説明

自動車のインサイドハンドル取付構造

【課題】側突時におけるドア開きを防止し、かつ、構成部材のデザイン及びレイアウトの自由度を得ることができる自動車のインサイドハンドル取付構造を提供する。
【解決手段】開口部16を開設したドアトリム12と、ドアトリム12の開口部16内に埋め込み配置されたインサイドハンドル13とドアトリム12の開口部16を閉塞して配設されたインサイドハンドルケース15を一体化してなるインサイドハンドルユニット11を備えるとともに、ドアトリム12の裏面に、側突時にインサイドハンドルユニット11をドアトリム12と係合し合わない車室外側の位置へ誘導する誘導部21を設けてなる自動車のインサイドハンドル取付構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車のインサイドハンドル取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両内部からドアを開閉操作するインサイドハンドルを、ドアの内装面(車室内面)に埋め込んで装着することは知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図6に、従来のインサイドハンドル取付構造を用いた自動車ドア50(以下、単に「ドア50」という)の一例を示す。同図において、ドア50は、図示せぬドア開閉機構を車室内側から開閉操作するインサイドハンドルユニット51が、ドアトリム52内に埋め込んだ状態で設けられている。
【0004】
ドアトリム52は、ドアインナパネル(図示省略)を内装して車室内の側壁を構成する樹脂製のドアトリム本体部52aと、このドアトリム本体部52aに装着されてインサイドハンドルユニット51の外周部を内装する樹脂製のインサイドハンドル用トリム部52b(以下、単に「トリム部52b」という)等でなり、トリム部52bの中央部分にインサイドハンドルユニット51を埋め込んで配設する開口部56が設けられている。このドアトリム本体部52aとトリム部52bの接合は、ビス等の締結具または溶着により固定されている。
【0005】
図7及び図8は図6に示した従来のドア50に用いられているトリム部52bとインサイドハンドル装置の概略構造を示す図で、図7はそのトリム部52bとインサイドハンドル装置をドア50の内側(ドアインナパネル側)から見た背面図、図8は図7のC−C線概略端面図である。同図において、インサイドハンドルユニット51は、金属製のインサイドハンドル53と樹脂製のユニットベース54と樹脂製のインサイドハンドルケース55等を一体的に組み立ててユニット化し、このユニット化した状態でトリム部52bの開口部56内に配設されている。また、ユニットベース54とインサイドハンドルケース55は、ビス等の締結具または溶着で互いに接合されて一体化されており、車室内側に凹陥部57を設けて全体として舟形状に形成されている。
【0006】
一方、インサイドハンドル53は、凹陥部57内に収納配置されている。さらに詳述すると、インサイドハンドル53は、回転中心(ハンドルヒンジセンター)となる回転基端部53aがドア50の内側(ドアインナパネル側)に配置され、ハンドル先端部53bを有する引き手部53cが外側(車室内側)で、かつ、凹陥部57内に表出された状態にして配置されている。また、インサイドハンドル53は、回転基端部53aがユニットベース54に枢軸59で回動可能に取り付けられて、ユニットベース54及びインサイドハンドルケース55と一体化されている。
【0007】
そして、インサイドハンドルユニット51がトリム52bに取り付けられた状態にあっては、引き手部53cと開口部56の間にインサイドハンドルケース55が配置された状態となり、このインサイドハンドルケース55によって開口部56が覆われて塞がれ、開口部56の中見えを無くしている。また、回転基端部53aとユニットベース54の間には、インサイドハンドル53を凹陥部57内の閉位置側へ回動付勢しているコイルバネ58が配設されている。したがって、インサイドハンドル53は、平時、この閉位置に配置された状態に保持されている。図8の(a)は、インサイドハンドル53が閉位置に保持された状態を示している。
【0008】
