説明

自動販売機

【課題】商品収納ラックのラック側板の外壁に沿って配線されたハーネスを保護しつつ商品収納ラックの揺れ止めを行うことが可能な自動販売機を提供する。
【解決手段】常時は前記本体キャビネット1の商品収納庫内に格納されるとともに商品補充時に前記本体キャビネット1の商品収納庫から前方に引出される商品収納ラック6とを備え、前記商品収納ラック6が商品を上下方向に積み重ねて収容するとともに下端に商品を払い出す商品払出機構64を有し、前記商品払出機構64のハーネス12を商品収納ラック6の外壁に沿って前後方向に配線してなる自動販売機であって、商品収納ラック6の商品払出機構64に接続されるハーネス12を覆う配線カバー11を設け、当該配線カバー11を商品収納ラック6の揺れ止めとして兼用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、断熱筐体として形成され、前面が開口した本体キャビネットと、前記本体キャビネットの商品収納庫に左右方向および前後方向に複数配設され、常時は前記本体キャビネットの商品収納庫内に格納されるとともに商品補充時に前記本体キャビネットの商品収納庫から前方に引出される商品収納ラックとを備え、前記商品収納ラックが缶入り飲料などの商品を上下方向に積み重ねて収容するとともに下端に商品を払い出す商品払出機構を有し、前記商品払出機構のハーネスを商品収納ラックの外側の側壁に沿って前後方向に配線してなる自動販売機に関し、特に商品収納ラックの側壁に沿って配線されたハーネスを保護するとともに商品収納ラックの揺れを防止した自動販売機に関する。
【背景技術】
【0002】
缶入り飲料などの商品を販売する自動販売機として常時は断熱筐体としてなる本体キャビネットの商品収納庫に格納され、商品補充時に前記本体キャビネットの商品収納庫から前方に引出される商品収納ラックを備えたものが知られている。この種の自動販売機は商品補充時に商品収納ラックを本体キャビネットの商品収納庫から引出した際、商品収納ラックに残留している商品を目視することができるので当該商品の賞味期限などを容易に確認することができる。
【0003】
ところで、缶入り飲料などの商品を上下方向に積み重ねて収容した商品収納ラックの下端には商品払出機構が設けられ、この商品払出機構は駆動源としてのソレノイド若しくはモータや売切れスイッチ等を備えており、前記駆動源が払い出し信号により動作することにより収容した商品を1個ずつ払い出すように構成されている。前記商品払出機構の駆動源には本体キャビネットに配設された電装ボックスから払い出し信号が与えられる。前記電装ボックスと商品払出機構との間はハーネスにより接続され、前記ハーネスにより電装ボックスからの払い出し信号が商品払出機構の駆動源に供給される一方、商品払出機構の売切れスイッチからの情報が電装ボックスに供給される。前記商品払出機構に接続される商品収納ラック側のハーネスは当該商品払出機構から払い出された商品の邪魔にならないよう商品収納ラックを構成する左右一対のラック側板の外壁に沿って前後方向に配線されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】特開平6−76148号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さて、商品収納ラックを本体キャビネットの商品収納庫に前後方向に引出し可能に配設するために前後方向に伸縮自在なレール機構が用いられている。このレール機構は一般的に固定レールとスライドレールからなり、スライドレールが固定レールにスライド移動可能に配された構成となる。そして、前記固定レールが本体キャビネットの商品収納庫の天井に固定して配設される一方、スライドレールには商品ラックの上端が固着されている。このように商品収納ラックはスライドレールに吊下げて配設されているため、自動販売機の輸送時等に商品収納ラックが左右に揺れ動くことがある。前記商品収納ラックが左右に揺れ動くと商品収納ラックのラック側板の外壁に配線したハーネスと隣接した商品収納ラックが擦れ合って漏電や断線のおそれがある。このような商品収納ラックの外壁に配線したハーネスと隣接した商品ラックが擦れ合いは商品収納ラックを本体キャビネットの商品収納庫から引出す際にも生じる。
【0006】
