例では、背面部302の上部部分に「コーヒー」の文字を表示しており、また、背面部302の中間部分以下には複数個の星のマーク19を表示しており、これにより、これらの文字、模様がバックパネル13に投影されるようにしている。
【0055】
従って、本実施例の自動販売機における商品見本展示装置では、面倒な作業を行うことなく、商品見本の背面側のバックパネル13に所望する文字、模様、絵等を表示することが可能となる。
【0056】
なお、文字、模様、絵等の表示方法は特に限定されず、バックパネル13に投影されるように、光を通さないインク等で印刷する方法、テープを貼る方法等が考えられ、またその他、透光性を有しない素材で支持部材2を形成し、この支持部材2をくりぬくことで文字、模様、絵等を表示して、これにより、くりぬいた文字、模様、絵等がバックパネル13に表示されるようにしてもよい。
【0057】
なお、前述の実施例のいずれの場合も、支持部材に連結部4を備えて、この連結部4を介して、前記光源7を自動販売機における商品選択ボタンの端子15に接続することとしているが、本発明において、前記光源7を自動販売機における商品選択ボタンの端子15に接続する方法は必ずしもこの方法には限定されず、その他の方法でもよい。例えば、図5に示すように、光源7に接続されたリード線8の先端を直接、前記接続端子15に接続してもよく、この場合には、支持部材2における底面部301の先端部分をフロント扉12の裏面側に接着材等で接着するとよい。
【0058】
また、本発明において前記支持部材2は、必ずしも透光性を有する必要はないが、透光性を備えた場合には、その全体あるいは一部を、カラーの素材により形成し、バックパネルがカラーになるようにしてもよい。
【0059】
次に、図6は、本発明の自動販売機における商品見本展示装置の他の実施例を示す斜視図であり、図6に示す自動販売機における商品見本展示装置では、光源7をリード線8のみで支持している。即ち、LED等の光源に接続されるリード線の中には針金状の硬質のものが存在しているが、図6に示す形態では、この針金状の硬質のリード線8を光源7に接続するとともに、この硬質のリード線8の先端を前記接続端子に接続し、これにより、光源7を、リード線8のみで支持することとし、商品見本を支持するための支持部材2は、その先端部分をフロント扉の裏面に接着等によって装着することとしている。
【0060】
次に、図7乃至図9は、本発明の自動販売機における商品見本展示装置の他の実施例を説明するための図であり、図7乃至図9に示す自動販売機における商品見本展示装置では、前記図6に示した自動販売機における商品見本展示装置と同様に、針金状の硬質のリード線8を用いてリード線8のみで光源7を支持することとするとともに、この光源7に支持部材2を支持することとしている。
【0061】
即ち、図7において支持部材2は、針金状の素材により構成しており、商品見本の天井部の裏面に当接するリング状の支持部201と、光源7に周設する形態で光源7に被せられるコイル状の係止部203と、支持部201と係止部203を連通する略直線状の連通部202とで構成されている。
【0062】
そして、係止部203を光源7に被せることで、支持部材2を光源7に支持することとしており、図8に示されるように、光源7に支持部材2を支持した状態で、支持部材2の支持部201上に商品見本17を乗せることで、支持部材2に商品見本17を支持することとしている。この状態を示した図が図9である。
【0063】
このように、図7乃至図9に示す形態では、針金状の硬質のリード線8を用いてリード線8のみで光源7を支持するとともにこの光源7に支持部材2を支持することとしているため、支持部材2を小さくすることができコストを抑えることが可能であるとともに、支持部材2の装着、及びこの支持部材2による商品見本17の支持を容易に行うことが可能である。
【0064】
なお、図7乃至図9においては、支持部201をリング状とし、係止部203をコイル状とした場合を説明したが、支持部201は。商品見本を支持可能な形状であれば何れの形状でもよく、また係止部203も光源7に被せることができる形状であればいずれの形状でもよい。
【0065】
また、本発明において前記光源7は、前述したように、必ずしもLEDには限定されず、商品見本を照らすことが可能な手段であればいずれの手段でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の自動販売機における商品見本展示装置では、商品見本の装着作業を容易にするとともに、商品見本を展示するための複雑な構造を不要にしているために、商品見本を備える自動販売機の全般に適用可能である。
【符号の説明】
【0067】
1 商品見本展示装置
2 支持部材
201 支持部
201 連通部
203 係止部
3 本体部
301 底面部
302 背面部
4 連結部
5 導線
6 挟持部
7 光源(LED)
8 リード線
9 LED
11 フロント扉
12 商品収納空間
13 バックパネル
14 商品選択ボタン
15 商品選択ボタンの端子
16 データ表示部
17 商品見本
18 文字表示部分
19 模様表示部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動販売機におけるフロント扉の商品見本収納空間(12)内に商品見本を展示するための自動販売機における商品見本展示装置であって、
商品見本を照らすための光源(7)と、
商品見本を支持するための支持部材(2)と、を具備して、
前記光源(7)は、自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続することで電源を得ることを可能にしたことを特徴とする自動販売機における商品見本展示装置。
【請求項2】
前記支持部材(2)は、自動販売機のフロント扉に係止可能とした、ことを特徴とする請求項1に記載の自動販売機における商品見本展示装置。
【請求項3】
前記支持部材(2)が商品見本を前記光源(7)の前面側で支持することを特徴とする請求項2に記載の自動販売機における商品見本展示装置。
【請求項4】
前記支持部材(2)を透光性の素材により形成したことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の自動販売機における商品見本展示装置。
【請求項5】
前記支持部材(2)は、前記光源(7)に電気的に接続される導線(5)を有するとともに、該導線(5)は、自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続される連結部(4)を有して、前記光源(7)を前記導線(5)に接続するとともに前記連結部(4)を自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続することで、前記光源(7)を自動販売機における商品選択ボタンに電源を供給する導線に接続可能にすることとしたことを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の自動販売機における商品見本展示装置。
【請求項6】
前記支持部材(2)に、任意の文字、模様等を表示したことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の自動販売機における商品見本展示装置。
【請求項7】
前記支持部材(2)が、前記光源(7)に支持されることを特徴とする請求項1に記載の自動販売機における商品見本展示装置。
【請求項8】
前記支持部材(2)は、支持部(201)と、前記光源(7)に周設する形態で光源(7)に被せられる係止部(203)と、前記支持部(201)と係止部(203)を連通する連通部(202)とで構成されるとともに全体を硬質素材で形成し、前記係止部(203)を前記光源(7)に被せることで光源(7)に支持されることとしたことを特徴とする請求項7に記載の自動販売機における商品見本展示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−221849(P2011−221849A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−91402(P2010−91402)
【出願日】平成22年4月12日(2010.4.12)
【出願人】(505394699)
【Fターム(参考)】