なお、インサイドハンドルケース55とトリム部52bとの接合は、図8の(a)に示すように、トリム部52b側の開口部56の端面56aにインサイドハンドルケース55の開口端面55aを突き当てた状態にして接合されている。また、この突き当て状態で、インサイドハンドルケース55は、ドアトリム52の裏側のドアインナパネルにネジ止め固定され、この固定によりインサイドハンドルユニット51の全体がドアインナパネルに取り付けられている。
【0009】
このドア開閉装置では、インサイドハンドル53の引き手部53cをドア開方向(車室内側)に操作すると、コイルバネ58に抗してハンドル先端部53b側が開位置まで回動する。そして、開位置では、回転基端部53a側が、この回転基端部53aと連結されているドアロック機構(図示省略)を作動させ、ドア50の開放を許容する。開放後は、引き手部53cの引き操作を解くと、バネ58のバネ力で再び閉位置に回動復帰する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】実開平4−84021号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、上記構成のインサイドハンドル取付構造では、インサイドハンドルケース55とトリム部52bの接合は、開口部56における中見えだけを考慮して、開口部56の端面56aにインサイドハンドルケース55の開口端面55aを突き当るようにして接合している。このため、自動車が側面衝突したとき、すなわち側突時に、図8の(b)に示すようにトリム部52bが変形して、トリム部52bの端面56aがインサイドハンドルケース55とインサイドハンドル53の間に入り込む。また、さらに入り込むと、図8の(c)に示すようにインサイドハンドル53を開位置側に回動させ、ドアロック機構を開操作する。したがって、この開操作によってドア50が開放され、乗員の意思に関係なくドアが開かれるという問題点があった。
【0012】
このため、側突時のドア開き防止を考慮すると、インサイドハンドルケース55とインサイドハンドル53の間にトリム部52bの開口部端面56aが入り込まないようにする必要がある。その回避方法としては、例えばインサイドハンドル53のハンドル先端部53bがトリム部52bよりも車室外側(凹陥部57内側)に配置されるように設定する方法がある。しかしながら、その回避方法では、トリム部52b、インサイドハンドル53、インサイドハンドルケース55等のデザインやレイアウトの自由度が規制されるという問題点があった。
【0013】
そこで、側突時におけるドア開きを防止し、かつ、構成部材のデザイン及びレイアウトの自由度を得ることができる自動車のインサイドハンドル取付構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明に係る自動車のインサイドハンドル取付構造は、開口部を開設した内装部材と、前記内装材の前記開口部内に埋め込み配置されたインサイドハンドルと前記内装部材の開口部を閉塞して配設されたインサイドハンドルケースを一体化してなるインサイドハンドルユニットと、を備える自動車のインサイドハンドル取付構造において、前記内装部材と前記インサイドハンドルケースの間に設けられ、側突時に前記インサイドハンドルユニットを前記内装部材と係合し合わない車室外側の位置へ誘導する誘導部を備え、前記誘導部は、前記インサイドハンドルのハンドル先端部の略延長線上に位置している。
【0015】
この構成によれば、側突時における内装材の変形等により、内装材がインサイドハンドル側に移動する、またはインサイドハンドルケースが内装材側に移動すると、誘導部がインサイドハンドルユニットを内装部材と係合し合わない車室外側の位置へ誘導して逃がす。これにより、内装材がインサイドハンドルケースとインサイドハンドルの間に入り込んで、インサイドハンドルを開位置側に回動させるのを防止できる。
【0016】
上記構成において、前記インサイドハンドルケースと前記内装部材は、前記開口部において互いに端面を突き合わせて接合され、前記誘導部は、前記インサイドハンドルケースと突き合わされた前記内装材の開口部の端面外周縁部分に前記車室外側へ向かって突設されているとともに、前記インサイドハンドルケースと対向する面に該インサイドハンドルケースを前記車室外側の位置へ滑り誘導する傾斜面が形成されている、構成とすることができる。
【0017】