前述した商品収納ラックが左右に揺れ動くのを防止するために左右方向に隣接する商品収納ラックの間に前後に架け渡した揺れ止め部材を設けることも考えられるが、揺れ止め部材を支持する支柱等の付加部品も必要となることから部品点数が増加してコストアップとなるという問題を有する。
【0007】
そこで、本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、その目的は前記課題を解決し、商品収納ラックのラック側板の外壁に沿って配線されたハーネスを保護しつつ商品収納ラックの揺れ止めを行うことが可能な自動販売機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために請求項1に係る発明は、断熱筐体として形成され、前面が開口した本体キャビネットと、前記本体キャビネットの商品収納庫に左右方向および前後方向に複数配設され、常時は前記本体キャビネットの商品収納庫内に格納されるとともに商品補充時に前記本体キャビネットの商品収納庫から前方に引出される商品収納ラックとを備え、前記商品収納ラックが缶入り飲料等の商品を上下方向に積み重ねて収容するとともに下端に商品を払い出す商品払出機構を有し、前記商品払出機構のハーネスを商品収納ラックの外壁に沿って前後方向に配線してなる自動販売機において、前後方向に並ぶ複数の商品収納ラックに跨って配設され、各商品収納ラックの商品払出機構のハーネスを覆う配線カバーを設け、当該配線カバーを商品収納ラックの揺れ止めとしたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載の自動販売機において、配線カバーは商品収納ラックのラック側板に切り起しにより形成された固定座に係止固定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1に係る自動販売機によれば、断熱筐体として形成され、前面が開口した本体キャビネットと、前記本体キャビネットの商品収納庫に左右方向および前後方向に複数配設され、常時は前記本体キャビネットの商品収納庫内に格納されるとともに商品補充時に前記本体キャビネットの商品収納庫から前方に引出される商品収納ラックとを備え、前記商品収納ラックが缶入り飲料等の商品を上下方向に積み重ねて収容するとともに下端に商品を払い出す商品払出機構を有し、前記商品払出機構のハーネスを商品収納ラックの外壁に沿って前後方向に配線してなる自動販売機において、前後方向に並ぶ複数の商品収納ラックに跨って配設され、各商品収納ラックの商品払出機構のハーネスを覆う配線カバーを設け、当該配線カバーを商品収納ラックの揺れ止めとしたことにより、配線カバーが商品収納ラックの商品払出機構のハーネスを保護する機能に加えて商品収納ラックの揺れ止めを防止する機能を有するので、部品点数を増加することなく引出し式の商品収納ラックの揺れ止めを防止することができる。また、前後方向に並ぶ複数の商品収納ラックに跨って配設された配線カバーにより各商品収納ラックを一体的に連結することができ、揺れ止め機能と相俟って商品収納ラックの商品収納庫からの引出し、および商品収納庫への格納をスムーズに行うことができるという利点を有する。
【0011】
また、本発明の請求項2に係る自動販売機によれば、請求項1に記載の自動販売機において、配線カバーは商品収納ラックのラック側板に切り起しにより形成された固定座に係止固定されることにより、前後方向に並ぶ複数の商品収納ラックを配線カバーにより一体的に連結することがことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明における実施の形態である自動販売機を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態である自動販売機の全体構成を示す扉開放状態の斜視図であり、図2は図1の自動販売機の配線カバーを拡大して示し、(a)は配線カバーを商品収納ラックに取付けた組立図、(b)は(a)の分解図である。
【0013】
図1に示すように、この自動販売機は、前面が開口した本体キャビネット1と、本体キャビネット1の前面にヒンジにより開閉可能に支持された外扉9とからなる。前記本体キャビネット1は鋼板製の外箱の内側、すなわち、上壁,左右側壁,背壁および底壁1aにウレタンフォームからなる断熱ボードを配設して断熱筐体として構成されている。前記本体キャビネット1の断熱ボードで囲まれた商品収納庫内は断熱仕切板2により左右方向に複数の商品収納室3,4,5に区画されている。各商品収納室3,4,5には商品を収容するとともにその下端に商品を1個ずつ搬出する商品払出機構を有する商品収納ラック6(この例では商品収納室3に左右2列、商品収納室4に1列、商品収納室5に左右2列)がそれぞれ収設され、前記商品収納ラック6の下部には前下がりに傾斜するシュート7が配置されている。
【0014】
前記商品収納ラック6は、この例ではサーペンタイン式と呼ばれる商品収納ラックを示している。この商品収納ラック6は良く知られているように、左右のラック側板61の間に架け渡して上下方向に連接した湾曲セグメント62からなるセグメント列を上下方向に半ピッチずつずらして向かい合うよう配置して蛇行した商品通路を画成し、当該商品通路の上端に連ねてその上部側に商品投入用のトップトレー63を配し、かつ、前記商品通路の下部出口端側に配した商品搬出用の商品搬出機構64(鎖線で示す)が配されているものである。前記商品搬出機構64は駆動源としてのソレノイドと上下のフラッパを備えており、前記ソレノイドの動作により上下のフラッパを交互に商品通路に突出させて商品を搬出するように構成されている。なお、この例では商品収納ラック6は前後(奥行き)方向に3段並べて配設されている。
【0015】
前記商品収納室3,4,5の下部に配置されたシュート7の背後には、それぞれの商品収納室3,4,5を冷却もしくは加熱して商品収納ラック6に収容した商品をコールド・ホット状態に保存する冷却ユニット若しくは冷却/加熱ユニットが配設されている。前記本体キャビネット1の底壁1aの下部は機械室8として形成され、この機械室8には前記冷却/加熱ユニットの冷却ユニットと冷凍サイクルを構成する冷凍機のコンデンシングユニットおよび電装ボックスが配設されている。前記冷却ユニットのみが配設された商品収納室はコールド専用室、冷却/加熱ユニットが配設された商品収納室はホット/コールド兼用室とされ、図1に示す例では商品収納室3がコールド専用室、商品収納室4,5がホット/コールド兼用室とされ、コールド専用室としての商品収納室3には商品冷却用の蒸発器として機能する熱交換器,庫内ファンが冷却ユニットとして設置されており、前記熱交換器には機械室8に配設された圧縮機,凝縮器,庫外ファンなどからなる冷凍機のコンデンシングユニットに接続され、一方、ホット/コールド兼用室としての商品収納室4,5には前記熱交換器に加えて商品加熱用のヒータが加熱ユニットとして設置されている。
【0016】
なお、前記ヒータに代えて各商品収納室4,5に設置された熱交換器を加熱ユニットとして利用するものも知られている。この場合、前記熱交換器には冷凍機のコンデンシングユニットの冷凍サイクルを構成する回路に加えて、圧縮機からの高温冷媒ガスを前記熱交換器を経由して冷凍機のコンデンシングユニットの凝縮器に流す冷媒切換回路を設け、ホット運転モードでは冷媒切換回路により各商品収納室4,5の熱交換器を凝縮器として機能させるように構成されている。また、各商品収納室4,5に設置された熱交換器に加えて加熱専用の熱交換器を加熱ユニットとして設置したものも知られている。
【0017】
前記商品収納ラック6を本体キャビネット1の商品収納庫に前後方向に引出し可能に配設するために前後方向に伸縮自在なレール機構Rが用いられている。このレール機構Rは固定レールR1(固定レールは本体キャビネット1に隠れて見えない)とスライドレールR2からなり、スライドレールR2が固定レールR1にスライド移動可能に格納された構成となる。そして、前記固定レールR1が本体キャビネット1の商品収納庫の天井に固定して配設される一方、スライドレールR2には商品収納ラック6の上端が固着されている。図では商品収納室5における左右2列の商品収納ラック6のうちの左側の商品収納ラック6をレール機構Rを介して本体キャビネット1の商品収納庫から引出し、その他の商品収納ラック6については商品収納庫に格納した状態を示している。
【0018】