この構成によれば、衝突時における内装材の変形等により、内装材がインサイドハンドル側に移動する、またはインサイドハンドルケースが内装材側に移動すると、誘導部の傾斜面がインサイドハンドルユニットを内装部材と係合し合わない車室外側の位置へ滑り誘導して逃がす。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、側突時における内装材の変形等により、内装材がインサイドハンドル側に移動する、またはインサイドハンドルケースが内装材側に移動すると、内装材とインサイドハンドルケースの間に設けた誘導部により、インサイドハンドルユニットを内装部材と係合し合わない車室外側の位置へ誘導して逃がすことができ、内装材がインサイドハンドルケースとインサイドハンドルの間に入り込んで、インサイドハンドルを開位置側に回動させるのを確実に防止することができるので、内装材の変形によるドア開きが無くなる。また、インサイドハンドルのハンドル先端部がトリム部よりも室外側となるようにして、インサイドハンドルユニットを設置する必要がなくなるので、内装材、インサイドハンドル、インサイドハンドルケース等のデザインやレイアウトを比較的自由に設計することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態に係るインサイドハンドル取付構造を用いた自動車用ドアの概略全体構成図である。
【図2】同上インサイドハンドル取付構造を用いたインサイドハンドル装置の背面図である。
【図3】図2のA−A線拡大概略端面図で、(a)は側突前の状態を示す図、(b)は側突時における状態を示す図である。
【図4】図3のB円内の拡大断面図である。
【図5】図2のC円内の拡大斜視図である。
【図6】従来のインサイドハンドル取付構造を用いた自動車用ドアの概略全体構成図である。
【図7】従来のインサイドハンドル取付構造を用いたインサイドハンドル装置の背面図である。
【図8】図7のC−C線拡大概略端面図で、(a)は側突前の状態を示す図、(b)は側突初期の状態を示す図、(c)は側突によりインサイドハンドルが開位置側に操作された状態を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係る好適な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施例に係るインサイドハンドル取付構造を用いた自動車用ドアの概略全体構成図である。同図において、自動車ドア10(以下、単に「ドア10」という)は、図示せぬドア開閉機構を車室内側から開閉操作するインサイドハンドルユニット11が、ドアトリム12内に埋め込んだ状態で設けられている。
【0022】
ドアトリム12は、ドアインナパネル(図示省略)を内装して車室内の側壁を構成する内装材である。このドアトリム12は、樹脂製のドアトリム本体部12aと、このドアトリム本体部12aに装着されてインサイドハンドルユニット11の外周部を内装する樹脂製のインサイドハンドル用トリム部12b(以下、単に「トリム部12b」という)等でなり、トリム部12bの中央部分にインサイドハンドルユニット11を埋め込んで配設する開口部16が設けられている。また、ドアトリム本体部12aとトリム部12bの接合は、ビス等の締結具または溶着により固定されている。なお、ドアトリム本体部12aとトリム部12bは、予め一体形成される場合もある。したがって、本発明では、ドアトリム本体部12aとトリム部12bが一体であるか別体であるかは問わない。
【0023】
図2乃至図4は図1に示したドア10に用いられているトリム部12bとインサイドハンドル装置の概略構造を示す図であり、図2はそのトリム部12bとインサイドハンドル装置をドア10の内側(ドアインナパネル側)から見た背面図、図3は図2のA−A線概略端面図である。同図において、インサイドハンドルユニット11は、金属製のインサイドハンドル13と樹脂製のユニットベース14と樹脂製のインサイドハンドルケース15等を一体的に組み立ててユニット化し、このユニット化の状態でトリム部12bの開口部16内に設置されている。
【0024】
また、ユニットベース14とインサイドハンドルケース15は、ビス等の締結具または接着で互いに接合されて一体化されており、車室内側に凹陥部17を設けて全体として舟型状に形成されている。さらに、インサイドハンドルケース15には、図2に示すように周側面から外側へ水平に延びる複数個(本例では3個)の取付片19a,19b,19cが一体に設けられている。そして、インサイドハンドルケース15は、これら取付片19a,19b,19cをそれぞれドアインナパネルに当接させた状態で、この取付片19a,19b,19cに形成された取付孔20を通ってドアインナパネル側にネジ止めされるタッピングスクリュー(図示省略)にて、ドアインナパネルに固定されている。