前記本体キャビネット1の前面に開閉自在に装着された外扉9の前面には良く知られているようにディスプレイ台に載置された商品見本のディスプレイ室が形成され、このディスプレイ室の前面を覆う透明板には各商品見本に対応して設けられた商品選択ボタンを備えた商品選択ボタンユニットが配設されている。また、前記外扉9の前面には、硬貨投入口、紙幣投入口、釣銭返却口、商品取出口、返却レバー、シリンダー錠付きのハンドルロック装置などが組付けられている。なお、10は本体キャビネット1における商品収納庫の前面を閉塞する内扉であり、この例では内扉10が上下に分割されており、下部内扉10には各商品収納室3〜5の下部に配置されるとともに前記商品収納ラック6から払い出された商品を送出するシュート7と対峙する位置に搬出扉を有する商品搬出口31が設けられている。前記搬出扉は上端を軸支されて常時商品搬出口31を閉塞して冷気若しくは暖気の流出を防止しており、シュート7を介して送出される商品により押し開かれるように形成されている。
【0019】
さて、11は本発明により提供される配線カバーである。この配線カバー11は薄板鋼板からなり、図2に示すように縦断面コの字状に折り曲げて形成され、前後方向に並ぶ複数の商品収納ラック6に跨って配設されている。前記配線カバー11の脚片の長さ(配線カバー11の高さ)は隣接する商品収納ラック間の隙間寸法よりも僅かに小さい寸法に定められている。また、前記配線カバー11の底部には絞り加工により凹部111が形成され、この凹部111はねじSの頭部を収容する大きさを有している。また、前記凹部111の底面にはねじSが貫通する穴が形成されている。前記凹部111は前後方向に並ぶ商品収納ラック6のラック側板61に切り起しにより形成された固定座65に対応して設けられている。前記固定座65の座部分にはねじSの雄螺子に螺合する雌螺子が形成されている。従って、配線カバー11の取付けは当該配線カバー11を固定座65に被せた後、配線カバー11の凹部111を固定座65に対峙させた状態で当該凹部111を介して固定座65にねじSを捻じ込むことにより行われる。このように配線カバー11を各商品収納ラック6の固定座65に係止することにより、各商品収納ラック6は配線カバー11により一体的に連結される。
【0020】
なお、ハーネス12(図2参照)は商品収納ラック6のラック側板61の外壁に前後方向に沿って予め仮固定(例えば、粘着テープにより固定)しておき、この仮固定されたハーネス12に配線カバー11を被せればよい。また、配線カバー11の一方の脚片(図では下側の脚片)にはハーネス12が貫通する溝(不図示)が形成されており、当該溝を介して下方に引出されたハーネス12が商品搬出機構61の下部に取付けられたハーネス保持枠に導入されている。さらに、配線カバー11のそれぞれの脚片には商品収納ラック6のラック側板61の前後方向両端に形成した補強用のカール部611(外側に向かってカールしている)を避けるための溝112(図2参照)が形成されている。
【0021】
前記配線カバー11に覆われたハーネス12の後端にはプラグ(不図示)が接続され、このプラグが最後尾の商品収納ラック6の後部に固着されている。また、本体キャビネット1における底壁1aの下部の機械室8には電源ユニットと制御部を備えた電装ボックスが配設されており、電装ボックスに接続されたハーネスが底壁1aの前端を経由して商品収納庫の内部に引き回されている。この電装ボックスに接続されたハーネスにはソケットが接続されており、当該ソケットが商品収納庫の背面(本体キャビネット1の背壁)に固着されている。ここで、前記ソケットには商品収納ラック6の後部に固着されたプラグが差し込まれるものであり、商品収納ラック6を商品収納庫に格納した状態(通常状態)で前記ソケットにプラグが差し込まれ、商品収納ラック6を商品収納庫から前方に引出す際に前記ソケットからプラグが引き抜かれるように構成されている。
【0022】
図1では商品収納庫から引出された商品収納ラック6、すなわち、商品収納室5における左右2列の商品収納ラック6のうちの左側の商品収納ラック6に配線カバー11を取付けた状態を示しているが、残りの商品収納ラック6、つまり、商品収納庫に格納した状態の商品収納ラック6にも同様に配線カバー11が取付けられているものである。従って、各商品収納ラック6を商品収納庫に格納した状態においては左右に隣接する商品収納ラック6の間の隙間を配線カバー11によって埋めることができる。よって、商品収納ラック6の商品払出機構64に接続されるハーネス12を保護する配線カバー11によって各商品ラック6が左右に揺れ動くことを防止することが可能である。なお、各商品収納室3,4,5の左側の商品収納ラック6にはその左端側のラック側板61の外壁にダミーの配線カバーを取付けておくこともできるものである。
【0023】