【0025】
インサイドハンドル13は凹陥部17内に収納配置されている。さらに詳述すると、インサイドハンドル13は、回転中心(ハンドルヒンジセンター)となる回転基端部13aがドア10の内側(ドアインナパネル側)に配置され、ハンドル先端部13b有する引き手部13cが外側(車室内側)で、かつ、凹陥部17内に表出された状態にして配置されている。また、インサイドハンドル13は、回転基端部13aがユニットベース14に枢軸23で回動可能に取り付けられて、ユニットベース14及びインサイドハンドルケース15と一体化されている。
【0026】
そして、インサイドハンドルユニット11がトリム12bに取り付けられた状態にあっては、引き手部13cと開口部16の間にインサイドハンドルケース15が配置された状態となり、このインサイドハンドルケース15によって開口部16が覆われて塞がれ、開口部16の中見えを無くしている。また、回転基端部13aとユニットベース14の間には、インサイドハンドル13を凹陥部17側、すなわち閉位置側に回動付勢しているコイルバネ18が配設されている。したがって、インサイドハンドル13は、平時、この閉位置に配置された状態に保持されている。図3の(a)は、インサイドハンドル13が閉位置に保持された状態を示している。
【0027】
一方、インサイドハンドルケース15とトリム部12bとの接合は、図3(a)及び図4に示すように、トリム部12b側の開口部16の端面16aにインサイドハンドルケース15の開口端面15aを突き当てた状態にして接合される。また、この突き当てた状態で、インサイドハンドルケース15はトリム部12bの裏側のドアインナパネルにネジ止め固定され、この固定によりインサイドハンドルユニット11がドアインナパネルに取り付けられている。また、トリム部12bにおける開口部16の端面16aの外周縁部分には、トリム部12bと一体に誘導部21が形成されている。この誘導部21は、インサイドハンドル13のハンドル先端部13bの略延長線上に位置して設けている。
【0028】
誘導部21は、図5に図2のC円内拡大斜視図として示しているように、トリム部12bの裏面からドアインナパネル側(車室外側)に向かって突設された複数個(本例では3個)の翼片21aよりなる。また、各翼片21aには、インサイドハンドルケース15の開口端面15aの外周部分と対向する面に、外側方向に向かって徐々に上るように傾斜してなる傾斜面22が設けられている。その傾斜面22は、トリム部12bがインサイドハンドルケース15側(インサイドハンドル13側)に移動する、またはインサイドハンドルケース15がトリム部12b側に移動すると、傾斜面22に対して開口端面15aが滑る形で互いに移動し、インサイドハンドルケース15、すなわちインサイドハンドルユニット11の全体をトリム部12bから離して車室外側へ移動させる作用を付与する機能を有している。なお、傾斜面22の形状は、側面視直線状に変化する面だけでなく、側面視曲面状に変化する面であってもよい。
【0029】
次に、ドア10の作用を説明する。インサイドハンドル13の引き手部13cをドア開方向(車室内側)に操作すると、コイルバネ18に抗してハンドル先端部13b側が開位置まで回動する。そして、開位置では、回転基端部13a側が、この回転基端部13aと連結されているドアロック機構(図示省略)を作動させ、ドア10の開放を許容する。開放後は、引き手部13cの引き操作を解くと、コイルバネ18のバネ力で再び閉位置に回動復帰する。以上は、通常時の作用であり、この通常時におけるトリム部12bとインサイドハンドルケース15の突き当て接合は、図3(a)及び図4の実線で示す状態になっている。この状態では、トリム部12bの開口部の端面16aとインサイドハンドルケース15の開口端面15aとが密に突き当て当接されている。
【0030】
これに対して、自動車が事故等で側突し、トリム部12bまたはインサイドハンドルケース15等が変形して、トリム部12bがインサイドハンドルケース15側(インサイドハンドル13側)に移動する、またはインサイドハンドルケース15(インサイドハンドルユニット11全体)がトリム部12b側に移動すると、インサイドハンドルケース15の開口端面15aが傾斜面22上を滑る形でトリム部12b及びインサイドハンドルケース15が互いに移動し、インサイドハンドルケース15、すなわちインサイドハンドルユニット11の全体をトリム部12bから離れる車室外側方向(図3の矢印25で示す方向)へ滑り誘導して逃がす。図3(b)中に実線で示すトリム部12b及び図4中に二点鎖線で示すインサイドハンドルケース15は、インサイドハンドルユニット11が滑り移動を開始した途中の状態を示し、図3(b)中に二点鎖線で示すトリム部12bはインサイドハンドルユニット11がトリム部12bと係合し合わない車室外側の位置に移動して逃がされた状態を示す。そのトリム部12bがインサイドハンドルケース15に対し、二点鎖線の位置に配置された状態では、トリム部12bの開口端面16aはインサイドハンドルユニット11の外側に位置する。
【0031】
したがってこの構造によれば、側突時、誘導部21の傾斜面22により、インサイドハンドルユニット11をトリム部12bと係合し合わない車室外側へ誘導して逃がし、トリム部12bがインサイドハンドルケース15とインサイドハンドル13の間に入り込んで、このインサイドハンドル13を開位置側に回動させるのを確実に防止することができる。これにより、側突時におけるドア開きが無くなる。
【0032】
また、インサイドハンドル13のハンドル先端部13bがトリム部12bよりも室外側となるようにして設置する必要がなくなるので、トリム部12b、インサイドハンドル13、インサイドハンドルケース15等のデザインやレイアウトを比較的自由に設計することができる。
【0033】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【0034】
例えば、上記実施形態では、誘導部21をトリム部12bの裏面側に設けた構造を開示したが、インサイドハンドルケース15側に設けた構造としてもよい。この場合、傾斜面22は、トリム部12bの開口部16と対向する面に、内側方向に向かって徐々に上るように傾斜した傾斜面として形成する。
【符号の説明】
【0035】
12 ドアトリム(内装材)
12b インサイドハンドル用トリム部
13 インサイドハンドル
13a 回転基端部
13b ハンドル先端部
13c 引き手部
14 ユニットベース
15 インサイドハンドルケース
16 開口部
16a 裏面周縁部
17 凹陥部
17a 開口縁部
18 コイルバネ
21 誘導部
21a 翼片
22 傾斜面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を開設した内装部材と、
前記内装材の前記開口部内に埋め込み配置されたインサイドハンドルと前記内装部材の開口部を閉塞して配設されたインサイドハンドルケースを一体化してなるインサイドハンドルユニットと、
を備える自動車のインサイドハンドル取付構造において、
前記内装部材と前記インサイドハンドルケースの間に設けられ、側突時に前記インサイドハンドルユニットを前記内装部材と係合し合わない車室外側の位置へ誘導する誘導部を備え、
前記誘導部は、前記インサイドハンドルのハンドル先端部の略延長線上に位置している、ことを特徴とする自動車のインサイドハンドル取付構造。
【請求項2】
前記インサイドハンドルケースと前記内装部材は、前記開口部において互いに端面を突き合わせて接合され、
前記誘導部は、前記インサイドハンドルケースと突き合わされた前記内装材の開口部の端面外周縁部分に前記車室外側へ向かって突設されているとともに、前記インサイドハンドルケースと対向する面に該インサイドハンドルケースを前記車室外側の位置へ滑り誘導する傾斜面が形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車のインサイドハンドル取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−77498(P2012−77498A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−222651(P2010−222651)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000124454)河西工業株式会社 (593)