そして、図1に示すように商品補充のために商品収納ラック6を本体キャビネット1の商品収納庫から前方に引出す際、および引出した商品収納ラック6を商品収納庫の格納する際にも配線カバー11が商品収納ラック6の揺れ止めとして機能し、かつ、前後方向に3段の商品収納ラック6を一体的に連結していることから、商品収納ラック6の商品収納庫からの引出し、および商品収納庫への格納をスムーズに行うことができるものである。
【0024】
なお、前述した実施の形態では商品収納ラックとしてサーペンタイン式商品収納ラックについて説明したが、これに限られるものではなく直積み式と呼ばれるところの商品払出機構(駆動源としてのモータと、上部フラッパと、下部フラッパとを有し、モータの駆動軸に連結した制御カムの操作で上部フラッパと下部フラッパとを交互に商品収納コラムに向けて突き出すように構成されている)を構成する下部フラッパの上に商品を積み重ねて収容する商品収納ラックにも適用することができる。このように本発明は実施の形態に限られるものではなく、本発明を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0025】
前述したとおり本発明によれば、断熱筐体として形成され、前面が開口した本体キャビネット1と、前記本体キャビネット1の商品収納庫に左右方向および前後方向に複数配設され、常時は前記本体キャビネット1の商品収納庫内に格納されるとともに商品補充時に前記本体キャビネット1の商品収納庫から前方に引出される商品収納ラック6とを備え、前記商品収納ラック6が缶入り飲料等の商品を上下方向に積み重ねて収容するとともに下端に商品を払い出す商品払出機構64を有し、前記商品払出機構64のハーネス12を商品収納ラック6の外壁に沿って前後方向に配線してなる自動販売機において、前後方向に並ぶ複数の商品収納ラック6に跨って配設され、各商品収納ラック6の商品払出機構64のハーネス12を覆う配線カバー11を設け、当該配線カバー11を商品収納ラック6の揺れ止めとしたことにより、配線カバー11が商品収納ラック6の商品払出機構64のハーネス12を保護する機能に加えて商品収納ラック6の揺れ止めを防止する機能を有するので、部品点数を増加することなく引出し式の商品収納ラック6の揺れ止めを防止することができるものである。また、前後方向に並ぶ複数の商品収納ラック6に跨って配設された配線カバー11により各商品収納ラック6を一体的に連結することができ、揺れ止め機能と相俟って商品収納ラック6の商品収納庫からの引出し、および商品収納庫への格納をスムーズに行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態の自動販売機の全体構成を示す扉開放状態の斜視図である。
【図2】図1の自動販売機の配線カバーを拡大して示し、(a)は配線カバーを商品収納ラックに取付けた組立図、(b)は(a)の分解図である。
【符号の説明】
【0027】
1 本体キャビネット
6 商品収納ラック
R レール機構
9 外扉
11 配線カバー
12 ハーネス
64 商品払出機構
65 固定座

【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱筐体として形成され、前面が開口した本体キャビネットと、前記本体キャビネットの商品収納庫に左右方向および前後方向に複数配設され、常時は前記本体キャビネットの商品収納庫内に格納されるとともに商品補充時に前記本体キャビネットの商品収納庫から前方に引出される商品収納ラックとを備え、前記商品収納ラックが缶入り飲料等の商品を上下方向に積み重ねて収容するとともに下端に商品を払い出す商品払出機構を有し、前記商品払出機構のハーネスを商品収納ラックの外壁に沿って前後方向に配線してなる自動販売機において、前後方向に並ぶ複数の商品収納ラックに跨って配設され、各商品収納ラックの商品払出機構のハーネスを覆う配線カバーを設け、当該配線カバーを商品収納ラックの揺れ止めとしたことを特徴とする自動販売機。
【請求項2】
請求項1に記載の自動販売機において、配線カバーは商品収納ラックのラック側板に切り起しにより形成された固定座に係止固定されることを特徴とする自動販売機。

【図1】
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【図2】
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